説明

液晶ディスプレイドライバおよびそれを搭載する液晶ディスプレイ装置

【課題】インターレース方式の画像データの表示に1ライン幅の線を重畳させることのできる液晶ディスプレイドライバおよびそれを搭載する液晶ディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】ソース線駆動回路10は、ホールドレジスタ13が、サンプリングレジスタ12に格納された画素単位のRGBデータを、ホールド信号LE2により2ライン表示期間ごとに取り込み、マスクデータラッチ102が、マスクデータラッチ101に格納された画素単位のマスクデータMDをホールド信号LE2により取り込み、マスク回路15が、マスクデータセレクタ103から1ラインごとに出力されるマスクデータにより、RGBデータをそのまま出力するか、予め定められた画像データを出力するかを切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイドライバおよびそれを搭載する液晶ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置にインターレース方式の画像データを表示する場合、外部からはフレームごとに1フレーム全体の1/2のデータ(偶数または奇数ラインのデータ)しか転送されてこない。そのため、従来、液晶ディスプレイ装置を駆動するデータドライバにおいて、転送されてきた1ライン分のデータをラッチに保持し、このラッチのデータを2度読みすることにより、同一データを2ライン続けて表示することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ところで、このようなインターレース方式の画像データを液晶ディスプレイ装置に表示するときに、表示される画像上に、1ライン幅の線で表現される、例えば、枠などの図形を重畳させて表示したいとの要求がある。
【0004】
しかし、上述したように、インターレース方式の画像データを表示する場合、連続する2ラインごとに同じ画像データが表示されるため、表示される画像上に1ライン幅の線を引くことができなかった。
【特許文献1】特開平5−173503号公報 (第2−3ページ、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、インターレース方式の画像データの表示に1ライン幅の線を重畳させることのできる液晶ディスプレイドライバおよびそれを搭載する液晶ディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、液晶パネルのソース線を駆動する液晶ディスプレイドライバであって、前記ソース線ごとに、インターレース方式の画像データを保持する画像データ保持手段と、前記画像データに対するマスクデータを保持するマスクデータ保持手段と、表示ごとに前記マスクデータ保持手段から前記マスクデータを読み出し、その読み出した前記マスクデータの指定に従って、前記画像データ保持手段から読み出した前記画像データをそのまま出力するか、予め定められた画像データを出力するかを切り替える画像データマスク手段とを備えることを特徴とする液晶ディスプレイドライバが提供される。
【0007】
また、本発明の別の一態様によれば、液晶パネルのソース線を駆動する液晶ディスプレイドライバであって、インターレース方式の画像データを保持する画像データ保持手段と、前記画像データに対するマスクデータをエンコードしたエンコードマスクデータを保持するマスクデータ保持手段と、前記エンコードマスクデータ保持手段から読み出した前記エンコードマスクデータをデコードしてマスクデータを出力するデコード手段と、表示ごとに前記デコード手段から前記マスクデータを読み出し、その読み出した前記マスクデータの指定に従って、前記画像データ保持手段から読み出した前記画像データをそのまま出力するか、予め定められた画像データを出力するかを切り替える画像データマスク手段とを備えることを特徴とする液晶ディスプレイドライバが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インターレース方式の画像データの表示に1ライン幅の線を重畳させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施する形態の液晶ディスプレイドライバは、アクティブマトリックス型の液晶パネルに格子状にm×n個配列された液晶画素に接続されたTFTのソース電極を駆動するソース線ドライバである。
【0010】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の実施例1に係るソース線ドライバの構成の例を示すブロック図である。
【0012】
本実施例のソース線ドライバ1は、液晶パネルのm本のソース線S1〜Smのそれぞれを駆動するm個のソース線駆動回路10と、アドレス信号ADにもとづいて、RGBデータを取り込むソース線駆動回路10を指定するアドレスデータを生成するアドレスデコード回路20とを備える。
【0013】
