説明

液体環境中の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の捕捉

【課題】煙道ガス又は燃焼ガス発生装置から酸化炭素又は酸化硫黄を除去する。
【解決手段】本発明は、一般に、ボイラ、ヒータ、キルン、又は他の煙道ガス又は燃焼ガス発生装置(例えば発電所、処理工場に位置するもの)の排出制御装置の分野に関し、特に、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置からの酸化炭素(例えばCO2又はCO)を除去及び又は捕捉するように設計された新規且つ有用な方法及び装置に関する。他の実施形態において、本発明は、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置からの排出制御を達成する方法に関し、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置の中に含まれる酸化水素又は酸化硫黄の減少又は除去を実現する方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ボイラ、ヒータ、キルン又は他の煙道ガス又は燃焼ガス発生装置(例えば発電所、処理工場に位置するもの)の排出制御装置の分野に関し、特に、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置からの酸化炭素(例えばCO2又はCO)を除去及び又は捕捉するために設計された新規且つ有用な方法及び装置に関する。他の実施形態において、本発明は、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置からの排出制御を達成する方法に関し、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置の中に含まれる炭化水素又は酸化硫黄の減少又は除去を実現する方法である。
【背景技術】
【0002】
化石燃料燃焼から発生する二酸化炭素は「温室効果」の主要な一因として知られており、「地球温暖化」と同義的に関連づけられている。それゆえに、任意の炭素含有材料(エタノール、メタノール、他のアルコール類、木材、泥炭、メタン、廃棄物又は任意の炭素質材料を含むが制限的ではない)の燃焼により生成される二酸化炭素と同様に、二酸化炭素が大気中に放出される前に、化石燃料(例えば石炭、油、天然ガス)の燃焼により生成される二酸化炭素を制限又は除去することにより「地球温暖化」を制御及び/又は制限するための議論が支持されるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したように、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置から1以上の酸化炭素を除去するための手順を提供する方法及び/又は装置が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、一般に、ボイラ、ヒータ、キルン、又は他の煙道ガス又は燃焼ガス発生装置(例えば発電所、処理工場に位置するもの)の排出制御装置の分野に関し、特に、煙道ガス又は燃焼ガス発生装置からの酸化炭素(例えばCO2又はCO)を除去及び又は捕捉するために設計された新規且つ有用な方法及び装置に関する。
【0005】
本発明によれば、煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって:(I)少なくとも1の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を含む煙道ガスを反応容器へ供給し、反応容器は内部に水性の又は液状の反応媒体を含み、水性の又は液状の反応媒体は、中性金属原子、中性金属粒子、金属イオン又はこれら2種以上の混合物の中から選択される1以上の犠牲金属触媒を備えており;(II)少なくとも1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄から1以上の固体高分子複合体を形成するために、ステップ(I)の煙道ガスを水性の又は液状の反応媒体と反応させ;(III)反応媒体から1以上の固体高分子複合体を除去する工程を含む。
【0006】
従って本発明の他の側面は、煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって:(a)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで反応閉じ込め構造は少なくとも1の溶液を含み、溶液は1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始する1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え;(b)ステップ(a)の煙道ガスを少なくとも1の溶液と又はその溶液中で反応させ、それにより1以上の以下の反応に従う1以上の固体高分子複合体を形成する工程を含む:
【化1】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【0007】
従って、本発明の他の側面は更に、煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって:(i)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで反応閉じ込め構造は少なくとも1の均質溶液を含み、均質溶液は、1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始させる1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え、;(ii)ステップ(i)の煙道ガスを少なくとも1の均質溶液中において又は均質溶液と反応させ、それにより1以上の以下の反応に従う1以上の固体高分子複合体を形成する工程を含む:
【化2】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【0008】
他の実施形態においては、上述の方法は更に:(iii)前記均質溶液のpHレベルを上げ、前記1以上の固体高分子複合体の分解温度を上げ、前記1以上の固体高分子複合体の湿潤貯蔵を促進するために少なくとも1の安定剤化合物を添加することを含む。
【0009】
更に他の実施形態においては、上述の方法は更に:(iv)乾燥により前記1以上の固体高分子複合体が分解しない場合に、接着剤又は塗料の形態を有する少なくとも1の安定剤化合物を付加することを含む。
【0010】
本発明の他の側面は、上述の方法のいずれかを完成するために考案された装置について表されており、そのような装置がここに示され、記載されている。本発明の更に他の側面は、煙道ガス又は燃焼ガスから1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を連続的に捕捉する方法が提供され、そのような方法はここに示され、記載されている。
【0011】
本発明を特徴づける新規な種々の特徴は、添付されこの開示の一部をなす請求項において特に指摘するものである。本発明をより良く理解するために、その作用効果及びその使用により得られる特別な利益、参照は、本発明の例示的な実施形態が表した添付図面や記述事項によってなされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明による酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計された装置の一実施形態の説明図である。
