温水洗浄装置
【課題】 装置の小型化が可能で、手洗いに多量の温水を使用した直後でも局部洗浄を使用する際に所望の温水が得られ、温水を保持するための待機電力が不要で、最大消費電力のピークを抑え1系統の電源ラインでの電源供給が可能な温水洗浄装置を提供すること。
【解決手段】 給水路16からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置11と、連続給湯装置11で生成された温水を局部へ噴出するおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13b(局部洗浄用ノズル)と、連続給湯装置11で生成された温水を蛇口21から吐水する手洗い装置15とを備える温水洗浄装置10であって、連続給湯装置11の下流側に切替弁14を設け、切替弁14は、連続給湯装置11で生成された温水を、局部洗浄時にはおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置15にのみ連通可能にするように流路を切り替える構成である。
【解決手段】 給水路16からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置11と、連続給湯装置11で生成された温水を局部へ噴出するおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13b(局部洗浄用ノズル)と、連続給湯装置11で生成された温水を蛇口21から吐水する手洗い装置15とを備える温水洗浄装置10であって、連続給湯装置11の下流側に切替弁14を設け、切替弁14は、連続給湯装置11で生成された温水を、局部洗浄時にはおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置15にのみ連通可能にするように流路を切り替える構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水路からの給水を加熱して温水を生成し、局部洗浄用ノズルと手洗い装置に温水を供給する温水洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、温水タンクとノズルを接続するノズル用給水管の途中に切替弁を設け、この切替弁に手洗い水用給水管の一端を接続し、切替弁の切り替えにより手洗い水用給水管と温水タンクとを連通可能とし、手洗い水用給水管から手洗い皿部へ温水タンク内の温水を供給し、この温水で手洗いを行なうものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、手洗い用蛇口金具部に加温機能を付加し、蛇口からの水の吐出を検出手段と、吐出する水を加温する手段とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−88642号公報
【特許文献2】特開平10−219787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の従来技術では、局部洗浄と手洗い水用の温水を溜める容量のタンクが必要であり、温水洗浄装置が大型化する問題がある。また、手洗いに多量の温水を使用すると、直後に局部洗浄を使用する際に温水の温度が低下する問題がある。また、局部洗浄で多量の温水を使用すると、直後に手洗いをする際に温水の温度が低下する問題がある。また、温水を溜めるため、待機電力が大きくなる問題がある。
【0006】
また、特許文献2の従来技術では、局部洗浄用ノズルへ供給する温水を生成する加熱手段の他に、手洗い用蛇口金具部に加温機能を付加する必要があり、装置が大型化する問題がある。また、局部洗浄用ノズルへ供給する温水の生成と手洗い用蛇口金具部の加温機能を同時に作動すると、最大消費電力のピークが1200Wを超えてしまい、1系統の電源ラインでの電源供給が困難である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、装置の小型化が可能で、手洗いに多量の温水を使用した直後でも局部洗浄を使用する際に所望の温水が得られ、温水を保持するための待機電力が不要で、最大消費電力のピークを抑え1系統の電源ラインでの電源供給が可能な温水洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の課題解決手段は、給水路からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置と、前記連続給湯装置で生成された前記温水を局部へ噴出する局部洗浄用ノズルと、前記連続給湯装置で生成された前記温水を蛇口から吐水する手洗い装置とを備える温水洗浄装置であって、前記連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、前記切替弁は、前記連続給湯装置で生成された前記温水を、局部洗浄時には前記局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には前記手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替える構成である。
【0009】
また、第2の課題解決手段は、前記切替弁は、前記局部洗浄用ノズルへの前記温水の流量と前記手洗い装置への前記温水の流量とが異なる構成である。
【0010】
また、第3の課題解決手段は、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、前記人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、前記ヒータで加熱した前記給水を溜めるタンクを備え、前記連続給湯装置へは前記タンクからの前記温水が供給される構成である。
【0011】
また、第4の課題解決手段は、前記連続給湯装置は、手洗い時にのみ前記タンクからの前記温水が供給される構成である。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、温水洗浄装置は連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、切替弁は連続給湯装置で生成された温水を、局部洗浄時には局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替える構造である。したがって、本発明の温水洗浄装置では、局部洗浄と手洗い用の温水を溜める容量のタンクが不要で、装置の小型化が可能である。また、連続給湯装置で生成した温水を用いるため、手洗いに多量の温水を使用した直後に別の使用者が局部洗浄を行う場合でも所望の温水が得られる。また、局部洗浄で多量の温水を使用した直後に手洗いを行う場合でも所望の温水が得られる。
【0013】
また、温水を保持するための待機電力が不要で、またタンクからの放熱がないため、省エネ効果が得られる。また、温水洗浄装置の最大消費電力のピークを抑え1系統の電源ラインでの電源供給が可能である。
【0014】
また、切替弁の局部洗浄用ノズルへの温水の流量と手洗い装置への前記温水の流量は異なるため、局部洗浄に必要な流量(約450cc/分)と、手洗いに必要な流量(約1000cc/分)を夫々確保できる。
【0015】
また、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、ヒータで加熱した給水を溜めるタンクを備え、連続給湯装置へはタンクからの温水を供給することで、局部洗浄用ノズルまたは手洗いへの供給する温水の流量を増やすことができる。また、従来技術のように、局部洗浄と手洗いに必要な量の温水を溜めるタンクが不要なため、タンクの小型化が可能である。また、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク外への放熱を抑制でき、消費電力を低減できる。
【0016】
