説明

点検端末、点検プログラム、点検方法

【課題】 装置に対する点検作業効率の画期的な向上を図るための携帯電話機を提供する。
【解決手段】 装置を点検するための携帯電話機1であって、前記装置の個別情報を管理する点検先管理部4および点検先記憶部5と、前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理する点検手順管理部6および点検手順記憶部7と、前記点検先管理部4および点検先記憶部5にて管理される前記個別情報に基づき、前記点検手順管理部6および点検手順記憶部7にて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信する通信モジュール部9、自動点検制御部10と、前記点検手順管理部6および点検手順記憶部7にて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信部の送信先を切替える前記自動点検制御部10とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータを点検するための点検端末、点検プログラム、点検方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータの点検作業は、作業員が点検端末を点検対象であるエレベータの制御盤に接続し、点検端末のボタンを用いてコマンドを手作業により入力し、点検端末の表示領域に表示される応答を確認することによって行われていた。ここでいう点検端末とは、図16に示すRS−232Cケーブル接続や図17に示す光回線終端装置(ONU)を介した光ケーブル接続、あるいはUSBケーブル接続などの有線ケーブルを用いることで、エレベータの制御盤と接続するシリアルコンソール(点検端末)をいう。
【0003】
点検端末の概観を図18に示す。従来の点検端末は表示画面と操作キーを備え、作業員の入力に応じて通信ケーブルを通して制御盤へコマンドが送られ、制御盤からの応答結果が通信ケーブルを通して表示画面に表示される。従来の点検端末における表示画面は2ライン程度のドットマトリクス液晶であった。また点検端末は電源ケーブルを介して電力が供給された。
【0004】
ここでエレベータと制御盤との配置を図19に示し、また図20に複数台のエレベータと制御盤との配置を示す。制御盤は主として動力装置付近に配置されているか、もしくは狭い空間に配置されていることが多く、よって狭い場所での作業となることが多い。特に複数台のエレベータを点検する場合、従来の手法である点検端末から有線ケーブルを介した点検では、点検実施済みのエレベータから有線ケーブルを物理的に引き抜き、次の点検対象であるエレベータの制御盤まで移動し有線ケーブルを物理的に接続させる必要があるため、点検作業効率が悪かった。
【0005】
近年、点検端末を携帯電話機に置き換える試みが行われている。ここで用いられる携帯電話機は、図21に示すとおりBluetooth(登録商標)通信を行う能力を備え、制御盤との通信を仲介するBluetoothアダプタを介して制御盤にコマンドの送信を行う。これにより作業員(携帯電話機)とエレベータとの間が無線通信化されることとなり、携帯電話機上で別の無線通信相手(別のBluetoothアダプタ)に接続を切り替える作業は、制御盤のある場所まで移動しケーブルを物理的に付け替える作業に比べて、作業負荷も軽減され複数台のエレベータに対する点検作業効率の向上につながった。
【0006】
また、近年の携帯電話機の普及には著しいものがあり、携帯電話機メーカー各社の競争により高性能化と小型化、および軽量化が進んでいる。このような携帯電話機を用いることで、作業員は小型かつ軽量で、さらに従来の表示能力が低い液晶画面に対し大型の液晶表示装置を備えるとともに、従来の電源ケーブルからの電力供給に対しバッテリー駆動が可能な点検端末を得ることができるようになった。
【0007】
尚、エレベータの点検に関連する公知技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1は、エレベータ点検項目が格納された点検項目リストファイルならびにエレベータ点検項目に基づいて、各顧客により実施されたエレベータ点検結果の履歴が格納された履歴リストファイルを有する顧客用データベースを備えることを特徴とするシステムについて開示している。
【特許文献1】特開2006−199469号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術における携帯電話機およびそれに搭載されたアプリケーションは、従来の点検端末の機能をエミュレートするにとどまる。また通信ケーブルおよび電源ケーブルの有線による物理的接続から開放されたものの、点検作業において作業員が行わなければならない作業内容はなんら変化していない。
【0009】
また点検端末の高性能化や無線化により作業効率に多少の向上が見られたとしても、作業員が点検作業中に直接その場で手作業による操作を行っている限り、点検作業効率は作業員の操作速度が限界となる。
【0010】
ここで、図20に示した複数台のエレベータ対するパラメータの一例を図22に示す。例えば機種Aには「音声入力」の設定項目があるが、機種Bおよび機種Cには「音声入力」の設定項目がない等の設定項目の有無や、またエレベータの移動の限度を示す「最低階」、「最高階」、および停止させない階を示す「スキップ階」はそれぞれのエレベータによって異なった設定値となっている等、複数台エレベータが設置されている場合は、エレベータ毎に設定内容が異なっていることが多い。よって従来のような作業員が点検作業中に直接手作業でコマンドを入力する手法は、作業ミスの発生を免れることはできない。
【0011】
特許文献1においても、前述のリストファイルおよびデータベースは、点検項目や点検結果の入力および閲覧をWeb端末から行うことを目的として用意されたものであり、これらを活用した点検作業の自動化や効率化を狙ったものではない。
【0012】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、点検作業の多くを自動化することで点検作業効率の画期的な向上を図るとともに、従来手作業で行っていた点検作業を自動化することで、作業員が操作することにより発生する作業ミスを防止し、点検作業の質的向上をも実現する点検端末を提供することを目的とする。
【0013】
