説明

液晶表示装置

【課題】輝度を動的に変化させることにより、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置を、簡単な構成且つ低コストで提供する。
【解決手段】液晶表示装置100において、決定手段(CPU92、輝度決定プログラム94a等)は、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割して、分割された各ブロック画像データBにおける各画素データPの輝度Ypから算出した所定の統計値により、ブロック画像データB毎の代表輝度Ybを決定し、補正手段(CPU92、補正値決定プログラム94b、画像データ補正プログラム94c等)は、決定手段により決定されたブロック画像データB毎の代表輝度Ybに基づいて、各画素データPの補正を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アナログテレビジョン放送信号は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置でのインターレース表示を前提として生成されている。従って、例えば、インターレース画像をキャプチャして液晶表示装置等に単純に表示した場合、CRTディスプレイ装置の特性と液晶表示装置等の特性が異なるために、液晶方式の表示画面には、画像のコントラストが適切に表現されないという問題があった。すなわち、テレビジョン放送信号が、CRTディスプレイ装置における残光特性や、人間の目の残像効果等を考慮して、CRTディスプレイの蛍光体の発光直後に最大となるように生成されている一方で、液晶表示装置は、バックライトからの光量を偏光板により制御しているため、CRTディスプレイに表示された画像と比べてコントラストが弱くなる傾向がある。
【0003】
そこで、従来より、フィルタデバイス等による補正処理が行われているが、当該フィルタ処理は、輝度が動的に変化する画像データに対して一律的に補正を行うものであるため、画像全体が白っぽくなった印象を与える場合があるという問題があった。
【0004】
そのため、例えば、特許文献1には、液晶表示装置等の受光型光変調素子を用いた画像表示装置において、バックライト光源の配光分布、光源と画素との位置関係や各光源の発光量に関わらず、各画素位置において所望の階調表示を行うことが可能な画像表示装置が開示されている。
また、特許文献2には、入力画像データの彩度情報により決定した彩度強調量に基づいて、各色成分に対する彩度強調を行うことで、少ない計算量で、色成分間のバランスが自然な彩度強調を行うことが可能な画像処理手法が開示されている。
さらに、特許文献3には、R、G、B映像データもしくは、輝度データより任意期間での映像特性を求めて折れ線ポイントデータを生成し、当該折れ線ポイントデータと入力R、G、B映像データを用いて演算処理を行い、ポイント間の出力階調データを求めて表示パネルに出力することにより、映像データに応じて、適切なコントラストを得て、映像を鮮明に表示することができる液晶表示装置が開示されている。
また、特許文献4には、画素ごと或いは領域ごとに設定された輝度補正データを格納する補正テーブルを複数有し、当該補正テーブルのうちモータの位相情報に基づいて決定された補正テーブルから読み出した補正データに基づいて、ディジタル映像データを補正する投射型映像表示装置が開示されている。
また、特許文献5には、サブフィールドの前半にオン電圧を集中させるようにサブフィールドを制御するコードが格納されたROMと、階調数を増大させるようにサブフィールドを制御するコードが格納されたROMとを有し、1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールドに分割して、表示データの各画素が動画のエッジ部分であるか否かを判別し、動画のエッジ部分では応答性に優れた表示を可能にするコードを、その他の部分では階調再現性に優れた表示を可能にするコードをROMから選択することで、応答性重視モードでの表示及び階調再現性重視モードでの表示を可能にした電気光学装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−204136号公報
【特許文献2】特開2003−309338号公報
【特許文献3】特開2001−343957号公報
【特許文献4】特開2004−4619号公報
【特許文献5】特開2003−186446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1〜3に開示された技術では、演算処理が複雑となりコストが高くなるという問題があった。また、特許文献4に開示された技術では、フリッカを低減することはできるものの、画像表示装置の特性に応じて画面のコントラストを改善することはできないという問題があった。さらに、特許文献5に開示された技術は、装置自体を機械的に駆動する方式を採用しているため、コストがかかるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、輝度を動的に変化させることにより、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置を、簡単な構成且つ低コストで提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割された前記ブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記ブロック画像データ毎の輝度中央値を算出することにより、前記ブロック画像データ毎の代表輝度を決定する決定手段と、
輝度レベルに対応して複数備えられ、画素データにおける輝度と当該輝度の補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルと、
