説明

無線通信システム及び方法、ゲートウェイ

【課題】 MSで送受信されるユーザトラフィックをゲートウェイに集中しないように分散する。
【解決手段】 ゲートウェイをシグナリング処理装置GW−DP201とベアラデータ処理装置GW−EP301,302に分け、シグナリング処理装置GW−DP201を集中設置、ベアラデータ処理装置GW−EP301,302を基地局BSの設置位置に近いネットワークへと分散設置する。シグナリング処理装置GW−DP201は、端末からの接続要求に対して、端末が収容されている基地局の位置を認識して、基地局に近いネットワークに接続されているベアラデータ処理装置GW−EP301,302を割出し、基地局に割出したベアラデータ処理装置GW−EP301,302へと接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム及び方法、ゲートウェイに係り、特に、通信ネットワークの負荷分散効果を高める、移動体通信システム等の無線通信システム及び無線通信方法、無線通信システムに移動体通信システム等の無線通信システム、無線通信システムに使用される分散型のゲートウェイに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動体通信システムは、階層構造を有している。階層構造を有する移動体通信システムの一例として、WiMAXシステムについて説明する。
図23は、WiMAXシステムの概略を説明する図である。
WiMAXシステムは、移動体端末(MS:Mobile Station)700、基地局(BS:Base Station)600、BS601、BS602、BSを管理するアクセスサービスネットワーク−ゲートウェイ(ASN−GW:Access Service Network − Gateway)100、コネクティビティサービスネットワーク(CSN:Connectivity Service Network)400を備える。CSN400には、課金、認証に関わるエーエーエー(AAA:Authentication、Authorization、and Accounting)が存在する。またCSN400には、Mobile IPをサポートするシステムではホームエージェント(HA:Home Agent)が存在する。CSN400は、インターネットサービスを提供している場合には、インターネット500と接続されている。
【0003】
WiMAXシステムは、複数のBS600、BS601、BS602をネットワーク5002、ネットワーク5003、ネットワーク5001を介してASN−GW100に接続される階層構造を有している。このように移動体通信システムが階層構造を有している理由の一つに、MS700のモビリティ実現がある。例えば、MS700がBS600からBS601へ移動する場合を考える。移動元のBS600と移動先のBS601が同一のASN−GW100に集約されていることで、ASN−GW100がMS700の移動を検出してサービスを継続したハンドーバ(ハンドオーバ)が実現できる。
【0004】
図25は、標準化団体のWiMAX Forumで規定されているWiMAXの接続シーケンスを説明する図である。
MS700、BS600、ASN−GW100、CSN400は、規定に従ったメッセージのやり取りを行い(800〜821)、MS700とBS600間に無線パス822、BS600とASN−GW100の間にGRE(Generic Routing Encapsulation)カプセリングパス823を確立する。MS700がインターネットにアクセスする場合、MS700は、ユーザデータを、無線データ7100としてBS600に送信する。BS600は、受信したユーザデータをASN−GW100へGREカプセリングデータ7101として転送する。さらに、ASN−GW100はユーザデータをCSN400へ転送し、CSN400はインターネット500へと転送する。
【0005】
図26は、BSとASN−GW間のGREカプセリングデータのGREパケットフォーマットを示す図である。GREパケットは、IPヘッダ7050、GREヘッダ7051、ユーザデータ7052を含む。ユーザデータ7052は、MS700が送信したIPパケットである。IPヘッダ7050には、BS600とASN−GW100のIPアドレスが格納され、GREトンネルを終端するBS600とASN−GW100の通信用アドレスとして使われる。GREヘッダ7051には、例えば、RFC2784およびRFC1701に規定されているGRE KEYが入っており、MS700の特定に使われる。
このように階層化された移動体システムでは、MS700が通信するユーザデータは、無線データ7100として無線区間を介してBS600を通り、BS600とASN−GW100間のネットワーク5002、ネットワーク5001を通り、ASN−GW100を経由してCSN400に到着する。CSN400は、ルーティングに従いユーザデータをインターネット500に転送する。
【0006】
図24は、WiMAXシステムのASN−GWの機能概略図である。
また、WiMAX Forumでは、ASN−GWの機能として、シグナリングを処理する機能とベアラデータを処理機能に分離することが図24に示す形で規定されており、シグナリングを処理する機能部をASN−GW Decision Point200、ベアラデータを処理する機能部をASN−GW Enforcement Point300と呼ばれている。
従来技術として、特開2009−253678では、ベアラデータ処理機能へ割り当て方法として、装置の負荷を見て割当てる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−253678号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】RFC2784 Generic Rounting Encapsulation(GRE)
【非特許文献2】RFC1701 Generic Rounting Encapsulation(GRE)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来の移動体通信システムでは、階層型ネットワークが適用されているため、複数の基地局がASN−GW100に集中的に接続されている。そのため、複数のBS配下にいる多数のMSが通信するデータはネットワーク5002、ネットワーク5003を通る毎に多重され、更にネットワークを束ねるネットワーク5001にて更に多重されてASN−GW100に到着し、集中する。つまりASN−GW100に近づくにつれて、データトラフィック量は増加する。このデータトラフィックの増加は、近年の移動体通信の発達やコンテンツの大容量化にともない、ネットワーク容量を圧迫することが想定され、ネットワーク負荷を減らすニーズが求められている。また、特開2009−253678では、シグナリング機能部とベアラデータ機能部を分けること、及び、ベアラデータ機能部は、その機能部の負荷量を見てユーザを割り付けることが提案されている。