説明

減量薬を投与するための方法

第1の薬物と第2の薬物とを有する第1の単位用量と、その第1の薬物とその第2の薬物とを有する第2の単位用量とを含み、その第2の単位用量が、その第1の単位用量とは異なる量のその第2の薬物を含み、単位用量パッケージが、その第1の単位用量およびその第2の単位用量を保有するように構成されている単位用量パッケージを使用する医薬品を投与するための方法およびシステム。好ましい実施形態において、その方法およびシステムは、減量薬を投与するために用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2006年11月9日に出願した米国仮出願第60/865159号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、医薬品組成物、好ましくは、以下に限定はされないが、個体において、減量に影響を及ぼし、食欲を抑え、かつ/または肥満に関連した状態を治療するために有用な組成物を投与するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
肥満は、身体の過剰な脂肪の蓄積を特徴とする障害である。肥満は、主要な疾患原因の1つとして認識され、地球規模の問題として浮かび上がっている。高血圧、インスリン非依存性糖尿病、動脈硬化症、異脂肪血症、ある種の形の癌、睡眠無呼吸、および変形性関節症などの肥満からくる合併症の事例の増加は、一般住民における肥満の増加に関係している。
【0004】
1994年以前は、肥満は、一般に精神的な問題と見なされていた。1994年の脂肪細胞由来のホルモンであるレプチンの発見によって、ある種のケースでは、肥満は、生化学的基礎を有する可能性があるという認識が生まれた。この認識がもたらしたものは、肥満治療は化学的手法で実現できるという考えであった。それ以来、多くのこのような化学的治療剤が市場に出てきた。
【0005】
疾病または健康状態、例えば、肥満およびそれと関係する状態を治療するさまざまな方法は、一定の薬物またはそれらの組合せを投与することを伴う。例えば、多くの参考文献が、抗痙攣薬、オピオイド拮抗薬および/またはノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NRI)を含む一定の減量製剤を、減量をさせるためにそれが必要な患者に投与することを開示している。例えば、すべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願公開第2004/0033965号、同第2004/0198668号、同第2004/0254208号、同第2005/0137144号、同第2005/0143322号、同第2005/0181070号、同第2005/0215552号、同第2005/0277579号、同第2006/0009514号、同第2006/0142290号、同第2006/0160750号および同第2006/0079501号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮出願第60/865159号
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/0033965号
【特許文献3】米国特許出願公開第2004/0198668号
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0254208号
【特許文献5】米国特許出願公開第2005/0137144号
【特許文献6】米国特許出願公開第2005/0143322号
【特許文献7】米国特許出願公開第2005/0181070号
【特許文献8】米国特許出願公開第2005/0215552号
【特許文献9】米国特許出願公開第2005/0277579号
【特許文献10】米国特許出願公開第2006/0009514号
【特許文献11】米国特許出願公開第2006/0142290号
【特許文献12】米国特許出願公開第2006/0160750号
【特許文献13】米国特許出願公開第2006/0079501号
【特許文献14】米国特許第6905708号
【特許文献15】米国特許仮出願第60/740034号
【特許文献16】米国特許仮出願第60/832110号
【特許文献17】米国特許仮出願第60/835564号
【特許文献18】米国特許出願第11/194201号
【特許文献19】米国特許仮出願第60/811251号
【特許文献20】米国特許仮出願第60/841114号
【特許文献21】米国特許仮出願第3942641号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Glass, M. J.、Billington, C. J.、Levine, A. S.、Neuropeptides 1999年、33巻、350頁
【非特許文献2】Reneric, J. P.、Bouvard, M. P.、CNS Drugs、1998年、10巻、365頁
【非特許文献3】米国薬局方第24版(2000年) (USP 24)、1941〜1943頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、一定の減量製剤を含むがそれらには限定されない一定の医薬品の全用量での投与は、初期には有害な副作用を招く可能性があり、その結果患者は、指示された薬剤の全用量には耐えられない可能性がある。この不耐性により、より厳しい副作用ならびに/あるいは有効量および/または治療計画の早まった放棄がもたらされ得る。例えば、抗うつ薬と組み合わせた抗痙攣薬の投与は、減量に影響を及ぼす高められた能力を有する組合せを提供し得るが、抗痙攣薬の投与に付随して起こり得る初期の有害な副作用を必ずしも減少または排除しない。同様に抗うつ薬と組み合わせたオピオイド受容体拮抗薬の投与は、減量に影響を及ぼす高められた能力を有する組合せを提供し得るが、オピオイド拮抗薬の投与に付随して起こり得る有害な副作用を必ずしも減少または排除しない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
起こり得る患者に対する初期の有害な副作用を、減少し、最小限に抑え、かつ/または排除すると同時に、医薬製剤、望ましくは減量用製剤の有効量を投与するための方法およびシステムが今回開発された。大まかに言えば、これらの方法およびシステムは、投与の進行中に多成分製剤の1つまたは複数の用量を変化させることを含む。例えば、一実施形態において、2つの薬物の減量製剤中の1つの薬物の用量は、最初の低い用量からその後投与中に有効な維持用量に徐々に増加される。好ましい実施形態において、有害な副作用は減少し、患者のコンプライアンスおよび快適さが増し、それによって治療計画の効果は増大する。
【0010】
一実施形態は、疾患または健康状態を治療する、例えば、減量に影響を及ぼす、食欲を抑える、および/または、肥満に関連する疾患を治療する方法を提供する。その方法は、第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の用量を、それを必要としている患者に投与する工程と、第1の薬物と第2の薬物とを含む第2の用量を投与する工程とを含み、その第2の用量は、その第1の用量とは異なる量の第2の薬物を含む。
【0011】
別の実施形態は、医薬品組成物のための単位用量パッケージを提供する。その単位用量パッケージは、第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の単位用量と、その第1の薬物とその第2の薬物とを含む第2の単位用量とを含み、その第2の単位用量は、その第1の単位用量とは異なる量の第2の薬物を含み、単位用量パッケージは、その第1の単位用量とその第2の単位用量とを保有するように構成されている。
【0012】
別の実施形態は、ブプロピオンと、ゾニサミドおよびナルトレキソンの少なくとも1つとの組合せを包装する方法を提供する。その方法は、ブプロピオンと、ゾニサミドおよびナルトレキソンの少なくとも1つとを保有する単位用量パッケージを準備する工程と、単位用量パッケージ中にその単位用量パッケージについての投与説明書を包装する工程とを含む。
【0013】
これらおよびその他の実施形態を以下でより詳細に説明する。
【0014】
実施形態のこれらおよびその他の態様は、類似の参照の数表示が全体を通して同じ部分を指す以下の記述および添付図面(これらは説明のためであり実施形態を限定するものではない)から容易に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】単位用量パッケージの一実施形態における単位セルの前面透視図である。
【図1B】単位用量パッケージの一実施形態における単位セルの裏面透視図である。
【図1C】単位用量パッケージの一実施形態における単位セルの裏面透視図である。
【図2A】2つの横列の単位セルをもつ単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図2B】図2Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図3A】2つの横列の単位セルをもつ単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図3B】図3Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図4A】4つの横列の単位セルを示している単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図4B】図4Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図5A】2つの横列の単位セル内に4つの横列の単位セルを含んでいる単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図5B】図5Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図6A】第2の単位用量パッケージが付いている単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図6B】図6Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図7A】6つの横列の単位セルおよび2つの縦列の単位セルを含む単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図7B】図7Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図8A】第2の単位用量パッケージが付いている単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図8B】図8Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【図9A】8つの横列のブリスターおよび2つの縦列の単位セルを含む単位用量パッケージの一実施形態の前面透視図である。
【図9B】図9Aにおける単位用量パッケージの裏面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に記載されかつ/または画かれている単位用量パッケージに関して、横列(水平方向)および縦列(垂直方向)は、横列が縦列になり、縦列が横列になるように反転させることができることは当然である。慣例として本出願は一般に水平方向を横列と呼び垂直方向を縦列と呼ぶが、かかる反転は本開示の範囲内のものである。
【0017】
本明細書に記載の好ましい実施形態は、大まかには、患者に対して起こり得る初期の有害な副作用を、減少し、最小限に抑え、かつ/または排除すると同時に、疾患または健康状態の治療の(例えば、減量に影響を及ぼす、食欲を抑える、および/または肥満に関連する疾患を治療する)ための医薬化合物を投与するためのシステムおよび方法に関する。大まかに言えば、これらの方法およびシステムは、投与の進行中に多成分医薬製剤の1つまたは複数の用量を変化させることを含む。例えば、一実施形態において、2つの薬物の減量製剤中の1つの薬物の用量は、最初の低い用量からその後投与中に有効な維持用量に徐々に増加される。好ましい実施形態において、有害な副作用は減少し、患者のコンプライアンスおよび快適さが増し、それによって治療計画の効果は増大する。
【0018】
医薬品製剤は、同時に投与される別々の用量として、または、2つ以上の活性成分もしくは医薬品組成物を含む単一剤形、例えば多層錠、としてのいずれかで投与される2つ以上の医薬品組成物を含む。医薬品組成物は、化合物(例えば、1つまたは複数の薬物)の付加的な医薬化合物、例えば希釈剤または担体などとの混合物である。該医薬品組成物は、生物への薬物の投与を容易にする。医薬品組成物は、化合物を無機酸もしくは有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などと反応させることによって得ることができる。本明細書で使用する「薬物」とは、FDA認可を受けている活性成分および製剤ならびにFDA認可を受けていないそれらのものの両方を意味する。
