説明

無線通信システムにおけるリンク適応的データ転送方法

本発明の一実施様相によるデータ転送方法によれば、無線ネットワークまたは無線通信ステムの送信デバイスで、第1データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する過程で、該受信デバイスにA/Vデータストリームを転送するためのチャネルの品質が変更された場合、受信デバイスに転送するA/Vデータストリームのデータフォーマットを第2データフォーマットに変更することを決定する。この送信デバイスは、前記第2データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関するもので、より具体的には、無線通信システムにおけるリンク適応的(link-adaptive)データ転送方法、リンク適応的データ転送のための制御方法、データ処理方法及びそのための使用者ディバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
無線チャネル(radio channel)を通じてオーディオまたはビデオデータを転送する場合、受信側における受信品質は、無線リンクの状態に多く影響を受ける。特に、DVDプレーヤー、カムコーダ、デジタルカメラ、PCまたはネットワークからオーディオデータまたは動映像ストリームを無線で転送し、デジタルTV(DTV)またはLCDモニターなどのようなディスプレイ装置(displayer)を介して実時間でディスプレイする場合、無線リンク状態の変化は、ディスプレイされる画面品質に深刻な劣化(deterioration)を招く恐れがある。
【0003】
このような状況で、等時性転送(isochronous transmission)は、ディスプレイ装置がオーディオまたは動映像ストリームを受信して画面に表示できるように一様な速度でデータ流れが続くのを保障する。しかし、等時性転送であっても受信側における受信品質を保障するためには元来のデータソースのデータレート(source rate)より大きいか、または、少なくとも等しいデータ転送率でデータ転送が可能なようにチャネル状態が維持されなければならない。
【0004】
図1は、チャネル状態が変わ続く状況で受信品質が変化される状況を説明するための図である。上記のように、ディスプレイ装置が特定装置からオーディオまたは動映像ストリームを受信して画面に表示するためには、ソースデータのデータレート以上のデータ転送速度が保障されなければならない。図1で、実線は、一定以上の受信品質確保のために保障されるべきデータレートを表し、破線は、チャネル状態が変化することにしたがってシステムで支援可能なデータレートを表す。‘A’領域は、支援可能なデータレートが、要求されるデータレートよりも高い領域で、一定水準以上の受信品質の確保が可能である。‘B’領域は、チャネル状態がますます悪化し、支援可能なデータレートと要求されるデータレートとがほとんど同一な水準の領域で、受信側における受信誤り率(error rate)が増加し、結果として受信品質が次第に悪くなる。‘C’領域は、チャネル状態が非常に悪くなり、支援可能なデータレートが要求されるデータレートよりもはるかに低くなる領域で、動映像では画面がぼける状態が続く等、受信品質が非常に悪化してしまう。
【0005】
以上で説明したように、高速の大容量オーディオまたはビデオストリームを無線リンクを通じて転送する場合、無線リンクの状態は受信品質に大きな影響を及ぼす。特に、ディスプレイ装置が他の装置からオーディオまたは動映像ストリームを受信して画面に表示する等時性転送では、チャネル状態の変化が受信品質に重大な悪影響を及ぼすことができるから、無線通信システムでチャネル状態の変化に適応的に対応できる方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためのもので、その目的は、無線通信システムまたは無線ネットワークでチャネル状態の変化に適応的に対応できる方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、無線通信システムまたは無線ネットワークでチャネル状態に適応的に対応できるようにするための送信側特定プロトコルレイヤーにおける制御方法及びデータ処理方法を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、物理階層データレートを制御するためのデータ処理方法及びそのための使用者ディバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
無線通信システム上で特定装置が他の装置からオーディオまたは動映像ストリームを受信して一定水準以上の品質を保障しながら出力するためには、ソースデータのデータレート(以下、‘ソースレート’という。)以上のデータ転送速度が継続して支援されなければならない。可変的な状態を持つ無線リンク上でソースレート以上のデータ転送速度を継続して支援できる方法には、下記の2つを考慮することができる。
【0010】
その第一は、可変的なチャネル状態に応じてシステムで支援できるデータ転送速度を可変させることである。すなわち、チャネル状態が悪化する状況で、システムは使用可能なチャネル資源の全てを用いて支援可能なデータ転送速度を上げることによって、悪化したチャネル状態を考慮してもデータ転送速度をソースレートに合わせることができる方法である。しかし、チャネル資源が限定されている点から、この方法は限界を持たざるをえない。
【0011】
第二は、可変的なチャネル状態に応じてソースレートを変化させることによって、システムで支援しなければならないデータ転送速度を可変させる方法である。すなわち、チャネル状態が悪化する場合、システムが支援できるデータ転送速度は低くならざるをえないので、低くなるデータ転送速度に合わせてソースレートも低くすることによって、ソースレートとシステムで支援可能なデータ転送速度間のバランスを維持する方法である。
【0012】
