炎症性メディエーターの放出を減弱させるための方法及びそれにおいて有用なペプチド
本発明は、細胞性分泌プロセスを阻害又は抑制する方法を含む。より具体的には、本発明は、炎症性細胞の顆粒からの炎症性メディエーターの放出に関連する機構を阻害することにより、炎症性細胞からの炎症性メディエーターの放出を阻害するか又は低下させることに関する。この点において、本発明は、炎症性細胞の小胞からの炎症性メディエーターの分泌を含む疾患における薬理学的介入のためのいくつかの新規の細胞内標的を例証する細胞内シグナル伝達機構を開示する。本発明において開示されるようなMANSペプチドのペプチド断片及びその変異体はこのような方法において有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)の4から23の連続アミノ酸を有するアミノ酸配列;
(b)配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)を有するアミノ酸配列;及び
(c)(a)で定義される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する少なくとも1つのペプチドを含む医薬組成物の治療的有効量を対象の組織及び/又は体液に投与することを含む、対象の組織及び/又は体液中の少なくとも1つの炎症性細胞における顆粒からの少なくとも1つの炎症性メディエーターの放出を阻害する方法(ここで、ペプチドのC末端アミノ酸は、場合によっては独立に化学的に修飾され、ペプチドのN末端アミノ酸は、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸でのアシル化により独立に化学的に修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ただし、そのアミノ酸配列が、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸のみでのアシル化による参照配列の配列GAQFで始まる場合は前記ペプチドはアシル化により修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ここで、前記ペプチドは、医薬的に許容可能な担体と場合によっては組み合わされ、前記少なくとも1つのペプチド非存在下で起こる炎症性細胞の同じタイプの少なくとも1つからの炎症性メディエーターの放出と比較して少なくとも1つの炎症性細胞からの前記炎症性メディエーターの放出を低下させるために治療的に有効な炎症性メディエーター放出低下量である。)。
【請求項2】
前記ペプチドがαN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ペプチドが、少なくとも10個の連続アミノ酸残基からなる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ペプチドが、アセチル−ペプチド106(配列番号106)からなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ペプチドが、少なくとも4個の連続アミノ酸残基からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ペプチドが、少なくとも6個のアミノ酸残基からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアでアミド化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ペプチドが、(a)のアミノ酸配列を含み、(a)のアミノ酸配列のN末端アミノ酸が、参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)のアミノ酸位置2から21から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化又はアセチル化されている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアでアミド化されている、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
炎症性メディエーターの放出の前記低下が、前記対象において前記炎症性細胞から炎症性メディエーターを放出する機構を遮断又は阻害することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
医薬組成物を形成するために、前記ペプチドが、医薬的に許容可能な担体をさらに含む、請求項1から請求項12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記炎症性細胞が白血球である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記炎症性細胞が顆粒球である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記炎症性細胞が、好中球、好塩基球、好酸球及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記炎症性細胞が、単球又はマクロファージである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記炎症性メディエーターが、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)、主要塩基性タンパク質[MBP]、リゾチーム、グランザイム、ヒスタミン、プロテオグリカン、プロテアーゼ、走化因子、サイトカイン、アラキドン酸の代謝産物、デフェンシン、殺菌性透化亢進タンパク質(BPI)、エラスターゼ、カテプシンG、カテプシンB、カテプシンD、β−D−グルクロニダーゼ、α−マンノシダーゼ、ホスホリパーゼA2、コンドロイチン−4−硫酸、プロテイナーゼ3、ラクトフェリン、コラゲナーゼ、補体活性化因子、補体受容体、N−ホルミルメチオニル−ロイシル−フェニルアラニン(FMLP)受容体、ラミニン受容体、チトクロムb558、単球−走化因子、ヒスタミナーゼ、ビタミンB12結合タンパク質、ゲラチナーゼ、プラスミノゲン活性化因子、β−D−グルクロニダーゼ及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記炎症性メディエーターが、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)、主要塩基性タンパク質(MBP)、リゾチーム、グランザイム及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記ペプチドの前記有効な炎症性メディエーター放出低下量が、ペプチドの非存在下で少なくとも1つの炎症性細胞から放出される量と比較した場合に、約1%から約99%、少なくとも1つの炎症性細胞から放出される炎症性メディエーターの量を低下させる、ペプチドの脱顆粒阻害量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記ペプチドの前記有効な炎症性メディエーター放出低下量が、ペプチドの非存在下で少なくとも1つの炎症性細胞から放出される量と比較した場合に、約5−50%から約99%、少なくとも1つの炎症性細胞から放出される炎症性メディエーターの量を低下させる、ペプチドの脱顆粒阻害量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記対象が呼吸器疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記呼吸器疾患が、喘息、慢性気管支炎、COPD及び嚢胞性線維症からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記対象が哺乳動物である、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記哺乳動物が、ヒト、イヌ、ウマ及びネコからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記投与が、局所投与、非経口投与、直腸投与、肺内投与、鼻腔投与及び経口投与からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記肺内投与がエアロゾルを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記エアロゾルが、乾燥粉末吸入器、定量吸入器又は噴霧器から生成される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