また、連続給湯装置は、手洗い時にのみタンクからの温水が供給されるため、手洗いに必要な温水の流量を確保できる。また、ヒータで加熱した給水を溜めるタンクを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図2】実施例1の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例2である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例3である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例4である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図6】実施例5の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図7】実施例6の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図8】実施例7の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図9】実施例8の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図10】実施例9の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図11】実施例10の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図12】実施例11の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図13】実施例12の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1である温水洗浄装置10を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1の斜視構成を示す説明図である。瞬間給湯式温水洗浄便器1は便器洗浄タンク2を備える。便器洗浄タンク2を覆うケース3の中には、温水洗浄装置10を構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13a(局部洗浄用ノズル)と、ビデ用ノズル13b(局部洗浄用ノズル)と、切替弁14と、手洗い用配管18と、便器洗浄用配管19と、を備える。便器洗浄タンク2の上部には手洗い装置15が設けられる。瞬間給湯式温水洗浄便器1は便器一体型であるが、ロータンク部分一体型でもよい。
【0020】
図2は、図1の温水洗浄装置10の給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10は、給水路16からの給水を給水弁20を介して連続給湯装置11に送り、連続給湯装置11内に設けたヒータ17で加熱して温水を生成する。給水弁20は三方弁(電磁弁)で、制御装置12からの指示で給水路16からの給水を連続給湯装置11側又は便器洗浄タンク2側へ切り替える。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14に送られる。切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、又は手洗い用配管18を介して手洗い装置15へ送る。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なる構成である。
【0021】
温水洗浄装置10の動作について説明する。
【0022】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0023】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0024】
温水洗浄装置10は、連続給湯装置11の下流側に切替弁14を設け、切替弁14は連続給湯装置11で生成された温水を、局部洗浄時にはおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置15にのみ連通可能にするように流路を切り替えるため、局部洗浄と手洗い用の温水を溜める容量のタンクが不要で、装置の小型化が可能である。また、連続給湯装置11で生成した温水を用いるため、手洗いに多量の温水を使用した直後に別の使用者が局部洗浄を行う場合でも所望の温水が得られる。また、温水を保持するための待機電力が不要で、またタンクからの放熱がないため、省エネ効果が得られる。また、温水洗浄装置10の最大消費電力のピークを抑えることができ、1系統の電源ラインでの電源供給(1200W)が可能である。
【0025】
また、切替弁14のおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bへの温水の流量と手洗い装置15への温水の流量は異なるため、局部洗浄に必要な流量(約450cc/分)と手洗いに必要な流量(約1000cc/分)を夫々確保できる。
【0026】
また、手洗い用配管18と便器洗浄用配管19は便器洗浄タンク2内に設けられるため、意匠性が向上する。
【実施例2】
【0027】
図3は、本発明の実施例2である温水洗浄装置10aを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1aの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18aを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18aと便器洗浄用配管19aを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0028】
瞬間給湯式温水洗浄便器1aは、温水洗浄装置10aを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18aは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19aは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。
【0029】
温水洗浄装置10aは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18aを介して手洗い装置15へ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるよう構成されている。
【0030】
温水洗浄装置10aの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0031】
温水洗浄装置10aでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18aを取り付ける配管取付口22を設け、手洗い用配管18aと便器洗浄用配管19aを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10aを設けることが容易になる。
【実施例3】
【0032】
図4は、本発明の実施例3である温水洗浄装置10bを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1bの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15a側へ温水を供給するための手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設け、手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aを、便器洗浄用配管19bの端部には手洗い装置15bを設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0033】
瞬間給湯式温水洗浄便器1bは、温水洗浄装置10bを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18bは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19bは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aが、便器洗浄用配管19bの端部には手洗い装置15bが設けられている。
【0034】
温水洗浄装置10bは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は、切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18bを介して手洗い装置15aへ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるように構成されている。
【0035】
温水洗浄装置10bの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0036】
温水洗浄装置10bでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10bを設けることが容易になる。また、手洗いの蛇口15aを専用のシャワー23とすることで、小流量でも洗い感が向上できる。また、手洗いを水で行う場合は、便器洗浄用配管19bに設けた手洗い装置15bの蛇口21を使用できる。
【実施例4】
【0037】
図5は、本発明の実施例4である温水洗浄装置10cを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1cの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15a側へ温水を供給するための手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設け、手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aを設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0038】
