測定方法および測定装置
【課題】高さの測定作業を連続して行えず、硬さの測定作業と別々に行うので、作業性が低い。
【解決手段】 所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法。
【解決手段】 所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シート等に使用される布や皮革部材の厚さや硬さを測定する測定方法および測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスクに光を当て、反射光の波長によりディスクの厚さを測定する構成は公知である(特許文献1参照)。
従来、ステンレス鋼に電流を流し、ステンレス鋼の磁気特性値の変化により硬さを測定する構成は公知である(特許文献2参照)。
従来、振動体の振動数の変化を利用して被測定物(対象物)の硬さを測定する構成は公知である(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2008−39789号公報
【特許文献2】特開2005−188948号公報
【特許文献3】特開平1−189583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例のうち反射光の波長により厚さを測定する構成では、部分により反射光の波長が大きく変化する布や皮革部材では、測定精度が担保できないという課題がある。また、厚さのみの測定であり、硬さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
前記公知例のうち磁気特性値の変化により硬さを測定する構成では、磁気特性の変化の少ない布や皮革部材では、測定精度が担保できないという課題がある。また、硬さのみの測定であり、厚さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
前記公知例のうち振動体の振動数の変化を利用して被測定物の硬さを測定する構成は、振動体を被測定物に接触させたときの振動数の変化だけで、硬さの測定するのが容易でなく、微妙な測定がしにくいという課題がある。また、硬さのみの測定であり、厚さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
本願では、布や皮革部材等といった測定対象であっても、一つの工程で厚さと硬さの測定をできるように工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化した位置を被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して硬さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、前記測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の移動圧力、振動体5の移動速度、振動体5による被測定体1の押圧深さの諸条件を設定または変更し、予め得た振動変化情報あるいは硬さ情報と対比して測定するようにした測定方法としたものである。
本発明は、前記プレート3表面に、振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と出力し、次に、プレート3表面に被測定体1を装着し、被測定体1の表面に振動させた振動体5を接触させて、前記プレート3の表面位置と被測定体1に振動体5が接触した位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、次に、プレート3表面の被測定体1を別の被測定体1に交換して装着して前記測定作業を反復する測定方法としたものである。
本発明は、プレート3表面に予め所定の硬さを有して形成した基準体12を装着し、基準体12の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、変化した振動体5の振動数と所定硬さの基準体12に振動体5が接触したときの予め設定した振動情報とを対比し、接触したと判定するときの振動体5の振動数情報の設定または補正する測定方法としたものである。
本発明は、基準体12の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出し、この反力圧を、所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報と対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正する測定方法としたものである。
本発明は、前記振動体5を設けたケース10を下降させ、ケース10に設けたホルダ35を被測定体1の上面に接触させ、更に、ホルダ35を被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて下降させて被測定体1を上方から弾力的に押さえ、次に、ケース10に対して振動体5を該振動体5を振動数が変化するまで接近させて、該振動体5の振動数の変化により被測定体1の厚さを測定し、および/または、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けてケース10から振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して処理して硬さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、所定面積を有して被測定体1を載置しうる表面が平坦なプレート3の上方に、上下動自在に振動体5を有するケース10を設け、前記振動体5はケース10に対して振動しながら上下動自在に取付け、該振動体5の振動の変化を検出する振動検出手段15と、前記振動体5と前記プレート3または前記被測定体1との接触圧力および/または接触圧力の変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下移動量を検出するストロークセンサ17とを設けた測定装置としたものである。
本発明は、前記ケース10には、振動体5と共に上下し、被測定体1に接触すると上方に退避して被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設けた測定装置としたものである。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、振動体5の振動数の変化により接触位置を出力するので、接触位置の測定を正確に行うことができ、また、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さを測定できる。
請求項2の発明では、振動体5の振動数の変化により求めた接触位置より所定距離移動させて振動体5に対する反力の圧力により硬さを測定するので、布や皮革部材等といった被測定体1の場合では肌触りの相違ほどの硬さの相違を測定できるほどに測定精度を向上させることができ、接触位置による厚さの測定に続いて連続作業で硬さ測定ができ、作業性を向上させることができる。
請求項3の発明では、被測定体1の性状や特性に合わせて、測定条件を設定・変更でき、測定精度を向上させることができる。
請求項4の発明では、プレート3の位置の測定してから被測定体1の測定するので、測定精度を向上させ、また、連続作業で測定ができ、作業性を向上させることができる。
請求項5の発明では、振動体5の振動数の出力情報を設定・補正できるので、被測定体1の性状や特性に合わせた測定ができ、測定精度を向上させることができる。
請求項6の発明では、振動体5の接触圧力の出力情報を設定・補正できるので、被測定体1の性状や特性に合わせた測定ができ、測定精度を向上させることができる。
請求項7の発明では、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さおよび硬さを測定する装置を提供できる。
請求項8の発明では、被測定体1をホルダ35により上方から押さえて測定するので、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さおよび硬さを測定する装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の方法を実施する装置の実施例を図面により説明すると、1は厚さおよび硬さを計測する計測装置2の計測対象となる被測定体であり(図4)、所定の厚さと長さおよび幅を有する平布地状に形成されていれば、計測装置2による計測可能となる対象物となる。
被測定体(測定対象物)1は、皮革、合成皮革、合成皮革や、あるいはこれらにウレタン等を貼着して多層構造にしたものでもよく、布地状ものであればよく任意であり、本願では、特に、車両のシートや内張等の内装に用いられる皮革製品を対象としている。
【0007】
計測装置2は、被測定体1を設置する平坦なプレート3と、プレート3に対して相対的に移動する検出装置4を有して構成する。プレート3は、所定面積を有する表面が平滑であり、また、被測定体1を支持できる所定の硬度を有するもであれば良く、実施例ではガラス部材により形成しているが、石英等の他の硬質部材でもよい。
プレート3の表面に被測定体1を装着する(図4)。次に、被測定体1の表面に振動させた検出装置4の振動体5を接近させる(図5)。振動体5はその振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と制御部6に出力する。制御部6は、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する。
【0008】
次に、被測定体1の厚さの測定信号を制御部6へ送信すると、続いて、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させる(図6)。すると、振動体5は被測定体1を押圧するので振動体5に対する被測定体1の素材の持つ反力により、振動体5と被測定体1の接触圧力が変化し、この圧力変化を制御部6に検出して出力し、この被測定体1からの反力圧と予め得た硬さ情報と対比して制御部6が処理して、被測定体1の硬さを測定する。