図2は、上記した第二の方法をより具体的に説明するための図である。図2で、‘A’領域は、ソースレートによって要求されるデータ転送速度よりもシステムで支援できるデータ転送速度が高い領域で、この領域では受信側において特別な問題は発生しない。次第にチャネル状態が悪くなる場合、ソースレートをそのまま維持すると、システムで支援できるデータ転送速度がソースレートによって要求されるデータ転送速度よりも低くなるので、受信側における受信品質は顕著に悪化することとなる。このような状態を防止するために、図2の‘B’領域で、ソースレートによって要求されるデータ転送速度をシステムで支援可能なデータ転送速度以下に下げることによって、受信側で動映像の画面がぼける等の極端な受信品質低下現象を防止することができる。例えば、1080pのデータフォーマットを有するA/Vデータストリームを転送する途中にチャネル状態が悪くなったことに気付くと、送信装置でこのA/Vデータストリームのデータフォーマットを1080iに変更し、ソースレートを下げることができる。
【0013】
本発明の一実施様相によるデータ転送方法によれば、無線ネットワークまたは無線通信ステムの送信デバイスで、第1データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する過程で、前記受信デバイスにA/Vデータストリームを転送するためのチャネルの品質が変更された場合、前記受信デバイスに転送するA/Vデータストリームのデータフォーマットを第2データフォーマットに変更することを決定する。前記送信デバイスは、前記第2データフォーマットを有するA/Vデータストリームを前記受信デバイスに転送する。
【0014】
本発明の他の実施様相による制御方法によれば、無線ネットワークまたは無線通信システムに含まれる送信デバイスで、第1データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する。前記A/Vデータストリームが転送されるチャネルの品質が変更された場合、前記送信デバイスの第1プロトコル階層から上位階層にチャネル品質が変更されたことを通知し、前記上位階層で、前記受信デバイスに転送するA/Vデータストリームのデータフォーマットを第2データフォーマットに変更することを決定する。前記送信デバイスは、前記第2データフォーマットを有するA/Vデータストリームを前記受信デバイスに転送する。
【0015】
本発明のさらに他の実施様相によるデータ処理方法は、ビデオデータを転送する送信装置のプロトコル階層におけるリンク適応的データ転送のためのデータ処理方法であって、上位階層からビデオフレームを構成するピクセルの色情報を示すデータビットを受け取る段階と、各ピクセルの各色情報を示す全体データビットの中から選択された一部データビットを含む第1データユニットを形成する段階と、少なくとも2つ以上の第1データユニットを含む第2データユニットを生成する段階と、を含んでなることができる。
【0016】
本発明のさらに他の実施様相による使用者デバイスは、入力されるオーディオまたはビデオデータのソースレートを調整するイメージスケーラと、入力データを低速チャネルを通じて転送するためにデータ処理を行なう第1データ処理モジュールと、前記イメージスケーラによりソースレートが調整されたオーディオまたはビデオデータを高速チャネルを通じて転送するためにデータ処理を行なう第2データ処理モジュールと、を含んでなることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】チャネル状態が変わり続く状況で受信品質が変化する状況を説明するための図である。
【図2】本発明の概念的特徴を説明するための図である。
【図3】WVANの構成の一例を示す図である。
【図4】既に設定されたWVANでソースディバイスからシンクディバイスにA/Vデータストリームを転送するために連結を設定する過程を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の好ましい一実施例による手続を示すフローチャートである。
【図6】本発明の好ましい他の実施例による手続を示すフローチャートである。
【図7】本発明の好ましい一実施例による物理階層におけるデータレートを変更できる方式の一例を示す図である。
【図8】本発明の好ましい一実施例によるデータパケットフォーマットの一例を示す図である。
【図9】本発明の好ましい一実施例によってシンクディバイスのMAC/PHYレイヤーで行なわれるCRDデコーディング方式を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施例によるディバイスの物理階層のブロック構成図である。
【図11】図10のコンプレッサ12の細部構成の一例を示す図である。
【図12】図12及び図13は、それぞれLRP転送モジュール及びHRP転送モジュールの構成の一例を示すブロック構成図である。
【図13】図12及び図13は、それぞれLRP転送モジュール及びHRP転送モジュールの構成の一例を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下で添付の図面を参照しつつ説明される本発明の好ましい実施例によって本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されることができる。以下の実施例は、本発明の技術的特徴が無線私設網(WPAN:Wireless Private Access Network)の一種であるWVAN(Wireless Video Area Network)に適用された例とする。WVANは、60GHz帯の周波数帯域を用いて10m以内の近距離で1080pのA/Vストリームを圧縮無しで転送するように4.5Gbps以上のスループット(throughput)を提供できる無線ネットワークである。
【0019】