【0019】
いくつかの実施形態において、多層錠は、医薬品組成物を含む2つ以上の医薬品層およびその2つ以上の医薬品層の少なくとも2つの間に中間層を含む医薬製剤である。その中間層は、該2つ以上の医薬品層の少なくとも2つより実質的に高い溶出速度で、生体内で溶解するように設定されている。新規な多層錠製剤が、全体として参照により本明細書に組み込まれている本出願と同じ日に出願した標題が、層状医薬製剤(LAYERED PHARMACEUTICAL FORMULATIONS)である同時係属の出願に記載されている。
【0020】
本明細書に記載の疾患または健康状態を治療する、好ましくは、減量に影響を及ぼす、食欲を抑える、および/または、肥満に関連する疾患を治療する方法は、患者に一連の薬用量を投与する工程を含む。例えば、第1の用量を投与する工程は、第1の薬物および第2の薬物の投与を含む。各薬物は、別々に投与することができ、または各薬物は単一剤形、例えばカプセルまたは多層錠の一部であり得る。薬物を投与する多様な技術が当技術分野には存在し、経口、注射、エアロゾル、非経口および局所投与が挙げられるがこれらに限定はされない。第2の用量の投与は、第1の薬物および第2の薬物を投与する工程を含む。第2の投与における第2の薬物の量はいろいろであり、好ましい実施形態においては、第1の投与における第2の薬物の量より多い。後にくる投与において、第2の薬物の量は、有効な維持量に到達するまで増やすことができる。
【0021】
薬物によっては、有効な維持量で投与したとき、初期のおよび/または重い副作用を招く可能性がある。そのような薬物は、医薬品組成物中で他の薬物と合わせて1つまたは両方の薬物の有効性または耐用性を増す(例えば有害な副作用を減少させることによって)ことができる。上記のシステムおよび方法に従ってそのような医薬製剤を投与したとき、さもなければ投与中に存在し得る副作用が、減少または除去される。
【0022】
例えば、減量に影響を及ぼし、食欲を抑え、かつ/または肥満に関連した状態を治療し、同時に、患者に対して起こり得る初期の有害な副作用を、減少し、最小限に抑え、かつ/または排除するためのいくつかの医薬製剤としては、抗痙攣薬および/またはオピオイド受容体拮抗薬と併用した抗うつ薬の投与が挙げられる。好ましい実施形態において、抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬と共に抗うつ薬を含む医薬製剤は、肥満の治療に有効である。抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬と共に抗うつ薬を含む第1の用量を、最初の日に投与する。抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬と共に抗うつ薬を含む第2の用量を、2日目に投与する。その第2の用量中の抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬の量は、最初の用量と比較して増加する。それぞれのその後の用量において、その抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬の量は、維持量に到達するまで増加する。このようにして、該患者は、医薬製剤中に存在するその抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬の用量の投与に慣れるようになり得る。患者はそのとき、さもなければ肥満に関連する疾患を治療するのに有効な量の抗うつ薬と一緒の抗痙攣薬またはオピオイド受容体拮抗薬の用量に伴って起こり得る初期のおよび/または重い副作用をあまり受けないようである。
【0023】
実用的な目的に対して、いくつかの実施形態においては単位用量パッケージを、本明細書に記載の方法を促進するために採用する。単位用量パッケージは、疾患または健康状態を治療するため、好ましくは減量に影響を及ぼし、食欲を抑え、かつ/または肥満に関連した状態を治療するための薬物の医薬製剤を含む。単位用量パッケージは、第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の単位用量と、第1の薬物と第2の薬物とを含む第2の単位用量とを含む。その第2の単位用量において、第2の薬物の量は、第1の単位用量における第2の薬物の量とは異なる。
【0024】
図1Aは、単位用量パッケージの一実施形態を説明している。図1Aは、単位セル104の前面100を示す。それぞれの単位セル104は、医薬品組成物118を囲っている空洞を有する少なくとも1個のブリスター106を含む。その単位セル104は、その単位セル104内に含まれる具体的な用量(または単位用量を投与するための指示)のためのラベル108を含む。その単位セル104は、また、場合によって閉じた押し込みタブ110を含み、場合によって単位セル104の前面100から裏側に押してブリスター106を開け、医薬品組成物118への接近手段を提供する対応する開いた押し込みタブ114を含む。いくつかの実施形態において、そのタブは存在せず、その用量は投薬するためにブリスターパックのカバーから押し出される。
【0025】
図1Bは、単位用量パッケージの裏面102を示している。この実施形態における単位セル104は、単位セル104内に含まれている単回投与のためのラベル108を有しており、裏面102のラベル108は、単位用量パッケージ100の前面のラベル108に対応する。図1Bの実施形態に示されているのは、ブリスター106を開けるために後方にはがされるか除去される以前の開かれた押し込みタブ114である。
【0026】
図1Cには単位用量パッケージの裏面102が図示されており、開かれていない単位セル112を、ブリスター106からの医薬品組成物118の投薬を可能にするように開けて後方にはがした押し込みタブ116と対比している。
【0027】
別の実施形態において、図2Aは、カバー206に付いている単位用量パッケージ210の前面である。付着しているカバー206は、カバー206を単位用量パッケージと連結している折り曲げ部分204を用いて単位用量パッケージ210の前面を覆うように折り曲げる。その単位用量パッケージ210は、その単位用量パッケージ210の前部に突き出ている空洞のある少なくとも1個のブリスター106を含有する。いくつかの実施形態においては、そのブリスター106は、熱成型または冷成型したブリスターである。
【0028】
単位セルについての複数のブリスターが、図2Aにおいて矢印216の間で示されている横列または矢印208の間の横列のように横列に形成される。ブリスターの横列216は、特定の医薬成分または組成物の増加する用量に対応する。一実施形態において、1横列中の単一ブリスター106は、抗痙攣薬および抗うつ薬の用量の組合せを含む。抗痙攣薬の量は横列208の1つの端から反対の端までの各用量中で増加し、一方、抗うつ薬の量は横列208中に含まれているすべての用量で一定である。
【0029】
適宜、押し込みタブ202は、横列216または横列208のいずれかにおける単一ブリスター106の開放を可能にする。例えば、押し込みタブ202は、そのタブ202を単位用量パッケージ210の前からその単位用量パッケージの裏まで、鍵、ペン、ピン、親指の爪または何らかのその他の物を用いて押し込むことによってブリスター106を開放することを可能にする。その単位用量パッケージを次にひっくり返し、その押し込みタブ202をはがして単位用量パッケージの裏張りを露出させかつ/または取り除く。さもないとブリスター106中に入ったままの用量は、そのとき裏張りを経て単位用量パッケージの裏側から押し出すことができる。別法では、その用量は、その任意的なタブのない裏張りから押し出す。そのブリスターは、表側または裏側にあることができ、用量は、それに対応してそのパッケージの裏または表から押し出すことができることは当業者であれば理解しよう。
【0030】
単位用量パッケージは、任意の適当な材料でできている。いくつかの実施形態において、単位セルを開けるための指示がその単位用量パッケージに付いているカバー206に含まれている。別法では、指示は、横列208、横列216の下、または単位用量パッケージ210の前面の任意の部分に盛り込まれている。いくつかの実施形態において、指示書は別にされているが、キットの一部として単位用量パッケージと共に含まれている。指示は、また、その単位用量パッケージを梱包している包装材料に印刷することもできる。いくつかの実施形態において、指示は、以下のライン、(1)鍵、ペンまたは親指の爪により黒い半円を押し込む、(2)カードを回転させタブをはがしてホイルを露出させる、(3)プラスチックのブリスターを押して投薬する、に沿ったことを述べている。いくつかの実施形態において、文字列「PUSH」またはその何らかの変形はブリスターを開放するタブに位置付けられている。
【0031】
図2Bは、単位用量パッケージの裏側214を示している。その単位用量パッケージの裏側214は、単位用量パッケージ用の任意の適当な材料でできている。例えば、各ブリスター106の裏張り212は、タブ202およびブリスター106とも連結している半剛体のホイルまたはその他の材料を含むことができる。前に説明したように、タブ202が単位用量パッケージの前面からその単位用量パッケージの裏面に押し込まれると、そのときそのタブ202は、裏返しにはがされて裏張り212をはがして医薬品組成物を露出させ、かつ/またはブリスター106から押し出すことを可能にする。別法では、そのタブは省略され、用量は裏張りを最初にはがし返すことなくそこから押し出す。
【0032】
いくつかの実施形態において、複数の薬物が特定の時間に放出するための単一のブリスター中に含まれている。他の実施形態においては、単一のブリスターが、1個だけの薬物、例えば単回投与の1つまたは複数の即時放出性製剤を含む。用語「即時放出性」は、その即時放出性製剤が製剤の溶解特性を変化させるように構成されていないことを明記するために本明細書では使用する。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の製剤が、1つまたは複数の制御放出製剤を含む。用語「制御放出」は、本明細書では、その普通の意味で使用され、従って、それらの溶解特性を変化させる成分と組み合わされた製剤を含む。「徐放性」製剤は、溶解特性が即時放出性製剤のそれより長時間にわたって引き延ばされるように成分が加えられている制御放出製剤の一種である。「単位用量」とは、単一の投与時間に摂取される薬物(1つまたは複数)の量である。いくつかの実施形態において、単位用量は、単一の医薬製剤または物理的形状、例えばピルまたはカプセル中に薬物の組合せを含む。いくつかの実施形態において、単位用量は、複数の別々の医薬製剤または物理的形状、例えば複数のピルまたはカプセル中に薬物の組合せを含む。いくつかの実施形態においては、単一の薬物が、複数の医薬製剤または物理的形状、例えば複数のピルまたはカプセル中に単一の単位用量として存在する。いくつかの実施形態において、単位用量は、1つまたは複数のブリスター中に含まれてよい。従って、いくつかの実施形態において、単一のブリスターは、単一の薬物、例えば、単一のピルまたはカプセル中の徐放性ゾニサミドの単回投与分のみを含む。別の実施形態において、徐放性ゾニサミドの単位用量は、例えば、それぞれが1つまたは複数のピルを含んでいる複数のブリスター内に入れることができる。従って、一実施形態において、単位用量パッケージ中の単一の横列または縦列内の2つまたは3個のブリスターは、薬物の単一単位用量を含む。
【0033】
図3Aは、曜日ラベル302が時間ラベル304と対応している実施形態を示している。曜日ラベル302は、さらに、単位用量を含んでいる単位セル104に対応している。この実施形態においては、単一のブリスター106が、単位セル104中に含まれている。図示されている実施形態において、ブリスターの横列308は、薬剤の投与のための特定の時間ラベル304に対応している。図3Aに示されているように、一定の曜日302は、患者への特定の投与の1つまたは複数の単位用量に対応している。例えば、横列308および縦列306から最初の単位用量は土曜日の午前の投与に対応する。その同じ日の後刻に、横列310および縦列306から(夕方の時間の投与のため)、患者は2回目の単位用量を受ける。このようにして患者は、肥満に影響を及ぼすための特定の薬物を投与するための単位用量パッケージを使用する。
【0034】
