説明

無線通信方法及び無線通信システム

【課題】複数の無線デバイス間において無線通信に使用している周波数帯を別のものに効果的に切り替えることを可能とする。
【解決手段】一の無線デバイス13により、他の無線デバイス13に対して、他の無線デバイス13との間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるための要求を通知する。他の無線デバイス13により、第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断し、通信可能と判断した場合に当該第2周波数帯への切り替えを許可するための応答を一の無線デバイス13に通知する。一の無線デバイス13により、第2周波数帯を使用して無線通信するためのスケジュール情報を他の無線デバイス13に通知する。一の無線デバイス13と他の無線デバイス13との間において、スケジュール情報に基づいて第2周波数帯を使用した無線通信を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無線デバイスを備える無線通信ネットワーク内で無線通信するための無線通信方法及び無線通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、SUN(smart utility network)等の低消費電力アプリケーション向けのWPAN(wireless personal area network)のような無線通信システムでは、無線デバイス間において無線通信を行ううえで、ある一つの周波数帯のみを使用することを前提としていた(例えば、非特許文献1。)。WPAN等の無線通信システムで使用の認められている周波数帯は、規制範囲(regulatory domain)の関係から国に応じて様々に相違しており、例えば、日本においては2.4GHz帯や955MHz帯の他、920MHz〜928MHzやTVWS(TV White Space)の周波数帯の使用が認められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】IEEE 802.15.4,“Part 15.4:Wireless Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications for Low Rate Wireless Personal Area Networks”,2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そのように一つの周波数帯のみを使用して無線通信する場合、例えば、
その周波数帯の通信品質が低下した場合や、TVWS等の周波数帯を使用しているときに、無線通信ネットワークが属する空間のプライマリユーザーがその周波数帯を使用しはじめた場合等に、その周波数帯を使用しての無線通信が困難となってしまう。このため、ある周波数帯を使用して無線通信している複数の無線デバイス間において、無線通信に使用している周波数帯を使用中のものから別のものに効果的に切り替えることができるような方法の提案が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、複数の無線デバイス間において無線通信に使用している周波数帯を別のものに効果的に切り替えることを可能とする無線通信方法及び無線通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上述した課題を解決するために、鋭意検討の末、下記の無線通信方法及び無線通信システムを発明した。
【0007】
第1発明に係る無線通信方法は、複数の無線デバイスを備える無線通信ネットワーク内で無線通信するための無線通信方法において、前記無線通信ネットワークに属する一の無線デバイスにより、当該無線通信ネットワークに属する他の無線デバイスに対して、当該他の無線デバイスとの間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるための要求を通知する要求ステップと、前記他の無線デバイスにより、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断し、通信可能と判断した場合に当該第2周波数帯への切り替えを許可するための応答を前記一の無線デバイスに通知する応答ステップと、前記一の無線デバイスにより、前記他の無線デバイスから前記応答が通知された場合、前記第2周波数帯を使用して無線通信するためのスケジュール情報を当該他の無線デバイスに通知するスケジュール通知ステップと、前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記スケジュール情報に基づいて前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始する実行ステップとを有することを特徴とする。
【0008】
第2発明に係る無線通信方法は、第1発明において、前記スケジュール通知ステップでは、前記一の無線デバイスにより、前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始する開始時刻が含められたスケジュール情報を前記他の無線デバイスに通知し、前記実行ステップでは、前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記開始時刻から前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始することを特徴とする。
