説明

混合ガス生成装置

【課題】本発明は、混合ガス生成装置に関し、電解液へのCOの吸収効率の悪化を抑制可能な混合ガス生成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】混合ガス生成装置10は、CO回収器14、電解液タンク16,18、電解器20、水タンク22、NOx除去装置24等を備えている。NOx除去装置24は、CO回収器14よりも上流側に設けられ、NOx(NO、NO、NO)を分離除去する装置である。NOx除去装置24を設けることで、CO回収器14への導入前に、大気中のNOxをNOx除去装置24に吸着させることができる。従って、CO回収器14内の電解液にNOxが吸収されるのを抑制でき、COの吸収効率やCOの還元効率の低下を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、混合ガス生成装置に関し、より詳細には、電気分解により生成したHとCOとからなる混合ガスを生成する混合ガス生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
石油、石炭、天然ガスといった化石燃料は、熱、電気の生成の原料や、運輸燃料として使用され、現代のエネルギー消費社会を支えている。しかし、このような化石燃料は使い切り燃料であり、その埋蔵量には限りがある。そのため、化石燃料が枯渇した場合の備えが必要であることは言うまでもない。また、化石燃料の燃焼によるCOの大気中への放出は、地球温暖化の一要因となることが知られている。そのため、COの排出量を低減することが、近年の課題となっている。
【0003】
これらの課題を解決する一つの手段として、COを原料とした代替燃料が検討されている。例えば、特許文献1には、COを原料として炭化水素系燃料(HC)を製造するシステムが開示されている。このシステムは、COおよびHを生成する電気化学的セル、水性ガスシフト触媒や、フィッシャー・トロプシュ反応(FT反応)装置を備えている。上記システムによる具体的なHCの製造方法は次のとおりである。先ず、上記電気化学的セルのアノード室に炭酸水素ナトリウムを供給しながら電気分解し、アノード室においてCO、カソード室においてHをそれぞれ発生させる。次いで、発生させたCOおよびHを水性ガスシフト触媒に投入して、COをCOに変換する。次いで、得られたCOをHと共にFT反応装置に投入してHCを製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−506213号公報
【特許文献2】特開2000−296311号公報
【特許文献3】特開2009−106909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記システムにおいては、上記アノード室に供給する炭酸水素ナトリウムを、水酸化ナトリウムに大気を導入することで製造している。そのため、上記システムによれば、大気中のCOを原料としてHCを製造できる。しかしながら、大気中にはNOxやSOxといったCO以外の物質が含まれ、これらは水酸化ナトリウムに可溶である。そのため、COの吸収効率が悪化し、上記電気化学的セルでのCOやHの生成を阻害することに繋がる。従って、CO以外の可溶成分を含んだガスを導入するようなシステムにおいては、これらの可溶成分の影響を如何にして低減するかが課題となる。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電解液へのCOの吸収効率の悪化を抑制可能な混合ガス生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、上記の目的を達成するため、二酸化炭素と水とをそれぞれ電気分解して、一酸化炭素と水素とを含む混合ガスを生成する混合ガス生成装置であって、
二酸化炭素吸収特性を有する電解液と、水とを内部に備える電解装置と、
前記電解装置に大気または車両からの排気を導入するガス導入流路と、
前記ガス導入流路上に設けられ、前記電解装置へ導入させるガスから、前記電解装置内の電解液への二酸化炭素の吸収を妨害する成分を除去する吸収妨害成分除去手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記電解装置内の電解液は、イオン液体であり、
前記吸収妨害成分除去手段は、二酸化炭素分子以外の極性分子を吸着可能に構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記吸収妨害成分除去手段は、NOx、SOxおよび水のうち少なくとも1つを吸着可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