また本発明では、携帯電話機を点検端末として機能させる携帯電話機用アプリケーションに、あらかじめ与えられた手順に沿って点検作業を自動で行う機能と、更に複数のエレベータに対し、接続を自動的に切り替えることで順次点検を行う機能とを搭載する点検端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決するため、本発明は、装置を点検するための点検端末であって、前記装置の個別情報を管理する装置管理部と、前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理部と、前記装置管理部にて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理部にて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信部と、前記コマンド管理部にて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信部の送信先を切替える装置切替え部とを備えることを特徴とする点検端末である。
【0015】
また本発明は、上述した点検端末において、前記コマンド送信部にて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信部とを備えることを特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、上述した点検端末において、前記制御結果受信部にて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録部とを備えることを特徴とするものである。
【0017】
さらに本発明は、上述した点検端末において、前記制御結果受信部は前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、上述した点検端末において、前記コマンド送信部は前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、上述した点検端末において、前記制御結果受信部は前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とするものである。
【0020】
さらに本発明は、上述した点検端末において、前記装置管理部は、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とするものである。
【0021】
また本発明は、上述した点検端末において、前記装置はエレベータであることを特徴とするものである。
【0022】
さらに本発明は、上述した点検端末において、該点検端末は携帯電話機であることを特徴とするものである。
【0023】
また本発明は、上述した点検端末において、前記コマンド管理部は、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とするものである。
【0024】
また本発明は、上述した点検端末において、前記制御結果記録部は、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とするものである。
【0025】
また上述した課題を解決するため、本発明は、装置を点検するためにコンピュータに実行させる点検プログラムであって、前記装置の個別情報を管理する装置管理ステップと、前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理ステップと、前記装置管理ステップにて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理ステップにて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信ステップと、前記コマンド管理ステップにて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信ステップの送信先を切替える装置切替えステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする点検プログラムである。
【0026】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記コマンド送信ステップにて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【0027】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記制御結果受信ステップにて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【0028】
さらに本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記制御結果受信ステップは前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とするものである。
【0029】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記コマンド送信ステップは前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とするものである。
【0030】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記装置管理ステップは、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とするものである。
【0031】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記装置はエレベータであることを特徴とするものである。
【0032】
さらに本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記コンピュータは携帯電話機であることを特徴とするものである。
【0033】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記コマンド管理ステップは、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とするものである。