しかし、装置内におけるベアラデータ機能部の負荷を分散させることはできるが、ネットワーク全体のデータトラフィック負荷を分散させることはできない。解決案として単純にASN−GWを分散設置した場合には、ASN−GWを跨ぐハンドオーバが頻発してしまうことが想定され、ハンドーバの為のシグナリング量が増加し、Mobile IPを適用していないシステムではサービス断が発生してしまう場合がある。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑み、基地局に近いネットワークに配置されたベアラデータ処理装置によってベアラデータの終端処理を行い、同じネットワークに接続されるインターネットへと転送することにより、ネットワーク負荷を分散させることを、目的のひとつとする。また、本発明は、シグナリング処理装置を集中設置することにより、ハンドーバ時は、基地局にとってはゲートウェイ内のハンドーバとして処理することを、他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、更にそれら複数の基地局の各々が複数の移動体端末と通信を行うような階層構造を有する移動体通信システムにおいて、ゲートウェイはシグナリング処理装置とベアラデータ処理装置に分け、シグナリング処理装置は集中設置、ベアラデータ処理装置は基地局に近いネットワークへと分散設置する。ゲートウェイのシグナリング処理装置は、端末からの接続要求に対して、端末が収容されている基地局の位置から、基地局に近いネットワークに接続されているベアラデータ処理装置を割出し、基地局に割出したベアラデータ処理装置へと接続させる。またベアラデータ処理装置をエリア内に複数設けることで、あるベアラデータ処理装置が障害である場合には、障害ではない他のベアラデータ処理装置を特定して、基地局に通知する。
【0012】
本発明の第1の解決手段によると、
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおいて、
ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局は、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求を送信し、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
無線通信システムが提供される。
【0013】
本発明の第2の解決手段によると、
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおける無線通信方法であって、
ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局は、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求を送信し、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
無線通信方法が提供される。
【0014】
本発明の第3の解決手段によると、
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおけるゲートウェイであって、
前記ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局から、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求が送信され、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
ゲートウェイが提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、基地局に近いネットワークに配置されたベアラデータ処理装置によってベアラデータの終端処理を行い、同じネットワークに接続されるインターネットへと転送することができるため、ネットワーク負荷を分散させることができる。また、シグナリング処理装置は集中設置しているため、ハンドーバ時は、基地局にとってはゲートウェイ内のハンドーバとして処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した移動体通信システムの一実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるシグナリング処理装置の構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の構成図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるBS位置管理テーブルの一例を示す図である。
【図5】ベアラデータ処理装置の位置管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】ベアラデータ処理装置におけるベアラデータ組立・分解に必要な情報テーブルの一例を示す図である。
【図7】IPinIPエンカプセレーション処理/デカプセレーション処理を説明する図である。
【図8】ベアラデータ処理装置における課金に必要な統計情報を格納するテーブルの一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態における接続処理を説明するシーケンス図である。
【図10】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置のベアラデータ転送を説明するフローチャートである。
【図12】ベアラデータ処理装置への設定要求のフォーマット例を示す図である。
【図13】デカプセレーション処理を説明する図である。
【図14】エンカプセレーション処理を説明する図である。
【図15】本発明の一実施の形態における切断処理を説明するシーケンス図である。
【図16】本発明の一実施の形態におけるBS位置管理テーブルの一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施の形態におけるBSIDのフォーマットを説明する図である。
【図18】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。
【図19】本発明の一実施の形態におけるBS位置管理テーブルの一例を示す図である。
【図20】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。
【図21】本発明の一実施の形態におけるBS位置管理テーブルの一例を示す図である。
【図22】本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。
【図23】移動体通信システムの1つであるWiMAXシステムの概略図である。
【図24】WiMAXシステムのASN−GWの機能概略図である。
【図25】WiMAXの接続シーケンスを説明する図である。
【図26】GREカプセリングデータのパケットフォーマットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
A.実施の形態1

