説明

照明ユニット、画像読取装置および画像形成装置

【課題】 コンパクトな構成で、LEDの分光分布の欠けている波長領域および光量を補間でき、カラー読取時やモノクロ読取時に必要な光量を維持し、広い分光分布を持たせて効率的に読取を行うことができる照明ユニットを提供する。
【解決手段】 この照明ユニットは、互いに分光分布が異なる第1光源(有機EL201)および第2光源(LED202)と、一方に長くされた第1光源を隣接させて配置するための第1光源配置面と、第1光源配置面の長手方向の端部に連続し、第1光源配置面に対して垂直な面であって、第2光源を隣接させて配置するための第2光源配置面204と、第1光源配置面の裏面であって、第1光源および第2光源から入力され内部拡散された光を出射させるための発光面203とを有する導光体200とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)を用いた照明ユニット、この照明ユニットを備える画像読取装置、および、この画像読取装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙に印字等された原稿を読み取る画像読取装置は、光源から原稿に対して光を照射し、その原稿からの反射光を、光電変換を行うラインセンサ上に結像させて画像情報を信号化する。そして、画像読取装置は、アナログ信号へ信号化した画像情報を、必要に応じてアナログ−デジタル変換器(A/Dコンバータ)によりデジタル信号へ変換して出力する。
【0003】
このような画像読取装置には、原稿をコンタクトガラス上に載置し、その原稿を圧板(押さ板)で押さえ、光源と反射鏡やレンズ等とを走査して読み取る方式(圧板方式)と、これらを移動せず、原稿を露光位置である原稿ガラス上に自動給送する自動原稿搬送装置(ADF)で搬送し、読み取る方式(シートスルー方式)とがある。
【0004】
画像読取装置の光源として用いられる照明ユニットとして、これまでにLED、キセノンランプ、蛍光ランプ等が使用されているが、近年、消費電力が少なく、長寿命であるLEDが数多く使用されるようになってきている。
【0005】
しかしながら、LEDの発光波長は、太陽光のような連続スペクトルではなく、特に、高輝度の白色光を発生させる、青色LEDと蛍光物質とを組み合わせた白色LEDでは、その青色LEDによる480nm付近のピークと、蛍光物質による500nmより長波長側の幅広い波長の光を有する不連続なスペクトルである。このため、CCD(Charge Coupled Device)の分光感度領域に対して効果的な発光ではなかった。
【0006】
また、1個当たりのLED光量は小さいため、原稿面の照度を大きくするには、多数のLEDを配置する必要があるが、多数のLEDを配置すると、発熱量が大きくなるという問題があった。さらに、多数のLEDを配置すると、LEDは点発光であるため、原稿面の主走査方向において光量のリップル(強弱)が発生し、濃度のばらつきや色むらを生じ、画質が低下するという問題があった。
【0007】
キセノンランプは、消費電力が少なく、長寿命である照明ユニットの1つである。キセノンランプの発光波長は、太陽光のような連続スペクトルを有している。そこで、LEDを多数配置することなく、原稿面の照度を大きくする構成として、白色LEDとキセノンランプとを組み合わせて二灯化し、照度特性分布を補間する構成の照明ユニットが考えられている。
【0008】
例えば、冷陰極管とLEDアレイとを備える照明ユニットが提案されている(特許文献1参照)。この照明ユニットを備える画像読取装置は、LEDアレイが冷陰極管の照度特性分布を補間するように、個々のLEDの照度分布を設定している。この照度分布の設定は、LEDの大きさ、配列間隔、輝度、分光特性等の調整によって行うことができる。このように照度分布を設定することで、所望の照度分布、配光を得ることができ、高画質化を図ることができ、また、冷陰極管光源に要求される仕様を広く取ったり、開発期間を短縮したりすることができ、さらには、トータル的なコストダウンを図ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に開示された照明ユニットでは、円筒形の冷陰極管を採用するため、その冷陰極管を収納するためのキャリアを、その外形寸法より大きくしなければならず、小型化するにも限度がある。特に、原稿面の照度を大きくするために主走査方向に多数のLEDを配置する構成では、照明ユニットが大型化するという問題があった。
【0010】
そこで、照明ユニットを小型化するとともに、LEDの分光分布の欠けている波長領域および光量を補間でき、カラー原稿の読取時やモノクロ原稿の読取時に必要な光量を維持し、広い分光分布を持たせて効率的に読取を行うことができる照明ユニットの提供が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、互いに分光分布が異なる第1光源および第2光源と、一方に長くされた第1光源を隣接させて配置するための第1光源配置面と、第1光源配置面の長手方向の端部に連続し、第1光源配置面に対して垂直な面であって、第2光源を隣接させて配置するための第2光源配置面と、第1光源配置面の裏面であって、第1光源および第2光源から入力され内部拡散された光を出射させるための発光面とを有する導光体とを含む、照明ユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態の画像読取装置のハードウェア構成を示した図。