前記ブロック画像データ毎に、前記決定手段により決定された前記代表輝度に対応する補正値テーブルを、前記複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの補正値を決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段により決定された前記補正値に基づいて、前記各画素データを補正する画像データ補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により、当該1フレーム分の画像データの代表輝度を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記代表輝度に基づいて、前記各画素データの補正を行う補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液晶表示装置において、前記決定手段は、
前記画像データにおける前記各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記画像データの輝度中央値を算出する算出手段を備え、
前記算出手段により算出された前記輝度中央値を前記代表輝度とすることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割された各ブロック画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により、ブロック画像データ毎の代表輝度を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記ブロック画像データ毎の前記代表輝度に基づいて、前記各画素データの補正を行う補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の液晶表示装置において、前記決定手段は、
前記1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された前記ブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける前記各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記ブロック画像データ毎の輝度中央値を算出する算出手段と、を備え、
前記算出手段により算出された前記輝度中央値を前記代表輝度とすることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記補正手段は、
画素データにおける輝度と、当該輝度の補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルと、
前記各画素データの補正値を、前記補正値テーブルを参照して決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段により決定された前記補正値に基づいて、前記各画素データを補正する画像データ補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記補正値テーブルは、輝度レベルに対応して複数備えられ、
前記補正値決定手段は、
前記決定手段により決定された前記代表輝度に対応する補正値テーブルを、前記複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける前記各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの前記補正値を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、液晶表示装置において、決定手段は、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割されたブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムからブロック画像データ毎の輝度中央値を算出することにより、ブロック画像データ毎の代表輝度を決定する。また、画素データにおける輝度と補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルを、輝度レベルに対応して複数備え、補正値決定手段は、ブロック画像データ毎に、決定手段により決定された代表輝度に対応する補正値テーブルを、複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの補正値を決定し、さらに、画像データ補正手段は、補正値決定手段に基づいて決定された補正値に基づいて、各画素データを補正する。
従って、各画素データの輝度が動的に変化する場合に、画素データ毎により適切な補正値に基づく補正が行われることとなって、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができ、しかも、ブロック単位で算出した代表輝度に基づいて画素データの補正を行うので、複雑な演算処理に依ることなく、より簡単な構成且つ低コストで、適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置を提供することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、液晶表示装置において、決定手段は、1フレーム分の画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により代表輝度を決定し、補正手段は、決定手段により決定された代表輝度に基づいて、各画素データの補正を行うので、各画素データの輝度が動的に変化する場合に、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができ、しかも、代表輝度に基づいて画素データの補正を行うので、複雑な演算処理に依ることなく、簡単な構成且つ低コストで、適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置を提供することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果が得られるのは無論のこと、算出手段は