説明

温度測定装置

【課題】所望の複数点の部位の温度を、容易・迅速且つ正確に測ることを課題とする。
【解決手段】温度測定装置を、第一の熱電対素子、第二の熱電対素子、前記第一の熱電対素子と電気的に直列に接続されたのMOSトランジスタ及び、前記第二の熱電対素子と電気的に直列に接続されたMOSトランジスタを有し、前記第一の熱電対素子からの出力信号と前記第二の熱電対素子からの出力信号の切り替えが、一方のMOSトランジスタをオン又はオフのいずれかの状態から他に状態にし、他方のMOSトランジスタを前記他の状態と反対の状態にすることにより行われる構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板の大口径化に伴い、基板面内で複数の部位の温度を迅速・正確に測定する必要が生じる。
【0003】
このような要求に対するもととして、Siウエーハに複数個の熱電対素子を埋め込んだ温度測定装置があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3663035号公報(第1−4ページ、第1−2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、所望の複数点の部位の温度を容易・迅速且つ正確に測ることである。また、従来より更に温度管理がされた電子デバイスの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係わる温度測定装置は、第一の熱電対素子、第二の熱電対素子、前記第一の熱電対素子と電気的に直列に接続されたのMOSトランジスタ及び、前記第二の熱電対素子と電気的に直列に接続されたMOSトランジスタを有し、前記第一の熱電対素子からの出力信号と前記第二の熱電対素子からの出力信号の切り替えが、一方のMOSトランジスタをオン又はオフのいずれかの状態から他に状態にし、他方のMOSトランジスタを前記他の状態と反対の状態にすることにより行われる構成とする。
上記課題を解決するために、本願に係わるデバイスの製造方法は、本願に係わる温度測定装置を用いて処理対象物を処理する又は予め処理の準備をする工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、所望の複数点の部位の温度を容易・迅速且つ正確に測ることが可能となる。また、被測定対象と温度差が小さい状態で被測定対象物の温度を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の熱電対素子の基本構成部品を説明するための図である。
【図2】本発明の温度測定装置の基本構成を説明するための図である。
【図3A】本発明の温度測定装置の製造工程を説明するための図である。
【図3B】本発明の温度測定装置の製造工程を説明するための図である。
【図4】本発明に係わる温度測定装置の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の温度測定装置を使用した工程を有する電子デバイスの製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は本発明の熱電対スイッチング装置の基本構成部品を示すものである。
【0010】
図1(a)は、熱電対素子10を示すものである。熱電対素子10は、例えば10eの白金と10f白金・ロジウムよりなり、10cは白金と白金・ロジウムの熱接点を示す。10gは、例えば銅よりなる補償銅線で、長さは数メートルとなる場合が多い。
【0011】
熱電対金属の組み合わせとしては、上記の白金と白金・ロジウム合金の他、クロメルとアルメルあるいは銅とコンスタンタン等を挙げることが出来る。
【0012】
図1(b)、MOSトランジスタを回路記号で表したものである。20gゲート電極、20hは基板電極である。20eと20fは、ソース(あるいはドレイン)電極とドレイン(あるいはソース)電極を示す。ここで、基板電極20hは、ゲート電極に対して基準電位を与えるもので、通常は基板をグランド電位に落とすことによって実現される。
【0013】
ここで、MOSトランジスタとは、Metal Oxide Semiconductorの訳で、半導体の上に酸化膜の薄膜を作製し、その上に金属の電極を形成することにより作製することが出来る。
【0014】