【0009】
第3発明に係る無線通信方法は、第1発明又は第2発明において、前記要求ステップでは、前記第2周波数帯として複数の異なる周波数帯を示す情報が含められた要求を通知し、前記応答ステップでは、前記要求に含められた複数の異なる周波数帯の中から前記第2周波数帯として使用する無線通信の可否を判断することを特徴とする。
【0010】
第4発明に係る無線通信方法は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記要求ステップでは、前記第2周波数帯を使用した無線通信において前記一のデバイスに用いられる通信方式を示す情報が含められた要求を通知し、前記応答ステップでは、前記一のデバイスに用いられる通信方式を前記他のデバイスが有しているかによって、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断することを特徴とする。
【0011】
第5発明に係る無線通信システムは、複数の無線デバイスを備える無線通信ネットワーク内で無線通信する無線通信システムにおいて、前記無線通信ネットワークに属する一の無線デバイスは、当該無線通信ネットワークに属する他の無線デバイスに対して、当該他の無線デバイスとの間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるための要求を通知し、前記他の無線デバイスは、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断し、通信可能と判断した場合に当該第2周波数帯への切り替えを許可するための応答を前記一の無線デバイスに通知し、前記一の無線デバイスは、前記他の無線デバイスから前記応答が通知された場合、前記第2周波数帯を使用して無線通信するためのスケジュール情報を当該他の無線デバイスに通知し、前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記スケジュール情報に基づいて前記第2周波数帯を用いた無線通信を開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1発明〜第5発明によれば、複数の無線デバイス間において無線通信に使用している周波数帯を別の周波数帯へ切り替える動的バンド切り替えを、非常に少ないトラフィック量で実現することが可能となる。また、動的バンド切り替えを行うことが可能となるので、無線通信ネットワーク内でのスループットの増大、通信干渉の低減を図ることが可能となり、無線通信ネットワークのパフォーマンスの向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係る無線通信システムの概略的な構成例を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る無線通信システムにおいて無線デバイスが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係る無線通信システムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】(a)はDBS要求フレームのデータ構造の一例を示す図であり、(b)はDBS応答フレームのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】(a)はDBS取消要求フレームのデータ構造の一例を示す図であり、(b)はDBS実行要求フレームのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】動的バンド切り替えを実行するうえで無線デバイスがとる状態遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した無線通信方法及び無線通信システムを実施するための形態を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
まず、第1実施形態に係る無線通信システムの構成から説明する。
【0016】
第1実施形態に係る無線通信システム1は、図1に示すように、一の無線通信ネットワーク10から構成されている。
【0017】
無線通信ネットワーク10は、複数の無線端末11と、コーディネータ12とを備えている。無線通信ネットワーク10は、無線端末11やコーディネータ12のような無線デバイス13それぞれの間で互いに電波を送受信することにより双方向に無線通信可能に構成されている。無線通信ネットワーク10は、例えば、WPAN(Wireless Personal Area Network)やWLAN(Wireless Local Area Network)の無線通信規格に基づき無線通信を行う。本発明は、IEEE802.15.4標準のWPANに基づき無線通信を行う無線通信ネットワーク10に対して、特に好適に用いられる。無線通信ネットワーク10は、例えば、SUN等のセンサネットワークとして好適に用いられる。
【0018】
