説明

液量検知装置およびそれを備えた湿式画像形成装置

【課題】液量を適切に検知することができる液量検知装置および湿式画像形成装置を提供すること。
【解決手段】シャフト40には、下端40a付近に第1の羽根42が一体回転可能に取り付けられている。また、シャフト40には、第1の羽根42の上方に、第2の羽根43が一体回転可能に取り付けられている。シャフト40の上端には、シャフト40を回転駆動するためのモータ44が配置されている。モータ44は、接続線45を介して電源46と接続されており、接続線45の途中部には、モータ44に供給される電流量を検出する電流計47が配置されている。シャフト40の回転にともなって、第1の羽根42および第2の羽根43も回転する。電流計47の検出電流値に基づいて、容器本体27Aに溜められた液体現像剤の量が検知される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体現像剤等の液体の量を検知する液量検知装置、および、この液量検知装置を備えた湿式画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、粉体の現像剤を用いて感光体ドラムの静電潜像の転写を行うことが主流であるが、トナー粒子をキャリア液に分散した液体現像剤を用いて静電潜像を現像する液体現像装置が提案されている(たとえば特許文献1)。
液体現像装置においては、液体現像剤は収容容器に溜められているが、液体現像剤は静電潜像の現像に用いるためのものであるから、収容容器に溜められている液体現像剤の液量は少なくとも最低限の液量を満たしている必要がある。
【0003】
収容容器に溜められた液体現像剤の液量を検知するものとして、特許文献2に示すように、液面にフロートを浮かべ、上下動するフロートの位置を検出して液量を検知する液量検知方法が知られている。
【特許文献1】特開2005−315948号公報
【特許文献2】特願昭59−126570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、液体現像剤の媒体であるキャリア液は、流動パラフィンやシリコーンオイル等、粘度が高い液体である。高い粘性の液体ではフロートの動きが悪く、フロートが液面の上下動にうまく連動しない。したがって、フロートを用いた液量検知は、液体現像剤の液量の検知にはあまり適しているとはいえない。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、収容容器に収容された液体の量を適切に検知することができる液量検知装置を提供することを目的とする。
【0005】
さらに、この発明は、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、収容容器(27)に溜められる液体の量を検知するための液量検知装置(100)であって、前記収容容器内に略鉛直方向に延びて、回転可能に設けられたシャフト(40)と、このシャフトを回転駆動するためのモータ(44)と、前記シャフトに対して一体回転可能に取り付けられた複数枚のものであって、収容容器内において、それぞれ高さ位置を異ならせて設けられた羽根(42、43)と、前記モータに供給される電流の量を検出する電流値検出手段(47)と、この電流値検出手段によって検出された電流値が変化したことに基づいて、前記収容容器に溜められた液体の液面(S)が、前記複数枚の羽根のうちどの羽根まで達しているかを検出する液面高さ検出手段(48)とを含むことを特徴とする液量検知装置である。
【0007】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
請求項1記載の発明によれば、シャフトの回転時に、シャフトと一体回転する羽根が液体に触れているか、および、何枚の羽根が液体に触れているかによって、モータの負荷トルクが変化する。モータへの供給電流はモータの負荷トルクに比例している。このため、モータへの供給電流を検出することで、収容容器に溜められた液体の量を適切に検知することができる。モータの負荷トルクの変化に基づく液量検知であるので、液体に粘度に関わりなく、液量を適切に検知することができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記複数枚の羽根(42、43)では、互いに異なる高さ位置に設けられた2枚の羽根であることを特徴とする請求項1記載の液量検知装置である。
