説明

照明装置の明るさの調整方法及びこれを用いるバイオディスクドライブ

【課題】バイオディスクから撮影されるイメージの明るさを一定に維持するための照明装置の明るさの調整方法を提供すること。
【解決手段】バイオディスクにおける分析対象イメージを撮影するのに用いられる照明装置の明るさを調整する方法及び装置が開示される。この方法は、バイオディスクにおける分析対象物を撮影する段階と、該撮影された分析対象物のイメージに対する明るさを算出する段階と、該算出された明るさと目標明るさとの差に基づいて、バイオディスクにおける分析対象物を撮影するのに用いられる照明装置の明るさを調整する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオディスクドライブでイメージを撮影する方法及び装置に係り、特に、バイオディスクの分析対象イメージを撮影するために用いる照明装置の明るさを調整する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近開発されつつあるバイオディスクドライブは、暗室または暗室と類似の環境でイメージセンサーを用いてバイオディスクのイメージを撮影し、撮影されたイメージデータを分析する。
【0003】
したがって、撮影されたイメージの明るさの差による分析結果のバラツキを減らすために、照明装置の明るさを調整する技術が望まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、バイオディスクから撮影されるイメージの明るさを一定に維持するための照明装置の明るさの調整方法を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、バイオディスクから撮影されるイメージの明るさを一定に維持するためのバイオディスクドライブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の一実施例に係る照明装置の明るさの調整方法は、バイオディスクにおける分析対象物を撮影する段階と、前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさを算出する段階と、前記算出された明るさと所定の目標明るさとの差に基づいて、前記バイオディスクにおける分析対象物を撮影するのに用いられる照明装置の明るさを調整する段階と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさは、所定の時間区間で撮影されたイメージに対する平均明るさを演算して算出することが好ましい。
【0008】
前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさは、撮影されたイメージの所定の領域または全体領域に対する平均明るさを演算して算出することが好ましい。
【0009】
前記照明装置の明るさを調整する段階は、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも低ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも高ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を減少させることが好ましい。
【0010】
前記照明装置の明るさを調整する段階は、前記算出された明るさが下限目標明るさよりも低ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが上限目標明るさよりも高ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を減少させることが好ましい。
【0011】
上記照明装置の明るさの調整方法は、前記照明装置の明るさの制御後に算出された明るさが前記目標明るさに到達してから撮影される前記バイオディスクにおける分析対象物のイメージをキャプチャーする段階をさらに含むことが好ましい。
【0012】
上記他の課題を解決するための本発明の一実施例に係るバイオディスクドライブは、バイオ物質を分析するための構造を有するバイオディスクと、前記バイオディスクにおける分析対象物を撮影するカメラモジュールと、前記カメラモジュールで撮影された分析対象物のイメージに対する明るさを算出し、該算出された明るさと所定の目標明るさとの差に基づいて照明制御信号を生成するコントローラと、前記照明制御信号に基づいて照明駆動信号を生成する照明駆動部と、前記照明駆動信号に相応する強さの光を発生させる照明部と、を含むことを特徴とする。
【0013】
前記コントローラは、前記カメラモジュールで撮影された分析対象物のイメージに対する所定の時間区間の平均明るさを演算し、演算した平均明るさと目標明るさとの差に基づいて照明制御信号を生成することが好ましい。
【0014】
前記コントローラは、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも低ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも高ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を減少させるための照明制御信号を生成することが好ましい。
【0015】
前記コントローラは、前記算出された明るさが下限目標明るさよりも低ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが上限目標明るさよりも高ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を減少させるための照明制御信号を生成することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例によるバイオディスクドライブの構造を示す図である。
【図2】図1におけるバイオディスクドライブの回路構成図である。
【図3】図2におけるカメラモジュールの細部構成図である。
【図4】本発明の一実施例による照明装置の明るさの調整方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施例による照明装置の明るさの調整方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付する。
【0018】
