説明

熱接着性複合繊維を含む不織布の製造方法

【課題】 主体繊維と均一に混合し、熱接着することで不織布とした時の強力斑を少なくする潜在捲縮性能を有するショートカット熱接着性繊維を用いた不織布の製造方法を提供する。
【解決手段】 融点220℃以上のポリエステルAと、流動開始温度がポリエステルAの融点より40℃以上低いポリエステルBとがサイドバイサイド型に接合した複合繊維であり、ポリエステルAとポリエステルBの極限粘度差が0.05〜0.15の範囲で、繊維長5〜25mm、繊度1〜10デニールである潜在捲縮性能を有し、クリンプが発現していない熱接着性複合繊維を、ポリエステルBが溶融しない温度で弛緩熱処理を施して5〜15個/25mmのスパイラル捲縮を発現させた後、主体繊維と混綿し、ポリエステルBが溶融する温度にて熱処理し、構成繊維同士を熱接着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショートカット熱接着性複合繊維を含む不織布の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
合成繊維、特にポリエステル繊維は、その優れた寸法安定性、耐候性、機械的特性、耐久性などの点から、衣料、詰物素材、産業資材として不可欠のものとなっている。しかしながら、その使用用途によっては、更に特殊機能の付与が望まれている。中でも、自動車の廃材をリサイクルして車両用の不織布を再生する分野では、廃材の中に含まれる繊維や発泡ウレタンと混合、熱接着するショートカット熱接着性繊維への強い要望がある。
【0003】
従来、主体繊維を接着する手段として熱接着性繊維を数多く使用している。一般的には、芯成分にポリエステル、鞘成分にイソフタル酸(以下、IPAと称する。)を共重合した低融点ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維、芯成分にポリエステル、鞘成分にポリプロピレンを配した芯鞘型複合繊維、芯成分にポリエステル、鞘成分にポリエチレンを配した芯鞘型複合繊維、また、耐熱性を有する熱接着性繊維としては、芯成分にポリエステル、鞘成分に脂肪族ラクトンを共重合した低融点ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維等が多く使用されている。
【0004】
しかし、これらの熱接着性繊維は芯鞘構造であるため、熱処理により捲縮を発現するものではなく、偏心型の芯鞘構造繊維であっても、捲縮の発現は少ないものである。このような捲縮を十分に発現していない熱接着性繊維は、主体繊維、自動車の廃材の中に含まれる繊維や発泡ウレタンと均一に混合できず、得られる不織布には強力斑が発生するという問題がある。また、主体繊維等と均一に混合するために、機械捲縮を付与したショートカット綿を生産しようとした場合、生産性の良いECカッタ−を使用すると、機械捲縮付与後、クリンプトウを所望の繊維長にカットする際、カット時のローターからの排出不良、梱包時に嵩高となる等、生産面で数多くの問題が生じる。一方、クリンプトウをギロチンカッター等、生産性の悪いカット方法であればクリンプ付きのショートカット綿を生産することは可能であるが、カット代が高くなりコスト高となる。
【0005】
生産性が良く、コストが安く、主体繊維等との均一混合性に優れたショートカット熱接着性繊維が望まれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明に用いる熱接着性繊維は、融点(以下、Tmと称する。)220℃以上のポリエステルAと、流動開始温度(以下、Tfと称する。)がポリエステルAのTmより40℃以上低いポリエステルBとがサイドバイサイド型に接合した複合繊維である。ポリエステルAの融点が220℃未満であると、複合繊維を安定して製糸することが困難であるとともに、熱接着処理時にポリエステルAまでもが熱の影響を受けて熱劣化するため好ましくない。ポリエステルAとしては、Tm220℃以上のポリアルキレンテレフタレートを用いることが好ましく、このようなポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等が挙げられ、なかでも、生産性、機械的特性等の点からポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する。)を用いることが好ましい。また、ポリエステルAには、その特性を損なわない範囲であれば、少量の共重合成分や艶消し剤、滑剤等の添加剤を含有していてもよい。
【0015】
ポリエステルBのTfは、ポリエステルAのTmより40℃以上低いものである。ポリエステルBのTfとポリエステルAのTmとの差が40℃未満では、熱接着処理の際に高温とする必要が生じるため経済的に好ましくないばかりか、熱処理の際、ポリエステルAの重合体の分解が起こりやすくなる。
【0016】
