説明

熱的真空被覆法および装置

【解決手段】 本発明は、基体が蒸着装置の加熱された蒸着チャンネル中を動く際に、固体および/または液体被覆材料の蒸発およびその蒸気状被覆材料の基体上への蒸着によって、連続的に運搬される基体を熱的に真空被覆する方法において、蒸着チャンネル(3)を、最少の運搬速度に達しない場合でもまたは基体が静止した場合でも、少なくとも1つの位置変更可能な中空要素(7)の差し込みよって、基体が内部空間に存在する様に外部空間(3)と内部空間に分離することを特徴とする、上記真空被覆法に関する。この方法を実施するための装置にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体および/または液体被覆材料の蒸発および基体上への蒸気状被覆材料の蒸着析出によって、連続的に運搬される基体を熱的に真空蒸着する方法および装置に関し、その際に基体は蒸発装置の加熱された蒸着チャンネルで可動し、該蒸着チャンネルは真空室に配置されておりそして蒸発装置に連結されておりそして気化装置並びに蒸発装置は被覆装置の主要部分である。
【背景技術】
【0002】
真空中で物理的に蒸着(PVD)するための種々の被覆法が公知である。この目的のために利用される被覆装置は静的方法または連続的方法に従う装置に区別される。静的方法と反対に、連続的方法の場合には基体が被覆装置に絶えず供給される。従って被覆材料は蒸気の状態で被覆装置の蒸着チャンネルに供給される。
【0003】
この種の装置は特にセンチメートルの寸法からメーターの寸法の範囲のベルト幅を有するベルト状鋼鉄製基体を被覆するのに役立つ。この場合に、連続被覆法に従う装置を経済的に利用するためには、連続的に基体を搬送するのを中断することなく、被覆装置に被覆材料を連続的にストックすることが必要とされる。
【0004】
慣用の被覆法では、基体の機械的性質に影響を及ぼす適当な温度が蒸着チャンネルに適用される。この理由から蒸着チャンネル内の温度と搬送速度との間に正確な調整が必要であり且つ維持されなければならない。蒸着チャンネルの任意の同じ表面温度で運搬するのを中断すると、例えば運搬速度を遅くするかまたは蒸着チャンネル中に基体を完全に止めてしまうと、基体は害される程に加熱され、その際にはそれの物理的性質が使用不能なまでに悪化し得る。特に、ベルト状基体のひび割れは、使用システムおよび特別な方法条件のためにメンテナンスに著しい時間および多大な費用をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に本発明の課題は、公知の被覆方法および被覆装置のために、被覆の間の損傷に対して、特に被覆法のパラメーター、例えば基体速度の変化の間の損傷に対して速やかに基体を保護する使用可能な方法を適用することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は本発明の方法において、蒸着チャンネルを最少運搬速度に達しない場合でもまたは基体が静止して内部空間に位置する場合でも蒸着チャンネルを少なくとも1つの位置変更可能な中空要素の差し込みよって、基体が内部空間に存在する様に外部空間と内部空間に分離することによって解決される。
【0007】
従って基体が想定された時間よりも長い時間、加熱された蒸着チャンネルの放射熱に曝される場合には、蒸着チャンネル中に存在する基体が基体と熱い蒸着チャンネルとの間に配置される中空要素によって熱的に保護されそして基体はこの様な問題が発生した場合に熱的負荷に曝されることがない。更に中空要素の差し込みで基体の速やかな保護が可能となり、該保護は適当な移動および温度チェックによって自動的に行うこともできる。
【0008】
蒸着チャンネルと基体との間の空間に中空要素を本発明に従って差し込む別の特別な長所は、流動性の蒸気状被覆材をチャンネル表面に噴射することによって実質的に中空要素に析出させ、基体上に析出させないことにある。この様に問題が生じた場合に、基体の無制御被覆も防止することができる。更に、基体が導入された中空要素で良好に密封されるため、蒸発システムを状態調整するために本発明の基体保護装置を閉じることも可能である。何故ならばそれによって蒸着チャンネル内に存在する基体部分の被覆層が汚染されるのを防止することができる。
【0009】
本方法の特に有利な実施態様においては、二つの中空要素を互いに向かい合った動きで差し込みされそして両方の中空要素の二つの互いに向かい合った正面側が互いに嵌合した状態で位置する構成である。
【0010】
