説明

液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法

【課題】輝度の低下を抑制する液晶表示装置を提供する。
【解決手段】照明手段は、第1方向に光を出射する第1照明部と第2方向に光を出射する第2照明部とを有し、制御手段は、1フレーム期間内に第1サブフレーム期間と第2サブフレーム期間とを設定し、第1、第2サブフレーム期間のそれぞれにおいて、第1期間と第2期間と第3期間とを設定し、第1サブフレーム期間内の第1、第2期間において第1方向に対応する映像信号を書込み、第3期間で黒画像信号を書き込む。第2サブフレーム期間内の第1、第2期間で第2方向対応映像信号を書き込むとともに第3期間で黒画像対応信号を書き込む時分割書込み部と、第1サブフレーム期間において第1照明部を点灯させ、第2サブフレーム期間において第2照明部を点灯させる照明手段制御部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法に関し、特にアクティブマトリクス型の液晶表示装置およびその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴を生かして、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーションシステム、あるいはテレビ受像機等の表示装置として広く利用されている。
【0003】
従来、一つの二次元情報を表示するものに留まらず、立体表示、あるいは同一画面で同時に複数の画面表示が可能な液晶表示装置が提案されている。例えば、車載用で運転席と助手席とで見える映像が異なる2画面表示装置や、右目用の映像と左目用の映像とをそれぞれ表示することによって立体表示を行う3次元表示装置などが提案されている。
【0004】
この様な表示を可能にする技術として、視差バリア方式や時分割駆動方式が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。視差バリア方式を採用した場合には、開口率の低下を防止することが困難であったため、開口率の低下を防止するための方式として、時分割駆動方式が提案されている。
【0005】
時分割駆動方式を採用した場合には、例えば、1画面を表示する1フレーム期間内に第1サブフレーム期間と第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間とを設定し、第1サブフレームでは第1画像を、第2サブフレーム期間では第2画像を表示部に提示する。
【0006】
そして、出射光の指向性を第1方向と第2方向との2方向に切り替えることのできるバックライトを用いて、このバックライトに第1サブフレーム期間には第1方向(例えば右方向)、第2サブフレーム期間には第2方向(例えば左方向)に指向性をもたせて光を出射させる。こうすることで第1方向と第2方向との各方向に、それぞれに対応した別の画像を表示させることができる。
【特許文献1】特開平10−161061号公報
【特許文献2】特開2004−258596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような時分割駆動方式を採用した場合には、1フレーム期間(約1/60 sec)に少なくとも2回、場合によっては4回の走査を行う必要があり、従って、それぞれの走査を高速に行う必要がある。しかしながら、ソースドライバの信号転送速度には上限があるとともに、液晶表示パネルの画素スイッチング素子を介して画素を充電する時間を確保する必要があるため、走査速度を所望の早さとすることが困難であった。また、走査速度を十分に速くすることが出来ない場合には、液晶が表示状態である時間を十分に確保することが出来ず、所望の輝度を得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、光利用効率の低下に伴う輝度の低下が抑制された液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様による液晶表示装置は、互いに対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された複数の表示画素からなる表示部とを有する液晶表示パネルと、前記表示部を照明する照明手段と、前記液晶表示パネルおよび前記照明手段を制御する制御手段と、を有し、1フレーム期間の第1サブフレーム期間において第1画像を表示し、前記第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間において第2画像を表示する液晶表示装置であって、前記照明手段は、第1方向に光を出射する第1照明部と前記第1方向と異なる第2方向に光を出射する第2照明部とを有し、前記制御手段は、1フレーム期間内に前記第1サブフレーム期間と前記第2サブフレーム期間とを設定し、前記第1および第2サブフレーム期間のそれぞれにおいて、第1期間と前記第1期間に続く第2期間と第2期間に続く第3期間とを設定し、前記第1サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて前記第1画像に対応する映像信号を前記表示画素に書込むとともに前記第3期間において黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込み、前記第2サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて前記第2画像に対応する映像信号を前記表示画素に書き込むとともに前記第3期間において黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込む時分割書込み部と、前記第1サブフレーム期間に前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間に前記第2照明部を点灯させる照明手段制御部と、を有する。