抗生物質、抗ウイルス化合物、抗寄生虫化合物、抗炎症化合物及び免疫調整剤からなる群から選択される第二の分子を前記対象に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記対象が、腸疾患、皮膚疾患、自己免疫疾患、疼痛症候群及びそれらの組み合わせからなる群から選択される疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記腸疾患が、潰瘍性大腸炎、クローン病及び過敏性腸症候群からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記皮膚疾患が、酒さ、湿疹、乾癬及び重度にきびからなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記対象が関節炎に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
(a)のアミノ酸配列と実質的に同一である(c)のアミノ酸配列が、配列番号233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、247、248、249、250、251及び252からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
(a)参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)の4から23の連続アミノ酸を有するアミノ酸配列;
(b)配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)を有するアミノ酸配列;及び
(c)(a)で定義される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する単離ペプチド(ここで、ペプチドのC末端アミノ酸は、場合によっては独立に化学的に修飾され、ペプチドのN末端アミノ酸は、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸でのアシル化により独立に化学的に修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ただし、そのアミノ酸配列が、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸のみでのアシル化による参照配列の配列GAQFで始まる場合は前記ペプチドはアシル化により修飾されるか、又は前記ペプチドは化学的に修飾されず、ここで、前記ペプチドは、医薬的に許容可能な担体と場合によっては組み合わされ、前記少なくとも1つのペプチド非存在下で起こる炎症性細胞の同じタイプの少なくとも1つからの炎症性メディエーターの放出と比較して少なくとも1つの炎症性細胞からの前記炎症性メディエーターの放出を低下させるために治療的に有効な炎症性メディエーター放出低下量である。)。
【請求項39】
αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項40】
少なくとも10個の連続アミノ酸残基からなる、請求項39に記載のペプチド。
【請求項41】
アセチル−ペプチド106(配列番号106)からなる、請求項40に記載のペプチド。
【請求項42】
前記ペプチドが、少なくとも4個の連続アミノ酸残基からなる、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
少なくとも6個の連続アミノ酸残基からなる、請求項38に記載のペプチド。
【請求項44】
αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項45】
αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項46】
(a)のアミノ酸配列を含み、(a)のアミノ酸配列のN末端アミノ酸が、参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)のアミノ酸位置2から21から選択される、請求項38に記載のペプチド。
【請求項47】
αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項46に記載のペプチド。
【請求項48】
αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項46に記載のペプチド。
【請求項49】
(a)のアミノ酸配列と実質的に同一である(c)のアミノ酸配列が、配列番号233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、247、248、249、250、251及び252からなる群から選択される、請求項38に記載のペプチド。
【請求項50】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項51】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項52】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項53】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の単離ペプチドと賦形剤とを含む組成物。
【請求項54】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の単離ペプチドと医薬的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項55】
無菌であるか、滅菌可能であるか又は滅菌済みである、請求項54に記載の医薬組成物。
【請求項56】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の少なくとも1つの単離ペプチドを含むキット。
【請求項57】
前記ペプチドの前記投与が、前記対象における少なくとも1つの粘液分泌細胞又は組織からのMARCKSに関連する粘液過剰分泌を低下させ、これにより、対象における過剰分泌が、前記ペプチドの前記投与がない場合に起こるものと比較して低下する、請求項1から請求項37の何れか1項に記載の方法。
【請求項1】
(a)参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)の4から23の連続アミノ酸を有するアミノ酸配列;
(b)配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)を有するアミノ酸配列;及び