以下では、WiMAXシステムに本発明を適用した場合の発明の実施の形態を説明する。

1.システム

図1は、本実施の形態のWiMAXシステムの構成を示した図である。
本実施の形態のWiMAXシステムは、MS700、BS600、BS601、BS602、ASN−GWのベアラデータ処理部であるGW−EP301、GW−EP302、GW−EP303、ASN−GWのシグナリング機能部であるGW−DP201、CSN400、インターネット500、インターネット501、インターネット502、装置が接続されているネットワーク5001、ネットワーク5002、ネットワーク5003を有する。GW−DP201とGW−EP301、GW−EP302、GW−EP303が、本実施の形態の特徴的な構成である。また、本実施の形態の特徴的な定義として、GW−EP301、BS600、BS601、ネットワーク5002をエリア1、GW−EP302、GW−EP303、BS602、ネットワーク5003をエリア2とする。
【0018】
図2は、本発明の一実施の形態におけるGW−DP201の構成を説明する図である。
GW−DP201は、BSおよびCSNと接続する物理インタフェースを備えるI/Oポート2005、I/Oポート2005から受信したデータを格納するパケットバッファ2006、受信したデータを解読して、適切な応答メッセージを作成する制御部2002、ソフトウェアが格納されているプログラムメモリ2003、BSとEP−GWの位置情報を管理するEP−GW位置管理部2004、EP−GWと通信を行うEP−IF2007を備える。
【0019】
図4及び図5は、EP−GW位置管理テーブル2004に格納しているテーブルの一例である。図4は、IndexとBS IPアドレス、エリアを含み、事前にBSが設置されたエリアを規定して設定する。図5は、エリア、GW−EP IPアドレス、状態を含む。状態とは、エリア内に設定されているGW−EPのIPアドレスとそのGW−EPの状態が正常又は障害かを示すフラグ等の情報である。
【0020】
図3は、本発明の一実施の形態におけるGW−EP301、GW−EP302、GW−EP303の構成を説明する図である。GW−EP301、302、303は、BSおよびCSNと接続する物理インタフェースを備えるI/Oポート2014、I/Oポート2014から受信したデータの分解、組立てを行うエンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015、データの分解、組立に必要な情報を指示、設定する制御部3011、ソフトウェアが格納されているプログラムメモリ3012、課金の元となる統計データを格納する課金統計収集部3013、GW−DPと通知を行うDP−IF3016、各機能部を接続するバス3010を備える。
【0021】
図6は、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部に格納されているテーブルの一例である。図6は、Index、MS IPアドレス、BS IPアドレス、Down Link GRE KEY,Up Link GRE KEY、接続種別を含み、さらに、Mobile IP接続に必要な、Index、HA IPアドレス、SPI、MIP KEYを含むことができる。
図8は、課金統計収集部に格納されているテーブルの一例である。このテーブルはIndex、Down Linkバイト数、Up Linkバイト数、Down Linkパケット数、UpLinkパケット数を含む。

【0022】
2.接続シーケンス

次に本実施の形態の接続シーケンスを説明する。
図9は、接続シーケンスにおけるGW−EPの割り当てを決める手順の一例を説明する図である。
MS700は、接続要求時に、接続要求にあたるSBC−REQ800をBS600に送信する。SBC−REQ800を受信したBS600は、GW−DP201に接続要求に当るMS_PreAttachment_Req.801を送信する。GW−DP201は、MS_PreAttachment_Req801を受信すると、図2のEP−GW位置管理部2004の図4及び図5のテーブルを使ってMS_PreAttachment_Req801を送信したBS600との接続に適切なGW−EPを特定する。
【0023】
図10は、接続要求を送信したBS600に適切なGW−EPを特定する処理を説明するフローチャートである。
制御部2002は、MS_PreAttachment_Req801を受信することで図10のステップを開始し、ステップ2002に進む。ステップ2002では、制御部2002は、BSのIPアドレスを特定する。MS_PreAttachment_Req801のIPヘッダに含まれている送信元IPアドレスがBSのIPアドレスである。制御部2002は、BS IPアドレスを特定するとステップ2003に進む。ステップ2003では、図4のテーブルを使ってBSが設置されているエリアを特定する。先ず、制御部2002は、ステップ2002で抽出したBS IPアドレスをテーブルのBS IPアドレス列で検索する。一致したIndexと同じ行のエリア列がBSが設置されているエリアである。例えば、抽出したBS600のBS IPアドレスが192.168.10.2である場合は、Index1に一致し、そのエリアは1であることがわかる。制御部2002は、エリアを特定後、ステップ2004に進む。ステップ2004では、制御部2002は、図5のテーブルを使い適切なGW−EPのIPアドレスを特定する。制御部2002は、ステップ2003で特定したエリアをエリア列で検索し、一致した行のGW−EP IPアドレスを取得する。前述の例のエリア1の場合には、192.168.100.1がGW−EP IPアドレスとなる。制御部2002は、GW−EP IPアドレスを取得後、ステップ2005に進む。このステップ2005では、制御部2002は、ステップ2004で取得したGW−EP IPアドレスの状態が正常であるか、障害であるかを判断する。もし障害であれば、ステップ2004に戻り、制御部2002は、他のGW−EP IPアドレスを検索する。状態が正常であれば、制御部2002は、ステップ2006に戻り終了する。
【0024】
図9に戻り、GW−DP201は、GW−EP検索処理830が終わると、MS_PreAttachment_Req801への応答メッセージMS_PreAttachment_Rsp802をBS600に対して送信し、BS600は、MS_PreAttachment_Rsp802を受信した応答として、MS_PreAttachment_Ack804をGW−DP201に送信する。GW−DP201は、MS_PreAttachment_Ack804を受信すると、認証を行うためEAP−Request805をBS600に送信する。BS600は、EAP−Request805の受信後、EAP−REQ806としてMS700に転送し、その後、MS700からEAP−RSP807応答をGW−DP201にEAP−Response808として送信する。
【0025】
EAP−Response808には、Identityと呼ばれるNAI(Network Access Indentifier)が含まれている。GW−DP201は、EAP−Response808を受信すると、NAIを抽出する。NAIは、user@Domainの形をしており、Domainを見ることで、MS700が加入しているドメインを知ることができる。GW−DP201は、予めドメイン毎に接続種別(Simple IP or Mobile IP)を決めておき、抽出したNAIからDomainを更に抽出し、抽出したDomainからドメインを知り、接続要求してきたMS700の接続種別がSimple IPか、Mobile IPかを決定する。GW−DP201は、接続種別の決定後、CSN400の内に設定されている認証サーバに対して、Access−Request809を送信する。その後、認証サーバとMS700の間でEAP認証810が行われ、認証結果が成功した場合には、認証サーバからGW−DP201に対してAccess−Accept811を送信する。このAccess−Accept811には、MS700に割り当てるIPアドレスが含まれている。GW−DP201は、Access−Accept811受信後、MS700に割り当て予定のIPアドレスを抽出し、GW−DP201に格納した後、EAP−Sucess812として、BS600に送信する。さらに、BS600は、EAP−SUC813を送信する。