二つの中空要素を蒸着チャンネルに導入することによって、比較的に短い中空要素移動距離が可能であり、このことが一方においては速やかな基体保護をもたらす長所を強化しそしてもう一方では待機位置で中空要素を備えるために必要とされる追加的場所を減らせる。これは特に蒸発装置の寸法として通常、非常に重要である。更に、蒸発装置の内部の適当な移動手段によって提供される、中空要素の移動に必要とされる力も著しく減少させることができる。例えば慣用の垂直形の蒸発室の場合には、適当な動力伝達手段によって他の中空要素を動かすために中空要素の重力を利用することもできる。
【0011】
中空要素が蒸着チャンネルを取り囲む真空室中に移動する場合にも、これは有用である。蒸着チャンネルは中空要素を導入するために入口側に開口を有している。中空要素はそれによって待機位置にもまたは使用位置にも並びに真空室のいずれの中間位置にも存在でき、その結果圧力の様な方法パラメータの影響が真空室内で回避される。更に、本発明のこの実施態様は基体を特に速やかに保護することを確実にするのに適する。
【0012】
本方法の他の有利な実施態様においては、中空要素はベルト状基体の運搬方向に対して平行に導入される。従って中空要素は蒸着チャンネルの直ぐ近くに待機状態で休止しそして中空要素の平行移動しか必要とされない様に、移動基体に対応して既にこの状態で正確に位置決めされている。従って基体の保護は、単に保護要素を直線移動させることで達成される。
【0013】
更に、中空要素によって吸収される熱エネルギーが消散される様に中空要素を適当な方法で冷却するのが有利である。これは特に、熱い蒸着チャンネル中に中空要素が存在する間に蒸気状被覆材料が必ず中空要素上に析出しそして該中空要素の過熱を遅らせまたは完全に阻止し、その結果、導入された比較的に冷たい中空要素の上に短時間で析出する材料が再蒸発しないことを保証する。それ故に冷却は冷却水によって積極的に行うのが特に有利である。この冷却は、中空要素が熱い蒸着チャンネル中に存在する時間の長さに無関係に保証することができる。
【0014】
問題が生じた場合に、蒸着チャンネルに蒸気状被覆材料を更に供給するのを中断するために、蒸着室への被覆材料の供給を弁を閉じることによって中断するのが有利である。既に蒸着チャンネルおよびパイプ中に存在する蒸気状被覆材料は、供給の中断によって、蒸着チャンネル中に導入された中空要素の冷たい表面に殆ど完全に析出する。蒸着チャンネルの残りの表面は更に残りの蒸気状被覆材料が殆ど完全に蒸着するまで加熱され続けられるので、被覆材料は中空要素の上にだけ殆ど析出する。
【0015】
装置面からは、上述の課題は請求項7の構成要件に従う本発明の基体被覆装置によって解決される。請求項7によれば、最少の基体運搬速度に達しない場合にまたは基体が静止した場合に、蒸着チャンネル中に差し込むことのできる少なくとも1つの中空要素が基体を取り囲む。従って蒸着チャンネル中に休止する基体は該基体と加熱装置との間に配置される中空要素によって熱に対して保護される。基体はそれ故に問題が発生した場合に僅かな熱負荷にしか曝されない。更に流入する蒸気状被覆材料は殆ど中空要素上に析出する。
【0016】
できるだけ僅かな費用しか掛けずそして単一部材からなる機能要素だけによって実現できる機能を確実にするために、中空要素はプリズム状または円筒状の中空要素であるのが有利である。基体は連続運搬するために中空要素を通って案内されて、完全に保護要素が中空要素によって提供される。
【0017】
他の特に有利な一つの実施態様においては、基体を少なくとも最少速度で規則的に連続的に運搬する時に中空要素を蒸着チャンネルの外側でそして真空室の内側の待機位置に配置しそして更に場合によっては最少の基体運搬速度に達しない場合にまたは基体が使用位置で静止した場合に、中空要素は殆ど蒸着チャンネル中に配置されている。この場合、中空要素は真空室に常に完全に配置されておりそして導入領域では蒸着チャンネルの壁で密封されている。
【0018】
本発明に従う被覆装置の他の実施態様に従って二つの中空要素が使用位置で殆ど被覆室中に配置されている限り、両方の中空要素(7)の前部末端が互いに向かい合っている、中空要素は蒸着チャンネルを光学的に密封分離して内部区分と外部区分を形成し、それによって蒸発チャンネルに存在する基体の分離に関して上述の長所を強化されそして更に基体保護装置のための装置技術的費用に関して最適化される。
【0019】
中空要素壁が耐高温鋼鉄または耐高温合金で造られているのが有利である。いずれの場合にも中空要素壁はそれ自体、問題が生じた場合に、800℃まで、好ましくは1000℃までの温度範囲において十分な耐熱安定性および従って機械的安定性を有している。
