説明

液体貯留ポット

【課題】底部材底面部に落下等による強い衝撃が加わった場合でも、胴部材に及ぶ衝撃の影響を低減でき、嵌合部の変形が防止される耐衝撃性に優れた液体貯留ポットを提供する。
【解決手段】液体容器1を内包する外装体が、胴部材10と、この胴部材10に上下に嵌合される底部材20とを含む液体貯留ポットにおいて、前記胴部材10が、前記底部材20との嵌合部13よりも下方に突出する下縁壁14を有し、前記の嵌合状態で、この下縁壁14が前記底部材20の内部空間に挿入され、その下端部14aが、前記底部材20の内底面部24の近傍に位置し、または前記底部材20の内底面部24と接触するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気ポットや保温ポットなどの液体貯留ポットに関し、特に、外装体に胴部材と底部材とを含むものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、この種の液体貯留ポットでは、金属製の胴部材の下端部に外周を縮径した嵌合部が設けられ、この嵌合部に、底部材の内底面部外周に設けられた周壁部内面が上下方向に嵌合され、嵌合部の下端面が底部材の内底面部に当接されている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−139708号公報(図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような嵌合構造では、ユーザが手を滑らして液体貯留ポットを床板に落とした場合など、底部材底面部に強い衝撃が加わると、嵌合部には、衝撃エネルギが底部材から直接的に加わり、嵌合部が変形したり、緩んだりし易いという問題がある。特に、液体貯留ポットのデザイン性を高めるべく、樹脂製の胴部材を採用し、或は樹脂製の胴部材に塗装を施した場合、落下時の衝撃で、嵌合部にクラックが生じ易く、或は嵌合部から胴部材表面に衝撃が伝わって歪みを生じさせ、塗膜割れを誘発し易いという問題がある。
【0005】
そこで、この発明の課題は、底部材底面部に落下等による強い衝撃が加わった場合でも、胴部材に及ぶ衝撃の影響を低減でき、嵌合部の変形が防止される耐衝撃性に優れた液体貯留ポットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、この発明では、液体容器を内包する外装体が、胴部材と、この胴部材に上下に嵌合される底部材とを含む液体貯留ポットにおいて、前記胴部材が、前記底部材との嵌合部よりも下方に突出する下縁壁を有し、前記の嵌合状態で、この下縁壁が前記底部材の内部空間に挿入され、その下端部が、前記底部材の内底面部近傍に位置し、または前記底部材の内底面部と接触する構成を採用した。
【0007】
上記構成によれば、底部材底面部に強い衝撃が加わった場合でも、前記胴部材が、前記底部材との嵌合部よりも下方に突出する下縁壁を有し、前記の嵌合状態で、この下縁壁が前記底部材の内部空間に挿入され、その下端部が、前記底部材の内底面部近傍に位置し、または前記底部材の内底面部と接触するため、衝撃により底部材底面部が変形して前記下縁壁の下端部を押圧し、衝撃エネルギは、この下縁壁において減衰された後、前記嵌合部に伝わる。これにより、前記胴部材に及ぶ衝撃の影響が低減され、嵌合部の変形が防止される。
【0008】
上記構成において、前記下縁壁が内方に傾斜し、その下端部が前記底部材の内底面部に臨む内向きのフランジ状である構成を採用すれば、前記下縁壁が内方に傾斜していても、前記下端部がフランジ状であるため、前記底部材の内底面部にしっかりと接触する。また、衝撃を受けた際、前記下縁壁が傾いている分、ベンディングにより撓み易くなるので、衝撃エネルギが効果的に減衰される。
【0009】
上記構成において、前記底部材が、この底部材内底面部より突出し、かつ内底面部中心側から外側に向けて延設したリブ部を有し、前記下縁壁の下端部が、前記リブ部上面近傍に位置し、または前記リブ部と接触する構成を採用すれば、液体貯留ポットは、底部材底面部の中心よりに衝撃が加えられた場合や、底部材底面部の外周部が傾いて接地した場合など、衝撃が下縁壁に対し傾斜角をもって加わり、底部材内底面部が歪に変形したとしても、内底面部中心側から外側に向けて延設したリブ部が確実に前記下縁壁の下端部に接触するので、衝撃エネルギが前記下縁壁に効果的に伝わるものとなる。