【0009】
この場合、何も設置していないプレート3の表面に、振動させた振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と制御部6に出力する(図3)。
したがって、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3表面位置とを対比する上で、プレート3の表面位置を正確に検出するので、測定精度を向上させる。
【0010】
しかして、プレート3の設置向きは任意であり、プレート3と検出装置4とが相対的に互いに移動して当接すればよいが、理解を容易にするため、プレート3は略水平に設置し、検出装置4をプレート3に対して上下方向に移動するようにして説明する。
前記検出装置4は、ケース10内に上下方向に移動自在の振動体5を設ける。振動体5は超音波等の加振装置11により微振動しながら、ケース10に対して上下するように構成する。
【0011】
まず、プレート3の上面(表面)に何も設置しない状態とし(図2)、振動体5を下降させると、振動体5の先端がプレート3上面に接触し(図3)、これによりプレート3上面に接触前と接触後では振動体5の振動数に変化が生じ、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し(図3)、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0012】
次に、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し(図4)、振動体5を再び下降させる。振動体5の先端が被測定体1の上面(表面)に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じるから、この振動変化が生じたときを被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する(図5)。制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により処理して被測定体1の厚さを計測する。
【0013】
次に、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に振動体5を所定距離Wだけ下降させると(図6)、振動体5の下降に被測定体1からの反力が作用して、振動体5の下降圧力が変化するので、この下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この下降圧力変化値により被測定体1の硬さを測定する。
【0014】
即ち、振動体5の振動数の変化により、接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面からの接触位置までの距離により被測定体1の厚さを測定し、更に僅かに所定距離Wの分振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定する。
次に、別の被測定体1をプレート3に設置して上記作業を反復すると、被測定体1の厚さおよび硬さの測定を行える。
【0015】
この場合、シリコン等の部材で予め所定の弾性を有して形成した基準体12をプレート3上に設置し(図4)、振動体5を下降させ、振動体5の先端が基準体12上面に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じ、この振動変化が生じたときを振動体5の「接触」として制御部6に信号を送信し、制御部6は、この信号値を振動体5の「接触」の基準値として設定する。
【0016】
次に、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触位置よりも更に所定距離Wだけ下降させると(図6)、振動体5の下降に基準体12からの反力が作用して、振動体5の下降圧力が変化するので、基準体12の硬さを示すこの下降圧力変化値を制御部6に送信し、制御部6は、この下降圧力変化値と所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報とを対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正処理する。
【0017】
したがって、振動体5を下降させて、振動体5の先端がプレート3上面に接触して振動体5の振動数に「接触」の基準値までの変化が生じると、この振動体5の高さ位置を計測前厚さ零位置Tと制御部6に信号を送信し、初期設定が終了する。
また、振動体5の先端が被測定体1上面に接触して、振動体5の振動数に「接触」の基準値までの変化が生じると、被測定体厚さ位置Uと制御部6に信号を送信し、制御部6は、厚さ零位置計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
【0018】
また、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離Wだけ下降させ、被測定体1からの反力が作用して、所定距離の下降に対する振動体5の下降圧力の変化を、基準体12の基準とする下降圧力変化値と比較し、制御部6は、被測定体1の硬さを測定する。
【0019】
また、図7,図8のように、例えば、バックスキン等の被測定体1の本体8の表面が起毛処理されて起毛7が存在するときには、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を変更し、振動体5が起毛7部分に接触したときの振動体5の振動数の変化では、接触とせずに、振動体5を起毛7先端より更に下降させて被測定体1の本体8部分に接触したときの振動体5の振動数の変化により接触と処理するように構成すると、測定精度が向上して好適である。
【0020】
即ち、振動体5が起毛7部分に接触したときの振動数と、振動体5が被測定体1の本体8部分に接触したときの振動数とは、その性状の相違によって当然相違するので、振動体5の振動数の変化により、起毛7部分との接触と本体8部分との接触との識別処理を制御部6により行うと、検出装置4は起毛7部分および本体8部分の夫々の厚さも測定できる。
【0021】
例えば、図7の起毛7部分に接触した位置を被測定体厚さ位置Uとし、本体8部分の表面まで所定距離Wの下降により接触抵抗を検出すると、起毛7部分の厚さと硬さを測定することができる。
【0022】
また、図8のように、起毛7部分との接触と本体8部分との接触との識別処理した上で、本体8部分表面との接触位置を被測定体厚さ位置Uとし、更に、所定距離Wの下降させて検出した接触抵抗により本体8部分の厚さと硬さを測定することができる。
【0023】
したがって、種々の性状の被測定体1の厚さおよび硬さの測定が可能となり、特に、布や皮革部材等といった被測定体1の場合では肌触りの相違ほどの硬さの相違を測定でき、測定精度を向上させ、被測定体1の良否判定精度を向上させ、品質管理を容易に行える。
【0024】
しかして、前記検出装置4の構成は、前記振動体5の下端に先端接触子13を設け、振動体5に振動を付与させる加振装置11と、振動体5を上下させる上下移動手段14と、振動体5の振動数およびその変化を検出する振動検出手段15と、振動体5の下降圧力(接触圧力)およびその変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下量を検出するストロークセンサ17と、これらを制御する制御部6を有していればよく、その構成は任意である。
【0025】
一例を示すと、ケース10内に上下方向に移動自在の振動体5を設け、振動体5には加振装置11を設ける。加振装置11は、例えば、図示は省略するが、所謂超音波発信素子等により構成し、実施例では振動体5と加振装置11は一体状に取り付けている(図11)。
振動体5と加振装置11の間には振動検出手段15を設けている。振動検出手段15は例えば触覚センサとも呼ばれるタクタイルセンサ等に構成し、実施例の振動検出手段15は振動数のみならず振動圧力も検出するように構成し、感知精度を向上させている。
【0026】
前記上下移動手段14は、上下移動用モータ21の出力軸22をモータ本体23から伸縮するように形成し、出力軸22の先端に圧力検出手段16を取付ける(図11)。
実施例では、上下移動用モータ21は振動体5を被測定体1に押し付ける加圧手段を兼用しているが、上下移動用モータ21とは別に振動体5を被測定体1に押し付ける加圧手段Kを設けてもよい。
【0027】
また、実施例の上下移動用モータ21は所謂ステップモータにより構成し、上下移動用モータ21の回転量により振動体5の上下量を設定可能にできるので、振動体5の上下量を検出するストロークセンサ17を兼用している。
圧力検出手段16の下方に加振装置11を取り付けている(図11)。
【0028】
なお、上下移動用モータ21による振動体5の上下させる機構も任意であり、上下移動用モータ21の出力軸22を正逆回転自在とし、出力軸22の出力歯車(図示省略)を振動体5側に設けたラック(図示省略)に噛み合わせるものでもよい。
【0029】
しかして、ケース10の下部には、センサ保護筒30を設ける(図1,図2)。センサ保護筒30の外周面には螺子溝31を形成する。螺子溝31にはセンサ保護カバー32をセンサ保護筒30に対して上下自在に螺合させる(図12)。
【0030】
センサ保護筒30の周囲には、被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設ける(図1)。ホルダ35は四角形状の上枠36をケース10側に固定し、上枠36の四隅には縦軸37を設け、縦軸37には下枠38を上下自在に取付け、縦軸37の外周には下枠38を上枠36に対して常時下動するように付勢するバネ39を設ける(図13)。
【0031】