(c)(a)で定義される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する少なくとも1つのペプチドを含む医薬組成物の治療的有効量を対象の組織及び/又は体液に投与することを含む、対象の組織及び/又は体液中の少なくとも1つの炎症性細胞における顆粒からの少なくとも1つの炎症性メディエーターの放出を阻害する方法(ここで、ペプチドのC末端アミノ酸は、場合によっては独立に化学的に修飾され、ペプチドのN末端アミノ酸は、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸でのアシル化により独立に化学的に修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ただし、そのアミノ酸配列が、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸のみでのアシル化による参照配列の配列GAQFで始まる場合は前記ペプチドはアシル化により修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ここで、前記ペプチドは、医薬的に許容可能な担体と場合によっては組み合わされ、前記少なくとも1つのペプチド非存在下で起こる炎症性細胞の同じタイプの少なくとも1つからの炎症性メディエーターの放出と比較して少なくとも1つの炎症性細胞からの前記炎症性メディエーターの放出を低下させるために治療的に有効な炎症性メディエーター放出低下量である。)。
【請求項2】
前記ペプチドがαN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ペプチドが、少なくとも10個の連続アミノ酸残基からなる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ペプチドが、アセチル−ペプチド106(配列番号106)からなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ペプチドが、少なくとも4個の連続アミノ酸残基からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ペプチドが、少なくとも6個のアミノ酸残基からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアでアミド化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ペプチドが、(a)のアミノ酸配列を含み、(a)のアミノ酸配列のN末端アミノ酸が、参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)のアミノ酸位置2から21から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化又はアセチル化されている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアでアミド化されている、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
炎症性メディエーターの放出の前記低下が、前記対象において前記炎症性細胞から炎症性メディエーターを放出する機構を遮断又は阻害することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
医薬組成物を形成するために、前記ペプチドが、医薬的に許容可能な担体をさらに含む、請求項1から請求項12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記炎症性細胞が白血球である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記炎症性細胞が顆粒球である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記炎症性細胞が、好中球、好塩基球、好酸球及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記炎症性細胞が、単球又はマクロファージである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記炎症性メディエーターが、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)、主要塩基性タンパク質[MBP]、リゾチーム、グランザイム、ヒスタミン、プロテオグリカン、プロテアーゼ、走化因子、サイトカイン、アラキドン酸の代謝産物、デフェンシン、殺菌性透化亢進タンパク質(BPI)、エラスターゼ、カテプシンG、カテプシンB、カテプシンD、β−D−グルクロニダーゼ、α−マンノシダーゼ、ホスホリパーゼA2、コンドロイチン−4−硫酸、プロテイナーゼ3、ラクトフェリン、コラゲナーゼ、補体活性化因子、補体受容体、N−ホルミルメチオニル−ロイシル−フェニルアラニン(FMLP)受容体、ラミニン受容体、チトクロムb558、単球−走化因子、ヒスタミナーゼ、ビタミンB12結合タンパク質、ゲラチナーゼ、プラスミノゲン活性化因子、β−D−グルクロニダーゼ及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記炎症性メディエーターが、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)、主要塩基性タンパク質(MBP)、リゾチーム、グランザイム及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記ペプチドの前記有効な炎症性メディエーター放出低下量が、ペプチドの非存在下で少なくとも1つの炎症性細胞から放出される量と比較した場合に、約1%から約99%、少なくとも1つの炎症性細胞から放出される炎症性メディエーターの量を低下させる、ペプチドの脱顆粒阻害量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記ペプチドの前記有効な炎症性メディエーター放出低下量が、ペプチドの非存在下で少なくとも1つの炎症性細胞から放出される量と比較した場合に、約5−50%から約99%、少なくとも1つの炎症性細胞から放出される炎症性メディエーターの量を低下させる、ペプチドの脱顆粒阻害量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記対象が呼吸器疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記呼吸器疾患が、喘息、慢性気管支炎、COPD及び嚢胞性線維症からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記対象が哺乳動物である、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記哺乳動物が、ヒト、イヌ、ウマ及びネコからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記投与が、局所投与、非経口投与、直腸投与、肺内投与、鼻腔投与及び経口投与からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記肺内投与がエアロゾルを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記エアロゾルが、乾燥粉末吸入器、定量吸入器又は噴霧器から生成される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