【0010】
本発明の第2態様による液晶表示装置は、互いに対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶層と、マトリクス状に配置された複数の表示画素からなる表示部とを有する液晶表示パネルと、前記表示部を照明する照明手段と、前記液晶表示パネルおよび前記照明手段を制御する制御手段と、を有し、1フレーム期間の第1サブフレーム期間において第1画像を表示し、前記第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間において第2画像を表示する液晶表示装置であって、前記照明手段は、第1方向に光を出射する第1照明部と前記第1方向と異なる第2方向に光を出射する第2照明部とを有し、前記制御手段は、1フレーム期間内に前記第1サブフレーム期間と前記第2サブフレーム期間とを設定し、前記第1サブフレーム期間内および前記第2サブフレーム期間内に、前記表示画素に前記第1画像または前記第2画像に対応する映像信号が書き込まれる第1期間と、前記第1期間後であって前記表示画素に黒画像に対応した信号が書き込まれる第2期間とを設定する時分割書込み部と、前記第1サブフレーム期間に前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間に前記第2照明部を点灯させる照明手段制御部と、を有し、前記第2期間は前記第1期間よりも短い。
【0011】
本発明の第3態様による液晶表示装置の駆動方法は、1フレーム期間内に第1サブフレーム期間と第2サブフレーム期間とを設定するとともに、前記第1および第2サブフレーム期間のそれぞれにおいて、第1期間と前記第1期間に続く第2期間と第2期間に続く第3期間とを設定するステップと、前記第1サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて第1画像に対応する映像信号を表示画素に書込み、前記第3期間に黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込み、前記第2サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて第2画像に対応する映像信号を表示画素に書込み、前記第3期間に黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込む時分割書込みステップと、前記第1サブフレーム期間において前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間において前記第2照明部を点灯させる照明手段制御ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光利用効率の低下に伴う輝度の低下が抑制された液晶表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置について図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、透過型の液晶表示パネルDPと、液晶表示パネルDPの背面側に配置された照明手段としてのバックライトBLと、液晶表示パネルDPとバックライトBLとを制御する表示制御回路CNTと、を備えている。
【0014】
液晶表示パネルDPは、一対の電極基板であるアレイ基板1および対向基板2と、アレイ基板1と対向基板2との間に挟持された液晶層3を有している。液晶層3は、例えばノーマリホワイトの表示動作のために予めスプレイ配向からベンド配向に転移されると共に、ベンド配向からスプレイ配向への逆転移が印加される電圧により阻止される液晶を液晶材料として含む。本実施形態に係る液晶表示装置では、液晶の逆転移を防止するための電圧として黒画像に対応する画素電圧を液晶層に印加している。
【0015】
アレイ基板1は、透明絶縁基板(図示せず)に画素電極PE及び配向膜(図示せず)が積層して形成されている。対向基板2は、透明絶縁基板(図示せず)に共通電極CE及び配向膜(図示せず)が順に積層形成されて構成されている。アレイ基板1と対向基板2とは、画素電極PEと共通電極CEとが対向するように配置されている。アレイ基板1の配向膜と対向基板2の配向膜とには、ラビング方向が互いに略平行な方向となるようにラビング処理が施されている。
【0016】
アレイ基板1では、複数の画素電極PEが透明絶縁基板上において略マトリクス状に配置される。また、複数のゲート線Y(Y1〜Ym)が複数の画素電極PEの行に沿って配置され、複数のソース線X(X1〜Xn)が複数の画素電極PEの列に沿って配置される。
【0017】
これらゲート線Yおよびソース線Xの交差位置近傍には、複数の画素スイッチング素子Wが配置される。各画素スイッチング素子Wは、例えばゲート電極がゲート線Yに接続され、ソース−ドレインパスがソース線Xおよび画素電極PE間に接続される薄膜トランジスタからなり、対応ゲート線Yを介して駆動されたときに対応ソース線Xおよび対応画素電極PE間で導通する。
【0018】
各画素電極PEおよび共通電極CEは、例えばITO等の透明電極材料からなり、それぞれ配向膜で覆われ、画素電極PEおよび共通電極CEからの電界に対応した液晶分子配列に制御される液晶層3の一部である画素領域と共に表示画素PXを構成する。
【0019】