無線通信ネットワーク10は、図示の例では、そのネットワーク構成が1対複数のスター型であるものを例示している。無線通信ネットワーク10は、この他にも、ツリー型、メッシュ型等のいかなるネットワーク構成でもよいし、1対1のネットワーク構成でもよい。また、無線通信ネットワーク10は、無線端末11やコーディネータ12が他の有線通信ネットワークに接続されていてもよい。
【0019】
無線通信ネットワーク10は、法令、レギュレーション等により無線通信の用途等に応じて予め割り当てられた所定の周波数帯に属するチャネルを用いて無線通信を行う。無線通信ネットワーク10が用いる周波数帯とは、例えば、WPAN等で一般的に用いられている2.4GHz帯の周波数帯の他、955MHz帯、5GHz帯等のUHF周波数帯や、VHF周波数帯等が用いられる。また、無線通信ネットワーク10が用いる周波数帯には、TVWS(TV White Space)が含まれる。ここでいうTVWSとは、デジタル放送用に予め割り当てられた周波数帯であって、ある時間、空間において放送局等のプライマリユーザーにより使用されていない周波数帯のことをいう。
【0020】
無線端末11は、例えば、センサ端末、リモコン、携帯電話を初めとした各種情報端末により構成される。無線端末11は、少なくともコーディネータ12との間で無線パケット通信可能に構成される。
【0021】
コーディネータ12は、無線通信ネットワーク10内において自己を含む各無線デバイス13間での無線通信を制御する役割を担う。また、コーディネータ12は、無線通信ネットワーク10内の各無線端末11を接続させるために、これらを互いに同期化させる役割を担う。
【0022】
図2は、第1実施形態に係る無線通信システム1において無線デバイス13が有する機能の一例を示すブロック図である。
【0023】
無線デバイス13は、図2に示すように、少なくとも物理層(PHY層)21と、MAC層22とを有するプロトコルスタックに基づいて、他の無線デバイス13との間で通信リンクを確立する。無線デバイス13は、電波を送受信するアンテナ31と、物理層21に関する所定の動作を実行する物理層管理部(PLME:PHY Layer Management Entity)32と、MAC層22に関する所定の動作を実行するMAC層管理部(MLME:MAC Layer Management Entity)33とを有する。また、無線デバイス13は、物理層21やMAC層22等の各層に対して独立して、各層との間で各層の状態情報や制御信号のやり取りを行うインターフェイスとしての役割を担うデバイス管理部(DME:Device Management Entity)34を更に有する。
【0024】
上位層から入力されたデータは、MLME33、PLME32を経由して処理され、アンテナ31から無線信号として他の無線デバイス13に送信される。また、アンテナ31から受信した無線信号は、PLME32、MLME33を経由して処理され、上位層に出力される。
【0025】
ここで、無線通信ネットワーク10内で互いに無線通信しようとする複数の無線デバイス13のうちの少なくとも2つの無線デバイス13は、マルチバンドに対応した無線デバイス13が用いられている。このマルチバンドに対応した複数の無線デバイス13は、複数の異なる周波数帯を用いて互いに無線通信を行うことができるように、物理層21及びMAC層22の通信方式の一部に共通したものが用いられている。即ち、マルチバンドに対応した一の無線デバイス13は、例えば、2.4GHz帯の第1周波数帯を用いて無線通信するうえで必要な第1通信方式と、例えば、955MHz帯の第2周波数帯を用いて無線通信するうえで必要な第2通信方式とを有している。また、一の無線デバイス13と無線通信しようとする他の無線デバイス13は、一の無線デバイス13との間で2.4GHz帯の第1周波数帯を用いて無線通信するうえで必要な第1通信方式と、一の無線デバイス13との間で955MHz帯の第2周波数帯を用いて無線通信するうえで必要な第2通信方式とを有している。なお、無線通信ネットワーク10内には、マルチバンドに対応していない無線デバイス13が含まれていてもよい。ここでいうマルチバンドに対応していない無線デバイス13とは、第1通信方式又は第2通信方式のうちの何れかの通信方式のみを有する無線デバイス13のことをいう。ここでいう通信方式とは、複数の無線デバイス13間で無線通信するために用いられる変調方式、符号化方式、拡散方式等の物理層21のプロトコルや、CSMA/CA等のMAC層22のプロトコルのことをいう。
【0026】
次に、第1実施形態に係る無線通信システム1を用いた無線通信方法の一例について説明する。図3は、第1実施形態に係る無線通信システム1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0027】
本発明に係る無線通信方法では、ある周波数帯に属するチャネルを使用して無線通信している複数の無線デバイス13間において、無線通信に使用している周波数帯を使用中のものから別のものに切り替える動的バンド切り替え(DBS:Dynamic Band Switching)を行うこととしている。この動的バンド切り替えは、無線通信ネットワーク10に属する一の無線デバイス13と他の無線デバイス13との間で行われる。また、この動的バンド切り替えは、一の無線デバイス13が他の無線デバイス13に対して、直接的又は別の無線デバイス13を経由して、動的バンド切り替えの要求を通知することにより行われる。動的バンド切り替えの要求の通知元は、コーディネータ11でもよいし、無線端末12でもよい。