この場合、振動体5の下端部は、当初、下枠38の上面とセンサ保護筒30の下端の間に位置させ、ケース10を下降させると、下枠38も一緒に下降し、被測定体1に下枠38が接触すると、下枠38は上動してバネ39の弾力で被測定体1を押さえ、この状態でケース10の下降は停止し、次に、ケース10に対して振動体5のみを下降させて被測定物1上面に接触させ、更に、振動体5のみを所定距離Wだけ下降させて、被測定体1を押圧して、被測定体1の硬度を測定するように構成する。
【0032】
また、振動体5をケース10に収納した状態では、センサ保護カバー32を振動体5の下端より下方に位置させ、振動体5の下端がプレート3に不用意に当接するのを防止する。
前記ケース10は、横方向(左右方向)の横杆50に取付け、横杆50の両端には一対のガイド体51に取付ける(図13)。ガイド体51は一対の支柱52に上下自在に取付ける。支柱52には、横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設ける。支柱52の下部は機体フレーム54の上板55に固定する。
【0033】
前記ケース10は、横方向(左右方向)の横杆50に取付け、横杆50の両端は一対のガイド体51に取付ける。ガイド体51は一対の支柱52の上部に上下自在に取付ける。支柱52には、ガイド体51または横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設ける。支柱52の下部は機体フレーム54の上板55に固定する。
前記プレート3は、左右の支柱52間に位置させ、プレート上下支持装置56を介して上板55上に設ける。
【0034】
そのため、プレート3は、プレート上下支持装置56により、前後左右方向の何れの部分の上面が振動体5に対して直角(鉛直)に交差するようにし、検出装置4の測定の精度を向上させている。
【0035】
57は左右一対の運転スイッチであり(図18)、両方の運転スイッチ57を操作することにより測定を開始するように構成すると、操作の安全性が向上し、好適である。
58は非常停止スイッチ、59は被測定体1の判定結果報知手段であり(図18)、実施例では上下3個のランプにより構成し、上段のランプが点灯すると、品質合格の被測定体1であり、、中段のランプが点灯すると、厚さ不適を報知し、下段のランプが点灯すると、硬さ不適を報知する。
【0036】
また、検出装置4は、左右方向あるいは前後方向に複数並設すると、被測定体1の複数箇所を同時に測定でき、測定作業の効率性を向上させられる。
例えば、横杆50の長さ方向に複数並設する。
なお、プレート3上の被測定体1と検出装置4とを互いに当接させればよいので、プッシュシリンダ53により横杆50ごとケース10を下降させ、所定高さからは振動体5を上下移動用モータ21により下降させるようにしてよい。
【0037】
(実施例の作用)
プレート3上には被測定体1を載置せずに(図2)、振動体5を下降させると、振動体5の先端がプレート3上面に接触し(図3)、これによりプレート3上面に接触前と接触後では振動体5の振動数に変化が生じ、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0038】
次に、一旦、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し(図4)、振動体5を再び、下降させると、振動体5の先端が被測定体1上面に接触する(図5)。
振動体5の先端が被測定体1上面に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じるから、この振動体5の振動変化を生じたときの高さ位置を、被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する(図5)。
【0039】
制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
次に、振動体5を、被測定体1の上面に接触した被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離W下降させると、振動体5の下降に被測定体1からの反力が作用して、振動体5の下降圧力(接触圧力)が変化する。
【0040】
そこで、変化した下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この下降圧力変化値により演算して被測定体1の硬さを測定する。
したがって、振動体5の振動数の変化により、振動体5と被測定体1との接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面に対する振動体5と被測定体1との接触位置までの距離により、被測定体1の厚さを測定する。
【0041】
引き続き、更に僅かに所定距離Wだけ振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定する(図6)。
この被測定体1の厚さおよび硬さの情報は、制御部6に自動的に記憶するように設定できるので、被測定体1の厚さおよび硬さの情報入手作業を自動化できる。
【0042】
また、振動体5が被測定物1の上面に接触したときの振動変化を、予め想定した接触情報あるいは測定結果の蓄積により得られた接触情報と対比して、接触と判定すると、高さ位置の測定精度を向上させる。
同様に、振動体5を所定距離Wだけ下降させときの下降圧力(接触圧力)の変化も、
予め想定した硬さ情報あるいは測定結果の蓄積により得られた硬さ情報と対比して、硬さを判定すると、硬さの測定精度を向上させる。
【0043】
この場合、振動体5の下降による接触圧力の変化により、硬さを測定するので、振動変化から硬さを演算処理する場合に比し、容易であり、測定精度も高い。
また、振動体5の下降によって、厚さと硬さの測定できるので、厚さと硬さの測定作業に連続性を与えられることが容易にでき、合理的構成となり、作業性および操作性も向上させ、品質管理作業全般を合理化できる。
【0044】
しかして、測定する被測定体1に応じて厚さおよび硬さの情報を予め制御部6に設定しておくと、被測定体1の想定する規格の厚さおよび硬さの良否判定作業を自動化でき、作業効率を向上させられる。
【0045】
しかして、制御部6に、測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を設定すると、種々の厚さや硬度の被測定体1の測定が可能となる。
【0046】
この場合、シリコン等の部材で予め所定の弾性を有して形成した基準体12を別途設け、この基準体12をプレート3上に設置し、振動体5を下降させ、振動体5の振動数に変化が生じるまで、振動体5の先端を下降させ、この振動変化を制御部6に信号を送信すると、制御部6は、この信号値を振動体5が被測定体1と「接触」したときの振動数の変化の基準値として設定でき、設定が容易となり、測定精度が向上する。
【0047】
同様に、予め、基準体12からの反力が想定されているので、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触S位置よりも更に所定距離W下降させたときに、振動体5の下降圧力(接触圧力)が変化するので、変化前の振動体5の下降圧力に対する下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この圧力信号値と予め用意した基準体12の硬さ情報とを対比して「硬さ判定」の基準として設定または補正する。
【0048】
したがって、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離W下降させ、被測定体1からの反力が作用して、所定距離の下降に対する振動体5の下降圧力の変化値を、基準体12の硬さ情報と比較し、制御部6は、被測定体1の硬さを測定する。
【0049】
しかして、具体例を示すと、制御部6に、測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を設定する。
【0050】
次に、シリコン等の部材で予め所定の硬さを有して形成した基準体12を別途設け、この基準体12をプレート3上に設置し、振動体5を下降させ、振動体5の振動数に変化が生じるまで、振動体5の先端を下降させ、この振動変化を制御部6に信号を送信すると、制御部6は、この信号値により振動体5が被測定体1に「接触」したときの振動数変化の判断基準としての基準値として自動的に設定または補正する。
【0051】
同様に、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触S位置よりも更に所定距離W下降させときの振動体5の下降圧力の変化と、予め、想定された基準体12の想定値とを制御部6は対比し、「硬軟判定」の基準値を設定または補正する。
【0052】
この状態で、プレート3上には被測定体1を載置せずに、振動体5を下降させると、振動体5の先端接触子13がプレート3上面に接触し、これによりプレート3上面に接触前と接触後との振動体5の振動数の変化を振動検出手段15が検出し、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0053】
次に、一旦、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し、振動体5を再び、下降させて振動体5の先端が被測定体1上面に接触することで、生じる振動体5の振動数変化を振動検出手段15により検出し、振動検出手段15からの振動変化信号を生じた高さ位置を、被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する。
制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
【0054】
次に、振動体5を、被測定体1の上面に接触した被測定体厚さ位置Uよりも更に予め設定した高さにまで所定距離W下降させると、硬度測定用高さに振動体5が至ったことをストロークセンサ17が検出し、振動体5の下降を停止させ、次に、被測定体1からの反力の作用による振動体5の下降圧力を圧力検出手段16が検出し、圧力検出手段16はこのときの振動体5の下降圧力値と硬度判定の基準となる下降圧力変化値とを対比演算して被測定体1の硬さを測定する。