複数の表示画素PXは、各々画素電極PEおよび共通電極CE間に液晶容量を有する。複数の補助容量線C1〜Cmは、各々対応行の表示画素PXの画素電極PEに容量結合する補助容量Csを構成する。補助容量Csは、画素スイッチング素子Wの寄生容量に対して十分大きな容量値を有する。
【0020】
表示制御回路CNTは、アレイ基板1および対向基板2から液晶層3に印加される液晶駆動電圧により液晶表示パネルDPの透過率を制御する。スプレイ配向からベンド配向への転移は電源投入時に表示制御回路CNTにより行われる所定の初期化処理で比較的大きな電界を液晶に印加することにより得られる。
【0021】
表示制御回路CNTは、ゲートドライバYD、ソースドライバXD、バックライト駆動部LD、駆動用電圧発生回路4、およびコントローラ回路5を備える。ゲートドライバYDは、複数の画素スイッチング素子Wを行単位に導通させるように複数のゲート線Y1〜Ymを順次駆動する。ソースドライバXDは、各行の画素スイッチング素子Wが対応ゲート線Yの駆動によって導通する期間において画素電圧Vsを複数のソース線X1〜Xnにそれぞれ出力する。
【0022】
バックライト駆動部LDは、コントローラ回路5に制御されてバックライトBLを駆動する。駆動用電圧発生回路4は、液晶表示パネルDPの駆動用電圧を発生する。駆動用電圧発生回路4は、補助容量線Cに印加される補償電圧Veを発生する補償電圧発生回路6、所定数の階調基準電圧VREFを発生する階調基準電圧発生回路7、および共通電極CEに印加されるコモン電圧Vcomを発生するコモン電圧発生回路8を含む。
【0023】
コントローラ回路5は、ゲートドライバYD、ソースドライバXDおよびバックライト駆動部LDを制御する。コントローラ回路5は、制御回路10、垂直タイミング制御回路11、水平タイミング制御回路12、画像データ変換回路17、およびバックライト制御回路14を含む。制御回路10は、外部信号源SSから入力される同期信号SYNC’に基づいて新たな同期信号SYNCを生成するとともに、表示制御回路CNT各部の動作を制御する信号を生成する。
【0024】
垂直タイミング制御回路11は、制御回路10から入力される同期信号SYNCに基づいてゲートドライバYDなどに対する制御信号CTYを発生する。制御信号CTYは、例えば垂直同期信号VSYNCとクロック信号VCLKとを含む。水平タイミング制御回路12は、制御回路10から入力される同期信号SYNCに基づいてソースドライバXDに対する制御信号CTXを発生する。制御信号CYXは、例えば水平同期信号HSYNCとクロック信号HCLKを含む。
【0025】
制御信号CTYは上述のように順次複数のゲート線Yを駆動する動作をゲートドライバYDに行わせるために用いられ、制御信号CTXは画素データDOを複数のソース線Xにそれぞれ割り当てるために用いられる。
【0026】
ゲートドライバYDは、ゲート線Yを選択するために例えばシフトレジスタ回路(図示せず)を用いて構成される。ソースドライバXDは、階調基準電圧発生回路7から供給される所定数の階調基準電圧VREFを参照して、画素データDOをそれぞれ画素電圧Vsに変換し、複数のソース線X1〜Xnに並列的に出力する。
【0027】
画素電圧Vsは共通電極CEのコモン電圧Vcomを基準として画素電極PEに印加される電圧であり、例えばフレーム反転駆動およびライン反転駆動を行うようコモン電圧Vcomに対して極性反転される。
【0028】
ゲートドライバYDが、例えば、ゲート線Y1をオン電圧により駆動してこのゲート線Y1に接続された全ての画素スイッチング素子Wを導通させると、ソース線X1〜Xn上の画素電圧Vsがこれら画素スイッチング素子Wをそれぞれ介して対応画素電極PEおよび補助容量Csの一端に供給される。
【0029】
また、ゲートドライバYDはこのゲート線Y1に対応した補助容量線C1に補償電圧発生回路6からの補償電圧Veを出力する。補償電圧Veは画素スイッチング素子Wが非導通になったときにこれらの寄生容量によって画素電極PEから引き抜かれる電荷を低減して画素電圧Vsの変動、すなわち突き抜け電圧を実質的にキャンセルする。
【0030】
図2に示すように、ソースドライバXDは、シフトレジスタ21、サンプリング・ロードラッチ22、デジタルアナログ(D/A)変換回路23、および出力バッファ回路24を含む。
【0031】
制御信号CTXには、水平同期信号HSYNC、一行分の画素データの取り込み開始タイミングを制御する水平スタート信号STH、および、シフトレジスタ21において水平スタート信号STHをシフトさせる水平クロック信号HCLKが含まれている。
【0032】
シフトレジスタ21は、水平スタート信号STHを水平クロック信号CKHに同期してシフトし、画素データDOを順次直並列変換するタイミングを制御する。サンプリング・ロードラッチ22は、シフトレジスタ21の制御により1ライン分の表示画素PXに対する画素データDOを順次ラッチし、並列的に出力する。D/A変換回路23は、画素データDOをアナログ形式の画素電圧Vsに変換する。出力バッファ回路24は、D/A変換回路23から得られるアナログ画素電圧Vsをソース線X1〜Xnに出力する。D/A変換回路23は、階調基準電圧発生回路7から発生される複数の階調基準電圧VREFを参照するように構成される。
【0033】
本実施形態に係る液晶表示装置では、図1および図3に示すように、1フレーム期間内にA方向画像およびB方向画像のそれぞれに対応する映像信号DIが外部信号源SSから液晶表示パネルDP側に送信される。
【0034】
本実施形態に係る液晶表示装置では、図3に示すように、画像データ変換回路17がA方向画像用のフレームメモリMAとB方向画像用のフレームメモリMBとを有し、それぞれのフレームメモリMA、MBに一時保存されたA方向画像およびB方向画像に対応する画素データDOが所定のタイミングで液晶表示パネルDPに転送される。
