説明

無線基地局

【課題】遠隔基地局からの上り信号の強度が減少することなく、信号が集中基地局に伝送される無線基地局を提供する。
【解決手段】無線基地局100は、集中基地局101と、遠隔基地局103a、103bとを備え、第1結合器107は、N本のポートで構成される第1入出力ポート及び第2入出力ポートを有し、第1入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、第2入出力ポートから分岐して出力し、第2入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、第1入出力ポートから分岐して出力し、第2結合器109は、第1ポートP5への信号を第2ポートP6から出力し、第3ポートP7への信号を第1ポートP5から出力し、N個の遠隔基地局は、第1入出力ポートにそれぞれ接続され、第2入出力ポートのうち1つのポートP4は、第1ポートP5に接続され、第2入出力ポートの残りのポートP3及び第2ポートP6は、上り信号処理部117に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、集中基地局(CS:Central Station又はBDE:Base station Digital Equipment)と複数の遠隔基地局(BS:Base Station又はRRE:Remote Radio Equipment)とを備え、集中基地局と遠隔基地局とが光ファイバ伝送路を介して接続されている光張り出し無線基地局が注目されている。集中基地局は、デジタル信号処理機能、保守監視機能などを備え、遠隔基地局のセル間の無線リソース制御を一括して行う。遠隔基地局は、アンテナを介した電波の送受信機能などを備えている。つまり、遠隔基地局は、独立基地局の無線部(RE:Radio Equipment)に相当するものであり、無線部のみの設置により通信エリアの拡張が図れる。
【0003】
従来、光張り出し無線基地局に関する種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、SCM(Subcarrier Multiplexing:サブキャリア多重)伝送方式を用いたROF(Radio Over Fiber:光ファイバ無線)システムが記載されている。遠隔基地局(子局装置)は複数のアンテナを有し、MIMO(Multiple Input Multiple Output)が採用されている。遠隔基地局は、複数のアンテナに対応する無線信号を多重化して、一本の光ファイバで集中基地局(親基地局)に伝送する。遠隔基地局は複数存在し、それぞれ集中基地局にスター状に光ファイバで接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−87921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術では、各遠隔基地局は、上り回線用及び下り回線用の2本の光ファイバにより集中基地局に接続されている。そのため、遠隔基地局の数が増えれば増えるほど、必要となる光ファイバの本数も増え、光ファイバを敷設する上で手間及び費用がかかることになる。
【0006】
1本の光ファイバを上り回線及び下り回線で兼用するためには、例えば、図11のように、3dBカプラといった分岐カプラを光ファイバ伝送路に設けることが想定される。3dBカプラ407のポートP41は集中基地局(CS)401のCS下り信号処理部419に、ポートP42は集中基地局401のCS上り信号部417に、ポートP43は遠隔基地局(BS)403のBS下り信号処理部411に、ポートP44は遠隔基地局403のBS上り信号処理部413にそれぞれ接続される。
【0007】
移動局410から集中基地局401への上り方向での信号伝送においては、BS上り信号処理部413は、移動局410から受信した信号(上り信号)をポートP44に入力する。そして、上り信号は、3dBカプラ407により2分割されて、ポートP41及びポートP42から出力される。つまり、CS上り信号処理部417は、信号強度が半減した上り信号を処理することになる。信号強度の半減は、SN比(Signal to Noise ratio)の低下を招き、CS上り信号処理部417での処理を困難にするおそれがある。集中基地局401から移動局410への下り方向での信号伝送においては、CS下り信号処理部419により生成された下り信号は、3dBカプラ407により2分割されて、ポートP43及びポートP44から出力される。つまり、BS下り信号処理部411は、CS上り信号処理部417と同様、信号強度が半減した下り信号を処理することになる。そして、BS下り信号処理部411は、信号強度が半減した下り信号を移動局410に送信する。
【0008】
ここで、下り方向における信号強度の減少を防ぐためには、CoMP(Coordinated Multi-Point transmission/reception:セル間協調送受信)技術の利用が想定される。CoMPとは、ある移動局に対して複数のセル(遠隔基地局)が協調して送受信を行うことであり、所望信号電力を増大することができる。
【0009】
