説明

深水港

上部埠頭デッキを備え、天然の深海での係留及び下部防波堤デッキ部を備える深水港が提供される。港は相互連結したプレハブのモジュール式海洋構造ユニットから造られる巨大構造物である。埠頭デッキ/防波堤の組み合わせは深海中で建設され、橋によって海岸と接続されており、別々の防波堤と同様、陸地又はその上のいかなる構造物から独立している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は沖合に位置する天然の深水港(深海港、deep water port)及びその建設方法に関するものであり、より具体的には、港湾の不可欠な構成要素としての防波堤を含む深水港のモジュール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
世界経済の国際化の進展は、国際輸送の需要を増加させている。この需要増の結果、14,800TEU以上(1TEU又は「20フィートコンテナ換算」=1445ft=20´×8 1/2´×8 1/2´のコンテナで占められた容積と同等)の容積を有する「巨大な」コンテナ船を発注している貨物会社が増えている(ジェイ.スベンセン及びジェイ.タイドマン、「大型船時代の到来」、2007年7月17日付けのウェブサイト記事:http://containerinfo.co.ohost.de)。これらの大型船は商品輸送の効率を改善できるが、それら大型船に対応できる港は世界的にも約20の港だけであり、「ハブ港」から貨物の最終目的地までは積み替えを要することから、さらなる輸送経費及び時間のロスが生じている。
【0003】
将来の巨大な貨物船に対応できる新たな港の開発を妨げるいくつかの障害がある。第1の障害としては、港に利用できる沿岸陸地の不足である。本質的に港湾開発に適する沿岸陸地面積が有限であるというだけでなく、一般的に沿岸陸地は価値が高く、別の目的での開発(例えば住居など)にも望ましい。第2の障害としては、沿岸付近では十分な水深が欠如しているために、さらなる浚渫工事及び擁壁の建設に莫大な費用がかかることである。例えば、2000年〜2005年には、キルヴァンカル海峡(ニューヨーク/ニュージャージー)は水深35フィートから45フィートまで深くするのに3億6千万ドルの費用がかかった。そして、7000−8000TEU容量の大型船が必要とする水深50フィートに海峡を浚渫するという現在進行中のプロジェクトは、総経費にさらに9億ドル以上を加算するものである。
【0004】
巨大なコンテナ船がアクセスできる新規の深水港の開発に対する、さらなる基本的な障害は、港が通常設計される方法にある。防波堤は湾(すなわち、穏やかな水のエリア)をもたらすために建設され、港がその湾の中に建設される、という海港の基本様式はローマ帝国時代から本質的に変化していない。この様式はそのまま2000年もの間利用されてきたが、現代の港湾設計の実用性を制限する3つの弱点を抱えている:(1)防波堤の建設は著しく海港のコストを増大させる(全体の3分の1)−さらに、防波堤のコストはその深さの二乗に比例して増加する;(2)防波堤の陸地側では定期的な浚渫が必要であり、港の維持管理に追加費用が発生する;(3)防波堤の傾斜堤は港に極めて接近して船が係留するのを阻み、港湾で最も深くそれゆえ最も有用な部分を無駄にしている。
【0005】
これらの障害に直面する中で、海港設計に関する新しい考え方を見出すことは極めて重要なことである。しかしながら、この種の新しいアプローチはまだ十分ではない。特許文献1及び特許文献2において、シャティは、海港の建設または増設工事用のケーソンモジュールを使用する方法を開示した。この発明は、使用されるケーソンのモジュール性及び可搬性によってコスト優位性を有する一方、港自体は陸地と繋がったままであり、それゆえ、水深が十分でない場所においては、上述のようにコストのかかる浚渫工事が必要である。
【0006】
他には、モジュール式の海中防波堤を建設するさまざまな手段が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7に開示された発明)。しかし、これらの防波堤は、通常、港湾の中で用いられるというよりも、海岸浸食の防止のために設計されている。港湾防波堤の建設に使用するためのモジュール式ユニットですら(例えば、特許文献8、特許文献9及び特許文献10に開示されたもの)、港湾建設のコストは低減させるものの、防波堤の建設と埠頭の建設とは全く別個のこととして想定されている。
【0007】