【0010】
上記構成においては、前記胴部材と前記底部材が上下に嵌合される構造であるため、前記外装体が吐出口を配置するノーズの下方を覆うマスク部材を含む場合でも、前記マスク部材を前記胴部材に固定した後に、前記胴部材と前記底部材とを嵌合することにより、前記外装体の組立てを容易に行うことができる。
【0011】
そこで、この発明では、上記構成において、前記外装体が吐出口を配置するノーズの下方を覆うマスク部材を含み、前記胴部材が前記マスク部材内面に合致する取付け壁を有し、前記マスク部材内面に、この内面に臨む対面部とこの対面部をマスク部材内面に対し支える支持部とが設けられ、前記取付け壁の両側縁に、前記対面部の挿入孔から上方にスリット部が設けられ、前記対面部を前記挿入孔に挿し入れられた状態で、前記マスク部材を前記マスク部材内面と前記取付け壁とが合致する取付け位置までスライドさせると、前記支持部が前記スリット内を上方に移動し、前記取付け壁が前記対面部と前記マスク部材内面とにより挟持され、この状態で前記胴部材と前記底部材とが嵌合され、前記マスク部材の下端部が前記底部材により下から支持される構成を採用した。
【0012】
この構成では、前記マスク部材を上下にスライドさせることにより容易に前記胴部材より着脱することが可能になる。さらに、前記マスク部材が取付け位置にある状態で、前記取付け壁が前記対面部と前記マスク部材内面とにより挟持され、この状態で前記胴部材と前記底部材とが嵌合され、前記マスク部材の下端部が前記底部材により下から支持されるので、ビスを多用しなくても、前記マスク部材が浮き上がることなく前記取付け壁に対し確実に装着される。また、前記マスク部材はスライドによって係脱されるため、爪係合などを採用した場合よりも前記対面部や前記支持部に大きな負担が加わらず、繰り返し着脱しても、安定した装着を行うことができる。また、マスク部材は、前記底部材により下からしっかりと支持され、前記胴部材に及ぶ衝撃の影響が低減されるので、前記胴部材に係合しても、落下時に前記胴部材との係合が外れることもない。
【0013】
この構成において、前記ノーズの側壁部が前記胴部材に形成され、前記ノーズの下板部が前記マスク部材に形成された構成を採用すれば、前記ノーズを別部材で用意する必要がなくなるので、低コスト化を図れる。また、前記マスク部材が前記取付け壁に対してスライドさせることによって係合されるので、前記ノーズの下板部を湾曲面にデザインしても問題なくスライドにより着脱することができる。また、前記マスク部材に前記吐出口の位置決め部を設けると、製品ごとに前記吐出口の位置がばらつくことも防止できる。
【0014】
前記マスク部材をスライドさせて前記取付け壁に装着する場合において、前記下板部が、その外周縁より上方に延びる引っ掛け部を有し、前記取付け壁と前記ノーズの側壁部との間に、前記マスク部材の下板部に臨む前記引っ掛け部の挿込み口が設けられ、この挿込み口に面する前記側壁部内面に、前記引っ掛け部と係合する掛止め部が形成され、前記引っ掛け部が、前記マスク部材のスライドにより前記挿込み口に進入し、前記掛止め部に当ってベンディングされ、前記マスク部材が取付け位置までスライドされると、弾性回復により前記掛止め部と係合状態になり、前記マスク部材の上下方向動が規制される構成を採用すれば、スライド完了と同時に、前記マスク部材が前記取付け壁に対し位置決めされるので、前記胴部材と前記底部材の嵌合が容易になる。
【0015】
また、前記マスク部材を前記取付け壁に係合する場合において、前記マスク部材がその下端部内面より内方に突出した上面開放の凹溝部を有し、前記マスク部材が取付け位置までスライドされると、前記凹溝部と前記取付け壁の下端部とが嵌合される構成を採用すれば、前記マスク部材をスライドさせる際に、取付け位置を行き過ぎることが確実に防止される。この構成では、前記マスク部材と前記取付け壁との隙間から浸水した場合に、前記凹溝部に水が溜まり、不衛生になり易い。そこで、前記凹溝部が水抜き孔を有する構成を採用すれば、水が前記凹溝部に長時間溜まることが防止される。
【0016】