【0034】
また本発明は、上述した点検プログラムにおいて、前記制御結果記録ステップは、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とするものである。
【0035】
さらに上述した課題を解決するため、本発明は、装置を点検するための点検方法であって、前記装置の個別情報を管理する装置管理ステップと、前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理ステップと、前記装置管理ステップにて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理ステップにて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信ステップと、前記コマンド管理ステップにて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信ステップの送信先を切替える装置切替えステップとを実行することを特徴とする点検方法である。
【0036】
また本発明は、上述した点検方法において、前記コマンド送信ステップにて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信ステップとを実行することを特徴とするものである。
【0037】
また本発明は、上述した点検方法において、前記制御結果受信ステップにて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録ステップとを実行することを特徴とするものである。
【0038】
また本発明は、上述した点検方法において、前記制御結果受信ステップは前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とするものである。
【0039】
さらに本発明は、上述した点検方法において、前記コマンド送信ステップは前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とするものである。
【0040】
また本発明は、上述した点検方法において、前記装置管理ステップは、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とするものである。
【0041】
また本発明は、上述した点検方法において、前記装置はエレベータであることを特徴とするものである。
【0042】
さらに本発明は、上述した点検方法において、前記点検は携帯電話機を用いることで実行することを特徴とするものである。
【0043】
また本発明は、上述した点検方法において、前記コマンド管理ステップは、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とするものである。
【0044】
また本発明は、上述した点検方法において、前記制御結果記録ステップは、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、装置に対し点検手順に基づいた点検を自動化させ、また複数の装置がある場合は自動的に順次装置を切替えながら点検がなされることで点検作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0047】
(実施の形態1)
本実施の形態における点検端末である携帯電話機を図1の機能ブロック図に示す。携帯電話機1はBluetooth通信機能を備え、任意のアプリケーションを搭載できる機能を有しているものとする。尚、本実施の形態では図1に示す作業員30により携帯電話機1が操作されることで、エレベータの点検作業が行われる。従来の点検端末および携帯電話機上の点検用アプリケーションでは、作業員が専用端末あるいは携帯電話機のボタンを操作して、点検作業中に直接コマンドを入力していたが、本実施の形態においては所定の項目を選択し、点検先エレベータ(エレベータ20A、20Bおよび20C)に対しコマンドを送信することで実行させ、その実行結果(エレベータでの制御結果)を確認するだけでよい。
【0048】
携帯電話機1は、表示部2、入力部3、点検先管理部4、点検先記憶部5、点検手順管理部6、点検手順記憶部7、点検結果記録部8、通信モジュール部9、および自動点検制御部10を備える。以下、携帯電話機1のそれぞれの機能ブロックについて説明する。
【0049】
表示部2は、作業員30に対し点検対象である点検先エレベータ(本実施の形態におけるエレベータ20A、20Bおよび20C)の個別内容や、点検先エレベータに対する処理の結果(制御結果)を認識させる液晶画面である。
【0050】
入力部3は、携帯電話機1に備わる操作ボタン等の入力装置である。作業員30からの入力を受け付けるものとしては操作ボタン以外に音声入力などがある。
【0051】
点検先管理部4は、後述する点検先記憶部5に点検先プロファイル(個別情報)として記憶されている点検先エレベータの情報の読み出しや追加、修正を行う。
【0052】
点検先記憶部5には、図2に示すとおり、点検先エレベータの情報である点検先プロファイルが記録されている。点検先プロファイルには、エレベータの識別名称である「名称」、エレベータに一意のものとして個別に割り与えられた「Bluetoothアドレス」、Bluetooth通信を行うときの認証キーである点検先エレベータの「PINコード」、エレベータの機種名を示した「機種」の情報が含まれ、更に後述する「標準メニュー」および「点検メニュー」、最終点検が行われた日時である「最終点検日時」の情報が含まれる。
【0053】
点検手順管理部6は、後述する点検手順記憶部7に点検プロファイルとして記憶されている点検メニュー(点検先エレベータに対する制御命令であるコマンドを、点検手順に基づき順序を定めたコマンドの集合体)の読み出しや追加、修正を行う。
【0054】
点検手順記憶部7は、図3に示すとおり、点検メニューを点検プロファイルとして登録する。点検プロファイルには、点検メニューの名称(図3の最上段の網掛け段)、点検手順の順序に基づいたコマンドの集合体、および標準機種情報(図3最下段の「標準」)が含まれる。
【0055】