【図2】図2は、本発明による酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計された装置の他の実施形態の説明図である。
【図3】図3は、本発明による酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計された装置の更に他の実施形態の説明図である。
【図4】図4は、本発明による酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計された装置のまた更に別の実施形態の説明図である。
【図5】図5は、本発明による酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計された装置のまた更に別の実施形態の説明図である。
【図6】図6は、図5の線6−6に沿った方向の端面図である。
【図7】図7は、図5の線7−7に沿った方向の包括図である。
【図8】図8は、図5〜7に示す装置を用いて酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための例示的なプロセスを詳述する。
【図9】図9は、図5〜7に示す装置を用いて酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための例示的なプロセスを詳述する。
【図10】図10は、図5〜7に示す装置を用いて酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための例示的なプロセスを詳述する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、例えば発電所のような煙道ガス又は燃焼ガス発生装置から酸化炭素を除去するための観点によって説明しているが、本発明はシステムのそのような形式にのみ限定されるものではない。もっと正確にいえば、本発明の方法は、酸化炭素又は酸化硫黄を含む煙道ガス又は燃焼ガスを生成するどのような装置に対しても適用可能であろう。
【0014】
本明細書及び本請求項に用いられる「均質溶液(以下においては時としてただ単に溶液と言う)」の語句は、水性相、液相、及び/又は溶液相の状態にあるすべての反応成分を意味し、これに限定されるものではないが、その反応成分は、反応物、任意の触媒、任意のpH調整剤、任意の懸濁剤又は任意の安定剤を含む。本明細書で用いられる「均質」の単語は、本明細書で論じられるどのような溶液も完全に分散されることを意味するものではない。
【0015】
本明細書及び本請求項に用いられる「反応媒体」の語句は、水性相、液相、及び/又は溶液相の状態にあるすべての反応成分を意味し、これに限定されるものではないが、その反応成分は、反応物、任意の触媒、任意のpH調整剤、任意の懸濁剤又は任意の安定剤を含む。本発明の反応媒体は、前述の「均質溶液」よりも均質化されていない以外は、本発明の前述の「均質溶液」と実質的に同一である。
【0016】
本明細書及び本請求項に用いられる「固体高分子複合体」の語句は、無水物の高分子複合体に限られず、乾性のもの(即ち液量が5重量%より小さいもの)、20重量パーセントより少ない液体を含むもの(即ち固形分含有量を高くした溶液)、及び1以上の固形分を含む懸濁液(即ち液量が20重量パーセントを超える溶液)を含むものである。また、「固体高分子複合体」の定義は、溶液及び又は水溶液中に存在する沈殿物を含む。
【0017】
本明細書及び本請求項に用いられる「ポリマー」の用語は、炭化水素ポリマー、コポリマー(重合体ブロックの配向には関わらない)、ターポリマー、又は高次のポリマー類似体を含むだけでなく、1以上の酸化炭素又は1以上の酸化硫黄から生成される1以上のモノマーまたは、これらの酸化物から生成される2以上のモノマーの組み合わせから形成されるすべてのポリマー、コポリマー(重合体ブロックの配向には関わらない)、ターポリマー、又は高次のポリマー類似体を含む。
【0018】
本明細書及び本請求項に用いられる「触媒ライトオフ」の語句は、1以上の好適な反応条件による、1以上の触媒と1以上の反応物との存在に基づく化学反応の開始を意味する。
【0019】
本発明はボイラ又は化石燃料ボイラに関して記述しているが、もっぱらそれらに限定されるものではない。それどころか、本発明は、そのような燃焼源がボイラ又は蒸気発生器と共に用いられるかどうかに関わらず、酸化炭素及び/又は酸化硫黄を発生させる任意の燃焼源に応用可能である。例えば、本発明は、キルン、ヒータ、ガラス炉、排ガス燃焼器又は酸化炭素及び/又は酸化硫黄を含む煙道ガス又は燃焼ガスを全体的又は部分的に発生させる任意の他のタイプの燃焼プロセスと組み合わせて使用することができるだろう。従って以下の記載は、単なる例示として構成されるものである。
【0020】
一実施形態においては、本発明は、モノマーが、1以上のCO、CO2、CO3-2、SO、SO2、SO3又はこれらの2以上の組み合わせの中から生成される場合に、1以上の酸化炭素又は酸化硫黄から固体高分子複合体を形成するために、気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を、水溶液又は溶液又は中性原子又は荷電イオンの形態の1以上の金属触媒を含む反応媒体と接触させることにより、煙道ガス又は燃焼ガスを含む(がこれに限定されない)任意の源から酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するために設計されたプロセス及び装置に関し、これにより捕捉された酸化炭素及び/又は酸化硫黄が、水溶液又は溶液、又は沈殿物、高純度ガス又は安定固体としての反応媒体から除去される。この場合、1以上の金属触媒は、1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄から1以上の高分子複合体の形成を促進する。
【0021】
他の実施形態においては、煙道ガス又は燃焼ガスが、前述の水溶液又は溶液又は反応媒体中を任意の好ましい方法で通過する。任意の好ましい方法は、これに限定されるものではないが、ガスバブリング、ガススパージング(ガススパージャーにより極小又は微小な気泡を生成する)又は気液界面吸着(液体により反応原系種の分子を吸着する)を含む。気液界面吸着においては、気体及び液体は、触媒ライトオフの前に静的接触することが必要である。
【0022】
更に他の実施形態においては、煙道ガス又は燃焼ガスと、水溶液又は溶液又は反応媒体とが反応する追加的な方法は、これに限られるものではないが、煙道ガス又は燃焼ガスを淀んだ(流れない)液体の上方に流すか又は通り抜けるように流すか、水溶液又は溶液又は反応媒体を淀んだ液体の上方に流すか又は通り抜けるように流すか、ガスを、流れている水溶液又は溶液又は反応媒体の中で流すことを含む。一例では、触媒ライトオフを開始して可能であれば重合さえも持続させるためには、重合反応は流れない領域(言い換えれば、静止した領域)を必要とするであろう。
【0023】
酸化炭素及び/又は酸化硫黄が1以上の固体高分子複合体の形態中に捕捉されると、そのような化合物は除去されるか、及び/又は水溶液又は溶液又は反応媒体から、任意の好適な方法によって再生される。そのような好適な方法は、これに限定されないが、ろ過、蒸発、蒸留、重力分離、固体濃縮、乾燥、分解又これらの2以上の組み合わせを含む。