ポリエステルAとポリエステルBとの極限粘度差は0.05〜0.15の範囲である。極限粘度差が0.05未満では、弛緩熱処理において、充分な捲縮が発現されず、主体繊維や廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタン等と均一に混合できなくなるため好ましくない。一方、極限粘度差が0.15を超えるとノズル直下の糸曲がり角度が大きくなり、製糸性が悪化する。たとえ紡糸が可能で、繊維が得られたとしても、弛緩熱処理時に微細な捲縮を発現するため、主体繊維や廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタン等と均一に混合できなくなるため好ましくない。
【0017】
ポリエステルBとしては、前記特性を満足するポリエステルであれば特に限定されず、例えば、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオール等を共重合したポリアルキレンテレフタレートが挙げられる。中でもイソフタル酸を20〜40モル%共重合したポリエチレンテレフタレートが好ましい。又、耐熱性が要求される分野にはε−カプロラクトン等の脂肪族ラクトンを10〜20モル%共重合したポリアルキレンテレフタレートが好ましい。
【0018】
熱接着性繊維の複合形態はサイドバイサイド型とする。複合形態が、芯鞘型あるいは偏心タイプの芯鞘型では、弛緩熱処理時に充分な捲縮が発現しないため好ましくない。
【0019】
本発明における熱接着性繊維の構成重合体において、両者ともにポリエステル系のものとするのは、両重合体同士を相溶性とすることによって、生産工程等において、両重合体の接合境界面において剥離しないためである。
【0020】
断面形状は特に限定されないが、丸断面であることが好ましく、また、中空のものであってもよい。
【0021】
熱接着性繊維の繊維長は、5〜25mmである。繊維長が5mm未満では、カット時のECローターからの排出、梱包時の問題はないが、主体繊維や廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタンと均一に混合できなくなるため好ましくない。一方、繊維長が25mmを超えると、主体繊維等と均一に混合できなくなるため好ましくない。又、カット時のECローターからの排出が不良となり、梱包重量が減少するため製造コストが高くなる。
【0022】
熱接着性繊維の繊度は、1〜10デニールである。繊度が1デニール未満では、カット時のECローターからの排出、梱包時の問題はないが、ノズル直下の糸曲がり角度が大きくなり、製糸性が悪化するため好ましくない。繊度が10デニールを超えると、カット時、ECローターからの排出は問題ないが、梱包時に嵩高となり、また、主体繊維等との混合状態が悪くなる。さらには、主体繊維や発泡ウレタン等と混合したとき、熱接着性繊維のデニールが太いために、熱接着性繊維の構成本数が減少し、かつ熱接着性繊維と主体繊維等との接触面積が減少するため、得られる不織布の強力が低下するため好ましくない。
【0023】
本発明における潜在捲縮性能を有する熱接着性複合繊維は、ポリエステルAの重合体とポリエステルBの重合体とを、通常用いられる2成分型複合紡糸装置により各々の重合体を溶融し、サイドバイサイド型紡糸口金を使用して捲取り、ノークリンプ延伸を行い、次いで、ノークリンプトウを用途に応じて5〜25mmのカット長に切断することにより得ることができる。このように得られた本発明の熱接着性複合繊維は、クリンプが付与されていないため、生産性が良好で梱包時に嵩高とならないという利点を有する。
【0024】
本発明において熱接着性複合繊維は、主体繊維と混合して不織布とする際、混合工程前に、ポリエステルBが溶融しない温度で弛緩熱処理を施して5〜15個/25mmのスパイラル捲縮を発現させる。特定個数のスパイラル捲縮を付与することにより、主体繊維と均一に混合することができ、強力斑のない不織布を得ることができる。
【0025】
弛緩熱処理により発現させるスパイラル捲縮の捲縮数が5個/25mm未満では、主体繊維や廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタン等と均一に混合できなくなるため好ましくない。一方、捲縮数が15個/25mmを超えると、開繊性が悪くなり、主体繊維や廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタンと均一に混合できなくなるため好ましくない。
【0026】
弛緩熱処理は、前述の捲縮を発現させるものであって、例えば、熱風乾燥機等の熱処理機を用いて、60℃×15分行うことによって潜在捲縮を顕在化させる。
【0027】
次に、前述の潜在捲縮が顕在化した熱接着性複合繊維と、主体繊維等と混綿し、ポリエステルBが溶融する温度にて熱接着を施して、構成繊維同士を熱接着して不織布を得ることができる。
【0028】
主体繊維としては、通常のポリエステル等の合成繊維が挙げられる。また、自動車の廃材から車両用の不織布(防音用途等)を再生する分野で用いるために、自動車の廃材の中に含まれる繊維や発砲ウレタンを主体繊維としては用いることが好ましい。
【0029】
主体繊維と混合する際、熱接着性複合繊維を10重量%以上混合する。不織布が含有する熱接着性複合繊維の量が10重量%未満では、構成繊維同士の熱接着が不十分となり、得られる不織布の強力が低いものとなるため好ましくない。熱接着性複合繊維の含有量の上限については、用途に応じて適宜選択すればよいが、含有量が50重量%を超えると、得られる不織布の強力は向上するがペーパーライクなものとなる。したがって、熱接着性繊維は、10〜50重量%含有させることが好ましく、更に好ましくは15〜30重量%である。