瞬間給湯式温水洗浄便器1cは、温水洗浄装置10cを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18bは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19bは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。手洗い用配管18bの端部には手洗い専用のシャワー23を備えた手洗い装置15aが設けてある。
【0039】
温水洗浄装置10cは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は、切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18bを介して手洗い装置15aへ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるように構成されている。
【0040】
温水洗浄装置10cの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0041】
温水洗浄装置10cでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15aへ温水を供給する手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10cを設けることが容易になる。また、手洗いの蛇口15aを専用のシャワー23とすることで、小流量でも洗い感が向上できる。
【実施例5】
【0042】
図6は、温水洗浄装置10dの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10dは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24と、人検知手段24からの信号を受けて給水を加熱するヒータ25を備えたタンク26を備えることである。
【0043】
(局部洗浄時の動作)
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24からの信号が制御装置12に送られると、制御装置12はヒータ25への給電を開始する。タンク26の水はヒータ25により加熱される。使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、タンク26の温水は連続給湯装置11に送られる。連続給湯装置11に送られた温水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0044】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、タンク26の温水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0045】
温水洗浄装置10dでは、実施例1と同様の効果を奏するが、さらに人検知手段24とヒータ25を備えたタンク26とを用いることで、従来技術のように局部洗浄と手洗いに必要な容量の温水を溜めるタンクが不要なため、タンク26の小型化が可能である。また、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク外への放熱を抑制でき、待機電力を抑え消費電力を低減できる。また、局部洗浄時・手洗い時の温水の温度と量を確保できる。
【実施例6】
【0046】
図7は、温水洗浄装置10eの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10eは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24と、人検知手段24からの信号を受けて給水を加熱するヒータ25を備えたタンク26を備えること、タンク26と連続給湯装置11の間に切替弁27を設け給水路28からの給水を可能にしたことである。
【0047】
(局部洗浄時の動作)
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24からの信号が制御装置12に送られると、制御装置12はヒータ25への給電を開始する。タンク26の水はヒータ25により加熱される。使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は切替弁27を操作して、給水路28から連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0048】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、給水弁20が連続給湯装置11側に開動作する。タンク26の温水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0049】
温水洗浄装置10eでは、実施例1と同様の効果を奏するが、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク26外への放熱を抑制でき、待機電力を抑え消費電力を低減できる。また、連続給湯装置11は、手洗い時にのみタンク26からの温水が供給されるため、手洗いに必要な温水の流量(約1000cc/分)を確保できる。
【実施例7】
【0050】
図8は、実施例7の温水洗浄装置10fの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10fは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30を設けたもので、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0051】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0052】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ30を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0053】
温水洗浄装置10fでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30により、使用者は所望の操作を容易に選択できる。
【実施例8】
【0054】
図9は、実施例8の温水洗浄装置10gの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10gは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29を設け、手洗い装置15に手洗いスイッチ30aを設けたことで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0055】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0056】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗い装置15に設けた手洗いスイッチ30aを操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0057】
温水洗浄装置10gでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30aにより、使用者は所望の操作を容易に選択できる。また、手洗いスイッチ30aは手洗い装置15に設けられるため、使用者が局部洗浄スイッチ29と誤って操作することを防止できる。また、温水洗浄便座4には局部洗浄スイッチ29のみとなるため、温水洗浄便座4のスペースを有効活用できる。
【実施例9】
【0058】
図10は、実施例9の温水洗浄装置10hの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10hは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29を設け、便器31に設けた着座センサ32により便座31を離れてから一定の時間だけ蛇口21から吐水する構成で、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0059】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0060】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が便座31を離れると、着座センサ32から制御装置12に信号が送られ、制御装置12は一定の時間(例えば約10秒)だけ蛇口21から吐水するように手洗い装置15を制御する。このとき制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0061】