【0026】
以降は、WiMAX Forumに規定される接続シーケンスに従いBS600とGW−DP201間で接続に必要な信号のやり取りが行われる(情報交換814、無線暗号鍵/MS情報交換815)。処理が進みGW−DP201は、BSへ送信されるPath_Reg_Req.816を送信する。このPath_Reg_Req.816には、GW−EP検索830によって特定したGW−EPのIPアドレスを付与することができることが規定されている。前述の例では、192.168.100.1をBS600に通知する。BS600は、Path_Reg_Req.816を受信すると、応答メッセージであるPath_Reg_Rsp.819をGW−DP201に送信し、GW−DP201は、Path_Reg_Rsp.819の受信応答としてPath_Reg_Ack820を送信する。このPath_Reg_Req.816、Path_Reg_Rsp.819には、BS600とGW−EP301間のエンカプセリング、デカプセリングに必要なGRE KEY情報をやり取りする。
【0027】
図13は、デカプセレーション処理を説明する図である。GRE KEYは、図13に示すパケットフォーマットのGREヘッダに格納されているKEYであり、MSを特定する識別子である。
GW−DP201は、GRE KEY情報をGW−EP検索830にて特定されたGW−EP301に対して設定要求831を送信する。
【0028】
図12に、設定要求のフォーマットの例を示す。
設定要求は、IPヘッダ8311、UDPヘッダ8312、Type8313、ひとつ又は複数の情報要素8310を含む。Type8313は、設定要求831と設定応答832の区別に使う。情報要素8310には、GW−DPからGW−EPに設定する情報をいれる。実施の形態1では、設定要求831の情報要素として、MS IPアドレス、BS IPアドレス、Down Link GRE KEY、Up Link GRE KEYの要素を含ませる。また、情報端末として、Mobile IPをサポートするシステムであれば、Mobile IPに必要なHA IPアドレス、接続種別(Simple IP or Mobile IP)も含ませることができる。
【0029】
GW−EP301は、GW−DP201から送信された設定要求831を、図3のDP−IP3016から受信する。受信したメッセージは、制御部3011により解読され、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015の図6のテーブルの空きのIndexに、MS IPアドレス、BS IPアドレス、Down Link GRE KEY、Up Link GRE KEY、接続種別を設定する。制御部3011は、Mobile IPについては、情報要素にHA IPアドレス、SPI、MIP KEYが含まれている場合には、接続種別にMobile IPと設定するとともに、それらの値を設定する。制御部3011は、Simple IPについては、情報要素にMobile IPに関する情報が含まれていない場合に、接続要素にSimple IPと設定する。GW−EP301は、各テーブルへの設定が終わると、設定応答メッセージ832を作成し、GW−DP201へと送信する。

【0030】
図9に戻り、GW−EP301への設定が完了すると、BS600とGW−EP301の間にGRE823パスが完了したことになる。その後、DHCP交換824を行いGW−DP201は、Access−Accept811受信時に抽出、格納したMS700に割り当て予定のIPアドレスをMS700に通知して接続完了となり、Mobile IPをサポートする場合には、CSN400に設定されているHAとMobile IP825を確立する。