各点検メニューにおけるコマンドの集合体で列記された項番順に各コマンドが実行される。例えば図3の『MENU−A』は、点検先エレベータとの接続(CONNECT)、点検先エレベータのシステム時刻の取得(CALENDAR)、3階へ移動(MOVE 3)、1階へ移動(MOVE 1)、点検先エレベータ内の記憶装置のダンプデータを取得(DUMP)、点検先エレベータからの切断(EXIT)の順序で実行され、『MENU−B』は、点検先エレベータとの接続(CONNECT)、点検先エレベータの設定値初期化(INIT)、点検先エレベータのシステム時刻の取得(CALENDAR)、最上階に移動(MOVE TOP)、最下階に移動(MOVE BOTTOM)、点検先エレベータ内の記憶装置上の「FE00:05」番地のダンプデータを取得(DUMP FE00:05)、点検先エレベータからの切断(EXIT)の順序で実行される。『MENU−C』も同様に列記された項番順に実行される。
【0056】
標準機種情報に示された機種と同機種のエレベータが点検先記憶部5に点検先プロファイルとして新規に追加された際、点検プロファイルに対応する点検メニューが、追加された点検先プロファイルの「標準メニュー」および「点検メニュー」として設定される。例えば図3の『MENU−A』を例にすると、標準機種情報は『TS−EV1』となっているため、図2の「名称」が『ELV−2』(機種は『TS−EV1』)であるエレベータが新規に追加された際、『ELV−2』の機種が『TS−EV1』であるため図2の「標準メニュー」および「点検メニュー」に『MENU−A』が設定される(「点検メニュー」は後に変更可能)。このように点検プロファイル内に、機種と点検メニュー(標準メニュー)とを関連付けることで、該当機種のエレベータが新規に登録された場合に自動的に点検メニューが設定される。よってエレベータが追加される毎に点検メニューを作成するという作業が無くなり、作業効率を高めることができる。
【0057】
点検結果記録部8は、点検先エレベータに関する諸情報、点検先エレベータに対するコマンド、およびコマンドに対する点検先エレベータで行われた制御の結果を記録する。
【0058】
点検結果記録部8におけるデータの構成を図4および図13に示す。点検結果記録部8は、図4に示すように点検したエレベータの名称(点検対象)、点検したエレベータのログの名称(点検結果)、および点検を行った日時(点検日)を一覧情報として保持し、更に図13に示すように各点検結果の詳細をログとして記録する。図13に示したログの内容については後述する。
【0059】
点検結果記録部8に記録された情報は、作業員30により携帯電話機1の表示部2で確認される。また点検結果記録部8に記録された情報は、外部メモリ媒体や電子メール等携帯電話機の通信機能を用いることにより別の計算機上に移動され、さらにその上で編集や集計が行われてもよい。また点検結果記録部8に記録された情報は、作業員30により携帯電話機1の赤外線通信機能やBluetooth通信機能を用いて、図示しないプリンタへ出力されてもよい。
【0060】
通信モジュール部9は、点検先エレベータとの通信を行う。本実施の形態においてはBluetooth通信を通信手段として用いている。
【0061】
自動点検制御部10は、本実施の形態における点検端末としての処理を統括する機能を有する。自動点検制御部10は、点検先管理部4を通して点検先記憶部5に記憶されている点検先プロファイルを取得し、その点検先エレベータに関連付けられた点検プロファイルを、点検手順管理部6を通して点検手順記憶部7より取得し、表示部2に取得した点検先プロファイルや点検プロファイルの情報を出力する。更に自動点検制御部10は、入力部3を通して行われる作業員30の操作に基づき、点検先エレベータに対し通信モジュール部9を通して点検メニューで定められた順序でコマンドを送信する。
【0062】
また自動点検制御部10は、通信モジュール部9を介して点検先エレベータからのコマンドに対する応答(制御結果)を受信し、点検結果記録部8に記録し、記憶した内容を表示部2に表示する。
【0063】
さらに自動点検制御部10は、複数台のエレベータに対する点検を一括して行う場合は、通信モジュール部9を用いて接続するエレベータを切り替え、新しく接続した点検先エレベータに対し、対応付けられた点検メニューにて定められた順序でコマンドを送信する。
【0064】
また、エレベータ20Aからエレベータ20Cは、携帯電話機1で点検されるエレベータであり、ゴンドラ、滑車、モーターなどの機械的駆動部分と、それらを制御する制御盤から構成される。本実施の形態においては、図示しない制御盤と携帯電話機1とはBluetooth通信により接続されることで点検作業が行われる。すなわち制御盤は、自身にBluetooth通信機能を有することで携帯電話機1と接続するか、または上述の図21に示すようにBluetooth通信機能を付加するため、Bluetoothアダプタを制御盤自身に予め備えられた通信インターフェース(例えばRS−232Cケーブルや光ケーブル)を介することで装着し、携帯電話機1と接続するかのいずれかの構成となる。
【0065】
次に、本実施の形態の詳細な流れを説明する。まず、点検先エレベータ(点検先プロフィル)および点検メニュー(点検プロファイル)の追加および設定手順について、表示部2にて表示される画面(図5から図12)に基づき説明する。尚、各画面は特に記載がない場合は自動点検制御部10により制御され、表示部2により表示される。
【0066】
自動点検制御部10により図5の「点検先エレベータ選択」画面が表示されることで、点検先エレベータの選択が行われる。「点検先エレベータ選択」画面で「実行」ボタンが押されることで、「点検」の列にチェックが入ったエレベータに対して点検作業が自動的に行われる。尚、「点検先エレベータ選択」画面においては、入力部3の操作に基づき項目が反転表示され、「選択」ボタンを押すことで該当項目が選択される。
【0067】
更に自動点検制御部10は、「点検先エレベータ選択」画面に一覧表示された点検先エレベータのうち、Bluetooth通信ができないエレベータについては、該当行をグレー表示することで選択できない旨を示す。例えば図5の「点検先エレベータ選択」画面で、「対象」の項目が「ELV−5」であるエレベータはBluetooth通信ができないため、該当行がグレー表示される。
【0068】
「点検先エレベータ選択」画面の「対象」列には、対象となるエレベータの名称が表示される。エレベータの「名称」が選択されると、点検先管理部4は点検先記憶部5に登録されるエレベータの情報(点検先プロファイル)を図6の「点検先エレベータの詳細情報」画面として表示する。尚「点検先エレベータの詳細情報」画面は、上述した点検先プロファイルの情報が表示される。
