説明

液体化粧品組成物及びその塗布方法

【課題】塗布後、長時間にわたって退色に抵抗性があり且つ耐久性のあるフィルムをもたらす液体化粧品組成物を提供すること。
【解決手段】(A)(1)RSiO1/2“M”ユニットとSiO“Q”ユニットとを、RSiO(4−n)/2(式中nは1.0から1.50の間の値であり、Rはメチル基である)の関係を満足する割合で含むオルガノシロキサン樹脂であって、25℃で固体であり、1,000から10,000の分子量を有し、かつ有機溶媒に可溶性であるオルガノシロキサン樹脂と、
(2)25℃で10,000cm/sよりも大きい粘度を有する流体ジオルガノポリシロキサンポリマーと
の混合物であって、ここで(1)対(2)の割合が1:10から3.5:1である混合物、及び
(B)60〜260℃の範囲の沸点を有する揮発性炭化水素キャリヤー
を含む液体化粧品組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オルガノシロキサン樹脂、流体ジオルガノポリシロキサンポリマー及び揮発性キャリヤーを含む液体化粧品組成物のためのものである。塗布に際して、該組成物は、物体、例えば衣服、タオル、ハンカチ及びティッシュとの接触の際の転写に対して抵抗性のある薄いが耐久性のあるフィルムを形成する。
(相互参照文献)
本出願は、1995年11月7日出願の仮出願番号第60/006,273号及び1995年12月13日出願の仮出願番号第60/008,553号によるタイトル35、合衆国コード119(e)に基づく優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
皮膚に塗布され、転写抵抗性をもたらす化粧品組成物は、近年非常に要求されている。例えば、1994年7月19日発行のKrzysikの米国特許第5,330,747号は、Dow Corningに譲渡されているが、これは、皮膚において一層良い接着性をもたらすために圧力感受性接着物を用いた化粧品組成物を開示している。そこで開示さている圧力感受性接着物は、トリメチルシリル末端封止ベンゼン可溶性樹脂状コポリマー、シラノール末端封止ポリジオルガノシロキサン流体及び、フェニル含有ポリオルガノシロキサン流体であって、25℃で5から60,000センチポアズの粘度を有し、樹脂の総重量に対して約0.5から20重量部のレベルで、100シロキサン単位当たり1から100フェニル基を有するものを含む。
【0003】
特開昭61−161211号は、1986年7月18日に公開され、資生堂に譲渡されているが、これは、1〜70%のオルガノシロキサン樹脂、10〜98%の揮発性シリコーン油及び0.5〜55%の粉末を含む汗及び油に対する改良された抵抗性を有する化粧品組成物を開示している。この樹脂は、M、D、T及びQシリコーンモノマーの組み合わせを、RnSiO(4−n)/2と等しい平均が満足されるように含み、式中RはC〜C又はフェニル基であり、nは1から1.8と等しい。0.5:1のM対Qの比率及びおよそ5000の分子量を有するMQ樹脂が、そこに開示されている。
【0004】
特開昭61−158913号は、1986年7月18日に公開され、資生堂に譲渡されているが、これは、揮発性油が炭化水素油であることを除き、直前に記述されたもののような化粧品組成物が開示されている。この出願は、更に、上述のMQ樹脂40%、揮発性炭化水素油20%、粉末20%、グリセリルトリイソステアレート10%、赤色染料10%を含有する液状のリップ組成物を実施例2に開示している。この組成物は、ドリンク用グラスのような物体に対して非転写性であることが報告されている。
【0005】
特開昭61−18708号は、1986年1月27日に公開され、ポーラコスメティクスに譲渡されているが、これは、改良された水及び油抵抗性と長期にわたる安定性のためのシリコーン樹脂及びポリジメチルシロキサンを含む三次元構造化化粧品組成物、好ましくはマスカラが開示されている。ポーラは、この三次元構造が、ゲル化剤を用いることなく、しばしば沈殿する成分、例えば顔料を物理的に支持することを助けていると、強く主張している。これに含まれる実施例は、種々の有機ジクロロシランと有機トリクロロシランとの組み合わせ、又は“D”及び“T”官能基の組み合わせの比が1:5から約5:1であり、ここで樹脂の全架橋度は、10%から90%である樹脂を開示している。ポリジメチルシロキサンは、1,000,000センチストークス(10,000cm/s)よりも大きい粘度を有する。揮発性シリコーンは、更にここで開示される組成物に添加され得る。口紅、特に液状リップは開示されていない。
【0006】
欧州特許出願第0709083A2、Hernandoらは、トリメチル化シリカ、揮発性溶媒、不揮発性油及び化粧品的に許容可能なキャリヤーを含む化粧品組成物を開示している。これらの組成物は、皮膚からの発汗の染み付き(ブロッティング)によって妨げられない皮膚に対する付着性が増強されたため長期にわたる持続性があることが報告されている。
【0007】
米国特許第5,505,937号、Castrogiovanniらは、揮発性溶媒、シリコーン樹脂、ワックス、粉末及び油を含む化粧品組成物を開示している。この組成物は、第6欄第64行に開示されている「キステスト」を用いた実証として、転写抵抗性を報告している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(発明の要約)
本発明の化粧品組成物は、塗布後に、長時間に渡り退色に抵抗性であり耐久性のあるフィルムをもたらす。本発明の液体化粧品組成物は:
(A)(1)RSiO1/2“M”ユニットとSiO“Q”ユニットとを、RSiO(4−n)/2(式中nは1.0から1.50の間の値であり、Rはメチル基である)の関係を満足する割合で含むオルガノシロキサン樹脂であって、25℃で固体であり、1,000から10,000の分子量を有し、かつ有機溶媒に可溶性であるオルガノシロキサン樹脂と、
(2)25℃で10,000cm/sよりも大きい粘度を有する流体ジオルガノポリシロキサンポリマーと
の混合物であって、ここで(1)対(2)の割合が1:10から3.5:1である混合物;及び
(B)60〜260℃の範囲の沸点を有する揮発性炭化水素キャリヤー
を含む。
【0009】
上記で言及したように、本発明の独特な性状は、本発明の成分の特定の組み合わせによるものである。これらの成分には、オルガノシロキサン樹脂及び流体ジオルガノポリシロキサンポリマー並びに揮発性キャリヤーが含まれる。
それらの組成物構造に加えて、本発明の組成物は、組成物が塗布されると形成されるフィルムの物理的特性に関して、その技術に違いを生じさせる。in vitroテストでは、このような組成物により形成されるフィルムの物理的特性について、本発明の特有の特徴性を明らかにし、明確に実証している。
【0010】