まず、バイオディスクドライブの照明装置から発生する光の強さを固定させた後に、カメラモジュールの自動露出機能を用いて撮影されるイメージの明るさを調整することができる。しかしながら、このような方法では、自動露出機能による許容範囲を過度に小さく設定すると、自動露出安定化が遅くなり、逆に、自動露出機能による許容範囲を過度に広く設定すると、イメージ分析結果のバラツキが大きくなるという欠点がある。
【0019】
本発明では、上記の欠点を改善するために、自動露出機能が安定化した後の許容範囲内における明るさのバラツキを減らす照明装置の明るさを調整する方法を提案する。もちろん、自動露出機能を有しないカメラモジュールを含むバイオディスクドライブにおいても本発明で提案する照明装置の明るさを調整する方法を用いることができる。
【0020】
図1は、本発明の一実施例によるバイオディスクドライブの構造を示す図である。
【0021】
図1に示すように、バイオディスクドライブは、分析対象物10が含まれたバイオディスク11、バイオディスク11を回転させる回転子12、撮影に用いられる光を発生させる照明部13、照明部13が配置される印刷回路基板(PCB: Printed Circuit Board)14、分析対象物を撮影するカメラモジュール15、カメラモジュール15の配置されている印刷回路基板16、及び、ケース17を含む。
【0022】
本発明の一実施例では、照明部13とカメラモジュール15をそれぞれ異なる印刷回路基板に設置するものとしたが、場合によっては、照明部13とカメラモジュール15を単一の印刷回路基板に設置することもできる。
【0023】
バイオディスク11は、内部に様々な構造のチャンバーを有し、チャンバーに格納された各種診断のための試薬と投入口からチャンバーに導入した試料とが反応した結果が現れる分析対象物10を含む。
【0024】
照明部13は、バイオディスク11における分析対象物10を撮影するのに用いられる光を発生させる。一例として、照明部13には、発光ダイオード(light emitting diode; LED)を用いることができる。もちろん、 照明部13としては1個以上の発光ダイオードアレイ(array)を用いることができる。バイオディスクドライブにおいて照明部13の位置は様々に設定することができる。照明部13から発生する光の強さは、図4または図5に示すフローチャートに従って調節されるが、その詳細については後述される。
【0025】
回転子12は、バイオディスク11を回転させ、バイオディスク11における分析対象物10はカメラモジュール15により撮影される。
【0026】
図2は、本発明によるバイオディスクドライブの回路構成を示す図である。
【0027】
図2に示すように、本発明によるバイオディスクドライブの回路は、システムコントローラ210、メモリ手段220、カメラモジュール230、照明駆動部240、照明部250、及び、入/出力部260を備える。
【0028】
システムコントローラ210は、バイオディスクドライブを制御し、図4及び図5に示すフローチャートに従って照明装置の明るさを調整するための制御信号を生成する。
【0029】
メモリ手段220には、バイオディスクドライブの動作に用いられるプログラム及びデータが格納されており、特に、図4及び図5に示すフローチャートを実行させるためのプログラム及びデータも格納されている。
【0030】
カメラモジュール230は、バイオディスク11における分析対象物を撮影する手段であり、その細部構成は図3に示す。
【0031】
図3に示すように、カメラモジュール230は、イメージセンサー230−1、バッファー230−2、イメージ信号処理部230−3及びカメラコントローラ230−4を備える。
【0032】
イメージセンサー230−1は、バイオディスク11から反射される、または、透過して入射する光量に相応するイメージデータを、ピクセル単位に生成する。イメージセンサー230−1の例としては、CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサーまたはCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサーなどが挙げられるが、これに限定されず、様々なイメージセンサーを用いることができる。
【0033】
カメラコントローラ230−4で生成される制御信号に応じてイメージセンサー230−1で生成されるイメージデータは、バッファー230−2に一時格納される。イメージ信号処理部230−3は、バッファー230−2から読み取ったイメージデータを処理し、ガンマ補正などのような各種補正処理を実行する。
【0034】
カメラコントローラ230−4は、システムコントローラ210から伝送される制御信号に基づいて、カメラモジュール230の構成要素を制御する。そして、カメラコントローラ230−4は、照明調整モードにおいて一定の時間区間単位でイメージの特定領域または全体領域に対するイメージの平均明るさを演算し、演算された明るさ情報を内部レジスタに格納する。照明調整モードは、撮影初期に行うように設計することが好ましいが、これに限定されることはない。
【0035】
撮影されたイメージに対する平均明るさを演算して格納するプロセスは、システムコントローラ210で実行するように設計することもできる。もちろん、カメラコントローラ230−4は、システムコントローラ210と統合して単一のコントローラとしても良い。
【0036】
図2を参照すると、入/出力部260は、バイオディスクドライブを動作させるための命令を発生させるための入力手段と、入力された命令に基づいてバイオディスクドライブで処理された結果を出力させる出力手段と、で構成される。
【0037】
まず、バイオディスクドライブに電源が供給されると、システムコントローラ210は、バイオディスクドライブを初期化させる。
【0038】
その後、システムコントローラ210は、入/出力部260から入力される命令に応じて制御信号を発生させる。すなわち、入/出力部260から撮影開始を指示する命令が入力されると、システムコントローラ210は、撮影開始を知らせる制御信号をカメラモジュール230に伝送する。照明駆動部240では、所定の照明駆動電圧または所定の電流値に相応する照明駆動信号を発生させ、この照明駆動信号に応じて照明部250は光を発生させる。
【0039】
そして、カメラモジュール230は、撮影開始を知らせる制御信号に応じて、照明部250から発生する光を用いてバイオディスク11の分析対象物10に対する撮影を実行する。
