説明

清掃装置

【課題】本発明の課題は、2つの比較的小さなスキッドのみが使用されるため、ドア清掃には比較的長い時間がかかること、さらに、シールワイパ領域への高圧清掃に基づき、シールドワイパが損傷する等の従来技術において発生する不利点を回避することにある。
【解決手段】本発明は、コークス炉の炭化室の炉ドア(2)を清掃するための清掃装置(1)であって、前記炉ドア(2)がドアストッパ(3)と、ドアストッパ領域及びノズル(6)の清掃除去のための機械的除去装置(5)を有する少なくともシールワイパ領域(10)の高圧清掃のための高圧清掃装置(7)とともに、少なくとも1つの外側回転シールワイパ(4)とを有する清掃装置に関する。前記シールワイパ領域ができる限り負荷がかからない簡単且つ安価な清掃を提供するために、本発明によれば、前記高圧清掃装置(7)が前記シールワイパ領域(10)の清掃のための回転ノズルを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲第1項の前文によるコークス炉の炭化室の炉ドアを清掃するための清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
炭化に際しては、コークス炉ガス中に存在する成分が、炭化室の炉ドアの内側に沈殿する。炭化工程における炉ドアの十分な気密性を保証するためには、炉ドアを清掃することが必要である。炉ドアの清掃には、スクレーパ、ストリッパ、ナイフ、グレータ、又はカッターなどの機械的除去装置を適用することは、周知である。ただし、かかる機械的除去手段は、通常、ドアストッパの清掃のためにのみ使用される。比較的細かい作業を必要とするシールワイパ領域の清掃にはかかる機械的除去手段は適していない。
【0003】
炉ドアの別の清掃可能性は、特に水がノズルを介して清掃すべき領域に放出される高圧清掃装置の使用である。かかる高圧清掃装置は、ドアストッパの清掃及びシールワイパ領域の清掃用に周知である。しかし、排他的な高圧清掃に際しては、比較的多くの水がたまり、これが高い水の消費をもたらすだけではなく、特に冬場の氷形成による事故の危険が高まるという不利点がある。さらに高圧清掃の実質的な不利点は、発生する高圧によってシールワイパ領域に、損傷の危険があることである。シールワイパ領域の有効な高圧清掃は、ノズルから流出する水が適切に高い圧力下にあることを前提とする。その際には、圧力が高いほど、清掃効果は良好になる。ただし、清掃媒体の高過ぎる圧力により、シールワイパが清掃時に損なわれることになる。シールワイパの損傷の危険が特に高い場合は、きわめて高い圧力時に、スキッドが短時間同じ位置にとどまり、これによってシールワイパが継続的な圧力負荷にさらされている場合である。
【0004】
水の消費を削減するためには、特許文献1によるこの種の清掃装置が周知であるが、この場合、機械的除去装置及び高圧清掃装置が使用される。周知の清掃装置は、支持フレームの対向側に、それぞれ1つのスキッドを有し、これには円錐状カッター及びノズルホルダが備えられている。各々のノズルホルダには、高圧下に耐える水用に2つのノズルがあり、その水でシールワイパ領域が清掃される。
【0005】
周知の清掃装置には、さまざまな不利点がある。2つの比較的小さなスキッドのみが使用されるため、ドア清掃には比較的長い時間がかかること、さらに、シールワイパ領域への高圧清掃に基づき、上述の問題がこの周知の清掃装置にも生じることである。
【特許文献1】DE 31 44 222 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来技術において発生する不利点を回避することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するためには、高圧清掃装置が、シールワイパ領域の清掃用に、回転ノズルを有することが望ましい。本発明によっていくつかの実質的な利点が生じる。本発明の1つの実質的な利点は、回転式の高圧ノズルの使用により、優れた清掃結果が、シールワイパ領域において生じることである。回転ノズルによって、きわめて高い圧力で作動することが可能である。ノズルが回転するため、特定の位置へ継続的に高圧ノズルが方向づけられることが阻止される。最終的に、回転式の高圧ノズルは、炉ドアのシールワイパを保護するが、それは固定配置を有するフラット若しくは円形のノズルとは異なり、同じ圧力では切断効果がまったく生じないか、若しくはきわめて少ないためである。このように、高圧媒体によるシールワイパの損傷の危険は大幅に削減されるが、これは、高圧清掃装置が、清掃工程時に長時間にわたって一箇所にとどまっている場合でも当てはまる。
