説明

液滴吐出装置

【課題】シール性を向上した液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】液滴吐出装置1は、液滴吐出ユニット11と、ヘッドホルダ12と、枠部材13とを備える。液滴吐出ユニット11は、ヘッドホルダ12の開口部12a開口部12aに取り付けられ、液滴吐出ユニット11の側端部が側壁部12bに囲まれた状態となっている。そして、液滴吐出ユニット11の側端部と側壁部12bとの隙間を覆うように枠部材13が取り付けられている。枠部材13は、中央が開口した矩形枠状であり、開口側の端部を形成する背面連結部13aと、これに続く延在部13bとからなる。背面連結部13aが、液滴吐出ユニット11の背面側の周縁を覆い、延在部13bが、液滴吐出ユニット11の側端部とヘッドホルダ12の側壁部12bの隙間を覆うように、側壁部12bの外側面まで延在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出装置に関し、特に液滴吐出ヘッドのシール性を向上した液滴吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、液滴吐出装置として、ヘッドホルダの下側に中央部が開口した凹部が形成された枠部を有し、凹部内に液滴を吐出するノズル孔が形成された液滴吐出面を有する液滴吐出ユニットが配置されたものが知られている。通常、このようにして構成される液滴吐出装置においては、液滴吐出ユニットの周囲と前記凹部を形成する側壁部との間に隙間が生じる。そして、前記液滴吐出ユニットの周囲と前記凹部を形成する側壁部との隙間には、液滴の侵入防止のために、封止剤(ポッティング剤)を充填してシール性を確保している。
【0003】
一方、このような液滴吐出ユニットにおいては、ノズルの吐出性能を維持させるために、液滴吐出面をワイパー部材にて払拭するようにしている。ワイパー部材にて液滴吐出面が払拭されると、前記液滴吐出ユニットの周囲と前記凹部を形成する側壁部との隙間に、ワイパー部材により払拭された残留液が溜まるおそれがある。そこで、前記隙間に残留液が溜まらないようにするため、前記液滴吐出ユニットの周囲を覆うように、矩形枠状の保護部材が封止剤によって取り付けられた液滴吐出装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この封止剤は、ヘッドホルダと保護部材との隙間からインクが侵入するのを防止すると同時に、保護部材とヘッドホルダとを接着する接着剤の役割も担う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−208314号公報(図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1によると、ヘッドホルダと保護部材との間から液滴が進入しやすく、この液滴が封止剤と接触すると、封止剤が剥がれ、保護部材がヘッドホルダから剥がれるという課題があった。
【0006】
また、ワイパー部材のワイピング動作中に封止剤が欠落し、封止剤がワイパー部材に付着したままワイピング動作が行われると、その封止剤が異物としてノズル孔につまり、吐出性能を低下させる可能性がある。
【0007】
くわえて、液滴がヘッドホルダと保護部材との間から進入すると、液滴吐出装置の稼働時に、接着剤や封止剤に接触して汚染された液滴が被吐出媒体に落下したり飛び散ったりするという問題もあった。
【0008】
本発明の目的は、液滴がヘッドホルダと液滴吐出ユニットとの隙間へ進入することを抑制して、液滴吐出ヘッドのシール性を向上した液滴吐出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の液滴吐出装置は、被吐出媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドが設けられた液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するノズル孔が形成された液滴吐出面を有する液滴吐出ユニットと、開口を有し、前記液滴吐出ユニットの側端部を囲み、且つ、前記液滴吐出面が前記開口から露出するように、前記液滴吐出ユニットが取り付けられたホルダと、前記液滴吐出ユニットとの間に封止剤を介して配置された枠部材と、を備え、
