説明

温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダー

【課題】温水の流動抵抗が少く、製作が容易な温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダーを提供する。
【解決手段】ヘッダーは、温水往き側ヘッダー要素4aと還り側ヘッダー要素4bから成り、更にヘッダー要素4aと4bは、第一ブロック10と第二ブロック15及び20と25をパイプ17と27でそれぞれ連結した構成とする。そして、このヘッダー要素4aと4bはパイプ17、27の中間に形成した凹曲部17a、27a部分でX字状に交差させて温水マット1に組み付けて使用する。このように、ヘッダー要素4aと4bをX字状に交差させて使用するため、従来例のように交差部分において流路径を絞る必要がなく、流動抵抗の要因がなくなる。また機械加工は各ブロック10、15及び20、25内の流路14、15a及び24、25aだけとなり、パイプ17、27はブロックに対して溶接を行うだけで良く、製作が容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温水式床暖房用温水マットにおいて、熱源機から温水往き搬送管を経由して送られて来た温水を温水マットに配管された放熱管へ分配し、かつ前記放熱管を一巡して還って来た温水を集合して温水還り搬送管を経由して熱源機へ返送するためのヘッダーに関する。
【0002】
従来の温水式床暖房用温水マットにおいて用いられているヘッダーの構造は、偏平な四角形の1個の金属ブロックに熱源機と結ばれる温水搬送往き管接続口と還り管接続口を形成すると共に温水マット内に配管された放熱管の回路数に合わせた温水往き側接続口と還り側接続口が形成されていて、ブロック内に機械加工により形成された直線的な流路で往き側の各接続口が結ばれ、同じように還り側の各接続口が結ばれている。
【0003】
そして、温水マット内に配管されている放熱管は、その温水の流れが逆方向となって放熱の均一化を図る構成となっていることから、ヘッダーも温水往き側接続口を左右に分け、還り側接続口も左右に分けた構造となっている。例えば特開2000−193176号公報、特開平09−269135号公報、特開2005−326120号公報。
【0004】
このように、従来のヘッダーの場合、偏平な1個の金属ブロックにそれぞれの接続口を左右に分けた構成となっていることから、前記ブロック内においてはどうしても温水の往きと還りの流路に交差する部分が生じる。
【0005】
そして、前記ブロック内の流路はドリルを用いて機械加工するため、流路は一直線状となり、然も交差する部分において流路に段差を設ける必要がある。
【0006】
一方、ヘッダーは、通常の温水マットの厚さである12mm以内に収まる厚さであることが条件のため、ブロックは通常9mm厚に制限されている。
【0007】
このため、ブロック内の流路において交差部が無い場合には、肉厚を考慮して例えば7.5mm径の流路で結ぶことは可能であるが、9mm厚のブロック内において交差部がある場合には、この交差部だけの流路径を互いに3.5mmに設定する必要が生じ、流路の加工においてはその径を例えば7mmと3.5mmの二度に分けて加工を行う必要があり、手間がかかると共に、交差部の流路を上下に区画する壁厚は0.5mm程度に設定していることから、この僅かな肉厚を確保するためには高度な加工技術が要求されている。
【0008】
このような流路の加工例は、前記した先行技術文献にも具体的に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−193176号公報
【特許文献2】特開平09−269135号公報
【特許文献3】特開2005−326120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、このように流路径を交差部分において縮小すると、その分ヘッダー内において流動抵抗が増大し、熱源機内の循環ポンプの大型化や騒音の問題が発生する。
【0011】
また、金属ブロック内に細いドリルで二度の孔加工を行うため、この加工には熟練が必要であり、またそれでも加工誤差のために前記した0.5mmの交差部の境界壁を確保できなくなって薄肉化し、耐久性に問題が発生したり、微細なピンホール等が発生して往きと還りの温水が交わってしまうと云った問題が発生することがある。