また、前記マスク部材を前記取付け壁に係合する場合において、前記マスク部材の両側端面と、前記取付け壁の両側縁に形成した凹入部とが合致し、前記マスク部材が取付け位置にある状態で、前記マスク部材の両側端面が前記凹入部の側壁面により隠蔽される構成を採用すれば、前記マスク部材の両側端面が、前記取付け壁の両側縁に形成した凹入部によって隠蔽されるので、前記マスク部材の両側に係合による反りが僅かに生じたとしても、外観上、前記マスク部材と前記取付け壁との隙間が見えなくなり、液体貯留ポットのデザイン性が向上する。
【0017】
また、前記マスク部材を前記取付け壁に係合する場合において、前記取付け壁に水位表示部材で閉塞した水量透視窓が設けられ、この水量透視窓の内方に前記液体容器の残水量を示す水量管が配され、前記マスク部材に前記水量透視窓を露出させる覗き窓が、前記水位表示部材の外縁部を覆うように設けられ、前記対面部と前記支持部とが前記覗き窓の両側近傍にも設けられた構成を採用すれば、前記覗き窓から前記水量透視窓を見た場合に、前記マスク部材と前記取付け壁の隙間幅が前記水位表示部材によって減少されると共に、前記覗き窓の両側近傍においても前記対面部と前記マスク部材内面とにより前記取付け壁が挟持されるので、前記マスク部材と前記取付け壁の隙間幅がさらに減少される。これにより、液体貯留ポットのデザイン性がより向上する。
【0018】
また、前記水量透視窓と前記覗き窓を設ける場合において、前記水量透視窓の両側縁に沿って内方に突出し、前記取付け壁の内方を遮蔽する目隠しリブと、前記水量管の両側を挟持する位置決めリブとが前記取付け壁内面に設けられた構成を採用すれば、前記水量管を位置決めする別部材を用いることなく、前記水量管を前記水量透視窓に対し真直ぐ立てることができる。なお、この発明では、前記目隠しリブにより、前記水量管の両側を挟持することも可能である。しかし、この場合、前記水量透視窓の幅が前記水量管の管径に制限されるので、視認性に優れた水量透視窓を得ようとすると、不必要に太い水量管を用いる必要があり、一般的な太さの水量管を用いると、水量透視窓の幅が狭くなって視認性が低下するという不都合が生じる。
【0019】
また、前記位置決めリブを設ける場合において、前記位置決めリブが、前記水量透視窓の下方に設けられた構成を採用すれば、前記位置決めリブが前記水量透視窓から見え難くなるため、液体貯留ポットのデザイン性がより向上する。また、前記水量管と前記液体容器との連結管にゴムチューブ等を用いた場合でも、前記位置決めリブにより、前記水量管と前記チューブとの連結部付近を保持することが可能になる。このように前記の連結部付近を保持すれば、組立て時に前記チューブが曲り難くなるので、前記位置決めリブにより前記水量管の歪みが防止されると共に、液体貯留ポットの組立て性も向上する。
【発明の効果】
【0020】
上述のように、この発明によれば、底部材底面部に落下による強い衝撃が加わった場合でも、衝撃エネルギが下縁壁において減衰されるので、胴部材に及ぶ衝撃の影響を低減でき、嵌合部の変形が防止される耐衝撃性に優れた液体貯留ポットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明を実施するための最良の形態に係る液体貯留ポットを添付図面(図1〜図9)に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、液体貯留ポットは、液体容器1を内包する外装体が、樹脂製の筒状体に形成され、その上部部分に吐出口2を配置するノーズの側壁部11が外方へ膨出するように形成された胴部材10と、この胴部材10に上下に嵌合される樹脂製の底部材20と、ノーズの下板部31が形成されると共に、ノーズの下方を覆う樹脂製のマスク部材30とを含むものである。
【0022】
胴部材10のうち、ノーズの側壁部11よりも下方の側壁12には、その下端部内面に、底部材20との嵌合部13が、下面開放の凹溝状で内方に突出するように形成されている。底部材20は、底板21と共に、胴部材10の下端開放面を閉塞する底面部22を有する。この底面部22には、外周壁23が嵌合部13の凹溝状と嵌合するように形成され、この外周壁23により、その内底面部24の上方に内部空間が設けられている。
【0023】