【0024】
一実施形態においては、永久的な封鎖及び/又は貯蔵をするために安定的な固体を供給して、且つ元の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄に戻る分解の可能性を小さくするために、水溶液又は溶液又は反応媒体から1以上の高分子複合体を分離する前に、塗料又は接着剤のような1以上の安定剤を水溶液又は溶液又は反応媒体に添加して1以上の固体高分子複合体を安定化する。
【0025】
一例では、1以上の固体高分子複合体は水溶液又は溶液又は反応媒体から再生させる必要はない。むしろ1以上の固体高分子複合体を含む水溶液又は溶液又は反応媒体は、それ自身が貯蔵されるか又は(金属イオン)を可溶状態にとどめておく(封鎖する)ことができる。あるいは高温で安定化させるために、湿性「固体」高分子複合体は、水溶液又は溶液又は反応媒体のpHを上げることによって安定化させることができ、その後、その液体量は重力分離又は固体濃縮の使用により減少させ、非常に高い固体量の溶液を得る。この場合、高い固体量の溶液は、それ自体が貯蔵されるか又は(金属イオン)を可溶状態にとどめておく(封鎖する)ことができる。
【0026】
一実施形態においては、溶液中の酸化炭素及び/又は酸化硫黄は、好適な酸化状態にある1以上の金属中性原子触媒又は1以上の金属イオン触媒が用いられる場合に、均質触媒によって反応する。好適な酸化状態は、金属イオンと同様に元素金属原子又は中性金属原子を含む。本発明に好適な金属は、制限的ではないが、アルカリ金属原子又はアルカリ金属イオン(第1族元素−新規な表記方法)、アルカリ土類金属原子又はアルカリ土類金属イオン(第2族元素)、遷移金属原子又は遷移金属イオン(第3〜11族元素のこれらの金属を含む)、第12族元素中の他の金属原子又は金属イオン又はこれら2以上の組み合わせを含む。他の実施形態においては、本発明に用いられる1以上の金属原子又は金属イオンは更に、第13〜17族元素に記載された元素から形成されるイオンから選択される1以上の原子又はイオンを含む。更に他の実施形態においては、本発明に用いられる1以上の金属原子又は金属イオンは更に、周期表のランタニド及びアクチニド系列に記載された元素から形成される原子又はイオンを含む。更にまた他の実施形態においては、本発明に用いられる1以上の金属原子又は金属イオンは更に、用いられるイオンが1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄と反応する場合に捕捉可能な化合物を形成する限りにおいて、上述した異なる族の原子又はイオンの2以上の任意の組み合わせの原子又はイオンを含む。更に他の実施形態においては、本発明の水溶液又は溶液又は反応媒体は、海水から形成することもできる。海水は、上述した1以上の金属原子又は金属イオンを十分に含んでいるためである。
【0027】
一実施形態においては、本発明の捕捉方法は、1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の捕捉結果物である1以上の不溶性の炭素化合物及び/又は硫黄含有化合物を生成する。他の実施形態においては、本発明の捕捉方法は、1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の捕捉結果物である1以上の可溶性の炭素化合物及び/又は硫黄含有化合物を生成する。更に他の実施形態においては、本発明の捕捉方法は、1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の捕捉結果物である可溶性又は不溶性の炭素化合物及び/又は硫黄含有化合物の混合物を生成する。
【0028】
上述したように、本発明の方法は1以上の触媒を用いる。一実施形態において本発明の1以上の触媒は、これに限定されるものではないが、金、銀、パラジウム、白金又はこれら2以上の混合物の中性原子及び/又はイオンを含む貴金属触媒から選択される。他の実施形態においては、本発明の1以上の触媒は、これに限定されるものではないが、金粒子、銀粒子、パラジウム粒子、白金粒子又はこれら2以上の混合物を含む貴金属粒子触媒から選択される。更に他の実施形態においては、本発明の1以上の触媒は、これに限定されるものではないが、金ナノ粒子、銀ナノ粒子、パラジウムナノ粒子、白金ナノ粒子又はこれら2以上の混合物を含む貴金属ナノ粒子触媒から選択される。ナノ粒子によれば、元素的な貴金属触媒又は貴金属化合物の粒子は、平均粒子径が約1000ナノメーター(1ミクロン)より小さく、約500ナノメーターより小さく、約250ナノメーターより小さく、100ナノメーターより小さく、50ナノメーターより小さく、25ナノメーターより小さく、10ナノメーターより小さく、5ナノメーターより小さく、又は1の金属原子よりも小さくなるようにされている。ここで、本明細書及び本請求項の他の部分と同様に、個々の範囲の限界値又は個々の数値は、記載していない範囲を生じさせるために組み合わせることができる。
【0029】
他の実施形態においては、非貴金属から形成されてはいるが上述したものと類似する粒子又はナノ粒子は、本発明に用いることができる。
【0030】
他の実施形態においては、本発明に用いられる金属粒子、金属ナノ粒子又は金属イオンは、これに限定されるものではないが、金中性粒子(Au0)、金中性原子(Au0)又は金イオン;亜鉛中性粒子、亜鉛中性原子又は亜鉛イオン(すべて酸化状態);パラジウムイオン(例えばPd+2等);スカンジウムイオン(例えばSc+2等);マンガンイオン(例えばMn+5等);チタニウムイオン(例えばTi+2等);クロムイオン(例えばCr+2等);セシウムイオン;鉄イオン;プラセオジムイオン;コバルトイオン;ニッケルイオン;モリブデンイオン;カドミウムイオン;ルテニウムイオン;ガドリニウムイオン;又はこれら2以上の混合物を含む。
【0031】
触媒が存在する場合、本発明の種々の実施形態に用いられる触媒の量は、本発明の前述した海水又は、触媒含有水溶液又は触媒含有溶液又は反応媒体を通過する煙道ガス又は燃焼ガスの排出物中に存在する任意の1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄と、捕捉反応及び/又は金属イオン封鎖反応を生じさせて促進させるのに十分な量の触媒が存在する限りにおいては、重要ではない。例示的なレベルの触媒は、これに限定されるものではないが、少なくとも濃度が約5兆分の1(ppt)、少なくとも約10ppt、少なくとも約20ppt、少なくとも約25ppt、少なくとも約40pptであり、又は少なくとも約50pptでさえも含む。高濃度のオーダーでは約250mg/Lの濃度が本発明の範囲内に含まれ得る。ここで、本明細書及び本請求項の他の部分と同様に、各範囲の限界値又は各数値は、ここでは開示されていない範囲を形成するために組み合わせることができる。
【0032】
他の実施形態においては、本発明の反応媒体中の1以上の触媒の量は、反応媒体の種々の化学的及び物理的特性(例えばpH、温度、含水量等)に依存する1以上の触媒それぞれの溶解限度までであれば任意の量とすることができる。
【0033】
粒子形状に関しては、本発明の触媒粒子には任意の粒子形状を用いることができることに留意すべきである。好適な粒子形状は、これに限定されるものではないが、球状、長楕円形状(oblong)、円筒形状、楕円形、不定形又はこれらの2以上の任意の組み合わせを含む。上述したように、1以上の貴金属触媒は、イオン粒子又は元素状の粒子の形態を取ることができる。
【0034】