特徴は、薄い且つ微細なトランジスタを作製することが可能なことである。例えば、液晶ディスプレイ等に使用されている薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)もMOSトランジスタ一種である。
【0015】
これら電極とこれらに繋がる配線材料は図1(a)の補償導線10gと同一材料である。例えば図1(a)10cの補償導線が銅であれば、ソース電極20eならびにドレイン電極20fとこれらの電極に繋がる配線材料は銅からならなければならない。熱電対素子と繋がる2本の配線の一方だけに異種金属使用による電位差発生を防ぐためである。
【0016】
図1(c)の30は電圧計である。
【0017】
図1(d)は、図1(b)のMOSトランジスタ20の具体的構造を示す断面図である。1000はシリコン基板で、1100は素子間を分離する素子間分離絶縁膜で500nmのシリコン酸化膜よりなる。1300はゲート絶縁膜で、10nmの膜厚をもつシリコン酸化膜より形成される。ゲート電極1400は膜厚150nmの多結晶シリコンにより形成され、1200eと1200fは接合深さ0.15μmのソースならびにドレイン領域である。
さらに、1800は膜厚0.5μmの窒化アルミニウム(以降AlNと記すこともある)のフィールド絶縁膜で、20e,20f、20gはそれぞれ図1(b)のソース電極銅配線、ドレイン電極銅配線、ゲート電極銅配線に対応する。
【0018】
本発明の基本構成を以下に説明する。
【0019】
図2の40は、熱電対素子10の2本線からなる補償導線10gの片方がMOSトランジスタ20のソース電極20e(あるいはドレイン電極20f)に接続され、さらにドレイン電極20f(あるいはソース電極20e)が電圧計30に接続されている図を示している。熱電対のもう一つ補償導線10gは電圧計30のグランド側に接続される。
【0020】
MOSトランジスタのゲート電圧としてトランジスタを駆動させるに十分な電圧が与えられれば、熱電対起電力が電圧計に印加されることになる。一方、ゲート電圧が与えられない場合には熱電対起電力が電圧計に印加されることはない。このことは、MOSトランジシタが、熱電対起電力出力を電圧計で検出する際のスイッチ素子となることを示している。
【0021】
次に、前記の熱電対素子10とMOSトランジスタ20からなる本発明の係わる基本構成を基板上に形成する製造方法を示す。
【0022】
図3は、本発明の基本構成図2に記載の熱電対素子10とMOSトランジスタ20をシリコン半導体装置の製造方法により、同一シリコン基板上に作製する製造方法を示すものである。但し、本発明が原理的に可能であることを示すもので、配線工程のバリアメタル使用などの詳細は省略してある。
【0023】
図3A(a)では、シリコン基板1000にシャロー・トレンチアイソレーション(STI法)により500nmのシリコン酸化膜よりなる素子間分離絶縁膜1100を形成した工程までを示した。
【0024】
図3A(b)では、10nmのシリコン酸化膜によるゲート絶縁膜1300を形成し、さらにチャネル長1μmの多結晶シリコンのゲート電極1400を形成した。さらにゲート電極1400をマスクとしイオン注入法によりソース領域1200eとドレイン領域1200fを形成する。
【0025】
図3A(c)では膜厚0.5μmの窒化アルミニウム(AlN)をRF溶射法により被着しフィールド絶縁膜1800を形成し、コンタクト孔を設けソース電極配線20e、ドレイン電極配線20f、ゲート電極配線20gを取り出す。尚、ドレイン電極配線20fは図のごとくフィールド酸化膜上に延在させている。
【0026】
図3A(d)では、前記RF溶射法により0.5μmの窒化アルミニウム(AlN)よりなる層間絶縁膜1900を堆積させた。
【0027】
図3A(e)では、前記ドレイン電極配線上の1900層間絶縁膜にダマシン法により開口を行い、白金ロジウム10fを埋設する。さらに白金ロジウム10fを囲うようにフォトレジスト3100に露光現像して開口する。
【0028】
図3B(f)では、所定のパターンを有するフォトレジスト3100形成後、白金を真空蒸着法により5μmの膜厚堆積し、フォトレジスト3100を有機溶剤で除去する。いわゆる、リフトオフ法により白金凸部10eを形成する。
【0029】
その後、前記白金ロジウム10fと白金10eの界面を熱処理によりミキシングさせることにより、熱接点を形成する。
【0030】
該熱接点の両端間で熱起電力が発生することとなる。
【0031】
