説明

燃料電池用貯湯タンク及び発電システム

【課題】熱交換器を介して効率的に熱回収を行い、貯湯タンクから燃料電池システムへの排熱回収水の水温を低くすることで、燃料電池システム内の水の自立を可能にし、長時間運転を継続させること。
【解決手段】貯湯タンク20内にコイル状の排熱回収水熱交換器21を配置し、排熱回収水熱交換器21の上流部の単位高さ当たりの表面積を、下流部の単位高さ当たりの表面積より大きくする。貯湯タンク20内の上方で排熱回収水熱交換器21の表面と貯湯タンク20内の市水とが接触する面積を大きくすることで、効率良く熱回収を行うことができ、燃料電池に供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。排熱回収水の温度が低く保たれることで、排ガス、排空気中に含まれる水分を凝縮により回収することででき、燃料電池システム内の水の自立を可能にし、長時間運転を継続させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素と酸素を反応させ発電する燃料電池システムに用いる燃料電池用貯湯タンク及びこれを用いた発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、高効率な小規模発電が可能である燃料電池システムは、発電の際に発生する熱エネルギーを利用するためのシステムの構築が容易であるため、高いエネルギー利用効率を実現可能な分散型の発電システムとして開発が進められている。
【0003】
燃料電池システムは、その発電部の本体として、燃料電池を備えている。この燃料電池では、発電のための燃料として、通常、水素(水素ガス)が用いられる。しかしながら、この燃料電池での発電に必要となる水素の供給手段は、現在、インフラストラクチャーとして整備されていない。そのため、従来の燃料電池システムには、発電に必要となる水素を生成するための水素生成装置が設けられている。この水素生成装置では、所定の改質反応によって天然ガス等の化石燃料が改質され、これにより、化石燃料から水素が生成される。つまり、従来の燃料電池システムでは、水素生成装置により生成される水素が発電のための燃料として燃料電池に供給される。そして、燃料電池では、水素生成装置から供給される水素が用いられて、所定の電力を出力するべく発電が行われる。
【0004】
水素生成装置で水素を生成するために用いられる改質反応としては、一般的に、水蒸気改質反応が用いられている。この水蒸気改質反応では、水蒸気を用いて化石燃料を改質することにより、その化石燃料から水素が生成される。そのため、燃料電池システムの発電運転の際、水素生成装置には、水蒸気を発生させるための水が供給される。つまり、燃料電池システムを用いて所定の電力を得るためには、その燃料電池システムの設置場所において水の供給源を確保することが必要不可欠となる。
【0005】
通常、燃料電池システムへ水を供給するための水の供給手段としては、水道が好適に用いられる。ここで、水の供給手段として水道が用いられる場合には、その水道により供給される水からカルシウムや塩素等の成分を十分に除去する必要がある。その理由は、カルシウムや塩素等の成分を含む水を供給すると、カルシウムの堆積や塩素による配管の腐食等により、燃料電池システムの性能が経時的に劣化するからである。そのため、従来の燃料電池システムには、水道により供給される水からカルシウムや塩素等の成分を十分に除去するために、イオン交換樹脂等を備える浄水器が設けられている。
【0006】
ところで、イオン交換樹脂等を備える浄水器によれば、水に含まれるカルシウムや塩素等の成分を十分に除去することが可能であるが、使用時間に応じてイオン交換樹脂等の浄水性能が劣化する。つまり、このイオン交換樹脂等を用いる構成では、浄水器を頻繁にメンテナンスする必要がある。これは、燃料電池システムのランニングコストを悪化させる要因となる。そのため、従来の燃料電池システムでは、燃料電池で発電に伴って生成する水や、燃料電池から排出される水分を含んだガスを冷却して得られる凝縮水等を回収して利用する、水の自立供給形態が採られることが多い。この水の自立供給形態によれば、浄水器が不要、若しくは、浄水器への負荷が低下してそのメンテナンスの頻度を低減することができるので、燃料電池システムのランニングコストを改善することが可能になる(特許文献1参照)。
【0007】
また、燃料電池システムは発電の際に発生する熱エネルギーを給湯等に利用することで総合的に熱効率を向上させるコージェネレーションシステムとして一般的に利用されてい
る。図5に従来の燃料電池システムの構成図を示す。燃料電池システム100は、内部に排熱回収水熱交換器21を有した貯湯タンク20を備えている。燃料電池発電部5において発電時に発生する熱を、冷却水循環経路7に設けた冷却水熱交換器13を介して、排熱回収水経路9内の排熱回収水に回収される。排熱回収水の熱は、貯湯タンク20内の排熱回収水経路9に配置されたコイル状の排熱回収水熱交換器21を経由して貯湯タンク20内の市水に伝達され、冷却された排熱回収水は、排ガス熱交換器11、排空気熱交換器12、冷却水熱交換器13で再び熱を回収する。
【0008】