【0040】
この照明調整モードは、撮影開始と同時に実行するように設計することもできる。または、入/出力部260から発生する別の照明調整命令に応じて照明調整モードを実行するようにしても良い。
【0041】
バイオディスクドライブが照明調整モードに遷移する場合に、カメラコントローラ230−4またはシステムコントローラ210は、カメラモジュール230で撮影されるイメージに対する明るさを演算して格納するプロセスを実行する。この時、明るさとしては、例えば、一定の時間区間におけるイメージの特定領域または全体領域に対するイメージの平均明るさを演算して算出することができる。
【0042】
システムコントローラ210は、演算された明るさLuma_senと初期に設定された目標明るさLuma_tarとを比較し、演算された明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとの差に基づく照明制御信号を発生させる。すなわち、システムコントローラ210は、演算された明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも低ければ、照明部250に供給される電圧または電流を増加させ、演算された明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも高ければ、照明部250に供給される電圧または電流を減少させるための照明制御信号を生成する。
【0043】
照明駆動部240は、システムコントローラ210で生成される照明制御信号に応じて電圧/電流の照明駆動信号を生成し、それを照明部250に印加する。
【0044】
照明部250は、照明駆動部240から印加される照明駆動信号に相応するパワーの光を発生させる。
【0045】
システムコントローラ210は、照明調整モード中に、上記のような制御によって演算された明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとが一致するようになると、照明調整モードを終了し、イメージキャプチャーを実行するための制御信号を発生させる。一方、照明調整モードは、演算された明るさLuma_senが目標明るさ範囲、すなわち、Luma_tar_low〜Luma_tar_highに含まれると終了し、イメージキャプチャーを実行するための制御信号を発生させることができる。
【0046】
イメージキャプチャーを実行するための制御信号が発生すると、カメラモジュール230で撮影されるイメージをキャプチャーしてメモリ手段220に格納する。
【0047】
その後、入/出力部260から分析対象物10に対するイメージの伝送要請命令がステムコントローラ210に伝達されると、システムコントローラ210は、メモリ手段220に格納されているイメージ情報を読み取り、入/出力部260を通じてホスト機器(図示せず)に伝送する。
【0048】
これにより、ホスト機器では、受信したイメージ情報を用いてバイオディスクにおける分析対象物の濃度を判定することが可能になる。
【0049】
場合によっては、メモリ手段220から読み取ったイメージ情報を用いてシステムコントローラ210で自体的に分析対象物の濃度を判定し、判定結果をホスト機器に伝送するようにバイオディスクドライブを設計することもできる。
【0050】
次に、図2に示すバイオディスクドライブで実行される照明装置の明るさの調整方法を、図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
まず、図4は、本発明の一実施例による照明装置の明るさの調整方法を示すフローチャートである。
【0052】
システムコントローラ210は、バイオディスクドライブが照明調整モードに遷移するか否かを判断する(S410)。照明調整モードは、撮影開始と同時に実行される、または、入/出力部260で発生する別の照明調整命令に応じて実行されることができる。
【0053】
段階410(S410)の判断結果、照明調整モードに遷移する場合には、カメラモジュール230で撮影されるイメージの明るさLuma_senを算出する(S420)。一例として、イメージの明るさLuma_senは、一定の時間区間におけるイメージの特定領域または全体領域に対するイメージの平均明るさにすることができる。
【0054】
システムコントローラ210は、段階420(S420)で算出されたイメージの明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとを比較し、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも高いか否か判断する(S430)。
【0055】
段階430(S430)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも高ければ、システムコントローラ210は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを減少させるように制御する(S440)。一例として、イメージの明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとの差に比例するように、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを減少させることができ、場合によっては、単位大きさずつ駆動電圧または電流を減少させることもできる。
【0056】
段階430(S430)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも高くない場合に、システムコントローラ210は、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも低いか判断する(S460)。
【0057】
段階460(S460)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも低い場合に、システムコントローラ210は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを増加させるように制御する(S470)。一例として、イメージの明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとの差に比例するように照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを増加させることができ、場合によっては、単位大きさずつ駆動電圧または電流を増加させることができる。