化粧品組成物により形成されるフィルムは、剛さ及びフィルムの溶媒抵抗性に正比例した転写抵抗性の度合いを示す。この剛さは、乾燥ブロット及び揉みテストの作用として示され得る。溶媒抵抗性、又は流体により溶媒和されることに対する抵抗性は、油ブロット及び揉みテストの作用として示され得、これらの両テストは下記に記述されている。組成物の物理的特性に対するこれらのテストに明確に相関する最適なテスト条件は、フィルムが乾燥されていることを必要とする。乾燥とは、本請求の化粧品組成物の揮発性キャリヤーの少なくとも90%が蒸発していることを意味する。
【0011】
(乾燥ブロット及び揉みテスト方法)
このテストは、物体への色転写に対する化粧品フィルムの抵抗能を予測する。このような物体には、衣服、ハンカチ若しくはティッシュ、ナプキン及び器具、例えばコップ、グラス及び食器が含まれる。
【0012】
準備:
(1) 30mmの試料部を備えたデータカラー・スペクトルフラッシュ500分光分析器及び400nmから700nmの波長域にわたる反射率%を計算するためのソフトウエア;
(2) 2×3インチ(5.08cm×7.62cm)のガラススライド;
(3) Nippi Casing F Gradeのようなコラーゲンソーセージの皮;
(4) 95%の相対湿度に調整された定湿度チャンバー;
(5) 万能ナイフ;
(6) 定規;
(7) 片面接着テープ;
(8) 両面接着テープ;
(9) 線(バー)を引くための25ミクロン厚の溝;
(10) Amoco Selectables(商品名)Plastic DL Tablewareのような白スチロフォームディナー皿;
(11) 直径1.5インチ(3.81cm)の円形金属パンチ;並びに、
(12) 図1に図示されたアルミニウム盤が取り付けられた2kgの重り
【0013】
手順:
(1) 少なくとも2時間、90%の相対湿度チャンバー中で水和して、3×4インチ(7.62cm×10.16cm)のコラーゲンソーセージのシートを作製する。
(2) 周囲条件にコラーゲンシートを取り出し、すぐに2×3インチ(5.08cm×7.62cm)のスライド全体をきつく覆う。コラーゲンシートを、接着テープを用いてスライドの下部に取り付ける。上部のコラーゲンの表面を、平坦化させしわがよらないようにするべきである。
(3) コラーゲンで覆ったスライドを、周囲条件に24時間平衡化させる。
(4) 定規と万能ナイフを用いて、白スチロフォームディナー皿を2×3インチ(5.08cm×7.62cm)の矩形状に切る。
(5) コラーゲン及び白スチロフォーム表面上に、化粧品の薄い均一なフィルムを引く。それぞれのフィルム域は、約2×2インチ(5.08cm×5.08cm)とすべきである。
(6) コラーゲン及びスチロフォーム表面双方の化粧品試料を、24時間周囲条件に静置させる。
(7) 直径1.5インチ(3.81cm)の円形パンチを用い、きれいな白いスチロフォームディナー皿から2つのディスクを切り取る。各ディスクの表面及び端部は、滑らかで平坦とすべきである。
(8) ステップ13において記述するように用いるために、一方のディスクを取っておく。
(9) ステップ(7)のディスク(1a)を、両面接着物で、図1の2kgの重り(1)の下部(1b)にしっかりと取り付ける。
(10) ディスク(1a)がフィルムと接触するように、上記ステップ6のコラーゲン表面に塗布された化粧品試料の上面に重りを載置する。2kgを越える過剰な力が加わらないように、ゆるやかに重りを載置することが重要である。
(11) 図1の2kgの重り(1)の上部(1c)をつかみ、フィルム上での2kgの力を維持しながら、ディスクを360°注意深く回す。重りに対して回転運動を行っている間、重りを持ち上げたりフィルムに押し込んだりしてはいけない。全360°回転は、3から5秒の時間間隔で、完了すべきである。
(12) 重りをまっすぐ持ち上げて、フィルムの表面から離す。ディスクの損傷を避け、図2のディスク(1a)を慎重に取り除く。
(13) ステップ6のスチロフォーム基材上の化粧品フィルム(ここではAとする)、ステップ8のきれいな白スチロフォームディスク(ここではBとする)、及びステップ9〜12のブロット/揉みテストを行ったスチロフォームディスク(ここではCとする)の反射率%を、D65/10degの照射条件を用いて、30mmの試料部を備えたデータカラー・スペクトル分光器を用いて、400nmから700nmの波長域にわたり測定する。
(14) 乾燥ブロット/揉みテストしたディスクに対して最小の反射率となる波長を選ぶ。
(15) この波長のときに、乾燥ブロット/揉みテスト済みディスクの標準化反射率%値を、下記の等式を用いて計算する:
標準化反射率%(NPRdry)=1−[(C−B)÷(A−B)]×100
【0014】
高い標準化反射率%値は、乾燥ブロッティング及び揉み損傷の間に、かなり僅かに色移りしたことに相当する。ステップ(1)から(15)は、それぞれの方法によってテストされた化粧品配合物あたり、各化粧品配合物種について3回繰り返す。3つのNPRdry値の平均を決定する;ここでは平均標準化反射率%と呼び、以降ANPRdryとする。本発明の組成物は、約50%以上、好ましくは約65%以上、最も好ましくは約75%以上のANPRdryを有する。
【0015】
(油ブロット及び揉みテスト方法)
このテストは、油っぽい指や物体、例えば油っぽい食物への色移りに対する化粧品フィルムの抵抗能を予測する。
【0016】
準備:
(1) 30mmの試料部を備えたデータカラー・スペクトルフラッシュ500分光分析器及び400nmから700nmの波長域にわたる%反射率を計算するためのソフトウエア;
(2) 2×3インチ(5.08cm×7.62cm)のガラススライド;
(3) Nippi Casing F Gradeのようなコラーゲンソーセージの皮;
(4) 95%相対湿度に調整された定湿度チャンバー;
(5) 万能ナイフ;
(6) 定規;
(7) 片面接着テープ;
(8) 両面接着テープ;
(9) 線(バー)を引くための25ミクロン厚の溝
(10) Amoco Selectables(商品名)Plastic DL Tablewareのような白スチロフォームディナー皿;
(11) 直径1.5インチ(3.81cm)の円形金属パンチ;並びに、
(12) 図1に図示されたアルミニウム盤が取り付けられた2kgの重り
(13) オリーブ油
(14) ブラシチップ化粧品アプリケーター
(15) Kimwipes(商品名)EX-Lのような糸屑の出ない布
【0017】
手順:
(1) 少なくとも2時間、90%の相対湿度チャンバー中で水和して、3×4インチ(7.62cm×10.16cm)のコラーゲンソーセージのシートを作製する。
(2) 周囲条件にコラーゲンシートを取り出し、すぐに2×3インチ(5.08cm×7.62cm)のスライド全体をきつく覆う。コラーゲンシートを、接着テープを用いてスライドの下部に取り付ける。上部のコラーゲンの表面を、平坦化させ、しわがよらないようにするべきである。
(3) コラーゲンで覆ったスライドを、周囲条件に24時間平衡化させる。
(4) 定規と万能ナイフを用いて、白スチロフォームディナー皿を2×3インチ(5.08cm×7.62cm)の矩形状に切る。