ソース線駆動回路10は、取り込んだRGBデータを2ライン表示期間の間保持し、ライン指定信号SLで指定されたラインへアナログ電圧に変換して出力する。そのとき、マスクデータMDの指定に従い、そのまま出力するか、予め定められた画像データに置換して出力するかを切り替える。マスクデータMDによる指定は、1ラインごとに行われる。
【0014】
図2に、ソース線駆動回路10の構成の例を示す。ここで、RGBデータは、R、G、B各8ビットの計24ビットとする。
【0015】
ソース線駆動回路10は、アドレスデータが入力されたときにANDゲート11から出力されるサンプリング信号LE1により画素単位のRGBデータを取り込む24ビット構成のサンプリングレジスタ12と、サンプリングレジスタ12に格納されたRGBデータを、2ライン表示期間ごとに出力されるホールド信号LE2により取り込む24ビット構成のホールドレジスタ13と、ホールドレジスタ13に格納された24ビットのRGBデータをSEL_R、SEL_G、SEL_B入力の指定により、8ビットずつのR、G、Bデータに時分割して出力するRGBセレクタ14と、を備える。
【0016】
また、ソース線駆動回路10は、サンプリングレジスタ12と同じく、アドレスデータが入力されたときにANDゲート11から出力されるサンプリング信号LE1により、1ライン当たり2ビット、2ライン分、計4ビットで構成される画素単位のマスクデータMDを取り込む4ビット構成のマスクデータラッチ101と、マスクデータラッチ101に格納されたマスクデータMDを、2ライン表示期間ごとに出力されるホールド信号LE2により取り込む4ビット構成のマスクデータラッチ102と、マスクデータラッチ102に格納された4ビットのマスクデータを、ライン指定信号SLの指定により、奇数ライン用のマスクデータと偶数ライン用のマスクデータに2ビットずつ時分割して出力するマスクデータセレクタ103と、を備える。
【0017】
さらに、ソース線駆動回路10は、マスクデータセレクタ103から出力されるマスクデータにより、RGBセレクタ14から出力される8ビットずつのR、G、Bデータをそのまま出力するか、予め定められた画像データに置換して出力するかを切り替えるマスク回路15と、マスク回路15から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するDAコンバータ16と、DAコンバータ16の出力を増幅してソース線駆動出力Sとして出力する増幅器17と、を備える。
【0018】
図3に、マスクデータMDの例、およびマスク回路15の構成の例を示す。
【0019】
図3(a)は、2ビットのマスクデータMD[1:0]の信号の組み合わせとマスク回路15の1ビット分の出力の関係の1例を示す。
【0020】
図3(a)の例では、マスク回路15の1ビットは、マスクデータMDが‘00’のとき、入力されたRGBデータをそのまま出力し、マスクデータMDが‘10’のとき、‘1’を出力し、マスクデータMDが‘01’のとき、‘0’を出力するよう、構成される。
【0021】
図3(b)に、そのように構成されたマスク回路15の1ビット分の回路の例を示す。
【0022】
図3(b)に示すマスク回路15の1ビット分の回路は、RGBセレクタ14からの出力とマスクデータMD[1]が入力されるNORゲートNR1と、NORゲートNR1の出力とマスクデータMD[0]が入力されるNORゲートNR2から構成される。
【0023】
また、図3(c)に示すように、マスクデータMDが‘00’のとき、入力されたRGBデータをそのまま出力し、マスクデータMDが‘10’のとき、‘0’を出力し、マスクデータMDが‘01’のとき、‘1’を出力するように構成するときは、マスク回路15の1ビット分の回路を、図3(d)に示すような回路とすればよい。
【0024】
図3(d)に示す回路では、NORゲートNR1へRGBセレクタ14からの出力とマスクデータMD[0]が入力され、NORゲートNR2へNORゲートNR1の出力とマスクデータMD[1]が入力される。
【0025】
図3(b)および図3(d)に示す回路のほか、マスクデータMDが‘00’のときは入力されたRGBデータをそのまま出力し、マスクデータMDが‘10’、‘00’のとき、ともに‘1’を出力するような構成、あるいは、ともに‘0’を出力するような構成の回路(図示せず)を組み合わせてマスク回路15を構成することにより、マスクデータMDが‘10’のときにマスク回路15から出力するデータと、マスクデータMDが‘01’のときにマスク回路15から出力するデータを、予め定められた画像データとすることができる。
【0026】
ここでは、予め定められた画像データが、マスクデータMDが‘10’のときは‘FFh’(hは16進表記を表わす)、すなわち「白」データであり、マスクデータMDが‘01’のときは00h’、すなわち「黒」データである場合を例にとって説明する。
【0027】
この場合、マスク回路15は、全ビットが図3(b)に示す回路となる。
【0028】
図4に、マスクデータMDの指定により、マスク回路15の出力が変化する様子を波形図で示す。ここでは、ソース線S1、S2をそれぞれ駆動する2個のソース線駆動回路10を例にとって説明する。