【0031】
次にユーザデータのルーティング動作について、MS700がインターネットにアクセスする場合を例に説明する。MS700は、インターネットに接続するために、MS700からインターネットの接続先に向けてユーザデータを送信する。このユーザデータは、無線区間を通りBS600に届く、BS600は前述の接続シーケンスによって確立されたGREカプセリングパスのGRE KEYを使ってユーザデータに対してGREエンカプセリングを行い、GREカプセリングデータ7101としてGW−EP301宛に送信する。GW−EP301は、GREカプセリングデータをI/Oポート3014から受信するとエンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015に転送する。
エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、データを受信したことを契機に図11のフローチャートに従いルーティング処理を行う。
【0032】
図11は、発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置のベアラデータ転送を説明するフローチャートである。ステップ3002では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、受信データのIPヘッダにあるProtocol TypeがGREであるか否かを判定する。GREである場合には、ステップ3003に進み、GREでない場合には、ステップ3011に進む。ステップ3003では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、受信データのGREヘッダに含まれるGRE KEYを抽出する。GRE KEYを抽出後は、ステップ3004に進む。ステップ3004では、図6のテーブルを使ってMSを特定する。例えば抽出されたGRE KEYが0xFFFF0001の場合には、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、図6のUp Link GRE KEYの列を検索して一致するIndexを探し、一致したIndexを取得する。同じIndexの行には、MS IPアドレス、接続種別といったMSに関する情報がある。エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、MSの特定後は、ステップ3005に進み、GREカプセリングを外すGREデカプセレーション処理を行う。
【0033】
図13は、GREデカプセレーション処理を説明する図である。
エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、GREデカプセレーション処理では、図13の上段に示す、受信データであるGREカプセリングデータから、IPヘッダ7066とGREヘッダ7067を取り除き、ユーザデータ7068を抽出して、ステップ3006に進む。ステップ3006では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、ユーザデータ7068のバイト数を計測して、ステップ3004で取得したIndexとバイト数を課金統計収集部3013に通知する。
【0034】
図8は、ベアラデータ処理装置における課金に必要な統計情報を格納するテーブルの一例を示す図である。課金統計収集部3013は、通知されたバイト数を通知されたIndexに対応する図8の統計情報テーブルのUp Linkバイト数に加算するとともに、Up Linkパケット数を+1加算する。
加算が終わるとステップ3007に進む。ステップ3007では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、接続種別がSimple IPかMobile IPかを判定する。Simple IPである場合には、ユーザデータをI/Oポート3014に転送しステップ3009に進み、Mobile IPの場合は、ステップ3008のIPinIPエンカプセリング処理S3008に進む。

【0035】
図7(A)は、IPinIPエンカプセレーション処理を説明する図である。
IPinIPエンカプセレーション処理では、図7(A)上段に示すGREデカプセリング処理カプセレーション処理3005で抽出したユーザデータ7068に対して、IPヘッダ7100を付与する。付与したIPヘッダの送信先IPアドレス7101には、HA IPアドレスを入れ、送信元IPアドレス7102には、GW−EP301のIPアドレスを入れる。エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、IPinIPエンカプセリング処理を行った後は、I/Oポート3014に転送を行いステップ3009に進む。ステップ3009では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、適切なルーティング処理を行い、データをネットワーク5002へと送信する。ネットワーク5002がインターネット501と接続されている場合には、通常のIPルーティングに従いインターネット501へと転送される。

【0036】
一方、インターネット501からMS700に送信されるDown LinkのユーザデータがGE−EP301に到着した場合は、ユーザデータはI/Oポート3014を介してエンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015に転送され、図11のルーティング処理が実行される。ステップ3002では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、IPヘッダのプロトコルタイプがGREであるかチェックする。インターネット501から受信するデータは、GREカプセリングデータではないいため、NO判定となり、ステップ3011に進む。ステップ3011では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、IPヘッダのプロトコルタイプがIPinIPであるかチェックする。これは接続種別がMobile IPかSimple IPによって異なり、Mobile IPであれば、チェック判定がYESとなり、ステップ3012のIPinIPデカプセレーション処理に進む。
【0037】
図7(B)は、IPinIPデカプセレーション処理を説明する図である。
IPinIPデカプセレーション処理では、図7(B)上段に示すIPinIPパケットから、IPヘッダ7110を取り除き、ユーザデータ7078を抽出する。ユーザデータを抽出後は、ステップ3013に進む。エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、Simple IPであれば、ステップ3011の判定がNOとなり、ステップ3013に進む。ステップ3013では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、IPヘッダの宛先アドレスと一致するIPアドレスを図6のテーブルから検索する。一致した場合はエンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、一致したMS IPアドレスに対応するIndexを取得して、ステップ3014に進む。ステップ3014で、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、課金の元となる統計収集のために受信データのバイト数を測定して、バイト数とステップ3013で取得したIndexを課金統計収集部3013に通知する。課金統計収集部3013は、通知されたバイト数をIndex値に対応する図8のテーブルのDown Link バイト数に加算するとともに、Down Linkパケット数のカウンタを+1増加させる。Down Linkデータ量収集3014が終わると、ステップ3015に進む。
【0038】
図14は、GREエンカプセレーション処理を説明する図である。
ステップ3015のGREエンカプセレーション処理ではエンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、図14に示すように受信したユーザデータ7078にGREヘッダ7077とIPヘッダ7076を付与する。GREヘッダ7077のGRE KEYは、ステップ3013で取得したIndexに対応するDown Link GRE KEYを付与する。エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、GREエンカプセレーション処理が終わると、GREカプセリングデータをI/Oポート3014に転送してステップ3009に進む。ステップ3009では、エンカプセレーション/デカプセレーション処理部3015は、ルーティング情報に従ってBS600に転送する。
BS600は、GW−EP301から受信するデータを無線データ7100としてMS700へと転送する。