【図2】画像読取装置の制御ブロック図。
【図3】画像読取装置の制御ブロック図。
【図4】照明ユニットの構成を例示した図。
【図5】有機ELの構成を例示した図。
【図6】キャリッジに収容して構成した照明ユニットを例示した図。
【図7】分光分布の一例を示した図。
【図8】画像読取処理の第1実施形態を示した図。
【図9】画像読取処理の第2実施形態を示した図。
【図10】画像読取処理の第3実施形態を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本実施形態の画像読取装置の全体構成を示した図である。この画像読取装置は、原稿を載せる原稿台ガラス10と、原稿台ガラス10を介して原稿へ光を照射する照明ランプ11と、原稿からの反射光を所定方向へ反射させる第1ミラー12とを備えている。照明ランプ11と第1ミラー12は、第1キャリッジ13に搭載され、原稿台ガラス10の下側を移動しながら走査を行うように構成されている。
【0014】
また、この画像読取装置は、第1ミラー12を反射した光を所定方向へ反射させる第2ミラー14と、第2ミラー14を反射した光を後述するCCDが配置される方向へ反射させる第3ミラー15と、第3ミラー15を反射した光を集束させるレンズ16と、レンズ16により集束した光が入力されるCCDが搭載されたSBU(Sensor Board Unit)17とを備えている。第2ミラー14と第3ミラー15は、第2キャリッジ18に搭載され、原稿台ガラス10の下側を移動しながら走査を行うように構成されている。SBU17に搭載されたCCDは、入力された光を電気信号へ光電変換する光電変換手段として機能する。
【0015】
第1キャリッジ13および第2キャリッジ18は、走行体モータ19を駆動源として、基準位置であるキャリッジホームポジションから最大走査領域方向へ移動可能にされている。ここまでは、画像読取装置のスキャナ本体の構成を説明したものである。次に、画像読取装置の自動両面原稿搬送装置(ARDF)の構成について説明する。
【0016】
ARDFは、原稿を積載する原稿台20と、原稿台20の両側に設けられる原稿ガイド21と、片面原稿読取を選択した場合に、その原稿を読取位置へ搬送する呼び出しコロ22と、給紙ベルト23と、その給紙ベルト23により回転する搬送コロ24および分離コロ25とを備える。また、ARDFは、第1搬送ローラ26と、DF(Document Feeder)用原稿ガラス27と、反射ガイド板28と、第2搬送ローラ29と、排紙ローラ30とを備えていて、第1搬送ローラ26によりDF用原稿ガラス27と反射ガイド板28との間の読取位置を経て第2搬送ローラ29および排紙ローラ30へ送り込み、これら第2搬送ローラ29および排紙ローラ30により原稿を排出する。このDF用原稿ガラス27の前流側には、読取部への紙の進入や後端部のタイミングを検知するレジストセンサ31が設けられている。
【0017】
ARDFは、両面原稿読取を選択した場合に採用され、原稿を排出せずに下方への移動へ切り換える分岐爪32と、原稿を反転させる反転ローラ33と、反転させた原稿を移送する反転テーブル34とをさらに備えている。原稿の表面を読み取る場合は、呼び出しコロ22、搬送コロ24、分離コロ25、第1搬送ローラ26によりDF用原稿ガラス27と反射ガイド板28との間の読取位置を経て、第2搬送ローラ29および排紙ローラ30へ原稿を送り込む。その後、原稿を排出することなく、分岐爪32が下方へ切り換えられ、反転ローラ33により反転テーブル34上へ移送され、原稿の後端が排紙ローラ30を通り抜けたところで、分岐爪32が上方へ切り換えられ、一旦、反転ローラ33が停止する。
【0018】
次に、その原稿の裏面を読み取る場合、一旦、停止していた反転ローラ33を上記とは逆方向へ回転させることにより原稿が反転テーブル34から第1搬送ローラ26の方向へ搬送される。その後、表面の場合と同様、DF用原稿ガラス27と反射ガイド板28との間の読取位置を経て、第2搬送ローラ29および排紙ローラ30へ送り込まれ、原稿が排出される。原稿は、表面、裏面のいずれの読取に際しても、DF用原稿ガラス27と反射ガイド板28との間の読取位置を通過する際に、読取位置の近傍に停止されている照明ランプ11により照射され、その反射光が、第1ミラー12および一体に構成された第2ミラー14および第3ミラー15により走査される。その後、SBU17により光電変換される。
【0019】
ARDFの呼び出しコロ22、給紙ベルト23、搬送コロ24、分離コロ25の給紙機構は、図示しない給紙モータにより駆動され、第1搬送ローラ26、第2搬送ローラ29、排紙ローラ30、反転ローラ33の搬送機構は、図示しない搬送モータにより駆動される。ARDFは、上記の構成要素のほか、原稿を検知するために原稿台20へ原稿がセットされているかを検知するセットセンサ35と、原稿サイズを検知するための幅サイズ検知基板36と、第1原稿長さセンサ37と、第2原稿長さセンサ38と、原稿の後端を検知するための原稿後端センサ39とを備えている。
【0020】