図12のように、2つの遠隔基地局403a及び403bが協調して移動局と通信を行っているとする。3dBカプラ407のポートP41及びポートP42は、図11と同様、CS下り信号処理部419及びCS上り信号処理部417にそれぞれ接続されている。また、3dBカプラ407のポートP43及びポートP44は、遠隔基地局403a及び403bのWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重方式)カプラ415a及び415bのポートP45a及びP45bにそれぞれ接続されている。WDMカプラ415aのポートP46a及びポートP47aは、BS下り信号処理部411a及びBS上り信号処理部413aにそれぞれ接続されている。また、WDMカプラ415bのポートP46b及びポートP47bは、BS下り信号処理部411b及びBS上り信号処理部413bにそれぞれ接続されている。なお、WDMカプラは、波長毎に信号を分波するものであり、ある一つの波長の信号を分割するものではない。そのため、分波に伴い信号強度が減少することはない。
【0010】
下り方向において、CS下り信号処理部419からの下り信号は、3dBカプラ407により2分割されて、WDMカプラ415a及び415bを介して、BS下り信号処理部411a及び411bに伝送される。そして、BS下り信号処理部411a及び411bは、信号強度が半減した下り信号をそれぞれ移動局410に送信する。つまり、移動局410は、2つの遠隔基地局403a及び403bからの信号の合成信号を受信することになる。移動局410は、2つの遠隔基地局403a及び403bからの合成信号を処理することができるので、3dBカプラによる下り信号の信号強度の減少は解消される。
【0011】
一方、上り方向においては、移動局410からの信号は、BS上り信号処理部413a及び413bにより受信される。そして、BS上り信号処理部413a及び413bが受信した信号は、3dBカプラ407によってそれぞれ分割されてCS上り信号処理部417に伝送される。つまり、CS上り信号処理部417には、BS上り信号処理部413a及び413bが受信した信号の合成信号ではなく、当該合成信号の半分のみが伝送される。
【0012】
従って、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、遠隔基地局からの上り信号の強度が減少することなく、当該信号が集中基地局に伝送される無線基地局を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した諸課題を解決すべく、第1の観点による無線基地局は、
下り信号処理部及び上り信号処理部を有する集中基地局と、第1結合器及び第2結合器が設けられた光ファイバ伝送路を介して接続され、移動局と無線信号を送受信するN個の遠隔基地局(Nは2以上の自然数)とを備える無線基地局であって、
前記第1結合器は、N本のポートで構成される第1入出力ポート及び第2入出力ポートを有し、前記第1入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、前記第2入出力ポートから分岐して出力し、前記第2入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、前記第1入出力ポートから分岐して出力し、
前記第2結合器は、第1ポート、第2ポート及び第3ポートを有し、第1ポートへの信号を第2ポートから出力し、第3ポートへの信号を第1ポートから出力し、
N個の遠隔基地局は、前記第1入出力ポートにそれぞれ接続され、
前記第2入出力ポートのうち1つのポートは、前記第1ポートに接続され、
前記第2入出力ポートの残りのポート及び前記第2ポートは、前記上り信号処理部に接続されている無線基地局である。
【0014】
また、前記第1結合器はNが2である3dBカプラであることが望ましい。
【0015】
また、前記上り信号処理部は、前記第2入出力ポートの残りのポート及び前記第2ポートからの信号をそれぞれ電気信号に変換するN個の電気光変換部と、当該電気光変換部からのN個の電気信号を合成して増幅する1個の増幅部とを備えることが望ましい。
【0016】
また、前記無線信号は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)通信方式又はCDMA(Code Division Multiple Access)通信方式における信号であることが望ましい。
【0017】
また、前記第3ポートは、前記下り信号処理部に接続されていることが望ましい。
【0018】
また、前記第2結合器は、波長分割多重方式カプラであることが望ましい。
【0019】
また、前記第2結合器は、3端子サーキュレータであることが望ましい。
【0020】
また、上述した諸課題を解決すべく、第2の観点による無線基地局は、
下り信号処理部及び上り信号処理部を有する集中基地局と、第1結合器及びN個の第2結合器が設けられた光ファイバ伝送路を介して接続され、移動局と無線信号を送受信するN個の遠隔基地局(Nは2以上の自然数)とを備える無線基地局であって、
前記第1結合器は、N本のポートで構成される出力ポート及び1本のポートで構成される入力ポートを有し、前記入力ポートへの信号を、前記出力ポートから分岐して出力し、
前記第2結合器は、第1ポート、第2ポート及び第3ポートを有し、第1ポートへの信号を第2ポートから出力し、第3ポートへの信号を第1ポートから出力し、
N個の遠隔基地局は、前記N個の第2結合器の第1ポートにそれぞれ接続され、
前記N個の第2結合器の第2ポートは、前記上り信号処理部にそれぞれ接続され、
前記N個の第2結合器の第3ポートは、前記出力ポートにそれぞれ接続され、
前記入力ポートは、前記下り信号処理部に接続されている無線基地局である。
【発明の効果】
