説明

漏洩検知装置及び漏洩検知方法

【課題】熟練した技能を要求することなく、また管路の敷設深さの制限を設けることなく、圧力を持った流体が流通する管路の漏れの有無、漏洩位置を検知する。
【解決手段】漏洩検知装置Aは、圧力流体が流通する管路Bの漏れを該管路Bの内部から音を測定して検知するものであり、管路Bの内部を単独で移動し得るように構成され、管路B内を圧力流体が流通する際に発生する音を集音する集音部材10と、集音した音を記録する記録部材11又は集音した音を外部に転送する転送部材と、管路内に於ける移動位置を検出するための部材12とを有する。漏洩検知方法は、漏洩検知装置Aを圧力流体が流通する管路B内に単独で移動させつつ、圧力流体が流通する際に発生する音を集音して録音すると共に管路内に於ける移動位置を検出することで、管路に於ける漏洩位置を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力を持った流体が流通する管路に於ける漏れの有無、及び漏洩位置を検知するための装置と方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地中には上水道用や工業用水或いは農業用水を含む種々の圧力を持った流体が流通する管路が敷設されている。このような管路は、規格サイズの管を直列に配列すると共に、流通する流体に対応させた構造を持った継手を構成することで、管どうしを水密性或いは気密性を確保して接続している。例えば、工業用水用や農業用水用の管路の場合、ヒューム管の管端どうしをパッキンを介して接続することで水密性を確保している。また、上水道用の管路の場合には、鋳鉄管の管端どうしをパッキンを介してボルト締結することで水密性を確保している。
【0003】
一方、地中に敷設された管路には、路面を走行する車両による振動に応じた力や地盤沈下に伴う力、地震時に於ける管路の敷設方向及び、又は管路の敷設方向に対し交差する方向への力等が常に作用している。そして、管路に作用するこれらの力によって、管の継ぎ目が離隔して隙間ができたり、管壁にひび割れが生じたりすることがある。
【0004】
圧力を持った流体が流通する管路に継ぎ目の隙間や管壁のひび割れ等が生じると、流通している流体が地中に漏洩することとなり、流体に応じた不具合が生じる。即ち、工業用水や農業用水の場合、この水には処理費用が掛かっており、漏水によって無駄が生じることとなる。また、管路からの漏水によって周囲の地盤が軟弱化したり、或いは変状したり、更に液状化する虞もある。
【0005】
このため、地中に敷設された管路に於ける漏水の有無と、漏水位置を調査することが行われる。このような調査は、管路からの漏水に伴って発生する可聴音を検出して行うのが一般的である。即ち、管どうしの継ぎ目に形成された隙間や管壁に形成されたひび割れから圧力を持った流体が噴射される際に生じる可聴音を、管路に構成された仕切弁等の弁や給水栓等の栓に接触させた音聴棒を介して聞き分け、或いは路面上を管路に沿って移動させた聴音センサーによって聞き分けることで、調査対象の管路に於ける漏水の有無、及び漏水位置を調査している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した音聴棒を利用した調査方法の場合、管路を構成する複数の管を介して弁や栓に伝わった可聴音を音聴棒を利用して聞き分けて漏水の有無を判断するには、熟練を必要とし、だれでも調査できるわけでもないという問題がある。また、聴音センサーを路面上で管路に沿って移動させて調査する方法では、管路の敷設深さに制限があり、敷設深さが約2m〜約3mを超えると調査できないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、熟練した技能を要求することなく、また、管路の敷設深さの制限を設けることなく、圧力を持った流体が流通する管路の漏れの有無、漏洩位置を検知することができる漏洩検知装置、及び漏洩検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係る漏洩検知装置は、圧力を持った流体が流通する管路の漏れを該管路の内部から音を測定して検知するための漏洩検知装置であって、管路の内部を単独で移動する移動体と、前記移動体に搭載され管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音する集音部材と、前記移動体に搭載され前記集音部材が集音した音を記録する記録部材又は集音した音を外部に転送する転送部材と、前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材と、を有するものである。
【0009】
上記漏洩検知装置に於いて、前記移動体は略球体として形成され、漏れを検知すべき管路の内部を流体と共に単独で移動し得るように構成されていることが好ましい。
【0010】
また、上記何れかの漏洩検知装置に於いて、前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載されたジャイロ又は加速度センサーであることが好ましい。