また、画像読取装置のスキャナ本体には、スキャナ本体およびARDFを含めたカラー画像読取装置の動作制御を行うSCU(System Control Unit)40が搭載されている。
【0021】
図2および図3は、画像読取装置の制御ブロック図である。図2は、制御ブロック図で、図3は、図2に示すVIOBおよびSCUの構成を詳細に記載した制御ブロック図である。図2に示すように、画像読取装置は、ARDFと、スキャナ本体とから構成される。ARDFには、上記でも説明したレジストセンサ31、セットセンサ35、幅サイズ検知基板36、第1原稿長さセンサ37、第2原稿長さセンサ38、原稿後端センサ39が設けられ、そのほか、ADFリフトアップセンサ41、ADFカバーオープンセンサ42、排紙センサ43、反転トレイセンサ44といった各種センサが設けられている。
【0022】
これらのセンサは、ARDFに用いる電装部品の電力供給を中継する機能を有する自動両面コピー給紙部(ADU)45に接続されており、このADU45には、自動両面コピーを実現するために、給紙/反転モータ46、搬送モータ47、給紙/反転モータ46へ動力を伝達する給紙クラッチ48、底板ソレノイド49、反転ソレノイド50等が接続されている。
【0023】
スキャナ本体には、照明ランプ11を構成する2つの光源であるLED11aおよび有機EL11bと、CCDセンサ基板であるSBU17と、スキャナモータといった走行体モータ19とが含まれる。また、スキャナ本体は、電源プラグ51を介して電力供給ユニット(PSU)52へ電源を供給し、このPSU52から各センサや部品等へ電源を供給している。
【0024】
このスキャナ本体も、原稿サイズセンサ(幅)53、原稿サイズセンサ(長さ)54、ホームポジションセンサ55、ADF開閉角度センサ56といった各種センサを備え、それに加えて、本体操作パネル(SOP)57、SWB58、NIC(Network Interface Card)59、NIC操作パネル60、OIPU61、SCU40、ISIC62、LED11aを駆動するLEDドライバ63、これらが接続されるVIOB64を備えている。VIOB64は、ARDFのADU45と接続され、ADU45へPSU52からの電力を供給する。
【0025】
LED11aおよび有機EL11bから構成される照明ランプ11から出射された光は、原稿台ガラス10を介して原稿へ照射され、その原稿に反射し、再び原稿台ガラス10を介して、第1ミラー12、第2ミラー14、第3ミラー15と反射を繰り返して、レンズ16へ入力され、SBU17に搭載されるCCD100へ入力される。このSBU17では、CCD100内で光の強度に応じた電圧値をもつアナログ信号へ変換され、奇数ビットと偶数ビットに分かれて出力される。
【0026】
SBU17において変換されたアナログ画像信号は、VIOB64上でアナログ処理回路101により暗電位部分が除去され、奇数ビットと偶数ビットが合成され、所定の振幅にゲイン調整される。その後、A/Dコンバータ102へ入力され、このA/Dコンバータ102によりデジタル信号化される。このデジタル化された画像信号は、シェーディング部103へ送られ、シェーディング補正された後、VIOB64からSCU40へ送られ、そのSCU40上のIPU104でガンマ補正、MTF(Modulation Transfer Function)補正等の画像処理が施される。この画像処理が施された画像信号は、同期信号画像クロックとともにビデオ信号として、SDRAM105といった画像データ記憶手段を管理するメモリコントローラ106へ送られ、そのSDRAM105に記憶される。
【0027】
SDRAM105に記憶された画像データは、外部I/F107へ送られ、PCやプリンタ等の外部出力装置108へ転送される。この外部I/F107は、SCSI、IEEE1394、LAN等のドライバや、ローカルビデオ信号等を総称するものである。SCU40には、CPU109、ROM110、RAM111、NVRAM112、モータドライバ113が実装されており、CPU109は、スキャナ本体のステッピングモータである走行体モータ19、ARDFの給紙/反転モータ46、搬送モータ47のタイミング制御や、LEDドライバ63や有機ELドライバ114の駆動制御も行う。
【0028】
SCU40上のCPU109に接続されている入力ポートは、VIOB64を介してSOP57に接続される。SOP57は、スタートスイッチと停止スイッチを実装しており、CPU109は、それぞれのスイッチが押下されると入力ポートを介してスイッチがONされたことを検出する。
【0029】
図4(a)、(b)は、画像読取装置に用いられる照明ユニットの構成を例示した図である。図4(a)は、照明ユニットの側面図であり、図4(b)は、照明ユニットを上方斜め45°から見た図である。
【0030】
この照明ユニットは、波長に対する特性である分光分布が異なる2つの光源と、それらの光源を隣接させて配置するための3つの光源配置面およびそれらの光源から入力され内部拡散された光を外部へ出射させる発光面を有する導光体200とから構成される。
【0031】
2つの光源のうちの1つは、第1光源であって、面発光する有機EL201で、一方に長くされた板状のものとして構成されている。もう1つは、第2光源であって、点発光するLED202である。
【0032】
