説明

無線通信システムおよびそれを用いる給電監視制御システム

【課題】遠隔検針を行うことができる給電監視制御システムにおいて、新たなユニット電力計をネットワークに組入れる際に、容易かつ速やかに最適な設定を行えるようにする。
【解決手段】設定ツールから新たに設置されるユニット電力計T1−12に各種の設定を行い、起動操作を行うと、隣接局同士の通信による電波状況を測定し、最も電界強度の高いユニット電力計T3−12を中継して登録要求をジャンプ送信する。これに応答して、ゲートウエイGWbおよびサーバ装置1は、前記登録要求の送信経路、或いは再構築した送信経路(図5では再構築したT4−11)を経由して、登録応答を返信する。したがって、作業者が周囲の電波状況を測定して、ぶら下げるユニット電力計を一々設定したりすることなく、容易かつ速やかに設定を行うことができる。また、最も電界強度レベルが高い局など、最適な局にぶら下げを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置から、複数の無線通信装置がツリー状にネットワークを構築し、各無線通信装置で送受信すべきデータが、自機より上位側の無線通信装置で中継されて前記管理装置との間で送受信される無線通信システムおよびそれを用いる給電監視制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
前記のような無線通信システムを、電気、ガス、水道等の検針に用いた典型的な従来技術が、特許文献1に示されている。この従来技術では、検針データを上位側の端局(無線通信装置)に吸い上げて統合し、さらに上位側へと転送してゆくので、管理装置が各端局を個別にポーリングする場合に比べて、短時間でデータを収集できるようになっている。
【0003】
一方、特許文献2には、電話回線に接続される端局から、設定ツールにデータを一旦吸い上げ、新たに設置された端局に設定することで、端局交換に際して設定内容を自動的に引き継ぐことができる自動検針システムが提案されている。
【特許文献1】特開2000−187793号公報
【特許文献2】特開平7−162539号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、特許文献2の手法を特許文献1に適用することで、無線通信装置による端局の交換を容易に行うことができる。しかしながら、故障交換の場合は、データを吸い上げられない場合がある。また、新設や増設の場合は、作業者が周囲の電波状況を測定して、ぶら下がる無線通信装置などの通信経路を一々設定したりする必要がある。具体的には、前記電波状況の測定結果を別途電話などで管理装置側(営業所)などへ連絡し、その管理装置側(営業所)で管理されているネットワークのルートテーブル(マップ)を参照し、電波状況の良好な端局の中で、比較的ぶら下がっている端局の少ない端局を選び、その端局を発呼先に設定するという具合である。すなわち、管理装置側(営業所)主導で、ネットワークを再構築している。
【0005】
本発明の目的は、容易かつ速やかに、最適な設定を行うことができる無線通信システムおよびそれを用いる給電監視制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の無線通信システムは、ネットワークを管理する管理装置から、無線通信手段を有する複数の無線通信装置がツリー状に配列されて成り、各無線通信装置で送受信すべきデータが、自機より上位側の無線通信装置の無線通信手段で中継されて前記管理装置との間で送受信される無線通信システムにおいて、前記各無線通信装置は、前記ネットワークへ組み入れるためのトリガを発生する起動手段と、前記起動手段からのトリガに応答して前記無線通信手段を起動し、隣接する無線通信装置同士の通信による電波状況を判定し、前記無線通信手段に、前記電波状況が最も良好な無線通信装置に発呼させて、該無線通信装置から前記管理装置へ前記ネットワークへの登録要求を中継送信させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、多数の無線通信装置が管理装置からツリー状に配列されてネットワークが構成される無線通信システムにおいて、前記各無線通信装置は、新設や増設或いは故障交換でデータを引き継げない場合の更新などに伴い、付近の無線通信装置を中継して管理装置へネットワークへの登録要求を送信するにあたって、その登録モードへ移る起動手段および登録動作を制御する制御手段を設け、前記起動手段が操作されると、制御手段は無線通信手段を起動させて受信動作を行わせ、隣接する無線通信装置同士の通信による電波状況を測定させる。その測定結果から、制御手段は、前記無線通信手段に、最も良好な無線通信装置に発呼させて、該無線通信装置から前記管理装置へ前記ネットワークへの登録要求を中継送信させる。登録要求を受付けた管理装置は、その登録要求が正当なものであれば、逆の経路で、或いは新たに指定する経路で要求を出した無線通信装置へ登録応答を返信する。こうして、前記登録応答を受信した制御手段は、自機がぶら下がる無線通信装置を正式に決定し、以後その無線通信装置を介して前記管理装置と通信を行い、ネットワークへの組み入れが完了する。
【0008】