【0008】
さらに、本発明による清掃装置により、機械的除去装置によって清掃される領域が、高圧清掃装置をさらに越える必要がないため、水の消費が少ないという利点が生じる。少ない水の消費と相まって、最終的に水がわずかしか沈殿せず、冬場の氷形成が減少するため、環境負荷が少なく、事故の危険が減少する。
【0009】
本発明に関連して、回転式の高圧ノズルによって、清掃媒体が50bar以上の圧力で圧送されることが望ましい。好ましくは、清掃媒体は、100bar〜400barの圧力で圧送される。かかる圧力下、高圧ノズルの使用に際して、シールワイパの損傷は予想されないと同時に、優れた清掃効果がシールワイパ領域で得られる。
【0010】
回転式の高圧ノズルは、好ましくは500回転/分以上、好ましくは1000〜4500回転/分の回転速度で回転し、一方ではシールワイパ領域での十分な清掃効果とともにシールワイパにおける損傷危険の減少を達成する。
【0011】
本発明に関連して、高圧清掃装置を介して、シールワイパ領域だけではなく、シールワイパとドアストップとの間のドア領域も清掃することが可能である。さらに、少なくともドア領域に隣接したドアストップ部も、高圧清掃装置によって清掃することができる。これは、特に側方に1つだけではなく2つ若しくはそれ以上の表面を有するドアストッパにも当てはまる。
【0012】
上記のドア領域及びドア領域に隣接したドアストッパ部の高圧清掃装置による清掃に関連して、そこで使用されるノズルは、固定ノズル又は回転ノズルのいずれかで構成されていることが望ましい。この領域での固定ノズルの使用は、上記のドア領域又はドアストッパ部の損傷の危険が清掃媒体の同じ圧力によって、シールワイパの場合よりも大幅に少なくなるため、問題なく可能である。
【0013】
既述されているように、本発明による清掃装置は、機械的除去装置を有する。それによって、除去装置は、少なくとも1つの従来技術により周知の機械的除去手段として、スクレーパ、ストリッパ、ナイフ、グレータ、及び/若しくはカッターを具備することができる。除去手段は、清掃のために、ドアストッパに直接触れるため、除去手段は、弾性力を有するようにバネ荷重が付加されており、ドアストッパ及び/若しくは除去手段における損傷を回避する。
【0014】
ドアの清掃を簡単な方法で行うために、支持フレームには、少なくとも1つの支持フレームにガイドされる作動可能な清掃スキッドが、ノズル及び/若しくは除去装置のために備えられている。この場合、ノズル及び除去装置は、共通の清掃スキッドに備えられていることが好ましい。この場合、清掃スキッドは、炉ドアが両方の長手方向側で清掃されるように構成されており、両側にもノズル及び除去装置の除去手段が備えられていることが好ましい。それによって、清掃スキッドは、清掃のために毎秒20mm以上、好ましくは毎秒25〜125mm、特に毎秒50〜100mmの速度で移動されることが望ましい。
【0015】
これに関連して特に有利なのは、清掃スキッドが、従来技術とは対照的に、ドア高さの小さな領域だけをカバーするのではなく、炉ドアのドア高さの半分よりもいくらか大きい長さの清掃領域を有することである。さらに、清掃スキッドの清掃領域、好ましくは上方端領域及び下方端領域のみ、最終的には清掃領域の上下においても、それぞれ1つの除去装置の除去手段及び高圧清掃装置のノズルが備えられている。この構成は、炉ドアの長手方向側を十分に清掃するために、極端に少ない数の除去手段及びノズルのみが必要であるという利点を有する。清掃スキッドが、例えば開始位置として下方位置にある場合、下方端領域に備えられた除去手段によって、清掃スキッドの始動時に下半分が清掃される。同時に、清掃領域の上方端に備えられた清掃手段によって清掃スキッドの駆動時に炉ドアの上方領域が清掃される。
【0016】
その他の点における上記発明の概念は、別の意味において、すなわちいずれの場合にしても、回転式の高圧ノズル及びその使用と無関係に依拠する。
【0017】
本発明に関連して、十分な清掃の達成のために、上方及び下方領域で、それぞれ1つだけの除去手段、好ましくは特にバネ荷重が付加された弾性ナイフ及び2〜4個のノズルを備えることで十分である。かかる少ない数のノズルの使用によって、適切な高圧発生器、若しくはそれに付属するポンプが適切に小さく寸法決めされる。