【0011】
また、上記何れかの漏洩検知装置に於いて、前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載され基準となるクロックに対応して信号を発信する発信部材と、漏れを検知すべき管路の外部に設けられ前記発信部材のクロックと同期して該発信部材から発信した信号を受信する受信部材と、によって構成され、検知すべき管路の内部を移動する発信部材から発信した信号を受信部材で受信し、発信部材から発信した信号が受信部材により受信されるまでの時間によって、移動体の管路内に於ける移動位置を検出し得るように構成したものであることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る漏洩検知方法は、圧力を持った流体が流通する管路の漏れを該管路の内部から音を測定して検知する漏洩検知方法であって、上記何れかの漏洩検知装置を圧力を持った流体が流通する管路内に単独で移動させつつ、該管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音して録音すると共に管路内に於ける移動位置を検出することで、管路に於ける漏洩位置を検知することを特徴とするものである。
【0013】
上記漏洩検知方法に於いて、圧力を持った流体が流通し漏れを検知すべき管路から人為的に流体を漏洩させて漏洩量と音の関係を調査し、この調査結果と前記管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音して録音した音とを比較して該管路の漏洩位置に於ける漏洩量を推測することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る漏洩検知装置は、圧力を持った流体(以下「圧力流体」という)が流通する管路の内部を単独で移動し得るように構成された移動体を有しており、この移動体が管路を移動する過程で、圧力流体が流通する際に発生する音を集音し、集音した音を記録部材に記録し或いは転送部材によって外部に転送し、更に、移動位置を検出し得るように構成されている。
【0015】
このため、漏洩検知装置を構成する移動体を管路内に挿入し、該移動体が管路の内部を単独で移動するのに伴って、連続的に集音して記録又は外部に転送し、且つ管路内に於ける移動位置を検出することができる。従って、記録した音を再生すると共に検出した移動位置とを重ね合わせることで、管路に於ける漏れの有無と漏洩位置を検知することができる。
【0016】
特に、本発明に係る漏洩検知装置は、管路内を圧力流体が流通する際に発生する音を集音して記録する。このため、管路からの漏洩のみならず、管路内に於ける障害物(例えば弁や栓等)或いは管路の不陸に伴って生じた空気の滞留箇所(エアポケット)等を検出することができる。
【0017】
漏洩検知装置を構成する移動体を略球体として形成したので、この移動体を圧力流体が流通している管路内に挿入したとき、該移動体は、圧力流体に押し流されて単独で移動することができる。
【0018】
また、移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載されたジャイロ又は加速度センサーとした場合には、積分演算することで、移動体が管路内を移動しつつ自己の移動位置を検知することができる。
【0019】
また、移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載され基準となるクロックに対応して信号を発信する発信部材と、漏れを検知すべき管路の外部に設けられ前記発信部材のクロックと同期して該発信部材から発信した信号を受信する受信部材と、によって構成された場合には、同期して駆動される発信部材と受信部材とによって、発信部材から発信した信号が受信部材により受信されるまでの時間を測定することが可能となり、管路内に於ける移動体の移動位置を検出することができる。
【0020】
また、本発明に係る漏洩検知方法は、漏洩検知装置を圧力流体が流通する管路内に移動させつつ、該管路内を圧力流体が流通する際に発生する音を集音して録音し、且つ管路内に於ける移動位置を検出することで、管路に於ける漏れの有無と漏れがあった場合の漏洩位置を検知することができる。
【0021】
特に、漏れを検知すべき管路から人為的に流体を漏洩させ、このときの漏洩量と音の関係を調査しておき、この調査結果と管路内を圧力流体が流通する際に発生し且つ録音された音とを比較して、管路の漏洩位置に於ける漏洩量を推測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】漏洩検知装置の構成例を説明する模式図である。
【図2】漏洩検知方法を説明する模式図である。
【図3】漏れを検知すべき管路から人為的に漏れを行わせる状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る漏洩検知装置の構成と、この漏洩検知装置を用いた漏洩検知方法について説明する。