有機EL201は、太陽光と同様に連続的なスペクトルを有し、LED202は、不連続なスペクトルを有する。スペクトルは、波長ごとの光の強度の分布をいい、連続的なスペクトルとは、ある波長範囲にわたって途切れることなく連続的に現れるスペクトルである。光源としてよく用いられる白色LEDは、上述したように、青色LEDと蛍光物質との組み合わせにより白色光を発生させ、青色LEDにより480nm付近のピークと、蛍光物質による500nmより長波長側の幅広い光を有することから、スペクトルが連続的に現れるものではなく、不連続なスペクトルを有するものである。
【0033】
導光体200は、透明性が高く、光の反射、吸収、散乱が少ないメタクリル樹脂やアクリル樹脂等から形成され、一方に長くされた第1光源を隣接させて配置することができるように、例えば、一方に長くされた略直方体の板状物とされる。これは一例であるので、導光体200は、この形状に限定されるものではない。
【0034】
導光体200が一方に長くされた略直方体の板状物である場合、6つの面を有し、図4(b)に示すような一方に長くされた、その中の最も面積が大きい表裏2つの面の1つ(第1光源配置面)に第1光源である有機EL201を隣接させて配置し、もう1つの面は、2つの光源から入力され内部拡散された光を出射させるための発光面203とされる。このように最も面積が大きい面に連続的なスペクトルを有する有機EL201を配置し、その面に対向する位置にある面を発光面203とすることで、有機EL201の発光面積を確保し、原稿面照度を確保することができる。
【0035】
LED202は、図4(a)に示す有機EL201が配置され取り付けられる第1光源配置面の長手方向の端部に連続し、第1光源配置面に対して垂直な面であって、第2光源を隣接させて配置するための第2光源配置面204に取り付けられる。このため、第2光源配置面204は、発光面203に対しても垂直な面とされる。また、第2光源配置面204は、導光体200の両端部にあり、導光体200が板状物であれば6つの面のうち最も小さい2つの面となる。LED202の取り付けは、透明な接着剤等を使用して貼り付けることにより行うことができる。LED202の取り付け位置は、一例として、発光面203の短辺長さ、導光体200の厚さの中央位置とすることができる。
【0036】
このように導光体200の両端にある第2光源配置面204の各々にLED202を取り付けるのは、導光体200の両端部の光量を増加させ、レンズ通過後のCCDセンサ面上での両端部の光量低下を低減するためである。このように取り付けることで、導光体200の中央部から両端部へ向けて、なだらかに光量を増加させることができるので、単に両端部のみの光量を増加させる場合に比較して、より画像品質を向上させることができる。
【0037】
第2光源配置面204の各々に1つずつLED202を取り付ける場合、100mcd(ミリカンデラ)以上の光度をもつ高輝度LEDや、1000mcd以上の光度をもつ超高輝度LEDを取り付けることがより好ましい。導光体200が一方に長くされた構造であるため、その中央へ向けてLED202からの光を入力する際、その光が中央まで充分に届き、その中央においても所定の光量を得ることができるようにするためである。
【0038】
導光体200は、6つの面のうち第1光源配置面に有機EL201が取り付けられ、2つの第2光源配置面に2つのLED202が取り付けられ、1つの面が発光面203とされており、残りの2つの面は、光が放出されないように、内部を拡散する光を反射させる反射面とされる。これにより、適切に1つの発光面203からのみ光を放出させ、その発光面203に対向する位置の原稿に光を照射させることができる。
【0039】
なお、LED202は、上記の反射面とされる面に取り付けることも可能であるが、この面は、一方に長くされているため、均一な発光を実現するためには、多数のLEDが必要で、各LEDのサイズを変更したり、その取り付け位置を変えたりしなければならない。しかしながら、上記のように第2光源配置面204に取り付けることで、2つのLED202で済み、取り付け位置も上記のように定めることができるので、手間がかからず、安価に製造することができる。
【0040】
図4に示す実施形態では、第2光源配置面204の2つに隣接して2つのLED202が配置され、その面に連続する第1光源配置面に隣接して板状の有機EL201が配置され、有機EL201が配置される面に対向した面の一部を覆うように、原稿から反射した反射光を所定の方向へ反射させる第1ミラー12が隣接して配置され、それと同じ面の残りの部分が、発光面203とされ、その発光面203が円弧状に突出した曲面を有するものとされている。
【0041】
この導光体200は、略斜め45°に傾斜させて設置され、有機EL201およびLED202が下側になるように配置され、第1ミラー12のミラー面および発光面203が上側を向くように配置される。なお、発光面203は、曲面により原稿面のスキャンラインに集光させながら光を放出させることができる。
【0042】