、画像データの輝度中央値を算出し、補正手段は、算出手段により算出された輝度中央値に基づいて、各画素データの補正を行うので、複雑な統計処理に依ることなく、より簡単な構成且つ低コストで、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を実現することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、液晶表示装置において、決定手段は、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割された各ブロック画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により、ブロック画像データ毎の代表輝度を決定し、補正手段は、決定手段により決定されたブロック画像データ毎の代表輝度に基づいて、各画素データの補正を行う。従って、各画素データの輝度動的に変化する場合に、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができ、しかも、ブロック単位で算出した代表輝度に基づいて画素データの補正を行うので、複雑な演算処理に依ることなく、簡単な構成且つ低コストで、適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置を提供することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果が得られるのは無論のこと、分割手段は、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割し、算出手段は、分割手段により分割されたブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける各画素データの輝度に基づくヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムからブロック画像データ毎の輝度中央値を算出する。また、補正手段は、算出手段により算出された輝度中央値に基づいて、各画素データの補正を行うので、複雑な統計処理に依ることなく、より簡単な構成且つ低コストで、液晶表示装置の特性に応じた適切なコントラスト表示を実現することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、請求項2〜5の何れか一項に記載の発明の効果が得られるのは無論のこと、画素データにおける輝度と、当該輝度を有する画素データの補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルを備え、補正値決定手段は、各画素データの補正値を、補正値テーブルを参照して決定し、画像データ補正手段は、補正値決定手段に基づいて決定された補正値に基づいて、各画素データを補正する。従って、各画素データの補正を、ブロック単位でより細かく設定することとなって、より適切なコントラスト表示を実現することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、請求項2〜6の何れか一項に記載の発明の効果が得られるのは無論のこと、補正値テーブルは、輝度レベルに対応して複数備えられ、補正値決定手段は、決定手段により決定された輝度に対応する補正値テーブルを、複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの補正値を決定する。従って、各画素データの補正を、代表輝度に対応してより細かく設定できることとなって、より適切なコントラスト表示を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態は、CRT(Cathode Ray Cube)ディスプレイでのインターレース表示を前提として生成されたテレビジョン放送信号に基づいて、コントラストを適切に表現することができる液晶表示装置100について説明する。
【0022】
ここでのテレビジョン放送信号は、例えば、NTSC(National Television System Committee)方式を採用するものとする。NTSC方式は、アスペクト比(横縦比)4:3のCRTディスプレイを有するテレビジョン受像機での、2:1インターレース走査を前提に生成され、送信されている。一方、本実施形態の液晶表示装置100は、例えばハイビジョン放送に対応したアスペクト比16:9の液晶方式の表示画面71(図2参照)を有しており、この表示画面71のアスペクト比や解像度に適合するよう、NTSC方式の放送信号に対して拡大縮小補正を行って画像データを変換するためのスケーラ52(図1参照)を備えている。
本実施形態の液晶表示装置100においては、例えば、スケーラ52に、放送信号を構成する輝度信号Yに対して補正処理を行う機能を付加し、これにより、CRTディスプレイ用に生成された放送信号に基づいて、液晶表示装置100の特性に応じた適切なコントラストの表示を実現することとした。
【0023】
なお、以下の説明において、ブロック画像データBとは、図2に示すように、1フレーム分の画像データのうち、分割された画像データの各々をいい、ブロック画像データB全体の輝度である代表輝度は、図3に示すように、符号Ybで示す。
また、図2における画素データPとは、1画素を構成する画像データのことをいい、それぞれの画素データPの輝度は、図4に示すように、符号Ypで示す。
【0024】
まず、図1を参照しながら、本実施形態の液晶表示装置100の要部構成について説明する。
本液晶表示装置100は、装置本体1と、テレビジョン放送局より送信された放送信号を受信するアンテナ2と、当該アンテナ2より受信された放送信号のうちから所定の放送チャンネルの放送信号を選局するチューナ部3と、チューナ部3から出力された放送信号に対して所定の入力信号処理を行う入力信号処理部4と、入力信号処理部4を介して入力された画像データに対してスケーリング及びコントラスト補正処理を行う画像データ変換部5と、映像・音声信号に対して所定の出力信号処理を行う出力信号処理部6と、出力信号処理部6から入力された画像データに基づく映像を表示させる表示部7と、ユーザが各種指示を入力するためのリモコン等のキー入力部8と、装置本体1全体を統括制御する制御部9と、各部を接続する制御バス10と、等を備えて構成されている。