【0039】
次に、切断シーケンスを説明する。
図15は、切断シーケンスの一例を説明する図である。
MS700は、接続を切断したい場合、切断要求であるDRG−REQ840をBS600に送信する。BS600は、DRE−REQ840の受信を契機にBS600とGW−DP201の間で切断シーケンス(Path_Dereg_Req.842、Path_Dereg_Rsp.843、Path_Dereg_Ack844)を実行する。GW−DP201は、BS600との切断シーケンスと同時にMobileIPの接続種別であれば、CSN400とのMobile IPパス846を切断する。GW−DP201は、GW−EP301に対して設定解除要求847を送信する。この設定解除要求847のフォーマットは、図12に示した設定要求のフォーマットと同じであり、設定要求か設定解除要求であるかは、Type8313の内容で区別する。設定解除要求の情報要素8310には、MS IPアドレスが含まれており、設定解除要求847を受信したGW−EP301の制御部3011は、図6のテーブルを検索して、一致したIndexの情報をクリアする。クリア後は、GW−EP301の課金統計収集部3013から、このIndexに対応する図8のDown Linkバイト数、Up Linkバイト数、Down Linkパケット数、Up Linkパケット数を取得して、設定解除応答848の情報要素8310に入れてGW−DP201に送信する。
【0040】
設定解除応答848を受信したGW−DP201は、設定解除応答848に格納されているDown Linkバイト数、Up Linkバイト数、Down Linkパケット数、Up Linkパケット数を取り出しAccounting−Request(stop)849の決められたアトリビュートに格納して、CSN400へと送信する。CSN400は、Accounting−Request(stop)849を受信すると、Accounting−Response850をGW−DP201に送信する。

【0041】
このようにMS700は、BS600に近いネットワーク5002に接続されているGW−EP301とインターネット501を介しアクセスできるため、トラフィックをネットワーク5001に集中することを防ぐことができる。また、切断時にGW−EPから統計情報をGW−DP200に送信することで課金に必要な情報をCSN400に通知することが可能である。

【0042】
B.実施の形態2

実施の形態2では、図10のGW―EP検索フローチャートにおいて、BS管理テーブルの別の方法を説明する。図16は、図2のGW−DP201におけるEP−GW位置管理部2004が保有しているテーブルである。このテーブルは、Index、BSネットワークアドレス、エリアの項目を含み、BSネットワークアドレス毎にエリアを規定することが特徴である。MSの接続シーケンスは、実施の形態1と同じ図9のシーケンスである。GW−DP201は、BS600から送信されたMS_PreAttachment_Req.801を受信することでGW−EP検索830を実施する。
【0043】
図10は、本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。GW−EP検索830では、図10のフローチャートが実施され、ステップ2002において、GW−DP201は、MS_PreAttachment_Req.801のBS IPアドレスを実施の形態1と同じ方法で抽出する。例えば、ステップ2002で抽出されたBS IPアドレスが192.168.20.25とする。GW−DP201は、抽出が終わるとステップ2003に進みエリアを特定する。エリア特定には、図16のテーブルを使用する。
【0044】
図16は、本発明の一実施の形態におけるBS位置管理テーブルの一例を示す図である。図16のテーブルには、BSネットワークアドレスと対応するエリアが設定されている。BS IPアドレスが192.168.20.25の場合には、BSネットワークアドレス欄を検索するとIndex2の192.168.20.0/24のネットワークアドレスに含まれることがわかる。一致したIndexと同じ行のエリアが求めるエリアである。Index2の場合には、エリア2が求められる。GW−DP201は、エリアが特定できた以降は、ステップ2004へと進み、以降は実施の形態1と同様となる。
この実施の形態2の利点は、BS管理テーブルとしてBS IPネットワークアドレスを使うことでテーブル設定数を減らすことができる。

【0045】
C.実施の形態3

実施の形態3では、図9のGW−EP検索処理においての別の方法を説明する。
図17は、BSIDのフォーマットである。BSIDとは、BSを識別するために規定している識別子であり、この例では、48ビットの長さを持つ。上位24ビット6001は、Operator ID、またはNAP IDとWiMAX Forumの規格にて規定されている。下位24ビットは、BSの識別用として使うことができるが、1ビット目6002は、下位23ビットがNSPの用途、またはBS識別用かの判断フラグとして規定されている。実施の形態3では、このBS識別用として使われる23ビット6003の7ビットをエリアID6004として使用する。エリアIDとして使う7ビットをエリア番号と一致させる。例えば、エリアIDが0000001であった場合には、エリア1を示す。
【0046】
実施の形態3でのMS接続シーケンスを図9で説明する。実施の形態1と同様にGW−DP201は、BS600から送信されたMS_PreAttachment_Req.801を受信することでGW−EP検索830を実施する。なお、MS_PreAttachment_Req.801には、BSIDが含まれる。