したがって、作業者が前記周囲の電波状況を測定して、ぶら下がる無線通信装置などの通信経路を一々設定したりすることなく、ネットワークを介して自動的に設定を行うことができる。また、最も電界強度レベルが高い無線通信装置や、伝送エラーが少ない無線通信装置など、最適な無線通信装置にぶら下げを行うことができる。こうして、容易かつ速やかに、最適な設定を行うことができる。
【0009】
また、本発明の無線通信システムは、少なくとも一部の無線通信装置において、前記制御手段は、前記無線通信手段に、隣接する無線通信装置に発呼させて前記ツリーの階層を順に辿って中継送信させる第1の動作モードと、隣接しない無線通信装置に発呼させて前記ツリーの階層を超越して中継送信させる第2の動作モードとを有し、前記登録要求を受信した無線通信装置では、該登録要求を前記第2の動作モードで中継送信することを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、前記のように複数の無線通信装置から管理装置まで送受信すべきデータを順次中継送信してゆくにあたって、少なくとも一部の無線通信装置において、ツリーの階層を順に辿る、すなわち自機より上位側の無線通信装置の総てを経由する第1の動作モードと、前記階層を超越する、すなわち一部の無線通信装置を経由しない第2の動作モードとの2つの経路を有し、通常のデータは前記第1の動作モードで、各階層の無線通信装置を順に辿って、適宜データが併合・分割されるなどして、好ましいタイミングで送信され、これに対して緊急のデータは、前記第2の動作モードで、一部の階層の無線通信装置を飛ばして、併合・分割されることなく、そのデータだけが直ちに送信される。そのような2つの動作モードを備える無線通信システムにおいて、前記登録要求は、前記第2の動作モードで、ジャンプ送信される。
【0011】
したがって、前記新設や増設或いは更新の無線通信装置を速やかにネットワークに組み入れることができる。
【0012】
さらにまた、本発明の無線通信システムでは、前記無線通信手段は、前記第1の動作モードにおいて、自機が中継局となってデータを転送する際は、自機で発生したデータを末端側から転送されて来たデータに併合して転送することを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、転送の際に、中継局となる無線通信装置では、自機で発生したセンシングデータなどを末端(下位)側から送られて来たセンシングデータなどに併合して転送することで、管理装置(上位)側となる程データ長が長くなるが、各無線通信装置が管理装置へデータを個別に送信してゆく場合に比べて、トラヒックを大幅に削減することができる。
【0014】
また、本発明の無線通信システムでは、前記無線通信手段は、前記第1の動作モードにおいて、自機が中継局となってデータを転送する際は、管理装置側から転送されて来たデータから自機が受取るべきデータを分割して転送することを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、転送の際に、中継局となる無線通信装置では、管理装置から自機への制御データなどを該管理装置(上位)側から送られて来た制御データなどから分割することで、管理装置(上位)側となる程データ長が長くなるが、管理装置が各無線通信装置へデータを個別に送信してゆく場合に比べて、トラヒックを大幅に削減することができる。
【0016】
さらにまた、本発明の無線通信システムは、交換すべき無線通信装置からデータを吸い上げて、新たに設置される無線通信装置に設定する設定ツールをさらに備えることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によれば、撤去される無線通信装置から、自機のぶら下がり先などのデータを吸い上げて、新たに設置される無線通信装置に自動的に設定することができ、更新作業を効率的に行うことができる。
【0018】
好ましくは、末端(下位)側から管理装置(上位)側へ伝送されるデータは各無線通信装置で収集されたセンシングデータであり、管理装置(上位)側から末端(下位)側へ伝送されるデータは各無線通信装置に対する制御データであることを特徴とする。
【0019】
また好ましくは、前記無線通信手段はPHS(Personal Handyphone System)トランシーバモードで通信を行うことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の給電監視制御システムは、前記の無線通信システムにおいて、無線通信装置に、センシングデータを取得する電力量計および制御データに応答して開閉制御を行う負荷開閉器が併設されて成ることを特徴とする。
【0021】
上記の構成によれば、時間帯別の使用電力量の集計や、入退居に伴う給停電を、作業者が直接契約家庭や事業所に出向くことなく、電力会社の営業所などで遠隔にて行うことができる。これによって、細かな料金体系を採用したり、課金や給停電を速やかに行うことができ、電力会社において、顧客サービスを向上することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の無線通信システムは、以上のように、多数の無線通信装置が管理装置からツリー状に配列されてネットワークが構成される無線通信システムにおいて、前記各無線通信装置が新設や増設などに伴い、付近の無線通信装置を中継して管理装置へネットワークへの登録要求を送信するにあたって、隣接する無線通信装置同士の通信による電波状況を測定し、その測定結果から最も良好な無線通信装置に発呼して前記登録要求を中継送信させる。