【0055】
したがって、振動体5の振動数の変化により、振動体5と被測定体1との接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面に対する振動体5と被測定体1との接触位置までの距離により、被測定体1の厚さを測定し、引き続き、更に僅かに所定距離W振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定し、一工程により被測定体1の厚さと硬さとを測定する。
【0056】
この測定値は、制御部6に記憶されるので、被測定体1の厚さと硬さの予め設定した基準値と対比することにより、被測定体1の良否判定が瞬時にできる。
また、被測定体1の良否判定は、検出装置4が行うので、作業者が手作業で行う良否判定に比し、精度が高く、作業者に判定のための熟練を要求せずにおこなえる。
また、被測定体1はプレート3上に載置するだけであるから、非破壊法による測定が可能となる。
【0057】
また、プレート3上への被測定体1の載置と振動体5の上下により測定できるので、作業を連続して行え、被測定体1の良否判定作業の作業効率向上させ、品質管理全体の作業効率も向上させられる。
【0058】
振動体5を下降させる構成は任意であるが、ケース10を横杆50に取付け(図13)、横杆50の両端には一対のガイド体51を取付け、ガイド体51は一対の支柱52に上下自在に取付け、支柱52には横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設けているので、プッシュシリンダ53により横杆50を下降させ、この横杆50の下降によりケース10全体が下降する。
【0059】
ケース10の下部から下方に突出して露出する振動体5の周囲には、被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設け、ホルダ35は四角形状の上枠36をケース10側に固定し、上枠36には縦軸37により下枠38を上下自在に取付け、縦軸37の外周には下枠38を上枠36に対して常時下動するように付勢するバネ39を設けているから、プッシュシリンダ53によりケース10を予め設定した高さまで下降させると、下枠38がプレート3上の被測定体1上面に弾力的に当接し(図15)、更に下降させると、下枠38が被測定体1上面に当接したままバネ39の弾力に抗して上枠36に対して上動する(図16)。
【0060】
次に、下枠38が被測定体1上面に当接し、下枠38は振動体5が当接する周辺の被測定体1をホルダ35が押さえると、ケース10の下降を停止させる(図17)。
この場合、振動体5の下端部は、当初、下枠38とセンサ保護筒30の下端の間に位置させ、ケース10の振動体5と下枠38は一緒に下降し、先に下枠38が被測定体1に接触し、下枠38はバネ39の弾力で被測定体1をしっかり押さえる。
次に、図17の状態でケース10から振動体5のみを下降させ、被測定体1に接触させる(図5)。
【0061】
被測定体1に振動体5が接触すると、振動体5は上下移動用モータ21によりケース10に対して更に所定距離W下降して(図6)、被測定体1を押圧して、被測定体1の硬度を測定する。
したがって、ホルダ35は被測定体1をプレート3上面に弾力的に押し付けるので、被測定体1の裏面をプレート3上面に密着させられ、厚さおよび硬さの測定精度を向上させられる。
【0062】
ケース10の下部には、センサ保護筒30を設け、センサ保護筒30の外周面には螺子溝31を形成し、螺子溝31にはセンサ保護カバー32をセンサ保護筒30に対して上下自在に螺合させているから、運搬時等の計測していないときは、センサ保護カバー32が振動体5の下端より先にプレート3上面に接触して、振動体5の破損を防止する(図12)。
なお、振動体5を下降させて被測定体1に接触させればよいので、ケース10を下降させずに、振動体5およびホルダ35をケース10に対して下降させる構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】計測装置の検出装置およびプレートの一部の斜視図。
【図2】測定前の振動体およびプレートの断面図。
【図3】振動体がプレートに接触した状態の断面図。
【図4】プレートに被測定体を装着した状態の断面図。
【図5】振動体が被測定体に接触した状態の断面図。
【図6】振動体が被測定体の硬さを測定している状態の断面図。
【図7】振動体が被測定体の起毛部分に接触した状態の断面図。
【図8】振動体が被測定体の本体部分に接触した状態の断面図。
【図9】振動体が被測定体の本体部分を押して硬さを測定している状態の断面図。
【図10】ブロック図。
【図11】検出装置の一例を示す正面図。
【図12】センサ保護筒にセンサ保護カバーを取付ける状態の斜視図。
【図13】計測装置の正面図。
【図14】支柱とプッシュシリンダの拡大図。
【図15】ホルダがプレートに接触した状態の断面図。
【図16】ホルダの下枠が上動した状態の断面図。
【図17】振動体の接触前のホルダが被測定体に接触した状態の断面図。
【図18】計測装置の他の実施例の正面図。
【図19】同平面図。
【図20】同側面図。
【符号の説明】
【0064】
1…被測定体 、2…計測装置 、3…プレート 、4…検出装置、5…振動体、6…制御部、10…ケース、11…加振装置、12…基準体、13…先端接触子、14…上下移動手段、15…振動検出手段、16…圧力検出手段、17…ストロークセンサ、21…上下移動用モータ、22…出力軸、23…モータ本体、30…センサ保護筒、31…螺子溝、32…センサ保護カバー、35…ホルダ、36…上枠、37…縦軸、38…下枠、39…バネ、50…横杆、51…ガイド体、52…支柱、53…プッシュシリンダ、54…機体フレーム、55…上板、56…プレート上下支持装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シート等に使用される布や皮革部材の厚さや硬さを測定する測定方法および測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスクに光を当て、反射光の波長によりディスクの厚さを測定する構成は公知である(特許文献1参照)。
従来、ステンレス鋼に電流を流し、ステンレス鋼の磁気特性値の変化により硬さを測定する構成は公知である(特許文献2参照)。
従来、振動体の振動数の変化を利用して被測定物(対象物)の硬さを測定する構成は公知である(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2008−39789号公報
【特許文献2】特開2005−188948号公報
【特許文献3】特開平1−189583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例のうち反射光の波長により厚さを測定する構成では、部分により反射光の波長が大きく変化する布や皮革部材では、測定精度が担保できないという課題がある。また、厚さのみの測定であり、硬さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
前記公知例のうち磁気特性値の変化により硬さを測定する構成では、磁気特性の変化の少ない布や皮革部材では、測定精度が担保できないという課題がある。また、硬さのみの測定であり、厚さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
前記公知例のうち振動体の振動数の変化を利用して被測定物の硬さを測定する構成は、振動体を被測定物に接触させたときの振動数の変化だけで、硬さの測定するのが容易でなく、微妙な測定がしにくいという課題がある。また、硬さのみの測定であり、厚さの測定はできず、作業性が低いという課題がある。
本願では、布や皮革部材等といった測定対象であっても、一つの工程で厚さと硬さの測定をできるように工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化した位置を被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して硬さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、前記測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の移動圧力、振動体5の移動速度、振動体5による被測定体1の押圧深さの諸条件を設定または変更し、予め得た振動変化情報あるいは硬さ情報と対比して測定するようにした測定方法としたものである。
本発明は、前記プレート3表面に、振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と出力し、次に、プレート3表面に被測定体1を装着し、被測定体1の表面に振動させた振動体5を接触させて、前記プレート3の表面位置と被測定体1に振動体5が接触した位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、次に、プレート3表面の被測定体1を別の被測定体1に交換して装着して前記測定作業を反復する測定方法としたものである。
本発明は、プレート3表面に予め所定の硬さを有して形成した基準体12を装着し、基準体12の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、変化した振動体5の振動数と所定硬さの基準体12に振動体5が接触したときの予め設定した振動情報とを対比し、接触したと判定するときの振動体5の振動数情報の設定または補正する測定方法としたものである。
本発明は、基準体12の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出し、この反力圧を、所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報と対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正する測定方法としたものである。