図3B(g)では白金凸部10eを上に極めて熱伝導性の良い絶縁膜である窒化アルミニウム4100をスパッタ法に100nm堆積させる。
【0032】
図3B(h)では、リソグラフィーならびにドライエッチングによりゲート電極20g及びソース電極上の層間絶縁膜1900と窒化アルミニウム層4100を除去しコンタクト孔5000を形成する。
【0033】
図3B(i)がプロセス的には最終工程で、該コンタクト孔5000を含む面に埋め込み金属である銅を堆積し、フォトリソグラフィとエッチングによりコンタクト孔以外に堆積した埋め込み金属を除去することにより、ゲート電極配線20gとソース電極配線20eへの外部接続を可能にする接続端子部5000aを形成する。
【0034】
以上の工程により、図2に示す本発明の基本構成を作製することが出来る。
【0035】
ここで、熱電対の構成である10e、10fの熱流の上流側である保護膜4100に熱伝導率の高いAlNを採用した場合、被測定対象と温度差が小さい状態で被測定対象物の温度を測定することが出来る。
【0036】
一方、被測定対象の熱の下流部に熱伝導の悪いものがあると、そこで熱の流れが絞られる為、それより上流側である測定部の温度が上がるという事態が生ずる。そのような場合には、熱電対構成である10e、10fの直下以下の
層間絶縁膜1900、フィールド絶縁膜1800に熱伝導率の高い材料を使用することにより、そのような問題も回避することが出来る。
【0037】
但し、本発明に係わる温度測定装置が載置される例えば基板ホルダの温度が高く、温度測定装置内のMOSトランジスタに悪い影響を与える場合には、フィールド酸化膜1800はむしろ熱伝導率の低いシリコン酸化膜の方が好ましい。
【0038】
どの程度の熱伝導率の高い材料を使用することが推奨されるかということに関しては、発明者は鋭意研究した結果、基板自体より高い熱伝導率を有する膜を作製すると良いとの見識を得た。
【0039】
具体的に検討すると、基板がSiの場合、Siの熱伝導率は大きく168Wm−1であるので、それより熱伝導率の大きな材料としてはAlN(熱伝導率;200Wm−1−1)がある。また、シリコンより熱伝導率の大きい絶縁物として窒化ホウ素BN、シリコンカーバイトSiC、酸化ベリリウムBeO等も候補である。また、理想的にはダイヤモンド(熱伝導率は約1000Wm−1−1以上)がある。そして、人工的に作製されるCVDダイヤモンドも本発明が必要としている特性を有している。
【0040】
一方、基板としてガラスを使用した場合には、ガラスの主たる素材であるSi酸化膜の熱伝導率は1.4Wm−1−1であるので、絶縁膜である下地膜2としては前述の熱伝導率の大きい電気的絶縁物の他、酸化アルミニウム(熱伝導率:21Wm−1−1)も候補となる。
【0041】
ここで、被測定対象と温度差の小さな測定を望む場合には、熱の流れの上流側である
保護膜4100及び層間絶縁膜1900に熱伝導率の高い膜を成膜するのが望ましい。更に、下流側で熱の流れが絞られ、それより上流側である測定部の温度が上がるという状態を抑制する為には、下流側に位置するフィールド酸化膜1800も熱伝導性の高い膜にすることが望ましい。
【0042】
図4は、図2に示した本発明の基本構成40を使って9個の熱電対素子による温度測定をする温度測定装置100を示したものである。この実施例では1個の電圧計30で9個の熱電対素子の測定が可能であることを示した。9個の熱電対素子はXADとYADの中のスイッチの切り替えで指定できる。
【0043】
今、ここで一番上の最左端の熱電対素子40を(1、1)、その右側の熱電対素子を(1.2)、更にその右側の熱電対素子を(1、3)と表す。そして、(1,1)の下側の熱電対素子を(2、1)と表すこととする。即ち、( )ないの最初の文字は上から数えた順番(以降[行数]と呼ぶこととする)を、次の文字は左から数えた順番(以降[列数]と呼ぶこととする)を表す。以降、この数字の組をアドレスと呼ぶこともある。
【0044】
ここで、L1,L2及びL3の配線は、それぞれ1行、2行及び3行に属するMOSトランジスタのゲート電極を結んでいる。一方、R1、R2及びR3の配線は、それぞれ1列、2列及び3列に属する熱電対素子のMOSトランジスタが繋がっている反対側の端子と繋がっている。そして、R1、R2及びR3はそれぞれXAD中のスイッチX1、X2及びX3と繋がっている。
【0045】
また、MOSトランジスタの熱電対素子に繋がっている反対側の端子は、それぞれ各行に対応して設けられているYAD中のスイッチに繋がっている。