さらに、嵌合部13の内側溝壁13aの下端には、嵌合部13よりも下方に突出する下縁壁14が、ノーズ下方を除くほぼ全周に亘って連設されている(図2参照)。下縁壁14は、下端部14a側が内方に傾斜するように形成され、その下端部14aは、底部材20の内底面部24に臨む内向きのフランジ状に形成されている。また、この下端部14aは、外周壁23を嵌合部13に嵌合した状態で、底部材20の前記内部空間に挿入され、底部材20の内底面部24より突出し中心側から外側に向けて延設されたリブ部25の近傍に位置するように設けられている(図4、図6(a)(b)参照)。なお、下縁壁14は、前記の嵌合状態において、下端部14aが内底面部24或はリブ部25と接触するように設けることもできる。
【0024】
また、図2、図3に示すように、胴部材10は、マスク部材30の内面32に合致する取付け壁40を有し、マスク部材30の下板部31は、上端を外方に湾曲させて形成されている。さらに、下板部31には、吐出口2の挿入孔31aが吐出口2の側面を覆う円筒状に設けられている。
【0025】
また、図5(a)(b)、図6(b)に示すように、マスク部材30の内面32には、この内面32に臨む対面部33とこの対面部33と内面32とで取付け壁40を挟持可能に支える支持部34とが上下に列設されている。対面部33は、矩形板状に形成され、支持部34は、対面部33の外側辺部と下辺部に連設された、外側壁部34aと下側壁部34bとからなる。対面部33の上面および内側面は開放され、対面部33の裏面には、取付け壁40が円滑に挟持されるようにするため、上端側が内傾するテーパ面が設けられている。
【0026】
取付け壁40の両側縁には、対面部33の配置に対応する挿入孔41が、対面部33を挿入可能なように上下に列設されている。この挿入孔41の上辺外側には、上方にスリット部42が連設されており、対面部33を挿入孔41に挿し入れられた状態で、マスク部材30を上方にスライドさせると、支持部34の外側壁部34aがスリット部42内を上方に移動するようになっている。支持部34がスリット42の上端に当る(取付け位置)と、マスク部材30の内面32が取付け壁40と合致する。この状態では、取付け壁40が対面部33により挟持される。また、マスク部材30の上方向動を確実に規制するため、支持部34の下側壁部34bが挿入孔41の上縁に当接するようになっている。
【0027】
また、下板部31には、その外周縁より上方に延びる引っ掛け部51が形成されている。この引っ掛け部51は開口からなり、取付け壁40とノーズの側壁部11との間には、下板部31に臨む引っ掛け部51の挿込み口43が設けられている。この挿込み口43に面する側壁部11の内面には、引っ掛け部51と係合する掛止め部52が突起状に設けられている。掛止め部52の下面は、上端側が内傾するテーパ面とされ、上面は、引っ掛け部51の開口縁を受け止める平面に形成されている。引っ掛け部51は、マスク部材30のスライドにより挿込み口43内に進入し、掛止め部52のテーパ面に当って次第に内方へベンディングされ、マスク部材30が取付け位置までスライドされると、弾性回復により掛止め部52と係合状態になり、マスク部材30の上下方向動が規制される(図5(b)、図6(c)参照)。
【0028】
また、図5(a)、図6(a)(b)に示すように、マスク部材30の下端部35には、その内面より内方に突出する上面開放の上部凹溝35aと下面開放の下部凹溝35bとが形成されている。これにより、マスク部材30が取付け位置までスライドされると、上部凹溝35aには、取付け壁40の下端部44が嵌合される。ここで、底部材20の外周壁23を嵌合部13に嵌合すると、下部凹溝35bに外周壁23が嵌まり、マスク部材30が底部材20により下から支持されるようになっている。
【0029】
なお、上部凹溝35aには、溝底を貫通するように水抜き孔36,36が複数箇所に分散して形成されている。
【0030】
また、図7に示すように、マスク部材30の両側の端面37a,37bは、マスク部材30が取付け位置にある状態で、取付け壁40の両側縁に形成した凹入部45,45と合致するように形成され、凹入部45,45の側壁面45a,45bにより隠蔽されるようになっている。
【0031】