【0029】
ホールド信号LE2に同期して、それぞれのソース線駆動回路10のホールドレジスタ13に2ライン表示分のRGBデータが格納される。すなわち、S1出力用、S2出力用のホールドレジスタ13には、例えば、最初のホールド信号LE2に同期して、1ライン、2ライン目出力用のRGBデータ(R1_1、G1_1、B1_1)、(R2_1、G2_1、B2_1)がそれぞれ格納され、次のホールド信号LE2に同期して、3ライン、4ライン目出力用のRGBデータ(R1_3、G1_3、B1_3)、(R2_3、G2_3、B2_3)がそれぞれ格納される。
【0030】
これらのホールドレジスタ13に格納された信号は、SEL_R、SEL_G、SEL_Bにより、それぞれのソース線駆動回路10のRGBセレクタ14にてR、G、Bデータに分割される。
【0031】
RGBセレクタ14から出力されたR、G、Bデータは、マスク回路15へ送られ、マスクデータセレクタ103から出力されるマスクデータMDにより、出力処理が行われる。
【0032】
マスクデータセレクタ103は、ライン指定信号SLにより、奇数ラインに対するマスクデータと偶数ラインに対するマスクデータMDを切り替えて出力する。
【0033】
いま、S1出力用のマスクデータMDが、1ライン目、2ライン目とも‘00’であるとすると、S1出力用マスク回路15からは、1ライン目、2ライン目ともR1_1、G1_1、B1_1が出力される。
【0034】
一方、S2出力用のマスクデータMDが、1ライン目‘00’、2ライン目 ‘01’であるとすると、S2出力用マスク回路15から、1ライン目は、R2_1、G2_1、B2_1が出力され、2ライン目は、‘00h’、‘00h’、‘00h’が出力される。すなわち、2ライン目には黒データが出力される。
【0035】
また、3ライン目のS1出力用のマスクデータMDが‘10’であるとすると、S1出力用マスク回路15からは、‘FFh’、‘FFh’、‘FFh’、すなわち白データが出力される。
【0036】
このように、マスクデータMDの指定により、任意のラインの任意のソース線の画素ごとに、RGBデータをそのまま出力するか、白データを出力するか、黒データを出力するか、が制御される。
【0037】
したがって、特定のラインに対して、マスクデータMD‘10’または‘01’が連続して入力されると、そのラインに対して、連続するソース線駆動回路10のマスク回路15から‘FFh’または‘00h’が出力される。その結果、そのラインには、マスクデータMDに‘10’または‘01’が連続する期間に相当する長さの、1ライン幅の白または黒の水平線が引かれる。
【0038】
図5に、4ビットのマスクデータMDとして‘0010’、すなわち、同じRGBデータを連続表示する2ラインのうちの1ライン目に対する2ビットのマスクデータMDとして‘10’が連続して入力されたときのソース線ドライバ1の動作の様子を示す。
【0039】
アドレス信号ADがアドレスk〜k+iを示す間、マスクデータMDとして‘0010’が入力されたとき、サンプリング信号LE1に同期して、ソース線Sk〜Sk+1にそれぞれ接続されるソース線駆動回路10のマスクデータラッチ101に順次‘0010’が格納される。
【0040】
その後、ホールド信号LE2が入力されると、マスクデータラッチ101に格納されたデータは、マスクデータラッチ102に転送され、マスクデータラッチ102に‘0010’が格納される。
【0041】
マスクデータラッチ102に格納されたデータは、マスクデータセレクタ203により、ライン指定信号SLの入力に応じて2ビットずつ分割され、連続表示する2ラインのうちの1ライン目に対する2ビットのマスクデータMDとしては‘10’が出力される。
【0042】
マスクデータMDとして‘10’が入力されると、ソース線Sk〜Sk+1にそれぞれ接続されるソース線駆動回路10のマスク回路15から‘FFh’が出力される。
【0043】
これにより、ソース線Sk〜Sk+1が接続される液晶画素に白が表示される。すなわち、そのソース線間に1ライン幅の白線が引かれる。
【0044】
このような本実施例によれば、インターレース方式の画像データの表示に重畳させて、1ライン幅の水平線を引くことができる。
【0045】
また、1画素ごとに2つの色のどちらかを表示させることができるので、水平線だけでなく、任意の形状の2色の画像を描くことができる。
【実施例2】
【0046】
図6(a)に、そのような任意の形状の2色の画像の例として、「黒縁の白枠」を示す。図6(b)は、その水平線部分の拡大図である。
【0047】
この「黒縁の白枠」の場合、図6(b)に示すように、本来の画像のラインと上下方向で隣り合うのは黒が表示されるラインに限られ、白が表示されるラインが本来の画像のラインと隣り合うことがない。すなわち、画像データに重畳する2色の表示順序が限定的である。
【0048】
これをマスクデータで表すと、図7(a)に示すように、1ライン目と2ライン目で7通りの組み合わせに限られる。これは、総ての組み合わせの9(=3×3)通りよりも、2通り少ない組み合わせである。
