説明

減速機及びドローベンチ

【課題】キャリッジ走行部において左右の無端索条手段の架設高さに高低差を付けるように構成したドローベンチに対し、減速機の設置などに関しての不具合を解消する。
【解決手段】駆動モータ15による駆動を受けて回転する駆動分配軸40と、この駆動分配軸40に軸心を平行させて設けられた第1、第2出力軸23,24と、前記駆動分配軸40と第1出力軸23とを連動可能に設けられた第1ギヤ部と、前記駆動分配軸40と第2出力軸24とを連動可能に設けられた第2ギヤ部とを有しており、前記第1出力軸23が高位で第2出力軸24が低位となって且つ互いに背反する方向へ突出して設けられた減速機を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減速機及びドローベンチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8に示すように、起立設置されたダイススタンド100に対してダイ101が横貫通状に設けられ、このダイ101に対する素材通過方向の一次側に条素材の挿入ベッド102が設置され、二次側に素材引き抜き用キャリッジ103を具備したキャリッジ走行部104が設置されるドローベンチ105は公知である。
このドローベンチ105では、挿入ベッド102上に必要本数の条素材が装填されると、この条素材がダイススタンド100内(ダイ101の中)へ向けて押し出され、ダイススタンド100から突き出た端部がキャリッジ走行部104上で待機するキャリッジ103に把持される。
【0003】
この状態で、キャリッジ103がダイススタンド100から条素材を引き出すように走行し、条素材はダイススタンド100のダイ101で塑性変形(引き延ばし変形)され、所定サイズ、所定形状の製品条材としてキャリッジ走行部104上へと引き出される。そしてその後、キャリッジ走行部104の側方に設けられた製品取出台106へと排出されるという構成になっている。
この種のドローベンチ105では、塑性変形後の製品条材をキャリッジ走行部104から製品取出台106へ取り出す構造を簡潔化すると共に堅牢化しつつ、高精度の製品条材を得られるようにするため、キャリッジ走行部104を図9に示すような構成にしたものが提案されている。
【0004】
すなわちこのキャリッジ走行部104は、キャリッジ103の走行をガイドするガイドレール107の左右両脇に、高さを異ならせた左右一対の無端索条手段108,109(エンドレスチェン等)を架設させたものである。左右の無端索条手段108,109における牽引中心同士を結ぶ傾斜直線L上に、キャリッジ103の牽引中心Pが配置されるようにして、これら両無端索条手段108,109とキャリッジ103とを連結させてある(特許文献1)。
このようにすることでキャリッジ103の走行に高い直進精度を持たせつつ、架設高さの低い方の無端索条手段109上方を介して製品条材の排出を容易にしたものであり、そのうえで構造の簡潔化と堅牢化とを達成するものである。
【0005】
ところで、左右の無端索条手段108,109に対し、上記のように架設高さに高低差を付けると、これら無端索条手段108,109に駆動モータ110の駆動を付与する場合、それらの各駆動用スプロケット111,112よりも上方となる高所に減速機113を設置すると共に、各駆動用スプロケット111,112と減速機113との間に、架設距離を異ならせた中間伝動手段114,115を設ける必要がある。
なお、減速機113は入力軸と出力軸とが各1本でこれらが一軸配置されたものや、出力軸が2本でこれらが相反する両外側へ突出したもの(図8で例示したものがこのタイプ)が殆どであった。特例として入力軸と出力軸とが90°に交差配置されたようなものもあった(例えば、特許文献2等参照)。
【特許文献1】実用新案登録第1916142号公報
【特許文献2】特開2008−64164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
