照光スイッチ
【課題】主に自動車内の各種操作に用いられる照光スイッチに関し、均一な照光が行え、確実な操作が可能なものを提供することを目的とする。
【解決手段】略円箱状で光透過性の操作体１２の内隅角に、傾斜部１２Ｂを設けることによって、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部１２Ｂにより操作体１２の外周部１２Ｃも照光され、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができる。
【解決手段】略円箱状で光透過性の操作体１２の内隅角に、傾斜部１２Ｂを設けることによって、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部１２Ｂにより操作体１２の外周部１２Ｃも照光され、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、主に自動車の車室内で各種操作に用いられる照光スイッチに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年、車室内のフロントパネル部やステアリングホイール近傍に、様々な操作方式のスイッチを装着し、これによって車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作を行うものが増えており、使い易く、確実な操作を行えるものが求められている。
【０００３】
このような従来の照光スイッチについて、図５〜図７を用いて説明する。
【０００４】
図５は従来の照光スイッチの断面図、図６は同分解斜視図であり、同図において、１は上面開口で絶縁樹脂製のケース、２は略円箱状で光透過性の絶縁樹脂製の操作体で、操作体２は乳白色や白色等の明色に形成されると共に、上方の底面には所定厚さの発光部２Ａが設けられ、この操作体２がケース１上方に上下動可能に装着されている。
【０００５】
そして、３は略円筒状で絶縁樹脂製の押圧体で、黒色や褐色等の暗色に形成されると共に、この押圧体３が操作体２内周に爪部等によって、固定装着されている。
【０００６】
また、４はコイル状のばね、５は鋼や絶縁樹脂製の球体で、これらが押圧体３下方に収納されると共に、やや撓んだ状態のばね４に付勢された球体５が、ケース１内側壁のカム部１Ａに弾接している。
【０００７】
さらに、６は上下面に複数の配線パターン（図示せず）が形成された配線基板で、この上面にはプッシュスイッチ７が実装装着されてスイッチ接点が形成されると共に、プッシュスイッチ７から突出した操作軸７Ａ上方の、押圧体３下面には押圧部３Ａが設けられている。
【０００８】
また、８は発光ダイオード等の発光素子で、この発光素子８が配線基板６の中央部に実装装着され、上方の操作体２内底面に発光部を向けて、照光スイッチが構成されている。
【０００９】
そして、このように構成された照光スイッチが操作体２を前方に突出させて、車室内のフロントパネル部等に装着されると共に、プッシュスイッチ７や発光素子８が配線基板６の配線パターンや、コネクタやリード線（図示せず）等を介して、自動車の電子回路（図示せず）に電気的に接続される。
【００１０】
以上の構成において、操作体２上面を押圧操作すると、操作体２と押圧体３が下方へ移動し、ばね４に付勢された球体５がカム部１Ａを弾接摺動して、操作体２の操作に節度感触が生じると共に、押圧体３下面の押圧部３Ａ下端が操作軸７Ａを押圧して、プッシュスイッチ７の電気的接離が行われる。
【００１１】
そして、この電気信号が車両の電子回路へ出力されて、例えば、エンジンの起動や停止等の各種制御や、あるいは車室内の各種電子機器、例えばエアコンやオーディオ機器の電源の入切等の操作が行なわれる。
【００１２】
また、夜間等の周囲が暗い場合には、別途ステアリングホイール近傍に装着されたコンビネーションスイッチ（図示せず）等を操作すると、この電気的接離を車両の電子回路が検出して、照光スイッチの発光素子８を発光させる。
【００１３】
そして、この発光素子８の光がケース１や押圧体３内を上方へ進み、図５に矢印で示すように、内底面から操作体２内に入射して、発光部２Ａが発光し、操作体２上面が照光されることによって、操作体２の識別や位置の確認が容易に行えるようになっている。
【００１４】
つまり、車室内に装着された照光スイッチの、操作体２を押圧操作することによって、車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作が行えると共に、発光素子８を発光させ、底面の発光部２Ａを照光することによって、周囲が暗い場合でも、操作体２の操作を容易に行えるように構成されているものであった。
【００１５】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献１が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１６】
【特許文献１】特開２００７−２８７４１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１７】
しかしながら、上記従来の照光スイッチにおいては、図７の部分断面図に示すように、操作体２内周に装着された押圧体３の形状寸法によって、発光素子８の光が操作体２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合、操作体２上面の中央部は明るく照光されるが、発光部２Ａの外周部２Ｂには光が届かず、暗くなってしまう箇所が生じ、見づらく操作しにくくなってしまう場合があるという課題があった。