(5) コラーゲン及び白スチロフォーム表面上に、化粧品の薄い均一なフィルムを引く。それぞれのフィルム域は、約2×2インチ(5.08cm×5.08cm)とすべきである。
(6) コラーゲン及びスチロフォーム表面双方の化粧品試料を、24時間周囲条件に静置させる。
(7) ピペットを用いて、0.1gのオリーブ油を乾燥したフィルム上に落とす。この重量は、およそ油3滴に相当する。
(8) 化粧品ブラシアプリケーターを用いて、軽くブラッシングしながら、フィルム表面にわたり均一に油を広げる。
(9) 30分間、広げずに油をフィルム上に保持させる。
(10) 無糸屑の布を用いて、慎重に、フィルム表面から過剰の油を取り除く。このステップの間、可能な限りわずかな圧力を加える。
(11) 直径1.5インチ(3.81cm)の円形パンチを用い、きれいな白いスチロフォームディナー皿から2つのディスクを切り取る。各ディスクの表面及び端部は、滑らかで平坦とすべきである。
(12) ステップ13において記述するように用いるために、一方のディスクを取っておく。
(13) ステップ(7)のディスク(1a)を、両面接着物で、図1の2kgの重り(1)の下部(1b)にしっかりと取り付ける。
(14) ディスク(1a)がフィルムと接触するように、上記ステップ6のコラーゲン表面に塗布された化粧品試料の上面に重りを載置する。2kgを越える過剰な力が加わらないように、ゆるやかに重りを載置することが重要である。
(15) 図1の2kgの重り(1)の上部(1c)をつかみ、フィルム上での2kgの力を維持しながら、ディスクを360°注意深く回す。重りに対して回転運動を行っている間、重りを持ち上げたりフィルムに押し込んだりしてはいけない。全360°回転は、3から5秒の時間間隔で、完了すべきである。
(16) 重りをまっすぐ持ち上げて、フィルムの表面から離す。ディスクの損傷を避け、図2のディスク(1a)を慎重に取り除く。
(17) ステップ6のスチロフォーム基材上の化粧品フィルム(ここではAとする)、ステップ8のきれいな白スチロフォームディスク(ここではBとする)、及びステップ9〜12のブロット/揉みテストを行ったスチロフォームディスク(ここではCとする)の%反射率を、D65/10degの照射条件を用いて、30mmの試料部を備えたデータカラー・スペクトル分光器を用いて、400nmから700nmの波長域にわたり測定する。
(18) 油ブロット/揉みテストしたディスクに対して最小の反射率となる波長を選ぶ。
(19) この波長のときに、油ブロット/揉みテスト済みディスクの標準化反射率%値を、下記の等式を用いて計算する:
標準化反射率%(NPRoil)=1−[(C−B)÷(A−B)]×100
【0018】
高い標準化反射率%値は、油ブロッティング及び揉み損傷の間に、かなり僅かに色移りしたことに相当する。ステップ(1)から(15)は、それぞれの方法によってテストされた化粧品配合物あたり、各化粧品配合物種について3回繰り返す。3つのNPRoil値の平均を決定する;ここでは平均標準化反射率%と呼び、以降ANPRoilとする。本発明の組成物は、約50%以上、好ましくは約65%以上、最も好ましくは約75%以上のANPRoilを有する。
【0019】
上述した本発明の実施形態に加えて、本発明の第2の実施形態が、フィルムの可撓性と剛さとを実証する。剛さは上述したような転写抵抗性に対する基準であり、可撓性又は、リップと共に伸び及び動くフィルムの能力は、組成物の改良された長期装着利益をもたらすことに向けた基準である。
【0020】
上述のように、テストは、本発明の組成物により形成されたフィルムの可撓性を明らかにし、特徴付けする。既に言及したように、組成物の物理的特徴に対して明確に相関するための最適のテスト条件は、フィルムが乾燥していることを要求する。乾燥とは、本請求の化粧品組成物の揮発性キャリヤーの少なくとも90%が蒸発していることを意味する。本発明の組成物により形成されるフィルムのこのテストは、下記のようである。
【0021】
(可撓性テスト方法)
可撓性は、ラテックス伸びテストにより測定される。このテストは、普通の活動の間での動きによって、塗布後のフランキング(flanking)又は剥がれタイプの失敗に対するカラーフィルムの抵抗能を予測する。ラテックス伸びテスト方法は以下の通りである。
【0022】
準備:
(1) Ansell Edmont Industrial technicians の皺なし手袋(長さ12”(30.48cm)、17ミル)USDA、認定(accepted)#390、サイズ9;
(2) La Femme Cosmetics, Inc. of L. A. から入手可能なもののような使い捨てリップブラシ
(3) 化学天秤(小数第4位);
(4) 定規;及び
(5) 図2に図示される装置。この装置は、ルーサイトシートとロッドストックで構成でき、ポスト2aはおよそ6インチ(15.24cm)離れている。
【0023】
手順:
(1) うね及び親指を避けて、手袋の手首の領域から1インチ(2.54cm)幅のバンドを切り取る。
(2) 打ち出し番号を避けて、バンドの中央部分に1×1インチ(2.54cm×2.54cm)角をマークする。
(3) ラテックスバンドの重量を測定し記録する;以後、これをAとする。
(4) 20mgの重さの乾燥フィルムを作製するために、バンドに塗布されるべき化粧品の最初の重量を決定する。これは、20mgを、化粧品中に存在する不揮発性物質の重量%で除すことによって決定される。例えば、40%不揮発性内容物を有する化粧品50mgが、20mgの乾燥フィルムを得るためにバンドへ塗布されなければならない。
(5) 使い捨てリップブラシを用いて、ステップ(4)で決定された化粧品の量を、ステップ(2)でマークされたバンドの1×1インチ(2.54cm×2.54cm)領域に均一に塗布する。
(6) ラテックスバンドと塗布化粧品の組み合わせ重量をすぐに測定し、記録する。濡れフィルム重量は、ラテックスバンド及び塗布化粧品の組み合わせ重量からAを引くことによって計算される。
(7) (6)のラテックスバンド上の試料を、24時間、周囲室内条件に静置させる。
(8) ラテックスバンドAと塗布化粧品フィルムの組み合わせ重量を測定し、記録する;以後、これをBとする。BからAを引いて、乾燥フィルム重量Cを決定する。この重量は、20±2mgとなるべきである。
(9) 図2の装置のポスト(2a)間に引っかけるのに丁度十分に、バンドを伸ばす。伸びたフィルムの長さが1.75インチ(4.445cm)となるように、ポスト上のラテックスバンドを緩やかに操作する。
(10) ラテックスバンド上の緩んだフィルム片を観察し、フィルムの表面を使い捨てリップブラシを激しく拭って、ラテックスバンドからフィルム片を取り除く。
(11) ポスト(2a)からラテックスバンドを注意深く取り外し、ほとんど元の形状に戻させる。
(12) ラテックスバンド(残りの化粧品と一緒)の重量を記録する;以後、これをDとする。
(13) 下記の等式を用いて化粧品把握の重量損失%を計算する:
重量損失%(PWL)=[(D−A)÷(B−A)]×100