請求項2記載の発明によれば、前記羽根の枚数を2枚とすることで、収容容器に溜められている液体の量を2段階で検知することができる。これにより、簡単な構成によって、2段階で検知を行うことができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記収容容器に溜められる液体は、トナー粒子をキャリア液に分散させた液体現像剤であることを特徴とする請求項1または2記載の液量検知装置である。
請求項3記載の発明によれば、モータの負荷トルクの変化に基づく液量検知であるので、液体に粘度に関わりなく、良好に液量を検知することができる。このため、液体現像剤の液量検知に適用することが可能である。
【0010】
液体現像剤は粘度が比較的高いもの(たとえば粘度が8mPa・s以上)であることが好ましい。この場合、羽根が液体現像剤に触れたときのモータの負荷トルクの変化がより大きく、これにより、収容容器に溜められた液体現像剤の量をより精度よく検知することができる。しかしながら、それよりも粘度の低い液体現像剤であっても、液体現像剤の液量は適切に検出することができる。
【0011】
なお、液量検知装置は、トナー粒子が含まれないキャリア液の量を検知するものであってもよい。
請求項4記載の発明は、感光体ドラム(6C、6M、6Y、6BK)と、液体現像剤を用いて静電潜像を可視化するための液体現像装置(7C、7M、7Y、7BK)とを含み、液体現像装置には、トナー粒子をキャリア液に分散させた液体現像剤を収容する収容容器(27A)が備えられており、この収容容器に請求項3記載の液量検知装置が設けられていることを特徴とする湿式画像形成装置である。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の液体現像剤の液量検知装置が採用されているから、液体現像装置内で現像剤切れを起こすことなく、適切な量の液体現像剤が感光体ドラムに与えられる。これにより、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る液量検知装置が適用された湿式画像形成装置の構成を示す概略図である。湿式画像形成装置1は、カラー画像を形成するものであり、第1の画像形成機構2、第2の画像形成機構3、第3の画像形成機構4および第4の画像形成機構5を備えている。各画像形成機構2〜5は、図1において上から順にシアン(C)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、ブラック(BK)用として構成され、ほぼ共通した構成のユニットからなっている。
【0014】
各画像形成機構2〜5は、円筒状の感光体ドラム6C、6M、6Y、6BKと、感光体ドラム6C〜6BKの表面に形成された静電潜像を、感光体ドラム6C〜6BKに対応する色の液体現像剤を供給して現像する液体現像装置7C、7M、7Y、7BKとを備えている。
感光体ドラム6C〜6BKの表面に現像された各色のトナー画像が無端状の中間転写ベルト8に一時的に転写され、図示しない二次転写ローラによってトナー画像が用紙に転写される。トナー画像が転写された用紙は、図示しない定着装置によって加熱および加圧され、これによって、フルカラーのトナー画像が用紙上に定着される。
【0015】
各液体現像装置7C〜7BKは互いに共通した構成を有している。このため、シアン用の液体現像装置7Cを例にとって説明し、他の液体現像装置7M、7Y、7BKの構成については説明を省略する。
液体現像装置7Cは、液体現像剤が溜められた供給ポット20と、供給ポット20から液体現像剤を汲み取る供給ローラ21と、供給ローラ21の周面と接触して、供給ローラ21によって汲み取られた液体現像剤を現像ローラ23の周面に塗布する塗布ローラ22と、感光体ドラム6Cの表面に接触して、液体現像剤を感光体ドラム6Cに供給する液体現像剤担持体としての現像ローラ23とを備えている。
【0016】
供給ローラ21は、供給ポット20内に入り込んで、供給ポット20に溜められた液体現像剤に浸されている。供給ポット20内の液体現像剤は濡れ性が大きく、このため、液体現像剤は供給ローラ21の回転によって汲み取られ、塗布ローラ22および現像ローラ23を介して、感光体ドラム6Cの表面に与えられる。現像ローラ23には、感光体ドラム6Cの表面に画像を形成した後の現像ローラ23の表面に残留する液体現像剤を掻き取るクリーニングブレード24が配置されている。
【0017】
さらに、液体現像装置7Cは、供給ポット20に供給するための液体現像剤を適正範囲のトナー粒子濃度に調整しつつ溜める調合ポット26と、調合ポット26に供給される液体現像剤が溜められるトナーポット27と、クリーニングブレード24によって掻き取られて回収された液体現像剤を溜める回収ポット28とを備えている。