【0035】
本実施形態に係る液晶表示装置では、画素データDOは黒画像表示用の画素データDOK、A方向画像表示用の画素データDOA、あるいは、B方向画像表示用画素データDOBである。
【0036】
バックライトBLは、図3に示すように、A方向に光を出射する第1照明部BLAとA方向と異なるB方向に光を出射する第2照明部BLBとを有している。第1照明部BLAは、光源LAと、光源LAから出射された光を導く導光体LGAとを有している。第2照明部BLBは、光源LBと光源LBから出射された光を導く導光体LGBとを有している。
【0037】
ここで、光源LAをオンしたときは、光源LAから出射された光は導光体LGAによって図のA方向に導かれる。すなわち、光源LAから出射された光は液晶表示パネルDPを透過して液晶表示パネルの正面よりもA方向側から視認される。
【0038】
光源LBをオンしたときは、光源LBから出射された光は導光体LGBによって図のB方向に導かれる。光源LBから出射された光は液晶表示パネルDPを透過して液晶表示パネルの正面よりもB方向側から視認される。
【0039】
次に、本実施形態における液晶表示装置の駆動方法を説明する。本実施形態に係る液晶表示装置では、時分割駆動方式を採用している。なお、以下の説明では、駆動上の制約から決まる走査時間の下限は、1サブフレーム期間の39%である場合について説明する。
【0040】
本実施形態に係る液晶表示装置の駆動タイミングを図4に示す。ここで、図4に示す横軸は時間軸に対応し、縦軸は画面内での垂直位置に対応している。図4に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法では、1フレーム期間は、第1サブフレーム期間FLAと、第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間FLBとを有し、各々のサブフレーム期間FLA、FLBに対応してバックライトBLの第1照明部BLAおよび第2照明部BLBを点灯および消灯させている。
【0041】
本実施形態に係る液晶表示装置の駆動のタイミングでは、各サブフレーム期間内で信号書込み走査を2回行っている。すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置では、各サブフレーム期間FLA、FLBのそれぞれに第1期間と、第1期間に続く第2期間と、第2期間に続く第3期間とを設定している。
【0042】
最初にA方向画像の表示動作について説明する。第1サブフレーム期間FLAの第1期間において、ゲートドライバYDは制御信号CTYにより、ゲート線Y1〜Ymを順次選択し、各行の画素スイッチング素子Wを1水平走査期間だけ導通させる。ソースドライバXDには、画像データ変換回路17からA方向画像表示用画素データDOAが直列的に供給される。
【0043】
ソースドライバXDは上述の階調基準電圧発生回路7から供給される所定数の階調基準電圧VREFを参照してこれらA方向画像表示用画素データDOAをそれぞれ画素電圧Vsに変換し、複数のソース線X1〜Xnに並列的に出力する。複数のソース線X1〜Xnに出力された画素電圧Vsは、画素スイッチング素子Wを介して画素電極PEに供給される。
【0044】
続く第1サブフレーム期間FLAの第2期間では第1期間と同様の動作が行われる。すなわち、ゲートドライバYDは制御信号CTYにより、ゲート線Y1〜Ymを画面上端から画面下端へと順次選択し、各行の画素スイッチング素子Wを1水平走査期間だけ導通させる。
【0045】
ソースドライバXDには、画像データ変換回路17から、A方向画像表示用画素データDOAが直列的に供給される。ソースドライバXDは、上述の階調基準電圧発生回路7から供給される所定数の階調基準電圧VREFを参照して、これらA方向画像表示用画素データDOAをそれぞれ画素電圧Vsに変換し、複数のソース線X1〜Xnに並列的に出力する。
【0046】
なお、本実施形態に係る液晶表示装置では、第1期間においてソースドライバXDが複数のソース線X1〜Xnに印加した画素電圧Vsと、第2期間においてソースドライバXDが複数のソース線X1〜Xnに印加した画素電圧Vsは同じ信号である。
【0047】
続く第1サブフレーム期間FLAの第3期間において、ゲートドライバYDは制御信号CTYにより、ゲート線Y1〜YmをA方向画像表示用に順次選択し、各行の画素スイッチング素子Wを1水平走査期間だけ導通させる。
【0048】
画像データ変換回路17では、黒画像表示用画素データDOKが形成される。黒画像表示用画素データDOKは、画像データ変換回路17からソースドライバXDへ直列的に出力される。ソースドライバXDは黒画像表示用画素データDOKをそれぞれ画素電圧Vsに変換し、複数のソース線X1〜Xnに並列的に出力する。
【0049】
A方向画像を表示させるサブフレーム期間FLAに合わせて、垂直タイミング制御回路11は、所定タイミングでバックライト制御回路14に点消灯信号を出力する。本実施形態に係る液晶表示装置では、バックライト制御回路14は、バックライト駆動部LDを駆動してサブフレーム期間FLAに第1照明部BLAを点灯させるとともに、第2照明部BLBを消灯させる。
【0050】
続いて、B方向画像表示動作について説明する。ゲートドライバYDは、第2サブフレーム期間の第1期間、第2期間および第3期間において、上記のA方向画像表示動作と同様に、制御信号CTYにより、ゲート線Y1〜Ymを画面上端から画面下端へと順次選択し、各行の画素スイッチング素子Wを1水平走査期間だけ導通させる。ソースドライバXDは、サブフレーム期間FLBの第1期間および第2期間のそれぞれにおいてB方向画像に対応する画素電圧Vsを画素電極PEに印加し、第3期間に黒画像に対応する画素電圧Vsを画素電極PEに印加する。