【0012】
本発明は、以上で述べたような問題点の解消を目的とするもので、具体的には、流動抵抗が少く、加工が簡単な構造を持った温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダーを提供するのが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1に記載のヘッダーは、
a.温水式床暖房用温水マットにおいて、熱源機から搬送往き管を経由して送られて来た温水を前記温水マット内の放熱管に分配すると共にこの放熱管を一巡して還って来た温水を集合して搬送還り管を経由して前記熱源機へ返送するためのヘッダーであって、
b.前記ヘッダーは、前記温水搬送往き管接続口を形成すると共に放熱管の往き接続口を形成して成る温水分配第一ブロック及び、前記温水分配第一ブロックとの間に温水分配パイプを経由して結ばれていると共に前記パイプから送られて来た温水を更に別の放熱管へ分配して送給する放熱管往き接続口を形成して成る温水分配第二ブロックから成る温水分配側ヘッダー要素と、
c.前記温水マット内を一巡して来た放熱管を接続する放熱管の還り接続口を形成して成る温水集合第二ブロック及び、前記温水集合第二ブロックとの間に温水集合パイプを経由して結ばれていると共に温水マット内を一巡して還って来た放熱管を接続する放熱管の還り接続口を形成し、更に前記熱源機に至る温水搬送還り管接続口を形成して成る温水集合第一ブロックから成る温水集合側ヘッダー要素と、
d.前記温水分配パイプと集合パイプには、その中間に互いに反対方向の凹曲部を形成し、この凹曲部で温水分配側ヘッダー要素と集合要素をX字状に交差させて温水マットに組み付けるように構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項2に記載のヘッダーは、前記温水分配第一及び第二ブロック並びに温水集合第一及び第二ブロックには、搬送管の接続口を除いて同数の単数又は複数の接続口が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項3に記載のヘッダーは、前記温水分配第一及び第二ブロック並びに温水集合第一及び第二ブロックは、偏平に形成されていると共に厚さは9〜12mmに設定され、前記分配パイプ及び集合パイプの外径寸法は6mmに設定されていることにより、ヘッダー全体が前記温水マットの厚さである12mm以内に収まることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項4に記載のヘッダーは、前記温水分配ヘッダー要素と温水集合ヘッダー要素は、金属又は樹脂製であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は以上のとおり、ヘッダーを偏平な1ケの金属ブロックで構成するのではなく、ヘッダーを温水の分配側と集合側要素の2パーツに分けると共に交差部において2本のパイプをその凹曲部でX字状に交差させて組み付けるようにした。
【0018】
この結果、従来のように交差部において流路の径を縮小していないことから、交差部が流動抵抗となることがない。
【0019】
また、前記パイプの交差部において、パイプを互いに外側(上下方向)に円曲させて組み合わせることにより、交差部の高さをヘッダーに求められる高さ(厚さ)の範囲内に抑えることができる。
【0020】
また、温水分配及び集合第一、第二ブロック内の流路は一度の孔加工で良く、然もブロック内の孔径には余裕があるため、熟練者でなくとも孔加工を行うことができると共に各第一、第二ブロック間をそれぞれパイプで結んだことにより、このパイプは既製品を切断して用いることができることから、製作コストを安く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るヘッダーを用いた温水マットの説明図
【図2】(A)は温水分配側ヘッダー要素の説明図、(B)は温水集合側ヘッダー要素の説明図
【図3】(A)は図2において、矢印a方向、(B)は矢印b方向から見た状態の説明図
【図4】図2、3に示したヘッダー要素を組み合わせて温水マットに組み付ける状態の説明図
【図5】図4において、矢印c方向から見た説明図
【図6】4回路の放熱管が配管されている温水マット用ヘッダーの説明図
【図7】図6において、矢印d方向から見た説明図