【0018】
これに関連して、上方及び/若しくは下方端領域のノズル及び/若しくは1つの端領域のノズルが、互いに別々に制御可能であることが有利である。かかる構成によって、清掃スキッドの操作に際して、最初に例えば下方端領域のノズルのみを清掃のために作動させることが可能である。それによって、シールワイパ領域では下半分のみが清掃される。それに対して、清掃スキッドの始動時には、ドアストッパ領域は、機械的除去手段によって機械的に完全に清掃される。次いで、清掃スキッドの停止時に、ノズルは上方端領域で作動され、清掃スキッドの停止後には、上方のシールワイパ領域も清掃されている。このようにして、外側のドアストッパ領域を、機械的除去装置によって何回もカバーし、若しくは清掃することが可能であると同時に、シールワイパ領域は、高圧ノズルによって1回のみ清掃されるが、これは十分な清掃結果の達成のために十分である。それによって最終的に最適な清掃が、少ない水の消費で実行されるものである。
【0019】
既述の手段を介して、結果として炉ドアにおける長手方向の清掃が実施される。炉ドア若しくはドアストッパの上下の前表面も清掃するために、上方及び下方のドアストッパ領域及び/若しくはシールワイパ領域において、少なくとも高圧清掃装置のノズルが備えられている。この場合にも、回転式の高圧ノズルが使用される。上方及び下方の前領域は短いため、この領域はシールワイパ領域を含めて高圧清掃を介してのみ清掃されるが、これは、比較的狭い上下の前表面の清掃のための水の需要が、比較的少ないためである。
【0020】
基本的には、炉ドアの上下の前領域を、固定配置されたノズルによって清掃することが可能である。ただし、必要なノズル数は比較的多いため、適切に大きく寸法決めされたポンプが必要である。したがって、横方向の清掃のために、支持フレームにおいて作動可能な別のスキッドが備えられており、ここには少なくとも1個、好ましくは2個のノズルが配置されていることが好ましい。
【0021】
泥よけの利用が可能なために、支持フレームは少なくとも部分的に格納されている。格納は、好ましくは側方の、支持フレームの高さを越えて延在する保護カバーを包含する。
【0022】
本発明による清掃装置は、コークス炉に固定装着され又はコークス炉制御機に固定装着されることが望ましい。したがって、本発明は、それぞれ上記の種類の清掃装置を備えたコークス炉制御機及びコークス炉に関する。
【0023】
最後に、本発明は、清掃領域とともに、上述されたように、その長さが炉ドアの高さの半分よりもわずかに大きく、清掃すべき領域において小さな重なりを生じるコークス炉の炭化室の炉ドアを清掃するための方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施例を、図面を使用して説明する。
【実施例】
【0025】
個々の図には、コークス炉の図示されていない炭化室の炉ドア2を清掃するための清掃装置1が示されている。炉ドア2は、ドアストッパ3と、少なくとも1つの外側の回転するシールワイパ4とを有する。ドアストッパ3は、通常、石のストッパである。清掃装置1により複合型のドア清掃が可能である。複合型のドア清掃は、清掃除去のための機械的除去装置5、及び高圧清掃のためのノズル6を有する高圧清掃装置7によって行われる。この場合、機械的除去装置は、ドアストッパ領域、すなわち側表面8の清掃のために備えられているが、ノズル6は、少なくともシールワイパ領域4の清掃のために備えられている。通常、高圧清掃装置7は、ノズル6のほかに、高圧導管10及びポンプ装置、若しくは詳細に示されている圧力発生器を有することが自明である。
【0026】
ここで、高圧清掃装置7は、シールワイパ領域10の清掃のためのノズル6を有する。回転式の高圧ノズル6によって、水は清掃媒体として約150barの圧力で圧送されるが、その場合にノズル6は毎分3000〜3500回転/分の回転速度で回転する。
【0027】
シールワイパ領域の清掃のために備えられているノズル6のほかに、別のノズル6を介してシールワイパ4とドアストッパ3との間のドア領域12及びドア領域12に隣接したドアストッパ13も同じく清掃される。この実施例では、ドアストッパ3は、それぞれ2つの互いに傾斜した単一表面が備えられている側表面を有する。まさにかかる場合には、外側の側表面8を、機械的除去装置を介して清掃することが可能であると同時に、そこから傾斜した表面13は、ノズル6を介して清掃される。具体的には、表面13を清掃するノズル6は、基本的に固定された非回転ノズルとしても構成されることが可能であるが、これは、ドアストッパの損傷の危険が高圧清掃によって少なくなるためである。