いくつかの実施形態において、単位用量に対応する医薬品組成物は複数の薬物を含む。そのような実施形態において、特定の曜日302および時間304は、単一の単位用量に相当する。例えば、一連の単位用量の一実施形態において、各用量は固定量の第1の薬物と固定量の第2の薬物とを含む。一連の単位用量の別の実施形態において、各用量は固定量の第1の薬物と変化する用量の第2の薬物とを含む。一連の単位用量の別の実施形態において、各用量は変化する量の第1の薬物と変化する量の第2の薬物とを含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、単位用量パッケージに関しての単位用量は、連続して番号が付けられているか、文字入りになっているか、または各単位用量の投与の順序を示す数字と文字の組合せである。いくつかの実施形態において、その連続した番号付けは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、... nに対応し、ここで各数字は、1日、1週間または1カ月の一部または全部に相当し、「n」は、有限数である。例えば1つの実施形態において図3Aと形が似ている単位用量パッケージは、投与の曜日および時間に相当する数に関するラベルを含む。この実施形態においては、「曜日ラベル」または「時間ラベル」は存在しない。
【0036】
図3Bは、図3Aに示されている単位用量パッケージの背面を示している。
【0037】
単位用量パッケージの別の実施形態において、図4Aは、複数のブリスター106を開くための一連の押し込みタブ402を示している。例えば、縦列412内で、横列404および横列406の両方からのブリスターは、タブ414を押し込み、下で図4Bとの関連で記されている裏張り416を除去することによって開かれよう。同様に、押し込みタブ418により、縦列412内の2個のブリスター106、横列408からの1つと横列410からの1つとが開かれよう。
【0038】
図4Bは、図4Aにおける単位用量パッケージに対する裏張り416を示している。その裏張り416は、押し込みタブ402が、1回で複数のブリスターを開放することを可能にする。
【0039】
図5Aに示されている単位用量パッケージの別の実施形態において、単位セル104上の特定の曜日ラベル302は、薬剤の投与のための時間ラベル304にそれぞれ対応する。ここで、薬剤の投与のために示されている時間ラベル304は、午前と午後の投与である。午前の投与において、単位セル104は、横列502からの単一のブリスター106と横列504からの単一のブリスター106とを含む。単位セル104の横列は夕方の投与に対応する。このように、この実施形態においては、横列506内の各単位セル104は、特定の医薬品組成物の夕方の投与のための2個のブリスター106を含む。
【0040】
さらに、縦列508内の薬物の組合せを含む単位用量は、ある土曜日の朝の投与および夕方の投与に対応する。その朝の投与は、横列502からの1個のブリスター106と横列504からの1個のブリスター106とを含む。横列502、504からの薬剤の組合せは、土曜日の朝の投与のための薬剤の単位用量に相当する。
【0041】
図5Bは、図5Aにおいて示されている単位用量パッケージの背面を示している。
【0042】
単位用量パッケージの別の実施形態が、図6Aに示されている。その実施形態は、折り曲げ部分610を介して第1の単位用量パッケージ601に取り付けられている第2の単位用量パッケージ602を示している。その第1の単位用量パッケージ601は、4個のブリスター106を含む横列604を示しており、そこでは、1つだけの押し込みタブ606が、その横列604内のすべてのブリスター106を開く。同様に、第2の単位用量パッケージ602は、横列および縦列に配置された複数のブリスター106を含む。ブリスター106の横列を開くための押し込みタブ612が、その第2の単位用量パッケージ602上に示されている。その押し込みタブ612は、横列全体、例えば、その第2の単位用量パッケージ602上の横列608を開くであろう。
【0043】
図6Aに示されているように、第2の単位用量パッケージ602上のブリスターの横列608は、2個のブリスター106を含んでいる。第1の単位用量パッケージ601上のブリスターの横列604は、4個のブリスターを含んでいる。このようにいくつかの実施形態においては単一の単位用量パッケージが多数のブリスター106を含む。さらに、図6Aに示されているように、ブリスター106の各横列は、押し込みタブ606または612によって開かれるように構成されている。
【0044】
図6Bは、図6Aに示されている単位用量パッケージの背面に相当する。
【0045】
単位用量パッケージの別の実施形態が、図7Aに示されている。図6Aに示されている実施形態と同様に、第1の単位用量パッケージ601が折り曲げ部分610を介して第2の単位用量パッケージに取り付けられている。その第1の単位用量パッケージ601は、また、折り曲げ部分204を介してカバー206に取り付けられている。いくつかの実施形態において、そのカバーは、指示シートを含む。この実施形態においては、第1の単位用量パッケージ601は、単位用量の午前の投与に対応し、第2の単位用量パッケージ602は、単位用量の午後の投与に対応している。
【0046】
図7Bは、図7Aにおける単位用量パッケージの背面を示している。
【0047】
図7Aに示されている実施形態と同様に、図8Aは、折り曲げ部分204を介してカバー206に取り付けられている第1の単位用量パッケージ601を含む1つの実施形態を示している。その第1の単位用量パッケージ601は、また、折り曲げ部分610を介して第2の単位用量パッケージ602に取り付けられている。ここでその第2の単位用量パッケージ602は、4個のブリスター106の横列804を含み、ブリスター106の1つだけの横列が、1つだけの押し込みタブ612によって開かれる。図8Aは、単一の押し込みタブ612が、第2の単位用量パッケージ602上の横列804内の4個のブリスター106すべてを開くことを示している。同様に、単一の押し込みタブ606は、第1の単位用量パッケージ601上のブリスター106の横列804を開く。
【0048】
図8Bは、図8Aにおける単位用量パッケージの裏側を示している。
【0049】
図9Aに示されている別の実施形態において、折り曲げ部分204を介してカバー206に取り付けられている第1の単位用量パッケージ601は、特に薬物の午前の投与の時間ラベル304に対応する。特別の週に対する午前の用量が、第1の単位用量パッケージ601上の単位セル104中に用意されている。図8Aにおけると同様に、単一の押し込みタブ606を開くことによって、木曜日の午前の投与の単位用量に相当する横列604内に含まれている薬物が露出される。同様に、押し込みタブ612は、土曜日の夕方の横列804に対応する単位セル104中のすべてのブリスター106を開く。第1の単位用量パッケージ601および第2の単位用量パッケージ602に列挙されているそれぞれの曜日および時間は、異なる用量に対応している。
【0050】
図9Bは、図9Aに示されている単位用量パッケージの背面を示している。
【0051】
本明細書に開示されているいずれの実施形態においても、疾患または健康状態を治療するために利用される活性な医薬成分は、以下の任意の化合物から選択することができる。
【0052】
抗うつ薬および心理療法
前述のように、いくつかの実施形態において、肥満の治療のためまたは減量に影響を及ぼすための組成物は、抗うつ薬と抗痙攣薬およびオピオイド受容体拮抗薬の少なくとも1つとを含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ドーパミン再取り込み阻害薬または受容体拮抗薬を含む。ドーパミン再取り込み阻害薬の例としては、フェンテルミンおよびその薬学的に許容できる塩またはプロドラッグが挙げられる。ドーパミン受容体拮抗薬の例としては、ハロペリドール、オカペリドン、リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、アミスルプリド、およびピモジドならびにそれらの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグが挙げられる。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬を含む。ノルエピネフリン再取り込み阻害薬の例としては、ブプロピオン、チオニソキセチン、アトモキセチンおよびレボキセチンならびにそれらの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグが挙げられる。その他の実施形態としては、抗うつ薬がドーパミン作動薬であるものが挙げられる。市場で入手できるドーパミン作動薬としては、カベルゴリン、アマンタジン、リスリド、ペルゴリド、ロピニロール、プラミペキソール、およびブロモクリプチンが挙げられる。いくつかの実施形態において、該抗うつ薬は、セロトニン再取り込み阻害薬、好ましくは選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含む。セロトニン再取り込み阻害薬の例としては、フルオキセチンおよびそれの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグが挙げられる。
【0053】
本明細書の開示を通して、用語「薬学的に許容できる塩」とは、化合物の製剤が、それを投与する生命体に対して深刻な刺激を引き起こさず、その化合物の生物学的活性および特性を無効にしないことを意味する。製薬塩は、開示されている化合物を、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸など、と反応させることによって得ることができる。製薬塩は、また、開示されている化合物を塩基と反応させて、アンモニウム塩のような塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩など、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、有機塩基、例えばジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの塩、ならびに、アルギニン、リジンなどのアミノ酸とのそれらの塩を生成させることによって得ることができる。
【0054】
用語「プロドラッグ」とは、生体内で親薬物に転化する薬剤を意味する。プロドラッグは、状況によってはそれらがその親薬物より投与するのが容易であるのでしばしば有用である。それらは、例えば、経口投与によって体内に吸収され利用され得るが、その親はそうではない。プロドラッグは、また、その親薬物よりも改善された医薬品組成物中への溶解性を有することができ、あるいは増大した触診性(palpability)を示すことができまたは処方がより容易であり得る。
【0055】
化学名が(±)-1-(3-クロロフェニル)-2-[(1,1-ジメチルエチル)アミノ]-1-プロパノンであるブプロピオンは、ZYBAN(登録商標)およびWELLBUTRIN(登録商標)として販売されている薬物の活性薬物であり、通常は塩酸塩として投与される。本開示を通して、用語「ブプロピオン」が使用されるときはいつも、その用語は、遊離塩基として、または薬学的に許容できるその塩として、あるいはブプロピオン代謝物またはその塩としてのブプロピオンを網羅的に示すものと理解されたい。
【0056】
本明細書に記載の方法および組成物に含めるのに適するブプロピオンの代謝物としては、ブプロピオンのエリトロ形およびトレオ形アミノアルコール、ブプロピオンのエリトロ形アミノジオール、およびブプロピオンのモルホリノール代謝物が挙げられる。いくつかの実施形態において、ブプロピオンの代謝物は、(±)-(2R*,3R*)-2-(3-クロロフェニル)-3,5,5-トリメチル-2-モルホリノールである。いくつかの実施形態において、その代謝物は、(-)-(2R*,3R*)-2-(3-クロロフェニル)-3,5,5-トリメチル-2-モルホリノールであり、一方他の実施形態において、その代謝物は、(+)-(2S,3S)-2-(3-クロロフェニル)-3,5,5-トリメチル-2-モルホリノールである。好ましくは、ブプロピオンのその代謝物は、ラダファキシンのそのありふれた名前によって知られている(+)-(2S,3S)-2-(3-クロロフェニル)-3,5,5-トリメチル-2-モルホリノールである。本開示の範囲は、上記の遊離塩基としてのブプロピオンの代謝物、または薬学的に許容できるそれの塩としての代謝物を含む。ブプロピオンの制御放出ブプロピオン製剤は、当技術分野で既知である。例えば、6〜12時間にわたって体内でブプロピオンを送達するように設定されている1日1回投与の用量を開示している米国特許第6905708号を参照されたい。
【0057】
化学名が、2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンであるオランザピンは、主として、統合失調症、双極性障害における急性躁病発現の治療、これら障害の両方と関連する双極性障害および不穏の急性期治療、維持治療のための精神治療薬として使用される。本開示を通して、用語「オランザピン」が使用されるときはいつも、その用語は、遊離塩基として、または薬学的に許容できるその塩として、あるいはオランザピン代謝物またはその塩としてのオランザピンを網羅的に示すものと理解されたい。