【0020】
両方の空間が互いに断熱性を達成するために、中空要素は内部の中空要素壁およびこれと、中間空間を含めた間隔を置いた外部中空要素壁を有している。この場合、中間空間が中空要素の両方の壁の間に十分に形成される。
【0021】
この様に、内部中空要素壁と外部中空要素壁との間の中間空間に冷却液を満たすことによって中空要素の冷却が可能とされる。冷却液は壁に伝達される熱を吸収する。冷却液が交換されそしてそれ故に吸収された熱を搬出するのに特に有利である。
【0022】
液体としては水または高い熱容量を有するあらゆる他の液体を用いられる。水が有利に入手できるので水を該液体として用いるのが特に有利である。効果的に冷却するためには液体を中間空間に貫流させる。更に中間空間の中に壁を設けそしてそれによって得られるチャンネルによって流動方向および流速を一定にすることができる。該チャネルの断面積が小さければ小さい程、流量を一定に維持した場合に流速はますます大きい。冷却するために冷たい液体を中間空間に導入しそして熱い液体を流し出す。冷却は中空要素が待機位置にある間は有効ではない。即ち液体は中間空間で静止させる。使用時点では、液体を導入貫流させることによって冷却が有効になる。場合によっては冷却は機能を保証しそして速やかに使用するために一定して有効でありうる。
【0023】
中空要素をローラーおよび/またはレール上に据え付け、それによって中空要素を確実に動かすことができそして動かす間の真空室または蒸着チャンネルへの悪影響を確実に防止するのに有利である。これらのガイド手段は運転条件の下で真空気密性および熱安定性をもたらす。中空要素を動かすために、基体保護装置が少なくとも一つの駆動手段を備えているのが特に有利である。駆動手段はこの真空室の外に配置されているのが好ましい。この場合には、駆動手段は中空要素に1つまたは複数の伝達要素を介して運転される。
【0024】
伝達手段としては例えばロープ、ベルト、チェーン、歯付きベルト等を用意する。
この場合、力の有効効率はガイドローラーによって直接的に変換される。場合によっては、駆動力は例えば伸ばすことのできる装置によって、歯付きラックガイド等を有する装置によって中空要素に伝達される。伝達手段および場合によってはデフレクターは、運転条件のもとでの真空対応性および熱安定性のあるように形成される。
【0025】
本発明を以下に実施例によって更に詳細に説明する。記載の図は以下に示すものに関する:
図1は基体保護装置を備えた本発明の被覆装置の概略的な垂直切断面図であり;
図2は基体保護装置が作用位置にある図1に従う被覆装置を示しており;そして
図3は中空要素の概略的な垂直切断面図である。
【0026】
対象に関して:
図1は真空室(2)およびその中に配置された蒸着チャンネル(3)を備えた本発明の被覆装置(1)を図示している。蒸着チャンネル(3)は約4mの高さを有しそして約10mの平均高さの高い真空室(2)に配置されている。蒸着チャンネル(3)は背が高く長く伸びた中空の立方体の形状を有しそして頂部末端および底部末端の基部で開かれる。蒸着チャンネル(3)は外側に、放射加熱するための電気抵抗式加熱器として構成されている加熱装置(4)を全体に亙って装備している。
【0027】
真空室(2)あるいは蒸着チャンネル(3)の中間の高さに、二つの対峙する側に、即ち基体の両側に、運転状態において殆ど水平に一列に並ぶ、蒸着チャンネル(3)でそれぞれ細く終端するノズル(5)が取り付けられている。ノズル(5)のそれぞれの別の末端は、蒸発材料を蒸発するのに役立つ蒸発装置に連絡されている。
【0028】
ベルト状基体(6)は真空室(2)および蒸着チャンネル(3)を通って搬送される。基体(6)は、その表面がノズルの横方向となる様に配向しており、その際にノズルは基体の表面中央に向けられている。基体は前の被覆工程で既に被覆されていてもよい。
【0029】
本発明に従う中空要素は基体保護装置として真空室(2)中に同様に存在している。これは二つの直線的に動く構造単位で構成されている。各々の構造単位は、ベルト状基体(6)を貫通案内するための基部の側で開口する中空立方体(7)よりなる。中空立方体(7)の基部の寸法は蒸着チャンネル(3)の基部の寸法よりも小さく、中空立方体(7)の高さは蒸着チャンネル(3)の半分の高さを僅かに超えている。更に中空立方体(7)は、ベルト状基体(6)の周りにありそしてベルト状基体(6)の運搬方向に平行に位置調整するために互いに向かい合った方向を向い設置されている。
【0030】