本発明は、前記振動体5を設けたケース10を下降させ、ケース10に設けたホルダ35を被測定体1の上面に接触させ、更に、ホルダ35を被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて下降させて被測定体1を上方から弾力的に押さえ、次に、ケース10に対して振動体5を該振動体5を振動数が変化するまで接近させて、該振動体5の振動数の変化により被測定体1の厚さを測定し、および/または、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けてケース10から振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して処理して硬さを測定する測定方法としたものである。
本発明は、所定面積を有して被測定体1を載置しうる表面が平坦なプレート3の上方に、上下動自在に振動体5を有するケース10を設け、前記振動体5はケース10に対して振動しながら上下動自在に取付け、該振動体5の振動の変化を検出する振動検出手段15と、前記振動体5と前記プレート3または前記被測定体1との接触圧力および/または接触圧力の変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下移動量を検出するストロークセンサ17とを設けた測定装置としたものである。
本発明は、前記ケース10には、振動体5と共に上下し、被測定体1に接触すると上方に退避して被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設けた測定装置としたものである。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、振動体5の振動数の変化により接触位置を出力するので、接触位置の測定を正確に行うことができ、また、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さを測定できる。
請求項2の発明では、振動体5の振動数の変化により求めた接触位置より所定距離移動させて振動体5に対する反力の圧力により硬さを測定するので、布や皮革部材等といった被測定体1の場合では肌触りの相違ほどの硬さの相違を測定できるほどに測定精度を向上させることができ、接触位置による厚さの測定に続いて連続作業で硬さ測定ができ、作業性を向上させることができる。
請求項3の発明では、被測定体1の性状や特性に合わせて、測定条件を設定・変更でき、測定精度を向上させることができる。
請求項4の発明では、プレート3の位置の測定してから被測定体1の測定するので、測定精度を向上させ、また、連続作業で測定ができ、作業性を向上させることができる。
請求項5の発明では、振動体5の振動数の出力情報を設定・補正できるので、被測定体1の性状や特性に合わせた測定ができ、測定精度を向上させることができる。
請求項6の発明では、振動体5の接触圧力の出力情報を設定・補正できるので、被測定体1の性状や特性に合わせた測定ができ、測定精度を向上させることができる。
請求項7の発明では、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さおよび硬さを測定する装置を提供できる。
請求項8の発明では、被測定体1をホルダ35により上方から押さえて測定するので、布や皮革部材等といった被測定体1であっても、容易に厚さおよび硬さを測定する装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の方法を実施する装置の実施例を図面により説明すると、1は厚さおよび硬さを計測する計測装置2の計測対象となる被測定体であり(図4)、所定の厚さと長さおよび幅を有する平布地状に形成されていれば、計測装置2による計測可能となる対象物となる。
被測定体(測定対象物)1は、皮革、合成皮革、合成皮革や、あるいはこれらにウレタン等を貼着して多層構造にしたものでもよく、布地状ものであればよく任意であり、本願では、特に、車両のシートや内張等の内装に用いられる皮革製品を対象としている。
【0007】
計測装置2は、被測定体1を設置する平坦なプレート3と、プレート3に対して相対的に移動する検出装置4を有して構成する。プレート3は、所定面積を有する表面が平滑であり、また、被測定体1を支持できる所定の硬度を有するもであれば良く、実施例ではガラス部材により形成しているが、石英等の他の硬質部材でもよい。
プレート3の表面に被測定体1を装着する(図4)。次に、被測定体1の表面に振動させた検出装置4の振動体5を接近させる(図5)。振動体5はその振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と制御部6に出力する。制御部6は、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する。
【0008】
次に、被測定体1の厚さの測定信号を制御部6へ送信すると、続いて、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させる(図6)。すると、振動体5は被測定体1を押圧するので振動体5に対する被測定体1の素材の持つ反力により、振動体5と被測定体1の接触圧力が変化し、この圧力変化を制御部6に検出して出力し、この被測定体1からの反力圧と予め得た硬さ情報と対比して制御部6が処理して、被測定体1の硬さを測定する。
【0009】
この場合、何も設置していないプレート3の表面に、振動させた振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と制御部6に出力する(図3)。
したがって、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3表面位置とを対比する上で、プレート3の表面位置を正確に検出するので、測定精度を向上させる。
【0010】
しかして、プレート3の設置向きは任意であり、プレート3と検出装置4とが相対的に互いに移動して当接すればよいが、理解を容易にするため、プレート3は略水平に設置し、検出装置4をプレート3に対して上下方向に移動するようにして説明する。
前記検出装置4は、ケース10内に上下方向に移動自在の振動体5を設ける。振動体5は超音波等の加振装置11により微振動しながら、ケース10に対して上下するように構成する。
【0011】
まず、プレート3の上面(表面)に何も設置しない状態とし(図2)、振動体5を下降させると、振動体5の先端がプレート3上面に接触し(図3)、これによりプレート3上面に接触前と接触後では振動体5の振動数に変化が生じ、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し(図3)、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0012】
次に、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し(図4)、振動体5を再び下降させる。振動体5の先端が被測定体1の上面(表面)に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じるから、この振動変化が生じたときを被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する(図5)。制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により処理して被測定体1の厚さを計測する。
【0013】
次に、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に振動体5を所定距離Wだけ下降させると(図6)、振動体5の下降に被測定体1からの反力が作用して、振動体5の下降圧力が変化するので、この下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この下降圧力変化値により被測定体1の硬さを測定する。
【0014】
即ち、振動体5の振動数の変化により、接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面からの接触位置までの距離により被測定体1の厚さを測定し、更に僅かに所定距離Wの分振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定する。
次に、別の被測定体1をプレート3に設置して上記作業を反復すると、被測定体1の厚さおよび硬さの測定を行える。
【0015】
この場合、シリコン等の部材で予め所定の弾性を有して形成した基準体12をプレート3上に設置し(図4)、振動体5を下降させ、振動体5の先端が基準体12上面に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じ、この振動変化が生じたときを振動体5の「接触」として制御部6に信号を送信し、制御部6は、この信号値を振動体5の「接触」の基準値として設定する。
【0016】
次に、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触位置よりも更に所定距離Wだけ下降させると(図6)、振動体5の下降に基準体12からの反力が作用して、振動体5の下降圧力が変化するので、基準体12の硬さを示すこの下降圧力変化値を制御部6に送信し、制御部6は、この下降圧力変化値と所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報とを対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正処理する。
【0017】
したがって、振動体5を下降させて、振動体5の先端がプレート3上面に接触して振動体5の振動数に「接触」の基準値までの変化が生じると、この振動体5の高さ位置を計測前厚さ零位置Tと制御部6に信号を送信し、初期設定が終了する。