【0058】
オランザピンは、線形の動態(linear kinetics)を見せる。その排出半減期は、21〜54時間である。定常状態の血漿濃度が約1週間のうちに得られる。オランザピンは、広範囲に及ぶ初回通過代謝を受け、生体利用効率は食物によって影響されない。
【0059】
精神治療薬は、ミルタザピン、セチプチリン、パロキセチン、ベンラファクシン、オランザピン、ブプロピオン、リスペリドン、ラモトロジン(lamotrogine)、リスペリドン、リチウム塩、バルプロ酸、およびそれらの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグからなる群から選択することができる。いくつかの実施形態において、その精神治療薬は、抗うつ薬、片頭痛治療薬、抗双極性薬、抗躁薬、気分安定剤、または抗てんかん薬である。抗うつ薬の例としては、パロキセチン、ミルタザピン、およびブプロピオンが挙げられる。抗双極性薬の例としては、リチウム、バルプロエート、カルバマゼピン、オキシカルバマゼピン、ラモトロジン(lamotrogine)、チアガビン、オランザピン、クロザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ジプラシドン、およびベンゾジアゼピン系薬が挙げられる。また、これらの薬物の薬学的に許容できる塩またはプロドラッグ、上記薬物の徐放または制御放出製剤、ならびに上記薬物の組合せも挙げられる。
【0060】
フルオキセチンは、その化学名が、N-メチル-3-フェニル-3-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]プロパン-l-アミンである選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)であり、主として、うつ病(小児うつ病を含む)、強迫性障害(成人および小児集団の両方)、神経性過食症、パニック障害、月経前不快気分障害、心気症および身体醜形障害の治療のために使用される。本開示を通して、用語「フルオキセチン」が使用されるときはいつも、その用語は、遊離塩基として、または薬学的に許容できるその塩として、あるいはフルオキセチン代謝物またはその塩としてのフルオキセチンを網羅的に示すものと理解されたい。
【0061】
フルオキセチンは、およそ72%の生物学的利用率を有しており、ピーク血漿濃度は、6〜8時間で到達する。それは、殆どはアルブミンの血漿タンパク質に完璧に結合される。その排出半減期は、健康な成人において、1〜3日-単回投与後-から4〜6日(長期使用後)の範囲であり、肝疾患の成人では延長される。ノルフルオキセチンの半減期は、より長い(長期使用後16日間)。薬物の完全な排出には数週間かかり得る。
【0062】
SSRIは、フルオキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、パロキセチン、シタロプラム、エシタロプラム、シブトラミン、デュロキセチン、およびベンラファクシン、ならびにそれらの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグから選択することができる。いくつかの実施形態において、そのSSRIは、フルオキセチンまたはそれの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグである。
【0063】
フルオキセチンは、約24時間の生理学的半減期を有しており、一方ナルトレキソンのそれは約1.5時間である。しかしながらそれらの代謝物は24時間を超える半減期を実証することができる。従って、場合によっては、1日を通して2回または3回以上の用量のナルトレキソンと併せた1日当たり1回量のフルオキセチンを投与する(以下で述べる)のが有利であり得る。ナルトレキソンは、また、用量を1日1回投与する徐放性製剤中にあり得るが、ナルトレキソンは、1日を通して、または12時間の間に血流中に徐々に入り込む。
【0064】
強迫性障害の症状は、フルオキセチンおよびナルトレキソンを投与されている個体においては阻止される。強迫性障害と関連する有害事象は、フルオキセチンおよびナルトレキソンを投与されている個体においては減少する。強迫性障害に対するフルオキセチンおよびナルトレキソンの両方の投与の効果は、フルオキセチンおよびナルトレキソン単独の投与によって期待される効果と比較して相乗的である。
【0065】
より新世代の抗うつ薬としては、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(例えば、フルオキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、パロキセチン、シタロプラム、およびエシタロプラム)、ベンラファクシン、デュロキセチン、ネファゾドン、ミアンセリン、セチプチリン、ビクアリン、トラゾドン、シアノプラミン、およびミルタザピンが挙げられる。
【0066】
フェンテルミンは、化学名が、2-メチル-1-フェニルプロパン-2-アミンおよび2-メチル-アンフェタミンのドーパミン再取り込み阻害薬の例である。本開示を通して、用語「フェンテルミン」が使用されるときはいつも、その用語は、遊離塩基として、または薬学的に許容できるその塩として、あるいはフェンテルミン代謝物またはその塩としてのフェンテルミンを網羅的に示すものと理解されたい。
【0067】
抗糖尿病薬
いくつかの実施形態において、抗糖尿病薬は、ビグアニド、グルコシダーゼ阻害薬、インスリン、メグリチニド、スルホニル尿素またはチアゾリジンジオンを含む。いくつかの実施形態において、ビグアニドは、塩酸メトホルミンを含む。いくつかの実施形態において、グルコシダーゼ阻害薬は、アカルボースおよびミグリトールを含む。インスリンの例としては、ヒトインスリン、ブタインスリン、ウシインスリン、ウシブタインスリン、さまざまな出所、例えば組み換えDNAおよび動物源などに由来するインスリン、ならびにレギュラーインスリン、NPHインスリンおよびLENTE(登録商標)型のインスリンが挙げられる。インスリンのその他の例としてはさまざまな型のインスリンの混合物(例えば、NPHインスリンとヒトおよびブタのレギュラーインスリン)が挙げられる。インスリンのその他の例としては、インスリンリスプロプロタミンおよびインスリン注射液(リポソームDNA起源)の混合物、ヒトインスリンイソフェン懸濁液およびヒトインスリン注射液の50/50(または70/30)の混合物、NPHヒトインスリンイソフェン懸濁液およびヒトインスリン注射液(リポソームDNA起源)の70/30の混合物、インスリングラルギン、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、ならびに亜鉛結晶などのその他の成分と混合されたまたはリン酸緩衝液中のインスリンが挙げられる。インスリンは、サッカロマイセスセレヴィシエまたはその他の供給源からのものであり得る。メグリチニドの例としては、ナテグリニドおよびレパグリニドが挙げられる。スルホニル尿素の例としては、グリメピリド、グリブリド、グリベンクラミド、グリキドン、グリクラジド、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミドおよびグリピジドが挙げられる。チアゾリジンジオンの例としては、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンが挙げられる。同様に、上記薬物の徐放製剤、ならびに上記薬物およびそれらの薬学的に許容できる塩およびプロドラッグの組合せも挙げられる。
【0068】
上記のように、特定の実施形態において、抗糖尿病薬は、メトホルミンである。その化学名が、1-(ジアミノメチリデン)-3,3-ジメチル-グアニジンであるメトホルミンは、特に肥満およびインスリン耐性を伴う2型糖尿病の治療においてしばしば使用される。メトホルミンは、また、糖尿病の心血管系の合併症を減少することが証明されている。
【0069】
抗痙攣薬
いくつかの実施形態において、抗痙攣薬は、ゾニサミド、トピラマート、ネンブタール、ロラゼパム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、チアガビン、ガバペンチン、ホスフェニトイン、フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸、フェルバメート、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ラモトリジン、メトスクシミドおよびエトスクシミドからなる群から選択される。
【0070】
ゾニサミドは、部分発作が発現した成人のための補助的療法として望ましい市販されている抗痙攣薬である。どんな特定の理論にも拘束されるものではないが、抗てんかん作用のメカニズムは、(1)ナトリウムチャネルの阻害、および(2)内部T型カルシウム発生の減少のようであると思われる。加えて、ゾニサミドは、塩化物流束の変化を生じることなくGABA/ベンゾジアゼピン受容体複合体に結合する。さらに、ゾニサミドは、セロトニン作用性およびドーパミン作用性の神経伝達を促し、炭酸脱水酵素に対する弱い阻害作用を有する。
【0071】
ゾニサミドは、一次性肥満を示す患者における顕著な減量を引き起こす(市販されている減量薬剤に匹敵する)ことが示されている。セロトニン、ドーパミンおよび炭酸脱水酵素の中枢神経系濃度に対するゾニサミドの影響が、この効果に関与していることが自明なこととして仮定されている。ゾニサミドが、セロトニンおよびドーパミンの合成速度を増加する証拠が本明細書に存在する。さらに、ゾニサミドがドーパミンD2受容体を刺激することを示す証拠が存在する。
【0072】
ゾニサミドは、即時放出、制御放出および/または徐放性錠剤あるいはゲルの形に製剤化することができる。これにより数日間にわたって用量レベルを増加するように患者にゾニサミドを新たに処方することが可能となる。剤形中のこの増加により、患者はゾニサミドの患者への初期投与の間にこれまで現れていたマイナスの副作用のいくつかを避けることが可能となる。いくつかのこれら初期の副作用には、身体へのショックが含まれる。全用量のゾニサミドで始める患者はある期間がたてばその用量に慣れるであろうが、身体への最初のショックが伴うマイナスの副作用は用量が数日にわたって増加される方法により避けることができる。
【0073】
ブプロピオンなどの薬物を用いる医薬製剤において、ある期間にわたって用量を増加させることによる徐放性ゾニサミド投与の方法は、身体へのショックを減らすことができ、同時に体重増加の防止および/または肥満の治療に対してそれでも最大の効果を有する。
【0074】
いくつかの実施形態において、抗うつ薬および抗痙攣薬は、大体同時に投与される。他の実施形態においては、抗うつ薬は、抗痙攣薬の前に投与される。さらに他の実施形態においては、抗うつ薬は、抗痙攣薬の後に投与される。
【0075】
特定の実施形態においては、抗うつ薬および抗痙攣薬は、個々に投与される。他の実施形態において、第1化合物と抗痙攣薬とはそれらが単一の化学物質を形成するように互いに共有結合させる。その単一の化学物質は、次に消化され、代謝されて、1つは抗うつ薬であり、他の1つは抗痙攣薬である2つの別々の生理的に活性な化学物質になる。
【0076】
本開示の単位用量パッケージ中に見出されるタイプの医薬品は、ゲルカプセルおよび錠剤を含めたブリスター内に詰めるのに適する剤形が挙げられる。
【0077】
正確な用量は薬物毎に決定されようが、殆どの場合、用量に関してはある程度一般化することができる。ブプロピオン、ゾニサミド、およびそれらの組合せの適切な単位用量についてのいくつかの記述が、米国特許仮出願第60/740034号、2005年11月28日出願、同第60/832110号、2006年7月19日出願、同第60/835564号、2006年8月4日出願、および全体として参照により本明細書に組み込まれているタイトルが「減量に影響を及ぼすためのブプロピオンと第2の化合物との組合せ(COMBINATION OF BUPROPION AND A SECOND COMPOUND FOR AFFECTING WEIGHT LOSS)」であり、2005年8月1日に出願した米国特許出願第11/194201号、ならびに先に挙げた米国特許出願公開第2005/0215552号、および同第2006/0079501号に開示されている。
【0078】
いくつかの実施形態において、抗痙攣薬は、γ-アミノ酪酸(GABA)阻害薬、GABA受容体拮抗薬またはGABAチャネルモジュレーターである。「GABA阻害薬」に関して、それは、GABAのGABA受容体への結合を阻止するかまたはそのような結合の効果を最小にするかのいずれかによって、細胞中のGABAの産生を減らすこと、細胞からのGABAの放出を減らすこと、またはその受容体に対するGABAの活性を減らすことを意味する。GABA阻害薬は、NPY/AgRP/GABAニューロンの活性を阻害する5-HT1b作動薬または別の薬剤であり得る。加えて、GABA阻害薬は、AgRP遺伝子の発現を抑制することができ、またはGABA阻害薬は、AgRPの産生または放出を抑制することができる。しかしながら、5-HT1b作動薬が、GABA経路の阻害薬として作用することなくNPY/AgRP/GABAニューロンを阻害する(それ故、プロオピオメラノコルチン(POMC)ニューロンを活性化する)ことができることは当然である。