【0024】
本発明に係る漏洩検知装置は、圧力流体が流通する管路内に挿入された移動体が単独で移動しつつ、圧力流体が流通する際に発生する音を集音部材によって集音し、集音した音を記録部材に記録し、又は転送部材によって外部に転送し、更に、管路内に於ける移動体の移動位置を検出するための部材(位置検出部材)によって移動体の位置を検出し得るように構成されている。
【0025】
また、本発明に係る漏洩検知方法は、漏洩を検知すべき管路内に挿入された移動体が移動する過程で検出した、特定の時刻に於ける移動体の位置と、同時刻に於ける集音部材によって集音した音の記録と、を時間軸を基準として一致させることで、管路に於ける漏洩の有無、及び漏洩部位を検知し得るように構成されている。
【0026】
本発明に係る漏洩検知装置によって漏れの有無、漏洩位置が検知される圧力流体は、管路から漏洩したときに人が聞くことが可能な可聴音、又は人が聞くことが不可能な非可聴音等の音を発生する流体であれば、液体、気体の何れであっても良い。このような液体としては、上水道、工業用水、農業用水に代表される水、油、高圧ガスを代表する圧縮空気等があり、何れも好ましく適用することが可能である。特に、これらの圧力流体を流通させる管路は、地中に敷設されているものである場合に好ましく適用することが可能である。
【0027】
ここで、漏洩検知装置を構成する移動体が圧力流体が流通する管路内を単独で移動するとは、該移動体が、例えばワイヤやロープに牽引され、或いはロッドに押されて移動することなく、独自に自由な状態で移動することを意味している。移動体が移動する機構は特に限定するものではなく、管路の内壁面と接触して回転する車輪と駆動モーターを設け、駆動モーターによって車輪を駆動することで、単独で移動し得るように構成することが可能である。
【0028】
また、圧力流体の持つ速度エネルギーを受けて押されることで移動し得るように構成しても良い。この場合、移動体に自由回転し得るように構成された車輪を設け、該移動体に作用する圧力流体の速度エネルギーによって回転させ、これにより、移動体の円滑な移動を実現することが可能である。
【0029】
特に、漏洩検知装置を構成する移動体を略球体として形成しておくことで、該移動体自体が転がり回転することが可能となり、圧力流体の持つ速度エネルギーによって管路の内部を回転しながら円滑な移動を実現することが可能である。
【0030】
移動体を略球体として形成するということは、完全な球体である必要はなく、多角形を含むものである。また、移動体の外周面に複数の突起を設けても良く、このような突起を設けることで、管路内を移動する際に、該管路に垂直部分が形成されているような場合でも、容易に通過することが可能である。
【0031】
集音部材は、漏れを検知すべき管路内を圧力流体が流通する際に発生する音を集音するものであり、この機能を発揮し得るものであれば用いることが可能である。このような集音部材として、小型のマイクロフォンを用いることが好ましい。集音部材によって集音された音が、アナログ情報であるかデジタル情報であるかは限定するものではなく、何れの情報であっても良い。
【0032】
集音部材によって集音された音は、記録部材に記録されるか、又は転送部材によって外部に転送される。本発明に於ける記録部材は集音された音を記録する機能を有するものであれば良く、情報の種類に応じて録音機や記憶素子等を選択的に用いることが可能である。また、集音した音を外部に転送する場合、集音した音を電気的なアナログ信号又はデジタル信号に変換して転送することが好ましく、このような機能を有する送信機を用いることが可能である。
【0033】
位置検知部材は、漏れを検知すべき管路内に於ける漏水検知装置の位置を検知するためのものである。このような機能を発揮し得るものであれば用いることが可能である。この位置検知部材としては、ジャイロや加速度センサー、又は音や超音波或いは電波を含む信号を発信する発信部材と発信された信号を受信する受信部材を組み合わせて構成されたものを利用することが可能である。
【0034】
位置検知部材としてジャイロや加速度センサーを用いた場合、漏洩検知装置を構成する移動体を漏れを検知すべき管路内に挿入した時点からの移動位置は、積分演算することでジャイロや加速度センサーが独自に或いは移動体に搭載した記憶手段に記憶される。このように移動体の位置を検出することを目的として外部との通信が不要となり、漏れを検知すべき管路の延長距離は、移動体に収容される電源の容量や集音された音を記録する記録部材の記録容量等に等の条件に応じて設定される。
【0035】
また、発信部材と受信部材を組み合わせて構成した位置検知部材を用いる場合、移動体に発信部材を搭載すると共に、管路の外部に受信部材を配置しておき、これらの発信部材と受信部材を同期して(同じ時間軸で)駆動することが必要である。そして、発信部材から発信された音波や超音波或いは電波を含む信号が受信部材に到達するまでの時間を計測し、測定された時間と信号を伝播する媒体の伝播速度とによって距離を演算することで移動体の位置を検出することが可能である。更に、発信部材から発信された信号が受信部材に到達する時間の変化から、管路に於ける移動体の位置の変化を認識することが可能である。
