説明

熱処理装置

【課題】被熱処理物を加熱用ドラムに確実に分散供給することが可能で、堆積を発生させることなく、効率よく熱処理を行うことが可能な熱処理装置を提供する。
【解決手段】供給圧力を変化させながら被熱処理物供給ノズル4に被熱処理物を供給することにより、特に複雑な構成を必要とすることなく、被熱処理物を加熱用ドラム1内に確実に分散して供給することを可能にし、さらに、セラミック原料スラリー供給ノズル1の位置を変化させることができるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック原料スラリーの乾燥や造粒などの熱処理を行う場合に用いられる熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミック原料を含有するセラミック原料スラリーの乾燥や造粒などに用いられる熱処理装置の一つに、図8に示すように、略横向きに配設され、軸心回りに回転駆動される加熱用ドラム51と、加熱用ドラム51内に収納され、加熱用ドラム51の回転に伴って転動する転動体52と、加熱用ドラム51に挿入され、加熱用ドラム51内にセラミック原料スラリー(原料スラリー)53を供給するセラミック原料スラリー供給ノズル54と、セラミック原料スラリー供給ノズル54に原料スラリー53を供給する供給手段(図示せず)とを備えてなる熱処理装置がある(特許文献1)。なお、特に図示していないが、セラミック原料スラリー供給ノズル54には、冷却装置や目詰まり防止のための洗浄装置などが配設されている。
【0003】
ところで、この熱処理装置においては、セラミック原料スラリー供給ノズル54のセラミック原料スラリー53を吐出する位置が固定されており、かつ、一定の吐出圧力で吐出されるため、セラミック原料スラリー53が常に加熱用ドラム51の一定の位置に供給される。その結果、加熱用ドラム51内にセラミック原料スラリー53が供給される位置が冷却されてセラミック原料スラリー53が十分に熱処理されずに堆積し、効率よく乾燥や造粒を行うことができなくなるという問題点がある。
【特許文献1】特開平7−110189公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、セラミック原料スラリーを加熱用ドラムに確実に分散供給することが可能で、堆積を発生させることなく、効率よく熱処理を行うことが可能な熱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明(請求項1)の熱処理装置は、
セラミック原料スラリーを加熱用ドラムに供給し、前記加熱用ドラム内を転動させることによりその熱処理を行う熱処理装置であって、
横向きに配設されて、軸心回りに回転駆動される加熱用ドラムと、
前記加熱用ドラム内に収納され、前記加熱用ドラムの回転に伴って転動する転動体と、
前記加熱用ドラム内にセラミック原料スラリーを供給するセラミック原料スラリー供給ノズルと、
前記セラミック原料スラリー供給ノズルから供給されるセラミック原料スラリーが前記加熱用ドラム内に分散して供給されるように、供給圧力を変化させながら前記セラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給する供給手段と
を具備することを特徴としている。
【0006】
供給圧力を変化させながらセラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給することにより、特に複雑な構成を必要とすることなく、セラミック原料スラリーを加熱用ドラム内に確実に分散して供給することが可能になり、セラミック原料スラリーが加熱用ドラム内の特定の位置に堆積することを防止して、効率よく乾燥や造粒などの熱処理を行うことができるようになる。
【0007】
また、本発明(請求項2)の熱処理装置は、請求項2の熱処理装置のセラミック原料スラリー供給ノズルの位置を変化させることができるように構成したものである。
このように、供給圧力を変化させながらセラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給するとともに、セラミック原料スラリー供給ノズルの位置を変化させるようにした場合、さらに効率よくセラミック原料スラリーを分散して供給することができるようになる。
【0008】
また、本発明(請求項3)の熱処理装置は、前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、前記加熱用ドラムに挿入され、前記加熱用ドラムの軸心方向及び径方向の少なくとも一つの方向について位置を変えながら、前記加熱用ドラム内にセラミック原料スラリーを分散して供給するように構成されていることを特徴としている。
セラミック原料スラリー供給ノズルを加熱用ドラムに挿入し、その軸心方向及び径方向の少なくとも一つの方向について位置を変えながらセラミック原料スラリーを供給するようにした場合、より確実にセラミック原料スラリーを分散して加熱用ドラムに供給することができるようになる。
【0009】
また、本発明(請求項4)の熱処理装置は、前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、セラミック原料スラリーを吐出する供給口を複数個備えていることを特徴としている。
セラミック原料スラリー供給ノズルに複数の供給口を設けることにより、さらに確実にセラミック原料スラリーを分散して加熱用ドラムに供給することが可能になり、加熱用ドラムの局部的な冷却を効率よく防止して本発明をより実効あらしめることが可能になる。
【0010】