【0021】
上記のように構成された本発明に係る無線基地局によれば、複数の遠隔基地局からの信号は第1結合器に入力し、分岐して出力される。分岐された1つの信号は、第2結合器を介して、分岐されることなく集中基地局の上り信号処理部に入力される。また、分岐された残りの信号は、集中基地局の上り信号処理部に直接入力される。よって、複数の遠隔基地局からの信号は全て上り信号処理部に伝送される。つまり、複数の遠隔基地局からの信号の強度は、減少することがない。よって、遠隔基地局からの信号のSN比の劣化が抑えられ、通信システムにおいて安定した通信が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る光張り出し無線基地局を含む通信システムの概略的な構成図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態に係る光張り出し無線基地局の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態に係るBS下り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態に係るBS上り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態に係るCS上り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態に係るCS下り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態に係るBS上り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図8は、本発明の第1実施形態に係るBS下り信号処理部の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施形態に係る光張り出し無線基地局を含む通信システムの概略的な構成図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態に係る光張り出し無線基地局の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図11】図11は、光張り出し無線基地局の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図12】図12は、光張り出し無線基地局の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る光張り出し無線基地局を含む通信システムの概略的な構成図である。通信システム10は、光張り出し無線基地局(無線基地局)100と移動局110とを有するものである。通信システム10は、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)通信方式やCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)通信方式が採用されたシステムである。光張り出し無線基地局100は、集中基地局101と、当該集中基地局101と光ファイバ伝送路105を介して接続されているN個の遠隔基地局103(103a及び103b)とを備える。Nは2以上の自然数である。なお、本実施形態では、Nは2であるとして説明する。移動局110は、光張り出し無線基地局100と無線通信を行うもので、携帯電話機などの無線通信端末である。
【0025】
集中基地局101は、デジタル信号処理機能、保守監視機能などを備え、遠隔基地局103のセル間の無線リソース制御を一括して行なう。遠隔基地局103は、移動局110とRF(Radio Frequency)信号(無線信号)を送受信する機能や信号の変復調機能などが備えられている。通信システム10にOFDM通信方式又はCDMA通信方式が採用されている場合、当該RF信号はOFDM通信方式又はCDMA通信方式の信号である。図1において、領域104aは、基地局103aのセル(通信可能エリア)を示している。領域104bは、基地局103bのセルを示している。移動局110が図1のように2つの領域が重なる領域に位置する場合、移動局110は、遠隔基地局103a及び103bの双方と通信することができる。よって、光張り出し無線基地局100は、CoMPによって移動局110と通信することができる。
【0026】
光ファイバ伝送路105には、複数の光ファイバの経路を結合する第1結合器107及び第2結合器109が設けられている。
【0027】
第1結合器107は、N本のポートで構成される第1入出力ポート及びN本のポートで構成される第2入出力ポートを有している。本実施形態ではNは2であり、第1入出力ポートは、ポートP1及びP2で構成される。また、第2入出力ポートは、ポートP3及びP4で構成される。第1結合器107は、第1入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、第2入出力ポートの全てのポートから分岐して出力し、また第2入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、第1入出力ポートから分岐して出力する。第1結合器107は、例えば光分岐器である。光分岐器は、例えば、光ファイバの融着延伸により生成される分岐カプラである。
【0028】
第2結合器109は、第1ポートP5(以下、ポートP5と称す)、第2ポートP6(以下、ポートP6と称す)及び第3ポートP7(以下、ポートP7と称す)を有し、ポートP5への信号をポートP6から出力し、ポートP7への信号をポートP5から出力する。第2結合器109は、例えば3端子サーキュレータや波長ごとに光の経路を決定できる光合分波器である。光合分波器は、例えば、融着延伸により生成されるWDMカプラである。
【0029】
図2は、本発明の第1実施形態に係る光張り出し無線基地局の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0030】
遠隔基地局103は、BS下り信号処理部111と、BS上り信号処理部113と、BS結合器115とを備えている。なお、図2に示された遠隔基地局103に関する機能ブロックは、遠隔基地局103a及び103bにおいて共通であり、遠隔基地局103aに関する機能ブロックの参照符号にはaを、遠隔基地局103bに関する機能ブロックの参照符号にはbを付して説明する。また、下り信号とは、集中基地局101から遠隔基地局103を介して移動局110へ伝送される信号であり、上り信号とは、移動局110から遠隔基地局103を介して集中基地局101へ伝送される信号である。
【0031】
BS下り信号処理部111は、集中基地局101からの下り信号を、光ファイバ伝送路105を介して受信し、移動局110に向け送信するもので、例えば図3のように構成することができる。光電気変換部121は、集中基地局101からの光信号を電気信号に変換するもので、例えばフォトダイオードである。無線部123は、電気信号をアップコンバートしてRF信号を生成し、アンテナを介して移動局110に向けRF信号を送信するものである。電気信号のアップコンバートは、例えば、無線部123の局部発振器と混合器(ミキサ)とにより実現される。
【0032】
BS上り信号処理部113は、移動局110からの上り信号を受信して、光ファイバ伝送路105を介して集中基地局101に送信するものである。
【0033】
BS上り信号処理部113は、例えば図4のように構成することができる。無線部125は、アンテナを介して移動局110からのRF信号を受信し、ダウンコンバートしてIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号を生成するものである。RF信号のダウンコンバートは、例えば、無線部125の局部発振器と混合器とにより実現される。電気光変換部127は、IF信号を光信号に変換するもので、例えばレーザダイオードである。なお、無線部125は、無線部123と完全に独立している必要はなく、例えば構成要素であるアンテナやフィルタなどを共用してもよい。以下、本実施形態では、BS上り信号処理部113から出力される信号は、波長がλuの光信号であるとする。
【0034】
BS結合器115は、BS上り信号処理部113からの上り信号を集中基地局101(第1結合器107)へ、集中基地局101(第1結合器107)からの信号をBS下り信号処理部111へ伝送するもので、例えばWDMカプラや3端子サーキュレータである。BS結合器115a及び115bは、第1結合器107のポートP1及びポートP2にそれぞれ接続されている。
【0035】
BS上り信号処理部113aからの光信号は、第1結合器107のポートP1に入力し、分岐して、ポートP3及びP4から出力される。第1結合器107は3dBカプラである場合、ポートP3及びP4からの出力信号の信号強度は、ポートP1への入力信号の信号強度の半分となる。同様に、BS上り信号処理部113bからの光信号は、第1結合器107のポートP2に入力し、ポートP3及びP4から分岐して出力される。
【0036】
ポートP4は、第2結合器109のポートP5に接続されている。第2入出力ポートの残りのポート、つまりポートP3は、集中基地局101の後述するCS上り信号処理部117に接続されている。よって、ポートP3からの出力信号は、CS上り信号処理部117に入力され、ポートP4からの出力信号は、第2結合器109のポートP5に入力される。
【0037】
第2結合器109のポートP6は、集中基地局101のCS上り信号処理部117に結合されている。そして、ポートP7を、集中基地局101の後述するCS下り信号処理部119に接続することができる。第2結合器109のポートP5への入力信号は、分岐することなくポートP6から出力され、CS上り信号処理部117に入力される。また、第2結合器109のポートP7への入力信号は、分岐することなくポートP5から出力される。
【0038】
続いて、遠隔基地局103の機能ブロックについて説明する。遠隔基地局103は、CS上り信号処理部117(請求項における上り信号処理部)と、CS下り信号処理部119(請求項における下り信号処理部)とを備えている。
【0039】
CS上り信号処理部117は、遠隔基地局103からの上り信号を受信して、復調するもので、例えば図5のように構成することができる。光電気変換部131(131−1及び131−2)は、遠隔基地局103からの光信号を電気信号(出力電流)に変換するもので、例えばフォトダイオードである。増幅部133は、複数の光電気変換部131−1及び131−2からの出力電流を合成する。そして、増幅部133は、合成された出力電流を電圧に変換して増幅するものである。増幅部133は、例えば、電流・電圧変換器と帰還増幅回路とである。2つのフォトダイオードは、帰還増幅回路の2つの入力端子間に並列に接続されることになる。第1結合器107のポートP3及び第2結合器109のポートP6の双方からの信号を1つの増幅部133により一括して増幅することにより、増幅部133を複数設ける必要はなく、部品数の削減が可能となる。また、部品数の削減に伴いCS上り信号処理部117の回路規模を小さくすることができる。ベースバンド部135は、増幅された電圧信号をAD変換及び高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して、信号を復調するものである。
【0040】
CS下り信号処理部119は、移動局110に送るべき下り信号を変調し、遠隔基地局103に向け送信するものである。CS下り信号処理部119は、例えば図6のように構成することができる。ベースバンド部137は、ベースバンド信号をデジタル変調し、DA変換するものである。電気光変換部139は、DA変換された信号を光信号に変換するものであり、例えばレーザダイオードである。なお、ベースバンド部137は、ベースバンド部135と完全に独立している必要はなく、例えば高速フーリエ変換やデジタル変調などソフトウェア処理を行うCPU(中央処理装置)を共用してもよい。以下、本実施形態では、CS下り信号処理部119から出力される信号は、波長がλdの光信号であるとする。
【0041】
CS下り信号処理部119からの信号は、第2結合器109のポートP7に入力され、分岐することなくポートP5から出力される。第2結合器109がWDMカプラの場合、信号が出力されるポートは、入力された信号の波長により決定される。よって、CS下り信号処理部119からの信号がポートP6に出力されないようにするために、CS下り信号処理部119からの信号の波長λdは、BS上り信号処理部113から出力される信号の波長λuと異なる必要がある。また、第2結合器109が3端子サーキュレータの場合、入力ポートと出力ポートの経路は3端子サーキュレータの構造により予め決まっているため、出力先は波長に依存するものではない。よって、λdをλuと同じ値にすることもできる。
【0042】
ポートP5から出力された下り信号は、第1結合器107のポートP4に入力され、ポートP1及びP2から分岐して出力される。そして、ポートP1及びP2から出力された下り信号は、BS結合器115a及び115bを介して、BS下り信号処理部111a及び111bに入力され、移動局110に送信される。
【0043】
上記説明では、遠隔基地局103は、1本のアンテナにより移動局110と通信する場合について説明したが、上述した集中基地局101と遠隔基地局103との接続態様は、遠隔基地局103が複数アンテナを有する場合も同様である。遠隔基地局103が複数アンテナを有する場合、光張り出し無線基地局100は、複数アンテナを有する移動局110とMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信することができる。以下、遠隔基地局103が、2本のアンテナを有する場合について説明する。
【0044】
まず、MIMO通信における上り方向での信号伝送について説明する。MIMO通信が可能なBS上り信号処理部113は、図7のように、無線部125−1及び125−2と、加算部126と、電気光変換部127とを備える。無線部125−1及び125−2は、上述の無線部125の機能に加え、移動局110からのRF信号をダウンコンバートする際、アンテナ毎に異なる周波数帯域のIF信号を生成する。異なる周波数帯域のIF信号の生成は、ダウンコンバートする際に使用される局部発振器の信号の周波数を異ならせることにより実現される。異なる周波数帯域のIF信号とは、各信号の周波数帯域が互いに重なり合わないことを意味する。
【0045】
加算部126は、無線部125−1及び125−2により生成されたIF信号を周波数領域で多重化する。無線部125−1及び125−2のIF信号は、周波数領域において互いに重なり合わないため、複数のIF信号を多重化してもFFTによって分離して抽出することが可能となる。多重化された信号は、電気光変換部127により、一つの波長の光信号に変換される。BS上り信号処理部113からの光信号は、第1結合器107及び第2結合器109を介して、CS上り信号処理部117に入力される。
【0046】
MIMO通信が可能なCS上り信号処理部117の機能ブロック図は、図5と同様であり、光電気変換部131−1及び131−2と、増幅部133と、ベースバンド部135とである。光電気変換部131及び増幅部133の機能は、1本のアンテナによる通信と同様であるため、説明は省略する。
【0047】
ベースバンド部135は、まず、増幅部133により増幅された電気信号をAD変換する。続いて、ベースバンド部135は、AD変換された信号に対して高速フーリエ変換を行い、遠隔基地局103a及び103bのアンテナ毎に対応させて周波数分離して、復調する。遠隔基地局103a及び103bのアンテナ毎に異なる周波数帯域のIF信号が生成されるため、ベースバンド部135は、高速フーリエ変換によりアンテナ毎の信号に分離することができる。よって、光張り出し無線基地局100は、移動局110とMIMO通信を行なうことができる。高速フーリエ変換による周波数分離は、アナログフィルタ等での周波数分離に比べ精度が良い。そのため、アナログフィルタ等での周波数分離に比べ、アンテナ毎に生成される複数のIF信号同士の周波数間隔を狭めることが可能である。よって、IF信号における周波数リソースを有効利用できる。なお、本発明は、IF信号の周波数分離を高速フーリエ変換により行なうことに限定されるものではなく、例えば、バンドパスフィルタなどのアナログフィルタによりIF信号の周波数分離を行なうこともできる。この場合、ベースバンド部135によるAD変換は不要となる。
【0048】
続いて、MIMO通信における下り方向での信号伝送について説明する。MIMO通信が可能なCS下り信号処理部119の機能ブロック図は、図6と同様であり、ベースバンド部137と、電気光変換部139とである。電気光変換部139の機能は、一本のアンテナによる通信と同様であるため、説明は省略する。
【0049】
ベースバンド部137は、複数の遠隔基地局103a及び103bへの伝送信号を、各遠隔基地局のアンテナ毎に周波数帯域が互いに重なり合わないように生成する。そして、ベースバンド部137は、生成された伝送信号を多重化し、DA変換する。DA変換された信号は、電気光変換部139により、光信号に変換され、第2結合器109及び第1結合器107を介して、BS下り信号処理部111に入力される。
【0050】
MIMO通信が可能なBS下り信号処理部111は、図8のように、光電気変換部121と、信号処理部122と、無線部123−1及び123−2とを備える。光電気変換部121の機能は、一本のアンテナによる通信と同様であるため、説明は省略する。
【0051】
信号処理部122は、光電気変換部121からの電気信号をAD変換する。続いて、信号処理部122は、AD変換された信号に対して高速フーリエ変換を行ない、アンテナ毎に対応させて周波数分離する。遠隔基地局103のアンテナ毎に関して伝送信号の周波数帯域は重なり合っていないため、信号処理部122は、遠隔基地局103のアンテナ毎に対応する信号を抽出することができる。
【0052】
続いて、信号処理部122は、アンテナ毎に抽出した信号それぞれに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)を行い、DA変換する。
【0053】
なお、本発明は、信号の周波数分離を高速フーリエ変換により行なうことに限定されるものではなく、例えば、バンドパスフィルタなどのアナログフィルタにより周波数分離を行なうこともできる。この場合、信号処理部122によるAD変換、逆高速フーリエ変換及びDA変換は不要となる。
【0054】
無線部123−1及び123−2は、信号処理部122により各無線部に振り分けられた信号を、アップコンバートする。そして、無線部123−1及び123−2は、アップコンバートされた信号を増幅し、各アンテナを介して移動局110に送信する。
【0055】
このように本実施形態では、上り信号を受信するBS上り信号処理部113a及び113bは、信号を分岐する第1結合器107のポートP1又はP2に接続されている。第1結合器107のポートP3はCS上り信号処理部117に接続され、第1結合器107のポートP4は、第2結合器109のポートP5及びP6を経て、CS上り信号処理部117に接続されている。よって、第1結合器107により分岐された上り信号は、CS上り信号処理部117に全て集まることになる。つまり、CS上り信号処理部117が集結した信号を合成することにより、信号強度の減少なく上り信号が遠隔基地局103a及び103bから集中基地局101に伝送されることになる。よって、上り信号のSN比の劣化が抑えられ、通信システム10において安定した通信が実現できる。
【0056】
また、本実施形態では、CS上り信号処理部117は、2個の光電気変換部131−1及び131−2と、1個の増幅部133とを備えることができる。つまり、2個の光電気変換部131−1及び131−2からの電気信号を別々に増幅せずに、1個の増幅部133で、電気信号を合成して一括して増幅する。よって、増幅部133を複数設ける必要はなく、部品数の削減が可能となる。また、部品数の削減に伴いCS上り信号処理部117の回路規模を小さくすることができる。
【0057】
また、本実施形態では、移動局110と遠隔基地局103とが送受信する無線信号は、OFDM通信方式又はCDMA通信方式における信号とすることができる。遠隔基地局103a及び103bは、移動局110から希望波のみならず、当該所望波の遅延波も併せて受信することがある。遅延波も含む上り信号は、集中基地局101のCS上り信号処理部117で合成されることになり、遅延波が多いほどCS上り信号処理部117での復調処理に悪影響を及ぼすことになる。しかし、通信システム10にOFDM通信方式が採用される場合、無線信号にはガードインターバルが付加される。ガードインターバルにより、CS上り信号処理部117で遅延波が合成されたとしても、復調の精度を上げることができる。また、通信システム10にCDMA通信方式が採用される場合は、レイク受信技術の使用により、CS上り信号処理部117は拡散符号を用いた逆拡散処理で複数の遅延波を合成して希望波の劣化を防ぐことができる。
【0058】
また、本実施形態では、第2結合器109のポートP7は、CS下り信号処理部119に接続されている。これにより、CS下り信号処理部119からの下り信号は、第2結合器109のポートP7及びP5並びに第1結合器107のポートP4を経て、ポートP1及びP2から出力される。そして、下り信号は、BS結合器115a及び115bを経て遠隔基地局103aのBS下り信号処理部111a及び111bに伝送される。よって、ポートP7がCS下り信号処理部119に接続されることにより、ポートP5とポートP4との間、ポートP1とBS結合器115aとの間及びポートP2とBS結合器115bとの間の光ファイバ伝送路105は、上り信号と下り信号とにより兼用されることになる。光ファイバ伝送路105の兼用により、光ファイバの敷設距離が短くなり、光ファイバの敷設に必要な手間及び費用を抑えることができる。
【0059】
また、本実施形態では、第2結合器109をWDMカプラとすることができる。WDMカプラは、光ファイバの融着延伸により生成することができるため、光ファイバ以外の材料を必要としない。よって、第2結合器109を設ける上での費用を抑えることができる。また、光ファイバ自体が第2結合器109を形成するため、挿入損失を低くできる。
【0060】
また、本実施形態では、第2結合器109を3端子サーキュレータとすることができる。3端子サーキュレータは、3端子サーキュレータの各ポート間の経路は、ポートに入力される波長ではなく、3端子サーキュレータの構造で決まる。よって、下り信号と上り信号とを波長で区別する必要がないため、下り信号及び上り信号に同一の波長を使用することができる。
【0061】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る光張り出し無線基地局を含む通信システムの概略的な構成図である。第2実施形態に係る通信ネットワーク20は、光ファイバ伝送路に設けられている結合器以外は、第1実施形態に係る通信ネットワーク10と同様である。よって、光張り出し無線基地局200(集中基地局201及びN個の遠隔基地局203)と、移動局210と、遠隔基地局203(203a及び203b)のセル204(204a及び204b)との説明は省略する。なお、本実施形態においても、2以上の自然数であるNは2であるとする。
【0062】
光ファイバ伝送路205には、複数の光ファイバの経路を結合する第1結合器207及びN個の第2結合器209が設けられている。
【0063】
第1結合器207は、N本のポートで構成される出力ポート及び1本のポートで構成される入力ポートを有している。本実施形態ではNは2であり、出力ポートは、ポートP11及びポートP12で構成される。また、入力ポートは、ポートP13で構成される。第1結合器207は、入力ポート、つまりポートP13への信号を、出力ポート、つまりポートP11及びP12から分岐して出力する。第1結合器207は、例えば分岐カプラであり、光ファイバの融着延伸により生成される。
【0064】
第2結合器209は、第1ポートP14(以下、ポートP14と称す)、第2ポートP15(以下、ポートP15と称す)及び第3ポートP16(以下、ポートP16と称す)を有し、ポートP14への信号をポートP15から出力し、ポートP16への信号をポートP14から出力する。第2結合器209は、例えば3端子サーキュレータや波長ごとに光の経路を決定できるWDMカプラである。WDMカプラは、例えば、融着延伸により生成される。本実施形態では、Nは2であるため、光ファイバ伝送路205には、2つの第2結合器209−1及び209−2が設けられる。図9に示された第2結合器に関するポートの機能は、第2結合器209−1及び209−2において共通であり、第2結合器209−1に関するポートの参照符号には「−1」を、第2結合器209−2に関するポートの参照符号には「−2」を付して説明する。
【0065】
図10は、本発明の第2実施形態に係る光張り出し無線基地局の概略構成を示す機能ブロック図である。集中基地局201及び遠隔基地局203の機能ブロックは、第1実施形態に係る集中基地局101及び遠隔基地局103と同様である。よって、BS下り信号処理部211(BS下り信号処理部211a及び211b)、BS上り信号処理部213(BS上り信号処理部213a及び213b)、BS結合器215(BS結合器215a及び215b)、CS上り信号処理部217及びCS下り信号処理部219の説明は省略する。
【0066】
上り方向での信号伝送では、まず、遠隔基地局203a及び203bのBS上り信号処理部213a及び213bが受信した上り信号は、第2結合器209−1及び209−2のポートP14−1及びP14−2にそれぞれ入力される。そして、上り信号は、ポートP15−1及びポートP15−2から出力され、集中基地局201のCS上り信号処理部(請求項における上り信号処理部)217に出力される。上り信号は、信号強度が減少する分岐カプラのような結合器を通らないため、信号強度が減少することなく集中基地局201に伝送される。
【0067】
下り方向での信号伝送では、集中基地局201のCS下り信号処理部(請求項における下り信号下り信号処理部)219からの下り信号は、第1結合器207のポートP13に入力される。そして、下り信号は、ポートP11及びポートP12から分岐して出力され、遠隔基地局203a及び203bに伝送される。
【0068】
このように本実施形態では、上り信号を受信するBS上り信号処理部213a及び213bは、第2結合器209−1及び209−2のポートP14−1又はP14−2に接続されている。上り信号は、第2結合器209−1及び209−2により、分岐されることなくポートP15−1及びP15−2から出力される。そして、第2結合器209−1及び209−2から出力された上り信号は、CS上り信号処理部217に伝送される。よって、BS上り信号処理部213a及び213bからの上り信号は、分岐されないので、信号強度が減少することなく、CS上り信号処理部217に伝送される。従って、上り信号のSN比の劣化が抑えられ、通信システム20において安定した通信が実現できる。
【0069】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0070】
例えば、各部材、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0071】
10、20 通信システム
100、200 光張り出し無線基地局
101、201 集中基地局
103a、103b、203a、203b 遠隔基地局
104a、104b、204a、204b 領域
105、205 光ファイバ伝送路
107、207 第1結合器
109、209−1、209−2 第2結合器
110、210 移動局
P1〜P7、P11〜P13、P14−1、P14−2、P15−1、P15−2、P16−1、P16−2 ポート
111a、111b、211a、211b BS下り信号処理部
113a、113b、213a、213b BS上り信号処理部
115a、115b、215a、215b BS結合器
117、217 CS上り信号処理部
119、219 CS下り信号処理部
121、131−1、131−2 光電気変換部
122 信号処理部
123、123−1、123−2、125、125−1、125−2 無線部
126 加算部
127、139 電気光変換部
133 増幅部
135、137 ベースバンド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下り信号処理部及び上り信号処理部を有する集中基地局と、第1結合器及び第2結合器が設けられた光ファイバ伝送路を介して接続され、移動局と無線信号を送受信するN個の遠隔基地局(Nは2以上の自然数)とを備える無線基地局であって、
前記第1結合器は、N本のポートで構成される第1入出力ポート及び第2入出力ポートを有し、前記第1入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、前記第2入出力ポートから分岐して出力し、前記第2入出力ポートのいずれかのポートへの信号を、前記第1入出力ポートから分岐して出力し、
前記第2結合器は、第1ポート、第2ポート及び第3ポートを有し、第1ポートへの信号を第2ポートから出力し、第3ポートへの信号を第1ポートから出力し、
前記N個の遠隔基地局は、前記第1入出力ポートにそれぞれ接続され、
前記第2入出力ポートのうち1つのポートは、前記第1ポートに接続され、
前記第2入出力ポートの残りのポート及び前記第2ポートは、前記上り信号処理部に接続されている無線基地局。
【請求項2】
請求項1に記載の無線基地局において、前記第1結合器はNが2である3dBカプラであることを特徴とする無線基地局。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の無線基地局において、
前記上り信号処理部は、前記第2入出力ポートの残りのポート及び前記第2ポートからの信号をそれぞれ電気信号に変換するN個の電気光変換部と、当該電気光変換部からのN個の電気信号を合成して増幅する1個の増幅部とを備える
ことを特徴とする無線基地局。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無線基地局において、
前記無線信号は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)通信方式又はCDMA(Code Division Multiple Access)通信方式における信号であることを特徴とする無線基地局。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無線基地局において、前記第3ポートは、前記下り信号処理部に接続されていることを特徴とする無線基地局。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の無線基地局において、前記第2結合器は、波長分割多重方式カプラであることを特徴とする無線基地局。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の無線基地局において、前記第2結合器は、3端子サーキュレータであることを特徴とする無線基地局。
【請求項8】
下り信号処理部及び上り信号処理部を有する集中基地局と、第1結合器及びN個の第2結合器が設けられた光ファイバ伝送路を介して接続され、移動局と無線信号を送受信するN個の遠隔基地局(Nは2以上の自然数)とを備える無線基地局であって、
前記第1結合器は、N本のポートで構成される出力ポート及び1本のポートで構成される入力ポートを有し、前記入力ポートへの信号を、前記出力ポートから分岐して出力し、
前記第2結合器は、第1ポート、第2ポート及び第3ポートを有し、第1ポートへの信号を第2ポートから出力し、第3ポートへの信号を第1ポートから出力し、
前記N個の遠隔基地局は、前記N個の第2結合器の第1ポートにそれぞれ接続され、
前記N個の第2結合器の第2ポートは、前記上り信号処理部にそれぞれ接続され、
前記N個の第2結合器の第3ポートは、前記出力ポートにそれぞれ接続され、
前記入力ポートは、前記下り信号処理部に接続されている無線基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−90217(P2013−90217A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230117(P2011−230117)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】