説明

炭を回転浄化機に入れて、河川、湖沼、水道水の浄水場の汚染水の浄化を行なう浄化方法、並びに回転浄化機。

【課題】 従来の河川、湖沼、水道水の浄水場の水質浄化方法は、吸着力の強い炭を籠や網袋に入れて、石の重りを付けて、河川、湖沼の水底に沈めて汚染水の浄化を行なっていた。水道水の浄化は、粒炭を水槽に入れて浄化を行ない、家庭に給水している。
上記の方法は、炭が汚染水中の不純物により被膜を形成し、炭の細孔が目詰まりを起こし、更に洪水時に炭や籠を流されたり、土石によって埋まることが起こった。
【解決手段】 炭を河川や取り水水路の水底に設置せず、水車状の回転浄化機を造り、回転浄化機の区画浄化室内に、炭入り袋とスポンジの細切れを混入しておき、河水、取り水水路の水を止めておき、回転浄化機が水路を横切るように取り付け、回転浄化機の下部が汚染水中に沈むようにして取り付ける。水量に応じて設置数を定め一列状に並べて設置する。設置が終われば水止めした取り入口を開けて、汚染水を流せば流圧によって回転し、区画浄化室内の炭入り袋とスポンジが移動して擦れ合い、炭入り袋の外面を擦り、付着しようとする不純物を擦り落とし、目詰まりや被膜を形成させない。炭が長期間、使用可能になった。更に回転によって炭やスポンジ、マット付き金網蓋が汚染水を吸着して空間に回転上昇しつつ、吸着した汚染水を撒き散らし、バッキを行ない溶存酸素量を増加し、更に炭の細孔の中の好酸菌が、酸素量の増加によって活性化し、浄化が更に増大する、回転浄化機による汚染水の浄化方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川、湖沼、水道水の浄水場、家庭排水の浄化を行なう炭を入れた炭入り袋と、スポンジを回転浄化機に入れて回転させることにより、汚染水浄化を行なう炭が目詰まりや被膜の形成を受けることがなく、長期間使用が可能になった。汚染水の浄化を行なう回転浄化機。
【背景技術】
【0002】
従来の河川、湖沼、水道水の浄水場、家庭排水の浄化は、炭を利用した浄化方法が行なわれていた。炭を樹脂籠、網袋、金網籠に入れて、河川や湖沼の水底に石の重りを付けて沈め、汚染水の浄化を行なっていた。上記の方法は平成元年前後ごろ、炭が燃料以外に使用されるようになり、汚染水の発生した河川、湖沼で設置された。設置の初期には汚染水がきれいになり、魚や蛍が生息するようになり、全国各地で設置され喜ばれていた。しかし、月日が経つと共に各地で効果がなくなり、早いところでは2ヶ月で浄化しなくなった。原因をはじめ調査の結果は、汚染水の不純物により炭に被膜を形成し、被膜により炭の細孔が目詰まりを起こし、汚染水が炭の中に浸透できなくなったことが明らかになった。各地で失敗に終わり、現在では使用しているところは見受けられない。
【0003】
更に河川や湖沼の水底に設置する方法は、洪水時に炭籠や炭が、土砂で埋まったり流されることが各地で起こった。更に木の葉やゴミで炭が覆われて貧酸素状態になり、炭の細孔の中に棲んでいる好気性の細菌の酸欠により、浄化力を失っていた。
【0004】
水道水の浄水場の浄化方法は、湖水、貯水場、ダムの水をそのまま原水を浄水場に導入して浄化を行なっている。
2例を申し述べる。東京都金町浄水場の現状は、原水→凝集沈殿→オゾン処理→粒状活性炭処理→塩素消毒→急速砂濾化→浄水の工程を経て、家庭、工場に配水されている。
茨城県霞ヶ浦浄水場では、原水→生物処理→塩素注入→凝集沈殿→急速砂濾化→粒状活性炭処理→塩素消毒→浄水の工程を経て、家庭、工場に配水されている。
【0005】
【非特許文献】「新水の常識」 史輝出版 東京都港区南青山2−2−8 DFビル4F 「水道水とにおいのはなし」 枝報堂出版社 東京都千代田区三番町8−7 第25興和ビル
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の述べた河川、湖沼の水底に、炭を入れた金網籠や網袋に石の重りを付けて沈める方法が行なわれている。この最大の課題は、炭が汚染水の不純物によって被膜を形成し、被膜の障壁により炭の細孔が目詰まりを起こし、汚染水が浸透できず、水質浄化が不可能になった。