【0025】
アンテナ2は、例えば、屋外において所定の方向に向けて配置されており、図示しないテレビジョン放送局から発信される高周波(RF)のRF信号を受信する。
【0026】
チューナ部3は、例えば、図示は省略するが、高周波増幅回路と、局部発振回路及び混合回路から成る周波数変換回路と、を備えて構成されている。チューナ部3は、アンテナ2により受信された放送信号(RF信号)と、局部発振回路から出力される局部発振信号とを混合回路により混合し、当該放送信号の周波数を選局するための制御部9からの制御出力に応じて、特定周波数帯の放送信号を受信する。そして当該受信した放送信号を所定の中間周波数を有するIF(中間周波:Intermediate Frequency)信号に変換して、入力信号処理部4に出力する。
【0027】
入力信号処理部4は、例えば、輝度・色信号処理部41、A/D変換部42等を備えて構成されている。
【0028】
輝度・色信号処理部41は、例えば、チューナ部3から供給されたIF信号(コンポジットビデオ信号)を、RGB信号に変換し、A/D変換部42に出力する。
具体的には、輝度・色信号処理部41は、図示は省略するが、Y/C分離回路、色信号復調回路及びマトリクス回路等を備えており、Y/C分離回路において、輝度信号Y、色信号C及び同期信号が複合されたコンポジットビデオ信号から、輝度信号Yと色信号Cを分離し、色信号復調回路において、色信号CをR−Y信号及びB−Y信号の色差信号に復調する。マトリクス回路は、色差信号R−Y、B−Yから、所定の導出式を用いてG−Y信号を生成し、色差信号R−Y、B−Y、G−Yのそれぞれに輝度信号Yを加算することにより、RGB信号を生成して、後段のA/D変換部42に出力する。コンポジットビデオ信号に含まれる同期信号は、図示しない同期分離回路において分離されて、制御部9に対して出力される。
【0029】
A/D変換部42は、輝度・色信号処理部41から入力されたアナログRGB信号をデジタル変換し、生成したデジタルRGB信号を画像データ変換部5に出力する。具体的には、A/D変換部42は、例えば、サンプル・ホールド回路において、放送信号の周波数で規定される所定のサンプリング周波数で標本化を行うことにより、アナログ/デジタル変換を行っている。
【0030】
画像データ変換部5は、例えば、元画像メモリ51と、スケーラ52と、補正画像メモリ53と、決定手段(算出手段)としてのヒストグラム検出部54と、画像データ補正手段(補正手段)としての輝度補正値付与部55と、等を備えて構成されている。当該画像データ変換部5は、異なる画像サイズのディスプレイ用に生成された画像データに対して、当該液晶表示装置100の表示画面71の解像度や画面サイズに合致するよう拡大補正するスケーリング処理を行うとともに、CRTディスプレイ用に生成された画像データに対して、コントラスト補正処理を行い、液晶方式の表示画面71に表示される映像のコントラストを調整する。
【0031】
元画像メモリ51は、入力信号処理部4から入力されたRGB信号である画像データを、フレーム単位で一旦記憶する。具体的には、元画像メモリ51は、少なくとも2フィールド分の画像データを記憶可能に構成されており、2フィールド分の画像信号が入力されると、1フレーム分の画像データとして2次元状に記憶する。
当該元画像メモリ51への画像データの書き込みは、図示しないPLL回路において、放送信号を構成する同期信号に応じた発振周波数で発振される書き込みクロックに同期して行われる。
【0032】
スケーラ52は、元画像メモリ51にフレーム単位で記憶された画像データを読み出して、本液晶表示装置100の表示画面71の画像サイズに合わせて画素数の変換等の拡大補正を行い、後段の補正画像メモリ53に出力する。
【0033】
補正画像メモリ53は、スケーラ52において拡大補正された画像データをフレーム単位で一時的に記憶し、制御部9からの制御出力に応じて、記憶した画像データを所定のタイミングで後段の出力信号処理部6に出力する。
当該補正画像メモリ53からの画像データの読み出しは、図示しないPLL回路において、画像データの出力先である表示画面71に応じた固定周波数で発振される読み出しクロックに同期して行われる。
【0034】
ヒストグラム検出部54は、例えば、元画像メモリ51から、フレーム単位で記憶された画像データを読み出し、読み出した1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割する。ここでのヒストグラム検出部54は、1フレーム単位の画像データを、例えば4分割するものとして以下の説明を行うが、分割数は9分割、16分割或いはそれ以上であっても良い。
ヒストグラム検出部54は、1フレーム分の画像データを分割して得られたブロック画像データBにおける各画素データPの輝度信号Y(輝度)に基づいて、輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムに基づくデータを制御部9に対して出力する。当該ヒストグラムは、各ブロック画像データBの輝度信号Yに基づいてそれぞれ作成され、ここでは1フレーム分の画像データから4つのヒストグラムが生成されることとなる。
なお、ヒストグラム検出部54は、RGBの各色信号ごとの輝度信号Yに基づいてヒストグラムを作成しても良く、その場合には、1フレーム分の画像データから12個のヒストグラムが生成されることとなる。
【0035】
具体的には、ヒストグラム検出部54は、図示しない輝度検出回路、パルス発生回路、輝度のレベル数と同数だけ設けられた複数のヒストグラムカウンタ及びヒストグラムレジスタ等を備え、ブロック画像データBであるRGB信号における輝度信号Yの出現頻度数を、輝度のレベル別に算出する。