【0028】
以下においては、動的バンド切り替えの要求の通知元となる無線デバイス13を要求デバイス41とし、動的バンド切り替えの要求の通知先となる無線デバイス13を応答デバイス42として説明する。また、以下においては、動的バンド切り替えの要求前から要求デバイス41と応答デバイス42との間で使用されている周波数帯を第1周波数帯とし、動的バンド切り替えによりこれから使用しようとしている周波数帯を第2周波数帯として説明する。
【0029】
まず、ステップS11において、要求デバイス41のDME34は、自己の上位層等から動的バンド切り替えのための要求(以下、DBS要求という。)の通知を受けた後、自己のMLME33に対してDBS要求の通知を行う。上位層等からのDBS要求が通知される場合としては、例えば、要求デバイス41及び応答デバイス42が使用中の第1周波数帯での通信品質が低下した場合が挙げられる。この他には、TVWSの周波数帯を第1周波数帯として使用しているときに、その無線通信ネットワーク11が属する空間のプライマリユーザーが第1周波数帯の使用を予定しており、無線通信ネットワーク11内での通信リンクが将来的に途切れる場合が挙げられる。また、この他には、無線通信ネットワーク10全体のパフォーマンスが低下した場合が挙げられる。また、この他には、無線通信ネットワーク10内の無線デバイス13の数が過度に増大している場合が挙げられる。
【0030】
次に、ステップS12に移行する。ステップS12において、要求デバイス41のMLME33は、応答デバイス42のMLME33に対して、応答デバイス42との間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるためのDBS要求を通知する。このDBS要求は、例えば、図4(a)に示すようなデータ構造のDBS要求フレーム51を送信することにより行われる。また、このDBS要求の通知は、第1周波数帯を使用した無線通信により行われる。
【0031】
このステップS12では、動的バンド切り替えを実行するうえで必要となる情報をDBS要求に含めて通知する。ここでいう必要な情報とは、動的バンド切り替えの対象となる要求デバイス41と応答デバイス42との間で使用されている第1周波数帯を示す情報と、動的バンド切り替えによりこれから使用しようとしている第2周波数帯を示す情報とが含まれる。DBS要求に含められる第2周波数帯としては、単一の周波数帯のみが含められていてもよいし、複数の異なる周波数帯が含められていてもよい。また、DBS要求には、第2周波数帯のレギュレーション等の通信規制や、最大送信電力等の技術的制約に関する情報が含められていてもよい。また、DBS要求には、第2周波数帯で無線通信するうえで要求デバイス41に用いられる通信方式を示す情報が含められていてもよい。
【0032】
ステップS12において、DBS要求を受信した応答デバイス42のMLME33は、DBS要求の受信が成功したことに対する確認として、要求デバイス41のMLME33に対してACK信号を返信する。
【0033】
次に、ステップS13に移行する。ステップS13において、応答デバイス42のMLME33は、DBS要求を受信したことを受けて、自己のDME34に対してDBS要求を通知する。
【0034】
次に、ステップS14に移行する。ステップS14において、応答デバイス42のDME34は、第2周波数帯を用いた無線通信の可否を判断する。この第2周波数帯を用いた無線通信の可否は、要求デバイス41との間において、第2周波数帯で無線通信するうえで必要な通信方式を応答デバイス42が有しているかにより判断される。このような判断を行うため、ステップS12において、要求デバイス41から応答デバイス42に対して、第2周波数帯で無線通信するうえで要求デバイス41に用いられる通信方式を示す情報をDBS要求に含めて通知しておくことが好ましい。また、第2周波数帯として複数の異なる周波数帯を示す情報がDBS要求に含められている場合、その複数の異なる周波数帯の中から一つ又は複数の第2周波数帯として使用する無線通信の可否を判断してもよい。また、ステップS14においては、この他にも、要求デバイス41が第2周波数帯を使用した場合の許容トラフィック量等の種々の判断基準に基づいて、第2周波数帯を使用した無線通信の可否を判断してもよい。
【0035】
次に、ステップS15に移行する。ステップS15において、応答デバイス42のDME34は、第2周波数帯を使用した無線通信の使用可否の判断結果を、DBS要求に対する応答として自己のMLME33に対して通知する。
【0036】
次に、ステップS16に移行する。ステップS14において応答デバイス42のDME34が第2周波数帯を使用した無線通信をできないと判断した場合、応答デバイス42のMLME33は、要求デバイス41のMLME33に対して、DBS要求に対する応答として動的バンド切り替えを拒否するためのDBS拒否応答を通知する。このDBS拒否応答は、例えば、図4(b)に示すようなデータ構造のDBS応答フレーム52を送信することにより行われる。このDBS拒否応答は、例えば、第1周波数帯を用いた無線通信により行われる。このDBS拒否応答には、第2周波数帯を用いる代わりに第1周波数帯、第2周波数帯以外の周波数帯であれば用いることができる等の提案を示す情報が含められていてもよい。
【0037】