【0007】
水底に沈めて浄化する方法は、設置した炭が浄化力を失い、水底から引き揚げるまで空気に接することがない。炭の細孔の中に棲みついた細菌は、好気性の細菌が多く、また汚染水は酸欠の水が多く、汚染水中の酸素だけでは、細菌の活性化はできない。
【0008】
水道水においては、水道水の原水が含んでいる有機化学物と、殺菌消毒に使用する塩素が化学反応を起こし、トリハロメタンを発生する。トリハロメタンは、ガン細胞を誘発する恐ろしい物質である。そればかりでなく中枢機能低下、肝臓、腎臓障害を起こす物質である。基準以下の少量であっても、長期間飲み続けていると体内に蓄積する。飲んでいる親には何の症状はなくても、子や孫に影響を及ぼしかねない。
【0009】
米国のカリフォルニア州健康局が、水道水の健康影響に関する調査を行なった結果は、仮に基準値内であっても、トリハロメタンを含んだ水を、長期間飲んでいた場合、流産の危険性が高くなることが報告されている。
米国環境保護庁の助成と民間の医療機関の協力により、414名の妊婦を対象にトリハロメタンの量、及び水道水の摂取量が、流産にどのような関係があるか調べた結果、初期の妊婦がトリハロメタン濃度が75ppbを超える水道水を毎日コップ5杯以上飲んでいた場合、流産率は15.7%であった。更に75ppb以下の水道水を飲んでいた場合、流産率は9.5%であったことが報道されている。米国のトリハロメタンの含有基準値は、100ppbである。(「新水の常識」95P)日本の含有基準値は昭和56年に、欧米同様の100ppbに規制されている。
故に基準値内であっても絶対安全とは言えない。
【0010】
琵琶湖に流れ込んでいる河川の水は、家庭の生活排水、農薬、工場排水、畜産排水等により水質が汚染され、汚染された水が琵琶湖に集まり、浄水場で浄化されて水道水として、1,200万人の人が使用している。
日本の約一割近い人口である。その水がカビ臭くて飲めないので、各家庭ではペットボトルに入ったミネラル水を買ったり、浄水器を買って浄化して飲食用に用いて生活を行なっている。琵琶湖ばかりでなく、日本各地で、カビ臭い水道水を配水している。
水道水がカビ臭くなる原因は、湖水の藍藻菌類の微生物が河川から流入する生活排水、工場排水、畜産の排泄物、肥料等の富栄養塩類が流入し、湖水の水が富栄養化している。チッソやリンを含んだ水の水温が、藍藻類の発生する増殖適温になれば急速に増殖し、浄化能力を超えて水道水に混ざって、カビ臭い水が配水される。
【0011】
霞ヶ浦では1970年前後に大量のアオコが発生し、更に2005年夏再発生した。このアオコは、肝臓ガンの原因になる毒素のミクロキスチンをもち、毒性は青酸カリの数十倍と言われ、アオコの混ざった水を飲むと人や動物に深刻な被害を引き起こす。そこで、国を挙げての除去作業が行なわれ沈静化したが、今日でも完全に清浄化した湖水とは言い切れない。
霞ヶ浦環境科学センターでは、原因は生活排水や農業排水が湖沼に流れ込み、リンやチッソが高濃度となり、水温が摂氏30度以上になるとアオコが活性化して大量に発生すると発表されている。二酸化炭素による地球温暖化が進めば、湖沼の水温が上がり、霞ヶ浦や琵琶湖ばかりでなく、各地の湖沼に発生すると予想される。更に世界の湖沼の半数以上が富栄養化してアオコが繁殖していたと言われており、世界中の大きな問題である。
【0012】
私の居住地島根県でも、宍道湖、中海のコノシロ魚が平成10年頃大量に死んだ記事が、山陰中央新報に大きく報道された。原因は農業排水、生活排水が河川を通って流れ込み、宍道湖、中海の水が富栄養化して、リンやチッソが多くなり、水温が上昇してアオコが発生し、宍道湖、中海の水のミクロキスチンの毒が高濃度になり、コノシロ魚の大量死になったと、言われている。
【0013】