また、本発明(請求項5)の熱処理装置は、前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、その供給口にセラミック原料スラリーを液滴状に噴霧する噴霧ノズルを用いたものであることを特徴としている。
【0011】
噴霧ノズルからセラミック原料スラリーを噴霧させるようにした場合、セラミック原料スラリーを一層分散して加熱用ドラムに供給することができるようになり、さらに効率よく乾燥や造粒などの熱処理を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本願発明の実施例を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0013】
[関連発明の実施例(実施例1)]
図1は本願発明が関連する発明の一実施例にかかる熱処理装置を示す図である。
なお、この実施例では、セラミック原料を分散媒に分散させたセラミック原料スラリーを乾燥して造粒する際に用いられる熱処理装置を例にとって説明する。
【0014】
この熱処理装置は、横向きに配設され、軸心回りに回転駆動される加熱用ドラム1と、加熱用ドラム1内に収納され、加熱用ドラム1の回転に伴って転動する球状の転動体2と、加熱用ドラム1の端面側開口から加熱用ドラム1に挿入され、セラミック原料スラリーであるセラミック原料スラリー3を供給する供給ノズル(セラミック原料スラリー供給ノズル)4と、供給ノズル4にセラミック原料スラリー3を供給するスラリーポンプ(供給手段)5とを備えて構成されている。なお、加熱用ドラム1は、途中で直径が大きくなり、供給ノズル4が挿入されている方の端面側が大口径側となるような円錐状の構造を有している。また、加熱用ドラム1が収納されているドラム収容室10の内周にはヒータ6a及び6bが配設されている。
なお、加熱用ドラム1は、乾燥及び造粒が行われたセラミック原料スラリーを徐々に排出することができるように右下がりに約3度の勾配が付けられている。また、この本願発明が関連する発明の実施例の熱処理装置には、加熱用ドラムを回転駆動させるための駆動手段などが配設されているがその図示は省略している。
【0015】
この実施例の熱処理装置において、上記の供給ノズル4は、加熱用ドラム1の軸心方向に変位しながら、その先端に形成された供給口4aから加熱用ドラム1内にセラミック原料スラリー3を分散して供給することができるように構成されている。すなわち、供給ノズル4は、図1に示すように、供給ノズル移動機構11により軸方向に往復動するように構成されており、供給ノズル移動機構11は、供給ノズル4を支持する支持手段12と、支持手段12に連結されたシャフト13を介して支持手段12を動作させるリニアヘッドモータ14と、リニアヘッドモータ14を保持するフレーム15と、フレーム15に取り付けられ、供給ノズル4の位置を制御する位置決めセンサ16を備えており、リニアヘッドモータ14によりシャフト13を正転・反転させることにより供給ノズル4が加熱用ドラム1の軸心方向に往復動するように構成されている。
【0016】
次に、供給ノズルを往復動させながらセラミック原料スラリーを吐出させた位置(吐出位置)と熱処理状態の関係を図2及び表1を参照しながら説明する。
【0017】

【表1】

【0018】
表1の試験番号1は、供給ノズル4の位置を固定するとともに、吐出圧力を一定としたものであり、供給ノズル4から吐出されるセラミック原料スラリー3の加熱用ドラム1への到達位置を丸1の範囲(加熱用ドラム1の大口径側端部から0〜50mmの範囲)内の一定の位置としたものである。
【0019】
試験番号2は、供給ノズル4の位置を変化させながらセラミック原料スラリー3を供給し、供給ノズル4から吐出されるセラミック原料スラリー3の加熱用ドラム1への到達位置が丸2の範囲(すなわち、加熱用ドラム1の大口径側端部から50〜120mmの範囲)となるようにしたものである。
【0020】
また、試験番号3は、供給ノズル4の位置を変化させながらセラミック原料スラリー3を供給し、供給ノズル4から吐出されるセラミック原料スラリー3の加熱用ドラム1への到達位置が丸3の範囲(すなわち、加熱用ドラム1の大口径側端部から120〜200mmの範囲)となるようにしたものである。
【0021】
表1に示すように、試験番号1においては、供給ノズル4の位置が固定されており、加熱用ドラム1の同じ位置にセラミック原料スラリーが繰り返して供給されるため、処理量が増すと加熱用ドラム1の内壁への付着が発生した。
【0022】
また、試験番号3の場合、ヒータ6aと6bの間のヒータが配設されていない部分の内壁にセラミック原料スラリー3の付着が認められた。
【0023】
一方、供給ノズル4を往復動させながら、加熱用ドラム1の十分に加熱された部分にセラミック原料スラリー3を分散して供給した試験番号2の場合においては、セラミック原料スラリー3の付着や堆積を招いたりすることなく、効率よくセラミック原料スラリー3を乾燥して造粒することができた。
【0024】
なお、上記試験番号3の場合においても、ヒータ6aと6bの間に隙間が形成されないようにすれば、試験番号2の場合と同様にセラミック原料スラリーの付着や堆積を招くことなく、効率よく乾燥及び造粒を行うことが可能である。
【0025】
[関連発明の実施例(実施例2)]
図3は、本願発明が関連する発明の他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの動作を模式的に示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