【0051】
このサブフレーム期間FLBに合わせて、垂直タイミング制御回路11は、所定タイミングでバックライト制御回路14に点消灯信号を出力する。例えば本実施形態に係る液晶表示装置では、バックライト制御回路14は、バックライト駆動部LDを駆動してサブフレーム期間FLBに第2照明部BLBを点灯させるとともに第1照明部BLAを消灯させる。
【0052】
上記のように、本実施形態に係る液晶表示装置では、1サブフレーム期間の最後で黒画像に対応する画素電圧を書き込むことで、パネルに保持された信号を一旦リセットし、A方向画像、B方向画像の各画像の混ざりこみ(クロストーク)を抑制している。
【0053】
上記のような時分割駆動方式を採用した液晶表示装置において、黒画像に対応する画素電圧Vsの書き込み(以下、黒挿入走査という)によるリセットを確実に行うためには、液晶の応答速度が十分速いことが必要である。そのため、応答速度が速いOCB液晶は、時分割駆動方式に最も適した液晶材料である。
【0054】
なお、OCB液晶では、液晶配向状態がベンド状態からスプレイ状態へと戻るいわゆる逆転移を防ぐために、例えば1フレーム期間中にある時間比率で閾値電圧以上の高電圧を印加、例えば黒画像表示を行う必要がある。そのため、1フレーム期間内で最低1回の黒挿入走査と最低1回の映像信号書き込み(以下、信号走査という)とを行う必要がある。したがって、上記のように黒挿入走査を行うことによって、OCB液晶の逆転移も防止される。
【0055】
ここで、例えば映像信号の書込みを各サブフレーム期間で1回のみ行う駆動方式では、駆動上の制約から決まる走査時間の下限が例えば1サブフレーム期間の39%である場合、液晶が表示状態となる1サブフレーム期間内の時間比率は100%−39%=61%となる。
【0056】
これに対し、図4に示す場合では、1回の信号書込み走査時間が22%と走査時間の下限値より短くなっている。すなわち、表示画素PXへの映像信号書き込みを1サブフレーム期間内に2回行うことで表示画素PXへの映像信号書き込み不足を防止し、その分1回の走査時間を短くしている。
【0057】
本実施形態に係る液晶表示装置では、液晶が表示状態となる1サブフレーム期間内の時間比率は100%−22%=78%になる。なお、厳密には2回目の信号書き込みが完了した段階で映像信号書き込みが完了することとなるが、1回目の信号書込み走査にて映像信号が一通り書き込まれているため、この時点を表示状態の始まりとすることができる。
【0058】
すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、液晶が表示状態になる1サブフレーム期間内の時間比率を61%から78%に増やすことができ、これにより光利用効率を改善して輝度を増大することが可能となる。したがって、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、光利用効率の低下に伴う輝度の低下を抑制する液晶表示装置を提供することができる。
【0059】
次に、本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置について図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、上述の第1実施形態に係る液晶表示装置と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図5に示すように、表示画素PXとそれに隣接する信号線Xとの間には寄生容量Csdが存在している。したがって、第1実施形態に係る液晶表示装置のように駆動すると、各サブフレーム期間FLA、FLBにおいて2回目の映像信号書き込みを行う第2期間中に、寄生容量Csdを介したカップリングにより、保持状態となっている画素電位が変動する。そのため、第1実施形態に係る液晶表示装置では縦クロストークが発生する場合があった。
【0061】
本実施形態に係る液晶表示装置では、上記のようなクロストークの発生を防止するために、図6に示すように駆動される。すなわち、図6に示すように、上記の第1実施形態に係る液晶表示装置の場合と同様にして、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの、第1期間と第2期間とにおいてA方向画像又はB方向画像に対応する映像信号書込みを行い、第3期間において黒挿入走査を行う。
【0062】
本実施形態に係る液晶表示装置では、さらに、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの第2期間において、A方向画像又はB方向画像に対応する映像信号書込みが終わった後に、ゲート線Y1〜Ymの走査は伴わずに、信号線電位だけを映像信号を反転させたパターンで変化させる。
【0063】
すなわち、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの第2期間において、映像信号書き込み後に、映像信号を反転した信号がソースドライバXDから出力される。
【0064】
上記のように液晶表示装置を駆動することによって、寄生容量Csdのカップリングに起因する画素電位の変動と、全く逆パターンの電位変動を画素電位に与えることができ、これにより電位変動が互いに相殺されて縦クロストークの発生を抑制することが可能となる。
【0065】
なおここで、映像信号を反転させたパターンとは、具体的には単に映像信号の極性を反転させたパターン、あるいは極性は反転させずに映像の白黒(階調)だけを反転させたパターン(ネガ画像パターン)等がこれに含まれる。