温水洗浄装置10hでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29により、使用者は局部洗浄操作を所望のタイミングで行うことができる。また、手洗い時には温水洗浄装置10hは着座センサ32からの信号で一定の時間(例えば約10秒)だけ蛇口21から吐水するため、使用者がスイッチ操作で煩わされることがなく、局部洗浄スイッチ29との誤操作を防止できる。また、温水洗浄便座4には局部洗浄スイッチ29のみとなるため、温水洗浄便座4のスペースを有効活用できる。
【実施例10】
【0062】
図11は、温水洗浄装置10iの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10iは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、連続給湯装置11と切替弁14の間には温度センサ34とアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備えたことで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0063】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11の入口温度を温度センサ33で、出口温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号と流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14に送られ、切替弁14からおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0064】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14に送られ、切替弁14から手洗い装置15に送られる。
【0065】
温水洗浄装置10iでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗い時に、給水へ適度な脈動を付与させることにより、少ない流量でも強さ感を得られる。また、脈動を停止して、ソフトな洗い心地にすることも可能である。
【実施例11】
【0066】
図12は、温水洗浄装置10jの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10jは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、三方弁である切替弁14aと三方弁である切替弁14bの間にはアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備えることで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0067】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aを介してアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14bに送られ、切替弁14bからおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0068】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aに送られ、切替弁14aから手洗い装置15に送られる。
【0069】
温水洗浄装置10jでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄時に、給水へ適度な脈動を付与させることができる。また、手洗い時に給水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動しないため、給水の温度低下(熱損失)を防止できる。また、切替弁14a、切替弁14bに三方弁を用いることで、四方弁を用いる場合よりコスト低減が可能になる。
【実施例12】
【0070】
図13は、温水洗浄装置10kの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10kは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、三方弁である切替弁14aと三方弁である切替弁14bの間にはアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備え、手洗い用配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に吐水することで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0071】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aを介してアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14bに送られ、切替弁14bからおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0072】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aに送られ、切替弁14aから手洗い配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に設けられた手洗い装置15に送られる。
【0073】
温水洗浄装置10kでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄時に、給水へ適度な脈動を付与させることができる。また、手洗い時に給水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動しないため、給水の温度低下(熱損失)を防止できる。また、切替弁14a、切替弁14bに三方弁を用いることで、四方弁を用いる場合よりコスト低減が可能になる。また、手洗い配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に設けられた手洗い装置15での手洗いが可能になる。
【符号の説明】
【0074】
10 温水洗浄装置
11 連続給湯装置
13a おしり洗浄ノズル(局部洗浄用ノズル)
13b ビデ洗浄ノズル(局部洗浄用ノズル)
14 切替弁
15 手洗い装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水路からの給水を加熱して温水を生成し、局部洗浄用ノズルと手洗い装置に温水を供給する温水洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、温水タンクとノズルを接続するノズル用給水管の途中に切替弁を設け、この切替弁に手洗い水用給水管の一端を接続し、切替弁の切り替えにより手洗い水用給水管と温水タンクとを連通可能とし、手洗い水用給水管から手洗い皿部へ温水タンク内の温水を供給し、この温水で手洗いを行なうものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、手洗い用蛇口金具部に加温機能を付加し、蛇口からの水の吐出を検出手段と、吐出する水を加温する手段とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−88642号公報
【特許文献2】特開平10−219787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の従来技術では、局部洗浄と手洗い水用の温水を溜める容量のタンクが必要であり、温水洗浄装置が大型化する問題がある。また、手洗いに多量の温水を使用すると、直後に局部洗浄を使用する際に温水の温度が低下する問題がある。また、局部洗浄で多量の温水を使用すると、直後に手洗いをする際に温水の温度が低下する問題がある。また、温水を溜めるため、待機電力が大きくなる問題がある。
【0006】