【0079】
特定のその他の実施形態において、該GABA阻害薬は、POMC遺伝子の発現を増加させる。これらの実施形態のいくつかにおいて、該GABA阻害薬はPOMCタンパク質の産生または放出を増加させる。特定のその他のこれら実施形態において、該GABA阻害薬はPOMC発現ニューロンに対する活性を増加させる。
【0080】
いくつかの実施形態において、該GABA阻害薬はトピラマートである。その化学名が2,3:4,5-ビス-O-(1-メチルエチリデン)-β-D-フルクトピラノーススルファメートであるトピラマートは、てんかん、レノックス-ガストー症候群(発作および発育遅延を引き起こす障害)、神経因性疼痛、双極性障害、過食の減少を含む肥満、アルコール依存症、心的外傷後ストレス障害、点頭てんかん、神経性過食症、または強迫性障害を治療するため、あるいは禁煙を助けるためまたは片頭痛を防止するためにしばしば使用される。一般に、トピラマートの初期用量は低く、ゆっくりと段階的に増加される。通常の初期用量は、1日2回の単回投与で25〜50mgである。推奨される増加量はさまざまであるが、通常は1または2週間毎に25mgと50mgの間である。維持療法のための一般的な用量は、1日100〜200mgである。
【0081】
オピオイド受容体拮抗薬
特定の実施形態において、オピオイド拮抗薬は、哺乳動物におけるμ-オピオイド受容体(MOP-R)を拮抗させる。その哺乳動物は、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、雌ウシ、霊長類、例えばサル、チンパンジー、および類人猿など、ならびにヒトからなる群から選択することができる。
【0082】
いくつかの実施形態において、オピオイド拮抗薬は、アルビモパン、ノルビナルトルフィミン、ナルメフェン、ナロキソン、ナルトレキソン、メチルナルトレキソン、およびナロルフィン、ならびにそれらの薬学的に許容できる塩またはプロドラッグからなる群から選択される。
【0083】
他の実施形態において、該オピオイド拮抗薬は、部分オピオイド作動薬である。この種の化合物は、オピオイド受容体におけるある作動薬活性を有する。しかしながらそれらは弱い作動薬であるのでそれらは事実上は拮抗薬として機能する。部分オピオイド作動薬の例としては、ペンタコジン、ブプレノルフィン、ナロルフィン、プロピラム、およびロフェキシジンが挙げられる。
【0084】
ナルトレキソン(17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルフィナン-6-オン)は、主としてアルコール依存症およびオピオイド依存症への対応において使用されるオピオイド受容体拮抗薬である。μ-亜類型選択的オピオイド拮抗薬の例えばナルトレキソンなども肥満の治療のため(Glass, M. J.、Billington, C. J.、Levine, A. S.、Neuropeptides 1999年、33巻、350頁)および中枢神経障害の治療のため(Reneric, J. P.、Bouvard, M. P.、CNS Drugs、1998年、10巻、365頁)の薬剤として現在かなり興味のあるものである。
【0085】
ナルトレキソンは、商標名REVIA(商標)の下で、その塩酸塩、塩酸ナルトレキソンとして市販されている。REVIA(商標)は、ナルトレキソンの50mg強度の即時放出性製剤である。即時放出性ナルトレキソンの最大血清濃度は、一般的にはおよそ1時間のTmaxで、非常に急速に到達する。即時放出性ナルトレキソンは、最大血漿濃度レベル(Cmax)に起因する悪心のような副作用を誘発する可能性がある。
【0086】
徐放性ナルトレキソンの製剤は、それら全体として参照により本明細書に組み込まれている米国特許仮出願第60/811251号、2006年6月5日出願、および同第60/841114号、2006年8月29日出願、に開示されている。いくつかの実施形態において、ナルトレキソンの経口剤形は、50mgの即時放出性ナルトレキソン錠剤の約75%から約125%の間の曲線下面積(AUC)を提供するのに効果的である。いくつかの実施形態においては、ナルトレキソンの経口剤形が、50mgの即時放出性ナルトレキソン錠剤のCmaxの約80%以下であるCmaxを提供するのに効果的である遅延賦形剤の量を提供する。
【0087】
本明細書に提供されているガイダンスによって情報を持つ当業者であれば、本明細書に記載の経口剤形を処方することができる。例えば、当業者であれば、50mgの即時放出性ナルトレキソン錠剤の約75%から約125%の間のAUCを提供するのに効果的であるナルトレキソンの量、および50mgの即時放出性ナルトレキソン錠剤のCmaxの約80%以下であるCmaxを提供するのに効果的である適切な遅延賦形剤の量を含む経口剤形を処方することができよう。さらに、本明細書に提供されているガイダンスを示された当業者であれば視床下部にオピオイド受容体の約80%以上をカバーすることを特徴とする薬力学的特性を有する経口剤形を処方することができる。
【0088】
徐放性ゾニサミドおよび徐放性ブプロピオン
徐放性ゾニサミドおよびブプロピオンを含む医薬製剤は、さまざまな方法、例えば徐放性のゾニサミドの顆粒またはビーズをブプロピオンまたは徐放性ブプロピオンと混合し、次いでその混合物から通常のやり方で錠剤を形成することによって製造することができる。
【0089】
ブプロピオンと組み合わせたゾニサミドの医薬製剤は、さまざまな健康状態を治療するために使用することができる。例えば、ある実施形態は、それを必要とする個体を確認する工程および有効量の徐放性ゾニサミドおよびブプロピオンを投与する工程を含む、減量に影響を及ぼし、エネルギー消費を増大し、個体における満腹感を増大させ、かつ/または個体の食欲を抑制する方法を提供する。いくつかの実施形態において、その徐放性ゾニサミドおよびブプロピオンは、大体同時に投与される。他の実施形態においては、その徐放性ゾニサミドがブプロピオンの前に投与される。さらに他の実施形態においては、その徐放性ゾニサミドは、ブプロピオンの後に投与される。他の実施形態においては、その化合物の1つが他の化合物が投与されている間に投与される。
【0090】
徐放性ゾニサミドおよび徐放性ナルトレキソン
いくつかの実施形態において、ナルトレキソンは、即時放出性ナルトレキソンまたは徐放性ナルトレキソンの製剤を含む。徐放性ゾニサミドおよびナルトレキソンを含む医薬製剤は、さまざまな方法、例えば、徐放性のゾニサミドの顆粒またはビーズをナルトレキソンまたは徐放性ナルトレキソンと混合し、次いでその混合物から通常のやり方で錠剤を形成することによって製造することができる。
【0091】
徐放性ゾニサミド医薬製剤は、さまざまな健康状態を治療するためにナルトレキソンと組み合わせて使用することができる。例えば、ある実施形態は、それを必要とする個体を確認する工程および有効量の徐放性ゾニサミドおよびナルトレキソンを投与する工程を含む、減量に影響を及ぼし、エネルギー消費を増大し、個体における満腹感を増大させ、かつ/または個体の食欲を抑制する方法を提供する。いくつかの実施形態において、その徐放性ゾニサミドおよびナルトレキソンは、大体同時に投与される。他の実施形態においては、その徐放性ゾニサミドがナルトレキソンの前に投与される。さらに他の実施形態においては、その徐放性ゾニサミドは、ナルトレキソンの後に投与される。他の実施形態においては、その化合物の1つが他の化合物が投与されている間に投与される。
【0092】
徐放性ブプロピオンおよび徐放性ナルトレキソン
いくつかの実施形態において、ナルトレキソンは、即時放出性ナルトレキソンまたは徐放性ナルトレキソンの製剤を含む。いくつかの実施形態において、ブプロピオンは、即時放出性または徐放性ブプロピオンのいずれかの製剤を含む。ブプロピオンおよびナルトレキソンの両方を含む医薬製剤は、さまざまな開示されている実施形態において使用される。
【0093】
徐放性ブプロピオンは、さまざまな健康状態を治療するためにナルトレキソンとの医薬製剤中で使用することができる。例えば、ある実施形態は、減量に影響を及ぼし、エネルギー消費を増大し、個体における満腹感を増大させ、かつ/または個体の食欲を抑制する方法を提供する。その方法は、それを必要とする個体を確認する工程および医薬製剤中の徐放性ブプロピオンおよびナルトレキソンの有効量を投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、そのブプロピオンおよびナルトレキソンは、大体同時に投与される。他の実施形態においては、そのブプロピオンがナルトレキソンの前に投与される。さらに他の実施形態においては、そのブプロピオンは、ナルトレキソンの後に投与される。他の実施形態においては、その化合物の1つが他の化合物が投与されている間に投与される。
【0094】
実施形態
一実施形態において、疾患または健康状態を治療する方法は、前記健康状態に悩んでいるとか危険にさらされている患者を確認する工程を含む。いくつかの実施形態において、その疾患または健康状態は、減量に影響を及ぼすこと、食欲を抑えることおよび肥満に関連する疾患を治療することからなる群から選択される。一実施形態において、該方法は、それを必要としている患者に、第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の用量を投与する工程と第2の用量が第1の用量とは異なる量のその第2の薬物を含むその第1の薬物とその第2の薬物とを含む第2の用量を投与する工程とを含む。
【0095】
いくつかの実施形態において、該第2の用量は、第1の用量における第2の薬物の量より多い量の第2の薬物を含む。他の実施形態において、該第2の用量は、第1の用量より少ない量の第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、該第2の用量は、第1の用量とは異なる量の第1の薬物を含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより多い量を含む。他の実施形態において、該第1の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより少ない量を含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより多い量を含み、該第2の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより多い量を含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより多い量を含み、該第2の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより少ない量を含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより少ない量を含み、該第2の薬物は、第2の用量において、第1の用量におけるより少ない量を含む。いずれの実施形態においても、第1および/または第2の薬物の量の変化は、第3、第4、第5、第6、第7またはそれ以上の用量において、所望の量に達し、その点でその後の用量が維持されるまで続けることができる。1つの薬物の増加もしくは減少する量を有する用量の数は、他の薬物の増加もしくは減少する量を有する用量の数と異なるかまたは同じであり得る。当技術分野の熟練者であれば、本明細書に記載の実施形態が、2個の薬物の組合せに限定されることはなく、3、4、5、6個、またはそれ以上の薬物を含み、それぞれが独立して用量中のその薬物の量を増加、減少または維持することができることを認識するであろう。
【0096】
いくつかの実施形態において、肥満に関連する疾患は、肥満、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、高血糖症、禁煙に付随する体重増加、および精神治療薬の使用に付随する体重増加から選択される少なくとも1つである。いくつかの実施形態において、第2の用量は、第1の用量より多量の第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、抗うつ薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、そのブプロピオンは、制御放出ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、その制御放出ブプロピオンは、徐放性ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、該第2の薬物は、抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗痙攣薬は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、そのゾニサミドは、制御放出ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その制御放出ゾニサミドは、徐放性ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、該第2の薬物は、オピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、そのオピオイド拮抗薬は、ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、そのナルトレキソンは、制御放出ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、その制御放出ナルトレキソンは、徐放性ナルトレキソンを含む。