特許文献11には、名目上、防波堤と統合された埠頭が開示されている。しかしながら、上述した特許と同様に、実際には防波堤及び埠頭は独立した構造をとっており、防波堤は、埠頭の海側に寄せて盛られた大量の砂、砂利、岩及び/または粗石を含み、その上に複数のケーソン様構造体が配置される。したがって、この設計も、コスト高の浚渫工事をせずに防波堤を建設することができない、そして、防波堤及び埠頭は単一のモジュール構造ではない、という課題を抱えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5803659号明細書
【特許文献2】米国特許第6017167号明細書
【特許文献3】米国特許第1816095号明細書
【特許文献4】米国特許第3844125号明細書
【特許文献5】米国特許第4502816号明細書
【特許文献6】米国特許第4978247号明細書
【特許文献7】米国特許第5393169号明細書
【特許文献8】米国特許第3614866号明細書
【特許文献9】米国特許第4347017号明細書
【特許文献10】米国特許5620280号明細書
【特許文献11】米国特許第6234714号明細書
【0009】
このように、深水港の設計及び建設のための新しいパラダイムの必要性は依然として存在している。上述の課題を解決するために、深水港に必要とされていることは、防波堤が港湾それ自体に統合されていることであり、防波堤の建設及び維持管理のみにかかる費用を省き、港湾それ自体が付加的な浚渫を必要とすることなく深水中に建設され、そして港湾は、陸地と直結する必要のない独立構造として建設され、港湾の建設及び増設工事の必須条件である沿岸の空いた陸地の必要性を排除することである。本発明は、これらの長年の切実な必要性に報いることを目的とするものである。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、上述した課題の解決策を提供し、港湾設計に関する新しい考え方の必要性に対する回答を提供する。本発明の1つの目的は、埠頭デッキ及び防波堤が統合された単一の構造である沖合の深水港を提供することであり、前者は上部デッキを形成し、後者は下部の建設的なトラスであり、港湾構造物は独立ユニットとして深海に建設される。本発明のさらなる目的は、堅固な巨大構造物を形成するために相互連結できるプレハブの孔開きモジュール式海洋構造ユニットの複数により構成される統合された港を提供することである。本発明のさらなる目的は、天然の深海での係留のための手段を有する深水港を提供することである。本発明のさらなる目的は、(a)海中の動植物の生息場、又は(b)人工礁のうちの少なくとも1つが、統合された港湾構造物に組み込まれた態様を提供することである。本発明のさらなる目的は、橋、トンネル又はパイプラインのうちの少なくとも1つを介した陸地上の構造物と連結される統合された深水港の態様を提供することである。本発明のさらなる目的は、上部埠頭デッキが下部防波堤デッキと併せて建設される沖合の統合された深水港の建設方法を提供することである。本発明の他の目的は、複数の相互連結したプレハブの孔開きモジュール式海洋構造ユニットを有する構造の統合された深水港の建設方法を提供することである。
【0011】
本発明の範囲には、上述のいずれかで定義された統合された港において、前記下部防波堤デッキは、下部基準頂点ABCD(図1参照)及び上部基準頂点EFGHを有する6平面により定義される矩形の平行六面体12からなる形状であり、この平行六面体は長さ約1m〜10kmの辺を有する幾何学的立方体であり、立方体の4つの非隣接角であるB、D、E及びGは、面S、S、S及びSを残して切り取られ、面S、S、S及びSは最も近接する角に中心を有する球及び立方体の中心の方向へ突出する任意の形状、楕円体又はさらに複雑な形状からなる群から選択される面の部分的形状を有し、切り取り面を相互連結してテトラポッド状の通路を形成するために、4つのトンネルT、T、T及びTは形成されて立方体の中心で合流し、前記トンネルは円筒状切断面及びその他の形状からなる群から選択される切断面を有し、元の立方体の面に残された6平面は、孔開きモジュール式海洋構造ユニットが他のモジュールと接触する基平面である、ことも含まれる。
【0012】
さらに本発明の範囲には、上述のいずれかで定義された統合された港において、上部埠頭デッキ1と下部防波堤デッキ2とを有する少なくとも1つの建設されたプラットフォームを備え、前記下部防波堤デッキは、N(以下、Nは整数であり、例えば4、6、9等と等しいと定義される)±第一の定数の下部基準頂点及びN±第二の定数の上部基準頂点(以下、第一及び第二の定数は整数と定義される)を有する複数のN平面により定義される矩形の平行六面体12からなる形状であり、前記港は陸地又はいかなる構造体から独立した構造体として深海中に位置する、ことが含まれる。