【0049】
そこで、画像データに重畳する画像の2色の表示順序が、この限定された組み合わせに限られる場合、4ビットのマスクデータをエンコードして、3ビットのエンコードマスクデータとして表すことができる。
【0050】
図7(b)に、図7(a)に示したマスクデータに対するエンコードマスクデータの例を示す。
【0051】
図8は、このようなエンコードマスクデータが入力される、本発明の実施例2に係るソース線ドライバの構成の例を示すブロック図である。
【0052】
本実施例が実施例1と異なる点は、実施例1のソース線駆動回路10の代わりに、エンコードマスクデータが入力されるソース線駆動回路10Aを用いる点である。
【0053】
図9に、ソース線駆動回路10Aの構成の例をブロック図で示す。
【0054】
ソース線駆動回路10Aがソース線駆動回路10と異なる点は、エンコードマスクデータが入力されるマスクデータラッチ201およびマスクデータラッチ202が3ビット構成となり、4ビット構成であった実施例1のマスクデータラッチ101およびマスクデータラッチ102に比べて、それぞれ1ビットずつラッチの個数が減少していることと、マスクデータデコーダ204が設けられている点である。
【0055】
マスクデータデコーダ204は、図7(b)に示したエンコードマスクデータを、図7(a)に示したマスクデータにデコードする。
【0056】
図9において図2と同一の符号を付したその他のブロックは、実施例1のソース線駆動回路10と同一の機能を有しており、本実施例のソース線駆動回路10Aもソース線駆動回路10と同じ動作を行う。そこで、ここでは、ソース線駆動回路10Aの動作の説明は省略する。
【0057】
このような本実施例によれば、エンコードされたマスクデータが入力されるため、このマスクデータを格納するラッチの個数を少なくすることができる。多素子を使用するラッチの個数が減らせるため、デコーダによる素子数の増加があっても、ソース線駆動回路全体の素子数を少なくすることができる。特に、高精細の液晶パネルや大画面の液晶パネルなど、ソース線の数の多い液晶パネルを駆動するソース線ドライバでは、素子数削減の効果が大きい。
【実施例3】
【0058】
図10は、実施例1のソースドライバ1を搭載する液晶ディスプレイ装置1000の要部の構成の例を示すブロック図である。
【0059】
液晶ディスプレイ装置1000は、ソースドライバ1と、ソースドライバ1によりm本のソース線S1〜Smが駆動される液晶パネル2と、マスク位置指示入力に応じてマスクデータMDおよびライン指定信号SLを生成し、ソースドライバ1へ出力するマスクデータ生成部3と、液晶パネル2のn本のゲート線G1〜Gnを駆動するゲートドライバ4と、ソースドライバ1およびのゲートドライバ4動作を制御する制御部4と、を備える。
【0060】
また、図11は、実施例2のソースドライバ1Aを搭載する液晶ディスプレイ装置1000Aの要部の構成の例を示すブロック図である。
【0061】
液晶ディスプレイ装置1000Aでは、マスクデータ生成部3Aが、マスク位置指示入力に応じてエンコードマスクデータEMDおよびライン指定信号SLを生成し、ソースドライバ1へ出力する。
【0062】
本実施例において、マスクデータ生成部3で生成するマスクデータMDにより、液晶パネル2に表示される画像に重畳して、1ライン幅の水平線を引くことができる。
【0063】
あるいは、マスクデータ生成部3Aが生成するエンコードマスクデータEMDにより、画像データに重畳して、2色の表示順序が限定的な水平線を引くことができる。
【0064】
さらに、2色を白および黒とした場合、白線あるいは黒線の表示のみならず、フレームごとにマスクデータMDあるいはエンコードマスクデータEMDを変化させることにより、白と黒の中間の灰色の線を引くこともできる。
【0065】
中間調表示を行うときは、階調レベルに応じて設定される白データと黒データの出現比率が、階調レベルに応じて規定されるフレーム周期で一定となるよう、マスクデータ生成部3はマスクデーEMDを生成し、マスクデータ生成部3AはエンコードマスクデータEMDを生成する。
【0066】
図12に、階調レベルを1/4とし、同一ライン上で同一階調レベルとする場合の中間調表示の例を示す。
【0067】
階調レベルが1/4の場合、4フレームを1周期として、同一ラインの各ソース線に出力する白データと黒データの順番を変化させる。
【0068】
図12(a)に示すように、各フレームにおける白データと黒データの出現比率を1:3とすると、1/4中間調が表示される。
【0069】
図12(b)に示すように、各フレームにおける白データと黒データの出現比率を2:2とすると、2/4中間調が表示される。
【0070】
図12(c)に示すように、各フレームにおける白データと黒データの出現比率を3:1とすると、3/4中間調が表示される。
【0071】
このような本実施例によれば、液晶パネル2に表示される画像に重畳して、任意のラインに、1ライン幅の水平線、あるいは2色の表示順序が限定的な水平線を引くことができる。