河川の水質についても生活改善により、自治体が生活排水や糞尿の処理場を建設し、処理後の排水を河川に流している。その排水口の下流で、上水道の水の取り入口が設けられている。本件申請人の居住地でも上水道の取り入口は最下流に設けられているのが、現状である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記の目的を達成するために、横長の水車状の回転可能な浄化機を造り、浄化機の外周に区画浄化室を設け、区画浄化室の底部の下面に毛長の湯上り用状のマットを取り付けたマット付き金網底を取り付け通水可能とし、更に区画浄化室の上面の天井部に、取り外し可能なマット付き金網蓋を用意して、区画浄化室を造る。更に通水可能な布状袋に炭を入れ封をしておき、樹脂製のスポンジを細断したものを、区画浄化室の中に混入して、マット付き金網蓋をナットで締めつけて固定し回転浄化機を造る。
更に、河川の両側堤にコンクリートの上面に軸受けを取り付けた台座を設置し、回転浄化機を軸受けに乗せて、回転浄化機の下部を水中に沈め、水流の圧力により回転可能な状態に取り付ける。
取付が終われば、上流から汚染水を流せば水の流圧により緩やかな回転をはじめ、浄化を開始する。
【発明の効果】
【0015】
上記したように本発明の回転浄化機は、炭を布袋に詰めた炭入り袋と、細断スポンジを区画浄化室に交互に挿入して、河川、湖沼の水面上の空間に回転浄化機の下部を水中に沈むように取り付け、空間と水中を交互に回転を行なうことにより、区画浄化室内の炭入り袋と、細断スポンジが移動して擦れ合い、炭入り袋の外面に付着した目詰まりを起こす汚染水中の不純物を擦り落として、被膜の形成が不可能となる炭入り袋がフィルターの役を果たし、袋の中の炭も被膜の形成による目詰まりがなくなり、長期間炭の使用が可能になった。
【0016】
旧来の湖沼や河川の底に炭を沈める方法は、水底に設置した後は水面上に露出することがなく、汚染水を浄化する炭の中の細菌は、貧酸素状態で不活性化する。本発明の回転浄化機は、常時空間と水中を交互に回転し、細断スポンジやマット付き金網蓋により、浸水時に汚染水を吸い取り、回転上昇し、上部から吸い取った汚染水を撒き散らし、バッキを行ない溶存酸素量が増加する。酸素が増加すれば汚染水の中の細菌、並びに炭の細孔の中に棲みついた好気性の細菌も、溶存酸素量が増えて活性化して、炭に吸着した汚染物の食餌が増加し、汚染水の中のチッソやリンを分解する。チッソやリンがなくなれば、富栄養化を防ぎアオコや藍藻の発生を止める。アオコや藍藻がなくなればミクロキスチンも発生しない。更に藍藻や珪藻のプランクトンのカビくさい臭いもなくなり、塩素の消毒によって発生するトリハロメタンも炭が吸着し、炭の細孔の中の細菌が分解除去する。
【0017】
炭を浄化に使用することは、炭の他に類のない抜群の吸着力と、広大な細孔を保有し、細菌が棲みつく最良の物体であり、炭の資材は日本中の山野に有り余っている。更に、炭を使用することにより、荒れ果てた山林の整理が行なわれる。
【0018】
本件出願の回転浄化機は、水面上に設置するため、砂や泥で埋まったり、洪水時に炭や籠が流されたり土砂で埋まることはない。炭は汚染水を浄化するばかりでなく、樹木として育成する20年、30年の間、土壌中から水を吸い上げる時に、土壌中の酸化カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、酸化鉄等のミネラル分を吸収蓄積し、炭化した後もそのまま保有し、区画浄化室内で少しずつ溶出し、細菌の育成に貢献し、更に魚介類の育成にも寄与する。
【0019】
汚染水の浄化方法は色々と開発されているが、多額の設備費や維持管理費を要する。本件出願の浄化方法は、炭の中の細菌に棲みよい環境を提供して、細菌の増殖率を高め浄化を行なう方法で、設備費も安く、維持管理費も僅かで済み、薬品処理のような副作用もなく、維持管理の技術も不用である。
【0020】
本件出願の回転浄化方法は、他に類を見られない炭の特性を利用し、更に細菌がもっている分解の特性を利用し、細菌が生存活性化に必要な酸素を、浄化機の回転バッキにより溶存酸素量の多い汚染水中から供給する。回転浄化機の回転動力は、汚染水の流圧によって回転し動力費も不用で、停電で回転が止まることもない。装置は簡単で高度な技術を要せず、毎日付き切りの管理人も不用である。更に薬害によって生物が害を受けることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図1から図5を説明する。