また、特許文献2の従来技術では、局部洗浄用ノズルへ供給する温水を生成する加熱手段の他に、手洗い用蛇口金具部に加温機能を付加する必要があり、装置が大型化する問題がある。また、局部洗浄用ノズルへ供給する温水の生成と手洗い用蛇口金具部の加温機能を同時に作動すると、最大消費電力のピークが1200Wを超えてしまい、1系統の電源ラインでの電源供給が困難である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、装置の小型化が可能で、手洗いに多量の温水を使用した直後でも局部洗浄を使用する際に所望の温水が得られ、温水を保持するための待機電力が不要で、最大消費電力のピークを抑え1系統の電源ラインでの電源供給が可能な温水洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の課題解決手段は、給水路からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置と、前記連続給湯装置で生成された前記温水を局部へ噴出する局部洗浄用ノズルと、前記連続給湯装置で生成された前記温水を蛇口から吐水する手洗い装置とを備える温水洗浄装置であって、前記連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、前記切替弁は、前記連続給湯装置で生成された前記温水を、局部洗浄時には前記局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には前記手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替える構成である。
【0009】
また、第2の課題解決手段は、前記切替弁は、前記局部洗浄用ノズルへの前記温水の流量と前記手洗い装置への前記温水の流量とが異なる構成である。
【0010】
また、第3の課題解決手段は、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、前記人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、前記ヒータで加熱した前記給水を溜めるタンクを備え、前記連続給湯装置へは前記タンクからの前記温水が供給される構成である。
【0011】
また、第4の課題解決手段は、前記連続給湯装置は、手洗い時にのみ前記タンクからの前記温水が供給される構成である。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、温水洗浄装置は連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、切替弁は連続給湯装置で生成された温水を、局部洗浄時には局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替える構造である。したがって、本発明の温水洗浄装置では、局部洗浄と手洗い用の温水を溜める容量のタンクが不要で、装置の小型化が可能である。また、連続給湯装置で生成した温水を用いるため、手洗いに多量の温水を使用した直後に別の使用者が局部洗浄を行う場合でも所望の温水が得られる。また、局部洗浄で多量の温水を使用した直後に手洗いを行う場合でも所望の温水が得られる。
【0013】
また、温水を保持するための待機電力が不要で、またタンクからの放熱がないため、省エネ効果が得られる。また、温水洗浄装置の最大消費電力のピークを抑え1系統の電源ラインでの電源供給が可能である。
【0014】
また、切替弁の局部洗浄用ノズルへの温水の流量と手洗い装置への前記温水の流量は異なるため、局部洗浄に必要な流量(約450cc/分)と、手洗いに必要な流量(約1000cc/分)を夫々確保できる。
【0015】
また、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、ヒータで加熱した給水を溜めるタンクを備え、連続給湯装置へはタンクからの温水を供給することで、局部洗浄用ノズルまたは手洗いへの供給する温水の流量を増やすことができる。また、従来技術のように、局部洗浄と手洗いに必要な量の温水を溜めるタンクが不要なため、タンクの小型化が可能である。また、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク外への放熱を抑制でき、消費電力を低減できる。
【0016】
また、連続給湯装置は、手洗い時にのみタンクからの温水が供給されるため、手洗いに必要な温水の流量を確保できる。また、ヒータで加熱した給水を溜めるタンクを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図2】実施例1の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例2である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例3である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例4である温水洗浄装置を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器の斜視構成を示す説明図である。
【図6】実施例5の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図7】実施例6の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図8】実施例7の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図9】実施例8の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図10】実施例9の温水洗浄装置の構成を示す説明図である。
【図11】実施例10の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図12】実施例11の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【図13】実施例12の温水洗浄装置の給水回路を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1である温水洗浄装置10を備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1の斜視構成を示す説明図である。瞬間給湯式温水洗浄便器1は便器洗浄タンク2を備える。便器洗浄タンク2を覆うケース3の中には、温水洗浄装置10を構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13a(局部洗浄用ノズル)と、ビデ用ノズル13b(局部洗浄用ノズル)と、切替弁14と、手洗い用配管18と、便器洗浄用配管19と、を備える。便器洗浄タンク2の上部には手洗い装置15が設けられる。瞬間給湯式温水洗浄便器1は便器一体型であるが、ロータンク部分一体型でもよい。
【0020】
図2は、図1の温水洗浄装置10の給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10は、給水路16からの給水を給水弁20を介して連続給湯装置11に送り、連続給湯装置11内に設けたヒータ17で加熱して温水を生成する。給水弁20は三方弁(電磁弁)で、制御装置12からの指示で給水路16からの給水を連続給湯装置11側又は便器洗浄タンク2側へ切り替える。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14に送られる。切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、又は手洗い用配管18を介して手洗い装置15へ送る。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なる構成である。
【0021】
温水洗浄装置10の動作について説明する。
【0022】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0023】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0024】
温水洗浄装置10は、連続給湯装置11の下流側に切替弁14を設け、切替弁14は連続給湯装置11で生成された温水を、局部洗浄時にはおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ連通可能にし、手洗い時には手洗い装置15にのみ連通可能にするように流路を切り替えるため、局部洗浄と手洗い用の温水を溜める容量のタンクが不要で、装置の小型化が可能である。また、連続給湯装置11で生成した温水を用いるため、手洗いに多量の温水を使用した直後に別の使用者が局部洗浄を行う場合でも所望の温水が得られる。また、温水を保持するための待機電力が不要で、またタンクからの放熱がないため、省エネ効果が得られる。また、温水洗浄装置10の最大消費電力のピークを抑えることができ、1系統の電源ラインでの電源供給(1200W)が可能である。
【0025】