【0097】
いくつかの実施形態において、該第1の薬物は、抗うつ薬を含み、該第2の薬物は、抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ブプロピオンを含み、その抗痙攣薬は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は抗うつ薬を含み、該第2の薬物はオピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ブプロピオンを含み、そのオピオイド拮抗薬は、ナルトレキソンを含む。
【0098】
いくつかの実施形態において、該方法は、患者が抗痙攣薬の投与からくる有害な副作用を被る危険性があることを確認する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、該方法は、患者がオピオイド拮抗薬の投与からくる有害な副作用を被る危険性があることを確認する工程をさらに含む。
【0099】
いくつかの実施形態において、該方法は、単位用量パッケージを開く工程をさらに含み、その単位用量パッケージは、第1の用量および第2の用量を含む。いくつかの実施形態において、その単位用量パッケージは、ブリスターパックを含む。いくつかの実施形態において、該方法は、第1の薬物および第2の薬物を含む第3の用量を投与することをさらに含み、その第3の用量は、第2の用量より多い量の第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、該方法は、第1の用量および第2の用量を該単位用量パッケージから取り除く工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、該第1の用量を投与する工程は、第1の薬物および第2の薬物を含む錠剤を投与することを含む。いくつかの実施形態において、その錠剤は複数の層を含む。いくつかの実施形態において、その錠剤は3層錠である。いくつかの実施形態において、単一ブリスターは、複数の薬物を含み、各薬物は、例えば2つ以上の錠剤、カプセル、ピルなどの物理的に分離した形で、物理的に分離している。
【0100】
いくつかの実施形態において、第1の薬物と第2の薬物とのその後の組合せのその後の投与が実施される。いくつかの実施形態において、各その後の組合せでは第2の薬物の用量を増加し、例えば第1の薬物と第2の薬物との各その後の組合せにおける第2の薬物の用量は、その第2の薬物の全用量に達するまで増加する。このやり方で、個体は、上記の方法を通じて第1の薬物と第2の薬物との全用量の組合せに慣れ、全用量が始めに投与された場合起こり得る有害な副作用の多くを回避することができる。さらに、有害な副作用を回避することによって、肥満薬剤の早まった放棄が低減されてその個体の減量を達成する確率が増大する。
【0101】
一実施形態において、医薬製剤のための単位用量パッケージは、第1の薬物および第2の薬物を含む第1の単位用量と、第1の薬物および第2の薬物を含む第2の単位用量とを含み、その第2の用量は、その第1の用量とは異なる量の第2の薬物を含み、単位用量パッケージは、その第1の単位用量およびその第2の単位用量を保有するように構成されている。
【0102】
いくつかの実施形態において、該第2の用量は、第1の用量より多い量の第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、抗うつ薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬はブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、そのブプロピオンは、徐放性ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、その第2の薬物は、抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗痙攣薬は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、そのゾニサミドは、徐放性ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その第2の薬物は、オピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、そのオピオイド拮抗薬は、ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、そのナルトレキソンは、徐放性ナルトレキソンを含む。
【0103】
いくつかの実施形態において、該第1の薬物は抗うつ薬を含み、該第2の薬物は抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬はブプロピオンを含み、その抗痙攣薬はゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、該第1の薬物は抗うつ薬を含み、該第2の薬物はオピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬はブプロピオンを含み、そのオピオイド拮抗薬はナルトレキソンを含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、少なくとも1つのブリスターを含み、その少なくとも1つのブリスターは、第1の薬物と第2の薬物の両方を保有する。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、ブリスターパックを含む。いくつかの実施形態において、該第1の単位用量および該第2の単位用量の少なくとも1つは、該第1の薬物および該第2の薬物を含む多層錠である。いくつかの実施形態において、その多層錠は3層錠である。
【0105】
かくして、いくつかの好ましい実施形態において、その多層錠は、肥満の治療および/または減量に影響を及ぼすために有用である。いくつかの好ましい実施形態は、抗うつ薬および抗痙攣薬の少なくとも1つを含む。他の好ましい実施形態は、抗うつ薬およびオピオイド受容体拮抗薬の少なくとも1つを含む。その他の好ましい実施形態は、抗痙攣薬およびオピオイド受容体拮抗薬の少なくとも1つを含む。その他の好ましい実施形態は、抗痙攣薬および抗糖尿病薬の少なくとも1つを含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の薬物は、ナルトレキソンを含み、1つまたは複数の薬物は、フルオキセチンを含む。別の実施形態において、1つまたは複数の薬物は、オランザピンを含み、1つまたは複数の薬物は、ゾニサミドを含む。別の実施形態において、1つまたは複数の薬物は、メトホルミンを含み、1つまたは複数の薬物は、ゾニサミドを含む。別の実施形態において、1つまたは複数の薬物は、フェンテルミンを含み、1つまたは複数の薬物は、トピラマートを含む。
【0107】
いくつかの実施形態において、医薬製剤中の1つの薬物の存在は、望ましい生理学的効果を高め、かつ/または医薬製剤中の1つまたは複数のその他の薬物の望ましくない生理学的効果を低減する。いくつかの実施形態において、医薬製剤中の1つまたは複数の薬物の存在は、単独で投与されたときの対比できる医薬製剤中のその1つまたは複数の薬物の付加的生理学的効果を超えて、その薬物の望ましい生理学的効果を高める。
【0108】
本明細書に挙げられているいずれの薬物の医薬製剤も、さまざまな方法およびさまざまな剤形でその薬物の溶出速度を加減するように構成され得る。例えば、制御放出医薬製剤の1つのタイプは、徐放性医薬製剤である。徐放性医薬製剤は、生体内条件下でさもなければ類似の即時放出製剤と比較して製剤の溶出速度を遅くする(それによってゾニサミドの溶解および/または放出を遅くする)ように選択されて製剤中に組み込まれるさまざまな賦形剤、例えば遅延賦形剤(放出モディファイヤーとも呼ばれる)および/または充填材などを含有することができる。従って、「類似の」即時放出製剤は、それが実質的に同一の条件下で制御放出の代わりに即時放出を提供するように設定されていること以外は、制御放出製剤と実質的に同一のものである。
【0109】
用語「即時放出」とは、活性成分(例えば、ゾニサミド、ブプロピオン、ナルトレキソン、オランザピン、フェンテルミン、トピラマート、メトホルミン、フルオキセチン)の溶解特性を改変するように構成されていない製剤を特定するために本明細書では使用される。例えば、即時放出医薬製剤は、溶解特性を改変するために含めておく成分を含有しない医薬製剤であり得る。即時放出製剤としては、従って、標準的な溶解試験における薬物の実質的に完全な溶解にかかるのが30分未満である薬物製剤が挙げられる。本明細書でその用語が使用される「標準的な溶解試験」とは、米国薬局方第24版(2000年) (USP 24)、1941〜1943頁、に従い、そこに記載されている装置2の100rpmの主軸回転速度と、37℃の溶媒の水とを使用するか、実質的にそれと同等のその他の試験条件を用いて行われる試験である。用語「制御放出」は、ここではその普通の意味で使用され、従って、それらの溶解特性を改変するための成分と組み合わされた医薬製剤が挙げられる。「徐放性」製剤は、制御放出製剤の1種であり、活性成分の溶解特性が、さもなければ類似の即時放出製剤のそれより長期間にわたって引き延ばされるように成分が医薬製剤に加えられている。制御放出製剤としては、従って、生体内放出特性を代表する条件の標準的な溶解試験において、薬物の実質的に完全な溶解に対して30分以上かかる薬物製剤が挙げられる。
【0110】
一実施形態において、ブプロピオンと、ゾニサミドおよびナルトレキソンの少なくとも1つとの組合せを包装する方法は、該ブプロピオンと該ゾニサミドおよび該ナルトレキソンの該少なくとも1つを保有する単位用量パッケージを準備する工程と、単位用量パッケージ中に該単位用量パッケージについての投与説明書を包装する工程とを含む。
【0111】
いくつかの実施形態において、該ブプロピオンは、徐放性ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、該ゾニサミドは、徐放性ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、該ナルトレキソンは、徐放性ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージ中のパッケージ投与説明書は、該単位用量パッケージへの印刷指示を含む。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、ブリスターパックを含む。
【0112】
いくつかの実施形態において、当該方法は、医療専門家、例えば、医師または病院職員によって実現される。その医療専門家は、該第1の薬物および該第2の薬物の各用量、「単位用量」(本明細書で定義されている)、を上記治療を必要としている個体に投与する。それぞれの後に続く単位用量の組合せは、その第1の薬物のその第2の薬物と組み合わされる全用量に達するまで、増加した用量のその第2の薬物を含む。
【0113】
当該方法の一実施形態において、該医療専門家は単位用量パッケージを採用する。その単位用量パッケージは、それぞれが特定の医薬製剤の単回投与分を表す多数の「単位用量」を含む。いくつかの実施形態において、該医薬製剤は、第1の薬物と第2の薬物との特定の組合せを含む。その医薬製剤は、単一のピル、カプセル、錠剤などであるか、または複数のピル、カプセル、錠剤などであり得る。単位用量パッケージ中の後に続く医薬製剤のそれぞれは、全用量に達するまで第2の薬物の用量を増加させる。このやり方で、最初の投与において、医療専門家は、最初の医薬製剤用量をその単位用量パッケージから取り出し、個体にその最初の用量を投与する。2回目の投与では、医療専門家は、2回目の医薬製剤用量をその単位用量パッケージから取り出し、個体にその2回目の用量を投与する。その後の投与において、該医療専門家は、第1の薬物と組み合わせた第2の薬物が全用量に達するまで、その後の医薬製剤用量を取り出して投与する。医療専門家は、かくして、該方法の一実施形態を実行することができる。