各画素データPを成すRGB信号は、例えば、R信号、G信号、B信号の各色信号が8ビットから構成されており、当該RGB信号に基づいて、輝度検出回路において、RGBの各色信号の輝度値をそれぞれ検出し、当該検出した各輝度値に基づいて、Y=0.299R+0.587G+0.114Bの計算式により、RGB信号の輝度信号Yの値が求められる。パルス発生回路は、輝度検出回路において、RGB信号から算出された輝度信号Yに基づいてパルスを発生し、カウンタは当該パルス信号をそれぞれカウントする。ヒストグラムレジスタは、各々のカウンタでカウントされたカウント値を保持し、これにより、輝度信号Yに基づくヒストグラムが生成される。図3(a)は、当該ヒストグラム検出部54により、ブロック画像データBの輝度信号Yに基づいて生成されたヒストグラムの例であり、X軸が輝度レベル(例えば、256階調)、Y軸が出現頻度数を表している。
【0036】
輝度補正値付与部55は、例えば、後述する補正値決定プログラム94bの実行により決定された各画素データPの輝度Ypの補正値を、補正画像メモリ53から読み出された画像データの各画素データPに対してそれぞれ加算することにより、補正画像メモリ53に格納された画像データを補正する。
具体的には、輝度補正値付与部55は、CPU92による補正値決定プログラム94bの実行により、各画素データPの輝度Ypに対応する補正値が、補正値テーブル931から読み出されて出力されると、それぞれの補正値に基づいて、補正画像メモリ53から出力される画像データを構成する画素データPの輝度Ypの各々に補正値を加算することにより、各画素データPの輝度Ypを補正する。
【0037】
出力信号処理部6は、例えば、LVDS(Low-Voltage Differential Signaling:低電圧作動方式)インターフェース61等を備えて構成され、画像データ変換部5から入力された画像データをLVDS形式に変換して、表示部7に出力する。
【0038】
表示部7は、液晶方式の表示画面71を備えて構成されており、図示は省略するが、ガラス基板と、このガラス基板に対して所定の間隔を隔てて配設された対向基板とを張り合わせ、これらを2枚の偏光板で挟んだ構成となっている。ガラス基板と対向基板の間には、液晶層等が保持され、背面側には光ランプ、導光板、反射シート等で構成されるバックライトが配設されている。ガラス基板の上には、複数の画素がマトリクス状に配設されており、一方、対向基板上には対向電極が形成されている。
当該画素は、各々が信号線及び走査線と接続するよう形成された画素電極と、これを駆動する薄膜トランジスタ(TFT)と等を備えて構成されており、画素電極と対向電極との間に封入された領域の液晶が、電極間の電界の変動を受けて配列方向を変え、偏光板と、画素電極及び対向電極上に形成された配向膜とともに動作して、光を通過或いは遮断させ、信号線及び走査線に送られた画像データに基づく映像を、表示画面71に表示させることとなる。また、対向基板側にはRGBのカラーフィルタが配設されており、背面側のバックライトから照射される光が当該カラーフィルタを介することにより、カラー表示がされる。
【0039】
制御部9は、I/O(Input/Output)ポート91と、CPU(Central Processing Unit)92と、メモリ部93と、ROM(Read Only Memory)94と、等を備えて構成されている。
【0040】
CPU92は、装置本体1の各部からI/Oポート91を介して入力された入力信号及びキー入力部8の各種キーの押下操作によってI/Oポート91を介して入力された入力操作信号等に応じて、ROM94に格納された各種プログラムを実行するとともに、実行にかかるプログラムに基づいてI/Oポート91を介して各部に出力信号を出力することにより、液晶表示装置100の動作全般を統括制御する。
【0041】
メモリ部93は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリからなるワークエリア(図示省略)に、CPU92によって各種プログラムが実行される際に生じる処理結果や、入力されたデータ等を一時的に記憶するとともに、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリからなるデータエリア(図示省略)に、複数の補正値テーブル(補正手段)931を格納している。
当該補正値テーブル931は、輝度レベルに対応して複数設けられており、例えば、代表輝度Ybの輝度レベルが256階調で表される場合に、輝度レベル0〜31、32〜63、64〜95、96〜127、128〜159、160〜191、192〜223、224〜255の代表輝度Ybに対応する8つの補正値テーブル931A〜931Hが設けられている。
ここで、代表輝度Ybとは、ヒストグラム検出部54において作成された、各ブロック画像データBにおける各画素データPの輝度Ypに基づくヒストグラムから算出されるブロック画像データB毎の輝度中央値(統計値)である。詳細については後述する。
【0042】
図4は、例えば、輝度レベルが0〜31の代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931Aの例である。当該補正値テーブル931Aは、ブロック画像データBを構成する画素データPにおける輝度Ypの各レベル(256階調)に、当該輝度Ypを有する画素データPに所定の補正値を加算するための当該輝度Ypの補正値(例えば、補正値0A〜255A)を、それぞれ対応付けて格納している。
各補正値テーブル931には、高輝度レベルの画素データPに対しては輝度Ypを上げるとともに、低輝度レベルの画素データPに対しては輝度Ypを下げるような補正値が格納されており、輝度補正値付与部55において、各画素データPの輝度Ypに対して、当該輝度Ybに対応する補正値がそれぞれ付与されることにより、画像データのハイライト輝度と黒レベル輝度との比(コントラスト比)が大きくなって、表示画面71に表示される映像のコントラストが改善されることとなる。