第1〜第3の発明によれば、吸収妨害成分除去手段によって、電解液へのCOの吸収を妨害する成分を除去できるので、COの吸収効率の悪化を抑制できる。電解液にイオン液体を用いた場合、COの吸収現象は、このイオン液体とCOとが静電的に相互作用することで起こる。しかしながら、CO以外の極性分子も、CO同様にイオン液体と静電的に相互作用できる。そのため、吸収妨害成分除去手段としては、CO以外の極性分子を吸着できる構成であることが好ましい。また、大気または車両からの排気中に含まれるCO以外の極性分子としては、NOx、SOxおよび水がある。そのため、吸収妨害成分除去手段としては、これらのうちの少なくとも1つを吸着できる構成であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1の混合ガス生成装置を含むシステムの全体構成図である。
【図2】実施の形態2の混合ガス生成装置を含むシステムの全体構成図である。
【図3】実施の形態3の混合ガス生成装置を含むシステムの全体構成図である。
【図4】実施の形態3の混合ガス生成装置を車両に搭載した場合の車両構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
先ず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態の混合ガス生成装置を含むシステムの全体構成図である。図1に示すシステムは、HとCOとからなる混合ガスを生成する混合ガス生成装置10と、この混合ガスを用いてHCを合成するFT合成装置12とを備えている。
【0013】
混合ガス生成装置10は、CO回収器14、電解液タンク16,18、電解器20、水タンク22、NOx除去装置24等を備えている。CO回収器14は、大気を導入する大気導入経路26上に設けられ、その内部にCO吸収特性を有する電解液を蓄えている。大気導入経路26に大気を導入すると、CO回収器14の内部を流れる間に、この電解液に大気中のCOが吸収される。電解液タンク16は、CO回収器14の下流側に配置され、CO吸収済みの電解液を内部に備えている。電解器20は、電解液タンク16の下流側に配置され、電解液タンク16内の電解液および水タンク22内の水から、HとCOとからなる混合ガスを生成する電気分解装置である。電解液タンク18は、CO回収器14と電解器20との間に配置され、CO吸収前の電解液を内部に備えている。つまり、電解液は、電解液タンク18、CO回収器14、電解液タンク16および電解器20をこの順に循環する。
【0014】
また、NOx除去装置24は、CO回収器14よりも上流側の大気導入経路26上に設けられ、NOx(NO、NO、NO)を分離除去する装置であり、例えば、水を用いた湿式NOx除去装置や、アルカリ金属、アルカリ土類金属や希土類と、白金等の貴金属とを組み合わせた吸着還元触媒などが挙げられる。NOx除去装置24として、特表昭62−502388号公報、特開2000−296311号公報や特開2000−288346号公報で開示されている除去装置を用いることも可能である。
【0015】
FT合成装置12は、FT合成器28、合成燃料タンク30および水タンク32を備えている。FT合成器28は、混合ガス経路34を介して電解器20と接続されている。FT合成器28は、鉄、コバルト、ルテニウム系のFT触媒(図示せず)を備え、このFT触媒の機能によって、電解器20で生成した混合ガスからHCを合成可能に構成されている。
【0016】
ここで、FT合成器28における合成反応、即ち、FT反応について説明する。FT反応は、下記反応式で表すことができる。
CO(g)+2H(g)→−[1/n(CH]−(l)+HO(g)
上記反応式において、−[1/n(CH]−は、HCを表すものとする。
【0017】
合成燃料タンク30および水タンク32は、FT合成器28の下流側に配置されて、FT合成器28で合成したHCおよび水をそれぞれ蓄えることができる。水タンク32の下流側は、水タンク22と接続されていてもよい。
【0018】
次に、本システムにおいて、電解液タンク18を循環させる電解液について説明する。本システムに用いる電解液は、常温常圧(25℃、1atm)でカチオン部位とアニオン部位の分子組成から形成されている室温(好ましくは0℃以上)で液体の塩である。この電解液は、物理吸着によりCO吸収特性を発現するものである。物理吸着は、電解液とCOとの静電的な相互作用に由来するものである。物理吸着が可能な塩としては、そのアニオン部位にフッ素原子などを含むものが挙げられる。
【0019】
本システムに用いる電解液に好適な塩としては、以下に説明するイオン液体が挙げられる。イオン液体は、カチオン部位とアニオン部位の分子組成から形成され、常温でも結晶化せずに溶融している有機塩であり、蒸気圧が非常に低い上、CO吸収特性を有するので、本システムに用いる電解液として好適である。
【0020】
イオン液体を構成するカチオンとしては、下記式(1)、(2)に示すイミダゾリウム誘導体、下記式(3)に示すピリジニウム誘導体、下記式(4)に示すピロリジニウム誘導体、下記式(5)に示すアンモニウム誘導体および下記式(6)に示すホスフォニウム誘導体が該当する。これらのカチオン2種類以上を同時に使用してもよい。
【0021】
【化1】