調合ポット26には、トナーポット27から新規現像剤搬送路29を通って液体現像剤が供給されるようになっている。液体現像剤はトナー粒子をキャリア液に分散させたものであるが、キャリア液には比較的粘度の高い液体が用いられており、このため、液体現像剤も比較的粘度が高くなっている場合がある。新規現像剤搬送路29には弁30が介装されており、この弁30を開成することにより、液体現像剤がトナーポット27から調合ポット26に付与される。
【0018】
この液体現像装置7Cでは、回収済みの液体現像剤は再度現像に用いられており、調合ポット26には、回収現像剤搬送路31を介して回収ポット28から液体現像剤が供給されるようになっている。回収現像剤搬送路31には弁32が介装されており、この弁32が開成されると、回収ポット28の液体現像剤は調合ポット26に付与される。
また、調合ポット26には、キャリア液搬送路33および分岐路33Cを介してキャリア液タンク34が接続されている。キャリア液タンク34には、液体現像剤を希釈するためのキャリア液が溜められている。キャリア液として、流動パラフィンやシリコーンオイル、アイソパーG等が用いられており、液体現像剤の粘度が比較的高くなっている(たとえば粘度が8mPa・s以上)。
【0019】
調合ポット26の底部には液体現像剤を攪拌する攪拌羽根36が設置されている。トナーポット27から供給された新規現像剤、回収ポット28から与えられた回収現像剤、およびキャリア液タンク34から与えられたキャリア液が、攪拌羽根36で攪拌され互いに混ざり合った状態で溜められている。調合ポット26には液体現像剤のトナー粒子濃度を測定する濃度センサ37が取り付けられている。調合ポット26の液体現像剤のトナー粒子濃度は監視されており、フィードバック制御にて、適正範囲に保たれている。
【0020】
調合ポット26は搬送路38を介して供給ポット20に接続されている。搬送路38の途中部には弁39が介装されており、弁39が開成されることにより、適正濃度に調整された液体現像剤が供給ポット20に対して供給される。
キャリア液タンク34は全ての液体現像装置7C〜7BKの調合ポット26に対してキャリア液を供給するものであり、キャリア液タンク34に接続されたキャリア液搬送路33から分岐した各色用の分岐路33C、33M、33Yを通してキャリア液が各液体現像装置7C〜7BKの調合ポット26に供給される。シアン用の分岐路33Cには弁35Cが介装され、マゼンタ用の分岐路33Mには弁35Mが介装されている。ブラック用の分岐路33BKには弁35BKが介装されている。
【0021】
トナーポット27には、溜められている液体現像剤の液量を検知するための液量検知装置100が設置されている。トナーポット27に溜められている液体現像剤の量は2箇所で液量が検出されている。すなわち、第1の液量(後述する液面高さh1に相当)未満なのか、第1の液量以上で第2の液量(後述する液面高さh3に相当)未満なのか、第2の液量以上なのかを、検知することができる。
【0022】
図2は、前記液量検知装置により、トナーポットに溜められた液体現像剤の量を検知する構成を示す模式図である。トナーポット27は、上方が開放した有底の容器本体27A を備えている。
図2を参照して液量検知装置100について説明する。液量検知装置100は、トナーポット27の容器本体27A内において鉛直方向に延びたシャフト40を備えている。シャフト40はトナーポット27の図示しない壁等に回転可能に支持されており、シャフト40は容器本体27A内に浮いた状態に保持されている。
【0023】
シャフト40には、下端40a付近に第1の羽根42が一体回転可能に取り付けられている。また、シャフト40の途中部には、第1の羽根42の上方に、第2の羽根43が一体回転可能に取り付けられている。第1の羽根42および第2の羽根43は上下方向に間隔(h3−h2)を隔てて配置されている。シャフト40が回転すると、これに伴って、第1の羽根42および第2の羽根43はシャフト40を中心として回転する。
【0024】
第1および第2の羽根42、43は、たとえばファンタービン用の攪拌羽根であり、ともに直径がたとえば20mmに設定されている。図3に示すように、トナーポット27の底面27Bを基準として、第1の羽根42の下端をh1、上端をh2とし、第2の羽根43の下端をh3、上端をh4とすると、第1の羽根42の厚み(h2−h1)はたとえば3mmに設定されており、第2の羽根43の厚み(h4−h3)はたとえば10mmに設定されている。第1および第2の羽根42、43の間隔(h3−h2)はたとえば27mmに設定されている。第1の羽根42および第2の羽根43の形状は、同じであってもよいし、互いに異ならせていてもよい。シャフト40の上端には、シャフト40を回転駆動するためのモータ44が配置されている。
【0025】