これに対して、ステップS14において応答デバイス42のDME34が第2周波数帯を使用した無線通信が可能であると判断した場合、ステップS16において、応答デバイス42のMLME33は、要求デバイス41のMLME33に対して、DBS要求に対する応答として動的バンド切り替えを許可するためのDBS許可応答を通知する。このDBS許可応答は、例えば、図4(b)に示すようなデータ構造のDBS応答フレーム52を送信することにより行われる。このDBS許可応答は、例えば、第1周波数帯を用いた無線通信により行われる。
【0038】
ステップS16において、DBS拒否応答又はDBS許可応答を受信した応答デバイス42のMLME33は、DBS拒否応答等の受信が成功したことに対する確認として、応答デバイス42のMLME33に対してACK信号を返信する。DBS許可応答に対するACK信号を要求デバイス41から受信した場合、応答デバイス42のDME34は、自己のMLME33やPLME32との間において情報のやり取りを行い、物理層21及びMAC層22のパラメータを第2周波数帯で無線通信を行うためのパラメータに修正する。
【0039】
次に、ステップS17に移行する。ステップS17において、要求デバイス41のMLME33は、自己のDME34に対して、応答デバイス42がDBS拒否応答、DBS許可応答の何れを通知したのか知らせるための通知をする。
【0040】
応答デバイス42からDBS拒否応答を受信した場合、要求デバイス41のDME34は、動的バンド切り替えが実行できないものと判断し、後述のステップS19に移行する。
【0041】
これに対して、応答デバイス42からDBS許可応答を受信した場合、動的バンド切り替えが実行できるものと判断し、後述のステップS19に移行する。動的バンド切り替えが実行できるもの判断した場合、要求デバイス41のDME34は、自己のMLME33やPLME32との間において情報のやり取りを行い、物理層21及びMAC層22のパラメータを第2周波数帯で無線通信を行うためのパラメータに修正する。
【0042】
このとき、要求デバイス41のDME34は、必要に応じて、ステップS17とステップS19との間にステップS18に移行し、第2周波数帯を使用した無線通信の可否を判断するようにしてもよい。このステップS18は、ステップS11からステップS17までの間の状況の変化により、要求デバイス41及び応答デバイス42の間において、第2周波数帯を使用した無線通信ができなくなった場合に対応するために設けられている。要求デバイス41のDME34は、第2周波数帯を使用した無線通信の使用可否の判断結果を、自己のMLME33に対して通知して、後述のステップS19に移行する。
【0043】
ステップS14又はステップS18において、応答デバイス42のDME34又は要求デバイス41のDME34が第2周波数帯を用いた無線通信ができないと判断した場合、ステップS19において、要求デバイス41のDME34は、要求デバイス41のMLME33を介して応答デバイス42のMLME33に対して、動的バンド切り替えが実行できないことの通知としてDBS取消要求を通知する。このDBS取消要求は、例えば、図5(a)に示すようなデータ構造のDBS取消要求フレーム53を送信することにより行われる。この後、要求デバイス41及び応答デバイス42は、互いに第1周波数帯を用いた無線通信を継続して行う。
【0044】
これに対して、ステップS14又はステップS18において、応答デバイス42のDME34又は要求デバイス41のDME34が第2周波数帯を用いた無線通信ができると判断した場合、ステップS19においては、要求デバイス41のDME33から、要求デバイス41のMLME33を介して応答デバイス42のMLME33に対して、動的バンド切り替えを実行できることの通知としてDBS実行要求を通知する。このDBS実行要求は、例えば、図5(a)に示すようなデータ構造のDBS実行要求フレーム54を送信することにより行われる。
【0045】
DBS実行要求を受信した応答デバイス42のMLME33は、DBS実行要求の受信が成功したことに対する確認として、要求デバイス41のMLME33に対してACK信号を返信する。
【0046】
このDBS実行要求には、応答デバイス42が第2周波数帯を用いて無線通信するためのスケジュール情報が含められる。このスケジュール情報には、要求デバイス41及び応答デバイス42が、第2周波数帯を使用して無線通信を開始する開始時刻が少なくとも含められている。また、このスケジュール情報には、この他にも、第2周波数帯を使用して無線通信を行う時間間隔が含められる。この開始時刻と時間間隔を示す情報により、第2周波数帯を使用して無線通信する時間帯が特定されることになる。
【0047】
次に、ステップS20に移行する。ステップS20においては、要求デバイス41と応答デバイス42との間において、ステップS19において送受信されたスケジュール情報に基づいて、第2周波数帯を使用した無線通信を開始する。このステップS20では、スケジュール情報に含められている、第2周波数帯を使用して無線通信を行う開始時刻から、第2周波数帯を使用して無線通信を開始する。
【0048】