一実施形態においては、本発明を実行するための水溶液又は溶液又は反応媒体は、前述の1以上の金属原子、粒子及び/又はイオンを含む水ベースの媒体である。他の実施形態においては、海水は前述の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するのに用いることができる。更に他の実施形態においては、本発明の水溶液又は溶液又は反応媒体は脱塩プラントからの塩水廃液を用いることができる。
【0035】
更に他の実施形態において、本発明は、煙道ガス又は燃焼ガスの廃液中の酸化炭素及び/又は酸化硫黄が、1以上の前述の触媒の存在なしに金属又は水性の金属原子及び/又はイオンを含む、海水又は水溶液又は溶液又は反応媒体(例えば水)と接触することによる任意のプロセスに用いることができる。この実施形態の変形例においては、1以上の金属原子及び/又はイオンは反応プロセスの触媒として作用すると同時に、前述の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を封鎖するように作用する。この実施形態においては、1以上の金属原子及び/又はイオンは第10及び11属元素中の金属から典型的に形成される。
【0036】
本発明によれば、煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって:(a)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで前記反応閉じ込め構造は少なくとも1の溶液を含み、前記溶液は1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始する1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え;(b)ステップ(a)の煙道ガスを少なくとも1の溶液と反応させ、これにより1以上の下記の反応に従う1以上の固体高分子複合体を形成する工程を含む。
【化3】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【0037】
従って本発明の他の態様は、煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって:(i)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで前記反応閉じ込め構造は少なくとも1の均質溶液を含み、前記均質溶液は、1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始させる1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え;(ii)ステップ(i)の煙道ガスを少なくとも1の均質溶液と反応させ、これにより1以上の下記の反応に従う1以上の固体高分子複合体を形成する工程を含む:
【化4】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【0038】
他の実施形態においては、上述の方法は更に:(iii)均質溶液のpHレベルを上げ、1以上の固体高分子複合体の反応温度及び/又は分解温度を上げ、1以上の固体高分子複合体の湿潤貯蔵を促進するために、少なくとも1の安定剤化合物を付加するステップを含む。
【0039】
更に他の実施形態においては、上述の方法は更に(iv)乾燥により1以上の固体高分子複合体が分解しない場合に接着剤又は塗料の形態の少なくとも1以上の安定剤化合物を添加するステップを更に含む。この実施形態においては、少なくとも1個の安定装置化合物の添加は、本発明に従って形成された、いくつかの固体高分子複合物が、反応媒質からの再生で少なくとも1の安定剤化合物を使用せずに分解するかもしれないという事実により、反応媒質から1以上の固体高分子複合物の再生を容易にする。
【0040】
本発明の他の態様は、上述の方法を達成するように設計された装置について記載されており、そのような装置はここに示され、記載される。本発明の更に他の態様は、煙道ガス又は燃焼ガスから1以上の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を連続的に捕捉するための方法であり、そのような方法はここに示され、記載される。
【0041】
前述の実施形態は生成物が上述した触媒金属によって結合され捕捉された酸化炭素及び/又は酸化硫黄のポリマー鎖を含んでいる場合に固体生成物を生成することができる。一実施形態においては、本発明の方法は生成物が上述した金中性原子又は金中性粒子に結合された捕捉された酸化炭素及び/又は酸化硫黄のポリマー鎖を含んでいる場合に固体生成物を生成することができる。
【0042】
本発明の更にまた他の実施形態においては、煙道ガス又は燃焼ガスの廃液中の酸化炭素は、犠牲触媒として作用する1以上の金属原子、粒子及び/又はイオンを含む海水又は水溶液又は溶液又は反応媒体(例えば水)と接触する。この実施形態においては、1以上のイオンから選択される1以上の金属原子、粒子及び/又はイオンは、炭酸塩、亜硫酸塩及び/又は硫酸イオンと反応し、固体の炭酸塩、亜硫酸塩、及び/又は硫酸化合物を形成する。一例では、1以上の金属原子、粒子及び/又はイオンは、水溶液又は溶液又は反応媒体中に存在する1以上のカルボン酸塩、亜硫酸塩及び/又は硫酸イオンと反応し、1以上の気体状ではない金属炭酸塩化合物、1以上の気体状ではない金属硫酸化合物、1以上の気体状ではない金属亜硫酸塩化合物又はこれら2以上の混合物を形成する。そのような化合物の例は、これに限定されるものではないが、カルシウム炭酸塩、カルシウム重炭酸塩、マグネシウム炭酸塩、マグネシウム重炭酸塩、カルシウム、マグネシウム、マンガンの他の炭酸を含む。当該技術分野の当業者に明らかであるように、他の炭素塩化合物は、上述した1以上の金属原子、粒子及び/又はイオンの正確な形成により実現可能である。この同一実施形態は、酸化硫黄化合物にも応用でき、酸化炭素と酸化硫黄の混合物が存在する状況にさえも応用可能である。
【0043】
次に、添付した図について見てみると、図1〜図4は、上述した方法を用いて酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するように設計された種々の装置の例示的な実施形態を表している。図1〜図4では類似部分に類似番号を付している。図1を参照すると、この図は上述した方法を用いて酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するように設計された装置100を表している。図1の装置は上記の考察に従って水溶液又は溶液又は反応媒体を内部に含む均質系触媒反応器102により構成されている。反応器102は、煙道ガス又は燃焼ガスはとりわけ酸化炭素と酸化硫黄を含んでいる場合に煙道ガス又は燃焼ガスを反応器102に導入させるための入口104を有している。
【0044】
反応器102内において、煙道ガス又は燃焼ガス中の酸化炭素及び/又は酸化硫黄が、反応器102内に含まれる水溶液又は溶液又は反応媒体107と反応して、捕捉された酸化炭素の固体高分子複合体、捕捉された酸化硫黄の固体高分子複合体、気体状ではない炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩が得られる。これらは分離器106を用いて反応器102から捕捉されて取り除かれる。
【0045】