【００１８】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、均一な照光が行え、確実な操作が可能な照光スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１９】
上記目的を達成するために本発明は、略円箱状で光透過性の操作体の内隅角に、傾斜部を設けて照光スイッチを構成したものであり、発光素子の光が操作体内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部により操作体の外周部も照光され、操作体上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができるという作用を有するものである。
【発明の効果】
【００２０】
以上のように本発明によれば、均一な照光が行え、確実な操作が可能な照光スイッチを実現することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】本発明の一実施の形態による照光スイッチの断面図
【図２】同分解斜視図
【図３】同部分断面図
【図４】同断面図
【図５】従来の照光スイッチの断面図
【図６】同分解斜視図
【図７】同部分断面図
【発明を実施するための形態】
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図１〜図４を用いて説明する。
【００２３】
なお、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
【００２４】
（実施の形態）
図１は本発明の一実施の形態による照光スイッチの断面図、図２は同分解斜視図であり、同図において、１は上面開口でポリオキシメチレン等の絶縁樹脂製のケース、１２は略円箱状で光透過性のポリカーボネート等の絶縁樹脂製の操作体で、操作体１２がケース１上方に上下動可能に装着されている。
【００２５】
そして、操作体１２は乳白色や白色等の明色に形成されると共に、操作体１２上方の底面には所定厚さの発光部１２Ａが設けられ、内隅角には全周に傾斜部１２Ｂが形成されている。
【００２６】
また、３は略円筒状でＡＢＳ等の絶縁樹脂製の押圧体で、黒色や褐色等の暗色に形成されると共に、この押圧体３が操作体１２内周に爪部等によって、固定装着されている。
【００２７】
さらに、４はコイル状で鋼線等のばね、５は鋼や絶縁樹脂製の球体で、これらが押圧体３下方に収納されると共に、やや撓んだ状態のばね４に付勢された球体５が、ケース１内側壁のカム部１Ａに弾接している。
【００２８】
そして、６は紙フェノールやガラス入りエポキシ等の配線基板、７はプッシュスイッチで、配線基板６の上下面には銅箔等によって複数の配線パターン（図示せず）が形成されると共に、配線基板６上面にはプッシュスイッチ７が実装装着されてスイッチ接点が形成され、プッシュスイッチ７から突出した操作軸７Ａ上方の、押圧体３下面には押圧部３Ａが設けられている。
【００２９】
また、８は発光ダイオード等の発光素子で、この発光素子８が配線基板６の中央部に実装装着され、上方の操作体１２内底面に発光部を向けて、照光スイッチが構成されている。
【００３０】
そして、このように構成された照光スイッチが操作体１２を前方に突出させて、車室内のフロントパネル部等に装着されると共に、プッシュスイッチ７や発光素子８が配線基板６の配線パターンや、コネクタやリード線（図示せず）等を介して、自動車の電子回路（図示せず）に電気的に接続される。
【００３１】
以上の構成において、操作体１２上面を押圧操作すると、操作体１２と押圧体３が下方へ移動し、ばね４に付勢された球体５がカム部１Ａを弾接摺動して、操作体１２の操作に節度感触が生じると共に、押圧体３下面の押圧部３Ａ下端が操作軸７Ａを押圧して、プッシュスイッチ７の電気的接離が行われる。
【００３２】
そして、この電気信号が車両の電子回路へ出力されて、例えば、エンジンの起動や停止等の各種制御や、あるいは車室内の各種電子機器、例えばエアコンやオーディオ機器の電源の入切等の操作が行なわれる。
【００３３】
また、夜間等の周囲が暗い場合には、別途ステアリングホイール近傍に装着されたコンビネーションスイッチ（図示せず）等を操作すると、この電気的接離を車両の電子回路が検出して、照光スイッチの発光素子８を発光させる。
【００３４】
そして、この発光素子８の光がケース１や押圧体３内を上方へ進み、図１に矢印で示すように、内底面から操作体１２内に入射して、発光部１２Ａが発光し、操作体１２上面が照光されることによって、操作体１２の識別や位置の確認が容易に行えるようになっている。
【００３５】
つまり、車室内に装着された照光スイッチの、操作体１２を押圧操作することによって、車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作が行えると共に、発光素子８を発光させ、底面の発光部１２Ａを照光することによって、周囲が暗い場合でも、操作体１２の操作を容易に行えるように構成されている。
【００３６】