【0047】
図18は、本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。GW−EP検索830では、図18のフローチャートを実施する。ステップ2012では、GW−DP201は、BSIDを抽出する。MS_PreAttachment_Req.801には、メッセージ内にBSIDが含まれており、GW−DP201は、48ビットのBSIDを抽出する。一例として、抽出したBSIDが000100 010345(HEX)とする。BSID抽出後は、ステップ2013に進む。前述の抽出されたBSIDのエリアIDに相当するビットは01であることがわかり、このBSはエリア1に設置されることがわかる。GW−DP201は、エリア特定後は、実施の形態1と同様に図5のテーブルを使いGW−EP IPアドレスを特定し、以降は実施の形態1と同様の処理となる。
この実施の形態3の利点は、BSIDにエリア情報を入れることでBS管理情報を削減することができることである。

【0048】
D.実施の形態4

実施の形態4では、図9のGW−EP検索処理においての別の方法を説明する。
図19は、図2のGW−DP201におけるEP−GW位置管理部2004が保有しているテーブルである。このテーブルは、Index、BS IPアドレス、GW−EP IPアドレスの項目を含む。
MSの接続シーケンスは、実施の形態1と同じ図9のシーケンスである。GW−DP201は、BS600から送信されたMS_PreAttachment_Req.801を受信することでGW−EP検索830を実施する。
【0049】
図20は、本発明の一実施の形態におけるベアラデータ処理装置の割り当て処理を説明するフローチャートである。GW−EP検索830では、図20のフローチャートが実施される。ステップ2022では、GW−DP201は、BSIPを実施の形態1と同じ方法で抽出する。BSIPアドレス抽出後は、ステップ2023に進む。ステップ2023では、GW−DP201は、抽出されたBSIPアドレスを図19のテーブルのBSIPアドレスの欄で検索し、一致したIndexと同じ行のGW−EP IPアドレスを取得する。例えば、BS IPアドレスが192.168.10.2の場合には、Index1に一致し、対応するGW−EP IPアドレス192.168.200.10を取得する。GW−DP201は、GW−EP IPアドレスを取得後は、ステップ2034に進み図9のシーケンスを実施の形態1同様に進める。
【0050】
また、同様なBS管理方法としては、BS IPアドレスの代わりにBSIDで管理することもできる。図21は、BDIDとGW−EP IPアドレスを結びつけている管理テーブルである。また、図22は、GW−EP検索フローチャートである。図20との違いは、BSIDを元にGW−EPアドレスを検索することである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
GW−EP及び/又はGW−DPは、適宜のルータやコンピュータ等を用いて構成することができる。
また、本発明は、GW−EP、GW−DPを例に説明したが、適宜のベアラデータ処理装置、シグナリング処理装置に適用することができる。本発明は、GRE、GRE KEYに限らず、適宜のエンカプセレーション/デカプセレーション、エンカプセレーション/デカプセレーションに必要なキー(カプセル化キー)に適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
200 ASN−GW シグナリング処理装置
2001 装置内バス
2002 制御部
2003 プログラムメモリ
2004 EP−GW位置管理部
2005 I/Oポート
2006 パケットバッファ
2007 EP−IF
300 ASN−GW ベアラデータ処理装置
3010 装置内バス
2011 制御部
2012 プログラムメモリ
2013 課金統計収集部
2014 I/Oポート
2015 エンカプセレーション/デカプセレーション処理部
2016 DP−IF

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおいて、
ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局は、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求を送信し、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
無線通信システム。