【図8】4回路の放熱管が配管されている温水マット用ヘッダーであって、図6の場合とは第二ブロックにおいて放熱管の接続口の位置、方向が違うヘッダーの説明図
【図9】図8において、矢印e方向から見た説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のヘッダー4は、図1に示すように、熱源機5で発生させた約60℃の温水を部屋のカーペットあるいはフローリング床の下に敷設された小根太及び小小根太2入りの温水マット1のところまで搬送往き管6を経由して送り出された温水を温水マット1内に配管された放熱管3の往き側3aに分配し、かつこの分配された温水が前記放熱管を一巡して還り側3bに還って来たのを集合させて搬送還り管6aを経由して前記熱源機5へ還すために利用される。
【0023】
そして、このヘッダー4は、図2(A)(B)に示すように温水の分配側ヘッダー要素
4aと集合側ヘッダー要素4bの2パーツに別れていて、温水マット1に取り付けるときにこの要素4a、4bを図4に示すようにX字状に組み合わせることにより温水の分配方向を左右に分けて温水マット1内においては温水の流れが対向流となるように分配する構成である。
【実施例1】
【0024】
本実施例1は、上記したように温水マット1内に配管された2本(2回路)の放熱管3に対して温水を分配し、かつ集合する形態のヘッダー4であって、このヘッダー4は、図2(A)に示す温水分配側ヘッダー要素4aと(B)に示す温水集合側ヘッダー要素4bに別れているが、この要素4aと4bは左右に分けたときには対称的な形状となっている。
【0025】
以下温水分配側ヘッダー要素4aについて説明すると、この温水分配側ヘッダー要素4aは、偏平な金属製第一ブロック10に熱源機5から延長された2本の搬送管のうち、往き側6が結ばれる接続口11が図2(A)において下向きに形成されていると共に左向きに1回路の放熱管3の往き接続口12が形成され、更に右斜め上向きに温水分配管パイプ17の接続口13が形成され、これら接続口11、12、13は第一ブロック10内において倒T字状の流路14で結ばれている。
【0026】
また、温水分配側ヘッダー要素4aには、偏平な金属製第二ブロック15が形成され、この第二ブロック15は、左斜め下向きに形成したパイプ17の接続口16が形成されていて、前記第一ブロック10の接続口13とは金属製の分配パイプ17で結ばれていると共に第二ブロック15には上向きに2回路のうちのもう1回路の放熱管3の往き接続口18が形成されている。
【0027】
更に、前記パイプ17には、図3(A)に示すようにその中間に上向きの凹曲部(湾曲部)17aが形成されている。
【0028】
次に、図2(B)に基づいて前記ヘッダー4の温水集合側ヘッダー要素4bを説明する。但し、構造的には図2(A)で説明した温水分配側ヘッダー要素4aと対称的となる。
【0029】
この温水集合側ヘッダー要素4bは、偏平な金属製第一ブロック20に熱源機5から延長された2本の搬送管のうち、還り側6bが結ばれる接続口21が図2(B)において下向きに形成され、更に右向きに1回路の放熱管3の還り接続口22が形成されていると共に左斜め上向きに温水集合パイプ27の接続口23が形成されている。
【0030】
また、温水集合側ヘッダー要素4bには、偏平な金属製第二ブロック25が形成され、この第二ブロック25は、右斜め下向きに形成したパイプ27の接続口26が形成され、この接続口26と前記接続口23は金属製のパイプ27で結ばれていると共に上向きに2回路のうちのもう一方の放熱管3の還り接続口28が形成されている。
【0031】
更に、前記パイプ27の中間には、図3(B)に示すように下向きの凹曲部(湾曲部)27aが形成されている。
【0032】
なお、前記パイプ17、27の両端はそれぞれ第一、第二ブロック10、15及び20,25にろう付けされていると共に搬送往き管6及び還り管6bの接続口11、21と放熱管の接続口12、18及び22、28は通称タケノコと称される形状を呈している。
【0033】
図4は、温水分配側ヘッダー要素4aと集合側ヘッダー要素4bをパイプ17、27の凹曲部17a、27aを向い合わせにしてX字状に組み合わせた状態を示し、この状態で温水マット1に組み付けられる。このとき、パイプ17、27の交差部分をテープ等で結び、分離するのを防止するようにしても良いし、何もしないで組み付けるようにしても良い。
【0034】