このような構成とすることで、第1光源である有機EL201から照射された光は、第1ミラー12のミラー面の裏側の面と、再び有機EL201が配置される面とで反射を繰り返し、発光面203の曲面で偏向し、原稿へ向けて出射させることができる。その後は、上述したものと同様に、原稿に適切に当たり、それに反射した光が第1ミラー12のミラー面へ当たり、このミラー面で反射して所定の方向、すなわち第2ミラー14へ入力される。そして、第3ミラー15、レンズ16を介してSBU17に搭載されたCCDへ入力される。
【0043】
一方、第2光源である2つのLED202から照射された光は、上部に発光面203があるため、その発光面203から出射されつつ導光体200の中央部へ向けて進む。出射された光は、原稿台ガラス10を介してその原稿台ガラス10上に載置される原稿に適切に当たり、それに反射した光が第1ミラー12のミラー面へ当たり、このミラー面で反射して所定の方向、すなわち第2ミラー14へ入力される。その後、第3ミラー15、レンズ16を介してSBU17に搭載されたCCDへ入力される。
【0044】
この導光体200の主走査方向に対応する長手方向の大きさは、有効読取幅であるA3用紙の幅(297mm)以上、あるいはA4用紙の幅(210mm)以上として設定される。
【0045】
図5は、有機EL光源の構成例を示した図である。有機EL光源は、まず、ガラス基板210上に透明電極211を蒸着またはスパッタリングにより形成する。次に、その上に有機EL発光層212を真空蒸着等により形成し、その上に電極213を真空蒸着等により形成する。そして、これら透明電極211、有機EL発光層212、電極213を覆うように封止膜214をプラズマ化学的気相成長法等により、例えばSiHおよびNガスを用いて形成することにより有機EL光源が製造される。この構成では、ガラス基板210側から光が放射される方式がボトムエミッションであり、封止膜214側から光が放射される方式がトップエミッションである。
【0046】
有機EL光源に用いられる透明電極211の材料としては、電気抵抗が低く、パターン加工が容易なインジウムとスズの酸化物であるITOを用いることができる。有機EL発光層212は、例えば、白色発光するものであれば、電子輸送性を有する有機化合物と、赤色発色、緑色発色、青色発色する蛍光色素とを蒸着し、その有機化合物中にこれら3色の蛍光色素が分散した状態に成膜することにより白色光を発光する発光層を形成することができる。なお、発光体としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体、ジトルイルビニルビフェニル、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアルキルチオフェン等を用いることができる。電極213は、陰電極であり、例えばマグネシウムやアルミニウムを蒸着して形成することができる。
【0047】
有機EL光源は、有機EL発光層212と、陰電極を構成する電極213との間に、電子注入層、電子輸送層を設けてもよく、また、陽電極を構成する透明電極211と、有機EL発光層212との間に、正孔注入層、正孔輸送層を設けてもよい。ここで、正孔注入層は、正孔輸送性を有する有機化合物と、ドーパントである電子受容性の化合物を蒸着により形成され、正孔注入のエネルギー障壁を低くし、透明電極211からの円滑な正孔注入を実現するものである。正孔輸送層は、正孔輸送性を有する有機化合物により形成され、正孔を有機EL発光層212へ移行させる機能、その有機EL発光層212から正孔輸送層へ移行する電子の移動をブロックする機能を有するものである。
【0048】
電子注入層は、電子輸送性を有する有機化合物とドーパントであるリチウム等の電子供与性を有する金属とを蒸着することにより形成され、電子注入のエネルギー障壁を低くし、円滑な電子注入を実現するものである。電子輸送層は、電子輸送性を有する有機化合物により形成され、電子を有機EL発光層212へ移行させる機能、その有機EL発光層212から電子輸送層へ移行する正孔の移動をブロックする機能を有するものである。
【0049】
正孔輸送性物質としては、芳香族アミン誘導体を用いることができ、電子輸送性物質としては、1,3,4−オキサゾール誘導体、1,2,4−トリアゾール誘導体を用いることができる。
【0050】
図6は、光源をキャリッジに収容して構成した照明ユニットを例示した図である。実際に照明ユニットは、図5に示すような有機ELを用いて図4に示すように構成したものをキャリッジに搭載した装置として提供される。光源は、第1光源と第2光源の2つの光源を用いて構成され、これらの光源は、分光分布が異なるものが採用される。
【0051】
これら分光分布が異なる2つの光源を導光体200の互いに連続する異なる面、すなわち第1光源配置面および第2光源配置面に隣接させて貼り付け、また、第1ミラー12を発光面203と同じ面に隣接させて貼り付け、これを第1キャリッジ13に搭載することで、コンパクトな照明ユニットを構成することができる。
【0052】
ここで、図7を参照して、分光分布について詳細に説明する。図7(a)は、LEDの分光分布、図7(b)は、有機ELの分光分布を示す。分光分布は、上述したように光源の波長に対する特性で、各波長成分の量を連続的に表したものである。したがって、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は最大値に対する光の相対強度(%)あるいは強度(−)で表される。
【0053】