この実施例の熱処理装置においては、供給ノズル4の先端の供給口4aの配設された部分が加熱用ドラム1の軸心方向に往復動するとともに、径方向に沿って回転、変位するように構成されている。なお、その他の構成は上記実施例1と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0026】
このように、供給ノズル4の供給口4aを加熱用ドラム1の軸心方向及び径方向の両方に変位するように構成した場合、セラミック原料スラリーをより確実に加熱用ドラム1に分散供給して、さらに効率よくセラミック原料スラリーの乾燥や造粒などの熱処理を行うことができる。
【0027】
[関連発明の実施例(実施例3)]
図4は、本願発明が関連する発明のさらに他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの概略構成を示す図である。
この実施例においては、供給ノズル4として、先端部が封止され、周方向に複数個の供給口4aが配設されたものが用いられている。なお、その他の構成は上記実施例1と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0028】
このように、複数の供給口4aを備えた供給ノズル4を用いた場合、さらに確実にセラミック原料スラリーを分散して加熱用ドラムに供給することが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
なお、供給ノズル4に複数個の供給口4aを設けるにあたって、図5に示すように、供給ノズル4の軸方向(長手方向)に複数の供給口4aを設けるように構成することも可能である。また、特に図示しないが、供給ノズル4の周方向と軸方向の両方に複数の供給口を設けることも可能である。
【0029】
[関連発明の実施例(実施例4)]
図6は、本願発明が関連する発明のさらに他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの概略構成を示す図である。
この実施例においては、供給ノズル4として、供給口4aにセラミック原料スラリー3を液滴状に噴霧する噴霧ノズル(スプレーノズル)4bが用いられている。なお、このスプレーノズル4bは、セラミック原料スラリー3を吐出する
吐出孔7と、吐出孔7の周囲からエアを吹き出すエア噴出口8を備えて構成されており、吐出孔7からセラミック原料スラリーを吐出すると同時にエア噴出口8からエアを噴出することにより、セラミック原料スラリー3を微細な液滴にして供給することができるように構成されている。
但し、スプレーノズルの構造はこれに限られるものではなく、エアの供給を必要とせずにセラミック原料スラリーを微細な液滴として噴霧することが可能な構造のスプレーノズルを用いることも可能である。
なお、その他の構成は上記実施例1と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0030】
供給口4aに噴霧ノズル(スプレーノズル)4bを用い、この噴霧ノズル4bからセラミック原料スラリー3を噴霧することにより、セラミック原料スラリーを細かく分散させて加熱用ドラムに供給することが可能になり、さらに効率よく、乾燥や造粒などの熱処理を行うことが可能になる。
【0031】
[本願発明の実施例(実施例5)]
図7は、本発明の実施例にかかる熱処理装置の要部の概略構成を示す図である。
この実施例においては、供給ノズルとして、位置を変化させるための機構を備えておらず、所定の位置に固定された供給ノズル4が用いられており、この供給ノズル4にセラミック原料スラリー3を供給するための供給手段(スラリーポンプ)5として、供給圧力を変化させながらセラミック原料スラリー3を供給ノズル4に供給することが可能なスラリーポンプが用いられている。なお、その他の構成は上記実施例1と同様であるため、図示及び説明を省略する。但し、図7において、図1と同一又は相当する部分には同一符号を付している。
【0032】
この実施例の熱処理装置においては、供給ノズル4の位置を変化させなくても、図7(a),(b)に示すように、供給圧力を変化させることにより、セラミック原料スラリー3を分散して加熱用ドラムに供給することが可能になり、効率よく熱処理を行うことができる。なお、図7(a)は供給圧力を低くしてセラミック原料スラリー3の吐出距離を小さくした状態を示し、図7(b)は供給圧力を高くしてセラミック原料スラリー3の吐出距離を大きくした状態を示している。
【0033】
なお、セラミック原料スラリー3の供給圧力を変化させるとともに、供給ノズル4の位置を変化させるように構成することも可能である。
なお、この実施例では、加熱用ドラムとして円錐状のドラムを用いた場合を例にとって説明したが、円筒状や多角筒その他の種々の筒形状のドラムを加熱用ドラムとして用いることが可能である。
【0034】
本発明はさらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
[発明の効果]
【0035】
上述のように、本発明(請求項1)の熱処理装置は、供給圧力を変化させながらセラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給するようにしているので、特に複雑な構成を必要とすることなく、セラミック原料スラリーを加熱用ドラム内に確実に分散して供給することが可能になり、セラミック原料スラリーが加熱用ドラム内の特定の位置に堆積することを防止して、効率よく乾燥や造粒などの熱処理を行うことができる。
【0036】
また、本発明(請求項2)の熱処理装置のように、供給圧力を変化させながらセラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給するとともに、セラミック原料スラリー供給ノズルの位置を変化させるようにした場合、さらに効率よくセラミック原料スラリーを分散して供給することができるようになる。