【0028】
この実施例では、機械的除去装置5は、除去手段14としていくつかのナイフを有するが、これらのナイフはそれぞれ位置15で弾性支持されている。
【0029】
その他の点では、清掃装置1は、支持フレーム16を有する。支持フレーム16は、2本垂直ビーム17、18、及び2本の水平ビーム19を有する。これよって、支持フレーム16は、閉鎖したフレームを形成する。支持フレーム16の垂直ビーム17、18は、ノズル6及び除去装置5のための清掃スキッド20をガイドする。清掃スキッド20は、下方の水平ビーム19に支持されているリフト装置21を介して、上方及び下方へ移動可能である。この場合、スキッド20は、横方向にガイドローラ22を有し、これらは互いに向き合った垂直ビーム17、18の側表面の近傍を通過する。清掃スキッド20の上方及び下方の移動は、任意の手段を介して行うことが自明である。スキッド20におけるガイドローラ22の配置も特に必要ではない。垂直ビーム17、18におけるガイドは、適切なガイドレール又は同様のものを介しても行うこともできる。
【0030】
いずれの場合にも、この実施例においては、ノズル6及び除去装置5が、共通の清掃スキッド20上に備えられている。特に図1及び図2からわかるように、清掃スキッド20は、ドアストッパ3の両側に、炉ドア3のドア高さのおよそ半分に対応する、好ましくはわずかに大きい長さのそれぞれ1つの清掃領域23を有する。この場合、図1及び図2は、除去装置5及び高圧清掃装置7の清掃手段が、清掃領域23の上方端領域24及び下方端領域25のみに備えられていることも示す。それによって、両方の除去手段14は、内側に配置されているが、それぞれのノズル6は外側に配置されている。
【0031】
詳しくは、清掃スキッド20は、上から見てU字状の構成を有するように構成されている。この場合、両方の垂直ビーム17、18間に配置された1本の中央ビーム26及び2本の横方向の側方ビーム27が配置されている。側方ビーム27には、ドアストッパ3の両側に、それぞれ清掃領域23がある。この場合、ドアストッパ3の各々の側には、2本の側方ビーム27があり、側方ビーム間の部分の清掃領域23には、清掃手段は備えられていない。側方ビーム27の直後には両方の除去手段14があり、ドアストッパ3の摩耗に際して発生する力を受入れることができる。その他の場合には、一方の側の両方の側方ビーム27は、それぞれ1本のビーム28を介して互いに結合されている。
【0032】
特に図1及び2が示すように、上方端領域24及び下方端領域25には、除去手段として、それぞれ一つの弾性ナイフ及びそれぞれ3個のノズル6が備えられている。したがって、ドアストッパの一方の側には、合計で機械的除去手段14として2本のみのナイフ及び6個のノズルが備えられている。清掃スキッド20は、対向側で同数の清掃手段を有するため、清掃装置1の全体としては、除去手段として4つのナイフ及び12個の高圧ノズル6を具備するものである。
【0033】
その他の場合には、高圧ノズル6は、適切なコントロール装置を介して、単独及びグループで、すなわち上方端領域24又は下方端領域25のために、制御可能である。また、必要に応じて1グループのみ、又は一つのノズル6のみを制御することも可能である。
【0034】
上方ドアストッパ領域29及び下方ドアストッパ領域30、並びにそのシールワイパ領域10の横方向の清掃のために、高圧清掃を行うことが望ましい。このために、支持フレーム16は、上下にそれぞれ別のスキッド31を有する。これは、それぞれ横方向に作動可能である。別のスキッド31には、それぞれ2つの回転式の高圧ノズル6が備えられており、そのノズル6の1つがシールワイパ領域10を、別のノズルがドア領域12及び隣接したドアストッパ領域の部分を清掃する。
【0035】
その他の場合には、特に図3からわかるように、支持フレーム16は、少なくとも部分的に、すなわち横方向に格納されている。このために適切なカバー32が備えられている。別の中央のカバー33が両方のビーム28間に備えられている。
【0036】
示されていないが、清掃装置1は、コークス炉制御機上に備えられ、且つコークス炉に固定して備えられる。
【0037】