青色LEDと蛍光物質という組み合わせにより白色光を発生させる白色LEDでは、上述したように不連続なスペクトルとなる。一方、有機ELは、可視領域の波長範囲にわたってとぎれなく連続的にスペクトルが現れることから、連続的なスペクトルである。
【0054】
図7(c)は、CCDの分光感度を示した図で、向かって左側から青(B)、緑(G)、赤(R)の分光感度特性を示している。太陽光は、波長400nm〜700nmにわたって各波長の光が細かく滑らかに連続していることから、特定の波長において強度が低い等の、CCDの分光感度領域に対して欠落している部分がないため、効果的な発光と言える。しかしながら、LEDの分光分布は、不連続なスペクトルで、CCDの分光感度特性におけるGおよびRのピークとなる波長の部分の強度が低いことから、色の再現性に乏しく、効果的な発光とは言えない。
【0055】
有機ELの分光分布は、連続的なスペクトルで、その波長の部分の強度が比較的高いことから、LEDとこの有機ELとを組み合わせて照明ユニットを構成すると、有機ELが、CCDの分光感度特性におけるGおよびRのピークとなる波長の部分を補うことができ、LEDの不連続なスペクトルを補間することができる。また、有機ELがLEDの光量も補うことができるため、CCDの分光感度領域に対して十分に効果的な発光となりうる。
【0056】
このように、分光分布が異なる2つの光源を用いることで、互いを補間することができることから、波長に応じて強度が大きく低下する部分を低減させ、照射光のリップルを低減させることができる。2つの光源は、上記のLEDと有機ELの組み合わせに限らず、有機ELと、LEDに代えてキセノンランプや冷陰極管(CCFL)等の他の光源とを組み合わせて照明ユニットを構成することも可能である。なお、LEDと、それらのキセノンランプや冷陰極管とを組み合わせることも考えられるが、CCDの分光感度領域に対し、欠落している部分を少なくする点において、連続的なスペクトルを有する有機ELと組み合わせる方が望ましい。
【0057】
これまで光源の構成をもつ照明ユニット、その照明ユニットを備える画像読取装置について説明してきた。本発明では、その画像読取装置を備える画像形成装置も提供することができ、画像形成装置としては、MFP(Multi Function Peripheral)を挙げることができる。
【0058】
次に、本発明の画像読取装置が行う第1光源および第2光源の点灯制御について説明する。この制御は、点灯制御手段が実行することができ、図2および図3に示すSCU40をこの手段として機能させることができる。図8は、この点灯制御を実施する画像読取処理の第1の流れを示したフローチャート図である。ステップ800から処理を開始し、ユーザがSOP57で設定した情報に基づき、まず、ステップ805で、カラー原稿であるか、モノクロ原稿であるかを判断する。モノクロ原稿である場合は、ステップ810へ進み、モノクロ高速読取を行うシートスルー読取動作であるか否かを判断する。シートスルー画像読取は、上記のシートスルー方式を採用して画像読取を行うものである。
【0059】
ステップ805でカラー原稿と判定された場合、およびステップ810でシートスルー読取動作と判断された場合、ステップ815へ進み、ユーザからの読取開始の指示を受けたか否かにより、読取動作を開始するかどうかを判断する。例えば、スキャナ本体のSOP57のスタートスイッチが「ON」にされたか否かにより判断することができる。開始すると判断された場合、カラー原稿の読取動作、またはシートスルー読取にてモノクロ高速読取動作を開始することになる。
【0060】
これは、カラー原稿の場合にLEDのみでは、CCDの分光感度領域に対して効果的な発光とはならないからである。モノクロ原稿の場合は、読取時間を長くし、十分な光量を与えることができれば、画質低下という問題が生じることはない。しかしながら、シートスルー読取にてモノクロ高速読取動作を行う場合は、読取時間が非常に短いことから、十分な光量を与えることができず、その結果、画質の低下を生じるからである。
【0061】
したがって、このような場合に、ステップ820で第1光源を点灯させ、それと同時に、ステップ825で第1光源とは異なる分光分布をもつ第2光源を点灯させ、十分な分光分布で、かつ十分な光量の光を原稿へ照射する。これを基に、ステップ830で読取を開始する。読取は、カラー原稿であれば、例えばこれら光源が搭載されたキャリッジを移動させることにより、モノクロ高速読取を行う場合は、原稿をローラで自動搬送することにより行う。そして、ステップ835で、原稿の終端までキャリッジが移動したか、原稿が排出されたかを判断することにより、その読取を終了したかどうかを判断する。終了していなければ、再びステップ820へ戻り、読取動作を継続する。
【0062】
終了していれば、ステップ840へ進み、第1光源および第2光源を消灯する。そして、ステップ845へ進み、この処理を終了する。また、ステップ810でシートスルー読取動作ではないと判断された場合や、ステップ815で読取動作を開始しないと判断された場合は、この処理を行わないので、ステップ845へ進み、終了する。
【0063】