さらに、この時、図３の部分断面図に示すように、操作体１２の内隅角には全周に傾斜部１２Ｂが設けられているため、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合でも、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるようになっている。
【００３７】
すなわち、操作体１２内底面の内隅角を照射する発光素子８の光は、傾斜部１２Ｂによって外方へ屈折して操作体１２内に入射し、この光が発光部１２Ａの外周部１２Ｃ外方を照光するため、外周部１２Ｃにも暗くなってしまう箇所は生じず、操作体１２上面の中央部だけでなく、操作体１２上面の全面が明るく均一に照光され、確実に操作体１２の操作が行えるように構成されている。
【００３８】
なお、図４の断面図に示すように、操作体１２が押圧操作され、操作体１２や押圧体３が下方へ移動した状態では、発光素子８の光が傾斜部１２Ｂによってさらに外方へ拡がり、操作体１２外周のより広い範囲が照光されるようになっている。
【００３９】
このように本実施の形態によれば、略円箱状で光透過性の操作体１２の内隅角に、傾斜部１２Ｂを設けることによって、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部１２Ｂにより操作体１２の外周部１２Ｃも照光され、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができるものである。
【００４０】
なお、以上の説明では、配線基板６上面にプッシュスイッチ７を実装装着して、スイッチ接点を形成した構成について説明したが、配線基板６上面にカーボン等によって固定接点を形成し、この上に略ドーム状で導電金属薄板製の可動接点を載置した構成や、あるいは下面に可動接点が形成された略ドーム状で可撓性のゴムシートを載置したもの等、様々なスイッチ接点を用いた構成としても、本発明の実施は可能である。
【産業上の利用可能性】
【００４１】
本発明による照光スイッチは、均一な照光が行え、確実な操作が可能なものを得ることができるという有利な効果を有し、主に自動車内の各種操作用として有用である。
【符号の説明】
【００４２】
１ ケース
１Ａ カム部
３ 押圧体
３Ａ 押圧部
４ ばね
５ 球体
６ 配線基板
７ プッシュスイッチ
７Ａ 操作軸
８ 発光素子
１２ 操作体
１２Ａ 発光部
１２Ｂ 傾斜部
１２Ｃ 外周部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、主に自動車の車室内で各種操作に用いられる照光スイッチに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年、車室内のフロントパネル部やステアリングホイール近傍に、様々な操作方式のスイッチを装着し、これによって車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作を行うものが増えており、使い易く、確実な操作を行えるものが求められている。
【０００３】
このような従来の照光スイッチについて、図５〜図７を用いて説明する。
【０００４】
図５は従来の照光スイッチの断面図、図６は同分解斜視図であり、同図において、１は上面開口で絶縁樹脂製のケース、２は略円箱状で光透過性の絶縁樹脂製の操作体で、操作体２は乳白色や白色等の明色に形成されると共に、上方の底面には所定厚さの発光部２Ａが設けられ、この操作体２がケース１上方に上下動可能に装着されている。
【０００５】
そして、３は略円筒状で絶縁樹脂製の押圧体で、黒色や褐色等の暗色に形成されると共に、この押圧体３が操作体２内周に爪部等によって、固定装着されている。
【０００６】
また、４はコイル状のばね、５は鋼や絶縁樹脂製の球体で、これらが押圧体３下方に収納されると共に、やや撓んだ状態のばね４に付勢された球体５が、ケース１内側壁のカム部１Ａに弾接している。
【０００７】
さらに、６は上下面に複数の配線パターン（図示せず）が形成された配線基板で、この上面にはプッシュスイッチ７が実装装着されてスイッチ接点が形成されると共に、プッシュスイッチ７から突出した操作軸７Ａ上方の、押圧体３下面には押圧部３Ａが設けられている。
【０００８】
また、８は発光ダイオード等の発光素子で、この発光素子８が配線基板６の中央部に実装装着され、上方の操作体２内底面に発光部を向けて、照光スイッチが構成されている。
【０００９】
そして、このように構成された照光スイッチが操作体２を前方に突出させて、車室内のフロントパネル部等に装着されると共に、プッシュスイッチ７や発光素子８が配線基板６の配線パターンや、コネクタやリード線（図示せず）等を介して、自動車の電子回路（図示せず）に電気的に接続される。
【００１０】
以上の構成において、操作体２上面を押圧操作すると、操作体２と押圧体３が下方へ移動し、ばね４に付勢された球体５がカム部１Ａを弾接摺動して、操作体２の操作に節度感触が生じると共に、押圧体３下面の押圧部３Ａ下端が操作軸７Ａを押圧して、プッシュスイッチ７の電気的接離が行われる。
【００１１】
そして、この電気信号が車両の電子回路へ出力されて、例えば、エンジンの起動や停止等の各種制御や、あるいは車室内の各種電子機器、例えばエアコンやオーディオ機器の電源の入切等の操作が行なわれる。
【００１２】
また、夜間等の周囲が暗い場合には、別途ステアリングホイール近傍に装着されたコンビネーションスイッチ（図示せず）等を操作すると、この電気的接離を車両の電子回路が検出して、照光スイッチの発光素子８を発光させる。