【0024】
ステップ(1)から(13)を、テストされる各化粧品配合物について3回繰り返す。3つのPWL値の平均を決定する;ここでは、これを平均重量損失%;又はAPWLとする。低いAPWL値は、フィルムの所望される接着及び粘着バランスを有する可撓性フィルムに相当する。本発明の組成物についてのAPWLは、30%以下、好ましくは約15%以下、最も好ましくは約10%である。
【0025】
本発明の第2の実施形態は、可撓性テスト及び油ブロット/揉みテストの双方に適合するものであり、これは、
a.オルガノシロキサン樹脂;
b.流体ジオルガノポリシロキサンポリマー;
c.顔料;及び
d.前記オルガノシロキサン樹脂を可溶化できる揮発性キャリヤー;
を含み、ここで前記流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、25℃で1,000cSt(10cm/s)よりも大きい粘度を有し、オルガノシロキサン樹脂及び流体ジオルガノポリシロキサンポリマーの組み合わせと顔料との比率が約1:1から約30:1であり、オルガノシロキサン樹脂と流体ジオルガノポリシロキサンポリマーとの比率が約1:10から約3.5:1である。流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、25℃で1,000,000cSt(10,000cm/s)よりも大きい粘度を有する。
【0026】
(オルガノシロキサン樹脂)
本発明に用いられるオルガノシロキサン樹脂は、RSiO1/2“M”ユニット、RSiO“D”ユニット、RSiO3/2“T”ユニット、SiO“Q”ユニットの組み合わせを、RSiO(4−n)/2であって、式中nは1.0から1.50の間の値であり、Rはメチル基である関係を満足する互いの割合で含む。少量の、5%までのシラノール又はアルコキシ官能物も、処理の結果として樹脂構造に存在させてもよいことに留意する。オルガノシロキサン樹脂は、約25℃で固体でなければならず、約1,000から約10,000グラム/モルの範囲の分子量を有する。樹脂は、有機溶媒、例えばトルエン、キシレン、イソパラフィン及びシクロシロキサン、又は揮発性キャリヤーに可溶性であり、これは、樹脂が揮発性キャリヤーに不溶性であるように、樹脂が十分に架橋されていないことを示す。一価官能物又はRSiO1/2“M”ユニットと、四価官能物又はSiO“Q”ユニットとの繰り返しを含む樹脂が特に好ましく、これは、他で“MQ”樹脂としても既知であり、1994年7月19日発行のKrzysikの米国特許第5,330,747号に開示されており、これを援用して本文の一部とする。本発明では、“M”対“Q”官能ユニットの割合は、好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。これらのようなオルガノシロキサン樹脂は、Wacker Silicones Corporation of Adrian MichiganからWacker 803及び804として、及びGeneral Electric CompanyからG.E.1170-002として市販されている。
【0027】
シロキサン樹脂は、本発明において、オルガノシロキサン樹脂及び流体ジオルガノポリシロキサンポリマーの総量の約10%から約95%、好ましくは約55%から約80%、最も好ましくは約60%から約70%のレベルで用いられる。
【0028】
(流体ジオルガノポリシロキサンポリマー)
本発明は、上述したオルガノシロキサン樹脂と組み合わせるべき流体ジオルガノポリシロキサンポリマーを用いる。本発明に有用な該流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、広範囲の粘度;25℃で約1,000cSt(10cm/s)から約10,000,000cSt(100,000cm/s)に及ぶ。
【0029】
本発明の流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、繰り返しユニットを含み、ここで該ユニットは、式(RSiO)に相当し、式中Rは1から6の炭素原子を含有する一価炭化水素基であり、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、アミル、ヘキシル、ビニル、アリル、シクロヘキシル、フェニル、フルオロアルキル及びこれらの混合物からなる群より選択される。本発明に用いられるジオルガノポリシロキサン流体は、シロキサンポリマー骨格に1以上のこれら炭化水素基を置換物として含むことができる。ジオルガノポリシロキサン流体は、式(R’Si)のトリオルガノシリル基で停止してもよく、ここで式中R’は、1〜6の炭素原子、ヒドロキシル基、アルコキシル基及びこれらの混合物からなる一価炭化水素からなる群より選択された基である。ジオルガノポリシロキサンポリマー流体が存在する場合、オルガノシロキサン樹脂物質及び揮発性キャリヤーと溶液中で混和可能であることが必須である。用語「混和可能」とは、ジオルガノポリシロキサン流体、オルガノシロキサン樹脂及び揮発性キャリヤーが、特定の配合のために要求される割合で一緒に混合されている場合の単一相溶液の配合をいう。特に好ましい流体ジオルガノポリシロキサンポリマーは、ポリ(ジメチルシロキサン)であり、ここではPDMSという。
【0030】
(揮発性キャリヤー)
本発明では、上記のオルガノシロキサン樹脂及び流体ジオルガノシロキサンポリマーの組み合わせ物は、パッケージ/アプリケーターを用いてリップ表面に容易に転移されなければならない。デリバリーを達成するために、上記の組み合わせ物は、キャリヤー、特に、リップの表面にからすぐに揮発して、上述の薄い耐久性のあるフィルムを残す揮発性キャリヤーに組み込まれることが必要である。揮発性キャリヤーは、オルガノシロキサン樹脂及び流体ジオルガノシロキサンポリマーを可溶化しなければならない。
【0031】
揮発性キャリヤーは、組成物の約10%から約90%、好ましくは約15%から約80%、最も好ましくは約20%から約70%の量で含まれる。本発明の揮発性キャリヤーは、揮発性炭化水素、揮発性シリコーン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
【0032】
本発明に有用な炭化水素油は、60〜260℃の範囲の沸点を有するものが含まれ、約Cから約C20の鎖長を有する炭化水素油がより好ましく、CからC20のイソパラフィンが最も好ましい。最も好ましいこれらのイソパラフィンは、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択されたものである。最も好ましいのは、イソドデカンであり、例えば、Permethyl CorporationからPermethyl 99Aとして入手可能であり、これは下記の式に相当するものである:
CH(CH10CH
【0033】
好ましい揮発性シリコーン流体には、下記の式に相当する3、4及び5員環構造を有するシクロメチコーンが含まれる:
【0034】
【化1】