図9は、この画像読取処理の第2の流れを示したフローチャート図である。図8でシートスルー読取動作ではなく、読取動作を開始しないと判断され、ステップ845でその処理を終了した場合に、この図9に示す処理を開始することができる。ステップ900からこの処理を開始し、まず、ステップ905で、モノクロ原稿であるかを判断する。これは、図8に示したステップ805における判断と同様のものである。ただし、この場合、モノクロ原稿ではなく、カラー原稿と判断されると、ステップ935へ進み、処理を終了する。
【0064】
ステップ905でモノクロ原稿と判断された場合、ステップ910へ進み、読取動作を開始するかどうかを判断する。この処理も、図8に示したステップ815における判断と同様のものである。開始しないと判断された場合は、ステップ935へ進み、この処理を終了する。開始すると判断された場合、ステップ915へ進み、第1光源を点灯する。そして、ステップ920で読取を開始する。ステップ925で読取を終了したかを判断し、まだ終了していない場合は、ステップ915へ戻り、読取動作を継続し、終了した場合は、ステップ930へ進む。
【0065】
ステップ930では、読取動作が終了していることから、第1光源を消灯する。そして、ステップ935へ進み、この処理を終了する。このようにモノクロ原稿の読取動作では、時間をかけて読取を行い、十分な光量を与えることができるため、画質が大きく低下することはない。このため、第2光源を点灯させなくても済むことから、図9に示したような第1光源のみを点灯させる処理で十分である。
【0066】
図10は、この画像読取処理の第3の流れを示したフローチャート図である。ステップ1000からこの処理を開始し、まず、ステップ1005で原稿読取動作であるか否かを判断する。読取動作でなければ、ステップ1080へ進み、処理を終了する。読取動作である場合は、ステップ1010へ進み、第1光源が正常であるかどうかを判断する。すなわち、一度点灯してみて、第1光源が実際に点灯するか、その光量が一定量以上あるかを確認し、点灯してその光量が一定量以上ある場合には正常と判断する。反対に、故障による不点灯や、経時劣化による光量不足の場合には異常と判断する。
【0067】
ステップ1010で第1光源が正常と判断された場合、ステップ1015へ進み、第2光源が正常であるかどうかを、ステップ1010と同様の方法により判断する。ステップ1015で第2光源も正常と判断された場合に、ステップ1020へ進み、読取動作を開始するかどうかを判断し、開始すると判断されれば、ステップ1025で第1光源および第2光源を点灯する。そして、原稿の読取を行い、ステップ1030で読取が終了したかを判断する。
【0068】
ステップ1020で読取動作を開始しないと判断された場合、図8および図9に示した実施形態と同様、ステップ1080へ進み、処理を終了する。ステップ1030で読取が終了していない場合、ステップ1025へ戻り、読取を継続する。一方、読取が終了した場合、ステップ1035へ進み、第1光源および第2光源を消灯し、ステップ1080で処理を終了する。
【0069】
ステップ1010で第1光源が正常でないと判断された場合、ステップ1040へ進み、第1光源の異常を通知する。例えば、スキャナ本体の本体操作パネルに表示したり、ユーザが使用するPCの表示画面上に表示する等して、その異常をユーザに知らせることができる。その通知後、ステップ1045で、ステップ1015と同様に第2光源が正常であるかどうかを判断する。正常でない場合は、ステップ1050へ進み、第2光源の異常を通知する。この場合、第1光源も、第2光源も異常が検出され、読取動作を行うことができないので、ステップ1080へ進み、処理を終了する。
【0070】
その一方、第2光源が正常である場合は、ステップ1055へ進み、第2光源のみを点灯するかを判断する。例えば、第1光源が異常で、第1光源を点灯させることができなくても、第2光源が正常で、修理完了までのダウンタイムを低減するため、第2光源のみでの点灯モードで、モノクロモードでの画像読取動作や読取時間を遅くして光量不足を補うような条件にて動作させることが可能であれば、第2光源のみを点灯すると判断することができる。
【0071】
ステップ1055で第2光源のみを点灯すると判断された場合、ステップ1060へ進み、第2光源を点灯する。そして、ステップ1065で読取を開始する。ステップ1070で読取を終了したかを判断し、まだ終了していない場合は、ステップ1060へ戻り、読取を継続する。一方、終了した場合は、ステップ1075へ進み、第2光源を消灯し、ステップ1080でこの処理を終了する。
【0072】
ステップ1055で第2光源のみを点灯しないと判断された場合は、第1光源が異常で、点灯させることができず、第2光源は正常であるが、点灯しないことから、読取を行うことはできないため、ステップ1080へ進み、処理を終了する。図10に示した処理では、第1光源のみが正常の場合についての判断ステップが示されていないが、上記の第2光源のみが正常である場合の処理(ステップ1055〜ステップ1075)と同様、第1光源のみを点灯し、読取を行い、それが終了した後に消灯するという処理を行うことができる。
【0073】
これまで本発明を上述した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、本発明は、上記の照明ユニット、画像読取装置、画像形成装置、画像読取方法のほか、その方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体も提供することができるものである。