キャリッジ走行部104において左右の無端索条手段108,109の架設高さに高低差を付けた場合、前記したように減速機113を無端索条手段108,109の架設レベルよりも上方となる高所へ設置する必要があった。またこれに伴い、駆動モータ110についても減速機113と同レベルに設置する必要があり、これらの設置(据え付け)にはクレーン等を用いた多大な労力が必要となっていた。
また、減速機113と無端索条手段108,109の駆動用スプロケット111,112との間に架設した中間伝動手段114,115に伸びが発生した場合は、減速機113の設置面にシムを挟まなければならないこともある。このような作業でも減速機113の持ち上げが必要となり、減速機113が重量物であることに加えて作業場所が高所となることから、困難な作業となっていた。
【0007】
なお、従来、これらの不具合を解消するのに好適となるような構成を具備した減速機は知られていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、キャリッジ走行部において左右の無端索条手段の架設高さに高低差を付けるように構成したドローベンチに対し、減速機の設置などに関しての不具合を解消することができるようにした減速機及びドローベンチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る減速機は、駆動モータによる駆動を受けて回転する駆動分配軸と、この駆動分配軸に軸心を平行させて設けられた第1、第2出力軸と、前記駆動分配軸と第1出力軸とを連動可能に設けられた第1ギヤ部と、前記駆動分配軸と第2出力軸とを連動可能に設けられた第2ギヤ部とを有しており、前記第1出力軸が高位で第2出力軸が低位となって且つ互いに背反する方向へ突出して設けられている。
このように高位の第1出力軸と低位の第2出力軸とを具備した構成の減速機であれば、ドローベンチのキャリッジ走行部において左右の無端索条手段の架設高さに高低差を付けた場合では、第1、第2出力軸へ各無端索条手段の駆動用スプロケットを直接的に連結することが可能になる。
【0009】
そのため、減速機を高所へ設置する必要がなくなる。また、中間伝動手段を省略することが可能になり、部品点数の少数化、構造の簡潔化、伸び調整作業の不要化などが図れる利点がある。
なお、本発明に係る減速機は、ドローベンチへの用途が限定されるものではない。
前記第1ギヤ部と第2ギヤ部とは駆動分配軸の軸方向に沿って互いに所定間隔をおいて離反配置されており、これら第1ギヤ部と第2ギヤ部との離反間には、第1出力軸を回転自在に保持する第1軸受部と第2出力軸を回転自在に保持する第2軸受部とを上下に配置させた軸受支持体が設けられたものとすることができる。
【0010】
このような構成を採用すると、第1出力軸と第2出力軸とを共通の軸受支持体によって支持することができるので、部品点数の少数化、構造の簡潔化、省スペース化が可能となる。
前記第1ギヤ部は、前記駆動分配軸に対して一体回転可能に設けられた第1分配ギヤとこの第1分配ギヤに噛合した状態で前記第1出力軸に対して一体回転可能に設けられた第1従動ギヤとを有しており、前記第2ギヤ部は、前記駆動分配軸に対して一体回転可能に設けられた第2分配ギヤとこの第2分配ギヤに噛合した状態で前記第2出力軸に対して一体回転可能に設けられた第2従動ギヤとを有しており、前記駆動分配軸には、第1分配ギヤと第2分配ギヤとの離反間に配置される状態で主駆動ギヤが一体回転可能に設けられこの主駆動ギヤを介して駆動モータによる駆動が当該駆動分配軸に伝達される構成とすることができる。
【0011】
一方、本発明に係るドローベンチは、起立設置されたダイススタンドに対してダイが横貫通状に設けられ、このダイに対する素材通過方向の一次側に条素材の挿入ベッドが設置され二次側に素材引き抜き用キャリッジを具備したキャリッジ走行部が設置されるものである。
そして、前記キャリッジ走行部はキャリッジの走行をガイドするガイドレールと、このガイドレールの左右両脇に架設されてキャリッジをガイドレールに沿って牽引駆動させる左右一対の無端索条手段と、これら左右の無端索条手段を同期駆動させる走行駆動部とを有している。
【0012】