また、振動体5の先端が被測定体1上面に接触して、振動体5の振動数に「接触」の基準値までの変化が生じると、被測定体厚さ位置Uと制御部6に信号を送信し、制御部6は、厚さ零位置計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
【0018】
また、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離Wだけ下降させ、被測定体1からの反力が作用して、所定距離の下降に対する振動体5の下降圧力の変化を、基準体12の基準とする下降圧力変化値と比較し、制御部6は、被測定体1の硬さを測定する。
【0019】
また、図7,図8のように、例えば、バックスキン等の被測定体1の本体8の表面が起毛処理されて起毛7が存在するときには、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を変更し、振動体5が起毛7部分に接触したときの振動体5の振動数の変化では、接触とせずに、振動体5を起毛7先端より更に下降させて被測定体1の本体8部分に接触したときの振動体5の振動数の変化により接触と処理するように構成すると、測定精度が向上して好適である。
【0020】
即ち、振動体5が起毛7部分に接触したときの振動数と、振動体5が被測定体1の本体8部分に接触したときの振動数とは、その性状の相違によって当然相違するので、振動体5の振動数の変化により、起毛7部分との接触と本体8部分との接触との識別処理を制御部6により行うと、検出装置4は起毛7部分および本体8部分の夫々の厚さも測定できる。
【0021】
例えば、図7の起毛7部分に接触した位置を被測定体厚さ位置Uとし、本体8部分の表面まで所定距離Wの下降により接触抵抗を検出すると、起毛7部分の厚さと硬さを測定することができる。
【0022】
また、図8のように、起毛7部分との接触と本体8部分との接触との識別処理した上で、本体8部分表面との接触位置を被測定体厚さ位置Uとし、更に、所定距離Wの下降させて検出した接触抵抗により本体8部分の厚さと硬さを測定することができる。
【0023】
したがって、種々の性状の被測定体1の厚さおよび硬さの測定が可能となり、特に、布や皮革部材等といった被測定体1の場合では肌触りの相違ほどの硬さの相違を測定でき、測定精度を向上させ、被測定体1の良否判定精度を向上させ、品質管理を容易に行える。
【0024】
しかして、前記検出装置4の構成は、前記振動体5の下端に先端接触子13を設け、振動体5に振動を付与させる加振装置11と、振動体5を上下させる上下移動手段14と、振動体5の振動数およびその変化を検出する振動検出手段15と、振動体5の下降圧力(接触圧力)およびその変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下量を検出するストロークセンサ17と、これらを制御する制御部6を有していればよく、その構成は任意である。
【0025】
一例を示すと、ケース10内に上下方向に移動自在の振動体5を設け、振動体5には加振装置11を設ける。加振装置11は、例えば、図示は省略するが、所謂超音波発信素子等により構成し、実施例では振動体5と加振装置11は一体状に取り付けている(図11)。
振動体5と加振装置11の間には振動検出手段15を設けている。振動検出手段15は例えば触覚センサとも呼ばれるタクタイルセンサ等に構成し、実施例の振動検出手段15は振動数のみならず振動圧力も検出するように構成し、感知精度を向上させている。
【0026】
前記上下移動手段14は、上下移動用モータ21の出力軸22をモータ本体23から伸縮するように形成し、出力軸22の先端に圧力検出手段16を取付ける(図11)。
実施例では、上下移動用モータ21は振動体5を被測定体1に押し付ける加圧手段を兼用しているが、上下移動用モータ21とは別に振動体5を被測定体1に押し付ける加圧手段Kを設けてもよい。
【0027】
また、実施例の上下移動用モータ21は所謂ステップモータにより構成し、上下移動用モータ21の回転量により振動体5の上下量を設定可能にできるので、振動体5の上下量を検出するストロークセンサ17を兼用している。
圧力検出手段16の下方に加振装置11を取り付けている(図11)。
【0028】
なお、上下移動用モータ21による振動体5の上下させる機構も任意であり、上下移動用モータ21の出力軸22を正逆回転自在とし、出力軸22の出力歯車(図示省略)を振動体5側に設けたラック(図示省略)に噛み合わせるものでもよい。
【0029】
しかして、ケース10の下部には、センサ保護筒30を設ける(図1,図2)。センサ保護筒30の外周面には螺子溝31を形成する。螺子溝31にはセンサ保護カバー32をセンサ保護筒30に対して上下自在に螺合させる(図12)。
【0030】
センサ保護筒30の周囲には、被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設ける(図1)。ホルダ35は四角形状の上枠36をケース10側に固定し、上枠36の四隅には縦軸37を設け、縦軸37には下枠38を上下自在に取付け、縦軸37の外周には下枠38を上枠36に対して常時下動するように付勢するバネ39を設ける(図13)。
【0031】
この場合、振動体5の下端部は、当初、下枠38の上面とセンサ保護筒30の下端の間に位置させ、ケース10を下降させると、下枠38も一緒に下降し、被測定体1に下枠38が接触すると、下枠38は上動してバネ39の弾力で被測定体1を押さえ、この状態でケース10の下降は停止し、次に、ケース10に対して振動体5のみを下降させて被測定物1上面に接触させ、更に、振動体5のみを所定距離Wだけ下降させて、被測定体1を押圧して、被測定体1の硬度を測定するように構成する。
【0032】
また、振動体5をケース10に収納した状態では、センサ保護カバー32を振動体5の下端より下方に位置させ、振動体5の下端がプレート3に不用意に当接するのを防止する。
前記ケース10は、横方向(左右方向)の横杆50に取付け、横杆50の両端には一対のガイド体51に取付ける(図13)。ガイド体51は一対の支柱52に上下自在に取付ける。支柱52には、横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設ける。支柱52の下部は機体フレーム54の上板55に固定する。
【0033】
前記ケース10は、横方向(左右方向)の横杆50に取付け、横杆50の両端は一対のガイド体51に取付ける。ガイド体51は一対の支柱52の上部に上下自在に取付ける。支柱52には、ガイド体51または横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設ける。支柱52の下部は機体フレーム54の上板55に固定する。
前記プレート3は、左右の支柱52間に位置させ、プレート上下支持装置56を介して上板55上に設ける。
【0034】
そのため、プレート3は、プレート上下支持装置56により、前後左右方向の何れの部分の上面が振動体5に対して直角(鉛直)に交差するようにし、検出装置4の測定の精度を向上させている。
【0035】
57は左右一対の運転スイッチであり(図18)、両方の運転スイッチ57を操作することにより測定を開始するように構成すると、操作の安全性が向上し、好適である。
58は非常停止スイッチ、59は被測定体1の判定結果報知手段であり(図18)、実施例では上下3個のランプにより構成し、上段のランプが点灯すると、品質合格の被測定体1であり、、中段のランプが点灯すると、厚さ不適を報知し、下段のランプが点灯すると、硬さ不適を報知する。
【0036】
また、検出装置4は、左右方向あるいは前後方向に複数並設すると、被測定体1の複数箇所を同時に測定でき、測定作業の効率性を向上させられる。
例えば、横杆50の長さ方向に複数並設する。
なお、プレート3上の被測定体1と検出装置4とを互いに当接させればよいので、プッシュシリンダ53により横杆50ごとケース10を下降させ、所定高さからは振動体5を上下移動用モータ21により下降させるようにしてよい。
【0037】
(実施例の作用)
プレート3上には被測定体1を載置せずに(図2)、振動体5を下降させると、振動体5の先端がプレート3上面に接触し(図3)、これによりプレート3上面に接触前と接触後では振動体5の振動数に変化が生じ、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0038】
次に、一旦、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し(図4)、振動体5を再び、下降させると、振動体5の先端が被測定体1上面に接触する(図5)。
振動体5の先端が被測定体1上面に接触すると、振動体5の振動数に変化が生じるから、この振動体5の振動変化を生じたときの高さ位置を、被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する(図5)。
【0039】
制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
次に、振動体5を、被測定体1の上面に接触した被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離W下降させると、振動体5の下降に被測定体1からの反力が作用して、振動体5の下降圧力(接触圧力)が変化する。
【0040】
そこで、変化した下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この下降圧力変化値により演算して被測定体1の硬さを測定する。
したがって、振動体5の振動数の変化により、振動体5と被測定体1との接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面に対する振動体5と被測定体1との接触位置までの距離により、被測定体1の厚さを測定する。
【0041】
引き続き、更に僅かに所定距離Wだけ振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定する(図6)。