本発明による清掃装置1による清掃は、清掃スキッド20の図1に示されている上方位置を出発点として、最初に上方端領域24の上方のノズル群6のみが作動されるように進められる。下方端領域25の下方のノズル群6は最初に適用されない。次いで、スキッドは、毎秒50〜100mmの速度で下方へ移動する。それによって、ドアストッパ3の表面8は、ナイフとして構成された除去手段14の全長にわたって摺動する。それに対して、上方のシールワイパ領域のみが、上方のノズル群6によって清掃される。次いで、図2に示されている位置が達成される。次いで、上方のノズル群が動作を停止するが、下方のノズル群は作動される。次いで、清掃スキッド20は、図2に示されている位置を出発点として、再び図1に示されている位置へ進み、ここでさらに下方のシールワイパ領域も高圧清掃にかけられる。ドアストッパの側方の2回の始動によって、表面8は機械的にきわめて良く清掃されるので、高圧清掃装置7によるシールワイパ領域の清掃は、1回で十分である。長手方向の清掃と同時に、上方及び下方のドアストッパ領域において横方向の清掃が、別のスキッド31によって実施される。
【0038】
その他の点では、炉ドア3の長手方向側を1回のみ作動させ、全長にわたって清掃除去及び高圧清掃が行われることも可能であることが自明である。この場合、さらに両方のノズル群も作動されている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】清掃スキッドが上部の第1の位置に配置されている本発明による清掃装置を示す概略側面図である。
【図2】清掃スキッドが下方の第2の位置に配置されている図1の清掃装置を示す図1に対応する図である。
【図3】機械的除去装置の一部及び高圧清掃装置の一部が示されている本発明による清掃装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 清掃装置
2 炉ドア
3 ドアストッパ
4 シールワイパ
5 機械的除去装置
6 ノズル
7 高圧清掃装置
8 側表面
10 シールワイパ領域
12 ドア領域
13 表面
14 除去手段
15 位置
16 支持フレーム
17,18 垂直ビーム
19 水平ビーム
20 清掃スキッド
21 リフト装置
22 ガイドローラ
23 清掃領域
24 上方端領域
25 下方端領域
26 中央ビーム
27 側方ビーム
28 ビーム
29 上方ドアストッパ領域
30 下方ドアストッパ領域
31 スキッド
32,33 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コークス炉の炭化室の炉ドア(2)を清掃するための清掃装置(1)であって、前記炉ドア(2)が、ドアストッパ(3)及び少なくとも1つの外側回転シールワイパ(4)を有し、ドアストッパ領域及びノズル(6)の清掃除去のための機械的除去装置(5)と、少なくともシールワイパ領域(10)の高圧清掃のための高圧清掃装置(7)とを具備する清掃装置において、
前記高圧清掃装置(7)が、前記シールワイパ領域(10)の清掃のための回転ノズルを有することを特徴とする清掃装置。
【請求項2】
前記高圧清掃装置(7)が、清掃媒体を、50bar以上、好ましくは100bar〜400barの圧力で圧送し、且つ、前記ノズル(6)が、500回転/分以上、好ましくは1000回転/分〜4500回転/分の回転速度で回転するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の清掃装置。
【請求項3】
別の固定及び/若しくは回転ノズル(6)が、前記シールワイパ(4)と前記ドアストップ(3)との間のドア領域(12)の清掃及び/若しくは前記ドア領域(12)に隣接したドアストッパ部の清掃のために備えられていることを特徴とする請求項1又は2記載の清掃装置。
【請求項4】
前記機械的除去装置(5)が、除去手段(14)としてスクレーパ、ナイフ、ストリッパ、グレータ及び/若しくはカッターを有し、且つ前記除去手段(14)にはバネ荷重が付加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項5】
支持フレーム(16)を有し、該支持フレーム(16)に、前記ノズル(6)及び/若しくは前記除去装置(5)のための清掃スキッド(20)がガイドされると共に、前記清掃スキッド(20)が、前記炉ドア(2)の両方の長手方向側を同時に清掃することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項6】