【0058】
段階440(S440)または段階470(S470)を実行した後、一定時間待機してから、段階420(S420)にフィードバックする(S450)。ここで、待機時間は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の変動に反応して実際に照明の明るさが調整されるのにかかる時間を考慮して決定する。
【0059】
段階460(S460)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが目標明るさLuma_tarよりも低くなければ、イメージの明るさLuma_senと目標明るさLuma_tarとが同一の場合に該当し、この場合、システムコントローラ210は、照明調整モードを終了させる(S480)。
【0060】
その後、システムコントローラ210は、カメラモジュール230で撮影されるイメージをキャプチャーし、キャプチャーしたイメージ情報を入/出力部260を通じてホスト装置に伝送するように制御する(S490)。
【0061】
次に、図5に、本発明の他の実施例による照明装置の明るさの調整方法を示す。
【0062】
システムコントローラ210は、バイオディスクドライブが照明調整モードに遷移するか否かを判断する(S510)。
【0063】
段階510(S510)の判断結果、照明調整モードに遷移する場合は、カメラモジュール230で撮影されるイメージの明るさLuma_senを算出する(S520)。一例として、イメージの明るさLuma_senは、一定の時間区間におけるイメージの特定領域または全体領域に対するイメージの平均明るさにすることができる。
【0064】
システムコントローラ210は、段階520(S520)で算出されたイメージの明るさLuma_senと初期に設定された上限目標明るさLuma_tar_highとを比較し、イメージの明るさLuma_senが上限目標明るさLuma_tar_highよりも高いか否か判断する(S530)。
【0065】
段階530(S530)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが上限目標明るさLuma_tar_highよりも高ければ、システムコントローラ210は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを減少させるように制御する(S540)。一例として、イメージの明るさLuma_senと上限目標明るさLuma_tar_highとの差に比例するように、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを減少させることができ、場合によっては、単位大きさずつ駆動電圧または電流を減少させることができる。
【0066】
段階530(S530)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが上限目標明るさLuma_tar_highよりも高くない場合に、システムコントローラ210は、イメージの明るさLuma_senが下限目標明るさLuma_tar_lowよりも低いか否か判断する(S560)。
【0067】
段階560(S560)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが下限目標明るさLuma_tar_lowよりも低ければ、システムコントローラ210は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを増加させるように制御する(S570)。一例として、イメージの明るさLuma_senと下限目標明るさLuma_tar_lowとの差に比例するように、照明部250に印加される駆動電圧または電流の大きさを増加させることができ、場合によっては、単位大きさずつ駆動電圧または電流を増加させることができる。
【0068】
段階540(S540)または段階570(S570)を実行すると、一定時間待機した後に、段階520(S520)にフィードバックする(S450)。ここで、待機時間は、照明部250に印加される駆動電圧または電流の変動に反応して実際に照明の明るさが調整されるのにかかる時間以上に決定する。
【0069】
段階560(S560)の判断結果、イメージの明るさLuma_senが下限目標明るさLuma_tar_lowよりも低くない場合は、イメージの明るさLuma_senが上限目標明るさLuma_tar_highと下限目標明るさLuma_tar_lowとの間の目標明るさ範囲に含まれる場合に該当し、この場合、システムコントローラ210は、照明調整モードを終了させる(S580)。
【0070】
その後、システムコントローラ210は、カメラモジュール230で撮影されるイメージをキャプチャーし、キャプチャーしたイメージ情報を入/出力部260を通じてホスト装置に伝送するように制御する(S590)。
【0071】
上記の目標明るさの範囲であるLuma_tar_low〜Luma_tar_highは、自動露出機能における目標明るさ許容範囲よりも狭く設定することが好ましい。
【0072】
図4に示す照明装置の明るさの調整方法では、バイオディスクドライブの分析対象物の撮影のための照明装置の明るさを目標明るさLuma_tarに正確に一致させる。これに対し、図5に示す照明装置の明るさの調整方法では、バイオディスクドライブの分析対象物の撮影のための照明装置の明るさを目標明るさ範囲(Luma_tar_low〜Luma_tar_high)に含ませる。したがって、図4に示す照明装置の明るさの調整方法は、図5に示す照明装置の明るさの調整方法に比べて高精度の明るさ調整が可能になるが、照明装置の明るさの調整時間が図5におけるよりも長くかかるという不具合がある。
【0073】
バイオディスクドライブにおける分析対象物に対するイメージ分析方式のタイプに応じて、図4または図5の照明装置の明るさの調整方法のいずれかを選択して使用すればいい。
【0074】
本発明は、バイオディスクドライブの自動露出機能を持つカメラモジュールに適用されることもでき、自動露出機能を持たないカメラモジュールにも適用されることができる。
【0075】