【0069】
「点検先エレベータの詳細情報」画面で「点検履歴」が選択されると、自動点検制御部10は、点検結果記録部8に記録された情報に基づき、該当エレベータ(図4での「点検対象」)に関する点検日を参照することで図7の「点検履歴の確認」画面を表示する。「点検履歴の確認」画面で更に閲覧したい点検日を選択すると、点検結果記録部8に記録された情報に基づき、図8に示す点検結果ログの詳細を閲覧することができる。
【0070】
図5の「点検先エレベータ選択」画面の説明に戻ると、「新規」(「対象」項目の最下段)が選択されると、点検先管理部4は点検先エレベータを新たに追加する。図9に「点検先エレベータの追加」画面を示す。エレベータの「名称」と「Bluetoothアドレス」(BTアドレス)が必須項目として入力され、「登録」ボタンが押されることで点検先記憶部5へ点検先プロファイルとして登録され、「点検先エレベータ選択」画面に表示されるようになる。更に「点検先エレベータの追加」画面でエレベータの「機種」が入力された後に登録されると、点検プロファイルに対応する標準機種情報(図3の最下段の「標準」)が設定されていることを条件に「標準メニュー」および「点検メニュー」が点検先プロファイルに自動的に登録される。更に「点検先エレベータの追加」画面で「標準メニュー」が入力された後に登録されると、入力された「標準メニュー」が点検先プロファイルの「標準メニュー」および「点検メニュー」となる。
【0071】
上述のように手動入力によって点検先エレベータを登録させる代わりに、点検先管理部4は通信モジュール部9におけるBluetoothの周辺機器検索機能を用いて点検先エレベータを自動で検索し、当該機能によって発見された周辺Bluetooth機器の一覧から、作業員30に選択させることによって、点検先を追加してもよい。
【0072】
図5の「点検先エレベータ選択」画面の説明に戻ると、「点検メニュー」の列には、点検先エレベータに対して実行される点検メニューが表示される。「未設定」となっている項目は、実行前にいずれかの点検メニューを選択しなければならないことを示している。
【0073】
「点検先エレベータ選択」画面より点検メニューが「未設定」である項目が選択されると、点検手順管理部6は、点検手順記憶部7より点検プロファイルを取得し、図10の「点検メニューの選択」画面を表示する。「点検メニューの選択」画面の一覧表示から希望する点検メニューが選択されると(希望する点検メニューが反転表示され、「選択」ボタンが押される)、点検先管理部4は、図2に示す点検先プロファイルの「点検メニュー」に選択された点検メニューが設定され、点検先エレベータと点検メニューの対応付けがなされる。
【0074】
また既に点検先エレベータに対応付けられた点検メニューを変更する場合でも、作業員30は「点検先エレベータ選択」画面で該当点検メニューを選択し、図10の「点検メニューの選択」画面から点検メニューを選択することで変更することができる。
【0075】
更に、図10の「点検メニューの選択」画面に一覧表示された点検メニューが反転表示され、「詳細表示」が選択されることで、点検手順管理部6は選択された点検メニューの詳細として図11の「点検メニュー詳細」画面を表示する。
【0076】
図11の「点検メニュー詳細」画面は、図10の「点検メニューの選択」画面で選択された点検メニューの内容であるコマンドの集合(図3の点検プロファイルの内容)を表示する。作業員30はコマンドを選択し「編集」ボタンを押すことで、コマンドを編集することができ、空欄を選択し「編集」ボタンを押すことで、コマンドを追加することができる。編集作業の終了後、「登録」ボタンを押すことで点検手順記憶部7に編集後の点検メニューが登録される。
【0077】
更に図10の「点検メニューの選択」画面で、「新規」ボタンが押されることで点検メニューの追加が行われる。図12に「点検メニューの新規登録」画面を示す。点検メニューの「名称」と最低1つのコマンドを与えて「登録」ボタンが押されると、点検手順管理部6は、点検手順記憶部7に新しい点検プロファイルとして登録し、以降図10の「点検メニューの選択」画面に表示するようになる。
【0078】
次に、点検を実行する際の処理シーケンスを図14に示す。
【0079】
まず作業員30は上述した点検先エレベータおよび点検メニューに対する選択操作を終え、携帯電話機1の入力部3を用いて自動点検制御部10に対して点検実行を指示する(ステップS1、ステップS2)。
【0080】
自動点検制御部10は、まず図5の「点検先エレベータ選択」画面で選択された点検先エレベータのうち、1台目となるエレベータ20Aについての点検先プロファイルを、点検先管理部4を通して点検先記憶部5から取得する(ステップS3、ステップS4)。
【0081】
次に自動点検制御部10は、点検先プロファイルに含まれる情報を、点検結果記録部8に記録する(ステップS5)。例えば図 13のように、「点検対象」(名称)、「機種名」、「Bluetoothアドレス」を記録する。この際、携帯電話機1自身の識別情報である「電話番号」や、「点検日時」もこの際に併せて記録する。
【0082】
次に自動点検制御部10は点検先プロファイルから点検メニューを抽出し(ステップS6)、指定されている点検メニューの点検プロファイルを、点検手順管理部6を通して、点検手順記憶部7から取得する(ステップS7、ステップS8)。
【0083】
次に、自動点検制御部10は、点検先プロファイル内のBluetoothアドレスを取得し(ステップS9)、通信モジュール部9を通してエレベータ20Aへの接続を行う(ステップS10、ステップS11)。この際、PINコードが必要とされれば、点検先プロファイル内のPINコードを利用する。
【0084】
次に、自動点検制御部10は、点検プロファイル内のコマンドを取得する(ステップS12)。その後通信モジュール部9を通してエレベータ20Aに対し、取得したコマンドを出力し、エレベータ20Aで行われた制御結果を受信する(ステップS13A、ステップS14)。この際、実行したコマンドを点検結果記録部8に記録し(ステップS13B)、エレベータ20Aからの制御結果を点検結果記録部8に記録する(ステップS15)。
【0085】