【0013】
さらに本発明の範囲には、沖合にある統合された深水港を建築する方法が開示される。その方法は、(a)下部防波堤デッキを建設し、下部防波堤デッキと併せて埠頭デッキを建設するステップと、(b)前記下部防波堤デッキを、N±第一の定数の下部基準頂点及びN±第二の定数の上部基準頂点を有する複数のN平面により定義される矩形の平行六面体12からなる形状とするステップとを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】下部防波堤デッキ2を建設するために用いられるモジュール式海洋構造ユニット10(従来技術、ケント及びアルコンの米国特許第7226245号明細書)の一実施態様を示す図である。
【図2】プレハブのモジュール式海洋構造ユニット10(または複数の相互連結したユニットから成る組立品)の港湾現場への輸送方法を示す図である。
【図3】モジュール式海洋構造ユニット10の配置を示す切り欠きを備える組立港の上面図である。
【図4】モジュール式海洋構造ユニット10の配置を示す切り欠きを備える組立港の上面図である。
【図5】下部防波堤デッキ2を形成するにあたり、どのようにモジュール式海洋構造ユニット10が連結されているかを説明する、一部を切り欠きした組立図である。
【図6】上部埠頭デッキ1及び下部防波堤デッキ2を示し、どのように完全に建設された港が海水中に配置されているかについて説明する、完全に建設された港100を示す図である。
【図7】モジュール式海洋構造ユニット10による下部防波堤デッキ2の建設及び上部埠頭デッキ1と下部防波堤デッキ2の互いに関連した位置及びこれらの海水に対する位置を説明する港100の切り欠き図を示す。
【図8】統合された深水港100を含む港湾を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
その基本的性質に影響を及ぼさずに、構造の細部において相違する本発明のいくつかの実施態様のあることは当業者にとって明らかであり、それゆえ、本発明は、請求項の最も幅広い解釈によってのみ決定された相応の範囲を有する添付の請求項に示されたことのみならず、図面において図示され、明細書において記載された内容に限定されない。
【0016】
本発明において記載された用語は以下の通り定義される:
【0017】
防波堤:波の衝撃から港湾又は海岸を保護するために設計された障壁。
【0018】
孔開きモジュール式海洋構造ユニット:水中工事用の構造モジュールであって、水中に本体を沈めた際に水が通過することのできる切り取り部分や流路を備える。
【0019】
図1には、孔開きモジュール式海洋構造ユニット10の一実施態様が、下部基準頂点ABCD及び上部基準頂点EFGHを有する6平面により定義される矩形の平行六面体12からなる形状で示されている。ここに示す実施態様では、この平行六面体は長さ約10mの辺を有する幾何学的立方体であることが、何ら制限されることなく仮定される。立方体の4つの非隣接角、すなわちB、D、E及びGは、面S、S(図1では図示されていない)、S及びSを残して切り取られる。図1に示される特定の実施態様においては、S、S、S及びSは最も近接する角に中心を有する球の面の部分的形状を有するが、それらは立方体の中心方向へ突出する任意の形状(例えば、楕円体又はより複雑な形状)をも有することができる。切り取り面が相互連結したテトラポッド状の通路を形成するために、4つのトンネルT、T、T及びTは形成され、立方体の中心で合流している。トンネルは円筒状切断面を有するものとして示されているが、別の形状を備えていてもよい。元の立方体の面に残された6平面(例えば面14、側面EFGHに残ったもの)は、孔開きモジュール式海洋構造ユニットが他のモジュールと接触する基平面である。これらの面は、組立工程の間、実質的に水平な土台上でのモジュールの安定な位置決めを確実に行える程度に大きくなければならない。
【0020】
図1に示される特定の実施態様においては、孔開きモジュール式海洋構造ユニットは、元の立方体の面に残されている平面上の6本の対角線に沿って伸びる強化対角線梁(RDBs)30を備えて形成されている。RDBsには、鋼棒32のような補強要素及びコンクリートのような補強要素を埋め込んだ材質が含まれ得る。凹部42は、モジュールの角の立方体表面上に形成される。2〜8のモジュール式海洋構造ユニット10が共通の角の周囲に配置される際に、これらの凹部は角部結合を形成するにあたり、コンクリートを流し込む型か、グラウト注入の型としての役割を果たす空洞を形成する。図1に示すように、類似の凹部52は、対角線に沿って形成されることができる。