また、切替弁14のおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bへの温水の流量と手洗い装置15への温水の流量は異なるため、局部洗浄に必要な流量(約450cc/分)と手洗いに必要な流量(約1000cc/分)を夫々確保できる。
【0026】
また、手洗い用配管18と便器洗浄用配管19は便器洗浄タンク2内に設けられるため、意匠性が向上する。
【実施例2】
【0027】
図3は、本発明の実施例2である温水洗浄装置10aを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1aの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18aを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18aと便器洗浄用配管19aを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0028】
瞬間給湯式温水洗浄便器1aは、温水洗浄装置10aを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18aは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19aは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。
【0029】
温水洗浄装置10aは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18aを介して手洗い装置15へ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるよう構成されている。
【0030】
温水洗浄装置10aの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0031】
温水洗浄装置10aでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18aを取り付ける配管取付口22を設け、手洗い用配管18aと便器洗浄用配管19aを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10aを設けることが容易になる。
【実施例3】
【0032】
図4は、本発明の実施例3である温水洗浄装置10bを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1bの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15a側へ温水を供給するための手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設け、手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aを、便器洗浄用配管19bの端部には手洗い装置15bを設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0033】
瞬間給湯式温水洗浄便器1bは、温水洗浄装置10bを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18bは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19bは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aが、便器洗浄用配管19bの端部には手洗い装置15bが設けられている。
【0034】
温水洗浄装置10bは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は、切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18bを介して手洗い装置15aへ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるように構成されている。
【0035】
温水洗浄装置10bの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0036】
温水洗浄装置10bでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15側へ温水を供給する手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10bを設けることが容易になる。また、手洗いの蛇口15aを専用のシャワー23とすることで、小流量でも洗い感が向上できる。また、手洗いを水で行う場合は、便器洗浄用配管19bに設けた手洗い装置15bの蛇口21を使用できる。
【実施例4】
【0037】
図5は、本発明の実施例4である温水洗浄装置10cを備えた瞬間給湯式温水洗浄便器1cの斜視構成を示す説明図である。実施例1との違いは、ケース3を備えていないこと、二方弁である給水弁20aを用いたこと、温水洗浄便座4に手洗い装置15a側へ温水を供給するための手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設け、手洗い用配管18bの端部には手洗い装置15aを設けたことである。その他の構成は図1の温水洗浄装置10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0038】
瞬間給湯式温水洗浄便器1cは、温水洗浄装置10cを構成する連続給湯装置11と、制御装置12と、おしり用ノズル13aと、ビデ用ノズル13bと、切替弁14を備える。手洗い用配管18bは配管取付口22に接続され、便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。便器洗浄用配管19bは、給水路16から分岐して便器洗浄タンク2aの外側に設けられる。手洗い用配管18bの端部には手洗い専用のシャワー23を備えた手洗い装置15aが設けてある。
【0039】
温水洗浄装置10cは、給水路16からの給水を連続給湯装置11のヒータ17で加熱して温水を生成する。連続給湯装置11で生成した温水は、切替弁14に送られ、切替弁14は温水をおしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへ、配管取付口22に接続された手洗い用配管18bを介して手洗い装置15aへ送られる。切替弁14の流路は、おしり用ノズル13aとビデ用ノズル13bへの流量(約450cc/分)と手洗い装置15への温水の流量(約1000cc/分)とが異なるように構成されている。
【0040】
温水洗浄装置10cの局部洗浄時の動作と、手洗い時の動作は、実施例1と同様である。
【0041】
温水洗浄装置10cでは、実施例1と同様の効果を奏するが、温水洗浄便座4に手洗い装置15aへ温水を供給する手洗い用配管18bを取り付けるための配管取付口22を設け、手洗い用配管18bと便器洗浄用配管19bを便器洗浄タンク2aの外側に設けたことで、既存の温水洗浄便座を改良して温水洗浄装置10cを設けることが容易になる。また、手洗いの蛇口15aを専用のシャワー23とすることで、小流量でも洗い感が向上できる。
【実施例5】
【0042】
図6は、温水洗浄装置10dの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10dは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24と、人検知手段24からの信号を受けて給水を加熱するヒータ25を備えたタンク26を備えることである。
【0043】
(局部洗浄時の動作)
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24からの信号が制御装置12に送られると、制御装置12はヒータ25への給電を開始する。タンク26の水はヒータ25により加熱される。使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、タンク26の温水は連続給湯装置11に送られる。連続給湯装置11に送られた温水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0044】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、タンク26の温水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0045】