左右の無端索条手段は、一方が高レベルに架設され他方が低レベルに架設されて段違い化されていると共にこれら各無端索条手段の牽引中心同士を結ぶ傾斜直線上でキャリッジの牽引中心と連結されており、前記走行駆動部は、左右の無端索条手段におけるダイススタンドから遠い方の端部相互間に設置される減速機と、この減速機に対して回転駆動力を付与する駆動モータとを有している。
そして、前記減速機として本発明に係る減速機を採用することでその高位の第1出力軸を高レベル配置の無端索条手段に連結させ、低位の第2出力軸を低レベル配置の無端索条手段に連結させている。
【0013】
このような構成であることで減速機を高所へ設置する必要がなくなり、設置に関しての不具合を解消できる。また、中間伝動手段を省略することが可能になり、部品点数の少数化、構造の簡潔化、伸び調整作業の不要化などが図れる利点がある。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る減速機及びドローベンチでは、キャリッジ走行部において左右の無端索条手段の架設高さに高低差を付けるように構成したドローベンチに対し、減速機の設置などに関しての不具合を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図4は、本発明に係る減速機1の一実施形態を示しており、また図5及び図6はこの減速機1を具備して構成されたドローベンチ2を示している。
図5及び図6に示すように、このドローベンチ2においては、起立設置されたダイススタンド3に対してダイが横貫通状に設けられ、このダイに対する素材通過方向の一次側に条素材の挿入ベッド5が設置され、二次側に素材引き抜き用キャリッジ6を具備したキャリッジ走行部7が設置されたものである。
【0016】
キャリッジ走行部7に並行する一方側方には、条素材をストックし必要に応じてキャリッジ走行部7の上方へ供給する素材支持台8が設けられ、他方側方にはキャリッジ走行部7から製品条材を受け取る製品取出台9が設けられている。
キャリッジ走行部7は、キャリッジ6の走行をガイドするガイドレール10と、このガイドレール10の左右両脇に架設されてキャリッジ6をガイドレール10に沿って牽引駆動させる左右一対の無端索条手段11,12と、これら左右の無端索条手段11,12を同期駆動させる走行駆動部13とを有している。
【0017】
ここにおいて「左右」とは、ガイドレール10の長手方向(キャリッジ6の走行方向)に対して、これと平行しつつ側方に隣接する配置関係を言うものである。なお、「右」という固有の位置関係や、「左」という固有の位置関係が必要とされるわけではなく、あくまでもガイドレール10の側方という配置関係を言うものである。
以下の説明では便宜上、図5中の上を「右」と言い、図5中の下を「左」と言うこととする。従って本実施形態では、ガイドレール10の右側に素材支持台8が配置され、これらガイドレール10と素材支持台8との間を通るように一方の無端索条手段11が架設され、またガイドレール10の左側に製品取出台9が配置され、これらガイドレール10と製品取出台9との間を通るように他方の無端索条手段12が架設されていることになる。
【0018】
そして、この走行駆動部13に対し、駆動モータ15からの回転駆動力を左右の無端索条手段11,12へ分配付与する部分に、本発明に係る減速機1が採用されている。減速機1は、左右の無端索条手段11,12におけるダイススタンド3から遠い方の端部(図5、図6中の各右側)へ配置されたものであり、且つ、左右の無端索条手段11,12における相互間となる配置で設置されている。
なお、左右の無端索条手段11,12は例えばエンドレスチェンであって、一方(ガイドレール10と素材支持台8との間を通る無端索条手段11)が高レベルに架設され、他方(ガイドレール10と製品取出台9との間を通る無端索条手段12)が低レベルに架設されて、互いに段違い化されている。また、これら各無端索条手段11,12は、それらの牽引中心同士を結ぶ傾斜直線上で、キャリッジ6の牽引中心と連結されている(図5中のB−B線矢視部が従来技術で説明した図8と略同じ構造である)。
【0019】