(上記式(1)中、Rは、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基であり、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0022】
【化2】

(上記式(2)中、Rは、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基または水素であり、Rは、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基であり、R、Rが有機基である場合、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0023】
【化3】

(上記式(3)中、R、R、R、Rは、同一でも異なっていてもよく、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基または水素であり、R〜Rが有機基である場合、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0024】
【化4】

(上記式(4)中、R、Rは、同一でも異なっていてもよく、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基または水素であり、R、Rが有機基である場合、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0025】
【化5】

(上記式(5)中、R、R、R、Rは、同一でも異なっていてもよく、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基または水素であり、R〜Rが有機基である場合、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0026】
【化6】

(上記式(6)中、R、R、R、Rは、同一でも異なっていてもよく、一級アミノ基および/または二級アミノ基を有していてもよい有機基または水素であり、R〜Rが有機基である場合、有機基としては、好ましくは炭化水素基であり、更に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基である。)
【0027】
イオン液体を構成するアニオンとしては、PF、BF、CFSO、CFCFSO、(CFSO、(CFCFSO、(CFCO)、(CFSO)N(COCF、FSONSOが該当する。これらのアニオンは2種類以上を同時に使用してもよい。
【0028】
ところで、大気中には、N:78.088%、O:20.949%、Ar:0.93%、CO:約0.04%、Ne:1.8×10−3%、He:5.24×10−4%、CH:1.4×10−4%、Kr:1.14×10−4%、NO:5.0×10−5%、H:5.0×10−5%、CO:1.0×10−5%、O:約2.0×10−6%、水蒸気:0.0〜0.4%が含まれる。また、沿道や工場排気からはNOやNOも排出されている。これらのうち、NOx(NO、NO、NO)は極性分子であり上記イオン液体に吸着される。これは、アニオンのフッ素原子が電子的にマイナスに荷電しているので、この部分にNOやNOxのプラスの荷電部分が吸着するためである。故に、上記イオン液体の吸着サイトが占有され、COの吸収効率が低下してしまう。
【0029】
また、標準還元電位は、それぞれCO:−0.1V、NO:1.495V、NO:1.77V、NO:1.363Vまたは0.8Vである。そのため、これらの極性分子が溶け込んだイオン液体をCOの標準還元電位よりも低い電位で電気分解した場合には、CO以外の極性分子が還元されずにイオン液体中に留まり続けるので、COの吸収効率を更に低下させる原因となる。また、NOxがイオン液体中に留まれば、イオン液体中のCO吸収量が減少するので、COの還元効率の低下にも繋がる。
【0030】
この点、本実施形態においては、CO回収器14よりも上流側の大気導入経路26上にNOx除去装置24を設けているので、大気中のNOxをNOx除去装置24に吸着させることができる。従って、イオン液体にNOxが吸着するのを抑制でき、COの吸収効率やCOの還元効率の低下を抑制できる。特に、COの吸収効率の低下を抑制できれば、イオン液体の交換頻度を低減できるので、その交換に要するコストを削減できる。
【0031】
なお、上述した実施の形態1においては、大気導入経路26が上記第1の発明における「ガス導入流路」に、NOx除去装置24が上記第1の発明における「吸収妨害成分除去手段」に、それぞれ相当する。
【0032】
実施の形態2.
次に、図2を参照しながら、本発明の実施の形態2について説明する。なお、本実施形態の混合ガス生成装置は、上記実施の形態1の装置構成を前提とするので、共通する構成部分についてはその説明を簡略化または省略する。
【0033】
上記実施の形態1においては、CO回収器14よりも上流側の大気導入経路26上にNOx除去装置24を配置したので、CO回収器14への導入前に、大気中のNOxを吸着除去できる。ところで、上記実施の形態1で述べたように、大気中には水蒸気も含まれる。ここで、上記イオン液体は水に対して不溶であるので水蒸気は上記イオン液体に溶けないとも考えられる。しかしながら、水分子は極性を有するので、気体状態の水分子が上記イオン液体に吸着する可能性がある。そのため、仮に、水分子が上記イオン液体に吸着した場合、上記イオン液体の吸着サイトが占有され、COの吸収効率が低下してしまう。この問題は、NOx除去装置24に湿式NOx除去装置を用いた場合は、特に顕著となる。即ち、この湿式NOx除去装置からの水蒸気が、大気中の水蒸気と共にCO回収器14へ流入し、水分子が上記イオン液体に吸着してしまう。
【0034】
この点、本実施形態においては、図2に示すように、NOx除去装置24とCO回収器14の間の大気導入経路26上に、除湿器36を配置している。除湿器36は、例えば、シリカゲルやゼオライトといった吸着剤を内部に備えるものである。このような構成によれば、上記イオン液体に水分子が吸着する可能性を予め排除できるので、上記実施の形態1同様、COの吸収効率やCOの還元効率の低下を抑制できる。