モータ44は、トナーポット27外の図示しない壁等に固定されており、出力軸(図示しない)がシャフト40と一体回転可能に連結されている。モータ44には接続線45を介して電源46が接続されている。電源46には制御部48が接続されており、制御部48が電源46をオンすることで、モータ44に通電されるようになっている。また、接続線45の途中部には、モータ44に供給される電流量を検出する電流値検出手段としての電流計47が配置されている。電流計47は前記制御部48に接続されており、電流計47の検出電流値が制御部48に入力されるようになっている。
【0026】
モータ44への通電が行われると、モータ44はシャフト40を図中の矢印41の方向にたとえば50r/minで回転駆動する。シャフト40の回転に伴って第1の羽根42および第2の羽根43も矢印41の方向に回転する。制御部48は、電流計47の検出電流値に基づいて、トナーポット27に溜められた液体現像剤の量を検知する。なお、制御部48は、CPU、RAM、ROMなどによって構成されている。制御部48は、湿式画像形成装置1の主制御部と別に設けられていてもよいし、主制御部内に含められていてもよい。
【0027】
図3は、トナーポットにおける液体現像剤の液面高さと、電流計による検出電流値との関係を示す図である。
トナーポット27に溜められている液体現像剤の液量の検知は、たとえば電源オン時に行われる。このとき制御部48は、モータ44を回転駆動させてシャフト40および羽根42、43を回転させるとともに、モータ44の回転開始から所定時間経過した後、電流計47の検出電流値をチェックする。
【0028】
液体現像剤の液面Sの高さがh1未満である場合(たとえば図2に示す状態)では、検出電流値は、I0で一定である。
液体現像剤の量が図2に示す状態より多く、液面Sの高さがh1に達していると、第1の羽根42が液体現像剤と触れつつ回転するために、図2に示す状態よりもモータ44の負荷トルクが増大する。モータ44への供給電流はモータ44の負荷トルクに比例しており、モータ44の負荷トルクが増大するとモータ44への供給電流も比例して増大するようになっている。このため、図3に示すように、電流計47が検出する検出電流値がI0から上昇してI1となる。
【0029】
液体現像剤の量がさらに多く、液面Sの高さがh3に達していると、第1の羽根42だけでなく第2の羽根43も液体現像剤と触れつつ回転するようになる。このとき、モータ44の負荷トルクはさらに増大し、モータ44への供給電流がより増大し、電流計47にて検出される電流値がI1から上昇してI2となる。
電流計47の検出電流値には閾値が設定されている。制御部48は、電流計47の検出電流値がI0であるときは液面高さがh1未満であると判断し、電流計47により検出された検出電流値がI1付近であるときは液面高さがh1からh3の範囲にあると判断し、電流計47により検出された検出電流値がI2付近であるときは、液面高さがh3以上であると判断する。
【0030】
電流計47の検出電流値の変化量は、液体現像剤の粘度やトナー粒子濃度によって大きく左右される。したがって、液体現像剤の粘度やトナー粒子濃度に応じて、閾値が設定されていることが好ましい。たとえば、キャリア液としてアイソパーGを用いトナー粒子濃度5%、粘度を8mPa・sとした液体現像剤では、基準の検出電流値I0が25mAであるときは、I1が58mA、I2が81mAとなる。また、キャリア液として流動パラフィンを用いトナー粒子濃度20%、粘度を80mPa・sとした液体現像剤では、I1が68mA、I2が100mAとなる。さらに、キャリア液としてシリコーンオイルを用い、トナー粒子濃度20%、粘度を150mPa・sとした液体現像剤では、I1が75mA、I2が123mAとなる。
【0031】
液量検知装置100による液量検知の結果、トナーポット27に溜められた液体現像剤の量が不足していると判断された場合、トナーポット27に接続された図示しないトナーカートリッジから新たな液体現像剤がトナーポット27に流入され、トナーポット27にためられている液体現像剤の量が増やされる。
この実施形態によれば、モータ44への供給電流を検出することで、トナーポット27に溜められた液体現像剤の量を適切に検知することができる。モータ44の負荷トルクの変化に基づく液量検知であるので、比較的粘度が高い液体現像剤(たとえば粘度が8mPa・s以上)であっても、液量を適切に検知することができる。
【0032】
また、液体現像剤の量を2段階で検知するので、トナーポット27において、より細かな液体現像剤の液量の制御を行うことができる。
さらに、前記液体現像剤は粘度が比較的高い(たとえば粘度が8mPa・s以上)ために、第1の羽根42および第2の羽根43が液体現像剤に触れたときのモータ44の負荷トルクの変化が大きい。したがって、液量検知装置100によって、液体現像剤の液量が精度よく検知されている。