【0035】
式中Xは約3から約6である。この揮発性シリコーンは、全てDow Corning Corporationからの244 Fluid、344Fluid並びに245Fluid及び345Fluidが含まれる。
【0036】
(顔料)
ここでの使用に適する顔料は、リップ組成物における使用に適した無機及び有機着色剤/顔料の全てである。これらは、普通、アルミニウム、バリウム又はカルシウムの塩又はレーキである。レーキは、固体希釈物で増量され希釈された顔料か、普通はアルミニウム水和物である吸着面上の水溶性染料の沈殿により調製された有機顔料かである。また、レーキは、酸性又は塩基性染料からの不溶性塩の沈殿によっても形成される。カルシウム及びバリウムレーキも、またここで使用され得る。
【0037】
本発明の好ましいレーキは、レッド3アルミニウムレーキ、レッド21アルミニウムレーキ、レッド27アルミニウムレーキ、レッド28アルミニウムレーキ、レッド33アルミニウムレーキ、イエロー5アルミニウムレーキ、イエロー6アルミニウムレーキ、イエロー10アルミニウムレーキ、オレンジ5アルミニウムレーキ及びブルー1アルミニウムレーキ、レッド6バリウムレーキ、レッド7カルシウムレーキである。
【0038】
他の着色剤及び顔料も、リップ組成物に含まれることができ、例えば、染料並びに、パール、酸化チタン、レッド6、レッド21、ブルー1、オレンジ5及びグリーン5染料、チョーク、タルク、酸化鉄並びに、チタネート化マイカである。
【0039】
本発明の組成物は、ユーザにより求められる外観を提供するために十分な顔料を含む。顔料は、上述した流体ジオルガノポリシロキサンポリマーのレベルに相関したレベルで、ここでは用いられる。このレベルは、流体ジオルガノポリシロキサンポリマー及びオルガノシロキサン樹脂の組み合わせ物対顔料の割合として表現される。本発明では、この割合は、約1:1から約30:1、好ましくは約1.5:1から約15:1、最も好ましくは約2:1から約10:1である。
【0040】
本発明の組成物に用いられ得、化粧品業界において使用が承認された他の多くの成分がある。このような成分は、化粧品における使用が承認されたものであり、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook、第2版、The Cosmetic Tiletries, and Fragrance Asociation, Inc. 1988, 1992のような参考文献に挙げられているのを見ることができる。この物質は、フィルムが形成される箇所に塗布されたときに、その含有物が有意に組成物に損傷を与えなければ、用いられ得る。この成分には、ワックス、芳香剤、香味油、スキンケア成分、例えばサンスクリーン、乳化剤などが含まれる。低アレルギー組成物は、本発明において作製されることができ、この組成物は、芳香剤、香味油、ラノリン、サンスクリーン、特にPABA又は他の感作物質及び刺激物を含まない。
【0041】
ワックスは、フィルム形成工程を干渉しないレベルで用いられるならば、本発明に使用され得る。一般にワックスは、組成物の約2%よりも高いレベルで使用されない。
【0042】
ワックスは、高分子量で、室温で固体であり、グリセリドを含まないことを除いて脂肪及び油と一般に類似した組成の低融点の有機混合物もしくは成分として定義される。いくつかは炭化水素であり、他は脂肪酸及びアルコールのエステルである。本発明に有用なワックスは、動物性ワックス、植物性ワックス、ミネラルワックス、天然ワックスの種々のフラクション、合成ワックス、石油ワックス、エチレン系ポリマー、炭化水素型、例えばFischer-Tropschワックス、シリコーンワックス及びこれらの混合物からなる群より選択される。
【0043】
本発明に有用な特定のワックスは、合成ワックス、オゾケライト、ホホバエステル、Petrolilte Corporationから入手可能な“Unilins”、ISP Companyから入手可能なアルキル化ポリビニルピロリドン、“Ganex”、C22からC50の脂肪アルコール、及びこれらの混合物からなる群より選択される。合成ワックスには、Warth, Chemistry and Technology of Waxes, Part2, 1956, Reinhold Publishingに開示されたものが含まれ、これを援用して本文の一部とする。ここで最も有用なワックスは、C〜C50の炭化水素ワックスから選択されたものである。このようなワックスには、二価アルコールと組み合わされたエチレンオキシドの長鎖ポリマー、即ちポリオキシエチレングリコールが含まれる。このようなワックスには、Carbide and Carbon Chemicals Companyから入手可能なCarbowaxが含まれる。他の合成ワックスには、鎖の末端にOH又は他の停止長基(stop length grouping)を有するエチレンの長鎖ポリマーが含まれる。このようなワックスには、上述のテキストの465〜469頁に開示されているようなFischer-Tropschワックスが含まれ、またRoss companyから入手可能なRoss Wax及びAstor Wax Companyから入手可能なPT-0602が含まれる。
【0044】
乳化剤は、本発明のリップ組成物の親水性及び疎水性相に親和性を有するカップリング剤として用いられ得る。このような乳化剤には、化粧品に日常的に使用されるようなものが含まれ、CTFAに見出されるものが含まれる。このような市販の乳化剤のひとつは、Dow Corningから入手可能なDow Corning 3225Cである。
【0045】
水溶性及び水不溶性形態の双方のスキンケア活性成分は、このリップ組成物に添加されることができる。これらの成分には、脂溶性ビタミン、サンスクリーン及び医薬的に許容可能な活性成分が含まれ得る。これらのスキンケア活性成分には、グリセリン、酸化亜鉛;カミルレ油、銀杏二裂葉(ginko biloba)抽出物;ピログルタミン酸、塩もしくはエステル;ナトリウムヒアルロネート;2−ヒドロキシオクサン酸;硫黄;サリチル酸;カルボキシメチルシステイン、水、プロピレングリコール及びこれらの混合物が含まれる。
【0046】
補充製品は、本組成物を補充し、ユーザに対する審美的な外観を改良するために、本発明と組み合わせて使用され得る。
【0047】
この補充製品が、本発明の化粧品組成物の塗布の後に形成されるフィルムの上にこのような製品を塗布するやり方で、本発明に用いられると特に考えられる。例えばリップ組成物の場合では、補充製品は、リップの光沢及び輝きを高め、すべすべ感をもたらすために用いられ得る。このような製品は、他で「オーバーコート」又は「トップコート」としても知られており、スティック又は液状とすることができ、オーバーコートを構成する物質の凝集が、本発明の組成物を有意に破壊しないならば、市販されている又は開発されている如何なるものも含むことができる。オーバーコート組成物は、クリアな若しくは透明であることができ、又は、オーバーコートと共に見られる場合に染料及び/又は着色料を含み、所望の色を出すこともできる。
【0048】
補充製品の配合に極めて有用であることが示されているこのような物質のひとつは、ポリオールポリエステル、例えば、スクロースポリエステル(ここではSPE'Sという)である。SPE'Sは、糖及び植物油から誘導された合成物質であり、消化不可能な油の関係で特許文献に広く開示されている。このような組成物は、1971年8月17日発行の米国特許第3,600,186号;1977年1月25日発行の米国特許第4,005,195号;1977年1月25日発行の米国特許第4,005,196号に一般的に開示されており、これらは全てProcter & Gamble Companyに譲渡されているが、これらを全て援用して本文の一部とする。
【0049】
有意なレベルのSPE'Sを有するオーバーコート組成物が本発明のリップ組成物に非相溶性であり、ここで塗布に際して本発明の化粧品組成物を破壊しないことについてはわかっている。
【0050】
本発明の化粧品リップ組成物のための補充製品の例は、本発明のリップ組成物と共に使用され得、これらは以下のようなものである:
【0051】
【表1】