【0036】
上記の如く、移動体に発信部材を搭載すると共に管路の外部に受信部材を配置して、管路に於ける移動体の位置を検出する場合、受信部材は検知すべき管路に沿って1箇所に設けておけば良い。しかし、より確実に移動体の位置を検出するためには、受信部材を管路に沿って2箇所設けることが好ましい。このように、管路に沿って2箇所に受信部材を配置することによって、上流側に配置された受信部材では信号の到達時間が順に延びるのに伴って、下流側に配置された受信部材では信号の到達時間が順に接近することとなる。従って、2箇所に配置された受信部材による受信記録を時間軸を一致させて重ねることで、移動体の管路内に於ける位置をより正確に検出することが可能となる。
【0037】
移動体に搭載した発信部材から発信された信号を管路の外部に設けた受信部材で受信して移動体の位置を検知する場合、発信部材の出力は自ずと制限があり、且つ発信された信号は距離の増加に伴って減衰する。このため、漏れを検知すべき管路の延長距離は制限を受けることになる。しかし、複数の受信部材を用意しておき、これらの受信部材を信号が伝播し得る距離に対応させた間隔を持って配置し、各受信部材で受信した信号の記録を時間軸を一致させて重ね合わせることで、漏洩を検知すべき管路の延長距離を充分に長くすることが可能である。
【実施例1】
【0038】
次に、上記漏洩検知装置の好ましい実施例について図1により説明する。尚、図1に於いて、(a)は側面図であり、(b)は正面図を示している。
【0039】
図に示す漏洩検知装置Aは、図2に示す上水道用の管路Bの漏れを検知することを目的として構成されており、検知すべき管路Bに挿入されたとき、該管路Bを流通する上水の速度エネルギーを受けて移動し得るように構成されている。
【0040】
漏れを検知すべき管路が、上水、工業用水、農業用水等の水が流通するものである場合、音の伝播は水温の影響を受ける。このため、漏洩検知装置は、音の記録、位置の検知に加えて水温を測定して記録しておけるように構成されることが好ましい。本実施例では、水温を測定し得るように構成されている。
【0041】
漏洩検知装置Aは、アルミニウム等の金属或いはプラスチックによって形成された本体1aとキャップ1bとからなり、本体1aにキャップ1bを装着したとき、全体形状が略球体となるように形成された移動体1を有している。移動体1の本体1aの中央部分には、管路の漏れを検知するのに必要な機器類を収容する収容空間1cが形成されている。そして、本体1aにキャップ1bを装着したとき、収容空間1cは、水密性が確保される。
【0042】
移動体1の外周面は、素材の地肌が露出していても良く、表面処置が施されていても良い。特に、移動体1に表面処置を施す場合、上水が流れる管路Bに対する移動性を向上し得るような処理であることが好ましい。このような処理としては、移動体1の全表面にスポンジを貼り付ける処理がある。このように移動体1の表面にスポンジを貼り付けた場合には、移動体1が管路Bの内部を移動する際に生じる虞のある衝撃から保護することが可能であり、また、このような衝撃が生じた際に生じる移動体1と管路Bとで発生する音を吸収することが可能である。更に、移動体1の表面に貼り付けたスポンジは水に対する摩擦を増大させて上水の速度エネルギーを有効に利用することが可能となり、管路Bに不陸が生じていたり、管路に垂直な管が接続されて垂直部分が形成されているような場合に、これらの存在に関わらず移動することが可能となる。
【0043】
移動体1に形成された収容空間1cには、漏洩検知装置Aを構成する集音部材となる集音マイク10、集音マイク10によって集音した音を記録する録音機11、位置検知部材12を構成する発信部材となる超音波発信器12a、管路Bを流通する上水の温度を測定する温度測定部材13、クロック機能を有し且つ前記した集音マイク10、録音機11、超音波発信器12a、温度測定部材13の作動を制御する制御部14、電源15、等が設けられている。
【0044】
一方、位置検知部材12を構成する受信部材となる超音波受信機12bは、制御部14と同期したクロック機能を有し且つ超音波受信機12bで受信した信号を記録する記録機能も有する制御部16と接続されている。そして、これらの超音波受信機12b、制御部16は、管路Bの外部に配置された受信装置17の内部に設けられている。
【0045】
移動体1に搭載した超音波発信器12aは、制御部14に制御されて例えば3秒毎に超音波信号を発信し得るように構成されており、発信された超音波信号は流通する上水を通って管路Bに伝達される。そして、伝達された超音波信号は、管路Bの外部に設けた超音波受信機12bで受信され制御部16に記録される。
【0046】
このとき、超音波発信器12aと超音波受信機12bは、制御部14、16の同期したクロックによって制御される。このため、超音波発信器12aから発信された信号が超音波受信機12bに到達するまでの時間は両者の距離や上水の温度に応じて決まることになる。また、超音波発信器12aと超音波受信機12bの距離が変化するのに伴って到達時間が変化することとなる。