【0021】
図1は孔開きモジュール式海洋構造ユニットの構造の一実施例を示しているが、下部防波堤デッキ2の構造体はモジュール式海洋構造ユニット10の特定の構造に限定されない。
【0022】
図2〜4には、下部防波堤デッキ2の建設における様々な段階及び統合された港100が示されている。
【0023】
図5には、完成した下部防波堤デッキ2の一部の細部が示されている。上述したように、個々の孔開きモジュール式海洋ユニットが相互に連結される手段が視覚的に図に示されている。
【0024】
図6及び7には、上部埠頭デッキ1及び下部防波堤デッキ2から構成される、沖合にある統合された深水港100が示されている。上部埠頭デッキは、塩水中での使用に適した材料で造られている。上部埠頭デッキは、船からの貨物の積み降ろしに用いられる大型クレーン及び他の機材の拠点として、そして、コンテナ船に積み込むか、コンテナターミナルに移動させる貨物の一時的な場所として、巨大船を係留できるように設計されている。図6及び7に示される実施態様は、矩形の形状を有する上部埠頭デッキを示すが、港の構造体のモジュール特性により、上部埠頭デッキの正確な寸法及び形状は実施態様から港自体の特定のニーズに準じた実施態様にまで必然的に変化する。同様に、下部防波堤デッキの正確な寸法及び形状は、上部埠頭デッキを支えるために選択され、それゆえ、建設される特定の港のニーズに応じて変化する。
【0025】
下部デッキ2は、複数の孔開きモジュール式海洋構造ユニット10から造られる。孔開きモジュール式海洋構造ユニット10は、プレハブ式であり、それらが相互連結できるように設計されており、塩水中での長期間の浸漬にも適合する材料から造られている。図1に、前記孔開きモジュール式海洋構造ユニットの一実施態様を示す。この実施態様は、このユニットの基本的特性を説明するものであり、特に、そのモジュール性(すなわち、下部防波堤デッキ2の建設は、図5で図示されているように、複数の同一の要素を相互連結することによって行われる)、その相互連結性及び水を通過させる特性を説明する。この特定の実施態様では、水は、構造体の切り取り部分を通って流れる。他の実施態様においては、このユニットが流路を含むものであるか、又はユニットそのものが水を通過させるために、さらに小さいサブユニットから形成される。図2に示す実施態様は、統合されたドックの建設を説明するためのものであるが、その建設は、図面に示された特定の実施態様の使用に限定されるものではない。
【0026】
下部防波堤デッキは天然の海底に直接配置されており、陸上で建設されるプレハブのモジュール式海洋構造ユニット10から建設される。そして、上部埠頭デッキは巨大建造物の頂部に位置する。複数の要素は乾ドックで相互連結される(図5参照)。モジュール式海洋構造ユニットが相互に連結した後には、少なくとも1段階のプラットフォームが建設される。プラットフォーム自体を構造物の基礎として用いて、プラットフォームの上に更なる構造物を建設することができる。乾ドックでの作業が終わった後、乾ドックはプラットフォーム及びその上部の全てを浮かせるために水で満たされる。次に、プラットフォームは、深海中のその最終場所に(浮かんだ状態で)曳航されて、そこでモジュール式海洋ユニット中の空洞に水が入れられ、海底に沈ませることによって、防波堤港を形成する。あるいは、複数の要素は、海水ドック及び港で相互連結され、それからその最終目的地に曳航される。
【0027】
下部防波堤デッキが孔開きのユニットから造られるため、下部防波堤デッキは効果的な防波堤として自然に作用し、その陸地側に静水面を提供する。そして、別個の専用の防波堤の建設を必要とせずに、上部埠頭デッキが貨物船のための埠頭又は波止場としての役割を果たすことを可能とする。さらに、孔開きユニットは、海中の動植物の生息場所としての役目を果たすことができ、それゆえ、建設された下部防波堤デッキは人工礁の基盤としての役目を果たすこともできる。
【符号の説明】
【0028】
1 上部埠頭デッキ
2 下部防波堤(デッキ)
10 孔開きモジュール式海洋構造ユニット
12 平行六面体
100 統合された深水港
30 強化対角線梁(RDBs)
42、52 凹部
A、B、C、D 下部基準頂点