【0035】
ところで、上記実施の形態においては、NOx除去装置24とCO回収器14の間に除湿器36を配置したが、湿式NOx除去装置以外の装置を用いる場合には、除湿器36をNOx除去装置24よりも上流側に配置してもよい。本変形例は、後述する実施の形態3においても同様に適用が可能である。
【0036】
なお、上述した実施の形態2においては、大気導入経路26が上記第1の発明における「ガス導入流路」に、NOx除去装置24および除湿器36が上記第1の発明における「吸収妨害成分除去手段」に、それぞれ相当する。
【0037】
実施の形態3.
次に、図3および図4を参照しながら、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施形態の混合ガス生成装置は、上記実施の形態1および2の装置構成を前提とするので、共通する構成部分についてはその説明を簡略化または省略する。
【0038】
上記実施の形態2においては、CO回収器14よりも上流側の大気導入経路26上にNOx除去装置24や除湿器36を配置したので、CO回収器14への導入前に、大気中のNOxや水分子を吸着除去できる。しかしながら、工場や車両からの排気中には潤滑油由来(一部は燃料由来)のSOxが含まれている。また、SOxは極性分子であるで、NOx同様上記イオン液体に吸着する。そのため、上記実施の形態1や2の混合ガス生成装置を、工場近傍で運転する場合や車両に搭載する場合には、上記イオン液体へのSOx吸着の影響を考慮する必要がある。
【0039】
この点、本実施形態においては、図3に示すように、NOx除去装置24よりも上流側の大気導入経路26上に、SOx除去装置38を配置している。SOx除去装置38としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属や希土類と、白金等の貴金属とを組み合わせた吸着還元触媒などが挙げられる。このような構成によれば、上記イオン液体にSOxが吸着するのを抑制できるので、上記実施の形態1同様、COの吸収効率やCOの還元効率の低下を抑制できる。
【0040】
また、図4は、本実施の形態の混合ガス生成装置を車両に搭載した場合の車両構成図である。図4に示した車両においては、エンジン40の運転中に排出される排気ガスを利用してHCを合成するように構成されている。具体的に、エンジン40の排気通路42上には、排気導入経路44が接続されている。排気導入経路44は、排気浄化触媒46よりも上流側の排気通路42上にその入口および出口を有する。つまり、排気ガスは、SOx除去装置38、NOx除去装置24、除湿器36およびCO回収器14を経由して再び排気通路42に戻される。
【0041】
また、排気導入経路44よりも上流側の排気通路42上には、その一部を迂回する迂回通路48が設けられている。迂回通路48上には、迂回通路48の開閉を切り替えるバイパスバルブ50と、FT合成器28とが設けられている。バイパスバルブ50を開いて排気ガスを迂回通路48に流すことで、上記FT触媒の触媒機能と、排気ガスの熱エネルギーとによって、H&COタンク52に蓄えられている混合ガスからHCを合成できる。
【0042】
このような車両構成においては、排気ガスを直接的にCO回収器14に導入するので、大気を導入する場合に比べ、より高濃度のSOxがCO回収器14に流入する可能性がある。この点、排気導入経路44上にSOx除去装置38を配置すれば、排気ガス中のSOx濃度を低下させ、上記イオン液体にSOxが吸着するのを抑制できるので、COの吸収効率やCOの還元効率の低下を抑制できる。
【0043】
ところで、上記実施の形態においては、NOx除去装置24よりも上流側の大気導入経路26上に、SOx除去装置38を配置したが、SOx除去装置38はNOx除去装置24と除湿器36との間に配置してもよく、除湿器36とCO回収器14の間に配置してもよい。
【0044】
なお、上述した実施の形態3においては、排気導入経路44が上記第1の発明における「ガス導入流路」に、NOx除去装置24、除湿器36およびSOx除去装置38が上記第1の発明における「吸収妨害成分除去手段」に、それぞれ相当する。
【符号の説明】
【0045】
10 混合ガス生成装置
12 合成装置
14 CO回収器
16,18 電解液タンク
20 電解器
22 水タンク
24 NOx除去装置
26 大気導入経路
28 合成器
30 合成燃料タンク
32 水タンク
34 混合ガス経路
36 除湿器
38 SOx除去装置
40 エンジン
42 排気通路
44 排気導入経路
46 排気浄化触媒
48 迂回通路
50 バイパスバルブ
52 H&COタンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素と水とをそれぞれ電気分解して、一酸化炭素と水素とを含む混合ガスを生成する混合ガス生成装置であって、
二酸化炭素吸収特性を有する電解液と、水とを内部に備える電解装置と、
前記電解装置に大気または車両からの排気を導入するガス導入流路と、
前記ガス導入流路上に設けられ、前記電解装置へ導入させるガスから、前記電解装置内の電解液への二酸化炭素の吸収を妨害する成分を除去する吸収妨害成分除去手段と、
を備えることを特徴とする混合ガス生成装置。
【請求項2】
前記電解装置内の電解液は、イオン液体であり、
前記吸収妨害成分除去手段は、二酸化炭素分子以外の極性分子を吸着可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の混合ガス生成装置。
【請求項3】
前記吸収妨害成分除去手段は、NOx、SOxおよび水のうち少なくとも1つを吸着可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の混合ガス生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−229461(P2012−229461A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96964(P2011−96964)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】