【0114】
別の実施形態は、医療専門家の監視を常に受けることなく個体によってその方法を実施するためのシステムを提供する。個体は、単位用量パッケージを含む単位用量パッケージを与えられる。その単位用量パッケージは、それぞれの用量が医薬製剤を表す多数の用量を含む。その医薬製剤は、第1の薬物と第2の薬物とのさまざまな組合せを含む。好ましい実施形態において、該用量は、その後に続く各医薬製剤が、例えば、第2の薬物が全用量に達するまで、一定量の第1の薬物と組み合わされて増量された第2の薬物を含むようにその単位用量パッケージ内に配列する。最初の日に、該個体は、該単位用量パッケージから最初の医薬製剤を取り出し、それを摂取する。2日目、その単位用量パッケージの構造に基づいて、該個体は2番目の医薬製剤を取り出してそれを摂取する。いくつかの実施形態において、その後の各用量は、数字または文字、あるいはその2つの組合せにより連続してラベル付けされている。いくつかの実施形態において、その後の各用量は、日にちまたは時間のラベルに対応する。好ましい実施形態において、該単位用量パッケージ中のその2番目の医薬製剤およびその後の各製剤は、全用量に達するまで、増量された第2の薬物を含む。単位用量パッケージのいくつかの実施形態は、また、その後の各医薬製剤の投与についての該個体への説明書を含む。該個体は、増加した医薬製剤用量に慣れてくる。かくして該個体は、減量に影響を及ぼす該第1の薬物と該第2の薬物との全用量の組合せを投与することに付随する初期の有害な副作用の多くを減少または回避する当該単位用量パッケージを使用することができる。
【0115】
1つまたは複数の薬物の投与に対する特定の時間の長さを指定する単位用量パッケージを有することは、消費者にとって便利であり得る。例えば、特定の単位用量パッケージは、1カ月の単位用量を含むことができる。別の単位用量パッケージは、1週間の単位用量を含むことができる。別の単位用量パッケージは、2日以上の単位用量を含むことができる。単位用量パッケージは、より短い時間を表す取り外し可能なストリップを含むこともできる。例えば、2週間以上を表す単位用量パッケージは、個々の単位用量パッケージを形成するように取り外すことができる2つ以上の部分を含むことができる。
【0116】
単位用量パッケージの特定の実施形態が、当技術分野では既知である。例えば、単位用量パッケージとして、そこに一緒に包装されている説明書に従って適切に使用した場合、適切な製剤が適切な時間に投与されることをもたらす隣接して連続的に配置された1日の単位用量の剤形を表す医薬製剤を供給するものが挙げられることが示されている米国特許第3942641号を参照されたい。例えば、上記単位用量パッケージは、単一の単位用量剤形のそれぞれの中に保存するための個々のブリスターポッド(「複数のブリスター」)を含むことができる。適切な時間にその単位用量剤形は、壊れやすい保持層を通してそこから手で取り出して投薬することができる。その他の単位用量剤形の保存は、上記投薬によって影響されることはない。必要に応じて適切な表示をその単位用量パッケージ上またはその単位用量パッケージに取り付け、そのユーザーをその中に含まれている医薬製剤を適切に使用するように導くかもしくは指示する。例えば、曜日、多岐にわたる指示などを、その必要性に応じて提供する。
【0117】
いくつかの実施形態において、単位用量パッケージは、多数のブリスターを含む。ブリスターは、単位用量を含む。少なくとも第1の薬物と第2の薬物とを含む医薬製剤の単位用量は、かくしてその単位用量パッケージから投与される。いくつかの実施形態において、単一のブリスターは、該第1の薬物および該第2の薬物の両方の単位用量を含む。他の実施形態においては、単一のブリスターは、第1の薬物の単位用量または第2の薬物の単位用量のいずれかを含む。(後者の場合、対応するブリスターは、もう一方の対応する用量を含むことができる。)
【0118】
いくつかの実施形態において、単位用量パッケージは、ブリスターパック、ピルボックスまたは薬剤ディスペンサーである。ピルボックスの例としては、ウォレットカードピルキャリヤー(wallet card pill carrier)、キーホルダーピルボックス(key ring pill box)、カプセル成型したピルボックス(capsule shaped pill box)、中空ネックレスディスペンサー(hollow necklace dispenser)、ウィークリーオーガナイザー(weekly organizer)、オーガナイザーキューブ(organizer cube)、エアータイトボックス(airtight box)およびホローポケットウォッチ(hollow pocket watch)が挙げられる。薬剤ディスペンサーの例としては、正確な投与のため特定の順序で一定の薬剤を保持するいくつかのタイプの単位用量パッケージが挙げられる。いくつかの実施形態において、単位用量パッケージは、特定の単位用量および/または患者に投与するのに適した処方薬を含む医薬製剤の組合せを保持する区画を有する。いくつかの単位用量パッケージは、薬剤投与のための説明書を含む。
【0119】
いくつかの実施形態において、該用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、もしくは30日の連続日数のうちの、少なくともその、少なくとも殆どその、それに満たない、殆どそれに満たない、それと同等のもしくはその間の任意の範囲か、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、もしくは30週の連続した週のうちの、少なくともその、少なくとも殆どその、それに満たない、殆どそれに満たない、それと同等のもしくはその間の任意の範囲か、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、もしくは30カ月の連続した月数のうちの、少なくともその、少なくとも殆どその、それに満たない、殆どそれに満たない、それと同等のもしくはその間の任意の範囲であり得るように設定した期間に対して、1日に少なくとも1回、2回または3回供給される。本明細書に記載の任意の医薬製剤中の薬物の量は、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1500、2000、3000、4000または5000mgのうちの少なくともその、少なくとも殆どその、それに満たない、殆どそれに満たない、それと同等のもしくはその間の任意の範囲の量を含む。
【0120】
一実施形態において、医薬製剤のための単位用量パッケージは、第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の単位用量と、その第1の薬物とその第2の薬物とを含む第2の単位用量とを含み、該第2の単位用量は、該第1の単位用量とは異なる量の第2の薬物を含み、単位用量パッケージは、その第1の単位用量とその第2の単位用量とを保有するように構成されている。
【0121】
いくつかの実施形態において、該第2の単位用量は、該第1の単位用量より多い量のその第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は、抗うつ薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗うつ薬は、ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、そのブプロピオンは、徐放性ブプロピオンを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は、抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その抗痙攣薬は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、そのゾニサミドは、徐放性ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は、オピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、そのオピオイド拮抗薬はナルトレキソンを含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、ププロピオンを含み、その第2の薬物は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、ププロピオンを含み、その第2の薬物は、ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、フルオキセチンを含み、その第2の薬物は、ナルトレキソンを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、オランザピンを含み、その第2の薬物は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、抗糖尿病薬を含み、その第2の薬物は、ゾニサミドを含む。いくつかの実施形態において、その抗糖尿病薬は、メトホルミンを含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物は、トピラマートを含み、その第2の薬物は、フェンテルミンを含む。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、ブリスターを含み、そのブリスターは、その第1の薬物およびその第2の薬物の両方を保有する。
【0123】
いくつかの実施形態において、その第1の薬物およびその第2の薬物は、ゾニサミド、ブプロピオン、ナルトレキソン、フェンテルミン、トピラマート、メトホルミン、オランザピン、フルオキセチン、および任意の組合せ、それらのプロドラッグまたは塩からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、その第1の薬物およびその第2の薬物は、単一の物理的形状の一部である。いくつかの実施形態において、その単一の物理的形状は、多層錠である。いくつかの実施形態において、その多層錠は、3層錠である。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、第1のブリスターと第2のブリスターとを含み、その第1のブリスターは、その第1の薬物を保有し、その第2のブリスターはその第2の薬物を保有する。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、ブリスターパックを含む。
【0124】
一実施形態において、患者に対する医薬製剤を提供する方法は、医薬製剤のための単位用量パッケージを用意する工程を含み、その単位用量パッケージは、第1の単位用量と第2の単位用量とを保有するように構成されており、その第1の単位用量は、第1の薬物と第2の薬物とを含み、その第2の単位用量は、その第1の薬物とその第2の薬物とを含み、その第2の単位用量はその第1の単位用量とは異なる量のその第2の薬物を含む。
【0125】
いくつかの実施形態において、該方法は、肥満に関連する疾患を有する患者を確認する工程をさらに含み、その肥満に関連する疾患は、肥満、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、禁煙に付随する体重増加、および精神治療薬の使用に付随する体重増加からからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、該第2の用量は、該第1の用量より多量の第2の薬物を含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は、抗うつ薬を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は抗痙攣薬を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物はオピオイド拮抗薬を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物またはその第2の薬物は、抗糖尿病薬を含む。いくつかの実施形態において、その第1の薬物およびその第2の薬物は、ゾニサミド、ブプロピオン、ナルトレキソン、フェンテルミン、トピラマート、抗糖尿病薬、オランザピン、フルオキセチン、および任意の組合せ、それらのプロドラッグまたは塩からなる群から選択される。
【0127】
いくつかの実施形態において、該方法は、患者が抗痙攣薬の投与からくる有害な副作用を被る危険性があることを確認する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、該方法は、患者がオピオイド拮抗薬の投与からくる有害な副作用を被る危険性があることを確認する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、該方法は、単位用量パッケージを開く工程をさらに含み、その単位用量パッケージは、第1の用量および第2の用量を含む。いくつかの実施形態において、その単位用量パッケージは、ブリスターパックを含む。