温水洗浄装置10dでは、実施例1と同様の効果を奏するが、さらに人検知手段24とヒータ25を備えたタンク26とを用いることで、従来技術のように局部洗浄と手洗いに必要な容量の温水を溜めるタンクが不要なため、タンク26の小型化が可能である。また、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク外への放熱を抑制でき、待機電力を抑え消費電力を低減できる。また、局部洗浄時・手洗い時の温水の温度と量を確保できる。
【実施例6】
【0046】
図7は、温水洗浄装置10eの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10eは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24と、人検知手段24からの信号を受けて給水を加熱するヒータ25を備えたタンク26を備えること、タンク26と連続給湯装置11の間に切替弁27を設け給水路28からの給水を可能にしたことである。
【0047】
(局部洗浄時の動作)
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段24からの信号が制御装置12に送られると、制御装置12はヒータ25への給電を開始する。タンク26の水はヒータ25により加熱される。使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は切替弁27を操作して、給水路28から連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0048】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、給水弁20が連続給湯装置11側に開動作する。タンク26の温水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度までさらに加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0049】
温水洗浄装置10eでは、実施例1と同様の効果を奏するが、トイレ室内に人が入室したことを検知してから温水を生成するため、従来技術と比較してタンク26外への放熱を抑制でき、待機電力を抑え消費電力を低減できる。また、連続給湯装置11は、手洗い時にのみタンク26からの温水が供給されるため、手洗いに必要な温水の流量(約1000cc/分)を確保できる。
【実施例7】
【0050】
図8は、実施例7の温水洗浄装置10fの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10fは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30を設けたもので、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0051】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0052】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ30を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0053】
温水洗浄装置10fでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30により、使用者は所望の操作を容易に選択できる。
【実施例8】
【0054】
図9は、実施例8の温水洗浄装置10gの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10gは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29を設け、手洗い装置15に手洗いスイッチ30aを設けたことで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0055】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0056】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗い装置15に設けた手洗いスイッチ30aを操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0057】
温水洗浄装置10gでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29と手洗いスイッチ30aにより、使用者は所望の操作を容易に選択できる。また、手洗いスイッチ30aは手洗い装置15に設けられるため、使用者が局部洗浄スイッチ29と誤って操作することを防止できる。また、温水洗浄便座4には局部洗浄スイッチ29のみとなるため、温水洗浄便座4のスペースを有効活用できる。
【実施例9】
【0058】
図10は、実施例9の温水洗浄装置10hの構成を示す説明図である。温水洗浄装置10hは図1の温水洗浄装置10の温水洗浄便座4に局部洗浄スイッチ29を設け、便器31に設けた着座センサ32により便座31を離れてから一定の時間だけ蛇口21から吐水する構成で、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。
【0059】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bの局部洗浄スイッチ29を操作すると、制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。連続給湯装置11に送られた給水は、ヒータ17によりおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14を介しておしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bにのみ送られ使用者の局部洗浄に使用される。
【0060】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が便座31を離れると、着座センサ32から制御装置12に信号が送られ、制御装置12は一定の時間(例えば約10秒)だけ蛇口21から吐水するように手洗い装置15を制御する。このとき制御装置12は給水弁20を連続給湯装置11側に開動作して、給水路16からの給水は連続給湯装置11に送られ、ヒータ17により手洗いに適した温度に加熱される。連続給湯装置11で生成された温水は切替弁14により手洗い用配管18を介して手洗い装置15にのみ送られる。手洗い装置15に送られた温水は蛇口21から吐水される。
【0061】
温水洗浄装置10hでは、実施例1と同様の効果に加え、温水洗浄便座4に設けた局部洗浄スイッチ29により、使用者は局部洗浄操作を所望のタイミングで行うことができる。また、手洗い時には温水洗浄装置10hは着座センサ32からの信号で一定の時間(例えば約10秒)だけ蛇口21から吐水するため、使用者がスイッチ操作で煩わされることがなく、局部洗浄スイッチ29との誤操作を防止できる。また、温水洗浄便座4には局部洗浄スイッチ29のみとなるため、温水洗浄便座4のスペースを有効活用できる。
【実施例10】
【0062】
図11は、温水洗浄装置10iの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10iは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、連続給湯装置11と切替弁14の間には温度センサ34とアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備えたことで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0063】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11の入口温度を温度センサ33で、出口温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号と流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14に送られ、切替弁14からおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0064】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14に送られ、切替弁14から手洗い装置15に送られる。
【0065】
温水洗浄装置10iでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗い時に、給水へ適度な脈動を付与させることにより、少ない流量でも強さ感を得られる。また、脈動を停止して、ソフトな洗い心地にすることも可能である。
【実施例11】
【0066】