前記枠部材は、前記ホルダと前記液滴吐出ユニットの側端部との間から前記開口を形成する前記ホルダの壁の少なくとも一部を覆うように延在する延在部と、前記延在部と接続し、前記液滴吐出面と直交する方向における前記液滴吐出面と反対側に位置する前記液滴吐出ユニットの背面と連結する背面連結部と、を有することを特徴とする。
【0010】
ここで、「封止剤」とは、例えばポッティング剤などをいう。
【0011】
この構成によれば、枠部材が、前記ホルダの壁の少なくとも一部を覆う延在部と、これに続く背面連結部とを有し、背面連結部が前記液滴吐出ユニットの背面に存在することとなる。この背面連結部が、前記液滴吐出ユニットの背面の周縁部を覆うことで、前記延在部と前記背面連結部とが、ホルダの側壁から前記液滴吐出ユニットの背面周縁部までを覆う。つまり、前記枠部材が、前記液滴吐出ユニットの周囲と前記ホルダの壁との隙間を覆うことで、シール性を向上でき、前記液滴吐出ユニットの背面への液滴の進入も抑えられる。
【0012】
請求項2記載の液滴吐出装置は、前記背面連結部と前記ホルダとの隙間に、前記液滴吐出ユニットと前記枠部材、及び、前記ホルダを接着する接着剤が装填されていることを特徴とする。この構成によれば、前記背面連結部と前記ホルダとの隙間における液滴の進入をより確実に抑えられ、シール性が増す。
【0013】
請求項3記載の液滴吐出装置は、前記液滴吐出ユニットが、前記背面の周縁部に形成され、液体を供給するための液体供給口と、前記側端部に形成され、前記封止剤を保持する凹部と、を有し、前記接着剤は、前記背面連結部のうち、前記液体供給口の近傍以外の部分に、塗布されており、前記凹部は、前記背面連結部に塗布される前記接着剤と対応する前記側端部に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、封止剤が所定の凹部に装入されるため、封止剤と接着剤とが接触することを防止でき、これにより接着剤の接着力低下を防止できる。
【0014】
請求項4記載の液滴吐出装置は、前記延在部が、前記ホルダの壁の外側面まで延在していることが好ましい。この構成によれば、前記延在部が前記ホルダの壁の外側面までを覆っているため、さらにシール性を向上できる。
【0015】
請求項5記載の液滴吐出装置は、前記液滴吐出面が前記被吐出媒体を搬送する搬送面と対向するように前記液滴吐出ヘッドが配置され、前記延在部は、前記液滴吐出面よりも前記搬送面側に突出して配置されていることを特徴とする。この構成によれば、延在部が液滴吐出面よりも搬送面側に突出しているため、液滴吐出面の保護を行うことができる。
【0016】
請求項6記載の液滴吐出装置は、空気を排出する排気部が、前記ホルダの壁の外側面に設けられ、前記排気部と前記ホルダの壁との間に、前記枠部材の端部を保持する溝部が形成され、前記枠部材の端部と前記溝とが前記封止剤を介して配置されていることを特徴とする。この構成によれば、排気部が存在する部分においても、シール性を確保したまま枠部材を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のように構成したので、枠部材によって液滴吐出ヘッドのシール性を向上でき、液滴吐出ヘッドへの液滴の進入を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置の全体構成を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドの斜視図である。
【図3】図2の液滴吐出ヘッドを液滴吐出面側から見た説明図である。
【図4】図2の液滴吐出ヘッドのAA線断面図である(内部構造を一部省略)。
【図5】図4の一部を省略し、記録用紙の搬送面を追記した模式図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる枠部材を、下面側から見た斜視図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる液滴吐出ユニットを取り付けた状態の枠部材を、上面側から見た斜視図である(一部内部構造を示す)。
【図8】本発明の実施形態にかかる枠部材の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。
【0020】
1.[液滴吐出装置の全体構造]
図1は、本発明に係るインクジェットプリンタである液滴吐出装置の構成を模式的に示す平面図である。図1を用いて、本発明の液滴吐出装置1の全体構成について説明する。なお、本実施形態においては、インク(液滴)を吐出する側を下面および下方向とし、その反対側を上面および上方向とする。また、図2以下に記載した方向を示す矢印は、図1の方向を基準とする。