【0030】
熱接着性複合繊維と主体繊維とを均一に混合した後、ポリエステルBが溶融する温度で熱処理を施し、構成繊維同士を熱接着するが、具体的な熱処理温度としては、ポリエステルBのTfより10〜40℃高い温度、好ましくはTfより15〜25℃高い温度で、かつ、ポリエステルAのTmよりも低い温度とする。
【実施例】
【0031】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の性能評価は、下記方法に従って測定したものである。
(1)極限粘度:フェノールと四塩化エタンとの等重量混合液を溶媒とし、温度20℃で測定した。
【0032】
(2)ガラス転移点(Tg)、結晶開始温度(Tc)及び融点(Tm):パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度10℃/分で測定した。
【0033】
(3)Tf:フロテスター(島津製作所製CFT−500型)を用い、荷重100Kg/cm2、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
【0034】
(4)繊維長:JIS L−1015−7−4−1Cの方法により測定した。
【0035】
(5)繊度:JIS L−1015−7−5−1Aの方法により測定した。
【0036】
(6)弛緩熱処理後捲縮数:ノークリンプトウを25mmに切断し、自由に収縮し得る状態で60℃×15分間熱処理した後、JISL−1015−7−12−1の方法に準じて測定した。
【0037】
(7)製糸性:紡糸操業性を次の3段階で評価した。△以上を合格とした。
○:紡糸操業性に問題ない。
△:若干、密着の発生はあるが、実用上は問題ない。
×:密着が激しく、紡糸操業性に問題あり。
【0038】
(8)ECローターからの排出状態:ECローターからの排出状態を次の2段階で評価した。
○:排出状態は問題ない。
×:排出不良。
【0039】
(9)梱包時の嵩高状態:梱包時の嵩高状態を次の2段階で評価した。
○:梱包時の嵩高は問題なく、紙袋への収納状態も良好である。
×:梱包時の嵩が大きいため紙袋への収納が悪く、梱包重量が減少する。
【0040】
(10)廃材との混合状態:廃材との混合状態を次の2段階で評価した。
○:廃材との混合状態は良好である。
×:廃材との混合状態は悪く、不織布の強力が低下する。
【0041】
(11)不織布の強力斑の有無:不織布の強力斑の有無を次の2段階で評価した。
○:不織布の強力斑はない。
×:不織布に強力斑がある。
【0042】
実施例1
ポリエステルAとして、極限粘度0.67、Tm256℃のPETを、ポリエステルBとして、テレフタル酸/イソフタル酸=60/40(モル比)を共重合したTg65℃、Tf110℃、極限粘度0.57の共重合ポリエステルを用意し、これらの重合体を通常の2成分複合溶融紡糸機にてサイドバイサイド型の紡糸口金344孔を用いて、50:50の比率(重量比)で紡糸温度270℃、引き取り速度800m/分、吐出量450g/分の条件で紡糸した。得られた未延伸糸を束状に集束し、延伸温度55℃、延伸倍率3.5倍で延伸を行い、10万デニールのノークリンプトウに仕上げ油剤を付与し、単繊維繊度4デニールのノークリンプトウを得た。得られたノークリンプトウを繊維長15mmに切断し、紙袋に梱包した。
【0043】
次に、廃材と混合する直前に熱接着性複合繊維に60℃×15分間弛緩熱処理を行い、潜在捲縮を顕在化させてスパイラル捲縮を発現させた。捲縮を発現した熱接着性複合繊維/廃材の中に含まれる繊維、発泡ウレタン=20/80(重量比)の混率で混合し、連続熱処理機で130℃×5分間熱接着処理を行い不織布を得た。
【0044】
製糸性、熱処理後捲縮数、ECローターからの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑がないものであった。
【0045】
実施例2〜3、比較例1〜2実施例2〜3、比較例1〜2については、繊度を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0046】
実施例2、3は製糸性、熱処理後捲縮数、ECローターからの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑がなかった。
【0047】
比較例1は紡糸段階で密着が激しく、紡糸操業性が悪かった。比較例2は繊度が太すぎて廃材との混合状態が悪く、不織布の強力斑があった。実施例1〜3、比較例1〜2の評価結果を表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】
実施例4〜5、比較例3〜4実施例4〜5、比較例3〜4については、ポリエステルBの重合体の極限粘度を表2に示すごとく変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0050】
実施例4、5は製糸性、熱処理後捲縮数、ECローターからの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑もなかった。
【0051】
比較例3は熱処理後捲縮数が少なくなるため、廃材との混合状態が悪く、不織布の強力斑があった。比較例4は紡糸段階で密着が激しく、紡糸操業性が悪かった。実施例4〜5、比較例3〜4の評価結果を表2に示す。
【0052】
【表2】

【0053】
実施例6〜7、比較例5〜6実施例6〜7、比較例5〜6については、繊維長を表3に示すごとく変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0054】
実施例6、7は製糸性、熱処理後捲縮数、ECローターからの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑もなかった。
【0055】
比較例5は繊維長が短かいため、廃材との混合状態が悪く、不織布の強力斑があった。比較例6は繊維長が長いため、ECローターからの排出、廃材との混合状態が悪く、不織布の強力斑があった。実施例6〜7、比較例5〜6の評価結果を表3に示す。
【0056】
【表3】

【0057】
実施例8〜9、比較例7実施例8〜9、比較例7については、廃材との混合比率を表4に示すごとく変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0058】
実施例8、9は製糸性、熱処理後捲縮数、ECローターからの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑もないものであった。
【0059】
比較例7は熱接着性複合繊維の混合比率が少ないため、不織布の強力斑があり、強力が低かった。実施例8〜9、比較例7の評価結果を表4に示す。
【0060】
【表4】

【0061】
実施例10実施例1において、後述する熱接着性繊維を用い、不織布の熱接着処理を180℃×5分とした以外は、実施例1と同様にした。
【0062】
熱接着性繊維は、次のようにして作成した。すなわち、ポリエステルAとして極限粘度0.67、Tm256℃のPETを、ポリエステルBとしてテレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応で得られたテレフタル酸成分とエチレングリコール成分との比が1/1.13のPETオリゴマーに、ε−カプロラクトン(ε−CL)を酸成分に対して15モル%及び1,4−ブタンジオールをジオール成分に対して50モル%の割合で添加し、1時間エステル化反応を行った後、重縮合触媒としてテトラブチルチタネートを添加し、温度260℃、圧力1hPaで3時間重縮合反応を行い、Tg40℃、Tc94℃、Tm160℃、極限粘度0.57の共重合ポリエステルポリマーを使用し、耐熱性を有するノークリンプトウを得た。実施例10は製糸性、熱処理後捲縮数、ECロ−タ−からの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑もないものであった。
【0063】
実施例11〜12、比較例8〜9実施例11〜12、比較例8〜9は、ポリエステルBの極限粘度を表5に示すごとく変更した以外は、実施例10と同様に行った。
【0064】
実施例11、12は製糸性、熱処理後捲縮数、ECロ−タ−からの排出、梱包時の嵩高、廃材との混合状態は良好で、不織布の強力斑もなかった。
【0065】
比較例8は熱処理後捲縮数が少なくなるため、廃材との混合状態が悪く、不織布の強力斑があった。比較例9は紡糸段階で密着が激しく、紡糸操業性が悪かった。実施例10〜12、比較例8〜9の評価結果を表5に示す。
【0066】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
融点220℃以上のポリエステルAと、流動開始温度がポリエステルAの融点より40℃以上低いポリエステルBとがサイドバイサイド型に接合した複合繊維であり、ポリエステルAとポリエステルBの極限粘度差が0.05〜0.15の範囲で、繊維長5〜25mm、繊度1〜10デニールである潜在捲縮性能を有し、クリンプが発現していない熱接着性複合繊維を、ポリエステルBが溶融しない温度で弛緩熱処理を施して5〜15個/25mmのスパイラル捲縮を発現させた後、主体繊維と混綿し、ポリエステルBが溶融する温度にて熱処理し、構成繊維同士を熱接着することを特徴とする熱接着性複合繊維を含む不織布の製造方法。
【請求項2】
熱接着性複合繊維を少なくとも10重量%以上混綿させることを特徴とする請求項1記載の不織布の製造方法。
【請求項3】
主体繊維が、繊維廃材であることを特徴とする請求項1または2記載の不織布の製造方法。


【公開番号】特開2009−144319(P2009−144319A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81979(P2009−81979)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【分割の表示】特願平11−27351の分割
【原出願日】平成11年2月4日(1999.2.4)
【出願人】(000228073)日本エステル株式会社 (273)
【Fターム(参考)】