自動点検制御部10は、点検プロファイル(点検メニュー)に含まれる全てのコマンドに対しステップS12からステップS15までの処理を繰り返し行う。全てのコマンドに対し制御命令と制御結果の受信を終えると、自動点検制御部10は、通信モジュール部9を通してエレベータ20Aからの切断を行うとともに(ステップS16、ステップS17)、次の点検先エレベータであるエレベータ20Bの点検先プロファイルを、点検先管理部4を通して点検先記憶部5から取得する(ステップS18、ステップS19)。以降、エレベータ20Bに対してステップS5からステップS17までの処理が行われる。以下、自動点検制御部10は図5の「点検先エレベータ選択」画面で選択された点検先エレベータ(例えばエレベータ20C)について順次、エレベータ20Aに対して行ったものと同様の処理を繰り返す。
【0086】
選択された全ての点検先エレベータについての処理を終えると、自動点検制御部10は、表示部2に点検作業完了通知を表示し(ステップS20)、作業員30に点検作業が完了したことを通知する(ステップS21)。
【0087】
本実施の形態によれば、従来の作業員が点検のためのコマンドを一つ一つ専用端末あるいは携帯電話機の点検用アプリケーションに入力し、その応答を目視で確認して別の装置に入力したり紙に書き留めたりする方法に比べて、はるかに点検作業の速度を向上させることが可能となる。
【0088】
また、従来作業員の手作業により行われていた、コマンドの入力や定められた順序通りのコマンド実行、および点検先エレベータからの制御結果の記録を自動化することで、人間が操作するためにその発生が避けられなかった作業ミスを防止し、点検作業の質を向上させることができる。
【0089】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に示した携帯電話機1に対し、更に点検結果記録部8や点検手順記憶部7、またはその両方を、携帯電話機1の通信機能(例えばメール送信機能)を用いて携帯電話機1の外部にある外部システムと同期させるようにする。本実施の形態の機能ブロック図を図15に示す。
【0090】
本実施の形態では、点検結果記録部8と外部システムである点検結果記録システム40Aとを携帯電話機1の通信機能を用いることで同期させ、また点検手順記憶部7と外部システムである点検手順記憶システム40Bとを携帯電話機1の通信機能を用いることで同期させる。
【0091】
あるいは点検結果記録部8や点検手順記憶部7、またはその両方を携帯電話機1内に備えず、携帯電話機1の通信機能を用いて直接点検結果記録システム40Aまたは点検手順記憶システム40Bを利用するようにしてもよい。尚、上述したこと以外は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0092】
本実施の形態によれば、別の作業員が登録や更新を行った点検プロファイルや、新しい機種のエレベータに対する最新の点検の標準メニューをダウンロードして利用することができるようになるほか、他の作業員の行った過去の点検作業の結果を随時参照することができるようになる。
【0093】
実施の形態1および実施の形態2においては、Bluetooth通信の代わりに、携帯電話にその機能が搭載されていることを前提に、通信相手を一意に識別できる別の無線通信手段を用いるようにしてもよい。このような無線通信技術には、例えばIEEE802.11bに代表される無線LAN技術などがある。
【0094】
実施の形態1および実施の形態2においては、点検端末を有線あるいは無線通信により接続し、当該点検用端末から点検用コマンドを点検対象へ送信し、点検端末がその応答を受信することによって点検を行うエレベータ以外の機器点検に対しても適用可能である。ただし点検端末の接続に有線接続を用いている場合には、図21に示すような、携帯電話機との無線通信を点検対象への有線通信に仲介する通信アダプタを用いる必要があり、また点検用端末の接続に無線通信を用いている場合には、その無線通信技術が、インターフェースID等により通信相手を一意に特定できる特徴を備えている必要がある。
【0095】
また実施の形態1および実施の形態2においては、携帯電話機を点検端末として用いたが、同等の機能を有する機器(例えば携帯情報端末:PDA、ノートパソコン等)を点検端末として用いてもよい。
【0096】
実施の形態1および実施の形態2における携帯電話機1に実装された点検手段は、更に点検方法にも応用することができ、またコンピュータに実行させる点検プログラムとして応用することができる。
【0097】
更に実施の形態1および実施の形態2において、点検プログラムは上述した点検端末の内部に予めインストールされているものとして記載したが、本発明における点検プログラムは記憶媒体に記憶されたものも含まれる。ここで記憶媒体とは、磁気テープ、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハードディスクドライブ等)、光ディスク(CD−ROM、DVDディスク等)、光磁気ディスク(MO等)、フラッシュメモリ等の点検端末に対し脱着可能な媒体や、さらにネットワークを介することで伝送可能な媒体等、上述した点検端末におけるコンピュータで読み取りや実行が可能な全ての媒体をいう。
【0098】
また「装置管理部」は実施の形態1および実施の形態2における「点検先管理部4」、「点検先記憶部5」と対応し、「コマンド管理部」は実施の形態1および実施の形態2における「点検手順管理部6」、「点検手順記憶部7」と対応している。また「コマンド送信部」は実施の形態1および実施の形態2における「通信モジュール部9」、「自動点検制御部10」と対応し、「装置切替え部」は実施の形態1および実施の形態2における「自動点検制御部10」と対応している。さらに「制御結果受信部」は実施の形態1および実施の形態2における「通信モジュール部9」と対応し、「制御結果記録部」は実施の形態1および実施の形態2における「点検結果記録部8」と対応している。