説明

潤滑油組成物

【課題】低摩擦係数と耐摩耗性に優れた潤滑油組成物を得る。
【解決手段】 鉱油及び/または合成油の基油に、下記式(1)記載のジアルキルジチオリン酸亜鉛及び有機モリブデン化合物をモリブデン量換算で少なくとも300ppm以上含有させる。上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は、第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率が60:40〜10:90である。
【化1】


(R1、R2、R3及びR4は、それぞれ個別に、炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜11の第1級アルキル、又は炭素数3〜18、好ましくは炭素数3〜10の第2級アルキル基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受、歯車、エンジン、変速機などの潤滑箇所に発生する摩擦を低減し、また摩耗を抑制する潤滑油組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車、鉄鋼、鉄道、その他諸工業の機械装置の軸受、歯車などには、摩擦摩耗特性に優れた潤滑油組成物が必要とされている。特に、自動車用エンジン、変速機、ころがり摩擦と滑り摩擦が混在する自動車の等速ジョイント、射出成形機や電動プレス機の駆動装置に用いられるボールねじなどの潤滑用途においては重要である。また、エンジンオイルなどにおいても耐摩耗性は重要な特性である。
【0003】
従来、有機モリブデンにポリブテニルコハク酸イミドとポリブテニルコハク酸イミドのホウ素付加物からなるイミド化合物、アルカリ土類金属スルホネート及びアルカリ土類金属サリシレートをある範囲で組み合わせることで、エンジンオイルとして低燃費性能のものとすることが示されている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−34491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有機モリブデン化合物は、摩擦調整剤として、摩擦低減効果が無灰系の摩擦調整剤と比較して、特に境界潤滑領域では優れており、エンジンオイルだけでなく、駆動系や、産業機械の潤滑油に添加して使用されている。有機モリブデン化合物は、オイルに可溶性であるから沈殿するようなことはないが、摩擦面で分解して、金属表面にいわゆる二硫化モリブデンの被膜を形成すると考えられており、その際に、オイル中に共存する他の添加剤と相互作用を起こすことがあることが判った。
【0006】
エンジンオイルにおいて、この有機モリブデン化合物と、耐摩耗剤及び酸化防止剤として添加されるジアルキルジチオリン酸亜鉛が共存すると相互作用を起こして、摩擦が増加したり、耐摩耗性が低下してしまうことが起こる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、基油に対して有機モリブデン化合物とジアルキルジチオリン酸亜鉛を共存状態で使用するものであるが、ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基には第2級アルキル基と第1級アルキル基を含むものとしたものである。
また、上記した有機モリブデン化合物はモリブデン量換算で少なくとも300ppm以上とし、またジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率を60:40〜10:90であるようにするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、有機モリブデン化合物を減量した状態と、ジアルキルジチオリン酸亜鉛の添加量を減少させても、摩擦面において良好な低摩擦性を実現させることができると共に、耐摩耗性の向上を図ることができるものである。また、有機モリブデン化合物などの使用量の減少に伴い、潤滑油組成物を経済的に得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のグリースの基油には、鉱油、エステル油,エーテル油及び炭化水素油等の合成油、動植物油またはこれらの混合油が用いられる。
特に、API(American Petroleum Institute;米国石油協会)基油カテゴリーでグループ1、グループ2、グループ3、グループ4などに属する基油を、単独または混合して使用することができる。
【0010】
グループ1基油には、例えば、原油を常圧蒸留して得られる潤滑油留分に対して、溶剤精製、水素化精製、脱ろうなどの精製手段を適宜組み合わせて適用することにより得られるパラフィン系鉱油がある。
グループ2基油には、例えば、原油を常圧蒸留して得られる潤滑油留分に対して、水素化分解、脱ろうなどの精製手段を適宜組み合わせて適用することにより得られたパラフィン系鉱油がある。ガルフ社法などの水素化精製法により精製されたグループ2基油は、全イオウ分が10ppm未満、アロマ分が5%以下であり、本発明において好適に用いることができる。
【0011】
グループ3基油およびグループ2プラス基油には、例えば、原油を常圧蒸留して得られる潤滑油留分に対して、高度水素化精製により製造されるパラフィン系鉱油や、脱ろうプロセスにて生成されるワックスをイソパラフィンに変換・脱ろうするISODEWAXプロセスにより精製された基油や、モービルWAX異性化プロセスにより精製された基油があり、これらも本発明において好適に用いることができる。
【0012】
合成油の具体例としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール、ジ−2−エチルヘキシルセバケートやジ−2−エチルヘキシルアジペート等のジエステル、トリメチロールプロパンエステルやペンタエリスリトールエステル等のポリオールエステル、パーフルオロアルキルエーテル、シリコーン油、ポリフェニルエーテルその他がある。
【0013】
上記ポリオレフィンには、各種オレフィンの重合物又はこれらの水素化物が含まれる。オレフィンとしては任意のものが用いられるが、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、炭素数5以上のα−オレフィンなどが挙げられる。ポリオレフィンの製造にあたっては、上記オレフィンの1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。特にポリα−オレフィン(PAO)と呼ばれているポリオレフィンが好適であり、これはグループ4基油である。
【0014】
天然ガスの液体燃料化技術のフィッシャートロプッシュ法により合成されたGTL(ガストゥリキッド)は、原油から精製された鉱油基油と比較して、硫黄分や芳香族分が極めて低く、パラフィン構成比率が極めて高いため、酸化安定性に優れ、蒸発損失も非常に小さいため、本発明の基油として好適に用いることができる。
【0015】
また、動植物油の代表例としては、ひまし油や菜種油等があげられる。
上記した各種の油は、単独で又は混合して基油として使用することができるが、上記のものは単なる例示であって、これによって本発明が限定されるものではない。
【0016】
本発明で使用するジアルキルジチオリン酸亜鉛は、第1級ジアルキルジチオリン酸亜鉛と第2級ジアルキルジチオリン酸亜鉛とからなるジアルキルジチオリン酸亜鉛混合物を含む。
前記ジアルキルジチオリン酸亜鉛としては、具体的には例えば下記一般式(1)で表わされるものを挙げることができる。
【化1】