一方、図6(a)、図7、図8、図9に示すように、取付け壁40には、水位目盛りを表示した水量透視窓60が中央開口部分に設けられている。この水量透視窓60の内方には、液体容器1の残水量を示す水量管61が配されている。水量透視窓60は、水位目盛りの表示部分を設けた矩形状の水位表示部材62をその開口縁に貼り付けることによって閉塞されている。水位表示部材62には、水位目盛りを印刷した透明部を中央部分に設け、その周囲を不透明部にしたフィルムをインサート成形した透明樹脂シートが用いられている(図3参照)。これに対して、マスク部材30には、水量透視窓60を露出させる覗き窓63が、水位表示部材62の外縁部を覆うように設けられている。また、マスク部材30の内面32には、覗き窓63の両側近傍に、対面部33と支持部34が設けられている。
【0032】
さらに、取付け壁40の内面には、取付け壁40の内方が外部から見えないように遮蔽する目隠しリブ64が、水量透視窓60の両側縁に沿って内方に突出するように形成されている。加えて、取付け壁40の内面には、水量管61の両側を挟持する位置決めリブ65が目隠しリブ64の内側面より連設されている。この位置決めリブ65は、水位表示部材62の不透明部に隠れるように、水量透視窓60よりも下方に設けられており、水量管61と、液体容器1に連結されたチューブ66との連結部分付近を保持するようになっている。
【0033】
なお、上記の液体貯留ポットでは、外観上目立たないようにするため、マスク部材30のビス止め部38,38が、内面32のうち、下板部31の部分より円柱状に突設されている。これらのビス止め部38,38において、ノーズの側壁部11の内面に設けられたビス孔15,15に対し、胴部材10の上面開放部分からビス固定されるようになっている。また、底部材20は、胴部材10の嵌合部13に嵌合した後、足金具3に対しビス固定することにより、液体容器1と肩部材4と胴部材10と共に結合一体化される。
【0034】
また、上記の液体貯留ポットでは、下縁壁14を内方に傾斜するように設けたが、鉛直に設けることもできる。また、対面部33を矩形板状、支持部34を外側壁部34aと下側壁部34bとから構成したが、マスク部材30をスライド可能に、かつ、取付け壁40をマスク部材30の内面32と共に挟持できるように設ければよい。マスク部材30のデザインも任意に選択することが可能であり、ノーズを従来からあるようにノーズ部材で設置することもできる。このように、各部の形態は、この実施形態のものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施形態に係る液体貯留ポットの全体斜視図。
【図2】同上の外装体の部分分解斜視図。
【図3】同上の正面図。
【図4】同上の部分拡大縦断正面図。
【図5】(a)図2を内面側から示した部分拡大斜視図。(b)(a)の組み込んだ状態でのノーズの側壁部部分の拡大斜視図。
【図6】(a)同上の部分拡大縦断側面図。(b)同上のマスク部材内面と対面部とによる取付け壁の挟持状態を示す部分拡大縦断側面図。(c)同上の引っ掛け部と掛止め部の係合状態を示す部分拡大縦断側面図。(d)同上のマスク部材のビス止め部を示す部分拡大縦断側面図。
【図7】同上の部分拡大横断面図。
【図8】同上の胴部材の部分拡大上面図。
【図9】図8のIX−IX線の断面矢視図。
【符号の説明】
【0036】
1 液体容器
2 吐出口
3 足金具
4 肩部材
10 胴部材
11 側壁部
12 側壁
13 嵌合部
13a 内側溝壁
14 下縁壁
14a 下端部
15 ビス孔
20 底部材
21 底板
22 底面部
23 外周壁
24 内底面部
25 リブ部
30 マスク部材
31 下板部
31a 挿入孔
32 内面
33 対面部
34 支持部
34a 外側壁部
34b 下側壁部
35 下端部
35a 上部凹溝
35b 下部凹溝
36 水抜き孔
37a,37b 端面
38 ビス止め部
40 取付け壁
41 挿入孔
42 スリット部
43 挿込み口
44 下端部
45 凹入部
45a,45b 側壁面
51 引っ掛け部
52 掛止め部
60 水量透視窓
61 水量管
62 水位表示部材
63 覗き窓
64 目隠しリブ
65 位置決めリブ