【0052】
容器において、全ての成分を組み合わせ、プロペラ混合器で一定に撹拌しながら90℃まで加熱する。SPEベヘネートが完全に溶融し、混合物が均質になったら、加熱から取り出し、室温まで冷やす。冷却している間、混合物を一定に撹拌するべきである。得られた流体を、個々のパッケージに移す。
【0053】
【表2】

【0054】
容器において、全ての成分を組み合わせ、プロペラ混合器で一定に撹拌しながら90℃まで加熱する。SPEベヘネートが完全に溶融し、混合物が均質になったら、加熱から取り出し、室温まで冷やす。冷却している間、混合物を一定に撹拌するべきである。得られた流体を、個々のパッケージに移す。
【0055】
【表3】

【0056】
容器において、全ての成分を組み合わせ、プロペラ混合器で一定に撹拌しながら90℃まで加熱する。オゾケライトが完全に溶融し、混合物が均質になったら、加熱から取り出し、室温まで冷やす。冷却している間、混合物を一定に撹拌するべきである。得られた流体を、個々のパッケージに移す。
【0057】
【表4】

【0058】
容器において、全ての成分を組み合わせ、プロペラ混合器で一定に撹拌しながら90℃まで加熱する。SPEベヘネートが完全に溶解し、混合物が均質になったら、加熱から取り出し、リップスティック金型に注ぎ込む。金型から出す前におよそ−5℃まで冷やし、適当なパッケージに配置する。
【0059】
【表5】

【0060】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を添加して、プロペラ混合器で5分間混合する。90℃よりも温度を上げないようにする。A群及びB群の成分の混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0061】
【表6】

【0062】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を添加して、プロペラ混合器で5分間混合する。90℃よりも温度を上げないようにする。A群及びB群の成分の混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0063】
【表7】

【0064】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を添加して、プロペラ混合器で5分間混合する。90℃よりも温度を上げないようにする。A群及びB群の成分の混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0065】
【表8】