【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレスに対応して、アップリンク及びダウンリンクのデータ量を表す統計情報を記憶する統計テーブルを有し、
無線端末からアップリンクのデータの送信されたとき、又は、無線端末へのダウンリンクのデータを受信したとき、送信又は受信されたデータ量を計測して、前記統計テーブルの無線端末アドレス対応するアップリンク又はダウンリンクのデータ量を加算する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項3】
請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記シグナリング処理装置は、無線端末から切断要求を受信すると、基地局との切断シーケンスを実行し、前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレスを含む設定解除要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、設定解除要求を受信すると、設定解除要求に含まれる無線端末アドレスに従い、前記情報テーブルを参照して該当するエントリをクリアし、前記統計テーブルを参照して、無線端末アドレスに該当する統計情報を取得して、該統計情報を設定解除応答の情報要素に含めて前記シグナリング処理装置に送信する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記位置管理テーブルは、各ベアラデータ処理装置アドレスに対して、前記ベアラデータ処理装置が障害又は正常を表す状態情報をさらに含み、
前記シグナリング処理装置は、前記ベアラデータ処理装置検索処理において、前記位置管理テーブルを参照し、検索された前記ベアラデータ処理装置が正常であれば、その前記ベアラデータ処理装置を使用し、一方、検索された前記ベアラデータ処理装置が障害であれば、他の前記ベアラデータ処理装置アドレスを検索する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記位置管理テーブルは、
基地局アドレスに対してエリアを記憶した第1テーブルと、
エリアに対して、ベアラデータ処理装置アドレスを記憶した第2テーブル
を含み、
前記シグナリング処理装置は、前記ベアラデータ処理装置検索処理において、前記接続要求を受信すると、前記接続要求の送信元アドレスにより基地局アドレスを特定し、前記第1テーブルを使って基地局が設置されているエリアを特定し、前記第2テーブルを使い、特定したエリアに基づき、ベアラデータ処理装置アドレスを取得する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記位置管理テーブルは、
基地局IPネットワークアドレスに対して、エリアを記憶した第1テーブルと、
エリアに対して、ベアラデータ処理装置アドレスを記憶した第2テーブル
を含み、
前記シグナリング処理装置は、前記ベアラデータ処理装置検索処理において、前記接続要求を受信すると、前記接続要求の送信元アドレスにより基地局アドレスを特定し、前記第1テーブルを使って基地局が設置されているエリアを特定し、前記第2テーブルを使い、特定したエリアに基づき、ベアラデータ処理装置アドレスを取得する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項7】
請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記位置管理テーブルは、
エリアIDに対して、ベアラデータ処理装置アドレスを記憶した第1テーブル
を含み、
基地局から前記ベアラデータ処理装置が受信する前記接続要求に、基地局を特定する基地局識別子の中にエリアを特定する領域を設け、その領域にエリアを特定するエリアIDを割当て、
前記シグナリング処理装置は、前記ベアラデータ処理装置検索処理において、前記接続要求を受信すると、前記接続要求に含まれる基地局識別子から基地局が設置されているエリアIDを抽出し、前記第1テーブルを使い、抽出したエリアIDに基づき、ベアラデータ処理装置アドレスを取得する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項8】
請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記位置管理テーブルは、
基地局アドレス又は基地局を特定する基地局識別子に対して、ベアラデータ処理装置アドレスを記憶した第1テーブルを
含み、
前記シグナリング処理装置は、前記ベアラデータ処理装置検索処理において、前記接続要求を受信すると、前記接続要求の送信元アドレスにより基地局アドレス又は基地局識別子を特定し、前記第1テーブルを使って、ベアラデータ処理装置アドレスを取得することを特徴とする無線通信システム。

【請求項9】
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおける無線通信方法であって、
ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局は、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求を送信し、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
無線通信方法。

【請求項10】
複数の基地局がネットワークを介してゲートウェイと接続され、さらに前記複数の基地局のそれぞれが複数の無線端末と通信を行うような階層構造を有する無線通信システムにおけるゲートウェイであって、
前記ゲートウェイは、シグナリング処理するシグナリング処理装置と、ベアラデータを処理するベアラデータ処理装置とに分離され、
複数の基地局とネットワークとひとつ又は複数の前記ベアラデータ処理装置をひとつのエリアとして定義し、
複数のエリアに対してひとつの前記シグナリング処理装置を集中配置し、

前記シグナリング処理装置は、
各基地局がどのエリアに設置されているか、及び、各基地局の設置位置のエリアに対するベアラデータ処理装置がどのエリアに設定されているかを示す位置管理テーブルを有し、
無線端末からの接続要求に対して、基地局の設置位置のエリアに対する前記ベアラデータ処理装置を割当て、

前記ベアラデータ処理装置は、
無線端末アドレス、基地局アドレス、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報を対応して記憶する情報テーブルを有し、
基地局の設置位置のエリアに基づき設置され、エリア内のひとつ又は複数の基地局とベアラデータを通信し、

基地局から、無線端末からの要求に従い、前記シグナリング処理装置に、基地局識別情報を含む接続要求が送信され、
前記シグナリング処理装置は、前記接続要求を受信すると、前記位置管理テーブルを参照し、前記接続要求に含まれる基地局識別情報に基づき、前記基地局と接続する前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを特定するベアラデータ処理装置検索処理を実行し、
前記シグナリング処理装置は、無線端末に割り当て予定のアドレスを、前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置は、ベアラデータ処理装置検索によって特定した前記ベアラデータ処理装置のベアラデータ処理装置アドレスを前記基地局に送信し、
前記シグナリング処理装置と前記ベアラデータ処理装置は、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置との間で、エンカプセリング及びデカプセリングに必要なカプセル化キー情報をやり取りし、
前記シグナリング処理装置は、カプセル化キー情報をベアラデータ処理装置検索にて特定された前記ベアラデータ処理装置に対して、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を含む設定要求を送信し、
前記ベアラデータ処理装置は、前記シグナリング処理装置から受信した設定要求に従い、前記情報テーブルに、無線端末アドレス、基地局アドレス、カプセル化キー情報、を設定し、前記基地局と前記ベアラデータ処理装置の間にカプセル化パスを接続完了する
ゲートウェイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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