【0046】
ここで、L1,L2及びL3の配線の全て又は少なくとも一つを介して、MOSトランジスタのゲート電極を駆動させる十分な電圧が印加されれば該MOSトランジスタは導通状態となる。
【0047】
そして、例えば(1,1)で表される熱電対素子の出力を測定したい場合は、L1に所要の電圧を印加してMOSトランジスタは導通状態にし、X1及びY1のスイッチをオンにすれば(1,1)に熱電対素子の出力を測定することが出来る。また、(2,2)で表される熱電対素子の出力を測定したい場合は、L2に所要の電圧を印加してMOSトランジスタは導通状態にし、X2及びY2のスイッチをオンにすれば(2,2)の熱電対素子の出力を測定することが出来る。
【0048】
図4ではXADとYADのスイッチ群を機械的スイッチで表現したが、このスイッチ群の機能を持つ集積回路に置き換えることが可能である。このような集積回路スイッチと共にメモリー回路を併せれば自動化と共に小型化が容易に可能である。
【0049】
前述の一群の機械的スイッチ、スイッチ群の機能を持つ集積回路あるいはメモリー回路を有するスイッチ群の機能を持つ集積回路は温度測定装置100に対するコントローラ(制御手段)を構成する。
【0050】
次に本発明の温度測定素子を使用した物を生産する方法に関する説明をする。
【0051】
図5は、本発明の温度測定素子を使用した基板処理装置の説明図である。500は基板処理装置、501は内部を真空に出来る真空容器、502は電極、503は電極502を真空容器701から電気絶縁する電気的絶縁材、504は電極502に対してRF電力を印加するRF電源、505は真空容器501内にプロセスガスを導入するガス導入手段、506は温度測定対象物である基板、507は本発明に係わる温度測定装置、508は基板ホルダ、509は本発明に係わる温度測定装置507からの取り出し配線をまとめてホルダの外部に取り出すための孔、510は該取り出し配線を真空容器501の外に取り出すためのフィードスルー、511は排気口、512がゲートバルブそして513は本発明の温度測定素子を制御し且つ出力信号を受けるコンローラである。ここで、排気孔511に繋がれているターボ分子ポンプ、クライオポンプあるいはドライポンプ等の真空排気手段は描かれていない。
【0052】
該基板処理装置500を使用するためには、不図示の搬送手段により基板506を、基板ホルダ508上に載置されている本発明に係わる温度測定装置507の上に載置する。次いで、不図示の真空排気手段により真空容器501内を所定の圧力に排気する。
【0053】
次いで、ガス導入手段505より所望のプロセスガスを導入する。そしてRF電源504を作動させて電極502にパワーを印加する。これにより、ガス導入手段505より導入されたプロセスガスがプラズマ化され、イオン、中性活性種等が生成される。
【0054】
例えば上記処理がドライエッチングである場合は、上述のイオン・中性活性種等が基板506上のマスクで覆われていない部分に作用して、選択的にエッチングが進む。
【0055】
この際、本発明の温度測定素子よりなる温度測定装置507を使用して、コントローラ513により指定した温度測定素子の出力電圧より当該部分の温度が分る。また、所定の面に関して温度マップが必要な場合は、コントローラ513により熱電対素子をスキャンしてやれば良い。
【0056】
上記のような本発明の温度測定素子の使用により、その場且つその時に測定したい位置の温度を知ることが出来る。その結果、たとえ設計ルールが数十nmという微細なデバイスの製造工程において、わずか0.1度の温度差で1.5nmの誤差が生じると言われているレジスト工程においても、十分な精度で加工する為のデータ得ることが出来る。
【0057】
また、予め使用する予定のプロセス条件で本発明に係わる温度測定装置を使用して基板上に温度を測定しておき、以降は本発に係わる温度測定装置を使用せずに、その温度を測定したプロセス条件と同一のプロセス条件で処理を行うことにより、所定の温度で基板処理を行うことも出来る。
【0058】
このようにして、各プロセス条件に対する基板の各点での温度を知ることが出来る。そして、このようにして得られたデータを使用して、各プロセス工程の最適化を容易に行うことが出来る。
【0059】
