説明

無線基地局、携帯端末、通信システム、通信制御方法、および装置のプログラム

【課題】携帯端末による他の通信システムの在否検索が不要なセル内では、無線基地局により、自動的に携帯端末を省電力化する。
【解決手段】予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、無線基地局は、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の通信システムの在否検索を行う機能を備えた携帯端末、およびその携帯端末に対応した無線基地局、通信システム、通信制御方法、装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動通信システムとして、例えばW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やGSM(Global System for Mobile communications)など、各種の通信方式によるシステムが混在している。このため、こうした複数の通信システムに対して接続可能な、いわゆるマルチモードの携帯端末が知られている。
こうしたマルチモードの携帯端末は、接続可能な通信システムの在否検索を行いながら、接続する通信システムを切り替えたり、システム間のハンドオーバなどを行う。
【0003】
このため、こうしたマルチモードの携帯端末は、特定の通信システム(例えばW−CDMA)しか存在しない地域であっても、携帯端末が他の通信システム(例えばGSM)の検索を実施するため、無駄な電力を消耗してしまう虞がある。
【0004】
このため、携帯端末が、端末内の切り替え履歴に記録されていない無線基地局に帰属している場合、他の通信システムの在否検索の周期を長くするように制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、ユーザが基地局サーチ間隔を設定することにより、その設定値に基づいて他の通信システムの在否検索を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−274152号公報
【特許文献2】特開2010−98363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特定の通信システムしか存在しない地域に固定された無線基地局による在圏エリア(セル)内に携帯端末が位置している場合、上述した特許文献1のように検索周期を長くしたとしても、その地域ではそもそも検索そのものが不要であると考えられる。このため、さらに省電力化できる余地があった。
【0008】
また、上述した特許文献2のように、ユーザ設定による基地局サーチ間隔で検索を行うと、ユーザは設定操作に手間がかかってしまう。さらに、一般にユーザは、特定の通信システムしか存在しない地域がどの地域であるか知らないため、ユーザ設定により不要な検索を停止させて省電力化を図ることは困難であった。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、携帯端末による他の通信システムの在否検索が不要なセル内では、無線基地局により自動的に携帯端末を省電力化することができる無線基地局、携帯端末、通信システム、通信制御方法、および装置のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明に係る無線基地局は、携帯端末と無線通信を行う無線通信手段と、予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を無線通信手段により送信するよう制御する停止制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る携帯端末は、無線基地局と通信を行う無線通信手段と、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段と、検索手段による検索結果情報を無線基地局に対して無線通信手段に送信させると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が無線通信手段により受信された場合、検索手段による在否検索を停止させるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る通信システムは、本発明に係る無線基地局と、基地局制御装置と、本発明に係る携帯端末とを備えて構成されたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る通信制御方法は、無線基地局における通信制御方法であって、予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る通信制御方法は、携帯端末における通信制御方法であって、携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、検索手段による検索結果情報を無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が無線基地局から受信された場合、検索手段による在否検索を停止することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る無線基地局のプログラムは、無線基地局のプログラムであって、予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信する手順を無線基地局に実行させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る携帯端末のプログラムは、携帯端末のプログラムであって、携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、検索手段による検索結果情報を無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が無線基地局から受信された場合、検索手段による在否検索を停止する手順を携帯端末に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、携帯端末による他の通信システムの在否検索が不要なセル内では、無線基地局により自動的に検索を停止させ、携帯端末の省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態としての通信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】無線基地局2の構成例を示すブロック図である。
【図3】携帯端末3の構成例を示すブロック図である。
【図4】各携帯端末3に測定停止させる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【図5】各携帯端末3に測定再開させる場合の動作例を示すシーケンス図である。
【図6】携帯端末3による測定再開の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明に係る無線基地局、携帯端末、通信システム、通信制御方法、および装置のプログラムを適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
まず、本実施形態の概略について説明する。
本実施形態では、複数の通信システムに対応した携帯端末からの他通信システム検索結果を元に、携帯端末による他通信システムの在否検索のための測定を実施するか停止するかを無線基地局が判断する。その判断結果を無線基地局が携帯端末に通知することにより、携帯端末は、在否検索のための測定を実施するか停止するかを決定する。
【0021】
より詳述すると、まず、ある通信システム(例えばW−CDMA)に位置登録している携帯端末が他通信システム(例えばGSM)の在否検索のための測定を行い、測定結果を無線基地局に対して報告する。
【0022】
無線基地局にて各携帯端末からの他通信システム測定結果を管理し、他通信システムの測定結果に基づき、所定数の携帯端末から他通信システムが存在しないとの報告が連続してあった場合に、それ以降は他通信システムの在否検索のための測定を行わないよう、自局に帰属している携帯端末すべてに停止通知を送信する。
【0023】
各携帯端末はその停止通知を受信することによって、他通信システムの在否検索のための測定を停止する。
【0024】
また、無線基地局は、他通信システム測定再開の通知を基地局制御装置から受信した場合に、自局に帰属している携帯端末すべてに他通信システム測定の再開通知を行う。各携帯端末はその通知を受信することによって、他通信システムの在否検索のための測定を再開する。
【0025】
このため、特定の通信システムしか存在しない地域に固定された無線基地局に携帯端末が帰属している場合、その在圏エリア(セル)内では他通信システム測定を停止し、省電力化を図ることができる。
【0026】
次に、本実施形態としての通信システムの構成例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態としての通信システムの構成例を示すブロック図である。図1の例では、基地局制御装置1と無線基地局2とが1つずつ、携帯端末3が3つの場合について示す。
【0027】
図1に示すように、本実施形態としての通信システムは、基地局制御装置1に、無線基地局2が接続され、その無線基地局2によるセル内に携帯端末3(3a,3b,3c,・・・)が在圏している。
【0028】
携帯端末3a,3b,3c,・・・は、本実施形態の通信システムに位置登録され、無線基地局2に帰属していることとする。また、無線基地局2によるセルは、他の通信システムによるセル外に位置していることとする。
無線基地局2は基地局制御装置1によって管理される無線基地局とする。
【0029】
図2は、無線基地局2の構成例を示す。この図2に示すように、無線基地局2は、通信部21と、装置全体の制御を行う制御部22と、記憶部23とを備える。
【0030】
通信部21は、各携帯端末3と通信を行う無線通信部と、基地局制御装置1と通信を行う有線通信部とを備え、それぞれと同時に通信可能となっている。
【0031】
記憶部23は、各携帯端末3から受信した測定結果報告の管理情報などを、制御部22の制御により記憶する。
【0032】
無線基地局2は、こうした構成により、各携帯端末3から報告された他通信システム測定結果を用いて他通信システム測定の実施要否を制御部22が判断し、測定不要と判断される場合、自局に帰属している携帯端末全てに対して他通信システム測定の停止通知を送信する。
【0033】
図3は、携帯端末3の構成例を示す。この図3に示すように、携帯端末3は、通信部31と、装置全体の制御を行う制御部32と、記憶部33と、ユーザ操作のための各種情報等を表示する表示部34と、ユーザが操作入力を行う入力部35とを備える。
【0034】
通信部31は、帰属先の無線基地局と無線通信を行うと共に、制御部32の制御により、位置登録している本実施形態の通信システム以外の他通信システムの在否検索のための測定を行い、その測定結果を無線基地局2に対して報告する。
記憶部33は、ユーザ情報等を記憶する。例えば携帯端末3が携帯電話の場合、不図示のマイクやスピーカによりユーザは通話を行う。
【0035】
他通信システムの在否検索のための測定が必要となった場合、オペレータの入力等により基地局制御装置1は、無線基地局2に対して他通信システム測定の再開通知を送信する。無線基地局2は、自局に帰属している携帯端末3全てに対して他通信システムの在否検索のための測定の再開通知を送信する。
【0036】
携帯端末3は、無線基地局2から再開通知を受信すると、他通信システムの在否検索を再開する。また、他の無線基地局2にハンドオーバした場合や、他のセル内への移動により帰属先の無線基地局が変更された場合にも、他通信システムの在否検索を再開する。
【0037】
次に、本実施形態の通信システムによる動作について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、携帯端末3aから他通信システムの在否検索のための測定結果の報告があった場合の動作例について、図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0038】
携帯端末3aは、位置登録している通信システム以外の他通信システムの在否検索のための測定(他通信システムのセル検出)を、所定周期などにより実施する(ステップS1)。
【0039】
携帯端末3aは、他通信システムの測定結果情報(他通信システムのセルの存在有無)を無線基地局2に対して送信する(ステップS2)。
【0040】
無線基地局2は、携帯端末3aから送信された他通信システムの測定結果情報に基づいて、他通信システムが存在するか(他通信システムのセルが存在するか)を判断する(ステップS3)。この判断は各通信システムに対する受信レベルを用いるなど公知のものであってよい。
【0041】
無線基地局2は、携帯端末3aからの測定結果情報により、他通信システムが存在しない(他通信システムのセルが存在しない)と判断した場合、携帯端末3aを含めて予め定められた台数の携帯端末から同様の測定結果情報が連続して受信されているか否かを判断する(ステップS4)。
【0042】
予め定められた台数の携帯端末3から同様の測定結果情報が連続して受信されている場合、無線基地局2は、自局によるセル内に他通信システムのセルが存在しない(他通信システムのセルが存在しない)と判断し、無線基地局2に帰属している携帯端末3全てに対して、他通信システムの在否検索のための測定を停止させる停止通知(測定不要通知)を送信する(ステップS5〜S7)。
【0043】
各携帯端末3(3a,3b,3c,・・・)は、無線基地局2から停止通知を受信すると、位置登録している本実施形態の通信システム以外の他通信システムの在否検索のための測定を停止する。
【0044】
次に、各携帯端末3に他通信システムの在否検索のための測定を再開させる場合の動作例について、図5のシーケンス図を参照して説明する。
【0045】
例えば他通信システムのエリア拡大時など、システム管理者が、各携帯端末3による他通信システム測定が必要であると判断した場合、オペレータの入力等により、基地局制御装置1は、他通信システムの在否検索のための測定を再開させる再開通知を無線基地局2に対して送信する(ステップS11)。
【0046】
無線基地局2は、他通信システムの測定再開通知を受信すると、無線基地局2に帰属している携帯端末3全てに対して、他通信システムの在否検索のための測定を再開させる再開通知を送信する(ステップS12〜S14)。
【0047】
各携帯端末3(3a,3b,3c,・・・)は、無線基地局2から再開通知を受信すると、位置登録している本実施形態の通信システム以外の他通信システムの在否検索のための測定を再開し、測定結果情報を無線基地局2に対して送信する。
【0048】
次に、何れかの携帯端末3が、移動等により帰属先の無線基地局を変更された場合の動作例について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0049】
まず、上述した図4の動作例のようにして、無線基地局2から他通信システムの在否検索のための測定を停止させる停止通知(測定不要通知)を受信すると(ステップS21)、携帯端末3は、在否検索のための測定を停止する(ステップS22)。
【0050】
その後、例えばその携帯端末3が移動されたり、電波状態の変化によりハンドオーバしたりすることで、帰属先の無線基地局が変更された場合(ステップS23)、携帯端末3は、在否検索のための測定を再開する(ステップS24)。
【0051】
帰属先の無線基地局が変更されたか否かは、帰属先の無線基地局固有のID情報の変更を確認するといった方法により実現することができる。
【0052】
以上のように、上述した本発明の実施形態では、以下の効果が得られる。
【0053】
まず、本実施形態では、複数の通信システム検索を実施できる携帯端末3から検索結果情報を受信することにより、無線基地局2が、他通信システムの在否検索のための測定を実施するか否かを判断する。測定不要と判断した場合、無線基地局2は、自局に帰属している全ての携帯端末3に他通信システムの在否検索のための測定を停止させる。
【0054】
このため、無線基地局2によるセル内が他通信システムのセル外である(自局を含む通信システムしか存在しない)場合、そのセル内で無線基地局2に帰属する全ての携帯端末3に、他通信システムの在否検索のための不要な測定を停止させることができ、省電力化させることができる。
【0055】
このように、存在しない通信システムに対する測定の実施頻度を全体として減少させることがでるため、携帯端末による無駄な電力消耗を防ぐことができる。
【0056】
また、携帯端末3による他通信システムの在否検索のための測定が必要となった場合には、基地局制御装置1にオペレータが入力する等により、基地局制御装置1が無線基地局2に再開通知を送信する。そして無線基地局2が、自局に帰属している全ての携帯端末3に再開通知を送信することで、帰属している全ての携帯端末3に他通信システムの在否検索のための測定を再開させる。
【0057】
このため、携帯端末3による他通信システムの在否検索のための測定が必要となった場合には、簡単な操作で、対象となるセル内の全ての携帯端末3に測定を再開させることができる。
【0058】
また、何れかの携帯端末3が、移動等により帰属先の無線基地局を変更された場合、その携帯端末3は、他通信システムの在否検索のための測定を再開することができる。
【0059】
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
【0060】
例えば、上述した実施形態で通信システムに含まれる携帯端末3、無線基地局2、基地局制御装置1それぞれの数は、説明のための一例であり、任意の数であっても、本発明は同様に実現することができる。
【0061】
また、上述した実施形態では、他通信システムの在否検索のための測定を停止させる停止通知(測定不要通知)や再開させる再開通知(測定再開通知)を、各携帯端末3に個別にユニキャストで送信することとして説明したが、このことに限定されず、例えば無線基地局2が、自局に帰属している携帯端末3全てにマルチキャストで送信する構成であっても、本発明は同様に実現することができる。
【0062】
また、上述した各実施形態としての無線基地局2や携帯端末3を実現するための処理手順をプログラムとして記録媒体に記録することにより、本発明の各実施形態による上述した各機能を、その記録媒体から供給されるプログラムによって、システムを構成するコンピュータのCPUに処理を行わせて実現させることができる。
この場合、上記の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えばハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、ROM等を用いてよい。
【0063】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御される無線基地局や携帯端末に、上述した実施形態における各機能を実現させることができる。
【0064】
〔付記〕
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限定されるものではない。
【0065】
〔付記1〕
携帯端末と無線通信を行う無線通信手段と、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を前記無線通信手段により送信するよう制御する停止制御手段と、を備えたことを特徴とする無線基地局。
【0066】
〔付記2〕
基地局制御装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段により、携帯端末に他の通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を再開させる再開通知を前記無線通信手段により送信するよう制御する再開制御手段と、を備えたことを特徴とする付記1記載の無線基地局。
【0067】
〔付記3〕
無線基地局と通信を行う無線通信手段と、
帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段と、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して前記無線通信手段に送信させると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線通信手段により受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止させるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
【0068】
〔付記4〕
前記制御手段は、前記無線通信手段により他通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、前記検索手段による在否検索を再開させるよう制御することを特徴とする付記3記載の携帯端末。
【0069】
〔付記5〕
前記制御手段は、前記無線通信手段により通信を行う帰属先の無線基地局が変更された場合、前記検索手段による在否検索を再開させるよう制御することを特徴とする付記3または4記載の携帯端末。
【0070】
〔付記6〕
付記1または2記載の無線基地局と、前記基地局制御装置と、付記3から5の何れか1項に記載の携帯端末とを備えて構成されたことを特徴とする通信システム。
【0071】
〔付記7〕
無線基地局における通信制御方法であって、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信することを特徴とする通信制御方法。
【0072】
〔付記8〕
携帯端末に他の通信システムの検索を再開させる再開通知が基地局制御装置から受信された場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を再開させる再開通知を送信することを特徴とする付記7記載の通信制御方法。
【0073】
〔付記9〕
携帯端末における通信制御方法であって、
前記携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線基地局から受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止することを特徴とする通信制御方法。
【0074】
〔付記10〕
前記無線基地局から他通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、前記検索手段による在否検索を再開させることを特徴とする付記9記載の通信制御方法。
【0075】
〔付記11〕
帰属先の無線基地局が変更された場合、前記検索手段による在否検索を再開させることを特徴とする付記9または10記載の通信制御方法。
【0076】
〔付記12〕
無線基地局のプログラムであって、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信する手順を前記無線基地局に実行させることを特徴とする無線基地局のプログラム。
【0077】
〔付記13〕
携帯端末に他の通信システムの検索を再開させる再開通知が基地局制御装置から受信された場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を再開させる再開通知を送信する手順を前記無線基地局に実行させることを特徴とする付記12記載の無線基地局のプログラム。
【0078】
〔付記14〕
携帯端末のプログラムであって、
前記携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線基地局から受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止する手順を前記携帯端末に実行させることを特徴とする携帯端末のプログラム。
【0079】
〔付記15〕
前記無線基地局から他通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、前記検索手段による在否検索を再開させる手順を前記携帯端末に実行させることを特徴とする付記14記載の携帯端末のプログラム。
【0080】
〔付記16〕
帰属先の無線基地局が変更された場合、前記検索手段による在否検索を再開させる手順を前記携帯端末に実行させることを特徴とする付記14または15記載の携帯端末のプログラム。
【符号の説明】
【0081】
1 基地局制御装置
2 無線基地局
3 携帯端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と無線通信を行う無線通信手段と、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を前記無線通信手段により送信するよう制御する停止制御手段と、を備えたことを特徴とする無線基地局。
【請求項2】
基地局制御装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段により、携帯端末に他の通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を再開させる再開通知を前記無線通信手段により送信するよう制御する再開制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の無線基地局。
【請求項3】
無線基地局と通信を行う無線通信手段と、
帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段と、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して前記無線通信手段に送信させると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線通信手段により受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止させるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
前記制御手段は、前記無線通信手段により他通信システムの検索を再開させる再開通知が受信された場合、前記検索手段による在否検索を再開させるよう制御することを特徴とする請求項3記載の携帯端末。
【請求項5】
前記制御手段は、前記無線通信手段により通信を行う帰属先の無線基地局が変更された場合、前記検索手段による在否検索を再開させるよう制御することを特徴とする請求項3または4記載の携帯端末。
【請求項6】
請求項1または2記載の無線基地局と、前記基地局制御装置と、請求項3から5の何れか1項に記載の携帯端末とを備えて構成されたことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
無線基地局における通信制御方法であって、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信することを特徴とする通信制御方法。
【請求項8】
携帯端末における通信制御方法であって、
前記携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線基地局から受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止することを特徴とする通信制御方法。
【請求項9】
無線基地局のプログラムであって、
予め定められた数の携帯端末からの受信情報に基づいて、接続可能な他の通信システムが自局によるセル内に存在しないと判断される場合、自局に帰属する全ての携帯端末に対して、他の通信システムの検索を停止させる停止通知を送信する手順を前記無線基地局に実行させることを特徴とする無線基地局のプログラム。
【請求項10】
携帯端末のプログラムであって、
前記携帯端末は、帰属先の無線基地局が含まれる通信システム以外の他通信システムについての在否検索を行う検索手段を備え、
前記検索手段による検索結果情報を前記無線基地局に対して送信すると共に、他通信システムの検索を停止させる停止通知が前記無線基地局から受信された場合、前記検索手段による在否検索を停止する手順を前記携帯端末に実行させることを特徴とする携帯端末のプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−90174(P2012−90174A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236656(P2010−236656)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】