待機位置においては、中空立方体(7)は蒸着チャンネル(3)の上方および下方に維持されている(図1)。使用位置では、即ち両方の中空立方体が蒸着チャンネル中に導入された後では、両方の中空立方体(7)はノズル(5)の高さでそれらの対抗する前部末端が突き当たっている。二つの中空立方体(7)の接触面ではこれらは互いに気密になっており、その結果蒸着チャンネル(3)は蒸発内部チャンネル(11)と蒸発外部チャンネル(12)とに分けられている(図2)。
【0031】
中空立方体(7)への冷却水供給は例えばここには詳細に図示していない屈曲したホース状連結手段によって行う。該連結手段はそれの曲げ半径を開くことによって中空立方体(7)の距離差に合わされる。
【0032】
図3は中空立方体の切断面図を図示している。中空立方体(7)は外側中空立方体壁(8)と内側中空立方体壁との間に、チャンネル系として役立つ中間空間(10)を包み込む様に形成されている。チャンネル系に冷却液(13)としての水が規定の流速で貫流される。
【0033】
各中空間立方体(7)は詳細に図示していないガイドレールの上を案内される。懸垂すために、中空立方体(7)は他の中空立方体に対峙する基部に四角の支柱を有している。四角の支柱の少なくとも一つの横断面だけ蒸着チャンネルの半分の長さより長い中空立方体の長さのために、懸垂用の四角の支柱は蒸着チャンネル(3)から突き出ている。
【0034】
真空室(2)の外側には、同様に詳細に図示していない駆動手段が真空室(2)中に達する軸によって据え付けられている。この駆動軸は二つの中空立方体(7)にガイドローラーによってガイドされる牽引手段によって連結されている。
【0035】
方法に関して:
被覆方法は、固体の被覆材料を蒸発させそして蒸気状被覆材料を連続運搬される基体に蒸着チャンネル(3)中で蒸着させることによって、ベルト状基体を連続的に熱的真空蒸着する方法である。
【0036】
この目的のために、固体の被覆材料は真空状態で加熱されそしてノズル(5)を通して基体の両側に、加熱され且つ減圧された蒸着チャンネル(3)中に搬送する。蒸発装置に在る蒸気気密な弁によって蒸気状被覆材料の流入量を調整しそして中断してもよい。
【0037】
蒸着チャンネル(3)中には鋼鉄製のベルト状基体(6)が搬送されている。搬送速度は変化しそして実施例においては30m/分〜200m/分である。
【0038】
基体搬送はセンサーを用いコンピューターの助けで監視する。基体搬送中に問題が生じそして基体(6)が熱い蒸着チャンネル(3)から全くまたは十分に早く引き出せなくなるや否や、問題が記録される。
【0039】
この場合には、蒸着チャンネル(3)の外部両側、即ち上側および下側で真空室(4)中に保持される中空立方体(7)が対熱保護シートとして蒸着チャンネル(3)中に走り込む。両方の中空立方体(7)は、蒸気状被覆材料が蒸発内部室中に侵入しない程に接触面において互いに密着する。被覆工程の間に中間空間(10)は中間室(10)中を貫流する冷却水で満たされる。
【0040】
制御装置によっても、後から侵入する蒸気状被覆材料が蒸着チャンネル(3)に更に供給されるのを防止される。蒸着チャンネル(3)中および蒸発装置と被覆装置との間に存在する移動ラインに存在する蒸気状被覆材料は、冷却された外部中空要素壁(8)と冷却された内部中空要素壁(9)に蒸着する。その後に少なくとも内部蒸発室では被覆材料の凝結は殆どない。
【0041】
問題が生じた時に蒸着チャンネルの加熱は継続されている。この様に蒸気状被覆材料は殆ど完全に中空立方体(7)の内部および外部中空要素壁(8,9)の上に析出する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】は基体保護装置を備えた本発明の被覆装置の概略的な垂直切断面図である。
【図2】は基体保護装置が作用位置にある図1に従う被覆装置を図示している。
【図3】は中空要素の概略的な垂直切断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 被覆装置
2 真空室
3 蒸着チャンネル
4 加熱装置
5 ノズル
6 基体
7 中空要素、中空立方体
8 外部中空要素壁
9 内部中空要素壁
10 中間室
11 内部蒸着チャンネル
12 外部蒸着チャンネル
13 冷却水
14 四角の支柱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体が蒸着装置の加熱された蒸着チャンネル中を動く際に、固体および/または液体被覆材料の蒸発およびその蒸気状被覆材料の基体上への蒸着によって、連続的に運搬される基体を熱的に真空被覆する方法において、蒸着チャンネル(3)を、最少の運搬速度に達しない場合でもまたは基体が静止した場合でも、少なくとも1つの位置変更可能な中空要素(7)の差し込みよって、基体が内部空間に存在する様に外部空間(3)と内部空間に分離することを特徴とする、上記真空被覆法。