図1のような水車状の円形、又は多角形の横長の回転可能な回転浄化機を造り、中央にシャフト2を取り付けておく。回転浄化機1の外側全体に、区画浄化室3を造り、区画浄化室3の底部に、マット付き金網底4にマットを外面にして取り付け固定する。更に区画浄化室3の外面に、取り外し可能なマット付き金網蓋5を造り、各区画浄化室3に用意しておき、区画浄化室3を形成する。破砕炭、粒炭、竹炭等の細炭7を用意しておき、通水可能な織布、又は、不織布、例えば炭素繊維、又は東レ・デュポン株式会社製のケプラー29のような強力な耐薬品製の繊維を使用したもの等で袋を造り、袋の中に細炭7を3kg前後入れて、封をした炭入り袋8を用意しておき、樹脂製のスポンジを細断して擦り落とし用のスポンジ9を造っておく。区画浄化室3内にスポンジ9を区画浄化室3の底部に敷き詰め、更に炭入り袋8を入れ、その上にスポンジ9を載せて、交互に入れて軽く閉めて、マット付き金網蓋5で蓋をして区画浄化室3全体に炭入り袋8とスポンジ9を挿入して、回転浄化機1を形成する。
【0022】
河川、取り水水路の両側堤のコンクリート側堤15の上面に、軸受け10を取り付け、回転浄化機1のシャフト2を軸受け10に乗せて組み立て、下部の区画浄化室3が汚染水中に沈むように取り付け、上部は空間で回転可能に組み立てる。
【0023】
取付が終われば、上流から汚染水を流す。回転浄化機1が急速に回転しないよう水量を調節して、ゆっくり回転を始めるように、汚染水の流れを加減しておく。流水が始まれば、汚染水が回転浄化機1に流圧を加えて、静かに回転を始める。区画浄化室3内の炭入り袋8が水没を始めると、炭入り袋8がフィルターの役を果たし、炭入り袋8の中の炭7は、目詰まりや被膜を形成しない。不純物が取り除かれた汚染水が袋の中に入り、炭7の細孔の中に浸水する。細孔の中に棲みついていた細菌や、汚染水の中にいた細菌が、炭7の細孔の中に吸着した汚染水中の汚染物を食餌、分解し、細菌が活性化して汚染水の浄化を始める。
【0024】
更に回転を続けることにより、回転水没した炭入り袋8や、マット付き金網底4、マット付き金網蓋5が多くの汚染水を吸着して、水面上に上昇しながら吸着した汚染水を撒き散らしバッキ行ない、撒き散らした汚染水がなくなれば空気を吸着して、汚染水中に水没する。吸着した空気を汚染水中に放出して、溶存酸素量の増加を行なう。バッキにより溶存酸素量が増加し、炭7の中の好気性細菌が活性化し、汚染物の食餌が増え、汚染物の中のチッソやリンの分解を増進させて、河川、湖沼の富栄養化を防ぐ。アオコや藍藻の発生も止まる。更に藍藻やアオコの発生がなければ、ミクロキスチンも発生しないし、アオコや藍藻の発生によるカビくさい臭いもなくなる。
【0025】
回転浄化機1が回転することにより、区画浄化室3の炭入り袋8、スポンジ9の重心が汚染水中では、マット付き金網蓋5の上面に乗り、更に回転上昇すれば、水平になった区画板13の上面に乗り、最高部に達すればマット付き金網底4の上面に乗る。降下する時も同じことを繰り返して、回転移動を行なう。スポンジ9が炭入り袋8の外面と擦れ合い、炭入り袋8の外面に付着しようとする不純物を擦り落とし、目詰まりや被膜を形成させない。汚染水だけが炭入り袋8の中に入り、更に炭の細孔に浸水して細菌と接触し、細菌が汚染物を食餌として分解浄化を行なう。
【0026】
上記方法で、炭入り袋8を、回転浄化機1の区画浄化室3内に入れて、汚染水中と空間を回転することにより、河川、湖沼では家庭排水中のチッソやリンを吸着し、河川、湖沼の富栄養化を防ぎ、藍藻類や放線菌の大量発生による酸欠を防止し、カビくさい悪臭も炭が吸着する。更に水道水の中の有害なトリハロメタン、ミクロキスチンも炭が吸着し、炭7の細孔の中の細菌が分解する。
【0027】
水流のない湖沼の水質を浄化する場合は、電力を使用して浄化する方法もあるが、電力代が嵩む。湖沼に設置せず、湖沼に流れ込む河川の河口、もしくは河口に近い川下の水流のある所に設置することが必要である。
【0028】
水道水の浄化を行なう場合は、塩素消毒後に回転浄化を行なうことが最良の方法である。それには浄化水路を造って、水路上に必要数の回転浄化機1を一列に並べて設置して、回転を行ない浄化を行なうことが好ましい。
【0029】
使用する炭は色々の炭があるが、500℃以下で焼成した炭は、使用中にリグニンやタールが未炭化であるため、汚染水中で溶出し、浄化でなく悪化する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態を示す回転浄化機1並びに、上部はマット付き金網蓋5を取り外した斜視図
【図2】マット付き金網蓋5の拡大図
【図3】マットの拡大図
【図4】炭入り袋8の拡大図
【図5】回転浄化機1を正面から見た全体図
【符号の説明】
【0031】
1 回転浄化機
2 シャフト
3 区画浄化室
4 マット付き金網底
5 マット付き金網蓋
6 マット
7 炭
8 炭入り袋
9 スポンジ
10 軸受け
11 チャック
12 ボルト
13 区画板
14 支柱
15 コンクリート側堤
16 ボルト穴
17 金網蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水車状の回転浄化機(1)の外側面に区画浄化室(3)を設け、炭(7)を入れた炭入れ袋(8)と、スポンジ(9)を区画浄化室(3)内に混入しておき、回転を行ない、水質浄化を行なう回転浄化機。
【請求項2】
通水、通気可能な織布、不織布を用いて炭入れ袋(8)を造り、炭入れ袋(8)内に炭(7)を入れておき、細断したスポンジ(9)と、炭入れ袋(8)を区画浄化室(3)内に混入し回転を行ない、炭入れ袋(8)の外面とスポンジ(9)が回転移動により擦れ合い、汚染水中の不純物による目詰まりや被膜の形成を防ぎ、不純物のない汚染水を炭(7)の中の細菌に供給し、細菌と汚染水の接触を図り、細菌の保護育成を行なって、細菌の分解力によって汚染水の浄化を行なう、河川、湖沼、水道水の浄水場の水質浄化方法。
【請求項3】
区画浄化室(3)を回転浄化機(1)の外周に取り付け、区画浄化室(3)内に、炭(7)を入れた炭入れ袋(8)とスポンジ(9)を混入しておき、河川、湖沼の水面上に回転浄化機(1)を取り付け、回転浄化機(1)の下部の一部を、汚染水中に沈む状態に設置し、区画浄化室(3)内の炭(7)が、汚染水中と空間を交互に回転する。空間を回転移動する時は、空気と接触して四六時中新鮮な酸素の供給を受け細菌の活性化を図り、汚染水中を回転移動する時は、汚染水を吸着し、汚染物を分解して浄化を行なう。更に、洪水時に炭や籠が埋まったり、流失することをなくした、水面上に取り付けた回転浄化機。
【請求項4】
湯上り用状の毛長のマット(6)を、区画浄化室(3)の底部の金網底の下部に取り付け、マット付き金網底(4)を形成し、更に上面の出し入れ口に金網蓋(17)の外面にマット(6)を取り付けたマット付き金網蓋(5)を用意しておき、炭入り袋(8)とスポンジ(9)を入れ、マット付き金網蓋(5)で蓋をして回転を行なうことにより、マット(6)が大量の汚染水を吸着し、回転上昇して空間に撒き散らし、更に撒き散らした後は、空気を吸い込んて汚染水中に空気を放出して溶存酸素を増加して、炭の細孔の中の好気性の細菌が、活性化に必要な酸素を供給し、汚染水の浄化の増進を図る。回転浄化機(1)に取り付けたマット(6)の、バッキによる細菌の活性化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−25213(P2011−25213A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188732(P2009−188732)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(509232142)
【Fターム(参考)】