本発明に係る減速機1は、図1及び図2に示すように、駆動モータ15のモータ軸15aと連結される入力軸20がギヤケース21の一端寄りに横突出状に設けられ、ギヤケース21の他端寄りに、相反する方向へ横突出する状態で第1出力軸23と第2出力軸24が設けられている。従って、駆動モータ15を駆動させることで、入力軸20を介して第1出力軸23及び第2出力軸24のそれぞれから、所定比で減速された出力回転が取り出されるようになっている。
第1出力軸23及び第2出力軸24の出力回転は、駆動モータ15から見て同一回転方向とされ、同一回転数で同期したものである。
【0020】
入力軸20と第1出力軸23及び第2出力軸24は、平面視した状態として互いの軸心が平行するように配置されている。また、第1出力軸23と第2出力軸24とは、それらの軸心が高低差を有した状態で平行するように配置されている。図例では、第1出力軸23が高位配置とされ、第2出力軸24が低位配置とされている。図1から明かなように、第1出力軸23と第2出力軸24との高低差に対し、その丁度、中間位となる高さで入力軸20が配置されている。
図3に示すように、ギヤケース21には、第1出力軸23や第2出力軸24が貫通する部分(突出する根本部分)に対し、各軸23,24を回転自在に保持する軸受部25,26が設けられている。またギヤケース21内には、第1出力軸23におけるケース内側の端部を回転自在に保持する第1軸受部27と、第2出力軸24におけるケース内側の端部を回転自在に保持する第2軸受部28とが、上下に配置された軸受支持体30を介して設けられている。
【0021】
すなわち、第1出力軸23はケース側軸受部25と第1軸受部27とで2点支持され、第2出力軸24はケース側軸受部26と第2軸受部28とで2点支持されていることになる。これら各軸受部25〜28には、スラストベアリング等の軸受具31が組み込まれている。
入力軸20についても同様で、ギヤケース21から突出する部分に、この入力軸20を回転自在に保持する軸受部33が設けられている。本実施形態では、入力軸20がギヤケース21の両側へ突出するものを示してあり、従って軸受部33も2箇所設けられてこれらで入力軸20は2点支持される。このように入力軸20の両端部が突出状態とされていることで、減速機1と駆動モータ15との配置的な制限(左右関係)が生じないように対処されている。
【0022】
なお、入力軸20において、一方の軸端部が駆動モータ15と連結された状態で、他方の軸端部(ギヤケース21から突出している軸端部)には、例えばトルクや回転数などの計測器類を接続するなど、種々の用途に活用できる。
ギヤケース21内には潤滑及び冷却作用のためオイルが封入され、上記にようにケース外への突出部を有する各軸20,23,24には、各軸受部をケース外から押さえるようにしてオイルシール35が嵌め付けられ、オイルの漏れ防止が図られている。
図4に示すように、ギヤケース21内には、第1、第2の各出力軸23,22と入力軸20との相互間に駆動分配軸40が設けられており、この駆動分配軸40の中央部には主駆動ギヤ41が一体回転可能に設けられている。この駆動分配軸40は、平面視した状態として第1出力軸23及び第2出力軸24と互いに平行であり、また第1出力軸23と第2出力軸24との高低差に対する丁度、中間位(入力軸20と同じ高さ)に配置されている。
【0023】
またこの駆動分配軸40と入力軸20との間には、これらと平行する状態で1本又は複数本(図例では1本)の中間軸42が設けられている。
そして、駆動分配軸40と入力軸20との間で複数段(図例では中間軸42が1本であるため減速数も2段としてある)の減速ギヤ部43,44が構成されて、駆動モータ15による駆動が減速されつつ、主駆動ギヤ41を介してこの駆動分配軸40へと伝達されるようになっている。
この駆動分配軸40の両端部や中間軸42の両端部は、ギヤケース21に設けられた軸受部45,46によって回転自在に保持されている。
【0024】
駆動分配軸40には、主駆動ギヤ41の左右両側へ振り分けられるようにして第1ギヤ部50と第2ギヤ部51とが設けられている。
第1ギヤ部50は、駆動分配軸40に対して一体回転可能に設けられた第1分配ギヤ53と、この第1分配ギヤ53に噛合した状態で第1出力軸23に対して一体回転可能に設けられた第1従動ギヤ54とを有している。