【0037】
また、本発明(請求項3)の熱処理装置のように、セラミック原料スラリー供給ノズルを加熱用ドラムに挿入し、その軸心方向及び径方向の少なくとも一つの方向について位置を変えながらセラミック原料スラリーを供給するようにした場合、より確実にセラミック原料スラリーを分散して加熱用ドラムに供給することができるようになる。
【0038】
また、本発明(請求項4)の熱処理装置のように、セラミック原料スラリー供給ノズルに複数の供給口を設けた場合、さらに確実にセラミック原料スラリーを分散して加熱用ドラムに供給することが可能になり、加熱用ドラムの局部的な冷却を効率よく防止して本発明をより実効あらしめることが可能になる。
【0039】
また、本発明(請求項5)の熱処理装置のように、噴霧ノズルからセラミック原料スラリーを噴霧させるようにした場合、セラミック原料スラリーをさらに細かく分散して加熱用ドラムに供給することができるようになり、さらに効率よく乾燥や造粒などの熱処理を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本願発明が関連する発明の一実施例にかかる熱処理装置の概略構成を示す図である。
【図2】セラミック原料スラリー供給ノズルからのセラミック原料スラリーの吐出状態を示す図である。
【図3】本願発明が関連する発明の他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの動作を模式的に示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】本願発明が関連する発明のさらに他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの概略構成を示す斜視図である。
【図5】本願発明が関連する発明のさらに他の実施例にかかる熱処理装置の供給ノズルの概略構成を示す断面図である。
【図6】本願発明が関連する発明のさらに他の実施例にかかる熱処理装置を構成する供給ノズルの他の例を示す断面図である。
【図7】本願発明の実施例にかかる熱処理装置の要部の概略構成を示す図であり、(a)は供給圧力を低くしてセラミック原料スラリーの吐出距離を小さくした状態を示す図、(b)は供給圧力を高くしてセラミック原料スラリーの吐出距離を大きくした状態を示す図である。
【図8】従来の熱処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 加熱用ドラム
2 転動体
3 セラミック原料スラリー
4 供給ノズル(セラミック原料スラリー供給ノズル)
4a 供給口
4b 噴霧ノズル(スプレーノズル)
5 スラリーポンプ(供給手段)
6a,6b ヒータ
7 吐出孔
8 エア噴出口
10 ドラム収容室
11 供給ノズル移動機構
12 支持手段
13 シャフト
14 リニアヘッドモータ
15 フレーム
16 位置決めセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミック原料スラリーを加熱用ドラムに供給し、前記加熱用ドラム内を転動させることによりその熱処理を行う熱処理装置であって、
横向きに配設されて、軸心回りに回転駆動される加熱用ドラムと、
前記加熱用ドラム内に収納され、前記加熱用ドラムの回転に伴って転動する転動体と、
前記加熱用ドラム内にセラミック原料スラリーを供給するセラミック原料スラリー供給ノズルと、
前記セラミック原料スラリー供給ノズルから供給されるセラミック原料スラリーの吐出距離が変化することにより、セラミック原料スラリーが前記加熱用ドラム内に分散して供給されるように、供給圧力を変化させながら前記セラミック原料スラリー供給ノズルにセラミック原料スラリーを供給する供給手段と
を具備することを特徴とする熱処理装置。
【請求項2】
前記セラミック原料スラリー供給ノズルの位置を変化させることができるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
【請求項3】
前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、前記加熱用ドラムに挿入され、前記加熱用ドラムの軸心方向及び径方向の少なくとも一つの方向について位置を変えながら、前記加熱用ドラム内にセラミック原料スラリーを分散して供給するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の熱処理装置。
【請求項4】
前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、セラミック原料スラリーを吐出する供給口を複数個備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理装置。
【請求項5】
前記セラミック原料スラリー供給ノズルが、その供給口にセラミック原料スラリーを液滴状に噴霧する噴霧ノズルを用いたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−101902(P2008−101902A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266573(P2007−266573)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【分割の表示】特願平10−71336の分割
【原出願日】平成10年3月4日(1998.3.4)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】