図3は、WVANの構成の一例を示す図である。WVANは、2つ以上の使用者デバイス31〜35で構成され、そのうちの一つのデバイスは調整器(coordinator)31として動作する。調整器31は、WVANの基本タイミングを提供し、QoS(Quality of Service)要求事項を制御する等の役割を果たす。すなわち、WVANは、物理階層としてHRP(high−rate physical layer)とLRP(low−rate physical layer)を支援する。HRPは、1Gbps以上のデータ転送速度を支援できる物理階層であり、LRPは、数Mbpsのデータ転送速度を支援する物理階層である。HRPは、高志向性(highly directional)であって、ユニキャスト連結(unicast connection)を通じて等時性(isochronous)データストリーム、非同期データ、MAC命令語(command)及びA/V制御データの転送に用いられる。LRPは、指向性または全方向性(omni−directional)モードを支援し、ユニキャストまたは放送を通じてビーコン、非同期データ、MAC命令語の転送などに用いられる。
【0020】
図4は、既に設定されたWVANで第1デバイス(制御器)の制御下に、ソース(source)デバイスからシンク(sink)デバイスにA/V(audio and video)データストリームを転送するために連結(connection)を設定する過程を説明するためのフローチャートである。図4の例では、シンクデバイスがWVANの調整器(coordinator)として動作するが、別のデバイスが調整器として動作しても良い。各デバイスは、プロトコル階層として物理階層(PHY)、媒体接続階層(MAC)及びAVC階層を含んで構成される。AVC階層は、AVCメッセージを用いてWVANにおいてソースデバイスとシンクデバイス間のA/Vストリーム連結を制御し、他のデバイスを制御(電源オン/オフ(on/off)、再生/停止(play/stop)等)し、クロック同期(ピクセルクロック、オーディオクロック、オーディオ及びビデオ間の同期)を制御する。
【0021】
図4を参照すると、第1デバイスは、シンクデバイスとソースデバイスに連結要請メッセージ(CONNECT_REQUEST)を転送する[S41、S45]。この連結要請メッセージは、A/Vストリームが転送される宛先デバイス、すなわち、シンクデバイスのID(DEVID)と、ソースデバイスのID及び動作コード(operation code)を含む。連結要請メッセージを受信したシンクデバイスとソースデバイスは、連結手続(connection process)を行なった後、第1デバイスに連結応答メッセージ(CONNECT_RESPONSE)を転送する[S44,S48]。
【0022】
ソースデバイスはシンクデバイスと連結を設定した後に、該シンクデバイスが支援するデータフォーマット情報を得るためにシンクデバイスに入力フォーマット要請メッセージ(INPUT_FORMAT_REQUEST)を転送する[S49]。この入力フォーマット要請メッセージを受信したシンクデバイスは、入力フォーマット応答メッセージ(INPUT_FORMAT_RESPONSE)をソースデバイスに転送し、シンクデバイスが支援するデータフォーマット情報を知らせる[S50]。続いて、シンクデバイスは、転送するA/Vデータのデータフォーマット情報(AVI InfoPacket、Audio InfoPacket)を含む出力フォーマット要請メッセージ(OUTPUT_FORMAT_REQUEST)をソースデバイスに転送し[S51]、ソースデバイスはこれに対する応答メッセージ(OUTPUT_FORMAT_RESPONSE)をシンクデバイスに転送する[S52]。
【0023】
ソースデバイスのAVCレイヤーは、上記出力フォーマット要請メッセージに含まれたオーディオ/ビデオフォーマット情報に基づいて帯域幅を予約することを指示するために、MACレイヤーにBW−RESERVATION.reqプリミティブを転送する[S53]。このBW−RESERVATION.reqプリミティブは、ソースデバイスによりシンクデバイスにA/Vデータストリームを転送するために要求されるデータレート情報を含む。
【0024】
ソースデバイスのMACレイヤーは、調整器のMACレイヤーと帯域幅予約(bandwidth reservation)手続を行なう[S54]。帯域幅予約手続が成功的に終了すると、ソースデバイスのMACレイヤーはAVCレイヤーにBW−RESERVATION.rspプリミティブを伝達し、帯域幅が成功的に割り当てられたことを知らせる[S55]。すると、ソースデバイスはシンクデバイスに、予約されたチャネル資源を通じてA/Vストリームを転送する[S56]。
【0025】
図5は、本発明による好ましい一実施例による手続を示すフローチャートである。図5は、ソースデバイスとシンクデバイス間にA/Vデータストリーム転送のための連結が設定された後に、チャネル状態が変化することにしたがってA/Vデータストリームのデータフォーマットを変更させることによってソースレートを制御する実施例に関する。
【0026】
図5の実施例は、ソースデバイスがオーディオまたはビデオストリームのデータフォーマットを変更させることによってソースレートを可変させうるような性能を保有していることを前提とする。例えば、ビデオデータストリームの場合、ソースレートは、解像度、各ピクセルを構成するRGBまたはYCbCrデータのビット数、フレームのリフラッシュレート(refresh rate)などにより決定されるので、これらの決定因子を変更させることによってソースレートを変更させることができる。オーディオデータストリームの場合は、オーディオ出力のサンプリングレートやビットサイズ(bits size)を変更させることによってソースレートを変化させることができる。
【0027】