図12は、温水洗浄装置10jの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10jは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、三方弁である切替弁14aと三方弁である切替弁14bの間にはアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備えることで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0067】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aを介してアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14bに送られ、切替弁14bからおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0068】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aに送られ、切替弁14aから手洗い装置15に送られる。
【0069】
温水洗浄装置10jでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄時に、給水へ適度な脈動を付与させることができる。また、手洗い時に給水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動しないため、給水の温度低下(熱損失)を防止できる。また、切替弁14a、切替弁14bに三方弁を用いることで、四方弁を用いる場合よりコスト低減が可能になる。
【実施例12】
【0070】
図13は、温水洗浄装置10kの給水回路を示す説明図である。温水洗浄装置10kは、図1の実施例1の温水洗浄装置10を改良したのもで、同一の機能、部位については同一の符号を用いて説明する。実施例1の温水洗浄装置10との違いは、二方弁である給水弁20aを用いたこと、給水弁20aと連続給湯装置11との間に温度センサ33と流量センサ35を備え、三方弁である切替弁14aと三方弁である切替弁14bの間にはアキュームレータ37と脈動バルブ38を備え、連続給湯装置11のヒータ17には温度ヒューズ36を備え、手洗い用配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に吐水することで、その他の構成は温水洗浄便座10と同じである。
【0071】
(局部洗浄時の動作)
使用者がおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bのスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17でおしり洗浄、ビデ洗浄に適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aを介してアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動して切替弁14bに送られ、切替弁14bからおしり用ノズル13a又はビデ用ノズル13bに送られる。
【0072】
(手洗い時の動作)
局部洗浄後に使用者が手洗いスイッチ(図示省略)を操作すると、制御装置12は給水弁20aを開動作して給水路16からの給水を開始し、連続給湯装置11に給水する。このとき連続給湯装置11への入口の温度を温度センサ33で、出口の温度を温度センサ34で計測し、温度センサ33、温度センサ34からの信号は制御装置12へ送られる。また、給水の流量は流量センサ35で計測され、その信号は制御装置12へ送られる。連続給湯装置11に送られた給水は、温度センサ33、温度センサ34からの信号、流量センサ35からの信号に基づいて制御装置12により制御されるヒータ17で手洗いに適した温度に加熱される。ヒータ17には温度ヒューズ36が設けてあり、給水の過昇温を防止する。連続給湯装置11で生成した温水は切替弁14aに送られ、切替弁14aから手洗い配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に設けられた手洗い装置15に送られる。
【0073】
温水洗浄装置10kでは、実施例1と同様の効果に加え、温度センサ33、温度センサ34、流量センサ35を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄又は手洗いに好適な温度、流量の制御が行える。また、アキュームレータ37と脈動バルブ38を備えることで、おしり洗浄、ビデ洗浄時に、給水へ適度な脈動を付与させることができる。また、手洗い時に給水はアキュームレータ37と脈動バルブ38を流動しないため、給水の温度低下(熱損失)を防止できる。また、切替弁14a、切替弁14bに三方弁を用いることで、四方弁を用いる場合よりコスト低減が可能になる。また、手洗い配管18cにより温水洗浄便座4から離れた位置にある洗面台39に設けられた手洗い装置15での手洗いが可能になる。
【符号の説明】
【0074】
10 温水洗浄装置
11 連続給湯装置
13a おしり洗浄ノズル(局部洗浄用ノズル)
13b ビデ洗浄ノズル(局部洗浄用ノズル)
14 切替弁
15 手洗い装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水路からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置と、
前記連続給湯装置で生成された前記温水を局部へ噴出する局部洗浄用ノズルと、
前記連続給湯装置で生成された前記温水を蛇口から吐水する手洗い装置と
を備える温水洗浄装置であって、
前記連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、
前記切替弁は、前記連続給湯装置で生成された前記温水を、局部洗浄時には前記局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には前記手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替えることを特徴とする温水洗浄装置。
【請求項2】
前記切替弁は、前記局部洗浄用ノズルへの前記温水の流量と前記手洗い装置への前記温水の流量とが異なることを特徴とする請求項1に記載の温水洗浄装置。
【請求項3】
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、前記人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、前記ヒータで加熱した前記給水を溜めるタンクを備え、前記連続給湯装置へは前記タンクからの前記温水が供給されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温水洗浄装置。
【請求項4】
前記連続給湯装置は、手洗い時にのみ前記タンクからの前記温水が供給されることを特徴とする請求項3に記載の温水洗浄装置。
【請求項1】
給水路からの給水を加熱して温水を生成する連続給湯装置と、
前記連続給湯装置で生成された前記温水を局部へ噴出する局部洗浄用ノズルと、
前記連続給湯装置で生成された前記温水を蛇口から吐水する手洗い装置と
を備える温水洗浄装置であって、
前記連続給湯装置の下流側に切替弁を設け、
前記切替弁は、前記連続給湯装置で生成された前記温水を、局部洗浄時には前記局部洗浄ノズルにのみ連通可能にし、手洗い時には前記手洗い装置にのみ連通可能にするように流路を切り替えることを特徴とする温水洗浄装置。
【請求項2】
前記切替弁は、前記局部洗浄用ノズルへの前記温水の流量と前記手洗い装置への前記温水の流量とが異なることを特徴とする請求項1に記載の温水洗浄装置。
【請求項3】
トイレ室内に人が入室したことを検知する人検知手段と、前記人検知手段からの信号を受けて前記給水を加熱するヒータと、前記ヒータで加熱した前記給水を溜めるタンクを備え、前記連続給湯装置へは前記タンクからの前記温水が供給されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温水洗浄装置。
【請求項4】
前記連続給湯装置は、手洗い時にのみ前記タンクからの前記温水が供給されることを特徴とする請求項3に記載の温水洗浄装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−275780(P2010−275780A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129853(P2009−129853)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
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