抗生物質、抗ウイルス化合物、抗寄生虫化合物、抗炎症化合物及び免疫調整剤からなる群から選択される第二の分子を前記対象に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記対象が、腸疾患、皮膚疾患、自己免疫疾患、疼痛症候群及びそれらの組み合わせからなる群から選択される疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記腸疾患が、潰瘍性大腸炎、クローン病及び過敏性腸症候群からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記皮膚疾患が、酒さ、湿疹、乾癬及び重度にきびからなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記対象が関節炎に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
(a)のアミノ酸配列と実質的に同一である(c)のアミノ酸配列が、配列番号233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、247、248、249、250、251及び252からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
(a)参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)の4から23の連続アミノ酸を有するアミノ酸配列;
(b)配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)を有するアミノ酸配列;及び
(c)(a)で定義される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列
からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する単離ペプチド(ここで、ペプチドのC末端アミノ酸は、場合によっては独立に化学的に修飾され、ペプチドのN末端アミノ酸は、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸でのアシル化により独立に化学的に修飾されるか、又は化学的に修飾されず、ただし、そのアミノ酸配列が、C2からC13の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸、C14の不飽和脂肪族カルボン酸、C15から24の飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸及びトリフルオロ酢酸からなる群から選択されるカルボン酸のみでのアシル化による参照配列の配列GAQFで始まる場合は前記ペプチドはアシル化により修飾されるか、又は前記ペプチドは化学的に修飾されず、ここで、前記ペプチドは、医薬的に許容可能な担体と場合によっては組み合わされ、前記少なくとも1つのペプチド非存在下で起こる炎症性細胞の同じタイプの少なくとも1つからの炎症性メディエーターの放出と比較して少なくとも1つの炎症性細胞からの前記炎症性メディエーターの放出を低下させるために治療的に有効な炎症性メディエーター放出低下量である。)。
【請求項39】
αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項40】
少なくとも10個の連続アミノ酸残基からなる、請求項39に記載のペプチド。
【請求項41】
アセチル−ペプチド106(配列番号106)からなる、請求項40に記載のペプチド。
【請求項42】
前記ペプチドが、少なくとも4個の連続アミノ酸残基からなる、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
少なくとも6個の連続アミノ酸残基からなる、請求項38に記載のペプチド。
【請求項44】
αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項45】
αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項38に記載のペプチド。
【請求項46】
(a)のアミノ酸配列を含み、(a)のアミノ酸配列のN末端アミノ酸が、参照配列、GAQFSKTAAKGEAAAERPGEAAVA(配列番号1)のアミノ酸位置2から21から選択される、請求項38に記載のペプチド。
【請求項47】
αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項46に記載のペプチド。
【請求項48】
αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項46に記載のペプチド。
【請求項49】
(a)のアミノ酸配列と実質的に同一である(c)のアミノ酸配列が、配列番号233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、247、248、249、250、251及び252からなる群から選択される、請求項38に記載のペプチド。
【請求項50】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてアセチル化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項51】
前記ペプチドが、αN末端アミノ酸においてミリストイル化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項52】
前記ペプチドが、αC末端アミノ酸においてアンモニアによりアミド化されている、請求項49に記載のペプチド。
【請求項53】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の単離ペプチドと賦形剤とを含む組成物。
【請求項54】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の単離ペプチドと医薬的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項55】
無菌であるか、滅菌可能であるか又は滅菌済みである、請求項54に記載の医薬組成物。
【請求項56】
請求項38から請求項52の何れか1項に記載の少なくとも1つの単離ペプチドを含むキット。
【請求項57】
前記ペプチドの前記投与が、前記対象における少なくとも1つの粘液分泌細胞又は組織からのMARCKSに関連する粘液過剰分泌を低下させ、これにより、対象における過剰分泌が、前記ペプチドの前記投与がない場合に起こるものと比較して低下する、請求項1から請求項37の何れか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−544737(P2009−544737A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522007(P2009−522007)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/074514
【国際公開番号】WO2008/014414
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(507244046)バイオマーク・フアーマシユーテイカルズ・リミテツド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/074514
【国際公開番号】WO2008/014414
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(507244046)バイオマーク・フアーマシユーテイカルズ・リミテツド (3)
【Fターム(参考)】
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