本実施例1においては、熱源機5から送られて来た温水は、搬送往き管6を経由して接続口11から第一ブロック10内に入り、流路14を経由して接続口13及びパイプ17を経由して第二ブロック15の接続口16から流路15a、接続口18を経由して放熱管に分配される。
【0035】
一方、放熱管を一巡して還って来た温水は、第二ブロック25の接続口28から流路25a及びパイプ27内の流路27aを経由して第一ブロック20の流路24内に入り、第一ブロック20の接続口22から入った温水と流路24で合流し、搬送還り管6aを経由して熱源機5に還る。
【実施例2】
【0036】
本実施例2は、上記したように温水マット1内に配管された4本(4回路)の放熱管3において、4本の往き側3aに分配し、4本の還り側3bを集合する形態のヘッダー4であって、このヘッダー4は、実施例1と同様温水分配側ヘッダー要素4aと温水集合側ヘッダー要素4bに別れており、これをX字状に組み合わせた例を示したのが図6である。
【0037】
先ず、温水分配側ヘッダー要素4aについて説明すると、この温水分配側ヘッダー要素4aは、偏平な金属製第一ブロック10に熱源機5から延長された2本の搬送管のうち、往き側6が結ばれる接続口11が図6において下向きに形成されていると共に左向きに2回路の放熱管3の往き側3aの接続口12、12aが形成され、更に右斜め上向きに温水分配管パイプ17の接続口13が形成され、これら接続口11、12、12a、13は第一ブロック10内において流路14で結ばれている。
【0038】
また、温水分配側ヘッダー要素4aには、偏平な金属製第二ブロック15が形成され、この第二ブロック15は、左斜め下向きに形成したパイプ17の接続口16が形成されていて、この接続口16と前記接続口13は金属製のパイプ17で結ばれていると共に右向きに2回路の放熱管の往き側3aの接続口18、18aが形成されている。
【0039】
更に、前記パイプ17には、図7に示すようにその中間に下向きの凹曲部17aが形成されている。
【0040】
次に、図6に基づいて前記ヘッダーの温水集合側ヘッダー要素4bを説明する。但し、構造的には温水分配側ヘッダー要素4aと左右に分けたときには対称となる。
【0041】
この温水集合側ヘッダー要素4bは、偏平な金属製第一ブロック20に熱源機5から延長された2本の搬送管のうち、還り管6aが結ばれる接続口21が図6において下向きに形成されていると共に右向きに2回路の放熱管3の還り側3bの還り側接続口22、22aが形成され、更に左斜め上向きに温水集合管パイプ27の接続口23が形成されている。
【0042】
また、温水集合側ヘッダー要素4bには、偏平な金属製第二ブロック25が形成され、この第二ブロック25は、右斜め下向きにパイプ27の接続口26が形成され、この接続口26と前記接続口23は金属製のパイプ27で結ばれていると共に左向きに2回路の放熱管3の還り側3bの還り側接続口28、28aが形成されている。
【0043】
更に、前記パイプ27には、図7に示すようにその中間に上向きの凹曲部27aが形成されている。
【0044】
なお、前記分配パイプ17、集合パイプ27の両端はそれぞれ第一、第二ブロック10、15及び20,25にろう付けされていると共に搬送往き管6aと還り管6b及び放熱管3の往き側接続口12、12a、及び18、18a及び還り接続口22、22a、及び28、28aは通称タケノコと称される形状を呈している。
【0045】
上記温水送り側ヘッダー要素4aと還り側ヘッダー要素4bは、図6、7に示すようにパイプ17、27の凹曲部17a、27aを向い合わせにしてX字状に組み合わせた状態を示し、この状態で温水マット1に組み付けられる。このとき、パイプ17、27の交差部分をテープ等で結び、分離するのを防止するようにしても良いし、なにもしないで組み付けるようにしても良い。
【0046】
本実施例2においては、熱源機5から送られて来た温水は、搬送往き管6を経由して接続口11から第一ブロック10内に入り、流路14を経由して接続口12、12a及びパイプ17を経由して第二ブロック15の流路15aから接続口18、18aを経由して放熱管3の往き側3aへ分配される。
【0047】
一方、放熱管3を一巡して来た温水は、第二ブロック25の接続口28、28aから流路25a及びパイプ27を経由して第一ブロック20の流路24内に入り、第一ブロック20の接続口22、22aから入った温水と流路24で合流し、搬送還り管6aを経由して熱源機5に還る。