【符号の説明】
【0074】
10…原稿台ガラス、11…照明ランプ、11a…LED、11b…有機EL、12…第1ミラー、13…第1キャリッジ、14…第2ミラー、15…第3ミラー、16…レンズ、17…SBU、18…第2キャリッジ、19…走行体モータ、20…原稿台、21…原稿台ガイド、22…呼び出しコロ、23…給紙ベルト、24…搬送コロ、25…分離コロ、26…第1搬送ローラ、27…DF用原稿ガラス、28…反射ガイド板、29…第2搬送ローラ、30…排紙ローラ、31…レジストセンサ、32…分岐爪、33…反転ローラ、34…反転テーブル、35…セットセンサ、36…幅サイズ検知基板、37…第1原稿長さセンサ、38…第2原稿長さセンサ、39…原稿後端センサ、40…SCU、41…ADFリフトアップセンサ、42…ADFカバーオープンセンサ、43…排紙センサ、44…反転トレイセンサ、45…ADU、46…給紙/反転モータ、47…搬送モータ、48…給紙クラッチ、49…底板ソレノイド、50…反転ソレノイド、51…電源プラグ、52…PSU、53…原稿サイズセンサ、54…原稿サイズセンサ、55…ホームポジションセンサ、56…ADF開閉角度センサ、57…SOP、58…SWB、59…NIC、60…NIC操作パネル、61…OIPU、62…ISIC、63…LEDドライバ、64…VIOB、100…CCD、101…アナログ処理回路、102…A/Dコンバータ、103…シェーディング部、104…IPU、105…SDRAM、106…メモリコントローラ、107…外部I/F、108…外部出力装置、109…CPU、110…ROM、111…RAM、112…NVRAM、113…モータドライバ、114…有機ELドライバ、200…導光体、201…有機EL、202…LED、203…発光面、204…第2光源配置面、210…ガラス基板、211…透明電極、212…有機EL発光層、213…電極、214…封止膜
【先行技術文献】
【特許文献】
【0075】
【特許文献1】特開2006−60407号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取る画像読取装置に用いられる照明ユニットであって、
互いに分光分布が異なる第1光源および第2光源と、
一方に長くされた前記第1光源を隣接させて配置するための第1光源配置面と、前記第1光源配置面の長手方向の端部に連続し、前記第1光源配置面に対して垂直な面であって、前記第2光源を隣接させて配置するための第2光源配置面と、前記第1光源配置面の裏面であって、前記第1光源および前記第2光源から入力され内部拡散された光を出射させるための発光面とを有する導光体とを含む、照明ユニット。
【請求項2】
前記発光面は、円弧状に突出した曲面を有するように形成され、前記曲面により集光させ、前記原稿へ向けて集光された光を照射させる、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記第1光源が有機ELで、前記第2光源がLEDであり、
前記導光体は、一方に長くされた板状物とされ、面積が最も大きい表裏2つの面が前記第1光源配置面と前記発光面とされ、面積が最も小さい両端部にある面が前記第2光源配置面とされ、残りの面が内部拡散する光を反射させる反射面とされる、請求項1または2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記導光体の前記発光面の一部に隣接して配置され、前記原稿に照射され反射した光を、電気信号へ変換する前記画像読取装置が備える光電変換手段に向けて反射させるためのミラーをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明ユニット。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明ユニットと、原稿から反射した光を電気信号へ変換する光電変換手段とを含む、画像読取装置。
【請求項6】
カラー原稿を読み取る場合に第1光源と第2光源とを点灯させ、モノクロ原稿を読み取る場合に前記第1光源のみを点灯させるように点灯制御を行う点灯制御手段をさらに備える、請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記点灯制御手段は、前記第1光源と前記第2光源とが点灯し、一定の光量を有するかどうかを確認することにより正常であるか否かを判断し、前記カラー原稿を読み取る際に異常と判断した場合、前記第1光源または前記第2光源の一方のみを点灯させる、請求項6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像読取装置を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−93765(P2013−93765A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235110(P2011−235110)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】