この被測定体1の厚さおよび硬さの情報は、制御部6に自動的に記憶するように設定できるので、被測定体1の厚さおよび硬さの情報入手作業を自動化できる。
【0042】
また、振動体5が被測定物1の上面に接触したときの振動変化を、予め想定した接触情報あるいは測定結果の蓄積により得られた接触情報と対比して、接触と判定すると、高さ位置の測定精度を向上させる。
同様に、振動体5を所定距離Wだけ下降させときの下降圧力(接触圧力)の変化も、
予め想定した硬さ情報あるいは測定結果の蓄積により得られた硬さ情報と対比して、硬さを判定すると、硬さの測定精度を向上させる。
【0043】
この場合、振動体5の下降による接触圧力の変化により、硬さを測定するので、振動変化から硬さを演算処理する場合に比し、容易であり、測定精度も高い。
また、振動体5の下降によって、厚さと硬さの測定できるので、厚さと硬さの測定作業に連続性を与えられることが容易にでき、合理的構成となり、作業性および操作性も向上させ、品質管理作業全般を合理化できる。
【0044】
しかして、測定する被測定体1に応じて厚さおよび硬さの情報を予め制御部6に設定しておくと、被測定体1の想定する規格の厚さおよび硬さの良否判定作業を自動化でき、作業効率を向上させられる。
【0045】
しかして、制御部6に、測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を設定すると、種々の厚さや硬度の被測定体1の測定が可能となる。
【0046】
この場合、シリコン等の部材で予め所定の弾性を有して形成した基準体12を別途設け、この基準体12をプレート3上に設置し、振動体5を下降させ、振動体5の振動数に変化が生じるまで、振動体5の先端を下降させ、この振動変化を制御部6に信号を送信すると、制御部6は、この信号値を振動体5が被測定体1と「接触」したときの振動数の変化の基準値として設定でき、設定が容易となり、測定精度が向上する。
【0047】
同様に、予め、基準体12からの反力が想定されているので、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触S位置よりも更に所定距離W下降させたときに、振動体5の下降圧力(接触圧力)が変化するので、変化前の振動体5の下降圧力に対する下降圧力変化値を制御部6に信号を送信し、制御部6は、この圧力信号値と予め用意した基準体12の硬さ情報とを対比して「硬さ判定」の基準として設定または補正する。
【0048】
したがって、振動体5は被測定体1の上面に接触する被測定体厚さ位置Uよりも更に所定距離W下降させ、被測定体1からの反力が作用して、所定距離の下降に対する振動体5の下降圧力の変化値を、基準体12の硬さ情報と比較し、制御部6は、被測定体1の硬さを測定する。
【0049】
しかして、具体例を示すと、制御部6に、測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の下降圧力、振動体5の下降速度、振動体5による被測定体1の押圧深さ等の諸条件を設定する。
【0050】
次に、シリコン等の部材で予め所定の硬さを有して形成した基準体12を別途設け、この基準体12をプレート3上に設置し、振動体5を下降させ、振動体5の振動数に変化が生じるまで、振動体5の先端を下降させ、この振動変化を制御部6に信号を送信すると、制御部6は、この信号値により振動体5が被測定体1に「接触」したときの振動数変化の判断基準としての基準値として自動的に設定または補正する。
【0051】
同様に、振動体5を基準体12の上面に接触させた接触S位置よりも更に所定距離W下降させときの振動体5の下降圧力の変化と、予め、想定された基準体12の想定値とを制御部6は対比し、「硬軟判定」の基準値を設定または補正する。
【0052】
この状態で、プレート3上には被測定体1を載置せずに、振動体5を下降させると、振動体5の先端接触子13がプレート3上面に接触し、これによりプレート3上面に接触前と接触後との振動体5の振動数の変化を振動検出手段15が検出し、振動体5の振動数が変化したときの振動体5の高さ位置を厚さが零である計測前厚さ零位置Tとして制御部6に信号を送信し、制御部6はこの計測前厚さ零位置Tを記憶して、初期設定が終了する。
【0053】
次に、一旦、振動体5を上昇させ、プレート3上に被測定体1を設置し、振動体5を再び、下降させて振動体5の先端が被測定体1上面に接触することで、生じる振動体5の振動数変化を振動検出手段15により検出し、振動検出手段15からの振動変化信号を生じた高さ位置を、被測定体厚さ位置Uとして制御部6に信号を送信する。
制御部6は、計測前厚さ零位置Tと被測定体厚さ位置Uとの比較により被測定体1の厚さを計測する。
【0054】
次に、振動体5を、被測定体1の上面に接触した被測定体厚さ位置Uよりも更に予め設定した高さにまで所定距離W下降させると、硬度測定用高さに振動体5が至ったことをストロークセンサ17が検出し、振動体5の下降を停止させ、次に、被測定体1からの反力の作用による振動体5の下降圧力を圧力検出手段16が検出し、圧力検出手段16はこのときの振動体5の下降圧力値と硬度判定の基準となる下降圧力変化値とを対比演算して被測定体1の硬さを測定する。
【0055】
したがって、振動体5の振動数の変化により、振動体5と被測定体1との接触を感知し、被測定体1の存在を感知すると同時にプレート3の上面に対する振動体5と被測定体1との接触位置までの距離により、被測定体1の厚さを測定し、引き続き、更に僅かに所定距離W振動体5を下降させて振動体5の下降圧力の変化を測定することにより被測定体1の硬さ(硬度)を測定し、一工程により被測定体1の厚さと硬さとを測定する。
【0056】
この測定値は、制御部6に記憶されるので、被測定体1の厚さと硬さの予め設定した基準値と対比することにより、被測定体1の良否判定が瞬時にできる。
また、被測定体1の良否判定は、検出装置4が行うので、作業者が手作業で行う良否判定に比し、精度が高く、作業者に判定のための熟練を要求せずにおこなえる。
また、被測定体1はプレート3上に載置するだけであるから、非破壊法による測定が可能となる。
【0057】
また、プレート3上への被測定体1の載置と振動体5の上下により測定できるので、作業を連続して行え、被測定体1の良否判定作業の作業効率向上させ、品質管理全体の作業効率も向上させられる。
【0058】
振動体5を下降させる構成は任意であるが、ケース10を横杆50に取付け(図13)、横杆50の両端には一対のガイド体51を取付け、ガイド体51は一対の支柱52に上下自在に取付け、支柱52には横杆50を上下させるプッシュシリンダ53を設けているので、プッシュシリンダ53により横杆50を下降させ、この横杆50の下降によりケース10全体が下降する。
【0059】
ケース10の下部から下方に突出して露出する振動体5の周囲には、被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設け、ホルダ35は四角形状の上枠36をケース10側に固定し、上枠36には縦軸37により下枠38を上下自在に取付け、縦軸37の外周には下枠38を上枠36に対して常時下動するように付勢するバネ39を設けているから、プッシュシリンダ53によりケース10を予め設定した高さまで下降させると、下枠38がプレート3上の被測定体1上面に弾力的に当接し(図15)、更に下降させると、下枠38が被測定体1上面に当接したままバネ39の弾力に抗して上枠36に対して上動する(図16)。
【0060】
次に、下枠38が被測定体1上面に当接し、下枠38は振動体5が当接する周辺の被測定体1をホルダ35が押さえると、ケース10の下降を停止させる(図17)。
この場合、振動体5の下端部は、当初、下枠38とセンサ保護筒30の下端の間に位置させ、ケース10の振動体5と下枠38は一緒に下降し、先に下枠38が被測定体1に接触し、下枠38はバネ39の弾力で被測定体1をしっかり押さえる。
次に、図17の状態でケース10から振動体5のみを下降させ、被測定体1に接触させる(図5)。
【0061】
被測定体1に振動体5が接触すると、振動体5は上下移動用モータ21によりケース10に対して更に所定距離W下降して(図6)、被測定体1を押圧して、被測定体1の硬度を測定する。
したがって、ホルダ35は被測定体1をプレート3上面に弾力的に押し付けるので、被測定体1の裏面をプレート3上面に密着させられ、厚さおよび硬さの測定精度を向上させられる。
【0062】
ケース10の下部には、センサ保護筒30を設け、センサ保護筒30の外周面には螺子溝31を形成し、螺子溝31にはセンサ保護カバー32をセンサ保護筒30に対して上下自在に螺合させているから、運搬時等の計測していないときは、センサ保護カバー32が振動体5の下端より先にプレート3上面に接触して、振動体5の破損を防止する(図12)。
なお、振動体5を下降させて被測定体1に接触させればよいので、ケース10を下降させずに、振動体5およびホルダ35をケース10に対して下降させる構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】計測装置の検出装置およびプレートの一部の斜視図。
【図2】測定前の振動体およびプレートの断面図。
【図3】振動体がプレートに接触した状態の断面図。
【図4】プレートに被測定体を装着した状態の断面図。
【図5】振動体が被測定体に接触した状態の断面図。
【図6】振動体が被測定体の硬さを測定している状態の断面図。
【図7】振動体が被測定体の起毛部分に接触した状態の断面図。
【図8】振動体が被測定体の本体部分に接触した状態の断面図。
【図9】振動体が被測定体の本体部分を押して硬さを測定している状態の断面図。
【図10】ブロック図。
【図11】検出装置の一例を示す正面図。
【図12】センサ保護筒にセンサ保護カバーを取付ける状態の斜視図。
【図13】計測装置の正面図。
【図14】支柱とプッシュシリンダの拡大図。
【図15】ホルダがプレートに接触した状態の断面図。
【図16】ホルダの下枠が上動した状態の断面図。
【図17】振動体の接触前のホルダが被測定体に接触した状態の断面図。
【図18】計測装置の他の実施例の正面図。
【図19】同平面図。
【図20】同側面図。