【実施例3】
【0048】
本実施例3を図8、図9に示す。但し、本実施例3は、実施例2の第二ブロック15、25において放熱管3の接続口18、18a及び28、28aを横向きと上向きに形成した以外、構成はすべて実施例2と同一であり、またその作用も同一のため、説明の重複を避けるために図8、9において同一箇所に同一の符号のみを記し、詳細な説明は省略する。
【0049】
なお、上記実施例において、ヘッダー要素4aと4bはすべて金属製であるが、これは樹脂製とすることもでき、本発明の技術的範囲内である。
【0050】
又、上記実施例1〜3において、各第一及び第二ブロックを結ぶパイプ17は、ブロックの肉厚の中央に形成された接続口13、16間に結ばれているが、この接続口13、16を中間よりやや上位にずらして結び、反対にパイプ27を下位にずらして結ぶことにより、それぞれの凹曲部17a及び27aの湾曲を大きくしてパイプ17、27の曲げ加工を少しでもしやすいようにしても良い。
【符号の説明】
【0051】
1 温水マット
3 放熱管
4 ヘッダー
4a、4b ヘッダー要素
5 熱源機
6 搬送往き管
6a 搬送還り管
10、20 第一ブロック
15、25 第二ブロック
17、27 パイプ
17a、27a 凹曲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.温水式床暖房用温水マットにおいて、熱源機から搬送往き管を経由して送られて来た温水を前記温水マット内の放熱管に分配すると共にこの放熱管を一巡して還って来た温水を集合して搬送還り管を経由して前記熱源機へ返送するためのヘッダーであって、
b.前記ヘッダーは、前記温水搬送往き管接続口を形成すると共に放熱管の往き接続口を形成して成る温水分配第一ブロック及び、前記温水分配第一ブロックとの間に温水分配パイプを経由して結ばれていると共に前記パイプから送られて来た温水を更に別の放熱管へ分配して送給する放熱管往き接続口を形成して成る温水分配第二ブロックから成る温水分配側ヘッダー要素と、
c.前記温水マット内を一巡して来た放熱管を接続する放熱管の還り接続口を形成して成る温水集合第二ブロック及び、前記温水集合第二ブロックとの間に温水集合パイプを経由して結ばれていると共に温水マット内を一巡して還って来た放熱管を接続する放熱管の還り接続口を形成し、更に前記熱源機に至る温水搬送還り管接続口を形成して成る温水集合第一ブロックから成る温水集合側ヘッダー要素と、
d.前記温水分配パイプと集合パイプには、その中間に互いに反対方向の凹曲部を形成し、この凹曲部で温水分配側ヘッダー要素と集合要素をX字状に交差させて温水マットに組み付けるように構成されていることを特徴とする温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダー。
【請求項2】
前記温水分配第一及び第二ブロック並びに温水集合第一及び第二ブロックには、搬送管の接続口を除いて同数の単数又は複数の接続口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダー。
【請求項3】
前記温水分配第一及び第二ブロック並びに温水集合第一及び第二ブロックは、偏平に形成されていると共に厚さは9〜12mmに設定され、前記分配パイプ及び集合パイプの外径寸法は6mmに設定されていることにより、ヘッダー全体が前記温水マットの厚さである12mm以内に収まることを特徴とする請求項1又は2に記載の温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダー。
【請求項4】
前記温水分配ヘッダー要素と温水集合ヘッダー要素は、金属又は樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温水式床暖房用温水マットに用いられるヘッダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−196627(P2011−196627A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64705(P2010−64705)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000183071)住商メタレックス株式会社 (27)
【Fターム(参考)】