【0066】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。B群の混合物を、およそ90℃まで加熱する。A群及びB群の混合物を組み合わせ、5000rpmで5分間均質化する。C群の成分を添加し、プロペラ混合器で5分間混合する。混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0067】
【表9】

【0068】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。B群の混合物を、およそ90℃まで加熱する。A群及びB群の混合物を組み合わせ、5000rpmで5分間均質化する。C群の成分を添加し、プロペラ混合器で5分間混合する。混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0069】
【表10】

【0070】
A群の成分を一緒に組み合わせ、へらでよく混合する。A群の混合物を、全ての固形物が溶融するまで加熱し(およそ90℃)、加熱中では時々撹拌する。B群の成分を添加し、プロペラ混合器で5分間混合する。90℃よりも温度が上がらないようにする。A群及びB群の成分の混合物が均質化したら、溶融物質を、よく乾燥させたリップスティック金型に注ぎ込む。充填された金型を5℃でおよそ20分間冷やす。金型を周囲条件下に取り出し、スティックを金型から出す。スティックをリップスティックケースに配置する。
【0071】
(本発明の使用方法)
本発明の方法は、簡単である。ユーザは、適当な液体化粧品アプリケーターから皮膚に本発明の組成物を直接塗布する。液体製品のために使用されるようなアプリケーターのひとつは、5/09/90に発行され、日本のMitstubishi Pencil Co., Ltd. に譲渡された英国特許第21198037号に開示されているような液体ペンパッケージである。他のパッケージは、棒が溜めに浸されたものであり、ここで棒の上部の組成物が皮膚表面に塗布される。このようなパッケージは、資生堂の日本実用新案第64000822Y2号に開示されている。
【0072】
本発明に有用な他の化粧品ディスペンサーは、Procter and Gambleによる出願のRichard L. Horstmanの“Simplified Unidirectional Twist-Up Dispensing Device With Incremental Dosing”の表題の同時係属特許出願に開示されているような、単方向ツイストアップ増量分配装置である。このようなツイストアップ分配装置は、開口された分配端部を有したチャンバーを区画する中空ハウジングと、チャンバー内部に配置され、チャンバー内部での並進移動に制限されたピストンとを有する。ピストンは、好ましくは、そこから延長し、アクチュエータ中のネジ切り開口と噛み合わされたネジ付きロッドを有し、アクシュエータが回転すると、分配端部に向かうピストンの進行が起こるようになっている。アクシュエータの回転は、製品の分配端部からの分配を生じる。アプリケーターは、好ましくは、チャンバーと流体連通したハウジングの分配端部と接触しており、そこで製品がアプリケーターを介して分配される。アプリケーターは、フェルールと塗布部とを含むことができ、フェルールは、ハウジングの分配端部に接触しており、塗布部は、そこに配置された少なくとも1つのオリフィスを有する。アプリケーターのいくつかの型は、例えば、繊維ブラシ又はその上にフロッキングを有する塗布面を含んで利用されることができる。フロッキングは、塗布面に対して実質的に垂直な薄く短いプラスチック繊維のマットである。繊維ブラシの剛毛は、好ましくはテーパ状になっており、プラスチック材料で作られている。或いは、ユーザは、より慣習的なアプリケーター又は当業界で既知の道具を用いるかもしれない。
【0073】
上述したように、ユーザは組成物を塗布し、ここでユーザは、組成物が傷つけられる前に組成物を乾燥させることができる。組成物は一旦乾燥すると、補充製品、例えば上述したトップコート製品は、乾燥製品の上に塗布されることができ、ユーザに審美的に心地よい効果をもたらす。トップコート組成物は、本発明の組成物に用いられ、上述した同一の分配装置を利用できる。
【0074】
本発明の組成物は、ペトロラタム又はジメチコーン主体の化粧品除去剤を塗布することによって、及び化粧品を取り除くためにティッシュで穏やかにその領域を拭うことによって、取り除かれ得る。
【実施例】
【0075】
下記の実施例は、本発明の本請求の化粧品組成物の例を説明するが、これらに限定されるつもりはない。
【0076】
【表11】

【0077】
A群の成分とB群の成分とを一緒に組み合わせて、15分間9500rpmで均質化する。C群の成分を添加して、2分間2000rpmで均質化する。D群の成分を別の容器において組み合わせ、透明な溶液が形成されるまでプロペラ混合器を用いて混合する。D群の溶液を、2000rpmで均質化しながら、かなりゆっくりとA群、B群及びC群の混合物に添加する。D群の溶液の全てが混和したら、さらに10分間2000rpmで混合物全体を均質化する。最後に5分間5000rpmで混合物全体を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0078】
【表12】

【0079】
A群の成分とB群の成分とを一緒に組み合わせて、15分間9500rpmで均質化する。C群の成分を添加して、2分間2000rpmで均質化する。D群の成分を別の容器において組み合わせ、透明な溶液が形成されるまでプロペラ混合器を用いて混合する。D群の溶液を、2000rpmで均質化しながら、かなりゆっくりとA群、B群及びC群の混合物に添加する。D群の溶液の全てが混和したら、さらに10分間2000rpmで混合物全体を均質化する。最後に5分間5000rpmで混合物全体を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0080】
【表13】

【0081】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0082】
【表14】

【0083】
A群の成分一緒に組み合わせて、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において、均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を、約3分間約57〜60℃に加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出して、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、プロペラ混合器で混合しながら、約7〜10分間57〜60℃に混合物全体を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0084】
【表15】

【0085】
A群の成分を一緒に組み合わせて、プロペラ混合器で均一になるまで混合する。B群の成分を添加し、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器においてプロペラ混合器を用いて均一になるまでプレ混合し、次いで、A群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃で約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで、均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、プロペラ混合機で混合しながら、57〜60℃で約7〜10分間、混合物全体を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合機を用いて混合しながら室温に冷ます。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0086】
【表16】

【0087】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0088】
【表17】

【0089】
A群の成分を一緒に組み合わせて、プロペラ混合器で均一になるまで混合する。B群の成分をA群の混合物に添加し、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器においてプロペラ混合器を用いて均一になるまでプレ混合し、次いで、A群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃で約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで、均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、プロペラ混合機で混合しながら、57〜60℃で約7〜10分間、混合物全体を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合機を用いて混合しながら室温に冷ます。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0090】
【表18】