また第2ギヤ部51は、駆動分配軸40に対して一体回転可能に設けられた第2分配ギヤ56と、この第2分配ギヤ56に噛合した状態で第2出力軸24に対して一体回転可能に設けられた第2従動ギヤ57とを有している。
【0025】
以上の説明で明かなように、本発明に係る減速機1は、駆動分配軸40、第1出力軸23及び第2出力軸24を有し、また駆動分配軸40と第1出力軸23とを連動させる第1ギヤ部50、及び駆動分配軸40と第2出力軸24とを連動させる第2ギヤ部51を有したものとなっている。
第1ギヤ部50と第2ギヤ部51とは、駆動分配軸40の軸方向に沿って所定間隔をおいて離反配置されたものであって、第1ギヤ部50の第1分配ギヤ53と第2ギヤ部51の第2分配ギヤ56との離反間に、主駆動ギヤ41が設けられる配置である。
【0026】
また、第1ギヤ部50と第2ギヤ部51との離反間には、第1出力軸23及び第2出力軸24の支持に共通に用いられる軸受支持体30が設けられ、この軸受支持体30に、第1出力軸23を回転自在に保持する第1軸受部27と、第2出力軸24を回転自在に保持する第2軸受部28とが、上下に配置されたものとなっている。
このような構成の減速機1を採用して成るドローベンチ2(図5及び図6参照)では、キャリッジ走行部7において、ガイドレール10と素材支持台8との間を通る高レベル側の無端索条手段11については、その駆動用スプロケットを減速機1における高位側の第1出力軸23に直接に連結し、またガイドレール10と製品取出台9との間を通る低レベル側の無端索条手段12については、その駆動用スプロケットを低位側の第2出力軸24に直接に連結するようにする。
【0027】
従って、減速機1をわざわざ高所へ設置する必要がなくなる。また、中間伝動手段(図8及び図9中の符号114,115参照)を省略することが可能になり、ドローベンチ2の全体として、部品点数の少数化、構造の簡潔化、伸び調整作業の不要化などが図れる利点がある。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、図7に示すように、減速機1に対して縦列配置(一直線配置)で駆動モータ15を設置し、減速機1の入力軸20と駆動モータ15のモータ軸15aとを平行させるようにして、これらを巻掛け伝動手段60等で連結させるようにしてもよい。このようにすることで、設置面積をより一層、コンパクトに収めることが可能となる。
【0028】
なお、減速機1において、駆動分配軸40の一次側(入力軸20が設けられる側)の構造(減速段数など)は特に限定されるものではない。
本発明に係る減速機1は、ドローベンチ2への用途が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る減速機の一実施形態を示した側面図(図6のC部拡大図に相当)である。
【図2】図1に対応する平面図(図5のD部拡大図に相当)である。
【図3】図1のE−E線断面図である。
【図4】図1のF−G−H−J線断面図である。
【図5】本発明に係るドローベンチの平面図である。
【図6】図5のA−A線矢視図である。
【図7】本発明に係る減速機に対する駆動モータの設置に関する変更例を示した平面図である。
【図8】従来のドローベンチを示した斜視図である。
【図9】図8のK−K線矢視断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 減速機
2 ドローベンチ
3 ダイススタンド
6 キャリッジ
7 キャリッジ走行部
8 挿入ベッド
10 ガイドレール
11,12 無端索条手段
13 走行駆動部
15 駆動モータ
23 第1出力軸
24 第2出力軸
27 第1軸受部
28 第2軸受部
30 軸受支持体
40 駆動分配軸
41 主駆動ギヤ
50 第1ギヤ部
51 第2ギヤ部
53 第1分配ギヤ
54 第1従動ギヤ
56 第2分配ギヤ