図5を参照すると、シンクデバイスは、ソースデバイスから転送されるデータパケットからチャネルの状態及び信号の品質を測定する。このシンクデバイスは、測定されたチャネルの状態及び信号の品質に基づいてPER(Pixel Error Rate)、BER(Bit Error Rate)、SNRなどのようなチャネル品質(または、信号品質)情報を生成し、これをリンク推薦応答メッセージ(Link Recommendation Response)を通じてソースデバイスに転送する[S62]。リンク推薦応答メッセージは、ソースデバイスがシンクデバイスに転送したリンク推薦要請メッセージ[S61]に対する応答として転送されることができる。シンクデバイスは、ソースデバイスがリンク推薦要請メッセージを転送しなかった場合においても、自体的な判断によって、例えば、チャネル状態が急激に悪化する場合に、リンク推薦応答メッセージを転送することができる。ソースデバイスが多数のリンク適応技法を使用できる場合に、シンクデバイスはリンク推薦応答メッセージを通じて特定リンク適応技法を使用することを推薦することができる。あるいは、ソースデバイスは、シンクデバイスから受信する信号を用いて直接チャネル品質を測定しても良い。
【0028】
ソースデバイスのPHY階層は、シンクデバイスから転送されたリンク推薦応答メッセージに含まれたチャネル品質情報またはソースデバイスが直接測定したチャネル品質により把握される現在のチャネル状態に適当な物理階層のデータレートを選択し、選択されたデータレートに変更し[S63]、物理階層のデータレートが変更された事実及び変更された物理階層データレートをPHYRateChange.indプリミティブを通じてAVC階層に伝達する[S64]。物理階層のデータレートは、変調(modulation)方式やチャネルコーディング時のコーディングレートを可変させることによって変更させることができる。
【0029】
ソースデバイスのAVC階層は、当該変更された物理階層データレートに合わせて変更されるソースレートを算出し、算出されたソースレートに応じて変更されて出力されるA/Vデータストリームのデータフォーマットを決定する[S65]。例えば、変更前に非圧縮(uncompressed)1080pのデータフォーマットを有するA/Vデータストリームを転送していた場合にチャネル状態が悪化すると、転送されるA/Vデータストリームのデータフォーマットを非圧縮1080iに変更するように決定することができる。
【0030】
ソースデバイスのAVCレイヤーは、シンクデバイスに、変更されたA/Vデータストリームのデータフォーマットと関連した情報を知らせるために出力フォーマット変更要請メッセージ(OUTPUT_CHANGE_REQ)を転送し[S66]、このシンクデバイスからそれに対する応答メッセージ(OUTPUT_CHANGE_RSP)を受信する[S67]。この出力フォーマット変更要請メッセージは、変更されたA/Vデータストリームのデータフォーマット情報を含む。このデータフォーマット情報は、データタイプ(ビデオまたはオーディオ)とデータタイプに対応する変更されたデータフォーマットを含む。
【0031】
ソースデバイスは、変更されたソースレートによって要求されるチャネル資源を要請するために帯域幅予約手続を行なう。すなわち、ソースデバイスのAVCレイヤーが、変更されたソースレートによってMACレイヤーに帯域幅変更要請をすると[S68]、このMACレイヤーはシンクデバイスのMACレイヤーに帯域幅要請メッセージを転送し[S69]、それに対する応答メッセージを受信する[S72]。このソースデバイスのMACレイヤーは、帯域幅予約手続が成功的に完了したことをAVCレイヤーに伝達する[S73]。すると、ソースデバイスのAVCレイヤーはその上位レイヤーに、S65段階で決定されたソースレート情報またはA/Vデータフォーマット情報を伝達する[S73]。この上位レイヤーはまたはAVCレイヤーは、変更されたソースレート情報またはA/Vデータストリームのデータフォーマット情報によってA/Vデータストリームのデータフォーマットを変更し、A/Vデータストリームを転送する[S75]。
【0032】
図6は、本発明の好ましい他の実施例による手続を示すフローチャートである。図6は、図5と同様に、図4の手続によってソースデバイスとシンクデバイス間にA/Vデータストリーム転送のための連結が設定された後に、チャネル状態が変化することにしたがってソースレートを変更させる実施例を説明する。
【0033】
図6を参照すると、ソースデバイスのMAC/PHYレイヤーからシンクデバイスのMAC/PHYレイヤーにリンク推薦要請メッセージ(Link Recommendation Request)を転送し[S81]、それに対する応答としてシンクデバイスのMAC/PHYレイヤーからソースデバイスのMAC/PHYレイヤーにリンク推薦応答メッセージ(Link Recommendation Response)を転送する[S82]。このリンク推薦要請メッセージ及びリンク推薦応答メッセージの詳細は、図5で説明した通りである。
【0034】
ソースデバイスのMAC/PHYレイヤーは、リンク推薦応答メッセージに含まれたチャネル品質情報が提供する現在のチャネル状態に適合した物理階層のデータレートを算出する[S83]。例えば、シンクデバイスがチャネル品質情報として提供したPER(Pixel Error Rate)またはBER(Bit Error Rate)が既に設定された臨界値以上であれば、現在のチャネル状態が悪化したことを意味する。チャネル状態が悪化した状況で現在の物理階層データレートを維持すると、受信側、すなわちシンクデバイスにおけるPERまたはBERなどのチャネル品質パラメータは、引き続き悪い状態を維持することとなる。したがって、チャネル状態が悪化すると、物理階層データレートを下げなければならない。そうしないと、受信側におけるPERまたはBERなどのチャネル品質パラメータで評価されうる受信品質を改善させることができなくなる。
【0035】