【0033】
この実施形態は前述のものに限られない。前述の説明では、シャフト40の回転速度はたとえば50r/minであるとして説明したが、前記シャフト40の回転速度は、たとえば50r/min〜100r/minの範囲であることが好ましい。かかる範囲であれば、トナーポット27内に溜められている液体現像剤が周囲に飛散しにくい。しかし、シャフト40をたとえば2000r/min程度の高速で回転させることもできる。
【0034】
また、前述の説明では、シャフト40に2枚の羽根42、43を取り付け、トナーポット27に溜められた液体現像剤の液量を2段階で検知するものとしたが、これに限られず、シャフト40に3枚の羽根を取り付け、液体現像剤の量を3段階で検知するものであってもよいし、それ以上の羽根を取り付ける構成であってもよい。
さらに、液量検知装置100を用いた液量検知は、湿式画像形成装置1の電源オン時に行うものとして説明したが、液量検知は予め定める画像形成枚数(たとえば10000枚)ごとに行うものであってもよい。
【0035】
また、液量検知装置100はトナーポット27に設けるものとして説明したが、調合ポット26や供給ポット20、さらには回収ポット28に設けることもできる。
さらにまた、液量検知装置100は、トナー粒子をキャリア液に分散した液体現像剤の液量を検知するものに限られず、キャリア液が溜められるキャリア液タンク34に液量検知装置100を適用して、キャリア液の液量を検知することもできる。
【0036】
また、液体現像剤として、たとえば粘度が8mPa・s以上の液体を用いるとして説明したが、8mPa・s未満の液体現像剤であっても液量検知装置100を用いて適切な液位検出を行うことができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の一実施形態に係る液量検知装置が適用された湿式画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】前記液量検知装置により、トナーポットに溜められた液体現像剤の量を検知する構成を示す模式図である。
【図3】トナーポットにおける液体現像剤の液面高さと、電流計による検出電流値との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 湿式画像形成装置
2〜5 画像形成機構
6C、6M、6Y、6BK 感光体ドラム
7C、7M、7Y、7BK 液体現像装置
27 トナーポット
27A 容器本体(収容容器)
40 シャフト
42 第1の羽根
43 第2の羽根
44 モータ
47 電流計(電流値検出手段)
48 制御部(液面高さ検出手段)
S 液面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容容器に溜められる液体の量を検知するための液量検知装置であって、
前記収容容器内に略鉛直方向に延びて、回転可能に設けられたシャフトと、
このシャフトを回転駆動するためのモータと、
前記シャフトに対して一体回転可能に取り付けられた複数枚のものであって、収容容器内において、それぞれ高さ位置を異ならせて設けられた羽根と、
前記モータに供給される電流の量を検出する電流値検出手段と、
この電流値検出手段によって検出された電流値が変化したことに基づいて、前記収容容器に溜められた液体の液面が、前記複数枚の羽根のうちどの羽根まで達しているかを検出する液面高さ検出手段と
を含むことを特徴とする液量検知装置。
【請求項2】
前記複数枚の羽根は、互いに異なる高さ位置に設けられた2枚の羽根であることを特徴とする請求項1記載の液量検知装置。
【請求項3】
前記収容容器に溜められる液体は、トナー粒子をキャリア液に分散させた液体現像剤であることを特徴とする請求項1または2記載の液量検知装置。
【請求項4】
感光体ドラムと、
液体現像剤を用いて静電潜像を可視化するための液体現像装置とを含み、
液体現像装置には、トナー粒子をキャリア液に分散させた液体現像剤を収容する収容容器が備えられており、この収容容器に請求項3記載の液量検知装置が設けられていることを特徴とする湿式画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−9071(P2008−9071A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178437(P2006−178437)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】