【0017】
上記式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ個別に、炭素数2〜18、好ましくは炭素数4〜12の第1級アルキル基又は炭素数3〜18、好ましくは炭素数3〜10の第2級アルキル基を示す。
本発明において、炭素数2〜18の第1級アルキル基とは、以下の一般式(2)で表される基をいう。
(化2)
6−CH2− (2)

上記式(2)中、R6は炭素数1〜17、好ましくは炭素数3〜11の直鎖又は分岐アルキル基である。R6としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等のアルキル基(アルキル基は直鎖状でも分岐状でも良い)が例示できる。
【0018】
また、本発明において、炭素数3〜18の第2級アルキル基とは、以下の一般式(3)で表される基をいう。
【化3】

上記式(3)中、R7及びR8は、それぞれ個別に、炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜8であり、かつR7とR8の合計炭素数が2〜17、好ましくは2〜9である直鎖又は分岐アルキル基を示す。R7及びR8としては、具体的には、それぞれ個別に、直鎖又は分岐の、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基等が例示できる。
【0019】
通例、上記した1級アルキルジチオリン酸亜鉛の具体例としては、例えば、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチルジチオリン酸亜鉛、ジイソデシルジチオリン酸亜鉛などが挙げられる。
また、2級アルキルジチオリン酸亜鉛としては、例えば、モノ又はジ−sec−ブチルジチオリン酸亜鉛、モノ又はジ−sec−ペンチルジチオリン酸亜鉛、モノ又はジ−4−メチル−2−ペンチルジチオリン酸亜鉛などがある。
【0020】
本発明におけるジアルキルジチオリン酸亜鉛では、第2級アルキル基と第1級アルキル基が共存しているが、第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率は60:40〜10:90にするとよく、更に好ましくは50:50〜10:90にするとよい。
【0021】
上記有機モリブデン化合物は、モリブデンフォスフェート、モリブデンアミン錯体、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、ジアルキルジチオリン酸モリブデンその他が挙げられるが、通常、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、ジアルキルジチオリン酸モリブデンを用いるとよい。
上記ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの好ましい例としては、下記式(4)で表わされるものが挙げられる。
(化4)
(R12N-CS-S)2Mo2OmSn---(4)