物理チャネルで物理階層データレートを変更させうる例として、デジタル変調(digital modulation)方式の変更やチャネルコーディング時のコーディングレート(coding rate)の変更などを挙げることができる。デジタル変調は、データビットをシンボルにマッピングさせることを意味し、デジタル変調方式の変更によって一つのシンボルにマッピングされるデータビットの個数を増やしたり減らしたりする方式で物理階層データレートを変更させることができる。例えば、WVANではシンボルマッピング方式としてQPSKや16−QAMなどを使用することができるが、16−QAMからQPSKにマッピング方式を変更すると、一つのシンボルにマッピングされるデータビットの個数が減るので物理階層コーディングレートは減少する。このコーディングレートは、チャネルコーディングにより情報ビットに付加されるパリティビットと関連したパラメーターで、コーディングレートを変更することによって有効データレートを可変させることができる。チャネルコーディングが行なわれるデータ単位、例えば、フレームごとにコーディングレートを可変させる方式も可能である。
【0036】
図7は、本発明の好ましい一実施例による物理階層におけるデータレートを変更できる方式の一例を説明するための図である。デジタルビデオデータは、動映像を構成する連続したフレームをデジタル化したデータで、一つのフレームは解像度によって異なる数多くのピクセル(pixels)で構成される。各ピクセルは、RGB、YCbCrなどのように各色成分を表現するデータを含む。例えば、RGB方式の場合、一つのピクセルは、8ビット、10ビットまたは12ビットの赤(red)、緑(Green)、青(Blue)の成分で表現されることができる。図7の例は、上位階層から伝達されたRGBデータの大きさを物理階層で再調整(reordering)する実施例である。以下、このようなデータ処理方式をCRDコーディング(Color Reduction Coding)方式と称する。
【0037】
再び図6を参照すると、ソースデバイスのMAC/PHYレイヤーはAVCレイヤーからA/Vデータを伝達を受け取る[S84]。このソースデバイスのMAC/PHYレイヤーは、AVCレイヤーから伝達されたA/VデータにCRDコーディングを行なう[S85]。このCRDコーディング方式を図7に基づいてより具体的に説明すると、下記の通りである。
【0038】
図7で、CRDコーディングにより、各色成分を構成する多数のビットのうち、所定個数のLSB(Least Significant Bit)以外の残りのMSB(Most Significant Bit)で別のデータユニット(以下、‘MDU(MSB Data Unit)'という。)を構成する。例えば、各色成分が10ビットで表現される場合、各色成分の上位7個のビットで一つのMDUを構成することができる。この時、MDU構成において除外される3個のビットは捨てられたり、または、各色成分の下位3ビットで別のデータユニットを構成したのち圧縮して転送されることができる。一つのピクセルの各色成分を表現するデータビットでは上位ビットが下位ビットより重要度が大きい。よって、ビデオデータを上位ビットのみで再構成して受信側に転送すると、受信側では受信品質の差をほとんど感じられないながらもデータレートを減らすことができる。
【0039】
図8は、本発明の好ましい一実施例によるデータパケットフォーマット(data packet format)の一例を示す図である。データパケットは、PLCPヘッダ、MPDU及びビームトラッキング(Beam Tracking)フィールドを含む。PLCPヘッダは、HRPプリアンブル、HRPヘッダ、MACヘッダ及びHCSフィールドで構成され、MPDUは多数のTDU(Transmission Data Unit)で構成される。HRPプリアンブルは、受信側、すなわちシンクデバイスで自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)、位相推定及びチャネル推定をできるようにするフィールドである。各TDUは、一つのMDU、テールビット及びパッドビットを含む。各TDUを、2つ以上のMDUが含まれるように構成することも可能である。該当のTDUを構成するビットの重要度を考慮して異なるコーディングレートを各TDUに適用する方式でチャネルコーディングを行なうことができる。
【0040】
表1には、本発明の好ましい一実施例によるHRPヘッダのデータフォーマットの一例を示す。本発明の好ましい一実施例によるHRPヘッダは、MPDUにCRDコーディングが用いられたか否かを表す指示子と、CRDコーディングが用いられた場合、このCRDコーディングと関連した情報を含む。
【0041】
【表1】

HRPヘッダは、HRPモードインデックスフィールド、MPDU長フィールド、ビームトラッキングフィールド、エラー保護フィールド、UEPオフセットフィールド及びCRDフィールドを含んで構成される。HRPモードインデックスフィールドは、MPDUフィールドで使われたデータレート及び変調方式を表す。MPDU長フィールドは、MPDUフィールドの長さを表し、ビームトラッキングフィールドは、MPDUに続いてビームトラッキング情報が含まれているかを表す。エラー保護フィールドは、MPDUにいかなるエラー保護方式が使われたかを表す。エラー保護方式としてはEEP(Equal Error Protection)、UEP(Unequal Error Protection)またはCRD方式を挙げることができる。UEPオフセットフィールドは、UEP方式が使われた場合にUEPコーディングが始まった位置を表すフィールドである。CRDフィールドは、MPDUでCRD方式が使われた場合、CRDと関連した情報を提供する。例えば、10ビットからなる各色情報の上位7ビットでMDUを構成し、残りの下位3ビットを捨てたり(discard)、圧縮して転送する場合、これと関連した情報を提供する。他の例として、それぞれ24ビットで構成されるRGBデータに対しては、各色情報の上位4ビットのみを受信側に転送することができる。
【0042】
図6で、ソースデバイスのMAC/PHYレイヤーは、CRDコーディングを含むデータ処理を行ない、A/Vデータをシンクデバイスに転送する[S86]。シンクデバイスのMAC/PHYレイヤーは、受信したA/Vデータに対してCRDデコーディングを含むデータ処理を行なった後[S87]、CRDデコーディングされたデータをAVCレイヤーに伝達する[S88]。