また、輝度レベルに対応して設けられた複数の補正値テーブル931は、高輝度レベルの代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931(例えば、補正値テーブル931A)と、低輝度レベルの代表輝度Ybに対応する補正値テーブル(例えば、補正値テーブル931H)とでは、画素データPにおける輝度Ypの各レベルに割り当てる補正値を、段階的に異ならせており、輝度補正値付与部55において、それぞれの代表輝度Ybに応じた補正値テーブル931に基づく補正が行われることにより、より適切な補正値が付与されることとなり、画像データのハイライト輝度と黒レベル輝度との比(コントラスト比)が更に大きくなって、コントラストの表示がより適切なものとなる。
【0043】
ROM94は、例えば、輝度決定プログラム94a、補正値決定プログラム94b、画像データ補正プログラム94c等の各種プログラムを格納している。
【0044】
輝度決定プログラム94aは、例えば、CPU92に、ヒストグラム検出部54において、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割して、分割されたブロック画像データB毎に、各ブロック画像データBにおける各画素データPの輝度Ypに基づくヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムからブロック画像データB毎の輝度中央値(統計値)を算出することにより、前記ブロック画像データB毎の代表輝度Ybを決定する機能を実現するプログラムである。
具体的には、CPU92は、ヒストグラム検出部54において、元画像メモリ51からフレーム単位で記憶された画像データを読み出すと、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割する。さらに、分割して得られた各ブロック画像データBの輝度信号Yに基づいて、それぞれ輝度のヒストグラムを作成し(図3(a)参照)、作成したヒストグラムに基づいて、輝度中央値を算出する(図3(b)参照)。そして、当該算出された輝度中央値を、当該ブロック画像データBの代表輝度Ybとして決定する。
CPU92は、かかる輝度決定プログラム94aを実行することにより、決定手段、分割手段及び算出手段として機能する。
【0045】
補正値決定プログラム94bは、例えば、CPU92に、輝度決定プログラム94aの実行により決定された代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931を、メモリ部93に格納された複数の補正値テーブル931(例えば、931A〜931H)の中から決定し、決定した補正値テーブル931における各画素データPの輝度Ypに対応する補正値を参照して、当該各画素データPの補正値を決定する機能を実現するプログラムである。
具体的には、CPU92は、輝度決定プログラム94aの実行により、ヒストグラム検出部54において生成されたヒストグラムに基づいてブロック画像データB毎の代表輝度Ybが決定されると、当該代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931を、メモリ部93に格納された複数の補正値テーブル931A〜931Hの中から決定し、当該補正値テーブル931(例えば、補正値テーブル931A)において、ブロック画像データBを構成するそれぞれの画素データPについて、その輝度Ypに対応する補正値を読み出すことにより、ブロック画像データBを構成する各画素データPの補正値を決定する。
CPU92は、かかる補正値決定プログラム94bを実行することにより、補正値決定手段、補正手段として機能する。
【0046】
画像データ補正プログラム94cは、例えば、CPU92に、補正値決定プログラム94bの実行に基づいて決定された補正値に基づいて、各画素データPを補正する機能を実現するプログラムである。
具体的には、CPU92は、補正値決定プログラム94bの実行により、補正値テーブル931から各画素データPの輝度Ypに対応する補正値が読み出され、各画素データPの補正値が決定されると、当該補正値を、輝度補正値付与部55に対して出力する。輝度補正値付与部55は、補正画像メモリ53から入力された画像データの各画素データPに対して、当該補正値をそれぞれ加算する演算処理を行うことにより、各画素データPの輝度Ypを補正し、画像データのコントラストを調整する。
CPU92は、かかる画像データ補正プログラム94cを実行することにより、輝度補正値付与部55とともに、画像データ補正手段、補正手段として機能する。
【0047】
ここで、輝度決定プログラム94a、補正値決定プログラム94b、画像データ補正プログラム94cにおけるCPU92の処理について、より具体的に説明する。
例えば、CPU92は、ヒストグラム検出部54において、元画像メモリ51からフレーム単位で記憶された画像データを読み出すと、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割し、各々のブロック画像データBにおける画素データPの輝度信号Yに基づいて、輝度のヒストグラムを作成し、作成したヒストグラムに基づいて輝度中央値(例えば、30)を算出する。そして、当該算出された輝度中央値(例えば、30)を、当該ブロック画像データBの代表輝度Ybとして決定する。
次に、CPU92は、ブロック画像データBの代表輝度Ybが決定されると、当該代表輝度Yb(例えば、Yb=30)に対応する補正値テーブル931(例えば、補正値テーブル931A)を、メモリ部93に格納された複数の補正値テーブル931A〜931Hの中から決定し、当該補正値テーブル931(例えば、補正値テーブル931A)において、当該ブロック画像データBを構成する画素データPの輝度Yp(例えば、Yp=2)に対応する補正値(例えば、補正値2A)を、画素データPの各々について読み出すことにより、ブロック画像データBを構成する各画素データPの補正値を決定する。