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施の形態1における、携帯電話機の機能ブロックを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における、点検先プロファイルを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1における、点検プロファイルを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1における、点検結果の一覧を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1における、点検先エレベータ選択画面を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1における、点検先エレベータの詳細情報画面を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1における、点検履歴の確認画面を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1における、点検結果の詳細画面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1における、点検先エレベータの追加画面を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1における、点検メニューの選択画面を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1における、点検メニューの詳細画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1における、点検メニューの新規登録画面を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1における、点検結果の詳細を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態1における、処理シーケンスを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態2における、携帯電話機の機能ブロックを示す図である。
【図16】従来のRS−232Cケーブルによる接続を示す図である。
【図17】従来の光ケーブルによる接続を示す図である。
【図18】従来の点検端末を示す図である。
【図19】エレベータと制御盤の配置を示す図である。
【図20】複数台のエレベータの配置を示す図である。
【図21】従来のBluetooth通信による接続を示す図である。
【図22】図20に示したエレベータの機種毎のパラメータの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0100】
1 携帯電話機、2 表示部、3 入力部、4 点検先管理部、5 点検先記憶部、6 点検手順管理部、7 点検手順記憶部、8 点検結果記録部、9 通信モジュール部、10 自動点検制御部、20A エレベータ、20B エレベータ、20C エレベータ、30 作業員、40A 点検結果記録システム、40B 点検手順記憶システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置を点検するための点検端末であって、
前記装置の個別情報を管理する装置管理部と、
前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理部と、
前記装置管理部にて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理部にて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信部と、
前記コマンド管理部にて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信部の送信先を切替える装置切替え部と、
を備えることを特徴とする点検端末。
【請求項2】
請求項1に記載の点検端末において、
前記コマンド送信部にて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信部と、
を備えることを特徴とする点検端末。
【請求項3】
請求項2に記載の点検端末において、
前記制御結果受信部にて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録部と、
を備えることを特徴とする点検端末。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の点検端末において、
前記制御結果受信部は前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とする点検端末。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の点検端末において、
前記コマンド送信部は前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とする点検端末。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の点検端末において、
前記装置管理部は、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とする点検端末。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の点検端末において、
前記装置はエレベータであることを特徴とする点検端末。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の点検端末において、
該点検端末は携帯電話機であることを特徴とする点検端末。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の点検端末において、
前記コマンド管理部は、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とする点検端末。
【請求項10】
請求項3乃至請求項9のいずれかに記載の点検端末において、
前記制御結果記録部は、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とする点検端末。
【請求項11】
装置を点検するためにコンピュータに実行させる点検プログラムであって、
前記装置の個別情報を管理する装置管理ステップと、
前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理ステップと、