【0043】
図9は、シンクデバイスのMAC/PHYレイヤーで行なわれるCRDデコーディング方式を説明するための図である。シンクデバイスのMAC/PHYレイヤーは、受信したデータパケットのPLCPヘッダに含まれたCRDフィールドから、ソースデバイスで行なわれたCRDコーディングと関連した情報、例えば、各ピクセルの各色情報でMDUに含まれた上位ビットの個数、残り下位ビットの処理方式、下位ビットが圧縮された場合に圧縮方式などを獲得する。このシンクデバイスのMAC/PHYレイヤーは、CRDフィールドを通じて獲得した情報を用いて各ピクセルの色情報を復元する。この時、ソースデバイスでCRDを行なう過程で下位ビットが捨てられた場合、捨てられたビットの平均値を埋めることによってCRDコーディング前のデータを復元することが好ましい。例えば、4ビットが捨てられた場合、捨てられた4ビットは‘0000’〜‘1111’のうちのいずれか一つになるので、捨てられたビットをその平均値、すなわち‘0111’と仮定して埋め込む。平均値以外の特定値、例えば‘0000’または‘0011’などの値を任意に埋め込んでも良い。CRDコーディング時に下位ビットが圧縮された場合、圧縮を解除して元来のデータを復元する。
【0044】
本発明の一実施例によるCRDコーディング方式は、デジタル変調方式の変更やチャネルコーディング時のコーディングレート変更方式と共に用いられることができる。すなわち、チャネル状況に応じて物理階層データレートを変更させるために、要求される物理階層データレートを算出し、CRDコーディング方式と、デジタル変調方式の変更及びコーディングレート変更のうち少なくとも一つとを一緒に適用し、算出された物理階層データレートに合わせるようにすることができる。
【0045】
図10は、本発明の一実施例によるデバイスの物理階層のブロック構成図である。図10の実施例は、本発明の一特徴によるソースレートの調整を物理階層で行なうことができるようにシステム的に具現した例である。本発明の一実施例によるデバイスは、ビデオソースプロセッサ10と、LRP転送モジュール20と、HRP転送モジュール30を含んで構成される。ビデオソースプロセッサ10は、イメージスケーラ11と、コンプレッサ12と、ブロックインタリービングユニット13と、データリオーダリングユニット14と、を含む。
【0046】
イメージスケーラ11に入力されるA/Vデータのソースレートを調整するためにイメージスケーリング(image scaling)を行なう。イメージスケーリングは様々な方法で行なわれることができ、その例には次のような方法がある。その第一は、A/Vデータの出力カラースペース(output color space)を減らす方法で、例えば、24ビットの出力カラースペースを10ビットに減らす方法である。第二は、ビデオ出力のピクセル数をスケーリングする方法で、例えば、1920×1080の解像度を1280×720に減らす方法である。第三は、ビデオ出力のフレームリフラッシュレート(frame refresh rate)を調整する方法で、例えば60fbpsのビデオ出力を30fbpsに減らす方法である。第四は、オーディオ出力のサンプリングレートまたはビットサイズを変更させる方法で、例えば、40khzのサンプリングレートを20khzに減らしたり、16ビットのビットサイズを8ビットに減らす方法である。第五は、上記のようなCRDコーディング方式によってソースレートを調整する方法である。これらの方法はそれぞれ別個に行なわれても良く、または、2つ以上の方法を組み合わせて用いても良い。
【0047】
イメージスケーラ11によりデータ処理が行なわれたデータは、追加的にブロックインタリービングユニット13及びデータリオーダリングユニット14のうち少なくとも一つによりデータ処理され、HRP転送モジュール30に出力されることができる。他の方法として、ブロックインタリービングユニット13及びデータリオーダリングユニット14のうち少なくとも一つによりデータ処理される代わりに、直接HRP転送モジュール30に出力されても良い。
【0048】
コンプレッサ12は、入力されるビデオデータに対して損失圧縮(lossy compression)または無損失圧縮(lossless compression)を行ない、A/Vデータのソースレートを調整する。図11は、コンプレッサ12の細部構成の一例を示す図である。図11で、コンプレッサは、多数のサブユニットからなり、カラートランスフォーマ121と、イントラプレディクティブコーダ122と、量子化器123と、エントロピーコーダ124と、を含む。カラートランスフォーマ121は、カラースペースを変換し、ソースデータのカラーデータにダウンサンプリング(down sampling)を行なう。例えば、RGB4:4:4をYCrCb4:2:2に変換することでピクセルデータのビット数を減らすことができる。イントラプレディクティブコーダ122は、DPCM(Differential Pulse Coded Modulation)またはMP(Median Prediction)を用いてイメージ処理を行なうことで、空間リダンダンシ(spatial redundancy)を減少させる。量子化器123は、ログスケール(logarithmic scale)でLSBデータのビット数を減少させる。エントロピーコーダ124は、イントラプレディクティブコーダ122または量子化器123により処理されたビデオビットストリームの平均長さを效率的に減少させる。
【0049】