なお、上述のフローチャートにおいては、要求デバイス41と応答デバイス42との間において、直接的にDBS要求等の通知がされた場合を例に説明したが、要求デバイス41及び応答デバイス42以外の無線通信ネットワーク11に属する他の無線デバイス13を中継して、このようなDBS要求等の通知がされていてもよい。また、この他にも、要求デバイス41から無線通信ネットワーク10に属する他の応答デバイス42に対して、ブロードキャスト通信によりDBS要求等の通知がされていてもよい。ブロートキャスト通信を利用する場合、無線通信ネットワーク10に属する一の無線デバイス13が要求デバイス41であり、残りの無線デバイス13が応答デバイス42であることを明確にすることが可能となる。
【0049】
また、ステップS20において、要求デバイス41と応答デバイス42とは、スケジュール情報に基づいて第2周波数帯を使用した無線通信を開始した後において、第2周波数帯とともに第1周波数帯を使用して無線通信するようにしてもよいし、第2周波数帯のみを使用して無線通信するようにしてもよい。
【0050】
次に、ステップS12、S16、S19等で用いられる各フレームのデータ構造の一例について説明する。
【0051】
上述したDBS要求フレーム51、DBS応答フレーム52、DBS取消要求フレーム53及びDBS実行要求フレーム54は、それぞれフレームの開始を予告するプリアンブル部61と、フレームの送信先や送信元のアドレスに関する情報が書き込まれるヘッダ部62と、実データが書き込まれるペイロード部63とを有する。各フレーム51、52、53、54は、プリアンブル部61とヘッダ部62との内容が共通するのでペイロード部63の内容についてのみ説明する。
【0052】
DBS要求フレーム51のペイロード部63は、SA(Source Address)フィールド71と、DA(Destination Address)フィールド72と、RA(Relay Address)フィールド73と、CFBI(Current Frequency Band Information)フィールド74と、TFBI(Target Frequency Band Information)フィールド75と、MC(Multiband Capability)フィールド76とを有する。
【0053】
SAフィールド71には、要求デバイス41のアドレスに関する情報が書き込まれる。DAフィールド72には、応答デバイス42のアドレスに関する情報が書き込まれる。なお、ブロードキャスト通信により要求デバイス41からDBS要求を通知する場合のように、複数の応答デバイス42がある場合、DAフィールド72には、応答デバイス42が複数であることを特定するための情報が書き込まれるようにしてもよい。RAフィールド73には、要求デバイス41と応答デバイス42との間で他の無線デバイス13が中継して無線通信する場合、その中継する無線デバイス13のアドレスに関する情報が書き込まれる。
【0054】
CFBIフィールド74には、要求デバイス41及び応答デバイス42が現在使用している第1周波数帯に関する情報が書き込まれる。また、TFBIフィールド75には、要求デバイス41及び応答デバイス42がこれから使用しようとしている第2周波数帯に関する情報が書き込まれる。
【0055】
CFBIフィールド74及びTFBIフィールド75のそれぞれは、FB(Frequency Band)フィールド74a、75aと、チャネルフィールド74b、75bと、RI(Regulatory Information)フィールド74c、75cと、OI(Operating Information)フィールド74d、75dとを有している。
【0056】
CFBIフィールド74のFBフィールド74aには、要求デバイス41及び応答デバイス42が現在使用している第1周波数帯を示す情報が書き込まれる。TFBIフィールド75のFBフィールド75aには、要求デバイス41及び応答デバイス42がこれから使用しようとしている第2周波数帯を示す情報が書き込まれる。具体例を挙げて説明すると、例えば、要求デバイス41及び応答デバイス42が2.4GHz帯を使用しており、これから954MHz帯を使用しようとしている場合、CFBIフィールド74のFBフィールド74aには2.4GHz帯を示す情報が書き込まれ、TFBIフィールド75のFBフィールド75aには954MHz帯を示す情報が書き込まれる。
【0057】
CFBIフィールド74のチャネルフィールド74bには、要求デバイス41及び応答デバイス42が第1周波数帯において現在使用しているチャネル番号を示す情報が書き込まれる。TFBIフィールド75のチャネルフィールド75bには、要求デバイス41及び応答デバイス42が第2周波数帯においてこれから使用しようとしているチャネル番号を示す情報が書き込まれる。
【0058】
CFBIフィールド74のRIフィールド74cには、例えば、日本やアメリカでの通信規制のような、無線通信ネットワーク10が属する空間での第1周波数帯に関する通信規制の区分を示す情報が書き込まれる。TFBIフィールド75のRIフィールド75cには、その通信規制の区分を示す情報として、第2周波数帯に関するものが書き込まれる。
【0059】
CFBIフィールド74のOIフィールド74dには、第1周波数帯についての最大送信電力やスペクトラムマスク等の技術的制約の区分を示す情報が書き込まれる。TFBIフィールド75のOIフィールド75dには、その技術的制約の区分を示す情報として、第2周波数帯に関するものが書き込まれる。
【0060】
CFBIフィールド74及びTFBIフィールド75の各フィールドに情報を書き込むうえでは、各フィールドに書き込まれる情報としての周波数帯、チャネル、通信規制、技術的制約等について予めテーブルに記憶しておき、DBS要求時にテーブルを参照することにより各フィールドに書き込むべき情報を抽出するようにしてもよい。