【0047】
従って、超音波発信器12aから超音波受信機12bまでの到達時間を測定することによって、超音波受信機12bから超音波発信器12aまでの距離を演算することが可能となり、管路Bに於ける移動体1の位置を検出することが可能である。更に、前記到達時間の変化によって、移動体1の管路Bに於ける移動位置の変化を検出することが可能である。
【0048】
移動体1と受信装置17の距離が大きくなると、超音波発信器12aから発信された超音波信号が超音波受信機12bまで伝播するのに水温の影響を大きく受けることになる。本実施例では、温度測定部材13によって管路Bを流通する上水の温度を連続的に或いは適度な時間間隔を持って測定して記録しておくことが可能である。このため、水温の測定記録を再生して超音波発信機12aから発信された超音波信号が超音波受信器12bまで到達する時間を補正することで、管路Bに於ける移動体1の位置をより正確に知ることが可能である。
【0049】
更に、管路Bの上流側に於ける移動体1を挿入する弁栓部Cと、下流側に於ける移動体1を排出する弁栓部Cに夫々受信装置17を設けておき、夫々の受信装置17によって、移動体1に搭載した超音波発信器12aから発信された信号を受信することで、管路Bに於ける移動体1の位置をより正確に検出することが可能である。
【0050】
特に、超音波発信器12aと超音波受信機12bの距離が大きくなり過ぎると、発信された超音波信号の減衰により、良好な状態で受信することが困難となり、確実な位置の測定を行えなくなる虞がある。例えば1台の超音波受信機12bで移動体1の正確な位置を知ることが可能な距離は約400mである。このため、漏れを検知すべき管路Bの延長距離が400mを超えるような場合には、超音波受信機12bを内蔵した複数台の受信装置17を用意し、これらの受信装置17を800mを超えることのない間隔で配置しておき、受信した記録を管路Bの上流側から下流側に向かって順に重ね合わせることで、漏洩を検知すべき管路Bの長さに影響されることなく、該管路B内に於ける移動体1の位置を検知することが可能である。
【0051】
また、集音マイク10によって集音して録音機11に記録された音も制御部14のクロックとの同期がはかられている。このため、制御部14、16のクロックの時間軸を基準として、管路Bに於ける移動体1の位置と、録音機11に記録された音を重ね合わせることで、該管路Bの漏洩位置を検知することが可能となる。
【0052】
本実施例では、集音マイク10は管路Bを流通する上水が発生する音を集音して録音機11に記録させるため、管路Bからの漏れ以外の音も記録することとなる。従って、記録した音が漏れによるものか、或いは他の原因によるものかを判定することが必要となる。このような判定は、音の発生状態や、大きさ等の条件によって容易に行うことが可能である。
【0053】
また、集音マイク10によって集音した音を移動体1の外部に転送して記録し得るように構成する場合、録音機11を受信装置17に設けておき、移動体1の収容空間1cには集音マイク10によって集音した音をアナログ信号又はデジタル信号の電気信号に変換する変換器とアンテナを設けることで、漏水検知装置Aを構成することが可能である。また、受信装置17に特別な録音機11を設けることは必ずしも必要ではなく、受信装置16に設けた制御部16に記録することも可能である。
【0054】
漏洩検知装置Aを上記の如く構成することによって、移動体1が管路B内を移動しつつ集音マイク10で集音した音を電気信号に変換して該管路Bの外部にある受信装置17に設けた録音機11又は制御部16に転送し、この録音機11又は制御部16に記録することが可能となる。
【実施例2】
【0055】
次に、図2、3により、管路Bの漏れを検知する方法について説明する。図に示す管路Bは上水道用の管路を示しており、複数の鋳鉄管20を直列に並べ、図示しないボルト、ナットを利用して接続することで構成されている。
【0056】
上記の如き管路Bでは適度な間隔をもって管路Bに混入した空気を放出する弁や、管路Bを閉鎖する弁、或いは消火栓等の弁栓部Cが設けられている。従って、管路Bの漏れを検知する場合、この弁栓部Cを利用して作業を行うのが一般的であり、管路Bに於ける予め設定された漏洩を検知すべき区間の上流側の弁栓部Cから移動体1を挿入し、下流側の弁栓部Cから移動体1を排出している。即ち、前記上流側の弁栓部Cと下流側の弁栓部C管の距離が、漏洩を検知すべき管路Bの長さとなる。
【0057】
移動体1を挿入する弁栓部Cと移動体1を排出する弁栓部Cの距離は限定するものではなく、数百m〜数kmに及ぶことが可能である。そして、検知すべき管路Bの延長距離が長くなった場合、上流側の弁栓部Cから予め設定された距離までの範囲内にある下流側の弁栓部Cに超音波受信機12bを内蔵した受信装置17を配置し、この受信装置17の超音波受信機12bによって、移動体1に搭載した超音波発振器12aから発信された信号を受信することが必要である。