(式(4)中、R1およびR2は、それぞれ独立した炭素数1〜24、好ましくは3〜18のアルキル基を表わし、mは0〜3、nは4〜1であり、m+n=4である。)
【0022】
このジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの具体例としては、例えば、ジエチルジチオカルバミン酸モリブデン、ジプロピルジチオカルバミン酸モリブデン、ジブチルジチオカルバミン酸モリブデン、ジペンチルジチオカルバミン酸モリブデン、ジヘキシルジチオカルバミン酸モリブデン、ジオクチルジチオカルバミン酸モリブデン、ジデシルジチオカルバミン酸モリブデン、ジドデシルジチオカルバミン酸モリブデン、ジエチルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジプロピルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジブチルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジペンチルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジヘキシルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジオクチルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジデシルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、ジドデシルジチオカルバミン酸オキシモリブデン、およびこれらの混合物等を挙げることができる。
【0023】
また、上記したジアルキルジチオリン酸モリブデンの好ましい例としては、下記式(5)で表わされるものが挙げられる。
(化5)
〔R1O(R2O)PS-S)2Mo2OmSn---(5)
(式(5)中、R1およびR2は、それぞれ独立した炭素数1〜24、好ましくは3〜18のアルキル基を表わし、mは0〜3、nは4〜1であり、m+n=4である。)
【0024】
このジアルキルジチオリン酸モリブデンの具体例としては、例えば、ジエチルジチオリン酸モリブデン、ジプロピルジチオリン酸モリブデン、ジブチルジチオリン酸モリブデン、ジペンチルジチオリン酸モリブデン、ジヘキシルジチオリン酸モリブデン、ジオクチルジチオリン酸モリブデン、ジデシルジチオリン酸モリブデン、ジドデシルジチオリン酸モリブデン、ジエチルジチオリン酸オキシモリブデン、ジプロピルジチオリン酸オキシモリブデン、ジブチルジチオリン酸オキシモリブデン、ジペンチルジチオリン酸オキシモリブデン、ジヘキシルジチオリン酸オキシモリブデン、ジオクチルジチオリン酸オキシモリブデン、ジシルジチオリン酸オキシモリブデン、ジドシルジチオリン酸オキシモリブデン、等を挙げることができる。
【0025】
上記した有機モリブデン化合物は上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛と共存しているが、この有機モリブデン化合物は潤滑油組成物の全量中にモリブデン量換算で少なくとも300ppm以上の量が、好ましくは500ppm以上が配合される。
また、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛は、同様に潤滑油組成物の全量中にリン量換算で900ppm以上の量が配合される。
上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛を多く配合した場合には、エンジンオイルとして使用した場合に排気と同時に排出される危険性が高くなるので、出来るだけ少ない量で配合することが好ましい。また、有機モリブデン化合物は、上記配合量以上の少ない量で有効であり、多く配合するとコストの上昇を招くことになるので、可能な限り少ない量を配合するようにするとよい。
【0026】
上記の如く潤滑油組成物中に有機モリブデン化合物とジアルキルジチオリン酸亜鉛が共に配合されているが、このジアルキルジチオリン酸亜鉛における、第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率は上記の如く60:40〜10:90になっている。上記第2級アルキル基の比率が60モル%を越えると摩擦係数を効果的に下げることができず、第1級アルキル基の比率が90モル%を超えると、耐摩耗性の性能が低下するようになって、好ましくないことが多い。
【0027】
本発明の潤滑油組成物には、必要に応じて、適宜アミン系やフェノール系などの酸化防止剤、硫化オレフィンや硫化油脂などの極圧添加剤、フォスファイトやフォスフエートなどの極圧/耐摩耗剤、防錆剤や構造安定剤や清浄分散剤として使用できるスルフォネート、サリシレートおよびフェネートなどの金属塩、ポリブテンやポリメタクリレートなどの増粘剤などの粘度調整剤、二硫化モリブデンや窒化ホウ素などの固体潤滑剤、コハク酸イミドなどの分散剤、金属不活性剤、流動点降下剤、消泡剤その他の公知の各種添加剤を配合することができる。
【実施例】
【0028】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
以下に示す基油及び添加剤を、表1に示す配合組成(質量%)によって潤滑油組成物を作製し、下記に示すSRV摩擦摩耗試験を行った。
【0029】
〔1〕基油
〔1−1〕基油A:
グループ3の基油であり、100℃の動粘度が4.32mm2/s、40℃の動粘度が20.3mm2/s、粘度指数(VI)が121のもの。
〔1−2〕基油B:
グループ1の基油であり、100℃の動粘度が11.5mm2/s、40℃の動粘度が103.6mm2/s、粘度指数(VI)が98のもの。
〔1−3〕基油C:
グループ1の基油であり、100℃の動粘度が31.2mm2/s、40℃の動粘度が472.6mm2/s、粘度指数(VI)が96のもの。
【0030】
〔2〕添加剤
〔2−1〕ジチオリン酸亜鉛(表中の表示;1級ZnDTP(A)):
オロナイト社のOLOA262(商品名)を使用した。
〔2−2〕ジチオリン酸亜鉛(表中の表示;2級ZnDTP(B)):
オロナイト社のOLOA269R(商品名)を使用した。
〔2−3〕モリブデンジチオカーバメート(表中の表示;Mo−DTC):
アデカ社のSAKURA−LUBE515(商品名)を使用した。
〔2−4〕DIサブパッケージ:下記のコンポーネットを配合したGF-2相当品。
ルーブリゾール社 Lz74; 1% (Caスルフォネート)、
ルーブリゾール社 Lz52; 3.5% (Caスルフォネート)、
インフィニアム社 Infineum C9266; 5.0% (PIBコハク酸イミド)、
チバスペシャルティー・ケミカルズ社 IrganoxL135; 1% (フェノール系酸化防止剤)、
〔2−5〕粘度指数向上剤:VII
オロナイト社PARATON8941
【0031】
[SRV摩擦摩耗試験]
荷重400N、振動数50Hz、振幅1.5mm、油温90℃の条件にて、SRV摩擦試験機を用いてシリンダー/ディスク同士の摺動摩擦試験を行った。摩擦係数が低いものほどエンジンの摩擦低減効果に優れ、省燃費性能に優れることを示す。ここでは、試験開始後30分後の摩擦係数と摩耗痕幅(摩耗量)を計測した。
【0032】
(試験結果)
実施例及び比較例の配合とSRV摩擦摩耗試験結果を表1に記載した。
【表1】