【0066】
映像信号を反転させたパターンが極性を反転させたパターンの場合、例えば、正極性の映像信号が印加されるサブフレーム期間において、ソースドライバXDは、第2期間の映像信号書込み期間に正極性の映像信号を出力した後、極性を反転し、極性のみを変更した映像信号を出力する。
【0067】
映像信号を反転させたパターンが映像の白黒を反転させたパターンの場合、例えば、正極性の映像信号が印加されるサブフレーム期間において、ソースドライバXDは、第2期間の映像信号書込み期間に正極性の映像信号を出力した後、正極性でネガ映像パターンを出力する。
【0068】
なお映像信号を反転させたパターンとしては上記の信号に限らない。例えば、映像信号の列平均値を計算して、それを反転させた一定電圧値をソースドライバXDから出力させてもよい。
【0069】
すなわち、例えば画素数M(縦)×N(横)の液晶表示パネルDPにおいて、あるサブフレーム期間にて画素(m,n)(m=1,2,・・・,M、n=1,2,・・・,N)に出力される映像信号がV(m,n)である場合、各列について、
Vave(n)=(1/M)ΣV(m,n) [m=1,2,…,M]
を計算し、−Vave(n)に対応する電圧を第2期間における映像信号書込み期間と等しい期間だけ出力させても良い。
【0070】
この方式であっても、先に述べたのと同じ原理で縦クロストークを抑制することが可能である。また上記のように出力電圧値が一定である場合には、ソースドライバXDの消費電力が低減することも可能となる。
【0071】
なお、この場合に、一定電圧を出力する時間と第2期間の映像信号書き込み期間とを等しくする必要はない。一定電圧を出力する時間が短い場合であっても、出力する一定電圧値に(第2期間の映像信号書込み期間)/(一定電圧を出力する時間)という補正係数をかければ縦クロストーク抑制効果が得られる。
【0072】
すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、上述の第1実施形態に係る液晶表示装置と同様の効果が得られるとともに、縦クロストークの発生を抑制し、表示品位の高い液晶表示装置を提供することが可能となる。要するに、画素電位の変動を相殺する電位を信号線に印加すればよい。
【0073】
次に、本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置について図面を参照して以下に説明する。なお、本実施形態に係る液晶表示装置では、駆動条件の制約から決まる走査時間の下限が1サブフレーム期間の39%であると仮定し、また2回目の信号書込みについての説明は省略している。
【0074】
本実施形態に係る液晶表示装置では、1フレーム期間内に第1サブフレーム期間FLAと第2サブフレーム期間FLBとを設定し、さらに第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBのそれぞれに、第1画像または第2画像に対応する映像信号が表示画素PXに書き込まれる第1期間と非表示映像としての黒画像に対応する信号が表示画素PXに書き込まれる第3期間とを設定している。
【0075】
図7に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、第1期間は第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの最初であって、例えば1サブフレーム期間の25%に設定され、図示しない第2期間が第1期間に続いて設定され、更に第3期間が第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの最後に設定されている。
【0076】
本実施形態に係る液晶表示装置では、例えば図7(a)に示すように、第3期間を第1期間よりも更に短い1サブフレーム期間FLA、FLBの20%としている。すなわち、黒挿入走査を行う期間(以下、黒挿入走査期間という)を1サブフレーム期間FLA、FLBの20%にまで短縮している。
【0077】
なお、黒挿入走査に関しては、ソースドライバXDからの信号出力レベルが黒画像に対応した一定値であり、ソースドライバXDの転送速度による制限は特にない。また、液晶表示パネルDP側の画素充電不足の防止のための走査時間の制限も、複数水平期間にわたって画素スイッチング素子Wをオンにするなどの対策により解消することができる。このような理由から、黒挿入走査期間については、駆動条件の制約から決まる走査時間の下限値を十分に下回る値に設定することが可能である。
【0078】
図7(a)に示す駆動タイミングにおいて、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLB内で液晶が表示状態になる時間比率は画面上端にて第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBそれぞれの80%、画面中央にて77.5%、画面下端にて75%である。
【0079】
図7(c)に示すように、黒挿入走査期間を1サブフレーム期間FLA、FLABの25%と、第1期間と同等に設定した場合の液晶表示装置の駆動タイミングでは、液晶が表示状態となる時間比率が画面全体で第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの75%であるこからすると、図7(a)に示すようなタイミングで駆動することによって、平均として光利用効率を更にUPすることが可能になり、輝度も増加することとなる。
【0080】