一実施形態においては、気体状ではない炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩は、希望により、ろ過、蒸発、濃厚化、乾燥等を含む任意の多くの技術によって上述のように水溶液又は溶液又は反応媒体から取り除かれることの出来る固形沈殿物である。捕捉される場合、固体の炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩は、他の産業(例えばウォールボードの製造)において用いられることができる。酸化炭素及び/又は酸化硫黄が煙道ガス又は燃焼ガスから除去されると、反応器102において「クリーン化された」煙道ガス又は燃焼ガスは、反応器102中の出口108介して排出することが許される。分離器106からは、気体状ではない炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩を、分離器106の底部から採取して部分112から取り除く。また、部分112は、1以上の貴金属触媒が存在する場合に、それを採取し、除去し、そうでなければ捕捉する。図1の実施形態では、捕捉された酸化炭素及び/又は酸化硫黄は、分離部分114からくみ上げることができるように濡れた状態で保存され、分離部分114では酸化炭素及び/又は酸化硫黄が例えば乾燥、加熱又は貯蔵容器に送られるために気相状態に戻されるように加熱されて取り除かれる。
【0046】
他の実施形態においては、図1のシステム100は、追加的な水溶液又は溶液又は反応媒体を導入させるように設計された入口118を随意に有している。一実施形態においては、水溶液又は溶液又は反応媒体は、脱塩プラントからの海水、塩水濃縮液とすることができるか、あるいは少なくとも上述した1の金属触媒を含む水溶液又は溶液又は反応媒体とすることができる。
【0047】
図2の実施形態を参照すると、実施形態200は、気体状ではない捕捉された酸化炭素、捕捉された酸化硫黄、炭酸塩、硫酸塩、及び/又は亜硫酸塩は固体状態であり、分離器208によって捕捉され反応器202から除去される点が実施形態100とは異なる。この実施形態においては、反応器202中に含まれる水溶液又は溶液又は反応媒体は、必ずしも1以上の金属触媒を含まなくてもよい。しかしながら、触媒が求められ及び/又は必要とされる場合、海水は、例えば許容可能なレベルの元素金を溶解させた海水として用いることができる。
【0048】
他の実施形態においては、図2のシステム200は、追加的な水溶液又は溶液又は反応媒体を導入させるように設計された入口218を随意に有している。一実施形態においては、水溶液又は溶液又は反応媒体は、脱塩プラントからの海水、塩水濃縮液とすることができるか、あるいは少なくとも上述した1の金属触媒を含む水溶液又は溶液又は反応媒体とすることができる。
【0049】
図3の実施形態を参照すると、実施形態300は、供給ライン320が触媒を含む水溶液又は溶液又は反応媒体を反応器302に補充するように設計されている点が、実施形態100と異なる。補充ライン320は、本発明の方法を連続的に操作させるために、触媒を含む所望の合成した水溶液又は溶液又は反応媒体を反応器302へ供給するように設計されている。
【0050】
図4の実施形態を参照すると、実施形態400は、2以上の反応器402が本発明の方法によって処理される煙道ガス又は燃焼ガスの処理量を増加させるのに用いられる点が、実施形態200と異なる。また、供給ライン420は、水溶液又は溶液又は反応媒体を反応器402へ補充するように設計されている。補充ライン420は、本発明の方法を連続的に操作させるために、所望の水溶液又は溶液又は反応媒体を反応器402へ供給するように設計されている。また、図4を見てわかるように、装置400は、装置400の反応器402内の種々の化学パラメータを制御するための1以上の制御システムを備える。そのようなパラメータは、これに限定されるものではないが、温度及び/又はpHを含む。
【0051】
図5〜図7を参照すると、これらの図は本発明の1の代替的な実施形態を表している。図5〜図7のシステム500においては、膨張可能な反応器槽502が装置100〜400の堅い壁の反応器の代わりに用いられる。装置500内においては、膨張可能な反応器槽502は、例えば、膨張するために「伸びる」ことが可能な任意の好適な材料で形成された膨張可能な弾性ドーム503によって膨張することが可能である。例えば弾性ドーム503として好適な膨張可能な材料は、これに限定されるものではないが、ラテックス、ゴム、膨張可能な繊維を含む。膨張可能な弾性ドーム503に求められる唯一の性質は、それに用いられる材料が気体不透過性であることである。膨張可能な弾性ドーム503に対して好適な材料は当業者に良く知られている。簡略化のため、詳細な考察はここでは省略する。
【0052】
一実施形態においては、膨張可能な反応器槽502は、任意の好適な材料(例えば金属、金属、プラスチック、セラミック等)で形成することのできる非膨張性の側面505を有している。また、当該技術分野の当業者には明白であるように、膨張可能な反応器槽502の形状は不可欠ではない。制限されることなく、任意の所望の形状が用いられるであろう。好適な形状は、これに限定されるものではないが、円形、長円形、楕円形、四角形、長方形、多角形等を含む。また、膨張可能な反応器槽502の大きさは、特性の大きさに限られない。むしろ、膨張可能な反応器槽502の大きさは、例えば任意の時間間隔においてその中で取り扱われるガス量及び/又はガス流量によって決定されるだろう。
【0053】
図5〜図7を見てわかるように、本発明のこの実施形態では、煙道ガス又は燃焼ガスが特に酸化炭素及び/又は酸化硫黄を含んでいる場合に、煙道ガス又は燃焼ガスを膨張可能な反応器槽502内へ導入しうる入口504を更に含んでいる。膨張可能な反応器槽502内において、煙道ガス又は燃焼ガス中の酸化炭素及び/又は酸化硫黄は、膨張可能な反応器槽502内に収容された水溶液又は溶液又は反応媒体507と反応し、捕捉された酸化炭素の固体高分子複合体、捕捉された酸化硫黄の固体高分子複合体、若しくは、気体状ではない炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩を得る。これらは、これに限定されるものではないが、分離器、沈降槽等を含む任意の好適な技術により、任意の採取出口560を介して膨張可能な反応器槽502から捕捉され取り除かれる。一実施形態においては、この気体状ではない炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩は固形沈殿物であり、これらは、必要であれば、ろ過、蒸発、濃厚化、乾燥等を含む多くの任意の技術により、上述の水溶液又は溶液又は反応媒体から除去される。固体の炭酸塩、硫酸塩、及び/又は亜硫酸塩が採取される場合、これらは他の産業(例えばウォールボードの製造)において用いることができる。一旦膨張可能な反応器槽502で酸化炭素及び/又は酸化硫黄が煙道ガス又は燃焼ガスから取り除かれると、「クリーン化された」煙道ガス又は燃焼ガスは、膨張可能な反応器槽502の出口508を介して排出することができる。
【0054】
図5〜図7を見てわかるように、膨張可能な反応器槽502は、スパージャー供給ライン552を介して入口504に接続された複数のスパージャー550を更に備える。更に、各スパージャー552は、入口504から供給された煙道ガス又は燃焼ガスから気泡を生成させるために取り付けられた複数のスパージングノズル556を有する。好適なスパージャーの設定は、当該技術分野の当業者には周知であるため、簡略化のためにここでは詳細な考察は省略する。