上記においてはエッチング工程について説明をしたが、正確な温度の測定が有するあらゆる工程に適用が可能である。製品に関しては、DRAM、MRAM等の半導体装置、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL表示装置等の電子表示装置、ハードディスク、ハードディスクヘッド等の電子部品等の電子デバイスに関して適用可能である。
【0060】
また、工程に関しては、既に説明したエッチング工程に限らず、スパッリング又はCVD等の成膜工程、前処理工程或いは後処理工程等の基板のその場・その時の温度を知る必要があるあらゆる工程に適用可能である。
【0061】
実施例を通じて、基板の上に直接高熱伝導率の電気的絶縁膜を形成したが、なんらこの形態の限定される必要はない。例えば、基板の上にTi等の金属膜を一旦形成して、その上に高熱伝導率の電気的絶縁膜を形成しても良い。
【0062】
以上、本発明について実施例に基づいて説明して来たが、本発明は何らかかる実施の形態に拘束されものではない。
【符号の説明】
【0063】
10 熱電対素子
20 MOSトランジスタ
30 電圧計
40 本発明の基本構成
1000 シリコン基板
1100 素子間分離絶縁膜
1200 ソース領域、ドレイン領域
1300 ゲート絶縁膜
1400 ゲート電極
1800 フィールド絶縁膜
1900 層間絶縁膜
3100 フォトレジスト
4100 保護膜(窒化アルミニウム)
500 基板処理装置
501 真空容器
502 電極
503 電気的絶縁材
504 RF電源
505 ガス導入手段
506 基板
100、507 本発明に係わる温度測定装置
508 基板ホルダ
509 孔
510 フィールドスルー
511 排気口
512 ゲートバルブ
513 コントローラ(制御手段)
L1,L2,L3 行配線
R1,R2、R3 列配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の熱電対素子、
第二の熱電対素子、
前記第一の熱電対素子と電気的に直列に接続されたのMOSトランジスタ及び、
前記第二の熱電対素子と電気的に直列に接続されたMOSトランジスタを有し、
前記第一の熱電対素子からの出力信号と前記第二の熱電対素子からの出力信号の切り替えが、一方のMOSトランジスタをオン又はオフのいずれかの状態から他に状態にし、他方のMOSトランジスタを前記他の状態と反対の状態にすることにより行われることを特徴とする温度測定装置。
【請求項2】
前記MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極とこれら電極に繋がる配線の材料並びに熱電対補償導線の材料が同一であることを特徴とする請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項3】
基板及び
前記基板の上に第一の配線及び第二の配線を有するマトリックス配線を有し、
前記第一の配線と第二の配線の交差部に熱電対素子及びMOSトランジスタが電気的に直列の状態で配置されており、前記熱電対素子及びMOSトランジスタが電気的に直列の状態の部分の一の端は第二の配線に配線されおり、前記MOSトランジスタは第一の配線に印加された電圧信号によってオンの状態にされ、前記第二の配線と前記熱電対素子及びMOSトランジスタが電気的に直列の状態の部分の他の端との電圧を測定することを特徴とする温度測定装置。
【請求項4】
前記熱電対素子の前記
基板と反対側に前記基板より大きな熱伝導率を有する絶縁膜層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の温度測定装置。
【請求項5】
前記熱電対素子の基板側に前記基板より大きな熱伝導率を有する絶縁膜層が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の温度測定装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の温度測定装置を用いて処理対象物を処理する又は予め処理の準備をする工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−137666(P2011−137666A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296529(P2009−296529)
【出願日】平成21年12月26日(2009.12.26)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】