E、F、G、H 上部基準頂点
SB、SD、SE、SG 切り取り面
TB、TD、TE、TG トンネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部埠頭デッキ(1)と下部防波堤(2)とを有する少なくとも1つの建設されたプラットフォームを備え、前記下部防波堤は、下部基準頂点及び上部基準頂点を有する複数のN平面により定義される矩形の平行六面体(12)からなる形状であり、陸地又はその上のいかなる構造体から独立した構造体として深海中に位置することを特徴とする沖合の統合された深水港(100)。
【請求項2】
前記下部防波堤は、下部基準頂点ABCD及び上部基準頂点EFGHを有する6平面により定義される矩形の平行六面体(12)からなる形状であり、前記平行六面体は長さ約1m〜10kmの辺を有する幾何学的立方体であり、該立方体の非隣接角であるB、D、E及びGは、面S、S、S及びSを残して切り取られ、該面S、S、S及びSは、最も近接する角に中心を有する球及び前記立方体の中心方向へ突出する任意の形状、楕円体又はさらに複雑な形状からなる群から選択される面の部分的形状を有し、前記切り取り面を相互連結してテトラポッド状の通路を形成するために、4つのトンネルT、T、T及びTは形成されて前記立方体の中心で合流しており、前記トンネルは円筒状切断面及びその他の形状からなる群から選択される切断面を有し、元の立方体の面に残された6平面は、孔開きモジュール式海洋構造ユニットが他のモジュールと接触する基平面であることを特徴とする請求項1に記載の統合された深水港。
【請求項3】
上部埠頭デッキ(1)と下部防波堤(2)とを有する少なくとも1つの建設されたプラットフォームを備え、陸地又はその上のいかなる構造体から独立した構造体として深海中に位置することを特徴とする沖合の統合された深水港(100)。
【請求項4】
相互連結できるプレハブの孔開きモジュール式海洋構造ユニット(10)を複数備え、前記港は、埠頭デッキと組み込み式の防波堤である下部デッキとを統合した単一の構造であることを特徴とする請求項1に記載の統合された深水港。
【請求項5】
天然の深海での係留のための手段、海中の動植物の生息場、及び人工礁のうちの1つ以上をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の統合された深水港。
【請求項6】
沖合の深海港を陸地に連結する橋をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の統合された深水港。
【請求項7】
沖合の深海港を陸地に連結するパイプラインをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の統合された深水港。
【請求項8】
沖合の深海港を陸地に連結するトンネルをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の統合された深水港。
【請求項9】
(a)下部防波堤デッキを建設し、該下部防波堤デッキと併せて埠頭デッキを建設するステップと、(b)前記下部防波堤デッキを、下部基準頂点及び上部基準頂点を有する複数のN平面により定義される矩形の平行六面体(12)からなる形状とするステップとを備えていることを特徴とする沖合にある統合された深水港の建設方法。
【請求項10】
下部防波堤デッキを建設するステップと、該下部防波堤デッキと併せて埠頭デッキを建設するステップとを備えていることを特徴とする沖合にある統合された深水港の建設方法。
【請求項11】
前記構造体は、プレハブの孔開きモジュール式海洋構造ユニットを取り付けて相互連結することによって提供されることを特徴とする請求項10に記載の統合された深水港の建設方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−515280(P2012−515280A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545837(P2011−545837)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000036
【国際公開番号】WO2010/082198
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(511171969)オーシャン ブリック システム (オー.ビー.エス.) リミテッド (1)
【Fターム(参考)】