57 第2従動ギヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動モータ(15)による駆動を受けて回転する駆動分配軸(40)と、この駆動分配軸(40)に軸心を平行させて設けられた第1、第2出力軸(23,24)と、前記駆動分配軸(40)と第1出力軸(23)とを連動可能に設けられた第1ギヤ部(50)と、前記駆動分配軸(40)と第2出力軸(24)とを連動可能に設けられた第2ギヤ部(51)とを有しており、前記第1出力軸(23)が高位で第2出力軸(24)が低位となって且つ互いに背反する方向へ突出して設けられていることを特徴とする減速機。
【請求項2】
前記第1ギヤ部(50)と第2ギヤ部(51)とは駆動分配軸(40)の軸方向に沿って互いに所定間隔をおいて離反配置されており、これら第1ギヤ部(50)と第2ギヤ部(51)との離反間には、第1出力軸(23)を回転自在に保持する第1軸受部(27)と第2出力軸(24)を回転自在に保持する第2軸受部(28)とを上下に配置させた軸受支持体(30)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の減速機。
【請求項3】
前記第1ギヤ部(50)は、前記駆動分配軸(40)に対して一体回転可能に設けられた第1分配ギヤ(53)とこの第1分配ギヤ(53)に噛合した状態で前記第1出力軸(23)に対して一体回転可能に設けられた第1従動ギヤ(54)とを有しており、
前記第2ギヤ部(51)は、前記駆動分配軸(40)に対して一体回転可能に設けられた第2分配ギヤ(56)とこの第2分配ギヤ(56)に噛合した状態で前記第2出力軸(24)に対して一体回転可能に設けられた第2従動ギヤ(57)とを有しており、
前記駆動分配軸(40)には、第1分配ギヤ(53)と第2分配ギヤ(56)との離反間に配置される状態で主駆動ギヤ(41)が一体回転可能に設けられこの主駆動ギヤ(41)を介して駆動モータ(15)による駆動が当該駆動分配軸(40)に伝達されるようになっていることを特徴とする請求項2記載の減速機。
【請求項4】
起立設置されたダイススタンド(3)に対してダイが横貫通状に設けられ、このダイに対する素材通過方向の一次側に条素材の挿入ベッド(8)が設置され二次側に素材引き抜き用キャリッジ(6)を具備したキャリッジ走行部(7)が設置されるドローベンチにおいて、
前記キャリッジ走行部(7)はキャリッジ(6)の走行をガイドするガイドレール(10)と、このガイドレール(10)の左右両脇に架設されてキャリッジ(6)をガイドレール(10)に沿って牽引駆動させる左右一対の無端索条手段(11,12)と、これら左右の無端索条手段(11,12)を同期駆動させる走行駆動部(13)とを有しており、
左右の無端索条手段(11,12)は、一方が高レベルに架設され他方が低レベルに架設されて段違い化されていると共にこれら各無端索条手段(11,12)の牽引中心同士を結ぶ傾斜直線上でキャリッジ(6)の牽引中心と連結されており、
前記走行駆動部(13)は、左右の無端索条手段(11,12)におけるダイススタンド(3)から遠い方の端部相互間に設置される減速機と、この減速機に対して回転駆動力を付与する駆動モータ(15)とを有しており、
前記減速機が請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の減速機(1)であって高位の第1出力軸(23)を高レベル配置の無端索条手段(11)に連結させ低位の第2出力軸(24)を低レベル配置の無端索条手段(12)に連結させている
ことを特徴とするドローベンチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−14248(P2010−14248A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−176727(P2008−176727)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【特許番号】特許第4228032号(P4228032)
【特許公報発行日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(508204836)株式会社藤岡工作所 (2)
【Fターム(参考)】