【００１３】
そして、この発光素子８の光がケース１や押圧体３内を上方へ進み、図５に矢印で示すように、内底面から操作体２内に入射して、発光部２Ａが発光し、操作体２上面が照光されることによって、操作体２の識別や位置の確認が容易に行えるようになっている。
【００１４】
つまり、車室内に装着された照光スイッチの、操作体２を押圧操作することによって、車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作が行えると共に、発光素子８を発光させ、底面の発光部２Ａを照光することによって、周囲が暗い場合でも、操作体２の操作を容易に行えるように構成されているものであった。
【００１５】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献１が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１６】
【特許文献１】特開２００７−２８７４１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１７】
しかしながら、上記従来の照光スイッチにおいては、図７の部分断面図に示すように、操作体２内周に装着された押圧体３の形状寸法によって、発光素子８の光が操作体２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合、操作体２上面の中央部は明るく照光されるが、発光部２Ａの外周部２Ｂには光が届かず、暗くなってしまう箇所が生じ、見づらく操作しにくくなってしまう場合があるという課題があった。
【００１８】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、均一な照光が行え、確実な操作が可能な照光スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１９】
上記目的を達成するために本発明は、略円箱状で光透過性の操作体の内隅角に、傾斜部を設けて照光スイッチを構成したものであり、発光素子の光が操作体内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部により操作体の外周部も照光され、操作体上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができるという作用を有するものである。
【発明の効果】
【００２０】
以上のように本発明によれば、均一な照光が行え、確実な操作が可能な照光スイッチを実現することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】本発明の一実施の形態による照光スイッチの断面図
【図２】同分解斜視図
【図３】同部分断面図
【図４】同断面図
【図５】従来の照光スイッチの断面図
【図６】同分解斜視図
【図７】同部分断面図
【発明を実施するための形態】
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図１〜図４を用いて説明する。
【００２３】
なお、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
【００２４】
（実施の形態）
図１は本発明の一実施の形態による照光スイッチの断面図、図２は同分解斜視図であり、同図において、１は上面開口でポリオキシメチレン等の絶縁樹脂製のケース、１２は略円箱状で光透過性のポリカーボネート等の絶縁樹脂製の操作体で、操作体１２がケース１上方に上下動可能に装着されている。
【００２５】
そして、操作体１２は乳白色や白色等の明色に形成されると共に、操作体１２上方の底面には所定厚さの発光部１２Ａが設けられ、内隅角には全周に傾斜部１２Ｂが形成されている。
【００２６】
また、３は略円筒状でＡＢＳ等の絶縁樹脂製の押圧体で、黒色や褐色等の暗色に形成されると共に、この押圧体３が操作体１２内周に爪部等によって、固定装着されている。
【００２７】
さらに、４はコイル状で鋼線等のばね、５は鋼や絶縁樹脂製の球体で、これらが押圧体３下方に収納されると共に、やや撓んだ状態のばね４に付勢された球体５が、ケース１内側壁のカム部１Ａに弾接している。
【００２８】
そして、６は紙フェノールやガラス入りエポキシ等の配線基板、７はプッシュスイッチで、配線基板６の上下面には銅箔等によって複数の配線パターン（図示せず）が形成されると共に、配線基板６上面にはプッシュスイッチ７が実装装着されてスイッチ接点が形成され、プッシュスイッチ７から突出した操作軸７Ａ上方の、押圧体３下面には押圧部３Ａが設けられている。
【００２９】
また、８は発光ダイオード等の発光素子で、この発光素子８が配線基板６の中央部に実装装着され、上方の操作体１２内底面に発光部を向けて、照光スイッチが構成されている。
【００３０】
そして、このように構成された照光スイッチが操作体１２を前方に突出させて、車室内のフロントパネル部等に装着されると共に、プッシュスイッチ７や発光素子８が配線基板６の配線パターンや、コネクタやリード線（図示せず）等を介して、自動車の電子回路（図示せず）に電気的に接続される。
【００３１】
以上の構成において、操作体１２上面を押圧操作すると、操作体１２と押圧体３が下方へ移動し、ばね４に付勢された球体５がカム部１Ａを弾接摺動して、操作体１２の操作に節度感触が生じると共に、押圧体３下面の押圧部３Ａ下端が操作軸７Ａを押圧して、プッシュスイッチ７の電気的接離が行われる。