前記装置管理ステップにて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理ステップにて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信ステップと、
前記コマンド管理ステップにて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信ステップの送信先を切替える装置切替えステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする点検プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の点検プログラムにおいて、
前記コマンド送信ステップにて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする点検プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の点検プログラムにおいて、
前記制御結果受信ステップにて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする点検プログラム。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の点検プログラムにおいて、
前記制御結果受信ステップは前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とする点検プログラム。
【請求項15】
請求項11乃至請求項14のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記コマンド送信ステップは前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とする点検プログラム。
【請求項16】
請求項11乃至請求項15のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記装置管理ステップは、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とする点検プログラム。
【請求項17】
請求項11乃至請求項16のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記装置はエレベータであることを特徴とする点検プログラム。
【請求項18】
請求項11乃至請求項17のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記コンピュータは携帯電話機であることを特徴とする点検プログラム。
【請求項19】
請求項11乃至請求項18のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記コマンド管理ステップは、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とする点検プログラム。
【請求項20】
請求項13乃至請求項19のいずれかに記載の点検プログラムにおいて、
前記制御結果記録ステップは、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とする点検プログラム。
【請求項21】
装置を点検するための点検方法であって、
前記装置の個別情報を管理する装置管理ステップと、
前記装置に対する制御命令であるコマンドおよび前記点検の手順に基づき前記コマンドの順序を定めた点検メニューを管理するコマンド管理ステップと、
前記装置管理ステップにて管理される前記個別情報に基づき、前記コマンド管理ステップにて管理される前記コマンドを前記点検メニューにて定められた順序に基づき前記装置に送信するコマンド送信ステップと、
前記コマンド管理ステップにて管理される前記点検メニューが終了した点検済装置から前記点検メニューが実施されていない未点検装置へ前記コマンド送信ステップの送信先を切替える装置切替えステップと、
を実行することを特徴とする点検方法。
【請求項22】
請求項21に記載の点検方法において、
前記コマンド送信ステップにて送信される前記コマンドに対する前記装置における制御結果を受信する制御結果受信ステップと、
を実行することを特徴とする点検方法。
【請求項23】
請求項22に記載の点検方法において、
前記制御結果受信ステップにて受信される前記制御結果を記録する制御結果記録ステップと、
を実行することを特徴とする点検方法。
【請求項24】
請求項22または請求項23に記載の点検方法において、
前記制御結果受信ステップは前記制御結果を無線通信により受信することを特徴とする点検方法。
【請求項25】
請求項21乃至請求項24のいずれかに記載の点検方法において、
前記コマンド送信ステップは前記コマンドを無線通信により送信することを特徴とする点検方法。
【請求項26】
請求項21乃至請求項25のいずれかに記載の点検方法において、
前記装置管理ステップは、更に前記装置を検索することで前記個別情報を登録することを特徴とする点検方法。
【請求項27】
請求項21乃至請求項26のいずれかに記載の点検方法において、
前記装置はエレベータであることを特徴とする点検方法。
【請求項28】
請求項21乃至請求項27のいずれかに記載の点検方法において、
前記点検は携帯電話機を用いることで実行することを特徴とする点検方法。
【請求項29】
請求項21乃至請求項28のいずれかに記載の点検方法において、
前記コマンド管理ステップは、更に前記コマンドおよび前記点検メニューを外部システムより取得することを特徴とする点検方法。
【請求項30】
請求項23乃至請求項29のいずれかに記載の点検方法において、
前記制御結果記録ステップは、更に前記制御結果を外部システムへ送信することを特徴とする点検方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−156051(P2008−156051A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−346338(P2006−346338)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】