前記ノズル(6)及び前記除去装置(5)が、共通の清掃スキッド(20)に備えられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項7】
前記清掃スキッド(20)が、前記炉ドア(2)のドア高さの約半分の長さに対応する清掃領域(23)を有し、且つ前記除去装置(5)の前記除去手段(14)及び/若しくは前記高圧清掃装置(7)のノズル(6)が、少なくとも前記清掃領域(23)の上方及び下方端領域(24、25)のみに備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項8】
コークス炉の炭化室の炉ドア(2)を清掃するための清掃装置(1)であって、前記炉ドア(2)が、ドアストッパ(3)と少なくとも1つの外側回転シールワイパ(4)とを有し、ドアストッパ領域及びノズル(6)の清掃のための機械的除去装置(5)と、少なくともシールワイパ領域(10)の清掃のための高圧清掃装置(7)とを具備し、前記ノズル(6)及び/若しくは前記除去装置(5)のための作動可能な清掃スキッド(20)が、少なくとも1つの前記支持フレーム(16)にガイドされ、前記ノズル(6)及び前記除去装置(5)が、共通の清掃スキッド(20)に備えられている清掃装置において、
前記清掃スキッド(20)が、前記炉ドア(2)のドア高さの約半分に対応する清掃領域(23)を有し、且つ前記除去装置(5)の前記除去手段及び/若しくは前記高圧清掃装置(7)のノズル(6)が、少なくとも、好ましくは前記清掃領域(23)の上方及び下方端領域(24、25)のみに備えられていることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項9】
前記上方及び下方端領域(24、25)には、それぞれ1つの除去手段(14)、特に1つの弾性ナイフ、且つ/又は1〜10個、好ましくは2〜4個のノズル(6)が備えられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項10】
前記上方及び/若しくは下方端領域(24、25)の前記ノズル(6)且つ/又は端領域(24、25)の前記ノズル(6)が、互いに個別にコントロール可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項11】
前記上方及び/若しくは下方のドアストッパ領域及び/若しくはシールワイパ領域(10)の横方向の清掃のために、少なくとも1つのノズル(6)が備えられており、且つ横方向の清掃のために、前記支持フレーム(16)において作動可能な少なくとも1つの別のスキッド(31)が備えられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項12】
前記支持フレーム(16)が、少なくとも部分的に格納されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の清掃装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1つに記載の清掃装置を備えたコークス炉制御機。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1つに記載の清掃装置を備えたコークス炉。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか1つに記載の清掃装置によるコークス炉の炭化室の炉ドアの清掃方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2008−526481(P2008−526481A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549879(P2007−549879)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000872
【国際公開番号】WO2007/033703
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(506387502)シャルカー アイゼンヒュッテ マシーネンファブリーク ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】