なお、上記のように黒挿入走査期間を1サブフレーム期間FLA、FLBの20%とすると、画面上端と下端との間でわずかに輝度傾斜が生じるが、画面上端での時間比率/画面下端での時間比率は、80(%)/75(%)=1.067より相対誤差は僅か6.7%であり、観測者の目には殆ど認識されない程度である。
【0081】
また、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBにおいて黒挿入走査期間を短縮すればするほど輝度改善効果は大きくなるが、黒挿入走査期間が短すぎると、特に画面上端において、1サブフレーム期間内で液晶層3に黒画像に対応する画素電圧が印加される時間の割合(以下、黒挿入率と呼ぶ)が小さくなり、OCB液晶の配向状態がベンド状態からスプレイ状態へと戻る逆転移が生じ、表示欠陥が発生する原因となる。
【0082】
上記のような表示欠陥の発生を防止するとともに、さらに輝度を増加させる駆動タイミングを図7(b)に示す。図7(b)に示した場合では、各サブフレーム期間FLA、FLBでの走査方向を互いに逆方向にしているといる。すなわち、図7(b)に示した場合では、第1サブフレーム期間FLAでは黒挿入走査、信号走査ともに画面上端から下端に向かって行い、第2サブフレーム期間FLBでは黒挿入走査、信号走査ともに画面下端から上端に向かって行っている。
【0083】
例えば、逆転移が発生しない黒挿入率の下限値が1フレーム期間の20%であるとすると、図7(a)に示す駆動タイミングでは、画面上端での黒挿入走査期間が丁度限界値の1サブフレーム期間FLA、FLBの20%であって、これ以上黒挿入走査期間を短くすると逆転移が発生することとなる。
【0084】
これに対し、図7(b)に示す駆動タイミングにおいては、黒挿入走査期間を第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBの15%まで短縮した場合に、1フレーム期間の平均としてみたときの黒挿入走査期間が画面全体で等しく1フレーム期間の20%となる。
【0085】
さらに、図7(b)においては、第1サブフレーム期間FLAおよび第2サブフレーム期間FLBそれぞれにおいて液晶が表示状態になる時間比率が、第1サブフレーム期間FLAの画面上端で1サブフレーム期間の85%、画面下端で75%となり、第2サブフレーム期間FLBの画面上端で1サブフレーム期間の75%、画面下端で85%となり、1フレーム期間の平均としてみると、液晶が表示状態となる時間比率は1フレーム期間の80%である。
【0086】
すなわち、図7(b)のように駆動した場合、1フレーム期間内で液晶が表示状態となる時間比率は、図7(a)に示す場合(77.5%)よりも更に改善されている。したがって、図7(b)に示すように駆動することによって、OCB液晶の逆転移による表示欠陥の発生を防止するとともに、さらに画面平均としての光利用効率、および輝度を向上させることが可能である。
【0087】
すなわち、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、上述の第1実施形態および第2実施形態に係る液晶表示装置と同様に、光利用効率の低下に伴う輝度の低下を抑制する液晶表示装置を提供することができる。
【0088】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上記の実施形態に係る液晶表示装置では、1フレーム期間内にA方向画像およびB方向画像のそれぞれに対応する映像信号DIが外部信号源SSから液晶表示パネルDP側に送信され、画像データ変換回路17において画素データDOに変換されていたが、外部信号源SSから画素データDOが液晶表示パネルDPに送信されていても良い。その場合であっても、上記の実施形態に係る液晶表示装置と同様の効果を得ることができる。
【0089】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一構成例について説明するための図。
【図2】図1に示す液晶表示装置のソースドライバの一構成例について説明するための図。
【図3】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のバックライトの一構成例を説明するための図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法における駆動タイミングを説明するための図。
【図5】表示画素と信号線との間に生じる寄生容量について説明するための図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法における駆動タイミングを説明するための図。
【図7】本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法における駆動タイミングを説明するための図。
【符号の説明】
【0091】
DP…液晶表示パネル、BL…バックライト、CNT…表示制御回路、PX…表示画素、LD…バックライト駆動部、FLA…サブフレーム期間、FLB…サブフレーム期間、1…アレイ基板、2…対向基板、3…液晶層、4…駆動用電圧発生回路、5…コントローラ回路、14…バックライト制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極間に挟持された液晶層を備えた複数の表示画素がマトリクス状に配置されてなる表示部を有する液晶表示パネルと、
前記表示部を照明する照明手段と、
前記液晶表示パネルおよび前記照明手段を制御する制御手段と、を有し、
1フレーム期間の第1サブフレーム期間において第1画像を表示し、前記第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間において第2画像を表示する液晶表示装置であって、