【請求項2】
2つの中空要素(7)が互いに向かい合って動く状態で差し込みされそして2つの中空要素(7)の2つの互いに向かい合った前部末端が互いに嵌合された状態で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
中空要素(7)が蒸着チャンネル(3)を囲む真空室(2)の内部を移動する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
中空要素(7)が基体(6)の運搬方向に平行に差し込まれる、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
中空要素(7)を冷却する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
最少の基体運搬速度に達しない場合にまたは基体が静止した場合に、蒸着チャンネル(3)に蒸気状被覆材料を供給するのを阻止する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
被覆装置、真空室および真空室中に配置され、基体を取り囲む蒸着チャンネル(3)および該蒸着チャンネルと連結された蒸発装置よりなる、特に連続的に運搬される基体を熱的に真空被覆する被覆装置において、最少の基体(6)運搬速度に達しない場合にまたは基体が静止した場合に、蒸着チャンネル(3)中に差し込みできる少なくとも1つの中空要素(7)が基体(6)を取り囲むことを特徴とする、上記被覆装置。
【請求項8】
中空要素(7)がプリズム状または円筒状中空要素である、請求項7に記載の被覆装置。
【請求項9】
連続的に基体を少なくとも最少速度で運搬する時に中空要素(7)を蒸着チャンネル(3)の外側でそして真空室の内側の待機位置に配置されている、請求項7または8に記載の被覆装置。
【請求項10】
最少の基体(6)運搬速度に達しない場合にまたは基体が使用位置で静止した場合に、中空要素(7)が殆ど蒸着チャンネル(3)中に配置されている、請求項7〜9のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項11】
二つの中空要素(7)が使用位置で殆ど蒸着チャンネル(3)中に配置されており、その際に両方の中空要素(7)がそれらの前部末端で互いに接し合っている、請求項7〜10のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項12】
中空要素(7)が高温鋼鉄または高温合金よりなる、請求項7〜11のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項13】
中空要素(7)が内部中空要素壁(9)およびこれと、中間空間を含めて間隔を置いて外部中空要素壁(8)を有する、請求項7〜12のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項14】
中空要素(7)がロールおよび/またはレールの上に据えつけられている、請求項7〜13のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項15】
中空要素(7)が駆動装置によって動くことができる、請求項7〜14のいずれか一つに記載の被覆装置。
【請求項16】
中空要素(7)が伝達手段によって駆動装置に連結されている請求項15に記載の被覆装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−534843(P2007−534843A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509869(P2007−509869)
【出願日】平成17年4月16日(2005.4.16)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000702
【国際公開番号】WO2005/106072
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(595160477)フオン・アルデンネ・アンラーゲンテヒニク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング (16)
【Fターム(参考)】