【0058】
前述したように、管路B内に挿入した移動体1の位置を検出するには1台の受信装置17があれば良い。しかし、より正確な位置を検出するためには、移動体1からの信号を2箇所で受信し得るように構成することが好ましい。
【0059】
本実施例では、管路Bの最も上流側の弁栓部Cと最も下流側の弁栓部Cとの間の距離は十分に長く、このため、図2に示すように、管路Bの最も上流側の弁栓部Cと最も下流側の弁栓部Cに夫々受信装置17を配置すると共に、これらの弁栓部Cの中間に設置されている弁栓部Cにも受信装置17を配置し、夫々の受信装置17に設けた超音波受信機12bによって移動体1に搭載した超音波発信器12aからの信号を受信し得るようにしている。
【0060】
また、本実施例に於いて、漏れを検知すべき管路Bには、ひび割れを含む漏洩部25、管路Bの不陸等に起因する空気溜まり(エアポケット)26が存在し、且つ移動体1の通過を阻止することのない弁27が設けられているものとする。
【0061】
ここで、管路Bの内部で発生する音の傾向について説明する。管路Bの漏水のない部分では、単に管路B内を上水が流通する際の音のみが発生することとなり、音レベルは略一定となる。
【0062】
また、漏洩部25では、上水が鋳鉄管20から地盤に噴出する際に発する特有の音を発生する。この音は漏洩部25で最大となり、該漏水部25から離隔するのに従って小さくなる。このため、音レベルは比較的鋭い三角形となり、三角形の高さや裾の大きさは漏洩量に比例する。
【0063】
また、空気溜まり26では、上水が流通する際に発する音が溜まった空気によって反響して音が発生する。空気溜まり26の両端部分に対応する位置で最大となり、中間部位では多少小さくなるものの、上水が定常的に流通している際に発する音よりも大きくなる。このため、音レベルは両端部分にピークを持つ台形となる。
【0064】
また、弁27では、漏水が生じていることも空気が滞留していることもないため、単に流通する上水が弁27を構成する部品、例えばバタフライバルブの弁体に衝突する際に音が発生する。このため、音レベルは小さく且つ弁体の寸法に対応した長さとなる。
【0065】
次に、上記の如く、管路Bに漏洩部25、空気溜まり26、弁27が設けられた管路Bに於ける漏れを検知する手順について説明する。
【0066】
先ず、管路Bに設けられている二つの弁栓部Cを選択し、上流側に設置された弁栓部Cに漏洩検知装置Aを構成する移動体1と受信装置17、及び移動体1を管路B内に挿入するための挿入部材21を用意し、下流側の弁栓部Cに受信装置17と管路B内を移動してきた移動体1を捕集するための捕集部材22を用意し、更に、中間に設置された弁栓部Cにも受信装置17を配置しておく。
【0067】
弁栓部Cに受信装置17を配置する構造について説明する。弁栓部Cには管路Bに混入した空気を抜く機能と水の漏れを防ぐ機能を有する弁18が設けられており、管路Bの内部に巻き込まれ弁栓部Cの頂部に溜まった空気を放出し得るように構成されている。そして、弁18を構成する蓋体の内側に小型マイク17aが設けられると共に該小型マイク17aと受信装置17が通信線17bによって接続されている。
【0068】
受信装置17を上記の如くして弁栓部Cに配置することによって、弁18を開放して溜まった空気を放出することで、弁栓部Cを圧力を持った上水によって満たし、これにより、移動体1に搭載した超音波発信器12bから発信され流通する上水を伝播した信号を小型マイク17aによって集音することが可能である。そして、集音した音を通信線17bを介して受信装置17に伝えることで、制御部16に記録することが可能となる。
【0069】
従って、移動体1に搭載された超音波発信器12bから発信された信号が弁栓部Cに配置した小型マイク17aまで到達する時間は、流通する上水に於ける伝播速度のみに依存することとなる。そして、移動体1に搭載した温度測定部材13によって上水の温度を計測しておくことで、水温による伝播速度の変化を補正することが可能である。
【0070】
更に、移動体1に搭載した超音波発信器12aから発信された信号を少なくとも2台の受信装置17に設けた超音波受信機12bによって受信することで、確実に信号を受信して正確な位置を検出することが可能である。
【0071】
各弁栓部Cに受信装置17を配置した後、移動体1の収容空間1cに収容した集音マイク10、録音機11、超音波発信器12a、温度測定部材13を制御部14によって制御すると共に、受信装置17の超音波受信機12bを前記制御部14と同期した制御部16によって制御して各部材の作動を開始させる。この状態で移動体1を挿入装置21の先端部分に把持した後、挿入装置21を管路Bの上流側の弁栓部Cを通して管路Bの内部に挿入すると共に、弁栓部Cに設けた受信装置17によって超音波発信器12aから発信された超音波信号の受信を行えるようにする。
【0072】