【００３２】
そして、この電気信号が車両の電子回路へ出力されて、例えば、エンジンの起動や停止等の各種制御や、あるいは車室内の各種電子機器、例えばエアコンやオーディオ機器の電源の入切等の操作が行なわれる。
【００３３】
また、夜間等の周囲が暗い場合には、別途ステアリングホイール近傍に装着されたコンビネーションスイッチ（図示せず）等を操作すると、この電気的接離を車両の電子回路が検出して、照光スイッチの発光素子８を発光させる。
【００３４】
そして、この発光素子８の光がケース１や押圧体３内を上方へ進み、図１に矢印で示すように、内底面から操作体１２内に入射して、発光部１２Ａが発光し、操作体１２上面が照光されることによって、操作体１２の識別や位置の確認が容易に行えるようになっている。
【００３５】
つまり、車室内に装着された照光スイッチの、操作体１２を押圧操作することによって、車両の各種制御や車室内の各種電子機器の操作が行えると共に、発光素子８を発光させ、底面の発光部１２Ａを照光することによって、周囲が暗い場合でも、操作体１２の操作を容易に行えるように構成されている。
【００３６】
さらに、この時、図３の部分断面図に示すように、操作体１２の内隅角には全周に傾斜部１２Ｂが設けられているため、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合でも、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるようになっている。
【００３７】
すなわち、操作体１２内底面の内隅角を照射する発光素子８の光は、傾斜部１２Ｂによって外方へ屈折して操作体１２内に入射し、この光が発光部１２Ａの外周部１２Ｃ外方を照光するため、外周部１２Ｃにも暗くなってしまう箇所は生じず、操作体１２上面の中央部だけでなく、操作体１２上面の全面が明るく均一に照光され、確実に操作体１２の操作が行えるように構成されている。
【００３８】
なお、図４の断面図に示すように、操作体１２が押圧操作され、操作体１２や押圧体３が下方へ移動した状態では、発光素子８の光が傾斜部１２Ｂによってさらに外方へ拡がり、操作体１２外周のより広い範囲が照光されるようになっている。
【００３９】
このように本実施の形態によれば、略円箱状で光透過性の操作体１２の内隅角に、傾斜部１２Ｂを設けることによって、発光素子８の光が操作体１２内底面の内隅角よりも内方しか照射できない場合にも、内隅角の傾斜部１２Ｂにより操作体１２の外周部１２Ｃも照光され、操作体１２上面の全面が均一に明るく照光されるため、見易く確実な操作が可能な照光スイッチを得ることができるものである。
【００４０】
なお、以上の説明では、配線基板６上面にプッシュスイッチ７を実装装着して、スイッチ接点を形成した構成について説明したが、配線基板６上面にカーボン等によって固定接点を形成し、この上に略ドーム状で導電金属薄板製の可動接点を載置した構成や、あるいは下面に可動接点が形成された略ドーム状で可撓性のゴムシートを載置したもの等、様々なスイッチ接点を用いた構成としても、本発明の実施は可能である。
【産業上の利用可能性】
【００４１】
本発明による照光スイッチは、均一な照光が行え、確実な操作が可能なものを得ることができるという有利な効果を有し、主に自動車内の各種操作用として有用である。
【符号の説明】
【００４２】
１ ケース
１Ａ カム部
３ 押圧体
３Ａ 押圧部
４ ばね
５ 球体
６ 配線基板
７ プッシュスイッチ
７Ａ 操作軸
８ 発光素子
１２ 操作体
１２Ａ 発光部
１２Ｂ 傾斜部
１２Ｃ 外周部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
上面開口のケースと、このケース上方に上下動可能に装着された略円箱状で光透過性の操作体と、この操作体内周に装着された略円筒状の押圧体と、上記操作体の上下動に応じて電気的接離を行うスイッチ接点と、上記操作体内底面を照光する発光素子からなり、上記操作体の内隅角に傾斜部を設けた照光スイッチ。
【請求項１】
上面開口のケースと、このケース上方に上下動可能に装着された略円箱状で光透過性の操作体と、この操作体内周に装着された略円筒状の押圧体と、上記操作体の上下動に応じて電気的接離を行うスイッチ接点と、上記操作体内底面を照光する発光素子からなり、上記操作体の内隅角に傾斜部を設けた照光スイッチ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１２−１６４５９３（Ｐ２０１２−１６４５９３Ａ）
【公開日】平成２４年８月３０日（２０１２．８．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２５７３２（Ｐ２０１１−２５７３２）
【出願日】平成２３年２月９日（２０１１．２．９）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年８月３０日（２０１２．８．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月９日（２０１１．２．９）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
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