以上添付の図面に基づいて説明してきた特定の実施例は、単なる本発明の例に過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。したがって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては、本発明の技術的思想の範囲内で様々な改変が可能であるということが明らかである。
【符号の説明】
【0076】
210 システムコントローラ
220 メモリ
230 カメラモジュール
240 照明駆動部
250 照明部
260 入/出力部
230−1 イメージセンサー
230−2 バッファー
230−3 イメージ信号処理部
230−4 カメラコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオディスクにおける分析対象物を撮影する段階と、
前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさを算出する段階と、
前記算出された明るさと所定の目標明るさとの差に基づいて、前記バイオディスクにおける分析対象物を撮影するのに用いられる照明装置の明るさを調整する段階と、
を含むことを特徴とする、照明装置の明るさの調整方法。
【請求項2】
前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさは、所定の時間区間で撮影されたイメージに対する平均明るさを演算して算出することを特徴とする、請求項1に記載の照明装置の明るさの調整方法。
【請求項3】
前記撮影された分析対象物のイメージに対する明るさは、撮影されたイメージの所定の領域または全体領域に対する平均明るさを演算して算出することを特徴とする、請求項1に記載の照明装置の明るさの調整方法。
【請求項4】
前記照明装置の明るさを調整する段階は、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも低ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも高ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を減少させることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置の明るさの調整方法。
【請求項5】
前記照明装置の明るさを調整する段階は、前記算出された明るさが下限目標明るさよりも低ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが上限目標明るさよりも高ければ、前記照明装置に供給される電圧または電流を減少させることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置の明るさの調整方法。
【請求項6】
前記照明装置の明るさの制御後に算出された明るさが前記目標明るさに到達してから撮影される前記バイオディスクにおける分析対象物のイメージをキャプチャーする段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の照明装置の明るさの調整方法。
【請求項7】
バイオ物質を分析するための構造を有するバイオディスクと、
前記バイオディスクにおける分析対象物を撮影するカメラモジュールと、
前記カメラモジュールで撮影された分析対象物のイメージに対する明るさを算出し、該算出された明るさと所定の目標明るさとの差に基づいて照明制御信号を生成するコントローラと、
前記照明制御信号に基づいて照明駆動信号を生成する照明駆動部と、
前記照明駆動信号に相応する強さの光を発生させる照明部と、
を含むことを特徴とする、バイオディスクドライブ。
【請求項8】
前記コントローラは、前記カメラモジュールで撮影された分析対象物のイメージに対する所定の時間区間の平均明るさを演算し、演算した平均明るさと目標明るさとの差に基づいて照明制御信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項9】
前記コントローラは、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも低ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが前記目標明るさよりも高ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を減少させるための照明制御信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項10】
前記コントローラは、前記算出された明るさが下限目標明るさよりも低ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を増加させ、前記算出された明るさが上限目標明るさよりも高ければ、前記照明部に供給される電圧または電流を減少させるための照明制御信号を生成することを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項11】
前記バイオディスクドライブを動作させるためのプログラム及び/またはデータを格納するメモリをさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項12】
前記照明部は、発光ダイオード(light emitting diode; LED)を含むことを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項13】
前記カメラモジュールは、
イメージデータを生成するイメージセンサーと、
前記カメラモジュールを制御するカメラコンローラと、
前記イメージデータを処理するイメージ信号処理部と、
を含むことを特徴とする、請求項7に記載のバイオディスクドライブ。
【請求項14】
前記カメラモジュールは、前記イメージデータを一時格納するバッファーをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載のバイオディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−243487(P2010−243487A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−72291(P2010−72291)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】