上記状態で漏洩検知装置Aは、予め設定された一連の作動を継続して行っている。即ち、制御部14によって時間軸を基準に制御され、集音マイク10により集音を行うと共に集音した音が録音機11に記録され、超音波発信器12aから予め設定された時間間隔を持って超音波信号が発信される。この信号は、受信装置17に設けた超音波受信機12bによって受信され、制御部14の時間軸と同期した時間軸を持った制御部16に時間軸を基準として記録される。
【0073】
また、下流側の弁栓部Cに捕集部材22を挿入し、先端に設けた網状の捕集部を管路Bの内部に到達させた状態で、該弁栓部Cからの漏水がないようにしておく。これにより、最上流側の弁栓部Cと最下流側の弁栓部Cの間の管路Bの漏れを検知する準備が完了する。
【0074】
次に、最上流側の弁栓部Cに挿入している挿入部材21を操作して移動体1の把持を解除する。これにより、移動体1は管路Bで自由な状態となり、該管路B内を流通する上水の速度エネルギーを受けて下流側へと移動する。
【0075】
自由状態となった移動体1が管路B内を移動する過程で、集音マイク10は該管路B内を流通する上水の音を集音し、集音した音は録音機11に記録される。また、超音波発信器12aからは予め設定された時間間隔を持って超音波信号が発信される。更に、温度測定部材13では管路B内を流通する上水の水温が連続的に或いは予め設定された時間間隔を持って測定され測定値が制御部14に記録される。
【0076】
受信装置17では管路Bを流通する上水を介して伝播した超音波信号を、弁栓部Cに設けた弁18を構成する蓋体の内側に設けた小型マイク17aによって集音し、超音波受信機12bによって受信して時間を基準として制御部16に記録する。
【0077】
そして、移動体1は、管路B内を単独で下流側に向けて移動しつつ、その移動過程で流通する上水が発生する音や水温を、時間を基準として記録してゆき、最下流側の弁栓部Cに到達したとき、捕集部材22によって捕集される。
【0078】
移動体1が最下流側の弁栓部Cに配置した捕集部材22によって捕集されたとき、捕集部材22を直ちに引き上げることなく、この捕集状態を保持して図3に示すように、弁栓部Cで人為的な漏水を生じさせ、このとき発生する音を記録させる。
【0079】
即ち、最下流側の弁栓部Cを貫通させて末端が閉塞された導管30を配置し、この導管30の地上部分から派生した枝管30aに弁31、流量計32を接続しておき、流量計32によって流量を確認しながら弁31を開放する。このとき発生した音を移動体1に搭載した集音マイク10で集音して録音機11に記録する。
【0080】
録音機11に記録された音のレベルは上水の漏洩量に応じた大きさとなり、音レベルの形状は鋭く突起した三角形となる(図3の部分46参照)。そして、人為的に漏洩させたときの流量の設定を、少量の漏洩、中量の漏洩、大量の漏洩と、少なくとも三種類程度とし、夫々の漏洩時に発生する音を記録する。これにより、各漏洩量に対応した三種類程度の異なる音レベル線が記録されることになる。
【0081】
上記の如くして人為的な漏洩を発生させて音を記録した後、捕集部材22を導管30、弁栓部Cから引き抜くことで、管路Bに於ける音と水温の記録が終了する。
【0082】
次に、管路Bから引き上げた移動体1に搭載した録音機11に記録した音のデータ及び制御部14に記録した水温の測定値と、受信装置17の制御部16に記録した超音波信号の受信データと、から管路Bに於ける漏れの検知を行う。
【0083】
先ず、水温の測定値によって移動体1に搭載した超音波発信器12aから発信した超音波信号の伝播速度の補正を行う。この場合、予め水温と超音波信号の伝播速度との関係を調査しておき、この調査結果と実際の管路B内を流通する上水の水温とを比較することで、容易に補正することが可能である。
【0084】
このようにして超音波信号の伝播速度を補正した後、各受信装置17の制御部16に記録した超音波信号の受信データから、時間軸を基準として超音波受信機12bと超音波発信器12aとの距離を演算する。即ち、超音波発信器12aから発信された超音波信号が超音波受信機12bによって受信されるまでの時間から両者の距離を演算してゆき、演算結果を管路Bの延長方向に於ける移動体1の移動位置として認識する。
【0085】
上記の如くして時間軸を基準として、移動体1の管路B内に於ける位置(最上流側弁栓部Cからの距離)を知ることが可能である。従って、管路Bを所定の縮尺で描いたとき、この管路Bに沿って時間の経過に伴う移動体1の位置を知ることが可能となる。
【0086】
次に、時間軸を基準として録音機11に記録した音のデータを再生し、再生した音のデータを管路Bに沿った時間の経過に伴う移動体1の位置に重ね合わせることによって、図2に示すように、管路Bの延長方向と音レベル線40とを対応させることが可能となる。
【0087】
上記の如くして音レベル線40と管路Bの延長方向とを対応させると共に、音レベル線40に於ける音レベルの変化部位を検討することで、該変化部位が如何なる状況にあるかを推測する。例えば、部分41は音レベル線40の最初と中間及び最後に発生しており、大きな音ではないため、部分41は弁栓部Cに対応したものであるとして推測することが可能である。
【0088】