さらに、CPU92は、補正値テーブル931(例えば、補正値テーブル931A)から各画素データPの輝度Yp(例えば、Yp=2)に対応する補正値(例えば、補正値2A)が読み出されることにより、各画素データPの補正値が決定されると、決定された各補正値(例えば、補正値2A)を、輝度補正値付与部55に対して出力する。そして、CPU92は、輝度補正値付与部55において、補正画像メモリ53から入力された画像データの各画素データPに対して、補正値をそれぞれ加算する演算処理を行うことにより、画像データにおける各画素データPの輝度Ypを補正して、表示画面71に表示される画像のコントラストを調整する。
【0048】
以上説明した本発明にかかる液晶表示装置100によれば、CPU92による輝度決定プログラム94aの実行により、1フレーム分の画像データが複数のブロック画像データBに分割され、分割されたブロック画像データB毎に、各ブロック画像データBにおける各画素データPの輝度Ypに基づくヒストグラムが作成され、当該ヒストグラムからブロック画像データB毎の輝度中央値が算出されることにより、ブロック画像データB毎の代表輝度Ybが決定される。また、画素データPにおける輝度Ypと、当該輝度Ypを有する画素データPの補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブル931が、輝度レベルに対応して複数備えられており、CPU92による補正値決定プログラム94bの実行により、ブロック画像データB毎に、輝度決定プログラム94aの実行により決定された代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931が、複数の補正値テーブル931の中から決定され、決定された補正値テーブル931における各画素データPの輝度Ypに対応する補正値が参照されて、当該各画素データPの補正値が決定され、CPU92による画像データ補正プログラム94cの実行により、補正値決定プログラム94bの実行に基づいて決定された補正値に基づいて、各画素データPが補正される。
従って、各画素データPの輝度が動的に変化する場合に、画素データP毎に、より適切な補正値に基づく補正が行われることとなって、液晶表示装置100の特性に応じた適切なコントラスト表示を行うことができ、しかも、ブロック画像データB単位で算出した代表輝度Ybに基づいて画素データPの補正を行うので、複雑な演算処理に依ることなく、より簡単な構成且つ低コストで、適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置100を提供することができる。
【0049】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本実施形態では、1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割して、それぞれのブロック画像データB毎に代表輝度Ybを決定する例を用いて説明したが、画像データをブロックに分割することなく、1フレーム分の画像データ毎に代表輝度Ybを決定し、当該1フレーム毎の代表輝度Ybに基づいて補正値テーブル931を決定し、各画素データPの補正を行う構成であっても良い。
また、例えば、本実施形態において、8つの補正値テーブル931A〜931Hを設ける例について説明したが、0〜255の各輝度レベルに対応する256個の補正値テーブル931が用意されている構成であっても良い。
また、例えば、RGB信号に変換された画像データに対して、コントラスト補正処理を行う構成について説明したが、RGB信号に変換前の輝度信号Y、色差信号R−Y、B−Y等の、他の形式の画像データに対して、コントラスト補正処理を行う構成であっても良い。
また、放送信号は、NTSC方式に限られず、PAL(Phase Alternation by Line)方式、SECAM(SEquential Colour And Memory)方式等であっても良い。
また、統計値は、輝度中央値に限られることなく、平均値、最頻値等であっても良い。
また、例えば、本実施形態の液晶表示装置100では、スケーラ52に、コントラストの調整機能を付加する例を用いて説明したが、本発明はこれに限られることなく、例えば、コントラストの調整を行うコントラスト調整部を、スケーラ部とは別に設ける構成であっても良い。
【0050】
ここで、図5を参照しながら、本発明の他の実施例である液晶表示装置300について、より具体的に説明する。なお、図5に示す液晶表示装置300を説明するに当たり、図1に示した液晶表示装置100と同様の構成については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
液晶表示装置300では、A/D変換部42によりデジタル変換されたデジタル画像データが、表示画面71に合わせて画素数変換処理等を行うスケーラ部5aと、コントラストの調整を行うコントラスト調整部5bとに、別々に入力されるようになっている。CPU92aは、コントラスト調整部5bに入力された画像データを、元画像メモリ51aとは別に設けられたフレームメモリ56aに、フレーム単位で一旦記憶させ、ヒストグラム検出部54aにおいて、フレームメモリ56aからフレーム単位で記憶された画像データを読み出す。そして、読み出した1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データBに分割し、各ブロック画像データB毎に、各画素データPの輝度信号Yに基づく輝度のヒストグラムを作成する。さらに、CPU92aは、それぞれのヒストグラムに基づいて、各ブロック画像データB毎の輝度中央値を算出し、当該輝度中央値を、ブロック画像データBの代表輝度Ybとして決定する。CPU92aは、各ブロック画像データBの代表輝度Ybが決定されると、当該代表輝度Ybに対応する補正値テーブル931を決定し、決定した補正値テーブル931における各画素データPの輝度Ypに対応する補正値を参照して、各画素データPの補正値を決定する。CPU92は、各画素データPの補正値が決定されると、当該補正値を輝度補正値付与部55aに対して出力し、スケーラ部5aから入力されるスケーリング処理等が行われた画像データに対して、当該補正値をそれぞれ加算する演算処理を行うことにより、各画素データPの輝度Ypを補正し、よって、表示画面71に表示される画像のコントラストがより適切なものとなる。