【0061】
MCフィールド76には、要求デバイス41が第1周波数帯及び第2周波数帯にどのように対応しているのかを示す情報が書き込まれる。MCフィールド76は、デバイスタイプフィールド76aと、SDC(Supported Device Capability)フィールド76bとを有する。
【0062】
デバイスタイプフィールド76aには、要求デバイス41が、コーディネータ12及び無線端末11の何れかであるかを示す情報が書き込まれる。
【0063】
SDCフィールド76bには、要求デバイス41が無線通信に使用することのできる周波数帯の一覧を示す情報が書き込まれる。SDCフィールド76bには、要求デバイス41が無線通信に使用している第1周波数帯を示す情報とともに、これから使用しようとしている少なくとも1つの第2周波数帯を示す情報が書き込まれる。また、このSDCフィールド76bには、その周波数帯の一覧とともに、その周波数帯を使用するときに使用される通信方式を示す情報が含められていてもよい。
【0064】
DBS応答フレーム52のペイロード部63は、ステータスフィールド81と、AR(Action Recommendation)フィールド82とを有する。ステータスフィールド81は、要求デバイス41からのDBS要求を許可するのか、又は、DBS要求を拒否するのかを示す情報が書き込まれる。ARフィールド82には、DBS要求を拒否する場合、その代替として要求デバイス41に提案する内容を示す情報が書き込まれる。
【0065】
DBS取消要求フレーム53及びDBS実行要求フレーム54それぞれのペイロード部63は、TS(Timing Schedule)フィールド91と、OFB(Occupied Frequency Band)92とを有する。
【0066】
DBS取消要求フレーム53のTSフィールド91には、第2周波数帯で無線通信することのできない時間帯を示すスケジュール情報が書き込まれる。また、DBS取消要求フレーム53のOFBフィールド92には、TSフィールド91で特定された時間帯で用いられる第2周波数帯を示す情報が書き込まれる。
【0067】
DBS実行要求フレーム54のTSフィールド91には、第2周波数帯で無線通信するための時間帯を示すスケジュール情報が書き込まれる。また、DBS実行要求フレーム54のOFBフィールド92には、TSフィールド91で特定された時間帯で用いられる第2周波数帯を示す情報が書き込まれる。
【0068】
DBS実行要求フレーム54のTSフィールド91及びOFBフィールド92は、動的バンド切り替えにより二つ以上の周波数帯を順番に切り替えて使用する場合、その使用しようとする二つ以上の周波数帯を示す情報が、それぞれのフィールドに連続して割り当てられていてもよい。具体例を挙げて説明すると、例えば、動的バンド切り替えにより、最初は周波数帯Aを10分間使用し、次に周波数帯Bを5分間使用し、次に周波数帯Aを15分間使用する場合を考える。この場合は、DBS実行要求フレーム54のTSフィールド91に対して、10分間、5分間、15分間であることを示す情報が順に書き込まれ、OFBフィールド92に対して、周波数帯A、周波数帯B、周波数帯Aであることを示す情報が順に書き込まれる。
【0069】
図6は、第1実施形態に係る無線通信方法において動的バンド切り替えを実行するうえで無線デバイス13がとる状態遷移の一例を示す図である。
【0070】
動的バンド切り替え時において、無線デバイス13が取り得る基本的なモードとしては、第1周波数帯を使用して無線通信を行う第1通信モード101と、第1周波数帯から第2周波数帯に切り替える準備が完了した状態を示すDBS準備完了モード102と、第2周波数帯を使用して無線通信を行う第2通信モード103とがある。
【0071】
第1通信モード101からDBS準備完了モード102への遷移S31は、要求デバイス41の場合、応答デバイス42からDBS許可応答を受信した場合に行われる。また、応答デバイス42の場合、要求デバイス41に対してDBS許可応答を通知した後、その確認として要求デバイス41からACK信号を受信した場合に行われる。
【0072】
DBS準備完了モード102から第1通信モード101への遷移S32は、要求デバイス41の場合、応答デバイス42に対して動的バンド切り替えが実行できないことを通知した後、その確認として応答デバイス42からACK信号を受信した場合に行われる。また、応答デバイス42の場合、要求デバイス41から動的バンド切り替えが実行できないことの通知を受信した場合に行われる。また、この他にも、要求デバイス41が応答デバイス42からDBS拒否応答又はDBS許可応答の何れかを受信してから、所定の時間が経過するまでの間に、DBS取消要求又はDBS実行要求の何れかが通知されない場合は、タイムアウトしたものとしてDBS準備完了モード102から第1通信モード101への遷移S32が行われる。
【0073】
DBS準備完了モード102から第2通信モード103への遷移S33は、要求デバイス41から応答デバイス42に対してDBS実行要求が通知された場合に行われる。
【0074】