66 チューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器を内包する外装体が、胴部材と、この胴部材に上下に嵌合される底部材とを含む液体貯留ポットにおいて、前記胴部材が、前記底部材との嵌合部よりも下方に突出する下縁壁を有し、前記の嵌合状態で、この下縁壁が前記底部材の内部空間に挿入され、その下端部が、前記底部材の内底面部近傍に位置し、または前記底部材の内底面部と接触することを特徴とする液体貯留ポット。
【請求項2】
前記下縁壁が内方に傾斜し、その下端部が前記底部材の内底面部に臨む内向きのフランジ状であることを特徴とする請求項1に記載の液体貯留ポット。
【請求項3】
前記底部材が、この底部材内底面部より突出し、かつ内底面部中心側から外側に向けて延設したリブ部を有し、前記下縁壁の下端部が、前記リブ部上面近傍に位置し、または前記リブ部と接触することを特徴とする請求項1または2に記載の液体貯留ポット。
【請求項4】
前記外装体が吐出口を配置するノーズの下方を覆うマスク部材を含み、前記胴部材が前記マスク部材内面に合致する取付け壁を有し、前記マスク部材内面に、この内面に臨む対面部とこの対面部をマスク部材内面に対し支える支持部とが設けられ、前記取付け壁の両側縁に、前記対面部の挿入孔から上方にスリット部が設けられ、前記対面部を前記挿入孔に挿し入れられた状態で、前記マスク部材を前記マスク部材内面と前記取付け壁とが合致する取付け位置までスライドさせると、前記支持部が前記スリット内を上方に移動し、前記取付け壁が前記対面部と前記マスク部材内面とにより挟持され、この状態で前記胴部材と前記底部材とが嵌合され、前記マスク部材の下端部が前記底部材により下から支持されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体貯留ポット。
【請求項5】
前記ノーズの側壁部が前記胴部材に形成され、前記ノーズの下板部が前記マスク部材に形成されたことを特徴とする請求項4に記載の液体貯留ポット。
【請求項6】
前記下板部が、その外周縁より上方に延びる引っ掛け部を有し、前記取付け壁と前記ノーズの側壁部との間に、前記マスク部材の下板部に臨む前記引っ掛け部の挿込み口が設けられ、この挿込み口に面する前記側壁部内面に、前記引っ掛け部と係合する掛止め部が形成され、前記引っ掛け部が、前記マスク部材のスライドにより前記挿込み口に進入し、前記掛止め部に当ってベンディングされ、前記マスク部材が取付け位置までスライドされると、弾性回復により前記掛止め部と係合状態になり、前記マスク部材の上下方向動が規制されることを特徴とする請求項4または5に記載の液体貯留ポット。
【請求項7】
前記マスク部材が下端部内面より内方に突出した上面開放の凹溝部を有し、前記マスク部材が取付け位置までスライドされると、前記凹溝部と前記取付け壁の下端部とが嵌合されることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の液体貯留ポット。
【請求項8】
前記凹溝部が、水抜き孔を有することを特徴とする請求項7に記載の液体貯留ポット。
【請求項9】
前記マスク部材の両側端面と、前記取付け壁の両側縁に形成した凹入部とが合致し、前記マスク部材が取付け位置にある状態で、前記マスク部材の両側端面が前記凹入部の側壁面により隠蔽されることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の液体貯留ポット。
【請求項10】
前記取付け壁に水位表示部材で閉塞した水量透視窓が設けられ、この水量透視窓の内方に前記液体容器の残水量を示す水量管が配され、前記マスク部材に前記水量透視窓を露出させる覗き窓が、前記水位表示部材の外縁部を覆うように設けられ、前記対面部と支持部とが前記覗き窓の両側近傍にも設けられたことを特徴とする請求項4から9のいずれかに記載の液体貯留ポット。
【請求項11】
前記水量透視窓の両側縁に沿って内方に突出し、前記取付け壁の内方を遮蔽する目隠しリブと、前記水量管の両側を挟持する位置決めリブとが前記取付け壁内面に設けられたことを特徴とする請求項10に記載の液体貯留ポット。
【請求項12】
前記位置決めリブが、前記水量透視窓の下方に設けられたことを特徴とする請求項11に記載の液体貯留ポット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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