【0091】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、プロペラ混合器で均一になるまで混合する。B群の成分をA群の混合物に添加し、手で混合して乾燥粉末を大まかに混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで配合物全体を均質化する。C群の成分をプロペラ混合器を用いて均一になるまでプレ混合する。C群の混合物をゆっくりと添加しながら、A群及びB群の成分の混合物を均質化して、安定なエマルジョンを作る。C群の混合物の追加が完了したら、10分間さらに配合物全体を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0092】
【表19】

【0093】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた液体を個々のパッケージに移す。
【0094】
【表20】

【0095】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。C群の成分を、均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合する。C群の混合物をゆっくりと混合しながら、A群の成分及びB群の成分の混合物を均質化して、安定なエマルジョンを作製する。C群の混合物の添加が完了したら、さらに10分間配合物全体を均質化する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0096】
【表21】

【0097】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。C群の成分を、均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合する。A群の成分及びB群の成分の混合物を、プロペラ混合器を用いて混合しながらC群のワックスと共に70℃に加熱する。ワックスが溶融し、混合物が均質状態になったら、配合物全体を、混合することなく室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0098】
【表22】

【0099】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0100】
【表23】

【0101】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0102】
【表24】

【0103】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0104】
【表25】

【0105】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、大まかに乾燥粉末を混和する。全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0106】
【表26】

【0107】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分をA群の混合物に添加して手で混合し、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0108】
【表27】

【0109】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0110】
【表28】

【0111】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0112】
【表29】

【0113】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0114】
【表30】

【0115】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0116】
【表31】

【0117】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0118】
【表32】

【0119】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0120】
【表33】

【0121】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0122】
【表34】

【0123】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0124】
【表35】

【0125】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0126】
【表36】

【0127】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0128】
【表37】

【0129】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0130】
【表38】

【0131】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0132】
【表39】

【0133】
A群の成分を一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。B群の成分を添加して、顔料が十分に分散されるまで均質化する。C群の成分を別の容器において均一になるまでプロペラ混合器を用いてプレ混合し、それからA群及びB群の成分の混合物と組み合わせる。D群の成分を約57〜60℃に約3分間加熱しながらプレ混合する。加熱から取り出し、およそ5分間又はゲルが発達するまで均質化する。最後に、D群の混合物をバッチの残りに添加して、57〜60℃に約7から10分間、プロペラ混合器を用いて混合しながら全混合物を加熱する。バッチを加熱から取り出し、プロペラ混合器で混合しながら、室温まで冷ます。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【0134】
【表40】

【0135】
A群の成分をビーカーにおいて一緒に組み合わせ、均一になるまでプロペラ混合器で混合する。プロピレンカーボネートを除く全てのB群の成分を組み合わせて、手で混合して大まかに乾燥粉末を混和する。Ross ME 100 LCホモジナイザーを約7500rpmで用いて、全ての顔料が十分に分散されるまで全配合物を均質化する。次いで、均質化工程を継続しながら、混合物が増粘するまでプロピレンカーボネートをゆっくりと添加する。ビーカーにおいてA群の混合物とB群の混合物を組み合わせて、均一になるまでプロペラ混合器を用いて混合する。得られた流体を個々のパッケージに移す。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の組成物における乾燥及び油ブロット/揉みテストを実施するために、下記のテスト方法の章中で開示された装置、若しくは重りの平面図である。
【図2】本発明の組成物におけるフィルムの可撓性テストを実施するために、下記テスト方法の章に開示された装置の平面図である。
【図3】本発明を定義する成分の用語における配合スペースを表す三次元グラフである。
【図4】本発明を定義する成分の用語における配合スペースを表す三次元グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(1)RSiO1/2“M”ユニットとSiO“Q”ユニットとを、RSiO(4−n)/2(式中nは1.0から1.50の間の値であり、Rはメチル基である)の関係を満足する割合で含むオルガノシロキサン樹脂であって、25℃で固体であり、1,000から10,000の分子量を有し、かつ有機溶媒に可溶性であるオルガノシロキサン樹脂と、
(2)25℃で10,000cm/sよりも大きい粘度を有する流体ジオルガノポリシロキサンポリマーと
の混合物であって、ここで(1)対(2)の割合が1:10から3.5:1である混合物、及び
(B)60〜260℃の範囲の沸点を有する揮発性炭化水素キャリヤー
を含む液体化粧品組成物。
【請求項2】
顔料をさらに含む請求項1に記載の液体化粧品組成物。
【請求項3】
2%以下のワックスを含む請求項1又は2に記載の液体化粧品組成物。
【請求項4】
前記流体ジオルガノポリシロキサンポリマーが、式(RSiO)の繰り返しユニットを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体化粧品組成物。
【請求項5】
塗布の際に、転写抵抗性フィルムが形成され、ここで該フィルムの転写抵抗性が乾燥ブロット及び揉みテスト並びに油ブロット及び揉みテストにより測定されて、各テストで50%以上の平均標準化反射率となる請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体化粧品組成物。
【請求項6】
塗布の際に、転写抵抗性の可撓性フィルムが形成され、ここで該フィルムの可撓性が可撓性テストにより測定されて、30%以下の平均重量損失%となり、該フィルムの転写抵抗性が乾燥ブロット及び揉みテスト並びに油ブロット及び揉みテストにより測定されて、各テストで50%以上の平均標準化反射率となる請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体化粧品組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体化粧品組成物を塗布する方法であって、
(a)適当な化粧品アプリケーターから、前記組成物を皮膚又はヘアに直接塗布すること、及び
(b)前記組成物が傷つけられる前に、該組成物に乾燥フィルムを形成させること、
を含む液体化粧品組成物の塗布方法。
【請求項8】
前記乾燥フィルム上に、補充製品を塗布することをさらに含み、ここで該補充製品を塗布するに際して、該組成物が破壊されない請求項7に記載の液体化粧品組成物の塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−131646(P2006−131646A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38591(P2006−38591)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【分割の表示】特願平9−518211の分割
【原出願日】平成8年10月25日(1996.10.25)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】