以上の第1実施形態に係る無線通信システム1及び無線通信方法によれば、複数の無線デバイス13間において無線通信に使用している周波数帯を別の周波数帯へ切り替える動的バンド切り替えを、非常に少ないトラフィック量で実現することが可能となる。また、動的バンド切り替えを行うことが可能となるので、無線通信ネットワーク11内でのスループットの増大、通信干渉の低減を図ることが可能となり、無線通信ネットワーク11のパフォーマンスの向上を図ることが可能となる。
【0075】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
【符号の説明】
【0076】
1 無線通信システム
10 無線通信ネットワーク
11 無線端末
12 コーディネータ
13 無線デバイス
21 物理層
22 MAC層
31 アンテナ
32 物理層管理部(PLME)
33 MAC層管理部(MLME)
34 デバイス管理部(DME)
41 要求デバイス
42 応答デバイス
51 DBS要求フレーム
52 DBS応答フレーム
53 DBS取消要求フレーム
54 DBS実行要求フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線デバイスを備える無線通信ネットワーク内で無線通信するための無線通信方法において、
前記無線通信ネットワークに属する一の無線デバイスにより、当該無線通信ネットワークに属する他の無線デバイスに対して、当該他の無線デバイスとの間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるための要求を通知する要求ステップと、
前記他の無線デバイスにより、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断し、通信可能と判断した場合に当該第2周波数帯への切り替えを許可するための応答を前記一の無線デバイスに通知する応答ステップと、
前記一の無線デバイスにより、前記他の無線デバイスから前記応答が通知された場合、前記第2周波数帯を使用して無線通信するためのスケジュール情報を当該他の無線デバイスに通知するスケジュール通知ステップと、
前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記スケジュール情報に基づいて前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始する実行ステップとを有すること
を特徴とする無線通信方法。
【請求項2】
前記スケジュール通知ステップでは、前記一の無線デバイスにより、前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始する開始時刻が含められたスケジュール情報を前記他の無線デバイスに通知し、
前記実行ステップでは、前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記開始時刻から前記第2周波数帯を使用した無線通信を開始すること
を特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記要求ステップでは、前記第2周波数帯として複数の異なる周波数帯を示す情報が含められた要求を通知し、
前記応答ステップでは、前記要求に含められた複数の異なる周波数帯の中から前記第2周波数帯として使用する無線通信の可否を判断すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信方法。
【請求項4】
前記要求ステップでは、前記第2周波数帯を使用した無線通信において前記一のデバイスに用いられる通信方式を示す情報が含められた要求を通知し、
前記応答ステップでは、前記一のデバイスに用いられる通信方式を前記他のデバイスが有しているかによって、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断すること
を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の無線通信方法。
【請求項5】
複数の無線デバイスを備える無線通信ネットワーク内で無線通信する無線通信システムにおいて、
前記無線通信ネットワークに属する一の無線デバイスは、当該無線通信ネットワークに属する他の無線デバイスに対して、当該他の無線デバイスとの間での無線通信に使用されている第1周波数帯を別の第2周波数帯に切り替えるための要求を通知し、
前記他の無線デバイスは、前記第2周波数帯を使用する無線通信の可否を判断し、通信可能と判断した場合に当該第2周波数帯への切り替えを許可するための応答を前記一の無線デバイスに通知し、
前記一の無線デバイスは、前記他の無線デバイスから前記応答が通知された場合、前記第2周波数帯を使用して無線通信するためのスケジュール情報を当該他の無線デバイスに通知し、
前記一の無線デバイスと前記他の無線デバイスとの間において、前記スケジュール情報に基づいて前記第2周波数帯を用いた無線通信を開始すること
を特徴とする無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−85099(P2013−85099A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223274(P2011−223274)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(301022471)独立行政法人情報通信研究機構 (1,071)
【Fターム(参考)】