【0055】
図8〜図10を参照すると、これらの図は、図5〜図7の設定を用いた1の例示的な実施形態を示している。図8〜図10は、本発明の様々な段階の例示的なプロセスを詳述している。特に、図8〜図10に示すように、これらの図の例示的なプロセスが示すステップIは、煙道ガス又は燃焼ガスを入口504から膨張可能な反応器槽502及びスパージャー552へ供給することを含む。膨張可能な反応器槽502の内部に煙道ガス又は燃焼ガスが導入されると、スパージャー552から気泡が発生して、膨張可能な反応器槽502内に収容された水溶液又は溶液又は反応媒体507と反応することにより、捕捉された酸化炭素の固体高分子複合体、捕捉された酸化硫黄の固体高分子複合体、気体状ではない炭酸塩、硫酸塩及び/又は亜硫酸塩570(図9参照)が得られる。これらは、これに限定されるものではないが、任意の採取出口560から分離器、沈降槽等を含む任意の好適な技術により膨張可能な反応器槽502から取り除かれる。ステップIIにおいて(図9参照)、固体高分子複合体570は例えば任意の採取出口560から取り除かれ、必要に応じて付加的な反応媒体507が入口518から膨張可能な反応器槽502の内部に添加される。ステップIIIにおいて(図10参照)、プロセスが最初に戻されて連続的に繰り返される。
【0056】
種々の実施例を用いて本発明及び方法について詳細に説明する。本発明は以下の実施例には限定されないことに留意すべきである。以下に示す実施例は説明のためのみであって、実際はこれに制限されるものではない。
【0057】
実施例1:
この実施例は、CO3のポリマー/マトリックスを形成する二酸化炭素反応のための触媒として作用する溶解した金を含む海水を用いた均質改質プロセスを利用する。当該技術分野の当業者に知られるように、海水中の「金」は一般に中性酸化状態(Au0)にある。反応器の温度は28.4°F(塩水の凝固点)と約80°Fより少し低い温度(CO2固体がCO2ガスに戻る観測分解温度)との間になるように操作される。反応温度及び/又は反応速度は、反応媒体のpHを大きくすることにより、大きくなることに留意すべきである。最初のプロセスは、液体媒体により二酸化炭素の最大限の吸着を促進させるために、海水又は塩水濃縮液又は合成溶液と煙道ガスとの優れた接触が得られる有効な吸着装置において開始される。
【0058】
二酸化炭素が反応して(捕捉されて)固いポリマー鎖を形成するため、除去され、捕捉され、反応した二酸化炭素を補って固体高分子を形成するために、より多くの二酸化炭素が液体媒体に可溶可能になる/吸着される。金原子によって触媒作用を受ける化学反応は、これらの液体媒体いずれか中において金原子が到達する実用限界まで続けられ、経験的観察では金原子から同一平面から90°離れてそれぞれ4方向に広がる均一で一貫性のある長さ約12mmの捕捉されたCO2の柔軟なポリマー鎖を表し、又はすべての二酸化炭素が煙道ガスから除去/捕捉される。経験的データは、1のAu0に対してCO2の20億の分子のターンオーバー数(TON)を見積もる計算を支持している。
【0059】
捕捉されたCO2は、柔軟であるが壊れやすい白い綿状の沈殿物として現れている。溶液から取り除かれた未処理のCO2固体高分子複合体は直ちにCO2ガスに分解する。分解は約90°F+/−15°Fもの高い周辺温度でも起こる。高分子複合体固体中に捕捉されたCO2は、永久的な湿潤貯蔵に備えてpHレベルを上げることにより、水溶液又は溶液又は反応媒体中で非常に高い温度で安定化させることができる。あるいは、永久的な固体貯蔵容器に備えて、塗料及び/又は接着剤等の他の安定剤を付加することにより、捕捉されたCO2固体を乾燥させることができる。捕捉された二酸化炭素が高純度の二酸化炭素ガスに分解される場合、高純度のCO2ガスはポリマー用又は化学工業用の処分物又は原料として用いることができるように物理的状態を変えるために圧縮される。残る材料は、金複合濃縮物であり、高純度の元素状の金を精製するために溶鉱炉へ送ることができる。
【0060】
実施例2:
この実施例は捕捉されたCO2が未処理の固体状態のまま残っており、金が抽出されずに犠牲触媒として残っていること以外は実施例1と同様である。固体CO2は、寒流の海底に戻されて休止状態の砂のように留まるか、他の産業に利用されることができる。任意の一理論に縛られることなく、1以上の金属触媒(例えば金触媒、亜鉛触媒、パラジウム触媒)は、捕捉された酸化炭素を含む固体高分子複合体を保持する犠牲触媒として作用すると思われる。
【0061】
実施例3:
この実施例は、CO2のポリマー/マトリックスを形成する二酸化炭素反応のための犠牲触媒として作用する、量が制御された金原子を含む水溶液又は溶液又は反応媒体を用いた均質改質プロセスを利用する。反応器の温度は28.40°F(塩水の凝固点)とそれより少し低い約80°F(観測によるCO2固体の分解温度)との間になるように操作される。反応温度及び/又は反応速度は、水溶液又は溶液又は反応媒体のpHを大きくすることにより大きくなることに留意すべきである。海水中の金の濃度は、およそ1メートルトンの海水あたり金1mgであるので、短い反応時間で60°F〜70°Fもの高い周辺操作温度で高い金濃度で及び/又は高いpHレベルに制御された水溶液又は溶液又は反応媒体中で高いCO2捕捉効率を得ることが可能である。最初のプロセスは、水溶液又は溶液による二酸化炭素の最大限の吸着を促進させるために、制御された水溶液又は溶液の金溶液と煙道ガスとの優れた接触が得られる有効な吸着装置において開始される。本発明の均質触媒反応は、CO2の局所濃度及び/又はpHレベルの関数でもあり、これにより、低温でも増加する高いCO2の溶解度を支持する。
【化5】

任意の一理論に縛られることなく、上記の反応は、本実施例に係る気体状の二酸化炭素が捕捉されて固体状態に変化する1の実行可能な方法を表すのに用いられる。他の実施形態においては、本発明の固体生成物は、「CO2nの繰り返し単位を含む形態もしくはモノマーとなり得る。それどころか、他のポリマー構造又は二酸化炭素分子から生成された構造は、本発明の固体生成物の形で存在することができるだろう。
【0062】
生成された白い綿状の沈殿物は比重選別機に送られる。金は使用済み溶液とともに再生され再混合される。つまり、水又は液体の金溶液を反応器に戻して再利用することにより再構成する。複数の実施形態においては、金触媒を精製して反応器に戻すのに好適とするために1以上の追加的なステップを必要とする場合がある。所望により、純粋なCO2ガスは、白い沈殿物をおよそ90°Fで乾燥又は加温して取り除くことができる。高純度のCO2ガスはポリマー用又は化学工業用の処分物又は原料用途に用いることができるように物理的状態を変化させるために圧縮することができる。
【0063】
実施例4:
この実施例は、水中(図4参照)に浸水した最適配置形状の固体金触媒を利用した不均一触媒プロセスを用いる。最初のプロセスは、水により二酸化炭素の最大限の吸着を促進させるために、清浄水と煙道ガスとの優れた接触が得られる有効な吸着装置において行われる。反応は、溶解した二酸化炭素がCO2のポリマー/マトリックスを形成する二酸化炭素反応を触媒する金触媒の表面と接触することにより生じる。操作条件は前述の実施例と同様である。白い沈殿物は塗料又は接着剤により安定化される。不均一系触媒反応器は、白い沈殿物の形態を有する捕捉されたCO2を除去する前に、ブローダウンするために(触媒表面を洗浄する)循環されている。その後白い沈殿物は比重選別機に送られる。水は再生され再利用される。安定化した高純度のCO2沈殿物は貯蔵容器に送られる。