【0128】
いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージは、第3の単位用量を含み、その第3の用量は、該第2の用量より多量の第2の薬物を含む。いくつかの実施形態において、該単位用量パッケージを用意する工程は、該第1の用量および該第2の用量を該単位用量パッケージから取り出す工程を含む。いくつかの実施形態において、単位用量パッケージを用意する工程は、該第1の薬物と該第2の薬物とを含む錠剤を患者に投与することを含み、その錠剤は、複数の層を含む。いくつかの実施形態において、その錠剤は3層錠である。
【0129】
当技術分野の熟練者には当然理解されようが、本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな修正および変更を行うことができる。そのような修正および変更は、添付の特許請求の範囲によって明らかにされている本発明の範囲に含まれる対象である。
【符号の説明】
【0130】
100 単位用量パッケージの前面
102 単位用量パッケージの裏面
104 単位セル
106 ブリスター
108 ラベル
110 閉じた押し込みタブ
112 開かれていない単位セル
114 開いた押し込みタブ
116 後方にはがした押し込みタブ
118 医薬品組成物
202 押し込みタブ
204 折り曲げ部分
206 カバー
208 矢印
210 単位用量パッケージ
212 裏張り
214 単位用量パッケージの裏側
216 ブリスターの横列
302 曜日ラベル
304 時間ラベル
306 ブリスターの縦列
308 ブリスターの横列
310 ブリスターの横列
402 押し込みタブ
404 ブリスターの横列
406 ブリスターの横列
408 ブリスターの横列
410 ブリスターの横列
412 ブリスターの縦列
414 押し込みタブ
416 裏張り
418 押し込みタブ
502 ブリスターの横列
504 ブリスターの横列
506 ブリスターの横列
508 ブリスターの縦列
601 第1の単位用量パッケージ
602 第2の単位用量パッケージ
604 ブリスターの横列
606 押し込みタブ
608 ブリスターの横列
610 折り曲げ部分
612 押し込みタブ
804 ブリスターの横列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の薬物と第2の薬物とを含む第1の単位用量と、
前記第1の薬物と前記第2の薬物とを含む第2の単位用量と
を含む医薬製剤のための単位用量パッケージであって、前記第2の単位用量は、前記第1の単位用量とは異なる量の前記第2の薬物を含み、
前記第1の単位用量と前記第2の単位用量とを保有するように構成されている単位用量パッケージ。
【請求項2】
前記第2の単位用量が、前記第1の単位用量より多い量の前記第2の薬物を含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項3】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、抗うつ薬を含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項4】
前記抗うつ薬が、ブプロピオンを含む、請求項3に記載の単位用量パッケージ。
【請求項5】
前記ブプロピオンが、徐放性ブプロピオンを含む、請求項4に記載の単位用量パッケージ。
【請求項6】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、抗痙攣薬を含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項7】
前記抗痙攣薬が、ゾニサミドを含む、請求項6に記載の単位用量パッケージ。
【請求項8】
前記ゾニサミドが、徐放性ゾニサミドを含む、請求項7に記載の単位用量パッケージ。
【請求項9】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、オピオイド拮抗薬を含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項10】
前記オピオイド拮抗薬が、ナルトレキソンを含む、請求項9に記載の単位用量パッケージ。
【請求項11】
前記第1の薬物がブプロピオンを含み、前記第2の薬物がゾニサミドを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項12】
前記第1の薬物がブプロピオンを含み、前記第2の薬物がナルトレキソンを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項13】
前記第1の薬物がフルオキセチンを含み、前記第2の薬物がナルトレキソンを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項14】
前記第1の薬物がオランザピンを含み、前記第2の薬物がゾニサミドを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項15】
前記第1の薬物が抗糖尿病薬を含み、前記第2の薬物がゾニサミドを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項16】
前記抗糖尿病薬が、メトホルミンを含む、請求項15に記載の単位用量パッケージ。
【請求項17】
前記第1の薬物がトピラマートを含み、前記第2の薬物がフェンテルミンを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項18】
前記単位用量パッケージが、ブリスターを含み、前記ブリスターが、前記第1の薬物および前記第2の薬物の両方を保有する、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項19】
前記第1の薬物および前記第2の薬物が、ゾニサミド、ブプロピオン、ナルトレキソン、フェンテルミン、トピラマート、メトホルミン、オランザピン、フルオキセチン、およびそれらの任意の組合せ、プロドラッグまたは塩からなる群から選択される、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項20】
前記第1の薬物および前記第2の薬物が、単一の物理的形態の一部である、請求項19に記載の単位用量パッケージ。
【請求項21】
前記単一の物理的形態が、多層錠である、請求項20に記載の単位用量パッケージ。
【請求項22】
前記多層錠が、3層錠である、請求項21に記載の単位用量パッケージ。
【請求項23】
前記単位用量パッケージが、第1のブリスターおよび第2のブリスターを含み、前記第1のブリスターが、前記第1の薬物を保有し、前記第2のブリスターが、前記第2の薬物を保有する、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項24】
前記単位用量パッケージが、ブリスターパックを含む、請求項1に記載の単位用量パッケージ。
【請求項25】
ブプロピオンと、ゾニサミドおよびナルトレキソンの少なくとも1つとの組合せを包装する方法であって、
前記ブプロピオンと、前記ゾニサミドおよび前記ナルトレキソンの前記少なくとも1つを保有する単位用量パッケージを準備する工程と、
単位用量パッケージ中に前記単位用量パッケージについての投与説明書を包装する工程とを含む方法。
【請求項26】
前記ブプロピオンが、徐放性ブプロピオンを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ゾニサミドが、徐放性ゾニサミドを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記ナルトレキソンが、徐放性ナルトレキソンを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記単位用量パッケージ中に投与説明書を包装する工程が、前記単位用量パッケージに使用説明を印刷する工程を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記単位用量パッケージが、ブリスターパックを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
医薬製剤のための単位用量パッケージを準備する工程を含む、患者に医薬製剤を提供する方法であって、
該単位用量パッケージは、第1の単位用量と第2の単位用量とを保有するように構成され、
該第1の単位用量は、第1の薬物と第2の薬物とを含み、
該第2の単位用量は、該第1の薬物と該第2の薬物とを含み、
該第2の単位用量は、該第1の単位用量とは異なる量の該第2の薬物を含む方法。
【請求項32】
肥満に関連する疾患を有する患者を確認する工程をさらに含み、前記肥満に関連する疾患が、肥満、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、禁煙に付随する体重増加、および精神治療薬の使用に付随する体重増加からなる群から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第2の用量が、前記第1の用量より多量の前記第2の薬物を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、抗うつ薬を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、抗痙攣薬を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、オピオイド拮抗薬を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の薬物または前記第2の薬物が、抗糖尿病薬を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の薬物および前記第2の薬物が、ゾニサミド、ブプロピオン、ナルトレキソン、フェンテルミン、トピラマート、抗糖尿病薬、オランザピン、フルオキセチン、およびそれらの任意の組合せ、プロドラッグまたは塩からなる群から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
患者が、抗痙攣薬の投与に由来する有害な副作用を被る危険な状態にあることを確認する工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
患者が、オピオイド拮抗薬の投与に由来する有害な副作用を被る危険な状態にあることを確認する工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項41】
単位用量パッケージを開く工程をさらに含み、該単位用量パッケージが、前記第1の用量および前記第2の用量を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項42】
前記単位用量パッケージが、ブリスターパックを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項43】
単位用量パッケージが、第3の単位用量を含み、前記第3の用量が、前記第2の用量より多量の前記第2の薬物を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項44】
単位用量パッケージを準備する工程が、該単位用量パッケージから前記第1の用量および前記第2の用量を取り出す工程を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項45】
単位用量パッケージを準備する工程が、前記第1の薬物および前記第2の薬物を含む錠剤を前記患者に投与する工程を含み、該錠剤が複数の層を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項46】
前記錠剤が、3層錠である、請求項45に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2010−508997(P2010−508997A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536504(P2009−536504)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/084178
【国際公開番号】WO2008/060964
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(505401698)オレキシジェン・セラピューティクス・インコーポレーテッド (13)
【Fターム(参考)】