【0023】
それゆえ、作業者が前記周囲の電波状況を測定して、ぶら下がる無線通信装置などの通信経路を一々設定したりすることなく、ネットワークを介して自動的に設定を行うことができる。また、最も電界強度レベルが高い無線通信装置や、伝送エラーが少ない無線通信装置など、最適な無線通信装置にぶら下げを行うことができる。こうして、容易かつ速やかに、最適な設定を行うことができる。
【0024】
また、本発明の給電監視制御システムは、以上のように、前記の無線通信システムにおいて、無線通信装置に、前記センシングデータを取得する電力量計および前記制御データに応答して開閉制御を行う負荷開閉器が併設されて成る。
【0025】
それゆえ、時間帯別の使用電力量の集計や、入退居に伴う給停電を、作業者が直接契約家庭や事業所に出向くことなく、電力会社の営業所などで遠隔にて行うことができる。これによって、細かな料金体系を採用したり、課金や給停電を速やかに行うことができ、電力会社において、顧客サービスを向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、本発明の実施の一形態に係る給電監視制御システムの全体構成を示すブロック図である。この給電監視制御システムは、電力会社の営業所などに設置されるサーバ装置1と、そのサーバ装置1と社内光ファイバ網などの通信回線2を介して接続される1または複数のゲートウエイGWa,GWb,GWc,・・・(総称するときは、以下参照符号GWで示す)と、前記各ゲートウエイGWから最下位の末端局であるユニット電力計T1−1,T1−2,T1−3,・・・まで、複数の階層を備えるツリー状に配列される前記ユニット電力計T1−1,T1−2,T1−3,・・・;T2−1,T2−2,・・・;T3−1,T3−2,・・・(総称するときは、以下参照符号Tで示す)とを備えて構成される。
【0027】
各ユニット電力計Tは、本願出願人が先に特開2006−292442号公報や特開2006−170787号公報で提案したような構造に類似しており、たとえば図2で示すように構成される。すなわち、宅内の各配電線が接続される端子台6側から、負荷開閉器3、電力量計4および無線通信装置5が配列されて構成されている。前記電力量計4は、積算電力量を予め定める周期、たとえば30分毎に検針し、センシングデータであるその検針データを、無線通信装置5が、各ユニット電力計Tに予め設定されたタイミングに、自機の属するゲートウエイGWへ向けて送信し、集約されてサーバ装置1に入力される。一方、サーバ装置1からは、負荷開閉器3の開閉や、不達検針データを再送させるバックアップ検針などを行わせるための制御データが、必要に応じて、ゲートウエイGWを介して各無線通信装置5へ向けて送信される。
【0028】
前記サーバ装置1は、各ユニット電力計Tがどのように配列されているかを表す図1で示すようなルートテーブルを保持しており、上述のようにしてそれぞれに内蔵する無線通信装置5から定期的に電力量計4の検針データを取得し、必要に応じて各無線通信装置5を介して負荷開閉器3を制御することができるようになっており、時間帯別の使用電力量の集計や、入退居に伴う給停電を、作業者が直接契約家庭や事業所に出向くことなく、電力会社の営業所などで遠隔にて行うことができる。これによって、細かな料金体系を採用したり、課金や給停電を速やかに行うことができ、電力会社において、顧客サービスを向上することができるようになっている。
【0029】
各ユニット電力計Tにおいて、前記特許文献1の従来技術では、前記無線通信装置5の部分には、電柱などからの通信信号線を引込むタイプワイヤードの通信装置が使用されていたのを、本発明では、PHS(Personal Handyphone System)トランシーバモードで無線通信を行う装置を用い、以下のようにして通信動作を行う。前記PHSトランシーバモードでは、見通し可能な場合、半径150〜200mの範囲で通信可能となり、各無線通信装置5は、隣接する無線通信装置だけでなく、場合によっては、直接ゲートウエイGWと通信を行うことも可能になる。
【0030】
図3は、無線通信装置5の一構成例を示すブロック図である。この無線通信装置5は、無線通信手段である前記PHSの無線機11と、その通信を制御する無線通信制御部12およびタイマ13と、通信に必要なパラメータを記憶しているメモリ14と、前記メモリ14の内容の一部を設定することができる入力操作部15と、通信状況を記憶しているメモリ16と、後述する外部の設定ツールと接続される外部インタフェイス17と、電力量計4から検針データを受信するインタフェイス21と、前記負荷開閉器3へ制御データを送信するインタフェイス22と、それらの電力量計4および負荷開閉器3との通信を制御する機内通信制御部23と、前記検針データをバックアップ記憶しておくメモリ24と、前記検針データや制御データを前記無線機11から送受信するにあたって、後述するような併合・分割の処理を行うデータ加工部25と、そのデータ加工の際に使用されるワーキングメモリ26とを備えて構成される。
【0031】
一方、図4は、管理装置であるサーバ装置1の一構成例を示すブロック図である。サーバ装置1は、入力操作部51と、端局となる各ユニット電力計Tの電力量計4から検針データを収集するとともに、負荷開閉器3を制御するユニット制御部52と、その検針データや負荷の制御状況を記憶しているデータベース53と、各ユニット電力計Tの契約No.、自機の電話番号♯01および発呼先の電話番号♯11等の各ユニット電力計Tに関するデータを管理するネットワーク管理部56およびデータベース54と、前記通信回線2に接続され、ゲートウエイGWから各ユニット電力計Tと通信を行うインタフェイス57とを備えて構成される。
【0032】
前記ゲートウエイGWは、前記図3で示す無線通信装置5の構成において、電力量計4および負荷開閉器3との通信を制御する機内通信制御部23、インタフェイス21,22およびデータメモリ24に代えて、通信回線2と通信を行う通信制御部およびインタフェイスを備えて構成される。
【0033】
上述のように構成される給電監視制御システムにおいて、各無線通信装置5は、前記入力操作部15から設定され、前記メモリ14に、前記自機の電話番号♯01を有するとともに、通常時に前記検針データを転送する上位の相手(発呼)先の電話番号♯11と、緊急の制御時や後述する登録要求および応答の中継送信時に使用されるもう1つの電話番号♯12とを有する。前記電話番号♯11は前記ルートテーブルの階層に従う自機に隣接するユニット電力計の電話番号であり、もう1つの電話番号♯12は少なくとも一部のユニット電力計で前記階層を超越する自機に直接は隣接しないユニット電力計の電話番号である。
【0034】
具体的には、図1の例では、最下位の末端局であるユニット電力計T1−1,T1−2,T1−3,T1−4,T1−5;T1−11,T1−12(総称するときは、以下参照符号T1で示す)には、それぞれ前記電話番号♯01として、a−300,a−310,a−320,a−330,a−340;b−300,b−310が、前記入力操作部15から予め登録されている。そして、電話番号♯11には、それぞれ1つ上位の局であるユニット電力計T2−2,T2−4,T2−6,T2−8,T2−10;T2−12,T2−14の電話番号a−120,a−140,a−160,a−180,a−200;b−120,b−140が予め登録されている。
【0035】
これに対して、前記緊急時や登録要求および応答の中継送信時に使用される電話番号♯12には、それぞれ2つ以上上位の局であるユニット電力計の電話番号、たとえばユニット電力計T1−11,T1−12では、T4−11,T3−12の電話番号b−30,b−80が、前記入力操作部15から予め登録されている。なお、この電話番号♯12は、予め設定されていなくても、電界強度のモニタリングによって、周囲のユニット電力計の電話番号および階層を検知し、自機と比べ、より上位のユニット電力計の電話番号を自立的に検索して設定するようにしてもよい。
【0036】
このように構成される無線通信装置5において、先ず第1の動作モードである通常状態では、無線通信制御部12は、無線機11で受信された下位側からの検針データを前記データ加工部25に入力する。一方、前記データ加工部25には、前記インタフェイス21を介して機内通信制御部23が受信し、メモリ24に格納しておいた自機の電力量計4からの検針データが、予め定める送信周期、たとえば前記30分毎に読出されている。そして前記データ加工部25は、ワーキングメモリ26を使用して、入力されたデータを併合する処理を行い、新たな検針データを作成する。
【0037】
その新たな検針データには、無線通信制御部12において、前記メモリ14の電話番号♯01に格納されている自機の電話番号、たとえば前記ユニット電力計T3−12ではb−80が付加された後、タイマ13で規定されたタイミングで、無線機11から、前記電話番号♯11に格納されている自機に隣接する上位側の無線通信装置の電話番号、たとえば前記ユニット電力計T3−12ではユニット電力計T4−11のb−30に発呼させて送信を行う。サーバ装置1では、インタフェイス57からユニット制御部52が検針データを受信し、併合されているデータを分割して、データベース53に、需要家毎に格納してゆく。
【0038】
こうして、自機が中継局となってデータを転送する際に、無線通信制御部12が、下位側からの検針データに、自機の検針データを併合して、上位側へ転送してゆくことで、サーバ装置1(上位)側となる程データ長が長くなるが、各無線通信装置がサーバ装置1へデータを個別に送信してゆく場合に比べて、トラヒックを大幅に削減することができる。なお、自機が末端局である場合は、転送されて来る検針データが無いので、前記無線機11での受信は行われず、またデータ加工部25での検針データの併合は行われず、メモリ24からの検針データがそのまま送信される。
【0039】
これに対して、サーバ装置1からの制御データには、そのヘッダ部分に、前記ルートテーブルに従い途中に経由すべき無線通信装置の電話番号が総て記載されており、無線通信制御部12は、自機に届いた制御データを解析し、次に送信すべき無線通信装置の電話番号に発呼することで転送を行う。たとえば前記ユニット電力計T4−11で中継されたサーバ装置1からの制御データは、任意のタイミングで、次の階層のユニット電力計T3−11とT3−12との内、データに従って、たとえばT3−12に転送されることになる。このとき、前記無線機11で受信された制御データは、無線通信制御部12から前記データ加工部25に入力されて、ワーキングメモリ26を使用して自機宛の制御データが分割される。その制御データに応答して、機内通信制御部23は、前記インタフェイス22を介して、前記負荷開閉器3の開閉制御を行い、或いは不達となった検針データをメモリ24から読出して、前記送信機11にバックアップ送信させる。
【0040】
こうして、上位側からの制御データから、自機が受取るべき制御データを分割して、下位側へ転送してゆくことで、サーバ装置1(上位)側となる程データ長が長くなるが、サーバ装置1が各無線通信装置へデータを個別に送信してゆく場合に比べて、トラヒックを大幅に削減することができる。なお、自機が末端局である場合は、転送すべき制御データが無いので、前記無線機11での送信は行われず、またデータ加工部25での制御データの分割は行われない。図1では、ゲートウエイGWa側のツリーにおいて、前記検針データの併合および制御データの分割の様子を分り易く示すように、データ量に対応した太さの矢印を付して示している。
【0041】
前記メモリ24に格納されるデータは、図3において参照符号24aで示すような、毎時0分および30分において電力量計4で検針された積算電力量のデータであり、或いは図示しない停電などの情報も合わせて格納されていてもよく、その記憶容量は、検針データを、たとえば40日分蓄積可能な容量に選ばれる。サーバ装置1側のデータベース53には、需要家毎の検針データや、負荷の制御状況、給停電の状況などが、さらに長期間分、格納されている。
【0042】
これに対して、前記負荷開閉器3からの開閉制御の結果や、バックアップ検針データなどの緊急に伝送すべきデータが発生すると、無線通信制御部12は、第2の動作モードである緊急状態となる。そして、無線通信制御部12は、それらのデータに、電話番号♯01に格納されている自機の電話番号を付加して送信データを作成し、無線機11に、メモリ14に前記電話番号♯12として格納されている自機に隣接していないジャンプ先の無線通信装置の電話番号、たとえば前記ユニット電力計T1−12ではユニット電力計T3−12のb−80で発呼させて送信を行う。このとき、PHSトランシーバモードでは、1:1の通信しか行えないので、既にそのジャンプ先のユニット電力計T3−12が話中であるときには、前記無線通信制御部12は、通信が終了すると想定されるまでの間待機した後、前記緊急時のデータを送信する。すなわち、各無線通信装置5は、1回の通信を15秒以内で終えるようになっており、前記ジャンプ送信ができなかった場合、再試行を5秒間隔で3回行うことで、前記ジャンプ送信を実現する。
【0043】
そのデータを無線機11で受信したユニット電力計T3−12の無線通信制御部12は、前記無線機11に自機のメモリ14に前記電話番号♯12として格納されているゲートウエイGWbに即座に発呼させて転送を行う。こうして、下位側からの緊急時のデータを最小限の中継回数で速やかに伝送することができる。
【0044】
また、サーバ装置1からの、たとえば前記入退居に伴う給停電(負荷開閉器3の開閉制御)やバックアップ検針データの送信要求などの緊急の制御データは、ユニット制御部52からインタフェイス57を介して送信され、ゲートウエイGWbを経由して、その制御データに格納されている前記ユニット電力計T3−12の電話番号b−80に発呼されて送信が行われる。これを受信したユニット電力計T3−12の無線通信装置5の通信制御部12は、同様に制御データ中に格納されている前記ユニット電力計T1−12の電話番号b−310に発呼させて転送を行う。制御データを受信した前記ユニット電力計T1−12の機内通信制御部23は、前記インタフェイス22を介して、前記負荷開閉器3の開閉制御を行い、或いは不達となった検針データをメモリ24から読出して、前記無線機11にバックアップ送信させる。こうして、上位側からの緊急時のデータも、最小限の中継回数で速やかに伝送することができる。
【0045】
このようにして、第1の動作モードの通常状態では、定時の検針データの収集や制御データの配信を規則的にかつ短時間で行うことができるとともに、第2の動作モードの緊急時や異常時などでは、速やかにデータを伝送することができるようになっている。また、各無線通信装置5のメモリ14には、隣接する上位の無線通信装置の電話番号♯11やジャンプ先の上位の無線通信装置の電話番号♯12を記憶しておくだけで、前記ツリー全体のルートテーブルを備えていなくてもよく、記憶容量を小さくすることができるとともに、ルート変更も容易である。
【0046】
また、前記メモリ14には、入力操作部15から、自機が前記ルートテーブルにおけるどの階層に属するのかを表す階層情報が登録されており、前記無線通信制御部12は、送信時に、その階層情報を自機の電話番号に合わせて送信しており、他の無線通信装置の無線通信制御部12は、その階層情報を受信し、受信された最も上位の階層の無線通信装置の電話番号を、前記電話番号♯12に登録する。図1の例では、前記ゲートウエイGWa,GWb,GWc,・・・が最上位の第1の階層に位置し、ユニット電力計T5−1,T5−2;T5−11,T5−12が次の第2の階層に位置し、同様にユニット電力計T4−1〜T4−4;T4−11,T4−12がさらに次の第3の階層に位置し、ユニット電力計T3−1〜T3−5;T3−11,T3−12がさらに次の第4の階層に位置し、ユニット電力計T2−1〜T2−10;T2−11〜T2−14がさらに次の第5の階層に位置し、ユニット電力計T1−1〜T1−5;T1−11,T1−12がさらに次の第6の階層に位置する。
【0047】
したがって、たとえば上述の説明では、末端局のユニット電力計T1−11において、前記電話番号♯12にはユニット電力計T4−11の電話番号b−30が登録されているけれども、電波環境が改善するなどして、直接ゲートウエイGWbと通信可能となると、そのゲートウエイGWbの電話番号に更新する。一方、電波環境が悪化するなどして、ユニット電力計T4−11からの発信信号を受信できなくなると、1階層下のユニット電力計T3−11からの発信信号を受信してみて、受信できると、その電話番号b−70が登録される。
【0048】
ここで、通信状況を記憶しているメモリ16には、図3において参照符号16aで示すように、各無線通信装置から送信された信号の無線機11による受信結果が格納されており、同じ階層の無線通信装置からの送信信号が複数受信される場合には、電界強度レベルの平均値が最も高い(たとえば30dBμV以上)局が選択される。或いは、BERが低い局を選択するようにしてもよく、それらを併用するようにしてもよい。また、ジャンプ送信には確実に転送されてゆくことが要求されるので、前記電界強度レベルが所定レベルを下回る局は、その階層で1つしか存在しなくても選択されず、さらに下層の無線通信装置がジャンプ先に選択されることになる。さらに、各無線通信装置で選択されたジャンプ先が、予め定める周期、たとえば1日に1回、サーバ装置1に送信されて、サーバ装置1側からの制御データについても、同じ無線通信装置を中継してジャンプ送信が行われることが望ましい。特に、前記バックアップ検針データや負荷開閉器3の制御結果などのように、サーバ装置1が目的とするユニット電力計に対するコマンドを送信し、その実行結果を必要とする場合、上りと下りとで同一のルートを利用することで、信頼性を向上することができる(応答が帰って来る可能性が高い)。
【0049】
このように構成することで、前記緊急時や異常時などにジャンプ送信を行うにあたって、その時点で最大限到達可能な範囲の無線通信装置に向けて送信を行うことができ、中継の段数を最小限とし、最も短時間でデータを伝送することができる。本実施の形態では、前記電話番号♯12には、ジャンプ先の電話番号が1つ記憶されているだけであるけれども、前記電界強度レベルの平均値および階層が次に高い無線通信装置からの電話番号が合わせて記憶されてもよく、第1の電話番号で所定回数ジャンプ送信に失敗したら、その次位の無線通信装置へ発呼するようにしてもよい。
【0050】
上述のように構成される給電監視制御システムにおいて、注目すべきは、本発明では、ツリー状のネットワークに新たなユニット電力計Tを組入れるにあたって、起動手段としての前記入力操作部15から、その操作が行われると、該入力操作部15が、制御手段としての前記無線通信制御部12へトリガを与え、それに応答して、無線通信制御部12は、前記無線機11を起動し、隣接する無線通信装置同士の通信による電波状況を判定して、前記無線機11に前記電波状況が最も良好な無線通信装置に発呼させて、該無線通信装置5から前記サーバ装置1へ前記ネットワークへの登録要求を送信させることである。
【0051】
このような新たなユニット電力計Tの組入れは、新設や増設或いは交換によって発生する。その交換の内、通常の更新作業では、後述するようにして専用の設定ツールが用いられ、撤去される無線通信装置のデータが吸い上げられて、新たに設置されるユニット電力計Tの無線通信装置に設定されるので、上述のような電波状況の判定は行われなくてもよい。これに対して、前記交換の内、故障交換でデータを引き継げない場合の更新、および新設や増設の場合には、上述のような電波状況の判定が行われる。
【0052】
図5は、そのような電波状況の判定を行った上での新たなユニット電力計Tのネットワークへの組入れ動作を説明するための図である。先ず設定ツール60から、新たに設置されるユニット電力計(図5の例ではT1−12)のメモリ14へ、各種の設定が行われる。前記メモリ14には、ユニット電力計のメーカID、機種ID、機番および前記自機の電話番号♯01等のデータが格納されるとともに、需要家の契約Noなどが適宜格納されていてもよい。前記メーカID、機種ID、機番等のデータはメーカ側で予め格納されていてもよく、また前記設定ツール60からの設定も、実際の設置箇所で行われてもよく、或いは営業所等で事前に行われていてもよい。
【0053】
前記設定の終わったユニット電力計T1−12が設置され、前記入力操作部15から、或いは設定ツール60から、起動操作が行われると、前述のように無線通信制御部12にトリガが入力され、それに応答して、無線通信制御部12は、前記無線機11を起動し、その受信結果から、前記図3において参照符号16aで示すような電界強度テーブルを作成してゆく。所定期間に亘って周辺の電波状況の監視を終了すると、無線通信制御部12は、最も電界強度の高い無線通信装置の電話番号(図5の例ではT3−12のb−80)を前記ジャンプ送信に使用する電話番号♯12に登録した後、少なくとも契約No.、前記自機の電話番号♯01、ユニット電力計のメーカID、機種ID、機番等のデータから成る登録要求を作成し、無線機11から前記電話番号♯12に登録した無線通信装置に発呼させて、ゲートウエイGWbからサーバ装置1へ送信させる。
【0054】
前記登録要求を受信したサーバ装置1のネットワーク管理部56は、その新たなユニット電力計T1−12を含めた前記ルートテーブルを作成するなどの登録処理を行い、前記データベース54の内容を更新するとともに、作成したルートテーブルに従う経路で、ユニット電力計T1−12へ登録応答を返信する。その際、図5の例では、中継するユニット電力計が、前記T3−12から、T4−11に変更になっている。すなわち、図1において、当初は実線の経路で前記登録要求をジャンプ送信したのに対して、サーバ装置1で再構築されたネットワークでは、仮想線の経路が指定され、ネットワークへの組み入れが完了する。以後この経路を使用して、30分検針データなどの送信が行われている。
【0055】
一方、サーバ装置1では、入力操作部51からデータベース54に事前に入力されている契約者情報や、電話などで実際の設置作業者から送られてきた情報と、前記ゲートウエイGWbから受信した情報との突き合わせがネットワーク管理部56で行われ、契約No.や設置機種の間違い等があれば、適宜作業者に通知が行われる。
【0056】
また、図6の例は、通常の交換の場合の新たなユニット電力計Tのネットワークへの組入れ動作を説明するための図である。この場合は、前述のように撤去するユニット電力計からのデータを吸い上げて再登録することが可能であるので、先ず設定ツール60から、新たに設置されるユニット電力計(図6の例でもT1−12)のメモリ14へ、吸い上げておいた契約No.、自機電話番号♯01および発呼先電話番号♯11,♯12等のデータのコピーが行われるとともに、他の設定が行われる。設定の終わったユニット電力計T1−12が設置され、前記入力操作部15から、或いは設定ツール60から、起動操作が行われると、前述のように無線通信制御部12にトリガが入力され、それに応答して無線通信制御部12は動作を開始し、撤去機からコピーされたメモリ14の電話番号♯12(図6の例ではT3−12のb−80)に発呼し、登録要求をジャンプ送信する。
【0057】
前記登録要求を受信したサーバ装置1のネットワーク管理部56は、以前から使用されていたルートであるので、ルートの再構築は行わず、その新たなユニット電力計T1−12のIDなどの登録処理を行い、データベース54の内容を更新するとともに、送信経路とは逆の経路で、ユニット電力計T1−12へ登録応答を返信する。以後は図5と同じである。
【0058】
このように新たなユニット電力計Tをネットワークに組み入れるにあたって、そのトリガを与えると、無線通信制御部12が無線機11を起動し、隣接する無線通信装置5同士の通信結果から電波状況を判定して、前記無線機11を前記電波状況が最も良好な無線通信装置(図5および図6の例ではユニット電力計T3−12)に発呼させて、該ユニット電力計T3−12から管理装置(図5および図6の例ではサーバ装置1)へ前記ネットワークへの登録要求を中継送信させ、登録要求を受付けたサーバ装置1は、その登録要求が正当なものであれば、逆の経路で、或いは新たに指定する経路で、要求を出したユニット電力計T3−12へ登録応答を返信してネットワークへの組み入れを完了するので、多数のユニット電力計Tがサーバ装置1からツリー状に配列されてネットワークが構成される無線通信システムにおいて、作業者が前記周囲の電波状況を測定して、ぶら下がるユニット電力計などの通信経路を一々設定したりすることなく、ネットワークを介して自動的に設定を行うことができる。また、最も電界強度レベルが高い無線通信装置や、伝送エラーが少ない無線通信装置など、最適な無線通信装置にぶら下げを行うことができる。こうして、容易かつ速やかに、最適な設定を行うことができる。さらにまた、検針データを速やかに送信できるようになる。
【0059】
また、前記のように登録要求および登録応答をジャンプ送信することで、新設や増設或いは更新の無線通信装置を速やかにネットワークに組み入れることができる。
【0060】
さらにまた、撤去される無線通信装置から、自機のぶら下がり先などのデータを吸い上げて、新たに設置される無線通信装置に自動的に設定する設定ツール60を用いることで、更新作業を効率的に行うことができる。
【0061】
なお、上記実施形態では、管理装置が、サーバ装置1とゲートウエイGWとから成る例を示した。これは、管理装置の一例であり、複数のサーバ装置を備えている管理装置、ゲートウエイGWを使用していない管理装置等であってもよい。また、登録要求を受付ける管理装置がゲートウエイGWであってもよい。さらにまた、各ユニット電力計T間の無線通信方式としてPHSを例示したが、他の無線通信方式を採用してもよく、或いは有線通信方式を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の一形態に係る給電監視制御システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】前記給電監視制御システムに用いられるユニット電力計の一構成例を示す正面図である。
【図3】前記ユニット電力計における無線通信装置の一構成例を示すブロック図である。
【図4】サーバ装置の一構成例を示すブロック図である。
【図5】新たなユニット電力計のネットワークへの組入れ動作の一例を説明するための図である。
【図6】新たなユニット電力計のネットワークへの組入れ動作の他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0063】
1 サーバ装置
2 通信回線
3 負荷開閉器
4 電力量計
5 無線通信装置
6 端子台
11 無線機
12 無線通信制御部
13 タイマ
14,16,24 メモリ
15,51 入力操作部
17 外部インタフェイス
21,22,57 インタフェイス
23 機内通信制御部
25 データ加工部
26 ワーキングメモリ
52 ユニット制御部
53,54 データベース
56 ネットワーク管理部
T1−1〜T1−5,T1−11,T1−12 ユニット電力計
T2−1〜T2−10,T2−11〜T2−14 ユニット電力計
T3−1〜T3−5,T3−11,T3−12 ユニット電力計
T4−1〜T4−4,T4−11,T4−12 ユニット電力計
T5−1,T5−2,T5−11,T5−12 ユニット電力計
GWa,GWb,GWc,・・・ ゲートウエイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを管理する管理装置から、無線通信手段を有する複数の無線通信装置がツリー状に配列されて成り、各無線通信装置で送受信すべきデータが、自機より上位側の無線通信装置の無線通信手段で中継されて前記管理装置との間で送受信される無線通信システムにおいて、
前記各無線通信装置は、
前記ネットワークへ組み入れるためのトリガを発生する起動手段と、
前記起動手段からのトリガに応答して前記無線通信手段を起動し、隣接する無線通信装置同士の通信による電波状況を判定し、前記無線通信手段に、前記電波状況が最も良好な無線通信装置に発呼させて、該無線通信装置から前記管理装置へ前記ネットワークへの登録要求を中継送信させる制御手段とを備えることを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
少なくとも一部の無線通信装置において、前記制御手段は、前記無線通信手段に、隣接する無線通信装置に発呼させて前記ツリーの階層を順に辿って中継送信させる第1の動作モードと、隣接しない無線通信装置に発呼させて前記ツリーの階層を超越して中継送信させる第2の動作モードとを有し、前記登録要求を受信した無線通信装置では、該登録要求を前記第2の動作モードで中継送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記無線通信手段は、前記第1の動作モードにおいて、自機が中継局となってデータを転送する際は、自機で発生したデータを末端側から転送されて来たデータに併合して転送することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記無線通信手段は、前記第1の動作モードにおいて、自機が中継局となってデータを転送する際は、管理装置側から転送されて来たデータから自機が受取るべきデータを分割して転送することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
【請求項5】
交換すべき無線通信装置からデータを吸い上げて、新たに設置される無線通信装置に設定する設定ツールをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項6】
末端側から管理装置側へ伝送されるデータは各無線通信装置で収集されたセンシングデータであり、管理装置側から末端側へ伝送されるデータは各無線通信装置に対する制御データであることを特徴とする請求項3または4記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記無線通信手段はPHSトランシーバモードで通信を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項8】
前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、無線通信装置に、センシングデータを取得する電力量計および制御データに応答して開閉制御を行う負荷開閉器が併設されて成ることを特徴とする給電監視制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−188935(P2009−188935A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29487(P2008−29487)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(000204424)大井電気株式会社 (25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】