【0064】
実施例5:
この実施例は、水中に浸水した最適配置形状の固体金触媒を利用することによる不均一触媒プロセスを用いる。最初のプロセスは、固体触媒金表面上に二酸化炭素を最大限に吸着させることを促進するために、煙道ガス中で二酸化炭素の優れた接触が得られる有効な吸着装置において行われる。反応は、二酸化炭素(ガス)が、固体CO2の長鎖ポリマー/マトリックスを形成するための二酸化炭素反応を触媒する金の固体表面と接触する際に生じる。操作条件は実施例3と同じである。除去前に、固体CO2は塗料又は接着剤により安定化され、白い沈殿物の形態を有する捕捉されたCO2を取り除くために、水によるブローダウン(触媒表面の水洗浄)を行うために循環される。白い沈殿物は比重選別機に送られる。水は再生及び再利用される。高純度の沈殿物は、貯蔵容器に送られるか、当業者に知られる種々の他の産業において用いられる。
【0065】
実施例6:
材料:(1)5ガロンのガラス容器1つ、(2)直径14フィートの気象観測気球1つ、(3)広範囲のリトマスpH紙、(4)4つのプラスチック製の「天然水」のボトルに収容されたマートルビーチで採取された4ガロンの海水(4)6.46ポンドのドライアイス、(5)10ポンドブロックの氷が2つと22ポンドのクラッシュアイス及び(6)2立方フィート容量のコールマンクーラー1つ。
【0066】
この実施例を実施するために以下の手順が用いられる。即ち、pHが約7(広範囲のpH紙で測定した場合にわずかに酸性を示すもの)の海水が5ガロンのガラス容器に入れられる。ボトルには、3ポンドの破砕されたドライアイスが漏斗から追加される。ドライアイスは、CO2ガスに昇華し始め、ガラス容器の首部から漏れ出す。気象観測気球は出来るだけ速やかに5ガロンの容器の首部に接続する。ドライアイスは、すべてのドライアイスが「使いつくされる」までCO2ガスに昇華し続ける。気象観測気球の外観観察により、気球が3〜4立方フィートのCO2ガスを含むことが確認される。3時間後、気球がしぼんでいるか(即ち、二酸化炭素が海水によって捕捉されるか)再びチェックする。更に2.5時間後、気球は更に縮み、この実施例が終了する。約1クオート〜半ガロンのCO2ガスが気球中に残っている(目視検査による)。
【0067】
次に、5ガロンの容器中に含まれる水を観察する。丁寧にかき混ぜると、海水中に懸濁/浮遊する白い綿状の材料が容器の底部から浮き上がるのが確認される。白い綿状の材料は、相互接続された材料が入り組んだ迷路からなるフワフワした密集体のように見える。
【0068】
追加的な実施例は、以下の表により詳述する。即ちこれらの追加的な実施例は、実質的に制限されることなく、追加的な実施形態の詳細は、本発明の技術的範囲内に含まれる。
【表1】

【表2】

【0069】
実施例7の沈殿物に関し、白い綿状は90°Fより高い周囲温度において7日間安定し続けた。実施例13及び14では、3.5ガロンの蒸留水に金粒子を振り入れた。実施例8、16及び17は、本発明の1以上の実施形態において発生する(金属イオン)封鎖反応の特質を決定するために設計されたものである。
【0070】
本出願及び本発明の要旨を詳細に説明するために、本発明の個別の実施形態について示したが、本発明はこれらに制限されることを意図するものではなく、本発明はその要旨を逸脱しない範囲において本発明を具体化することができるだろう。本発明の実施の形態において本発明のある特徴は、他の特徴の類似する利用を参照することなく有利に用いることができる。したがってそのような変更や実施形態は特許請求の範囲内において適切に行われ得るものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって、
(I)少なくとも1の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を含む煙道ガスを反応容器へ供給し、ここで前記反応容器は内部に水性の又は液状の反応媒体を含み、前記水性の又は液状の反応媒体は、中性金属原子、中性金属粒子、金属イオン又はこれら2種以上の混合物の中から選択される1以上の犠牲金属触媒を備えており、
(II)1以上の固体高分子複合体を少なくとも1の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄から形成するために、ステップ(I)の煙道ガスを前記水性の又は液状の反応媒体と又は反応媒体内で反応させ、
(III)前記反応媒体から前記1以上の固体高分子複合体を除去する
各工程を含む方法。
【請求項2】
前記1以上の犠牲金属触媒が、貴金属触媒から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1以上の犠牲金属触媒が、金の金属触媒から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1以上の犠牲金属触媒が、金の中性金属粒子から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1以上の犠牲金属触媒が、金の中性金属ナノ粒子から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1以上の犠牲金属触媒が、金の中性金属原子(Au0)から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって、
(a)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで前記反応閉じ込め構造は少なくとも1の溶液を含み、前記溶液は1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始する1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え、
(b)ステップ(a)の煙道ガスを少なくとも1の溶液と又はその溶液中で反応させ、それにより1以上の以下の反応に従う1以上の固体高分子複合体を形成する
各工程を含む方法:
【化1】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【請求項8】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、アルカリ金属イオン(第1族元素−新規な表記方法)アルカリ土類金属イオン(第2族元素)、遷移金属イオン(第3〜11族元素のこれらの金属を含む)、第12族元素の他の金属イオン又はこれら2以上の組み合わせの中から選択される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、第13〜17族元素に記載された元素から形成されたイオンから選択される請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、周期表のランタニド及びアクチニド系列に記載された元素から選択される請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、アルカリ金属イオン(第1族元素−新規な表記方法)、アルカリ土類金属イオン(第2族元素)、遷移金属イオン(第3〜11族元素のこれらの金属を含む)、第12族元素の他の金属イオン、第13〜17族元素に記載された元素から形成されたイオンから選択された1以上のイオン、周期表のランタニド及びアクチニド系列に記載された元素から形成された1以上のイオン又はこれらの2以上の組み合わせの中から選択される請