【符号の説明】
【0064】
1…被測定体 、2…計測装置 、3…プレート 、4…検出装置、5…振動体、6…制御部、10…ケース、11…加振装置、12…基準体、13…先端接触子、14…上下移動手段、15…振動検出手段、16…圧力検出手段、17…ストロークセンサ、21…上下移動用モータ、22…出力軸、23…モータ本体、30…センサ保護筒、31…螺子溝、32…センサ保護カバー、35…ホルダ、36…上枠、37…縦軸、38…下枠、39…バネ、50…横杆、51…ガイド体、52…支柱、53…プッシュシリンダ、54…機体フレーム、55…上板、56…プレート上下支持装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法。
【請求項2】
所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化した位置を被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して硬さを測定する測定方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の移動圧力、振動体5の移動速度、振動体5による被測定体1の押圧深さの諸条件を設定または変更し、予め得た振動変化情報あるいは硬さ情報と対比して測定するようにした測定方法。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記プレート3表面に、振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と出力し、次に、プレート3表面に被測定体1を装着し、被測定体1の表面に振動させた振動体5を接触させて、前記プレート3の表面位置と被測定体1に振動体5が接触した位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、次に、プレート3表面の被測定体1を別の被測定体1に交換して装着して前記測定作業を反復する測定方法。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、
プレート3表面に予め所定の硬さを有して形成した基準体12を装着し、基準体12の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、変化した振動体5の振動数と所定硬さの基準体12に振動体5が接触したときの予め設定した振動情報とを対比し、接触したと判定するときの振動体5の振動数情報の設定または補正する測定方法。
【請求項6】
請求項5において、基準体12の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出し、この反力圧を、所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報と対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正する測定方法。
【請求項7】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6において、前記振動体5を設けたケース10を下降させ、ケース10に設けたホルダ35を被測定体1の上面に接触させ、更に、ホルダ35を被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて下降させて被測定体1を上方から弾力的に押さえ、次に、ケース10に対して振動体5を該振動体5を振動数が変化するまで接近させて、該振動体5の振動数の変化により被測定体1の厚さを測定し、および/または、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けてケース10から振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して処理して硬さを測定する測定方法。
【請求項8】
所定面積を有して被測定体1を載置しうる表面が平坦なプレート3の上方に、上下動自在に振動体5を有するケース10を設け、前記振動体5はケース10に対して振動しながら上下動自在に取付け、該振動体5の振動の変化を検出する振動検出手段15と、前記振動体5と前記プレート3または前記被測定体1との接触圧力および/または接触圧力の変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下移動量を検出するストロークセンサ17とを設けた測定装置。
【請求項9】
請求項8において、前記ケース10には、振動体5と共に上下し、被測定体1に接触すると上方に退避して被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設けた測定装置。
【請求項1】
所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、該振動体5の振動数が変化した位置を、振動体5が被測定体1に接触した接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定する測定方法。
【請求項2】
所定面積を有する表面が平坦なプレート3に対して検出装置4の振動体5を相対的に移動させ、プレート3に装着した被測定体1の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化した位置を被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置と出力し、被測定体1に振動体5が接触した表面接触位置とプレート3の表面位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して硬さを測定する測定方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記測定対象となる被測定体1に応じて、振動体5の上下移動量、振動体5の移動圧力、振動体5の移動速度、振動体5による被測定体1の押圧深さの諸条件を設定または変更し、予め得た振動変化情報あるいは硬さ情報と対比して測定するようにした測定方法。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記プレート3表面に、振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、振動体5の振動数が変化すると、この振動体5の先端位置をプレート3の表面位置と出力し、次に、プレート3表面に被測定体1を装着し、被測定体1の表面に振動させた振動体5を接触させて、前記プレート3の表面位置と被測定体1に振動体5が接触した位置とを対比して被測定体1の厚さを測定し、次に、プレート3表面の被測定体1を別の被測定体1に交換して装着して前記測定作業を反復する測定方法。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、
プレート3表面に予め所定の硬さを有して形成した基準体12を装着し、基準体12の表面に振動させた前記振動体5を振動数が変化するまで接近させ、変化した振動体5の振動数と所定硬さの基準体12に振動体5が接触したときの予め設定した振動情報とを対比し、接触したと判定するときの振動体5の振動数情報の設定または補正する測定方法。
【請求項6】
請求項5において、基準体12の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出し、この反力圧を、所定硬さの基準体12を振動体5が押圧したときの予め得た硬さ情報と対比し、振動体5の反力圧値を設定または補正する測定方法。
【請求項7】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6において、前記振動体5を設けたケース10を下降させ、ケース10に設けたホルダ35を被測定体1の上面に接触させ、更に、ホルダ35を被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けて下降させて被測定体1を上方から弾力的に押さえ、次に、ケース10に対して振動体5を該振動体5を振動数が変化するまで接近させて、該振動体5の振動数の変化により被測定体1の厚さを測定し、および/または、被測定体1の表面接触位置よりも更にプレート3に向けてケース10から振動体5を所定距離移動させ、振動体5に対する反力の圧力を検出して出力し、この反力圧と予め得た硬さ情報と対比して処理して硬さを測定する測定方法。
【請求項8】
所定面積を有して被測定体1を載置しうる表面が平坦なプレート3の上方に、上下動自在に振動体5を有するケース10を設け、前記振動体5はケース10に対して振動しながら上下動自在に取付け、該振動体5の振動の変化を検出する振動検出手段15と、前記振動体5と前記プレート3または前記被測定体1との接触圧力および/または接触圧力の変化を検出する圧力検出手段16と、振動体5の上下移動量を検出するストロークセンサ17とを設けた測定装置。
【請求項9】
請求項8において、前記ケース10には、振動体5と共に上下し、被測定体1に接触すると上方に退避して被測定体1を上方から押さえるホルダ35を設けた測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−139262(P2010−139262A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313391(P2008−313391)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000220066)テイ・エス テック株式会社 (625)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000220066)テイ・エス テック株式会社 (625)
【Fターム(参考)】
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