【0072】
さらに、2色を白および黒とした場合、階調表現される中間調色の線を引くこともできる。
【0073】
また、1画素ごとに階調レベルを変えることができるので、水平線だけでなく、中間調色の任意の画像を描くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例1に係るソース線ドライバの構成の例を示すブロック図。
【図2】実施例1のソース線ドライバのソース線駆動回路の構成の例を示すブロック図。
【図3】本発明の実施例のマスク回路の構成の例を示す回路図。
【図4】本発明の実施例1のソース線ドライバの動作の例を示す波形図。
【図5】本発明の実施例1のソース線ドライバによる1ライン水平線表示動作の例を示す波形図。
【図6】画像データに重畳する白データと黒データの組み合わせが限定的である例を示す図。
【図7】エンコードマスクデータの例を示す図。
【図8】本発明の実施例2に係るソース線ドライバの構成の例を示すブロック図。
【図9】実施例2のソース線ドライバのソース線駆動回路の構成の例を示すブロック図。
【図10】本発明の実施例3に係る液晶ディスプレイ装置の構成の例を示すブロック図。
【図11】本発明の実施例3に係る液晶ディスプレイ装置の構成の別の例を示すブロック図。
【図12】中間調表示の例を示す図。
【符号の説明】
【0075】
1、1A ソース線ドライバ
2 液晶パネル
3、3A マスクデータ生成部
4 ゲートドライバ
5 制御部
10、10A ソース線駆動回路
20 アドレスデコード回路
11 ANDゲート
12 サンプリングレジスタ
13 ホールドレジスタ
14 RGBセレクタ
15 マスク回路
16 DAコンバータ
17 増幅器
101、102、201、202 マスクデータラッチ
103 マスクデータセレクタ
204 マスクデータデコーダ
1000、1000A 液晶ディスプレイ装置
NR1、NR2 NORゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルのソース線を駆動する液晶ディスプレイドライバであって、
前記ソース線ごとに、
インターレース方式の画像データを保持する画像データ保持手段と、
前記画像データに対するマスクデータを保持するマスクデータ保持手段と、
表示ごとに前記マスクデータ保持手段から前記マスクデータを読み出し、その読み出した前記マスクデータの指定に従って、前記画像データ保持手段から読み出した前記画像データをそのまま出力するか、予め定められた画像データを出力するかを切り替える画像データマスク手段と
を備えることを特徴とする液晶ディスプレイドライバ。
【請求項2】
液晶パネルのソース線を駆動する液晶ディスプレイドライバであって、
インターレース方式の画像データを保持する画像データ保持手段と、
前記画像データに対するマスクデータをエンコードしたエンコードマスクデータを保持するマスクデータ保持手段と、
前記エンコードマスクデータ保持手段から読み出した前記エンコードマスクデータをデコードしてマスクデータを出力するデコード手段と、
表示ごとに前記デコード手段から前記マスクデータを読み出し、その読み出した前記マスクデータの指定に従って、前記画像データ保持手段から読み出した前記画像データをそのまま出力するか、予め定められた画像データを出力するかを切り替える画像データマスク手段と
を備えることを特徴とする液晶ディスプレイドライバ。
【請求項3】
前記予め定められた画像データが2色のデータであり、
前記画像データに重畳する前記2色のデータの表示順序が前記ソース線の総てに対して限定的であり、前記マスクデータのビット数の2倍よりも前記エンコードマスクデータのビット数が少ない
ことを特徴とする請求項2に記載の液晶ディスプレイドライバ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶ディスプレイドライバと、
前記液晶ディスプレイドライバによりソース線が駆動される液晶パネルと、
マスク位置指示入力に応じて、前記液晶ディスプレイドライバへ前記マスクデータもしくは前記エンコードマスクデータを出力するマスクデータ生成手段と
を備えることを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
【請求項5】
前記マスクデータ生成手段が、
中間調表示のときは、
階調レベルに応じて設定される白データと黒データの出現比率が、階調レベルに応じて規定されるフレーム周期で一定となるよう、
前記マスクデータもしくは前記エンコードマスクデータの出力値を変化させる
ことを特徴とする請求項4に記載の液晶ディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−103990(P2009−103990A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−276707(P2007−276707)
【出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】