コンプレッサ12を構成するユニットの少なくとも2つ以上の組み合わせにより様々な方法で入力データを圧縮させることができる。この時、2種類の組み合わせが可能である。第一の方法は、無損失圧縮組み合わせ(lossless compression combination)で、イントラプレディクティブコーダ122及びエントロピーコーダ124により入力データを圧縮させると、データ損失無しでビデオデータの圧縮が可能になる。第二の方法は、損失圧縮組み合わせ(lossy compression combination)で、カラートランスフォーマ121及び量子化器123のいずれか一方でも含まれる組み合わせによりデータを圧縮すると、ビデオデータの損失が発生する。
【0050】
ブロックインタリービングユニット13及びデータリオーダリングユニット14は、UEPを支援するためのモジュールである。ブロックインタリービングユニット13は、ビデオデータに対してピクセル単位に一定の規則によってインタリービングを行なう。データリオーダリングユニット14は、UEPが用いられる時にビデオデータに対してその重要度によってデータの位置を再配列する。再配列されたビデオデータに対しては重要度によって異なるコーディングレートを適用し、チャネルコーディングを行なう。
【0051】
LRP転送モジュール20は、非同期データなどのような入力データをLRPチャネルを通じて転送するためのデータ処理を行なう。HRP転送モジュール30は、ソースプロセッサ10から出力されたA/VデータをHRPチャネルを通じて転送するためのデータ処理を行なう。図12及び図13はそれぞれ、LRP転送モジュール及びHRP転送モジュールの構成の一例を示すブロック構成図である。図12及び図13のLRP転送モジュール及びHRP転送モジュールは、OFDM方式によって入力データにデータ処理を行なう。各構成要素は公知のものであるので、その詳細な説明は省略する。
【0052】
イメージスケーラ11及びコンプレッサ12は選択的に用いられることができる。したがって、送信側デバイスがイメージスケーラ11及びコンプレッサ12のいずれか一つを用いてソースレートを変更させたい場合にはこれと関連した情報を受信側に提供しなければならない。このため、送信側及び受信側は事前にシグナリング過程を通じてソースレートを調整するか否か及びその具体的方法に関する情報を交換してあらかじめ知っていなければならない。
【0053】
以上で使われた用語は別のものに取り替えられることができる。例えば、デバイスは、使用者装置(または機器)、ステーション(station)等にすることができ、調整器は、調整(または制御)装置、調整(または制御)デバイス、調整(または制御)ステーション、コーディネータ(coordinator)、PNC(Piconet coordinator)などとすることができる。また、以上の実施例では、本発明の技術的特徴がWVANに適用された例を中心に説明したが、本発明の技術的特徴は、peer−to−peer通信システムまたは他の無線ネットワークシステムでも適用可能である。
【0054】
以上の実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定の形態で結合されたものである。各構成要素または特徴は別の明示的な言及がない限り選択的なものとして考慮されるべきである。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施されても良く、一部構成要素及び/または特徴を結合して本発明の実施例を構成しても良い。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は他の実施例に含まれることができ、または、他の実施例の対応する構成または特徴と取り替えられることができる。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることもできることは明らかである。
【0055】
本発明による実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現されることができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例は一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現されることができる。
【0056】
ファームウエアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能または動作を行なうモジュール、手続、関数などの形態で具現されることができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに格納されてプロセッサーにより駆動されることができる。このメモリユニットはプロセッサの内部または外部に位置し、公知の様々な手段によりプロセッサとデータを交換することができる。
【0057】
本発明の実施例によれば、無線通信システムまたは無線ネットワークで時間的に変化するチャネル状態に能動的に対処し、受信側における受信品質を一定水準以上に維持し続くことができる。また、本発明によるCRD技法によって物理階層データレートを制御することができる。
【0058】
以上で説明した本発明の属する技術分野における当業者は、本発明がその技術的思想や必須特徴を変更することなく他の具体的な形態に実施できるということを理解することができる。したがって、以上で説明された実施例はいずれの面においても例示的であり、限定的に解釈されてはいけない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明ではなく後述する特許請求の範囲によって定められ、よって、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその同等概念から導き出される変更または変形された形態はいずれも本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、peer−to−peer通信システムまたは無線ネットワークでデバイス間のA/Vデータストリーム転送時に適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークの送信デバイスでA/Vデータストリームを転送する方法であって、