また、部分42は略直線状の音レベルであり、管路Bに特別な障害が生じていることはないとして推測することが可能である。
【0089】
また、部分43の音レベルは先端が尖った三角形になっている。この部分43では明らかに以上な状態であるとし、且つ部分43の頂点に対応する管路Bに漏洩部25が存在するとして推測することが可能である。更に、最下流側の弁栓部Cに於いて人為的に漏洩させたときの夫々の流量に対応する部分46の形状と、部分43の形状とを比較して漏洩部25に於ける漏洩量を推測することが可能となる。
【0090】
また、部分44の音レベルの形状が略台形状であり、且つ両端部分に夫々ピーク44a、44bが形成されている。このように部分44が略台形状であることから、この部分44には漏れが生じることのない空気溜まり26が存在する、として推測することが可能である。
【0091】
また、部分45の音レベルは部分41の音レベルと似通っている。また、予め管路Bの配管図から付近に弁27が存在することは想定されているため、部分45には弁27が存在する、として推測することが可能である。
【0092】
上記の如くして管路Bの内部を移動しつつ、該管路Bを流通する上水の音を記録し、同時に録音した位置を認識することによって、管路Bの漏れの有無と、漏れがあった場合の位置を高い精度で検知することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明の漏洩検知装置と漏洩検知方法は、圧力流体が流通する管路であれば、水用の管路、油用の管路、ガス用の管路の何れにも利用することが可能である。
【符号の説明】
【0094】
A 漏洩検知装置
B 管路
C 弁栓部
1 移動体
1a 本体
1b キャップ
1c 収容空間
10 集音マイク
11 録音機
12 位置検知部材
12a 超音波発信器
12b 超音波受信機
13 温度測定部材
14、16 制御部
15 電源
17 受信装置
17a 小型マイク
17b 通信線
18 弁
20 鋳鉄管
21 挿入部材
22 捕集部材
25 漏洩部
26 空気溜まり(エアポケット)
27 弁
30 導管
31 弁
32 流量計
40 音レベル線
41〜46 部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力を持った流体が流通する管路の漏れを該管路の内部から音を測定して検知するための漏洩検知装置であって、
管路の内部を単独で移動する移動体と、前記移動体に搭載され管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音する集音部材と、前記移動体に搭載され前記集音部材が集音した音を記録する記録部材又は集音した音を外部に転送する転送部材と、前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材と、を有することを特徴とする漏洩検知装置。
【請求項2】
前記移動体は略球体として形成され、漏れを検知すべき管路の内部を流体と共に単独で移動し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載した漏洩検知装置。
【請求項3】
前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載されたジャイロ又は加速度センサーであることを特徴とする請求項1又は2に記載した漏洩検知装置。
【請求項4】
前記移動体の管路内に於ける移動位置を検出するための部材が、該移動体に搭載され基準となるクロックに対応して信号を発信する発信部材と、漏れを検知すべき管路の外部に設けられ前記発信部材のクロックと同期して該発信部材から発信した信号を受信する受信部材と、によって構成され、検知すべき管路の内部を移動する発信部材から発信した信号を受信部材で受信し、発信部材から発信した信号が受信部材により受信されるまでの時間によって、移動体の管路内に於ける移動位置を検出し得るように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載した漏洩検知装置。
【請求項5】
圧力を持った流体が流通する管路の漏れを該管路の内部から音を測定して検知する漏洩検知方法であって、
請求項1乃至請求項4の何れかに記載した漏洩検知装置を圧力を持った流体が流通する管路内に単独で移動させつつ、該管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音して録音すると共に管路内に於ける移動位置を検出することで、管路に於ける漏洩位置を検知することを特徴とする漏洩検知方法。
【請求項6】
圧力を持った流体が流通し漏れを検知すべき管路から人為的に流体を漏洩させて漏洩量と音の関係を調査し、この調査結果と前記管路内を圧力を持った流体が流通する際に発生する音を集音して録音した音とを比較して該管路の漏洩位置に於ける漏洩量を推測することを特徴とする請求項5に記載した漏洩検知方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate