説明

炭素質物質を活性化するシステムおよび方法

【解決手段】 炭素質物質を活性化するシステムは、5%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成する炭素質物質原料装置と、前記炭素質物質原料装置と連通する温浸装置と、前記温浸装置と連通している、酸性混合溶液を提供する酸性原料装置と、前記温室装置と連通している、前記温浸炭素質物質を前記酸性混合溶液から分離する分離装置と、前記分離装置と連通している、前記温浸炭素質物質を乾燥して前記炭素質物質を分離する乾燥装置と、前記炭素質物質を活性化させて活性化炭素質物質を生成する熱装置とを含み、前記熱装置は、前記炭素質物質を前記乾燥装置から受け入れる注入口と、前記活性炭素質物質を前記熱装置から出す放出口とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に属する技術分野は炭素質物質の生成に関し、より具体的には、炭素質物質の活性化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
活性炭素質物質(例えば、活性炭)は、大きい表面積を有し、それ故大きな吸着能力を有する多孔性物質であり、様々な目的の吸着剤として広範囲の目的に使用される。例えば、活性炭は、ガスおよび蒸気の吸着、溶媒の回収、ガスの浄化、ガスの消臭、および水の処理、溶液の漂白または浄化するため液体に接触するのに使用される。また、活性炭は触媒用のキャリアとして使用される。その高い非特異的な吸着特性のため、活性炭は最も広く使用されている吸着剤である。更に、法定要件および高まる環境意識は、活性炭の需要の高まりを導いている。
【0003】
活性炭は、一般に炭化(例えば、熱分解、くん焼、コークス化)され、続いて適切な炭素を含有する出発物質の次の活性化によって得られる。炭化処理中の揮発性成分の除去によるおよび活性化中の焼き払いによる重量損失が多量であるため、経済的に実行可能な収率をもたらす炭素質出発物質が好ましい。生成される活性炭の条件(微細な多孔性または粗い多孔性、強固または脆いなど)は、炭素含有出発物質次第である。標準的な炭素質の出発物質の例は、ココナッツシェル、木屑、泥炭、硬質炭、ピッチだけでなく、特定のプラスチック(例えば、スルホン化ポリマー)も含み、これらは小さい顆粒または球体の形状で活性炭の製造においてとりわけ主要な役割を果たす。
【0004】
様々な形状の炭素(微粉炭、裂炭、粒状炭、成形炭、粒状炭素、および球状炭素)が使用される。粒状炭(特に、球状炭)は、例えば上述した用途の多くを含む特定用途の分野に非常に大きな需要がある。活性炭は、通常管状窯(すなわち回転式管状炉)で製造される。例えば、前記窯の開始時に導入される原料電荷の位置と、前記窯の終了時に放出される最終産物の位置がある。
【0005】
例えば、還元金属または金属酸化物との同時製造で有機物質から活性炭を製造することが知られている。このプロセスは、前記有機物質から可燃性蒸留ガスを生成し、それを少なくとも1つの金属化合物を含有する物質と前記金属化合物が炭素との反応によって還元される温度で接触させるながら、少なくとも200℃の温度で有機物質を加熱する。このプロセスは、前記有機物質が前記回転窯の1つの端部の中に放出され、且つ前記回転窯の対向する端部の中に空気または酸素が放出される前記回転窯で達成される。別のプロセスは、25%の水性炭酸カリウムの使いの後、回転窯内の亜炭コークスを活性化する。これらの両方のプロセスは、例えば、前記回転窯が概して650〜850℃の温度で動作されることが要求され、さらに炭素を活性化するのに3〜5時間の滞留時間が要求される。
【0006】
別のプロセスは、化学活性化剤が含浸された炭素質の原料を含み、これらプロセスの両方は活性化炉の間接加熱を介して前記粒子への伝熱速度を制御することにより、且つ移動経路に沿って一定の間隔で独立してせいぎょされたスイープガスの流れを同時に導入することによって取り扱われる。使用されるさらに別のプロセスは、粉末状の炭素材(例えば、結合剤としてのすす、瀝青炭、無煙炭、木炭、およびピッチなど)からの球状活性炭を製造する方法を含む。球状活性炭は、凝集、乾燥、炭化、および活性化によって製造される。また、別のプロセスは、溶媒凝集および550〜1,000℃のアンモニア雰囲気で、追加の水蒸気処理によってピッチからの球状活性炭の製造を含む。さらなる方法は、粘度調整剤と使用してピッチおよびアモルファス石炭粒子からの球状炭素質物質および球状活性炭の製造に関するプロセスを含む。これらのプロセスは、球状出発物質の製造は、追加のプロセス段階を必要とするので、機材および技術において高価である。
【0007】
非常に高い吸着能およびBET(Brunauer,Emmett,and Teller method)表面を有する成形活性炭の生成は、活性上昇の程度として硬度および耐摩耗性の低減によって制限されるものであり、これは前記プロセスの性質に起因する。
【0008】
更に、炭化位相またはこれらのプロセスのステップは、多量の酸性反応生成物を生成する傾向があり、この酸性反応生成物は回転窯に極めて腐食性を生じる傾向があり、そして、回転管状窯材料の腐食抵抗に極めて高い要求を課す。多くの場合、前記回転窯は、活性化の高温過程から切り離されて炭化の腐食性の処理過程に適応するため、異なる別々の区画またはステージから成っており、これにより、前記炭化ステップの腐食性に抵抗する高価な金属から単一の回転窯を作成しなければならないのを防ぐものである。
【0009】
また、従来のプロセスは、多種多様なサイズの炭素質物質原料を使用する。例えば、従来のプロセスの原料は、1〜2,000ミクロンのサイズでいろいろである。活性化の間、この供給原料のかなりの割合が消費される。従来のプロセスに関連する別の一般的な問題は、活性化時間が非常に大きいので前記プロセスが通常最小のプロセス変更に応答しないことである。例えば、炭素質原料を従来のプロセスで活性化するのに5時間かかり、前記活性化炭化質物質の特性を変えたい場合、滞留時間の小さい変更はそのような特徴の変化をもたらさない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの実施形態において、炭素質物質を活性化するシステムおよび方法(「炭素質物質を活性化するシステム」)は、従来の方法よりより効率的に且つ低コストで活性炭素質物質を生成する。本発明のシステムの炭素質物質原料製造装置、マイクロ波乾燥装置、温浸装置、および乾燥装置のうちの任意のまたは全てによって生成される炭素質物質のサイズおよび純度ため、活性化装置への炭素質物質原料は、少ないエネルギー消費で、複数の用途に使用できるより有効な活性炭素質物質を生成する。この効率は、これらのプロセスとともに温度、時間、および酸化剤の量を制御することを通して前記活性化装置で達成されて、少ないエネルギー投入で高品質の活性炭素物質物質を生成する。
【0011】
さらに、炭素質物質を活性化するシステムのこれらの装置およびプロセスの全体に亘る増加により、前記プロセスの間の炭素質物質の損失が約60%から約30%に大幅に減少する。原料の高コストとともに、この損失の大幅な減少は、炭素質物質を活性化するシステムの付加的な利益を提供する。さらに、前記炭素質物質を活性化するシステムは、排気からコールタールを回収してリサイクルされ、熱装置(例えば、前記炭素質物質を活性化するシステムの回転窯)を加熱するガス燃焼バーナーで使用される。さらに、いずれの特定の論理に縛られることなく、前記炭素質物質を活性化するシステムの温浸装置によって温浸された炭素性物質原料はさらに、前記炭素質物質を活性化する本発明のシステムの前記活性化装置を通して活性化時間を短縮することができる。
【0012】
また、炭素質物質を活性化する本発明のシステムの炭素質物質原料製造装置、マイクロ波乾燥、温浸装置、および/または乾燥装置からの原料は、活性化装置用の均一な原料を生成し、これはさらに前記プロセスの活性化の効率を改善し、回転窯での滞留時間を減少させる。炭素質物質を活性化する本発明のシステムのこれら開始時の装置はさらに、大幅に少ない量の炭素質物質埃および微粉を生成し、そしてさらに、その活性化の効率を高める。更に、炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、機械的、化学的、および熱プロセスを組み合わせて使用して、従来のプロセスより大幅に速く活性化する活性炭素質物質を提供する。炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、炭素質物質を活性化するのをより早く、より効果的なプロセスであるので、短いプロセスの変化により敏速に対応する。例えば、炭素質物質を活性化する本発明のシステムで例示的な活性炭素質物質の特性を変化させるためには、滞留時間の僅かな変更で、そのような修正された特性を有する活性炭素質物質を生成する。1つの観点において、前記炭素質物質は、約200m/g〜約1,500m/gの表面積を有し、標準的な範囲は500m/g〜1,000m/gである。更に、比較的小さい表面積を有する炭素質物質は、比較的低酸化率、比較的低温度、短い滞留時間、比較的深い床底、またはこれらの任意の組み合わせを使用して生成される。反対に、比較的大きい表面積を有する炭素質物質は、比較的高酸化率、比較的高温度、長い滞留時間、比較的浅い床底、またはこれらの任意の組み合わせを使用して生成される。
【0013】
1つの実施形態において、炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、5%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成する炭素質物質原料装置と、前記炭素質物質原料装置と連通する温浸装置と、前記温浸装置と連通して、酸性混合溶液を提供する酸性原料装置と、前記温浸装置と連通して、前記温浸炭素質物質を前記酸性混合溶液から分離する分離装置と、前記分離装置と連通して、前記温浸炭素質物質を乾燥させて前記炭素質物質を分離する分離装置と、前記炭素質物質を活性化して活性炭素質物質を生成する活性化装置であって、この活性化装置は前記乾燥装置から前記炭素質物質を受け入れる注入口と、前記活性炭素質物質を前記熱装置から出す放出口とを有するものである前記活性化装置とを有する。
【0014】
別の実施形態において、炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、物質的な供給原料として、前記炭素質物質を望ましいサイズにサイズ設定する第1の振動篩装置と、前記第1の振動篩装置と連結している、5%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成する密度差異分離機器と、前記炭素質物質原料装置と連通する温浸装置と、前記温浸装置と連通して、酸性混合溶液を前記第1の温浸装置に提供する酸性原料装置であって、H0の源と、HFの源と、HSiFの源を含むものであり、当該HF、HSiF、およびH0は、前記第1の温浸装置に提供される前に、予め定められた比率で一緒に混合されて前記酸性混合溶液を形成するものである前記酸性原料装置と、前記温浸装置と連通している、前記温浸炭素質物質を前記酸性混合溶液から分離する分離装置と、前記分離装置と連通している、前記温浸炭素質物質を乾燥させて前記炭素質物質を分離する乾燥装置と、前記炭素質物質を活性化させて活性炭素質物質を生成する熱装置であって、この熱装置は前記乾燥装置から前記炭素質物質を受け入れる注入口と、当該熱装置から前記活性炭素質物質を出す放出口とを有するものである前記熱装置とを含む。
【0015】
更に別の実施形態において、炭素質物質を活性化するシステムはさらに、前記乾燥装置と前記熱装置の注入口を直接接続する導管を含む。前記熱装置は、当該熱装置の注入口に実質的に隣接するように配置されている、当該熱装置の内部チャンバーの中に蒸気を注入する水蒸気源を含む。また、炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、さらに、前記熱装置の放出口の下流に配置されている、前記活性炭素質物質をハロゲン化合物に接触させるハロゲン化装置を含む。前記熱源は、約400℃〜約1300℃の温度で前記熱装置を動作することが可能である。前記炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、さらに、前記熱装置と連通している、コールタールを前記炭素質物質から分別する分別装置を含む。前記炭素質物質を活性化するシステムは、前記分別装置と前記熱装置との間に配置される、凝縮していないコールタールを燃料ガスとして再利用する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従った、炭素質物質原料装置の回路図を図示する。
【図2】図2は、本発明の実施形態に従った、マイクロ波乾燥装置の回路図を図示する。
【図3】図3は、本発明の実施形態に従った、温浸装置の回路図を図示する。
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った、流動床乾燥器ユニットの回路図を図示する。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従った、包装および製品ユニットの回路図を図示する。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従った、蒸気回収装置の回路図を図示する。
【図7】図7は、本発明の実施形態に従った、原料貯蔵設備の回路図を図示する。
【図8】図8は、本発明の実施形態に従った、超音波装置の回路図を図示する。
【図9】図9は、本発明の別の実施形態に従った、超音波装置の回路図を図示する。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態に従った、活性化装置の回路図を図示する。
【図11】図11は、本発明の実施形態に従った、炭素質物質を精製する例示的なプロセスの流れ図である。
【図12】図12は、本発明の実施形態に従った、炭素質物質を活性化する例示的なプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面において、同じまたは同様の要素は、幾つかの図およびその図面をにわたって同一の参照番号が指定されており、また、表された様々な要素は必ずしも正確な縮尺で描かれてはいない。
【0018】
用語「炭素質(の)」は、相当量の炭素から成る全ての炭素を意味する。この用語は、これに限定されるものではないが、石炭、精製炭、活性炭、カーボンブラック、炭素製品、固体原油、コールタールピッチ、炭素繊維、タール、炭素、コークス、黒鉛、および他の炭素構造を含む。
【0019】
用語「温浸炭素質物質」は、本明細書に記載されているような洗浄および温浸プロセスに曝された炭素質物質を意味する。1つの観点において、この用語は、炭素質物質の中に埋め込まれる物質を温浸することによって前記炭素質物質を化学洗浄することを意味する。この用語は、さらに、化学洗浄された炭素質物質を意味し「化学的に洗浄された炭素質物質」として知られている。
【0020】
用語「大孔」は、概して50nmより大きい直径サイズを有する孔である。用語「微小孔」は、概して2nmより小さい直径サイズを有する孔を意味し、用語「メソ細孔」は、概して約2nmから約非対称ミアンダアンテナ50nmを有する孔を意味する。用語「製品」は、これに限定されるものではないが、プラスチック、繊維、溶剤、医薬、カーボンぐらっく、インク、活性炭、炭素、タール、スペシャリティミネラルズ(specialty minerals)、ボイラー用燃料、添加物、ガス浄化、および同類のものを含む精製された炭素質物質から作られる全ての物質を意味する。
【0021】
図1は、本発明に従った炭素質物質原料製造装置の実施形態100を図示する。1つの実施形態において、前記炭素質物質原料製造装置100は、任意の場所に再配置できるように運搬でき、炭素質物質を含む廃棄の流れおよび/または沈殿池の流れを生成するものでああって、当業者には知られている例えば選炭工場である。典型的には、選炭工場は、通常炭素質物質採掘作業に近接して、炭素質物質の源を洗い、分類し、ある大きさに形成し、洗浄し、および同類のことをする工場である。典型的には、これらの選炭工場は、それらの分散媒の流れから炭素質物質を取り出すコストのためさらに加工されないような比較的小さいサイズの炭素質物質を生成する。これら要求される比較的小さい炭素質粒子は、比較的大きなサイズの石炭からの粘土、炭素質物質、および岩を洗って生成され、これらは選炭工場で様々な密度に関連する処理を使用することによって大体分類されて破棄される。これらは、廃棄炭素質物質が小さすぎるまたは選炭工場のプロセスの流れからそれを回収する費用に見合う価値がないため、ほとんどの場合破棄され、そして、この廃棄炭素質物質は、廃水とともに沈殿池に流れ出て、ここで前記廃棄炭素質物質は前記沈殿池の底に沈殿して、前記廃水は後で処理される。ある場合には、これらの沈殿池の流れおよび/または沈殿池の炭素質物質のパーセントは、前記沈殿池のできてからの年数および現地加工の効率に応じて、全体の沈殿池の5%〜75%の間である。1つの態様において、炭素質物質を精製するシステムは、選炭工場のプロセスの流れ(例えば、沈殿池の流れ)から前記炭素質物質を回収する。別の態様において、炭素質物質を精製するシステムは、貯水池(例えば、沈殿池)から前記炭素質物質をを回収する。
【0022】
前記炭素質物質原料製造装置100は、炭素質物質洗浄場、炭素質物質精製工場、選炭工場、採炭設備、沈殿貯水池、沈殿池、および同類のものの近隣に移動または配置され、それはパイプ102を介して選炭工場の廃棄流または沈殿池の流れにつながっており、それには前記比較的小さい炭素質物質が追加された水とともに含まれている。前記パイプ102は、前記比較的大きいサイズの炭素質物質を前記比較的小さい炭素質物質から分類する振動篩装置104につながっている。1つの態様において、前記振動篩装置104は、篩の目のサイズが小さくなる一連の下行性篩を含む。前記振動篩装置104は、重力選鉱装置および/または比重選鉱装置(例えば、ティータベッド(teeter beds)、リッフルテーブル(riffle tables)、ジグ、パルス水ベッド、定常流ベッド、および同類のもの)を含む。このようにして、前記比較的大きいサイズの炭素質物質の片は、上位の篩でふるい分けられる一方、前記比較的小さいサイズの炭素質物質は、前記振動篩装置104の下位部に通り抜けて落ちる。1つの態様において、中間の篩の 1つは、望ましいサイズの炭素質物質を含む。現場から離れたオフサイトプロセス水が、前記振動篩装置104での洗浄および処理の向上のため、パイプ106を通って前記振動篩装置104に供給される。
【0023】
1つの実施形態において、望ましい所定のサイズの炭素質物質を超える比較的小さい粒子と比較的大きい粒子は、前記振動篩装置104からパイプ108および110を介して取り除かれて、例えば前記選炭工場に戻される。前記選炭工場を出る現場から離れたオフサイトプロセス水はまた、望ましくない粒子を伴う。使い易さのため、パイプ102、106、108、および110は、前記炭素質物質原料製造装置100を前記選炭工場に容易につなげられるたわみホース、チューブ、パイプ、および同類のものである。前記望ましいサイズの粒子は、前記振動篩104を出てパイプ112を介して密度差異分離器114に流れる。1つの実施形態において、前記密度差分離器114は、比較的高い密度粒子を比較的低い密度粒子から分離する。通常は、前記比較的低い密度の粒子は、さらに望ましいものに加工される望ましい炭素質物質粒子を含む。前記比較的高い密度の粒子は、概して炭素質物質を精製するシステムで使用されない物質および粒子を含む。
【0024】
前記望ましいサイズの粒子は、前記密度差分離器114を出てパイプ122を介して別の振動篩装置120に流れる。1つの態様において、前記振動篩装置120は、前記粒子を追加的に洗浄し、さらに前記振動篩装置120に入った炭素質物質粒子を乾燥させる。望ましいサイズでないあらゆるサイズの粒子は、パイプ122を介して前記振動篩装置120を出て、例えば前記選炭工場に戻される。前記洗浄およびサイズ化された炭素質物質は、さらに乾燥器124からの強制的な空気によって乾燥される。1つの実施形態において、水分の含有量は、好ましくは約7%〜約40% w/wであり、より好ましくは約25%〜約35% w/wである。より詳しく下記に記載するように、そのような水分の含有量を有する炭素質物質は、後の温浸プロセスに理想的であり、乾燥した炭素質物質を再湿潤させる必要性およびコストを削除できる。これはさらに、精製工場に供給される、完全に乾燥した炭素質物質を乾燥させるのにさもなくば費やされるエネルギーを節約することができる。1つの態様において、前記水分の含有量は、さらに選炭工場でマイクロ波乾燥装置および/または遠心分離機の使用により減少され、前記炭素質物質をオフセット精製工場に転送する費用を下げる。この態様において、前記炭素質物質の水分の含有量は、約7% w/wである。
【0025】
一旦前記炭素質物質が望ましいレベルの水分の含有量を保有すると、コンベヤーまたは他の適切な装置によって上昇した高さまで運ばれ、貯蔵サック、器、タンク、トラック、および同類のもの(貯蔵容器128)の中に落とされる。上述したように、前記炭素質物質原料製造装置100は、移動または運搬できるので、上述の前記装置は車両の上に搭載できる(例えば、トレーラー130)。これにより、前記炭素質物質原料製造装置100は1つの場所または選炭工場から別の場所に移すことができ、本明細書に記載される後のプロセスに望ましいサイズおよび水分の含有量または湿度の炭素質物質を供給する。1つの実施形態において、一旦前記貯蔵容器128が満杯になると、これらは別の車両(図示せず)に搭載されまたは移動され、マイクロ波乾燥装置または更に下記で説明する温浸装置に運ばれる。1つの実施形態において、前記炭素質物質原料製造装置100は、さらに、前記振動篩装置120から炭素質物質の供給を受け入れる遠心分離装置を含み、さらに前記炭素質物質の湿度および/または水分の含有量を減少させる。
【0026】
好ましくは、炭素質物質原料製造装置100は、5%未満のミネラル含有量を有する炭素質物質を生成する。1つの態様において、炭素質物質原料製造装置100は、4%未満のミネラル含有量を有する炭素質物質を生成する。別の態様において、炭素質物質原料製造装置100は、3%未満のミネラル含有量を有する炭素質物質を生成する。更に別の態様において、炭素質物質原料製造装置100は、2%未満のミネラル含有量を有する炭素質物質を生成する。また更に別の態様において、炭素質物質原料製造装置100は、1%未満のミネラル含有量を有する炭素質物質を生成する。
【0027】
図2は、本発明の従ったマイクロ波乾燥装置の実施形態200を図示する。1つの実施形態において、前記炭素質物質を精製するシステムはマイクロ波乾燥装置200を含み、別の実施形態において、前記炭素質物質を精製するシステムはマイクロ波乾燥装置200を含まない。この実施形態において、貯蔵容器202および128は、ホッパー204の中に嵌められ、これがマイクロ波装置208を通り抜けるコンベヤー206に送り、望まれる炭素質物質の水分の含有量の更なる低下を提供する。前記マイクロ波装置208を出た後、前記炭素質物質は、コンベヤー212を介してホッパー214に送られ、次のプロセス装置に送る。ホッパー204および214は、凝縮した炭素質物質を不安定にする振動ホッパーである。1つの実施形態において、マイクロ波乾燥装置200は、更に、前記マイクロ波装置208から炭素質物質の送り出しを受け入れる遠心分離装置216を含み、これは更に前記炭素質物質の湿度および/または水分の含有量を減少させる。別の実施形態において、追加の遠心分離装置が、例えば前記マイクロ波装置208の直前などで前記マイクロ波装置208とともに使用される。
【0028】
図3は、本発明に従った温浸装置の実施形態300を図示している。温浸装置300は、洗浄およびサイズ化された炭素質物質を水分平衡装置346に送るコンベヤー302を含む。前記水分平衡装置346は、前記洗浄およびサイズ化された炭素質物質の水分含量を制御して増加させる水および/または蒸気の源を含む。前記炭素質物質の水分含量が輸送目的のため減少される場合、次に前記水分平衡装置346は前記炭素質物質に水分を加える。1つの実施形態において、前記水分平衡装置346は、約7%〜約40% w/wの好ましい水分含量の炭素質物質を生成し、より好ましくは約25%〜約35% w/wの水分含量である。前記水分含量が前記水分平衡装置346で調節され平衡にされた後、コンベヤー302に送り出され、前記炭素質物質を1若しくはそれ以上の温浸容器304、308、および310に送る。
【0029】
1つの態様において、前記コンベヤー302の底部には、前記コンベヤー302に入る炭素質物質の重さを量るロードセル302がある。温浸装置300は、HSiF調節タンク712(図7)からパイプ318を介して送られる酸性混合溶液を含む。前記酸性混合溶液は温浸容器304の中に送り込まれ、この温浸容器はミキサー312とヒーター314とを含む。前記炭素質物質は、前記温浸容器304の中に送り込まれ、前記炭素質物質の温浸が開始される。バルブ306は、前記温浸容器304、308、および310間の前記炭素質物質/酸性混合溶液を切り替えるのに使用される。1つの態様において、前記温浸容器304、308、および310は、1つのものから別のものに重力送りされるか、または本明細に記載のようなポンプによって送り込まれる。
【0030】
前記炭素質物質および酸性混合溶液は、次に前記温浸容器308および310のうちの1つに送り込まれ、ここで前記炭素質物質が更に温浸される。前記温浸容器308および310は、また、ヒーター324および326をそれぞれと、ミキサー322および326をそれぞれとを含む。前記ヒーター314、324、および326は、前記温浸容器304、308、および310の中の前記炭素質物質の温浸の温度を保持するのに使用される。前記ヒーターは、本技術分野でよく知られているような蒸気送り熱交換器である。
【0031】
下流の温浸容器308および310を有することによって、新規のバッチが温浸容器304の中に投入されている間、前記炭素質物質/酸性混合溶液はさらに温浸される。また、炭素質物質/酸性混合溶液が仕様になければ、それは前記温浸容器308および310のうちの1つに放出されて、前記温浸容器304での温浸を遅らせることなしにさらに処理される。更にその後、前記炭素質物質/酸性混合溶液は温浸容器310に移動またはポンプで送り込まれ、この温浸容器は前記炭素質物質/酸性混合溶液の温浸にさらに使用され、またはパイプ328を介して遠心分離機328に送り込むための保留、ステージ、またはサージ容器として使用され、この遠心分離機は前記温浸容器304、408、および310より小さい限度容量または容積を有する。
【0032】
1つの実施形態において、前記温浸容器304,308、および310は更に、当該温浸容器304,308、および310で気化するあらゆる酸性混合溶液を受け入れる凝縮ループまたは回路348を含む。前記凝縮回路348は、本発明のシステムで炭素質物質を精製するために保管する前記蒸気またはガス状の酸性混合溶液を凝縮する凝縮装置(例えば、冷却器)を含む。当技術分野で周知の分離器がさらに使用され、前記酸性混合溶液の異なる成分または化合物に分ける。別の態様において、前記酸性混合溶液は、温比蒸留によって異なる化合物を分離する温度制御分離器の使用によってお互いが分離される複数の酸性化合物(例えば、HFおよびHSiF)を含む。この分離器は、当該分離器内の前記酸性化合物の温度および比率を制御することによって制御される。また、前記炭素質物質から温浸された金属は、異なるpHレベルで沈殿し、次に前記炭素質物質/酸性混合溶液から濾過される。
【0033】
上述の実施形態において、前記炭素質物質を精製する本発明のシステムは、1つが前記炭素質物質/酸性混合溶液を別の下流の温浸容器に送り込むように直列に並べられた複数の温浸容器を含む。この実施形態において、前記炭素質物質/酸性混合溶液は、例えばパイプ330を介して連続した遠心分離機38に送り込むのに重要な連続的な下流への流れを有する方法でバッチ処理される。
【0034】
別の実施形態において、前記炭素質物質を精製する本発明のシステムは、1つの温浸容器(例えば、温浸容器304)だけを含む。この実施形態では、前記炭素質物質/酸性混合溶液が送り込まれるさらに下流の温浸容器が存在せず、例えば遠心分離機328に直接送り込まれる。
【0035】
更に別の実施形態において、前記炭素質物質を精製する本発明のシステムは、並列に並べられた複数の温浸容器を含み、例えば前記炭素質物質/酸性混合溶液を前記遠心分離機328に並行または同時に送り出す。この実施形態において、前記温浸容器304、308、および310は各々別々にコンベヤー302から前記炭素質物質/酸性混合溶液を送り込まれる。
【0036】
好ましくは、前記酸性混合溶液は、ある比率の範囲のHFおよびHSiFを有する。1つの実施例では、前記HFは、好ましくは約2%〜約20% w/wの範囲で存在し、より好ましくは約5%〜約15% w/wの範囲である。前記HSiFは、好ましくは約10%〜約58% w/wの範囲で存在する。より好ましくは、前記HFは、約5%〜約12% w/wの範囲で存在し、最も好ましくは約8%〜約10% w/wの範囲であり、前記HSiFは、さらに好ましくは約30%〜約38% w/wの範囲で存在し、最も好ましくは約22%〜約32% w/wである。前記混合物の残余は水である。これは例えば、10%のHFと35%のHSiFを含む酸性混合溶液が55%のHOの含有量を有し、1つの形態において前記温浸容器の中に送り込まれる前記炭素質物質の水分を考慮する。好ましくは、前記酸性混合溶液は、前記炭素質物質と混合する前にHFおよびHSiFのこれら混合部分を含む。
【0037】
別の実施形態において、フッ素酸溶液は、酸塩基としてHSiFとHOの溶液から準備することができ、これに無水HPを加えることによりこれら反応性:酸の両方が1つの溶液になる。前記酸の幾つかの例示的な範囲は、約5%〜34% w/wのHSiF、32%〜90% w/wのHO、および5%〜34% w/wのHF酸である。1つの態様において、フッ素酸溶液は、水中の飽和溶液HSiFからガス状の無水HF酸を加えて準備する。別の実施形態では、SiFをHOとともに反応させて、HSiFを形成する。
【0038】
1つの実施形態において、前記温浸容器304、308、および310は、約10℃〜約125℃の温度で、約0kPa〜約105kPaの圧力で作動する。別の実施形態において、、前記温浸容器304、308、および310の温度は、好ましくは約55℃〜約85℃、より好ましくは約70℃〜約85℃である。
【0039】
1つの実施形態において、前記炭素質物質/酸性混合溶液は、前記温浸容器304、308、および310で約20〜約80分の間攪拌またはかき混ぜられ、より好ましくは約40〜約60分である。
【0040】
前記温浸容器304、308、および310は、収納する化学物質に耐えられる物質でできている。例えば、前記温室容器304は、プラスチックと炭素の混合の繊維複合体または使用される酸の腐食作用に影響されない任意の物質で裏打ちされた構造材料から作られる。
【0041】
処理済の炭素質物質は、前記炭素質物質/酸性混合溶液より低い比重を有し、これにより前記処理済の炭素質物質は、前記ミキサー312、322、および324が止まると前記温浸容器304、308、および310で前記炭素質物質/酸性混合溶液の上に浮く。前記酸性混合溶液より大きい比重の未反応の硫化鉄および他の未溶解の重金属塩は、前記ミキサー312、322、および324を止めることによって前記攪拌が止まった場合、前記温浸容器304、308、および310の底に落ちる。1つの実施形態において、特定の炭素質物質(例えば、石炭)の比重は、前記温浸容器に入ったとき、約1.3で、前記酸性混合溶液は、約1.2である。温浸の後前記遠心分離機328に入るとき、前記炭素質物質は一般的に1.1の比重を有し、前記酸性溶液の比重は1.2である。また、分離プロセスの間、前記処理済の炭素質物質は、前記酸性混合溶液に含まれる金属フッ化物および/またはケイフッ化金属塩に対するフィルタとして働く。
【0042】
1つの実施形態において、前記パイプ330は、前記遠心分離機328に前記炭素質物質/酸性混合溶液を送り込むポンプ332に接続されている。好ましくは、前記ポンプ332は、前記炭素質物質/酸性混合溶液を粒度を低下させることなしに送りだす。1つの態様において、前記ポンプ332は蠕動ポンプである。
【0043】
1つの態様において、前記遠心分離機328は幾つかの異なる段階がある。例えば、第1の段階で、これは前記炭素質物質から前記酸性混合溶液を取り除くのに十分な速さで回転する。第2の段階において、イオン除去給水336および/または洗浄水供給334から供給される水は、前記炭素質物質を洗浄するのに使用される。好ましくは、この洗浄水は、前記遠心分離機の内部で回転している際、前記炭素質物質に適用される。前記遠心分離機328の中へ入力される前にこの回転で使用される水は加熱される。例えば、前記水は、好ましくは約30℃〜約100℃の温度で、より好ましくは75℃〜約85℃である。次に、前記遠心分離機328はこの洗浄水を取り除き、この洗浄水はこの第2の段階で濾過装置を通って濾過された後リサイクルすることができる。前記遠心分離機328から取り除かれた前記洗浄水は、後述するようにパイプ342を介してリサイクルに送られる。別の実施形態において、入って来る炭素質物質の水分含量が本明細書で記載されているように温浸の前に望ましいものより低い場合、前記遠心分離機328から取り除かれた前記洗浄水は、前記温浸容器304、308、および310に入る前に水分平衡装置346で前記炭素質物質に吹きかけられる。前記濾過装置は、幾らかの金属フッ化物および金属塩化物を取り除き、これらは他の市場(例えば、アルミニウム工場および製鉄工場)へ売られる。
【0044】
好ましくは、第3の段階は、回転プロセスの間前記遠心分離機328の中に蒸気を注入する工程を含む。1つの実施形態において、前記遠心分離機328内の温度は、好ましくは約120℃〜約400℃で、前記遠心分離機328内の前記炭素質物質に適用する蒸気の量は、前記遠心分離機328内の前記炭素質物質の低迷を防ぐサイズおよび炭素質物質の粒子、および前記遠心分離機328内のドラムの速度を含む幾つかの要素で決定される。前記蒸気は、あらゆる残留フッ化物を除去するのを助ける。例えば、前記炭素質物質に適用する蒸気の量は、前記最終炭素質物質で要求されるフッ素レベルで決定される。例えば、HF、HSiFおよびHOの同位元素は、個々の合成物の濃度に基づいて好ましくは約105℃〜約120℃で気化する。このように、前記遠心分離機328の中へ蒸気を供給することによって、前記残留HF、HSiFおよびHOは、蒸気として前記炭素質物質から排除され、パイプ342を介して後で回収され、例えば、前記蒸気プロセスはまた、炭素質物質を精製する本発明のシステムの乾燥段階を開始する。別の実施形態において、前記段階を分けるため直列および/または平衡で使用される複数の遠心分離機が存在する。
【0045】
前記遠心分離機328は更に、前記炭素質物質が前記遠心分離機328内で回転しているとき、前記炭素質物質を解体するまたはオーガドリル(auger)で穴をあけることによって前記炭素質物質を前記遠心分離機328から除去するスクレーパーまたはオーガドリルを含む。このように、前記炭素質物質は、前記遠心分離機328を出て、前記炭素質物質は、次にコンベヤーを介してホッパー344に移動する。1つの態様において、比較的小さい望ましくない微粉の生成を防ぐため、前記炭素質物質を劣化させるあらゆる運搬手段を使用しないことは重要である。この時点での前記炭素質物質の水分含量は約4%〜約12% w/wである。
【0046】
図4は、本発明に従った乾燥装置の実施形態400を図示する。前記乾燥措置400は、前記温浸装置300によって生成された前記炭素質物質をさらに乾燥させる乾燥器402を含む。前記ホッパー344からの前記炭素質物質は、前記乾燥器402の中へ送り込まれ、前記炭素質物質は、望ましい速度および温度の空気流に曝される。滞留時間の後、前記炭素質物質は、次に、前記乾燥器402を出て、ホッパー406に送り込まれ、最終包装および製品装置へと引き上げられ、これは図5に示すように貯蔵容器502に置かれるかまたは大量貯蔵に送れる最終炭素質物質の重量を量るロードセルまたはスケール504を含み、略純粋で乾燥された炭素質物質は、次の段階、燃料、活性化、および同類のものの準備ができている。
【0047】
1つの実施形態において、乾燥器402は、一般に密度依存装置(例えば、ティータベッド)である流動床であり、流動層乾燥器の底部および上部から流れる空気を有し、比較的軽い炭素質物質を前記流動層乾燥器の上部にまで上げ、サイクロンおよび/またはバグフィルタ(例えば、サイクロン408)によって容器(例えば、ドラム410)に移動させる。前記炭素質物質粒子は、これらの密度に基づいて空気流中に漂い、このプロセスによりさらに乾燥される。前記流動層乾燥器の最上部から流れない中間サイズ炭素質物質粒子が、前記流動層乾燥器の底部で回収され、コンベヤー404に移動する。前記流動層乾燥器は、当該流動層乾燥器内の炭素質物質の高さを制御する堰を含む。コンベヤー404は、当技術分野で知られているような真空および/または空気コンベヤーである。1つの態様において、前記流動層乾燥器の最上部に存在する比較的小さい炭素質物質粒子は、約200ミクロンまたはそれ未満である。前記流動層乾燥器を通る前記粒子サイズの分離を制御するため、前記空気流は調節される。比較的高い前記流動層乾燥器を通る空気流の速さは、前記流動層乾燥器の最上部に存在する比較的大きいサイズの炭素質物質を生成する一方、比較的低い空気流は、前記流動層乾燥器の最上部に存在する比較的小さいサイズの炭素質物質を生成する。また、前記比較的小さい炭素質物質粒子は、貯蔵容器(例えば、サックなど)に送り込まれる。
【0048】
別の実施形態において、前記乾燥器402は、空気流および炭素質物質移動が存在する限り多くのデザインがあり、前記乾燥器402の温度は、好ましくは約100℃〜約160℃の範囲であり、より好ましくは約120℃〜約140℃であり、前記温度は、元の炭素質物質の固有の値に近いレベルまで残余のフッ素を解放するため、大部分の水分およびタールの幾分かを排除するのに十分な高さである。
【0049】
図6は、本発明に従った蒸気回収装置600の実施形態600を図示する。前記炭素質物質を精製するシステムにより生成されたプロセス水は、スクラバー602に送り込まれ、空気が前記スクラバー602を通過させて、前記プロセス水からあらゆる追加的な軽い揮発性の蒸気を取り除く。前記スクラバー602を通る前記空気流は送風機608によって提供され、煙突610に送り出される。取り除かれたプロセス水は、ポンプ612を介して前記スクラバー602の最上部に戻される。また、前記取り除かれたプロセス水は、前記水分平衡装置346に送り込まれ、当該水分平衡装置346内の前記炭素質物質の水分含量を増加させる原料として使用される。
【0050】
図7は、本発明に従った原料貯蔵設備の実施形態700を図示する。前記原料貯蔵設備700は、前記炭素質物質を精製するシステムで使用されるイオン除去水を保持するイオン除去貯水タンク702を含む。例えば、イオン除去水は、前記イオン除去貯水タンク702からパイプ704を介して遠心分離機328に送り込まれる。前記原料貯蔵設備700は、さらにHF貯蔵タンク706を含み、これはHF酸をパイプ708を介してHF調整タンク710に送り込み、HSiF調整タンク712はさらに、酸性混合溶液を望ましい強さに混合した後、それらの個々の酸性混合溶液を加熱するヒーターを含む。前記HSiF調整タンク712はさらに、HSiF貯蔵タンク714に貯蔵されるより濃縮形態のHSiFを送り込む。一旦酸性混合溶液の望ましい強さが達成されると、次に、炭素質物質と混ぜる温浸容器304にパイプ716を介して配管される。また、前記HF調整タンク710は、HFの減じた強さをパイプ718を介して前記遠心分離機328に送り込む。また、前記原料貯蔵設備700はさらに、前記炭素質物質を精製するシステムから収集された洗浄水を収容する洗浄水収集タンク722を含む。この洗浄水は、パイプ720を介して遠心分離機328に送り込まれる。追加の容器724および728は、前記炭素質物質を精製するシステムのあらゆる酸性の流出物を中和するまたは酸の強さを減少させる苛性化合物(例えば、基剤)を収容するのに使用される。この様な基剤は、パイプ726を介して前記温浸容器304に送り込まれる。
【0051】
図8は、本発明に従った著音波装置の実施形態800を図示する。1つの実施形態において、前記温浸容器304、308、および310は、前記炭素質物質の微小孔および大孔の中への前記酸性混合溶液の改善された浸透のため、前記炭素質物質/酸性混合溶液の流れを取り込み、超音波源804を介してポンプで送り込むパイプ802を含む。1つの態様において、前記超音波源804は、そのような超音波源に曝され、そして前記酸性混合溶液の改善された浸透のため前記パイプ802を通って前記超音波を与えるウォーターバスである。1つの実施形態において、前記波信号は、そのような貫通作用および温浸作用を高めるのに役立っている。
【0052】
図9は、本発明に従った超音波装置の実施形態900を図示する。この実施形態において、超音波源902は、前記振動篩装置04に入る前にパイプ201の上に配置される。
【0053】
1つの実施形態において、前記超音波源804および902の周波数は、約80kHz〜約100kHzである。1つの実施例において、炭素質物質の大孔の開口部が約1ミクロンであり、前記超音波源804および902の100kHzの周波数によって前記酸性混合溶液が前記大孔の開口部に浸透するようになることが発見された。また、前記酸性混合溶液が前記炭素質物質の大孔の中に送り込まれる際、前記大孔内に圧力が発生し、一旦前記大孔内のこの圧力が大孔外より大きくなると、前記酸性混合溶液がポンプで送り出されるようになる。このポンプ作用は、改善された浸透力と、前記炭素質物質内の混入物質の温浸または除去を提供する。前記超音波源804および902は、当技術分野で周知の超音波変換器によって生成される。1つの態様において、これらの変換器は、波作用を水に伝達するウォーターバスに接触または連通しており、これはそして前記波作用をパイプに伝達し、そしてこのように続いて、前記炭素質物質の微小孔および大孔にポンプ作用を影響する。これにより、機械攪拌の必要性は減少し、改善された温浸時間が提供される。前記超音波源804および902の周波数により、キャビテーション、キャビテーション気泡、および/または空洞気泡を前記酸性混合溶液内に発生させ、これらは前記炭素質物質の大孔の典型的な開口部より小さいサイズである。一般に、前記周波数が高くなればなるほど、前記キャビテーション気泡は小さくなる。前記キャビテーション気泡が大きくなりすぎた場合、これらは前記炭素質物質をより小さいサイズに粉砕する傾向があり、これは前記プロセスに望ましくない。1つの実施例において、前記超音波源804および902は、約10KHz〜約50KHzの周波数で約250ワットから約16,000ワットの電力を生成する能力がある。前記超音波処理は、作動することが望ましい場合、給水ポンプおよび前記パイプの隣の調節可能な背圧弁を使用して周囲圧力を超える圧力上昇において実行される。
【0054】
図10は、本発明に従った活性化装置の実施形態1000を図示する。この実施形態において、熱装置例えば回転窯1002は、パイプまたは導管1014を介して乾燥装置400に連通しており、特には乾燥器402に連通している。回転窯1002が図示され記載されているが、前記熱装置は、当技術分野の当業者が知っているような直接燃焼式窯、間接燃焼式窯、炉床窯、および同類のものである。前記回転窯1002は、前記導管1014と好ましくは連通する注入口1016と、活性化炭素質物質が貯蔵または搬送のために放出される放出口1018とを含む。1つの態様において、前記乾燥炭素質物質は、乾燥器402から回転窯1002の中に直積みすることによって送り込まれる。直積みは前記乾燥炭素質物質の熱損失を減らすので好ましく、これにより活性化の際の前記回転窯1002で必要な熱量を減らせる。1つの態様において、前記回転窯1002は直接燃焼式であり、別の態様ではそれは間接燃焼式である。図10に示された前記回転窯1002は、前記回転窯1002のシェルの外側に位置する熱源によって間接燃焼式で加熱されている。
【0055】
回転窯1002は、シェル1004と、前記回転窯1002の内部に配置された炭素質物質1008を循環または移動させる複数の可動部1006とを含む。前記可動部1006は、例えば、当技術分野で周知の金属循環プレートまたは旋回プレートである。前記回転窯1002の内部に位置する前記可動部1006が前記回転窯1002の内部に亘って有利に配置されており、動作状態の前記炭素質物質1008の最適循環および移動が確実にされている。前記可動部1006は、例えば、前記炭素質物質1008の確実な移動および循環を確かなものにするため、パドル形状またはプレート形状で構成されている。1つの実施形態に従った前記可動部1006は、前記回転窯1002の半径方向に少なくとも実質的に動作し、前記炭素質物質1008の特に徹底的な混合を確実にする。使用される前記可動部1006は、例えば、金属シートであり、特には角度の付いた金属シート(すなわち、勾配プレート)であり、パドルの動きによって前記炭素質物質1008を移動させる。これはそれ自体で当技術分野のと業者に知られている。
【0056】
回転窯1002および可動部1006は、高温および腐食に耐性がある金属から(特に鋼から)有利に成っている、なぜならこれらは活性化炭素質物質の生成の間、活性化相の温度条件に耐えなければならないからである。前記回転窯1002および/または可動部1006を製造するのに使用できる適切な高温耐性鋼の例として、高合金鋼(すなわち、5%を超える合金元素を含む鋼)を含む。このような鋼の例として、高合金クロムおよびクロムニッケル鋼を含み、好ましくは合金を基にして10%を超えるクロムおよび/またはニッケルの含有量、特には15%を超える、特に好ましくは20%を超える含有量である。良好な高温特性を有するフェライト鋼またはフェライトオーステナイト鋼が、回転窯1002および/または可動部1006の製造の材料として好んで使用される。
【0057】
更に、回転窯1002はまた、導入ガスおよび排出ガスのためおよびガスが通り抜けるのを許容するための注入口装置1010と放出口装置1012とを有し、例えば、活性化炭素質物質の生成の間の活性化相の不活性ガスの導入ため、および活性化炭素質物質の生成の間の活性化相の酸化ガスの更なる導入のためである。前記注入口装置1010および放出口装置1012は、下方向へ流れる炭素質物質1008に対する向流配置を提供するように示されており、別の実施形態において、これらの装置の配置及び配向は、前記炭素質物質1008と同一方向のフローパターンを提供するようにすることもできる。また、注入口装置1010は蒸気注入装置であって、例えば、前記炭素質物質1008の活性化燃焼を作成および制御するため前記回転窯1002の内部に蒸気を提供する。1つの態様において、前記蒸気は、1ポンドの炭素に対して約0.25ポンド〜約4ボンドの比率であり、より好ましくは1ポンドの炭素に対して約3ポンドであり、最も好ましくは1 lbの炭素に対して約2ポンドである。前記蒸気は、前記回転窯1002の注入口1016から大よそいかなる点からでも注入することができる。
【0058】
新規のサイズのため、炭素質物質原料製造装置100および化学純度のため、前記炭素質物質原料製造装置100、マイクロ波乾燥装置200、温浸装置300、および乾燥装置400のいずれか又は全てによって作成される炭素質物質1008原料の温浸のため、(回転窯1002の中に送り込まれる前記炭素質物質1008)蒸気の温度、時間、および量の3つのパラメータのいずれか若しくは全てを容易に且つ効率的に制御して、従来のシステムで見られるものより少なくエネルギーを消費する活性化炭素質物質を製造する。更に、放出口装置1012は前記炭素質物質を1008から気化したコールタールを回収し、更なる処理、リサイクル、およびガス燃焼バーナー1024での再利用可能にする。これは前記回転窯1002の注入口装置1010の近傍で起こり、この工程は、1つの態様または実施形態で炭化と呼ばれている。放出口装置1012はさらに、前記コールタールを回収するため前記排気を分別する分別凝縮装置を含む。このような分別する工程は、約210〜250℃の温度範囲で起こる。例えば、前記排気は、300℃を超えて維持されるサイクロンを通り抜け、固体を捕捉して、次に220℃で若しくはその前後で前記流れを凝縮して前記コールタールを捕捉する。これらは次にスクラバーを通過してあらゆる酸を除去および/または中和する。更に、これらは、当技術分野の当業者には周知のあらゆる揮発性有機化合物の熱破壊および有害大気汚染物質の存在のため、回転窯1002の燃焼部の中に流れ込む。
【0059】
別の実施形態において、活性化プロセスを前記炭素質物質に提供するように、2つ以上の回転窯1002が協同で使用される。例えば、2若しくは3つの回転窯が一緒に使用される。更に、従来のエアロックが前記回転窯1002の放出口1018と注入口1016の間に周知の方法で用いられ、例えば、2つ以上の回転窯1002が用いられるとき、各回転窯1002の内部空気を分離させる。
【0060】
1つの態様において、回転窯1002は、保温ジャケット(図示せず)によって囲まれ、独立制御のガス燃焼バーナーの配列(熱源1022として図示され一般的に表されている)を含み、このガス燃焼バーナーは、回転窯1002のシェル1004と熱源1022との間の空間を通して伝達される熱エネルギーを生成する。従来の他の手段が間接的熱源1022として例えば電気コイルなどが使用され、石炭、油、および/またはガス燃焼バーナー1024は、工業規模において最も経済的で実際的な熱エネルギー源として一般に考えられている。
【0061】
有効化装置100はさらに、熱源1022を制御する温度調節器1020を含む。多くの市販の従来の温度調節器であって、前記間接的熱源1022によって供給される熱エネルギーの程度を制御するのが可能な、および工業用回転窯の技術分野の当業者には周知の方法で動作が可能な様々な精度の温度調節器がある。
【0062】
炭素質物質を活性化する本発明のシステムの目的のため、選択された温度調節器1020の精度は、炭素質物質を活性化する本発明のシステムの教示に従って有用な結果を得るために、回転窯1002を通って横切る炭素質物質の層の望ましい温度プロフィールを維持することが可能でなければならない。経済的で実際的な限度の範囲内での熱源1022のかなり正確な制御は、より信頼できる方法で最終産物の特性に影響を与えるより大きな範囲の選択性を提供する。
【0063】
上述したように、温度調節器1020は、活性化装置1000と関連する熱源1022に動作可能なように接続されており、好ましくは回転窯1002のシェル1004と関連する、適切に配置された温度検出器を含み、これは温度データを温度調節器1020のコントローラ回路にフィードバックする。温度調節器1020は、回転窯1002のシェル1004を通ってガス燃焼バーナー1024によって生成される熱エネルギーを変えるように設定され、それ故、回転窯1002を通って前進するとき、炭素質物質1008の層の所定の増加温度プロフィールまたは炭素質物質の層の加熱傾斜を提供する。
【0064】
好ましくは、脱揮発および活性化は一般に350〜1,250℃の範囲の温度で実行され、特には500〜900℃の範囲で、より好ましくは600〜850℃の範囲である。一般に、回転窯1002は、約10分〜約8時間の炭素質物質に関する滞留時間を提供する傾きおよび回転速度を有するものであり、好ましくは約30分〜約6時間であり、より好ましくは約60分〜約5時間である。
【0065】
一旦前記炭素質物質1008が放出口1018を通って回転窯1002を出ると、それは冷却、貯蔵、または追加の使用のために運送される。前記炭素質物質を活性化するシステムは、粒状サイズの炭素質物質を生成し、これを達成するため有意な費用がかかる結合剤を必要とする従来のプロセスで見られる粉末サイズ製品を生成しない。例えば、前記炭素質物質を活性化するシステムによって生成された活性化炭素質物質は、この時点で他の方法で通常要求されるような更なる酸洗浄剤なしで直接水濾過用途に使用される。
【0066】
前記炭素質物質を活性化する本発明のシステムは、好ましくは、粒状活性炭用の約200ミクロン(「μm」)〜約2ミリメートル(「mm」)のサイズを有する活性化炭素質物質を生成し、微粉砕後粉末活性炭用に約200μm〜約10μmのサイズを有する。また、活性化炭素質物質は、添加剤(例えば、臭素、ヨウ素、硫黄、または特定の用途に基づいた多くの他の製品)で被覆されるかまたは添加剤が吹き込まれる。例えば、活性化炭素質物質は、煙道ガス用途での水銀除去アプリケーションのための液体または気体として臭素を吹き込むまたは臭素で被覆される。別の実施例において、活性化炭素質物質は、硬い硫黄が吹き込まれるかまたは硬い硫黄で被覆される。1つの態様において、前記活性化炭素質物質を添加剤で被覆するかまたは添加剤を吹き付ける前の活性化炭素質物質の温度は、好ましくは300℃以下である。1つの態様において、前記添加剤は、被覆または吹き込みプロセスの間蒸気相である。例えば、臭素は、当技術分野で知られているようにループ対向流装置を介して気相の活性炭に対して約1%〜約30% w/wの比率で適用される。
【0067】
上記に加えて、前記炭素質物質を活性化するシステムによって生成された炭素質物質は、添加剤(例えば、臭素)の適用の後、325篩サイズ未満の微粒にされ、それは通常45μmマイナスであり、例えば、水銀を捕える煙道ガス洗浄器で使用される約10μmの平均である。
【0068】
炭素質物質を活性化する本発明のシステムの上述した態様および実施形態に加えて、本発明はさらに、炭素質物質を活性化する方法を含む。図11は、炭素質物質を活性化する方法の実施形態1100を図示する。ステップ1102において、酸性混合溶液は、HF、HO、およびHSiFを所望の比率に混合することによって準備される。このステップでは、貯蔵された濃縮HFおよびHSiFは、個々の容器に別々に注入され、1つの態様において、それぞれの濃度は水または基剤で減じられます。別の態様において、このステップは、硝酸、硫酸、および/または当技術分野の当業者には周知である多くの鉱酸を有する異なる酸性混合物を含む。次に、これら濃度低下したHFおよびHSiFは、容器の中で結合され、次にHF、HSiF、およびHOの混合物を混合し加熱する。このステップにおいて、温浸される特定の量の炭素質物質に対する酸性混合溶液の正確な量が準備される。
【0069】
ステップ1104において、前記炭素質物質は、炭素質物質の源(例えば、選炭工場沈殿池流)をサイズ設定することによって準備される。このステップはさらに、前記炭素質物質をHOで所望の含有量(例えば、約20%〜約30% w/w)に湿潤させる。このステップはさらに、サイジング動作の前または間前記炭素質物質への超音波の適用を含む。
【0070】
ステップ1106において、前記炭素質物質および酸性混合溶液は、温度および圧力が制御された温浸容器で化合させる。このステップはさらに、追加の温浸時間のため前記炭素質物質/酸性混合溶液を第2の温浸容器に送る工程を含む。このステップはさらに、追加の温浸時間のため前記炭素質物質/酸性混合溶液を第3の温浸容器に送る工程を含む。このステップはさらに、前記温浸容器に又はループ若しくは回路パイプに超音波の適用を含み、このループ若しくは回路パイプは前記温浸容器からの前記炭素質物質/酸性混合溶液の流れ取り込み、次に改善された温浸のための超音波の適用の後、それを前記温浸容器の中に戻して入れる。
【0071】
ステップ1108において、前記炭素質物質/酸性混合溶液は、前記酸性混合溶液の除去のため遠心分離機に送られる。このステップはさらに、あらゆる残余酸性混合溶液を前記炭素質物質から洗浄するため、洗浄水を前記遠心分離機の中に吹き付ける工程を含む。この後に続いて、前記炭素質物質が所望の水分含量を有するまで追加の遠心分離をする。このステップはまた、例えば1つの遠心分離機から次のものまで前記物質を運ぶ流れの助けを借りて2若しくはそれ以上の遠心分離機によって実行される。
【0072】
ステップ1110において、前記炭素質物質は、特定の用途または順序のための所望の製品のサイズを達成する密度に基づいてさらに乾燥または分離される。このステップは、たて形容器内に空気流を適用する工程を含み、これにより密度の低い炭素質物質が前記乾燥器の最上部から取り除かれ、一方で密度の高い炭素質物質は、貯蔵容器(例えば、サック)への除去のため前記乾燥器の中に保持される。ステップ1112において、前記炭素質物質は仕上げられ、これら使用目的のため最終貯蔵容器(例えば、サック)の中に収納される。本明細書に記載されるプロセスはスケールに依存せず、マイクロスケール、メサスケール、およびマクロスケールで使用することができる。
【0073】
図12は、炭素質物質を活性化する方法の実施形態1200を図示する。ステップ1202において、炭素質物質は、本明細書に開示されているように機械的および化学的に処理される。このステップは、好ましいサイズ、純度、および活性化装置1000に供給するのに好ましい水分含量を有する炭素質物質を生成する。このステップはさらに、前記炭素質物質原料製造装置100、マイクロ波乾燥装置200、温浸装置300、および乾燥装置400または同様の機械および/または装置の組み合わせとともに前記炭素質物質を処理する工程を含み、これにより不純物が除去され、水分含量が好ましいレベルにあり、炭素質物質の温度は上昇する。このように、活性化装置100で要求されるエネルギーの量を従来のプロセスのものより減少させることができる。
【0074】
ステップ1204において、前記炭素質物質は、乾燥装置400から導管1014を介して回転窯1002の中に供給される。好ましくは、このステップは、温浸済炭素質物質を乾燥装置400から回転窯1002の中に直接供給する工程を含み、これにより前記乾燥装置400によって提供された熱を少しも損失しない。この供給は、できるだけ直接的で熱力学的にも有利でなければならない。回転窯1002の注入口1016の中に直接炭素質物質を供給することによって、前記炭素質物質は高温であるため、前記回転窯1002の前記炭素質物質を炭化させ活性化するのに必要なエネルギーは少なくなて済む。
【0075】
ステップ1206において、前記炭素質物質は活性化される。炭素質物質を活性化する本発明のシステムによれば、炭素質物質は、例えば約600℃〜約850℃に予め加熱された回転窯1002に供給される。回転窯1002の中に供給される炭素質物質の量は、好ましくは回転窯1002の容積の約10%〜約30%である。回転窯1002は、炭化ゾーンと活性化ゾーンに約5%〜約40%の体積充填まで細分され、窯回転当たり約8倍の製品回転率で不活性ガスにおいて連続的に炭化および活性化され、炭化ゾーンの製品温度プロフィールは約300℃〜約900℃で滞留時間は約10分〜約180分であり、活性化ゾーンの炭素質物質温度プロフィールは約500℃〜約1,200℃で約30分〜約180分の滞留時間であり、前記活性化ゾーンにおいて1 lbの炭素に対して1 lb〜5 lbの蒸気の追加と、回転窯1002の注入口1016から任意の距離がある。
【0076】
随意のステップ1208において、活性化炭素質物質は、被覆されかまたは添加剤が吹き込まれる。このステップは、閉ループ対向流装置または機器で実行され、約5%〜約10% w/wの好ましい添加剤を適用する。随意のステップ1210において、前記活性化プロセスの間前記炭素質物質から放たれたコールタールは、分別される。このステップは、前記コールタールを凝縮しながらこれらを液相状態に保つため、約200℃で温度調節垂直静脈コンデンサを使用して実行され、これにより、例えば炭素質物質を活性化する本発明のシステムから保持容器に流出し、前記コンデンサをきれいにする。
【0077】
随意のステップ1212において、分別されなかった前記コールタールはリサイクルされ、前記ガス燃焼バーナー1024で燃される。捕獲されなかった気化コールタールは、さらにガス燃焼バーナー1024による燃焼と、続く回転窯1002の加熱のため、前記ガス燃焼バーナー1024に戻される。随意のステップ1214において、活性化炭素質物質は完成し、包装され、および/または例えば本明細書に記載したような更なる用途で使用するために貯蔵される。
【0078】
炭素質物質を活性化するシステムが説明されてきた。この明細書中に記載された特定の実施形態は実施例を示すものであり、本発明を限定するものであると解釈されべきでないことは理解されるべきである。更に、当技術分野の当業者が、発明概念から逸脱することなしに、すぐに記載の特定の実施形態の多くの使用および修正が行えることは明らかである。例えば、異なる温度、圧力、酸性混合溶液、および同類のものが、本明細書に記載される炭素質物質を活性化する本発明のシステム内に適合するように、本発明の概念を逸脱しないで変更または部分的に改めることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素質物質を活性化するシステムであって、
5%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成する炭素質物質原料装置と、
前記炭素質物質原料装置と連通する温浸装置と、
前記温浸装置と連通して、酸性混合溶液を提供する酸性原料装置と、
前記温浸装置と連通して、前記温浸炭素質物質を前記酸性混合溶液から分離する分離装置と、
前記分離装置と連通して、前記温浸炭素質物質を乾燥させ且つ前記炭素質物質を分離する乾燥装置と、
活性炭素質物質を生成するため、前記炭素質物質を活性化する熱装置であって、この熱装置は、前記乾燥装置から前記炭素質物質を受け入れる注入口と、前記熱装置から前記活性化炭素質物質を出す放出口とを有するものである、前記熱装置と
を有する炭素質物質を活性化するシステム。
【請求項2】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記炭素質物質原料装置は、4%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成するものである。
【請求項3】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記炭素質物質原料装置は、3%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成するものである。
【請求項4】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記炭素質物質原料装置は、2%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成するものである。
【請求項5】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記炭素質物質原料装置は、1%未満のミネラル含有量の炭素質物質を生成するものである。
【請求項6】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記熱装置は、前記回転窯の注入口に実質的に隣接して配置された、二酸化炭素および蒸気の少なくとも1つの発生源であって、二酸化炭素および蒸気の少なくとも1つを注入して、前記熱装置内に収容される前記炭素質物質に接触するものである前記発生源をさらに有するものである。
【請求項7】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記熱装置は、間接燃焼窯、直接燃焼窯、炉床窯、および複数の炉床窯から成る群から選択されるものである。
【請求項8】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記1若しく複数の熱源は、約350℃〜約1,250℃の温度で前記熱装置を動作することができるものである。
【請求項9】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記1若しくはそれ以上の熱源は、約500℃〜約900℃の温度で前記熱装置を動作することができるものである。
【請求項10】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記1若しくはそれ以上の熱源は、約600℃〜約850℃の温度で前記熱装置を動作することができるものである。
【請求項11】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記熱装置は、前記炭素質物質に約30分〜約8時間の滞留時間を提供するものである。
【請求項12】
請求項1記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記熱装置に連通して、前記炭素質物質からコールタールをす分別する分別装置を有するものである。
【請求項13】
請求項12記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記分別装置と前記熱装置の間に配置されて、前記コールタールを燃料ガスとしてリサイクルするリサイクル管を有するものである。
【請求項14】
炭素質物質を活性化するシステムであって、
炭素質物質原料装置であって、
前記炭素質物質を好適なサイズに設定する第1の振動篩機と、前記第1の振動篩器と連通して、5%未満のミネラル含有量炭素質物質を生成する密度差異分離機器とを有するものである、前記炭素質物質原料装置と、
前記炭素質物質原料装置と連通する温浸装置と、
前記温浸装置と連通して、前記第1の温浸装置に酸混合溶媒を提供する酸性原料装置であって、
Oの発生源と、
HFの発生源と、
SiFの発生源とを有し、
前記HF、HSiF、およびHOは、予め定められた比率で一緒に混合され、前記第1の温浸装置に提供される前に前記酸性混合溶液を形成するものである前記酸性原料装置と、
前記温浸装置に連通して、前記温浸炭素質物質を前記酸性混合溶液から分離させる分離装置と、
前記分離装置に連通して、前記温浸炭素質物質を乾燥させて前記炭素質物質を分離する乾燥装置と、
前記炭素質物質を活性化させて活性炭素質物質を生成する、内部チャンバーを定義するシェルを有する回転窯であって、この回転窯は、前記乾燥装置から前記炭素質物質を受け入れる注入口と、前記回転窯から前記活性炭素質物質を出す放出口とを有するものである、前記回転窯と
を有する炭素質物質を活性化するシステム。
【請求項15】
請求項14記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記回転窯の注入口を有する前記乾燥装置に直接連結する導管を有するものである。
【請求項16】
請求項14記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記回転窯は、前記回転窯の注入口に実質的に隣接して位置する二酸化炭素及び水蒸気源の発生源であって、前記二酸化炭層および蒸気の少なくとも1つを前記回転窯の内部チャンバーの中に注入するものである。
【請求項17】
請求項14記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記活性炭素質物質をハロゲン化合物に接触させる、前記回転の放出口の下流に配置されるハロゲン化装置を有するものである。
【請求項18】
請求項17記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記ハロゲン化装置は、前記活性炭素質物質を臭素化化合物と接触させる臭素化装置である。
【請求項19】
請求項17記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記臭素化装置は液相である。
【請求項20】
請求項14記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記熱源は、約500℃〜約900℃の温度で前記回転窯を動作させることが可能である。
【請求項21】
請求項14記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記回転窯に連通して、コールタールを前記炭素質物質から分別する分別装置を有するものである。
【請求項22】
請求項21記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記分別装置と前記回転窯の間に配置されて、前記コールタールを燃料ガスとしてリサイクルするリサイクル管を有するものである。
【請求項23】
炭素質物質を活性化する方法であって、
温浸装置を提供する工程と、
酸性混合溶液を前記温浸装置に注ぎ込む工程と、
約15%〜約35%の含水量を有する湿炭素質物質の供給を前記温浸装置に注ぎ込んで、炭素質物質/酸性混合溶液を形成するものである、前記注ぎ込む工程と、
前記炭素質物質を温浸して、混入物質を取り除くものであって、前記混入物は前記酸性混合溶液の中で溶けやすいものである、温浸する工程と、
前記温浸された炭素質物質を熱装置に注ぎ込む工程と、
前記熱装置の中で前記温浸炭素物質を約350℃〜1,250℃の温度まで加熱して、活性炭素質物質を生成する工程と
を有する
炭素質物質を活性化する方法。
【請求項24】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸された炭素質物質を加熱する工程は、前記温浸炭素質物質を約30分〜約8時間の間加熱する工程をさらに有するものである。
【請求項25】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸された炭素質物質を加熱する工程は、二酸化炭素および水蒸気の少なくとも1つを前記温浸炭素質物質と接触させる工程をさらに有するものである。
【請求項26】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記湿炭素質物質の供給を注ぎ込む工程は、前記湿炭素質物質の供給から相当量の微粉および粉末を取り除く工程をさらに有するものである。
【請求項27】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸された炭素質物質を加熱する工程は、排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する工程をさらに有するものである。
【請求項28】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する工程は、前記熱装置で前記炭素質物質を加熱するため前記コールタールを使用する工程をさらに有するものである。
【請求項29】
請求項23記載の炭素質物質を活性化する方法において、この方法は、さらに、
前記温浸炭素物質をハロゲン化合物でコーティングする工程をさらに有するものである。
【請求項30】
請求項29記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記ハロゲン化合物は、臭素化合物である。
【請求項31】
請求項29記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記ハロゲン化合物は液相である。
【請求項32】
炭素質物質を活性化する方法であって、
温浸装置を提供する工程と、
O、HF、およびHSiFの混合物から成る酸性混合溶液を前記温浸装置に注ぎ込む工程であって、前記HF、HSiF、およびHOは予め定められた比率で一緒に混合され、前記温浸装置の中に注ぎ込まれる前に前記酸性混合溶液を形成するものである、前記注ぎ込む工程と、
湿炭素質物質の供給を温浸装置に注ぎ込み、炭素質物質/酸性混合溶液を形成するものである注ぎ込む工程と、
前記炭素質物質を温浸して、混入物質を取り除くものである温浸する工程であって、当該混入物質は前記酸性混合溶液の中で溶けやすいものである、前記温浸する工程と、
前記炭素質物質/酸性混合溶液を前記温浸装置から分離装置にポンプでくみ上げる工程と、
前記炭素質物質/酸性混合溶液から前記温浸炭素質物質を分離する工程と、
前記温浸炭素質物質を望ましい速度の熱気流に曝す工程であって、この望ましい速度の熱気流は、前記炭素質物質の密度に基づいて前記望ましい炭素質物質を分離するものであり、当該望ましい速度の熱気流はさらに前記温浸炭素質物質を乾燥させるものである、前記曝す工程と、
前記温浸炭素質物質を熱装置に供給する工程と、
前記熱装置内の前記温浸炭素質物質を加熱して、活性炭素質物質を生成するものである加熱する工程と
を有する炭素質物質を活性化する方法。
【請求項33】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸炭素質物質を加熱する工程は、約350℃〜約1,250℃の温度で前記温浸炭素質物質を加熱する工程をさらに有するものである。
【請求項34】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸炭素質物質を加熱する工程は、約30分〜約8時間の間前記温浸炭素質物質を加熱する工程をさらに有するものである。
【請求項35】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸炭素質物質を加熱する工程は、二酸化炭素および水蒸気の少なくとも1つを前記温浸炭素質物質と接触させる工程をさらに有するものである。
【請求項36】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記湿炭素質物質の供給を注ぎ込む工程は、前記湿炭素質物質の供給から相当量の微粉および粉末を取り除く工程をさらに有するものである。
【請求項37】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記温浸された炭素質物質を加熱する工程は、排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する工程をさらに有するものである。
【請求項38】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、前記排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する工程は、前記熱装置で前記温浸炭素物質を加熱するため前記コールタールを使用する工程をさらに有するものである。
【請求項39】
請求項32記載の炭素質物質を活性化する方法において、この方法は、さらに、
前記温浸炭素物質をハロゲン化合物でコーティングする工程をさらに有するものである。
【請求項40】
炭素質物質を活性化するシステムであって、
温浸装置を提供する手段と、
前記温浸装置の中に酸性混合溶液を供給する手段と、
湿炭素質物質の供給を前記温浸装置の中に送り込んで、炭素質物質/酸性混合溶液を形成するものである送り込む手段と、
前記炭素質物質を温浸して、混入物質を取り除くものである温浸する手段であって、この混入物質は前記酸性混合溶液の中で容易に溶けるものである前記温浸する手段と、
前記温浸炭素質物質を熱装置に供給する手段と、
前記熱装置内で前記温浸炭素質物質を加熱して、活性炭素質物質を生成する手段と
を有する炭素質物質を活性化するシステム。
【請求項41】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、約350℃〜約1,250℃の温度で、前記温浸炭素質物質を加熱する手段をさらに有するものである。
【請求項42】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、約30分〜約8時間の間前記温浸炭素質物質を加熱する手段をさらに有するものである。
【請求項43】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、二酸化炭素および水蒸気の少なくとも1つを前記温浸炭素質物質と接触させる手段をさらに有するものである。
【請求項44】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記湿炭素質物質の供給を注ぎ込む手段は、前記湿炭素質物質の供給から相当量の微粉および粉末を取り除く手段をさらに有するものである。
【請求項45】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸された炭素質物質を加熱する手段は、排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する手段をさらに有するものである。
【請求項46】
請求項45記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する手段は、前記熱装置で前記温浸炭素物質を加熱するため前記コールタールを使用する手段をさらに有するものである。
【請求項47】
請求項40記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記温浸炭素物質をハロゲン化合物でコーティングする手段をさらに有するものである。
【請求項48】
炭素質物質を活性化するシステムであって、
温浸装置を提供する手段と、
O、HF、およびHSiFの混合物から成る酸性混合溶液を前記温浸装置に注ぎ込む手段であって、前記HF、HSiF、およびHOは予め定められた比率で一緒に混合され、前記温浸装置の中に注ぎ込まれる前に、前記酸性混合溶液を形成するものである、前記注ぎ込む手段と、
湿炭素質物質の供給を温浸装置に注ぎ込み、炭素質物質/酸性混合溶液を形成するものである注ぎ込む手段と、
前記炭素質物質を温浸して、混入物質を取り除くものである温浸する手段であって、当該混入物質は前記酸性混合溶液の中で溶けやすいものである、前記温浸する手段と、
前記炭素質物質/酸性混合溶液を前記温浸装置から分離装置にポンプでくみ上げる手段と、
前記炭素質物質/酸性混合溶液から前記温浸炭素質物質を分離する手段と、
前記温浸炭素質物質を望ましい速度の熱気流に曝す手段であって、この望ましい速度の熱気流は、前記炭素質物質の密度に基づいて前記望ましい炭素質物質を分離するものであり、当該望ましい速度の熱気流はさらに前記温浸炭素質物質を乾燥させるものである、前記曝す手段と、
前記温浸炭素質物質を熱装置に供給する手段と、
前記熱装置内の前記温浸炭素質物質を加熱して、活性炭素質物質を生成するものである加熱する手段と
を有する炭素質物質を活性化するシステム
【請求項49】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、約350℃〜約1,250℃の温度で、前記温浸炭素質物質を加熱する手段をさらに有するものである。
【請求項50】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、約30分〜約8時間の間前記温浸炭素質物質を加熱する手段をさらに有するものである。
【請求項51】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、、前記温浸炭素質物質を加熱する手段は、二酸化炭素および水蒸気の少なくとも1つを前記温浸炭素質物質と接触させる手段をさらに有するものである。
【請求項52】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記湿炭素質物質の供給を注ぎ込む手段は、前記湿炭素質物質の供給から相当量の微粉および粉末を取り除く手段をさらに有するものである。
【請求項53】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、、前記温浸された炭素質物質を加熱する手段は、排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する手段をさらに有するものである。
【請求項54】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、前記排気ガスを分別して、コールタールを生成するものである分別する手段は、前記熱装置で前記温浸炭素物質を加熱するため前記コールタールを使用する手段をさらに有するものである。
【請求項55】
請求項48記載の炭素質物質を活性化するシステムにおいて、この方法は、さらに、
前記温浸炭素物質をハロゲン化合物でコーティングする工程をさらに有するものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−504496(P2012−504496A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531057(P2011−531057)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/058150
【国際公開番号】WO2010/042321
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(511087420)カーボネクスト グループ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】