第1データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する段階と、
前記受信デバイスにA/Vデータストリームを転送するためのチャネルの品質が変更された場合、前記受信デバイスに転送するA/Vデータストリームのデータフォーマットを第2データフォーマットに変更することを決定する段階と、
前記第2データフォーマットを有するA/Vデータストリームを前記受信デバイスに転送する段階と、
を含む、データ転送方法。
【請求項2】
前記チャネル品質が変更されることにしたがって物理階層のデータレートを変更させる段階をさらに含む、請求項1に記載のデータ転送方法。
【請求項3】
前記受信デバイスに前記第2データフォーマットと関連した情報を転送する段階をさらに含む、請求項1に記載のデータ転送方法。
【請求項4】
前記無線ネットワークで無線資源割当を制御する特定制御デバイスに、前記変更された物理階層データレートによって要求される無線資源割当を要請する段階をさらに含む、請求項2に記載のデータ転送方法。
【請求項5】
前記チャネルの品質が悪化した場合、前記第2データフォーマットは、前記第1データフォーマットよりも低いデータレートを要求するデータフォーマットである、請求項1に記載のデータ転送方法。
【請求項6】
無線ネットワークに含まれる送信デバイスにおけるA/Vデータ転送のための制御方法であって、
第1データフォーマットを有するA/Vデータストリームを受信デバイスに転送する段階と、
前記A/Vデータストリームが転送されるチャネルの品質が変更された場合、第1プロトコル階層から上位階層にチャネル品質が変更されたことを通知する段階と、
前記上位階層で前記受信デバイスに転送するA/Vデータストリームのデータフォーマットを第2データフォーマットに変更することを決定する段階と、
前記第2データフォーマットを有するA/Vデータストリームを前記受信デバイスに転送する段階と、
を含む、制御方法。
【請求項7】
前記上位階層から前記受信デバイスに前記第2データフォーマットと関連した情報を転送する段階をさらに含む、請求項6に記載の制御方法。
【請求項8】
前記第1プロトコル階層はMAC階層であり、前記上位階層はAVC階層である、請求項6に記載の制御方法。
【請求項9】
前記チャネルの品質が悪化した場合、前記第2データフォーマットは、前記第1データフォーマットよりも低いデータレートを要求するデータフォーマットである、請求項6に記載の制御方法。
【請求項10】
前記無線ネットワークで無線資源割当を制御する特定制御デバイスに、前記第2データフォーマットによって要求される無線資源割当を要請する段階をさらに含む、請求項6に記載の制御方法。
【請求項11】
ビデオデータを転送する送信装置のプロトコル階層におけるリンク適応的データ転送のためのデータ処理方法であって、
上位階層からビデオフレームを構成するピクセルの色情報を示すデータビットを受け取る段階と、
各ピクセルの各色情報を示す全体データビットの中から選択された一部データビットを含む第1データユニットを形成する段階と、
少なくとも2つ以上の第1データユニットを含む第2データユニットを生成する段階と、
を含む、データ処理方法。
【請求項12】
前記選択された一部データビットは、前記各色情報を示す全体データビットのうち、所定個数の最上位データビットである、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項13】
前記各色情報を示す全体データビットのうち、選択されなかったデータビットは捨てられる、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記各色情報を示す全体データビットのうち、選択されなかったデータビットは圧縮されて受信側に転送される、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項15】
前記第2データユニットは、ヘッダをさらに含む、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項16】
前記ヘッダは、前記第1データユニットの有無を表す指示子と、前記第1データユニットの形成方法と関連した情報と、を含む、請求項15に記載のデータ処理方法。
【請求項17】
前記プロトコル階層は、物理階層または媒体接続階層(MAC)である、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項18】
前記第2データユニットに適用されるチャネルマッピンク方式を変更したり、チャネルコーディング時のコーディングレートを変更する段階をさらに含む、請求項11に記載のデータ処理方法。
【請求項19】
入力されるオーディオまたはビデオデータのソースレートを調整するイメージスケーラと、
入力データを低速チャネルを通じて転送するためにデータ処理を行なう第1データ処理モジュールと、
前記イメージスケーラによりソースレートが調整されたオーディオまたはビデオデータを高速チャネルを通じて転送するためにデータ処理を行なう第2データ処理モジュールを含む、使用者デバイス。
【請求項20】
前記イメージスケーラ、前記第1データ処理モジュール及び第2データモジュールは、物理階層に含まれる、請求項18に記載の使用者デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−518653(P2010−518653A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524566(P2009−524566)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【国際出願番号】PCT/KR2007/004271
【国際公開番号】WO2008/030032
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】