前記照明手段は、第1方向に光を出射する第1照明部と、前記第1方向と異なる第2方向に光を出射する第2照明部とを有し、
前記制御手段は、1フレーム期間内に前記第1サブフレーム期間と前記第2サブフレーム期間とを設定し、前記第1および第2サブフレーム期間のそれぞれにおいて、第1期間と前記第1期間に続く第2期間と第2期間に続く第3期間とを設定し、前記第1サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて前記第1画像に対応する映像信号を前記表示画素に書込むとともに前記第3期間において非表示映像に対応した信号を前記表示画素に書き込み、前記第2サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて前記第2画像に対応する映像信号を前記表示画素に書き込むとともに前記第3期間において非表示映像に対応した信号を前記表示画素に書き込む時分割書込み部と、
前記第1サブフレーム期間に前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間に前記第2照明部を点灯させる照明手段制御部と、を有する液晶表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記表示画素が配列する行に沿って配置された走査線と、前記表示画素が配列する列に沿って配置された信号線とを有し、
前記時分割書込み部は、前記第2期間における映像信号書込み後に、信号書込みの際に信号線に印加された映像信号を反転させた反転信号パターンで前記信号線の電位を変化させる反転信号印加部を有する請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記表示画素が配列する行に沿って配置された走査線と、前記表示画素が配列する列に沿って配置された信号線とを有し、
前記時分割書込み部は、前記第2期間における映像信号書込み後に、信号書込みの際にそれぞれの表示画素に書き込まれた映像信号の平均値を前記表示画素の列ごとに算出し、算出された平均値の極性を反転した逆極性列平均信号を前記表示画素の列に対応する信号線に印加する逆極性列平均信号印加部を有する請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第3期間が前記第1期間又は前記第2期間よりも短いことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
一対の電極間に挟持された液晶層を備えた表示画素がマトリクス状に配置されると共に、前記表示画素を走査する走査線が配置されてなる表示部とを有する液晶表示パネルと、
前記表示部を照明する照明手段と、
前記液晶表示パネルおよび前記照明手段を制御する制御手段と、を有し、
1フレーム期間の第1サブフレーム期間において第1画像を表示し、前記第1サブフレーム期間に続く第2サブフレーム期間において第2画像を表示する液晶表示装置であって、
前記照明手段は、第1方向に光を出射する第1照明部と前記第1方向と異なる第2方向に光を出射する第2照明部とを有し、
前記制御手段は、1フレーム期間内に前記第1サブフレーム期間と前記第2サブフレーム期間とを設定し、前記第1サブフレーム期間内および前記第2サブフレーム期間内に、前記表示画素に前記第1画像または前記第2画像に対応する映像信号が書き込まれる第1期間と、前記第1期間後であって前記表示画素に非表示映像に対応した信号が書き込まれる第2期間とを設定する時分割書込み部と、
前記第1サブフレーム期間に前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間に前記第2照明部を点灯させる照明手段制御部と、を有し、
前記第1サブフレーム期間と前記第2サブフレーム期間とにおいて、前記走査線の走査方向は互いに逆である液晶表示装置。
【請求項6】
前記液晶層はOCB液晶を含む請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項7】
1フレーム期間内に第1サブフレーム期間と第2サブフレーム期間とを設定するとともに、前記第1および第2サブフレーム期間のそれぞれにおいて、第1期間と前記第1期間に続く第2期間と第2期間に続く第3期間とを設定するステップと、
前記第1サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて第1画像に対応する映像信号を表示画素に書込み、前記第3期間に黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込み、前記第2サブフレーム期間内の前記第1期間と前記第2期間とにおいて第2画像に対応する映像信号を表示画素に書込み、前記第3期間に黒画像に対応した信号を前記表示画素に書き込む時分割書込みステップと、
前記第1サブフレーム期間において前記第1照明部を点灯させ、前記第2サブフレーム期間において前記第2照明部を点灯させる照明手段制御ステップと、を有する液晶表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−175346(P2009−175346A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−12808(P2008−12808)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【出願人】(302020207)東芝モバイルディスプレイ株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】