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金組成物、銀組成物、パラジウム組成物、白金組成物又はこれら2以上の混合物から選択される請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金触媒から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金の中性金属原子(Au0)である請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金ナノ粒子触媒化合物、銀ナノ粒子触媒化合物、パラジウムナノ粒子触媒化合物、白金ナノ粒子触媒化合物又はこれら2以上の混合物を含む貴金属ナノ粒子触媒から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が1000ナノメーターより小さい請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が500ナノメーターよりも小さい請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が250ナノメーターよりも小さい請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも5pptである請求項7に記載の方法。
【請求項20】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも10pptである請求項7に記載の方法。
【請求項21】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも20pptである請求項7に記載の方法。
【請求項22】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも25pptである請求項7に記載の方法。
【請求項23】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも50pptである請求項7に記載の方法。
【請求項24】
煙道ガスからの1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄を捕捉するための方法であって、
(i)少なくとも1の気体状の酸化炭素化合物及び/又は酸化硫黄化合物を含む煙道ガスを反応閉じ込め構造に供給し、ここで前記反応閉じ込め構造は少なくとも1の均質溶液を含み、前記均質溶液は、1以上の気体状の酸化炭素及び/又は酸化硫黄の中で重合反応を開始させる1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンを備え、
(ii)ステップ(i)の煙道ガスを少なくとも1の均質溶液と又はその均質溶液中で反応させ、これにより1以上の以下の反応による1以上の固体高分子複合体を形成する
各工程を含む方法:
【化2】

ここで、各nは酸化炭素及び/又は酸化硫黄のモル数を独立的に示し、各x及びyは酸素原子の数を独立的に示しており、x及びyは同一であるか又は互いに異なる。
【請求項25】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、アルカリ金属イオン(第1族元素−新規な表記方法)アルカリ土類金属イオン(第2族元素)、遷移金属イオン(第3〜11族元素のこれらの金属を含む)、第12族元素の他の金属イオン又はこれら2以上の組み合わせの中から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、第13〜17族元素に記載された元素から形成されたイオンから選択される請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、周期表のランタニド及びアクチニド系列に記載された元素から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、アルカリ金属イオン(第1族元素−新規な表記方法)、アルカリ土類金属イオン(第2族元素)、遷移金属イオン(第3〜11族元素のこれらの金属を含む)、第12族元素の他の金属イオン、第13〜17族元素に記載された元素から形成されたイオンから選択された1以上のイオン、周期表のランタニド及びアクチニド系列に記載された元素から形成された1以上のイオン又はこれらの2以上の組み合わせの中から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金組成物、銀組成物、パラジウム組成物、白金組成物又はこれら2以上の混合物から選択される請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金触媒から選択される請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金の中性金属原子(Au0)である請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記1以上の犠牲触媒として作用する1以上の金属原子及び/又は金属イオンが、金ナノ粒子触媒化合物、銀ナノ粒子触媒化合物、パラジウムナノ粒子触媒化合物、白金ナノ粒子触媒化合物又はこれら2以上の混合物を含む貴金属ナノ粒子触媒から選択される請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が1000ナノメーターより小さい請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が500ナノメーターよりも小さい請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記ナノ粒子は、平均粒子径が250ナノメーターよりも小さい請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも5pptである請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも10pptである請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも20pptである請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも25pptである請求項24に記載の方法。
【請求項40】
前記1以上の触媒の濃度が少なくとも50pptである請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−104988(P2010−104988A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−249154(P2009−249154)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(509106500)バブコック・アンド・ウィルコックス・パワー・ジェネレイション・グループ・インコーポレイテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】BABCOCK & WILCOX POWER GENERATION GROUP,INC.
【住所又は居所原語表記】20 South Van Buren Avenue,Barberton,OH 44203,U.S.A.
【Fターム(参考)】