【0033】
〔考察〕
表1に示すように、実施例1〜3のモリブデン含量を500ppmとし、2級-ZnDTP/1級-ZnDTPの比率が50/50、25/75、10/90のものでは摩擦係数も低く、摩耗量も小さく、良好な結果が得られている。
一方、比較例1〜3のモリブデン含量を500ppmとしたものでも、比較例1の2級ZnDTP/1級ZnDTPの比率が100/0のものでは、摩耗量が小さいが、摩擦係数が大きい。比較例2の2級ZnDTP/1級ZnDTPの比率が5/95のもの、比較例3の同じく0/100のものでは、いずれも摩擦係数が小さいが、摩耗量が大きくなっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉱油及び/または合成油の基油に、下記式1記載のジアルキルジチオリン酸亜鉛及び有機モリブデン化合物を含有し、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は第2級アルキル基と第1級アルキル基を含むことを特徴とする潤滑油組成物。
【化1】

(R1、R2、R3及びR4は、それぞれ個別に、炭素数2〜18の第1級アルキル基又は炭素数3〜18の第2級アルキル基を示す。)
【請求項2】
上記有機モリブデン化合物はモリブデン量換算で少なくとも300ppm以上含有され、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率が60:40〜10:90である請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項3】
上記有機モリブデン化合物はモリブデン量換算で500ppm以上含有され、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基は第2級アルキル基と第1級アルキル基の比率が50:50〜10:90である請求項2に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛は、リン量換算で900ppm以上含有されている請求項1〜3のいずれかに記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛のアルキル基の炭素数が3〜8である請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑油組成物。
【請求項6】
上記有機モリブデン化合物がジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン及び/またはジアルキルジチオリン酸モリブデンである請求項1〜5のいずれかに記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
金属清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤、耐摩耗剤、極圧剤、防錆剤、金属不活性剤、流動点降下剤、粘度調整剤及び消泡剤の少なくとも1種を更に含む請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑油組成物。

【公開番号】特開2010−254767(P2010−254767A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104337(P2009−104337)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000186913)昭和シェル石油株式会社 (322)
【Fターム(参考)】