【0021】
図1に示すように、液滴吐出装置1は、その内部において、2本のガイド軸2a,2bが前後に平行に設けられ、そのガイド軸2a,2bに、液滴吐出ヘッド10が保持されている。液滴吐出ヘッド10は、記録用紙(被吐出媒体)Pへインクを吐出する液滴吐出ユニット11と、これを保持するヘッドホルダ12とから構成されている。液滴吐出ヘッド10は、モータにより回転駆動する無端ベルトに取付けられ、モータの駆動により、ガイド軸2a,2b上を記録用紙Pに沿って往復移動する構成となっている。
【0022】
また、液滴吐出ヘッド10の往復移動経路の一側に、液滴吐出ユニット11のノズル面を払拭するワイパー部材を有するワイパー手段3が配置され、他側に、液滴吐出ヘッド10から吐出されたインクを受けるフラッシング受容部4が配置されている。
【0023】
また、液滴吐出装置1の本体の左右方向中央位置には、インクを種類別に収容するインク供給源、すなわち複数のインクカートリッジが配置されている。具体的には、マゼンタインクが収容されたインクカートリッジ5Mと、シアンインクが収容されたインクカートリッジ5Cと、ブラックインクが収容されたインクカートリッジ5Bと、イエローインクが収容されたインクカートリッジ5Yとが配置されている。各インクカートリッジ5M〜5Yは、それぞれ可撓性のインク供給チューブ6M,6C,6B,6Yを通じてチューブジョイントに接続されている。
【0024】
2.[液滴吐出ヘッドの構造]
次に、本発明の主要部である液滴吐出ヘッド10の構造について説明する。図2〜図5に示すように、液滴吐出ヘッド10は、インクを吐出するノズル孔11aが形成された液滴吐出面11bを有する液滴吐出ユニット11と、中央に開口部12a開口部12a、及びこの開口部12a開口部12aの周囲に立ち上がった側壁部12bを有するヘッドホルダ12とを備える。液滴吐出ユニット11は、ヘッドホルダ12の開口部12a開口部12aに取り付けられ、液滴吐出ユニット11の側端部11eが側壁部12bに囲まれた状態となっている。
【0025】
液滴吐出ユニット11は、多数のインク流路を形成するキャビティユニット14を備え、そのキャビティユニット14の上側にインク流路内のインクに選択的に吐出圧力を付与する圧電アクチュエータ15やフレキシブルフラットケーブル(配線基板)などの電装品が設けられている。つまり、キャビティユニット14の上側に積層される圧電アクチュエータ15の上面には、ドライバICを備え、圧電アクチュエータ15に電圧を印加するフレキシブルフラットケーブルの基端部分が積層して固定されている。
【0026】
また、キャビティユニット14の周縁上側には、矩形枠状の補強フレーム16が接着固定されている。この補強フレーム16は、液滴吐出ユニット11の背面周縁部11gに沿った偏平な板形状を有し、中央に開口を有する。この開口は、平面的にみて、圧電アクチュエータ15の外形状よりも僅かに大きく、かつキャビティユニット14の外形状よりも小さく形成されている。よって、補強フレーム16の開口内に圧電アクチュエータ15、フレキシブルフラットケーブルなどの電装品が位置するように、補強フレーム16に対し液滴吐出ユニット11が取り付けられる。
【0027】
このように、液滴吐出ユニット11は、補強フレーム16に取り付けられた状態で、ヘッドホルダ12の下側に対し位置決めされる。
【0028】
また、液滴吐出ヘッド10には、液滴吐出ユニット11の周囲とヘッドホルダ12の側壁部12bとの隙間を覆う、矩形枠状の枠部材13が取り付けられている。枠部材13についての詳細は後述するが、枠部材13はポリエステル素材からなる薄いフィルムからなり、高温状態で加工して矩形枠状に成形している。なお、枠部材13の素材は、これに限定されず、金属製のものを用いても良い。
【0029】
また、ヘッドホルダ12には、側壁部12bの外側面に、これに沿うように、エアを排出する排気口17aが複数配置された排気部17が設けられている。なお、排気部17の、ヘッドホルダ開口部12a開口部12a側には、枠部材13の一端を差し込んで保持する溝部17bが設けられている。
【0030】
なお、液滴吐出ユニット11の周囲と枠部材13との間には、ポッティング剤Xを充填して、この隙間をシールしている。また、溝部17bにもポッティング剤Xを充填して、溝部17bと枠部材13との隙間をシールしている。
【0031】
3.[枠部材の取り付け構造]
続き、枠部材13の取り付け構造について図4〜図7に基づき説明する。図4は、図2の液滴吐出ヘッドのAA線断面図である(内部構造を一部省略)。図5は、図4の一部を省略し、記録用紙の搬送面を追記した模式図である。図6は、枠部材13を下面側から見た斜視図である。図7は、液滴吐出ユニットを取り付けた状態の枠部材を、上面側から見た斜視図である(一部内部構造を示す)。
【0032】
図6に示すように、枠部材13は、中央が開口した矩形枠状のポリエステルフィルムである。枠部材13は、開口側の端部を形成する背面連結部13aと、これに続く延在部13bとからなり、背面連結部13aにはUV接着用の接着用孔13cが形成されている。
【0033】
そして、図4、図5に示すように、枠部材13の背面連結部13aが、液滴吐出ユニット11を構成する補強フレーム16の背面側(液滴吐ユニット11の背面11f側)から、補強フレーム16の周縁(液滴吐出ユニット11の背面周縁部11g)を支えるように、補強フレーム16とヘッドホルダ12の側壁部12bの内側に沿って設けられた支持部12cとの間に差し込まれた状態で配置されている。また、背面連結部13aに続く延在部13bは、補強フレーム16の側端部(液滴吐出ユニット11の側端部11e)とヘッドホルダ12の側壁部12bとの隙間を覆うように、側壁部12bの外側面まで延在する。
【0034】
また、枠部材13の背面連結部13aと、ヘッドホルダ12の支持部12cとの隙間には、支持部12cの背面側から、UV接着剤Yを装填する。なお、枠部材13の背面連結部13aには、UV接着剤の接着位置に対応する位置に、接着用孔13cが形成されているので、これにより、液滴吐出ユニット11と枠部材13、及び、ヘッドホルダ12とがそれぞれ接着固定される。
【0035】
また、図7に示すように、液滴吐出ユニット11の側端部11eには、インクを供給する液体供給口11dの近傍以外の部分に、ポッティング剤Xを装填するための凹部11cが複数形成されている。具体的には、液滴吐出ユニット11を形成するキャビティユニット14の外周側端部に、凹部14cが複数形成されている。この凹部14cにポッティング剤Xを装填して、キャビティユニット14(液滴吐出ユニット11)と枠部材13との隙間をシールする。このポッティング剤Xの装填位置は、液滴吐出面よりも低い位置となる。したがって、ワイピング時にワイパー部材がポッティング剤Xに触れにくく、インクとの接触を抑えることができる。
【0036】
くわえて、凹部14cにポッティング剤Xを装填するため、ポッティング剤Xのはみ出しも抑制でき、ポッティング剤XとUV接着剤Yとの接触を抑えることができる。これにより、ポッティング剤XとUV接着剤Yとが接触することによる、接着力の低下を防止できる。
【0037】
なお、本実施形態においては、キャビティユニット14に凹部14cを形成しているが、凹部は補強フレーム16に設けてもよい。また、いずれにも凹部を設けない構成とすることもでき、その場合には、補強フレーム16’の下部周縁部と、枠部材13の延在部13bと背面連結部13aとの接続部(角部)と、の間にポッティング剤Xを装填すればよい。このようにすれば、ポッティング剤XとUV接着剤Yとの接触を抑え、かつ、ワイパー部材の先端とポッティング剤Xとの接触も抑えることができる。
【0038】
また、前記のとおり、延在部13bは、側壁部12bの外側面まで延在しているが、延在部13bは、その端部がワイパー手段3のワイパー部材の下端よりも下方にくるように延在する。このように構成することで、ワイピング時に延在部13bと側壁部12bの外側面との間からインクが侵入することを防止できる。なお、延在部13bの端部は側壁部の外側面にかしめて固定する。
【0039】
また、枠部材13は、延在部13bの上面を液滴吐出面11bの上面よりも上方に位置するように配する。このようにすれば、枠部材13の延在部13bが、液滴吐出面11bよりも、記録用紙Pの搬送面Q側に突出することとなり、液滴吐出面11bの保護ができる。
【0040】
このように、枠部材13の形状および取り付け構造を上記のようにしたので、液滴吐出ヘッド10のシール性を向上でき、インクの侵入や、記録用紙Pへのインクの飛び散りなどを防止できる。
【0041】
(枠部材の変形例)
また、枠部材13の変形例について図8に基づき説明する。枠部材13’は、ポッティング剤の使用を抑えることを目的とした変形例である。枠部材13’は、背面連結部13a’の上面にラバー18を取り付け、補強フレーム16の下面と背面連結部の上面との隙間をシールする。これにより、この部分に必要であったポッティング剤の使用を抑えることができる。なお、ポッティング剤の使用を抑えることで、ポッティング剤とUV接着剤、およびインクとの接触を従来よりも軽減することができる。
【0042】
本実施形態は、インクを吐出するインクジェットプリンタを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、ノズルから導電性材料を吐出することで、配線基板の配線パターンを形成することが可能な液滴吐出装置にも、本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 液滴吐出装置
2a,2b ガイド軸
3 ワイパー手段
4 フラッシング受容部
5M〜5Y インクカートリッジ
6M〜6Y インク供給チューブ
10 液滴吐出ヘッド
11 液滴吐出ユニット
11a ノズル孔
11b 液滴吐出面
11c 凹部
11d 液体供給口
11e 側端部
11f 背面
11g 背面周縁部
12 ヘッドホルダ
12a 開口部
12b 側壁部
12c 支持部
13 枠部材
13a 背面連結部
13b 延在部
13c 接着用孔
14 キャビティユニット
14c 凹部
15 圧電アクチュエータ
16 補強フレーム
17 排気部
17a 排気口
17b 溝部
P 記録用紙
Q 搬送面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被吐出媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドが設けられた液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドは、
液滴を吐出するノズル孔が形成された液滴吐出面を有する液滴吐出ユニットと、
開口を有し、前記液滴吐出ユニットの側端部を囲み、且つ、前記液滴吐出面が前記開口から露出するように、前記液滴吐出ユニットが取り付けられたホルダと、
前記液滴吐出ユニットとの間に封止剤を介して配置された枠部材と、を備え、
前記枠部材は、
前記ホルダと前記液滴吐出ユニットの側端部との間から前記開口を形成する前記ホルダの壁の少なくとも一部を覆うように延在する延在部と、
前記延在部と接続し、前記液滴吐出面と直交する方向における前記液滴吐出面と反対側に位置する前記液滴吐出ユニットの背面と連結する背面連結部と、
を有することを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項2】
前記背面連結部と前記ホルダとの隙間に、前記液液滴吐出ユニットと前記枠部材、及び、前記ホルダを接着する接着剤が装填されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
【請求項3】
前記液滴吐出ユニットが、前記背面の周縁部に形成され、液体を供給するための液体供給口と、前記側端部に形成され、前記封止剤を保持する凹部と、を有し、
前記接着剤は、前記背面連結部のうち、前記液体供給口の近傍以外の部分に、塗布されており、
前記凹部は、前記背面連結部に塗布される前記接着剤と対応する前記側端部に形成されていることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出装置。
【請求項4】
前記延在部が、前記ホルダの壁の外側面まで延在していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の液滴吐出装置。
【請求項5】
前記液滴吐出面が前記被吐出媒体を搬送する搬送面と対向するように前記液滴吐出ヘッドが配置され、
前記延在部は、前記液滴吐出面よりも前記搬送面側に突出して配置されていることを特徴とする1〜4のいずれか1項記載の液滴吐出装置。
【請求項6】
空気を排出する排気部が、前記ホルダの壁の外側面に設けられ、
前記排気部と前記ホルダの壁との間に、前記枠部材の端部を保持する溝部が形成され、
前記枠部材の端部と前記溝とが前記封止剤を介して配置されているこていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の液滴吐出装置。

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2012−213866(P2012−213866A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79117(P2011−79117)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】