この構成によれば、従来の液晶表示装置に対して、新たにコントラスト調整部5bを追加するだけで、本発明における適切なコントラスト表示を行うことができる液晶表示装置300を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施形態の液晶表示装置の要部構成を例示するブロック図である。
【図2】ブロック画像データ及び画素データを説明するための説明図である。
【図3】ブロック画像データの輝度信号に基づくヒストグラムを例示する図である。
【図4】補正値テーブルを例示する図である。
【図5】本発明の他の実施例における液晶表示装置の要部構成を例示するブロック図である。
【符号の説明】
【0052】
100、300 液晶表示装置
54、54a ヒストグラム検出部(決定手段、算出手段)
55、55a 輝度補正値付与部(画像データ補正手段、補正手段)
71 表示画面
92、92a CPU(決定手段、分割手段、算出手段、補正手段、補正値決定手段、画像データ補正手段)
931(931A〜931H)補正値テーブル(補正手段)
94a 輝度決定プログラム(決定手段、分割手段、算出手段)
94b 輝度補正値決定プログラム(補正手段、補正値決定手段)
94c 画像データ補正プログラム(補正手段、画像データ補正手段)
B ブロック画像データ
P 画素データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割された前記ブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記ブロック画像データ毎の輝度中央値を算出することにより、前記ブロック画像データ毎の代表輝度を決定する決定手段と、
輝度レベルに対応して複数備えられ、画素データにおける輝度と当該輝度の補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルと、
前記ブロック画像データ毎に、前記決定手段により決定された前記代表輝度に対応する補正値テーブルを、前記複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの補正値を決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段により決定された前記補正値に基づいて、前記各画素データを補正する画像データ補正手段と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により、当該1フレーム分の画像データの代表輝度を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記代表輝度に基づいて、前記各画素データの補正を行う補正手段と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
前記決定手段は、
前記画像データにおける前記各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記画像データの輝度中央値を算出する算出手段を備え、
前記算出手段により算出された前記輝度中央値を前記代表輝度とすることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
画像データに基づく画像の表示を行う液晶表示装置において、
1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割して、分割された各ブロック画像データにおける各画素データの輝度から算出した所定の統計値により、ブロック画像データ毎の代表輝度を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記ブロック画像データ毎の前記代表輝度に基づいて、前記各画素データの補正を行う補正手段と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
前記決定手段は、
前記1フレーム分の画像データを複数のブロック画像データに分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された前記ブロック画像データ毎に、各ブロック画像データにおける前記各画素データの輝度のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムから前記ブロック画像データ毎の輝度中央値を算出する算出手段と、を備え、
前記算出手段により算出された前記輝度中央値を前記代表輝度とすることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記補正手段は、
画素データにおける輝度と、当該輝度の補正値とを対応付けて記憶する補正値テーブルと、
前記各画素データの補正値を、前記補正値テーブルを参照して決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段により決定された前記補正値に基づいて、前記各画素データを補正する画像データ補正手段と、
を備えることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記補正値テーブルは、輝度レベルに対応して複数備えられ、
前記補正値決定手段は、
前記決定手段により決定された前記代表輝度に対応する補正値テーブルを、前記複数の補正値テーブルの中から決定し、決定した補正値テーブルにおける前記各画素データの輝度に対応する補正値を参照して、当該各画素データの前記補正値を決定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−233173(P2007−233173A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−56582(P2006−56582)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】