燃料電池コージェネレーションシステムでは、エネルギーの有効利用を図るために、燃料電池の排熱エネルギーの熱交換により得られた湯を回収した貯湯・給湯システムが考えられる。燃料電池で発生した熱を熱媒体を介して回収し、その熱を熱媒体を介して貯湯タンクに伝達するというものである。
【0009】
貯湯、給湯効率を高める方法として、貯湯タンク内の上方に熱交換コイルを配置することが提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−243623号公報
【特許文献2】特開2003−214711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前記従来(特許文献1)の構成では、燃料電池システムに供給される排熱回収水の水温が高い場合には、燃料電池システム内の排ガス中の水分を十分に回収することができなくなり、改質反応に用いられる水が不足する。即ち、燃料電池システム内で水の自立供給形態をとることができないため、運転を継続できないという課題を有していた。ここで、排熱回収水とは、貯湯タンク内に配置されたコイル状の熱交換器内を流れる熱媒体であり、燃料電池の排熱エネルギーの回収し、貯湯タンク内の市水に伝達する役目を担うものである。
【0012】
そこで本発明者らは鋭意検討を行った結果、水自立を行うという観点から未だ改善の余地があることを見出した。即ち、特許文献1の技術を特許文献2に適用した場合に、貯湯タンク内のコイル状の熱交換器を循環する熱媒体である排熱回収水と貯湯タンク内の水とが効率的に熱交換を行えていない為、燃料電池システムに供給される排熱回収水の水温を十分に低温にできないという課題があることを見出した。
【0013】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、燃料電池システム内で発生した熱エネルギーをコイル状の熱交換器を内蔵した貯湯タンクにて効率的に熱回収し、燃料電池システムに供給される排熱回収水の水温を低くすることで、燃料電池発電部の排空気と水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスから凝縮によって水分を回収し、燃料電池システム内の水の自立を可能にすることで、長時間運転を継続させることができる燃料電池用貯湯タンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池用貯湯タンクは、コイル状の経路を有する熱交換器と、前記熱交換器を内部に有する貯湯タンクと、を備えた燃料電池用貯湯タンクにおいて、前記熱交換器は、前記熱交換器の出口側の部分である下流部が、前記熱交換器の入口側の部分である上流部より重力方向の下側に配置されており、前記熱交換器の上流部の表面積は、前記熱交換器の下流部の表面積より大きいことを特徴とするもので
ある。
【0015】
ここで、熱交換器の上流側の一端を上流端とし、熱交換器の下流側の他端を下流端とし、上流端の高さ及び下流端の高さの高さ方向の中間に位置する点を熱交換器の中間点とする場合に、上流部とは、中間点より上流側の熱交換器の部分であり、下流部とは、中間点より下流側の熱交換器の部分である。
【0016】
貯湯タンク内には、比重の差により上方に高温層、下方に低温層をともなう温度積層構造が生成されるが、熱交換器の入口側である上流部が上方に配置され、かつ下流部に比べて表面積が大きく構成されていることで、貯湯タンク内上方でコイル状の熱交換器の表面とタンク内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。また、貯湯タンク内上方で積極的に熱回収を行うことで、熱交換器の上流側と下流側で単位高さ当たりの表面積が一定のものに比べて、短時間で貯湯タンク内の上方に高温層を生成することができるので、燃料電池の発電開始から給湯利用が可能となるまでの時間の短縮も図ることが出来る。さらに、貯湯タンク内の市水と排熱回収水の経路を分けることで、排熱回収水の勢いによって貯湯タンク内の市水がかき回されることがないため、温度積層構造は安定に保たれることで、給湯時の温度も安定する。
【0017】
燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることで、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の燃料電池用貯湯タンクは、コイル状の熱交換器を介して効率的に熱回収を行い、燃料電池システムに供給される排熱回収水の水温を低くすることで、燃焼排ガス中の水分を凝縮によって回収し、燃料電池システム内の水の自立を可能にすることで、長時間運転を継続させることができる燃料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図
【図2】本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成図
【図3】本発明の実施の形態3における燃料電池システムの構成図
【図4】本発明の実施の形態4における燃料電池システムの構成図
【図5】従来の燃料電池システムの構成図
【発明を実施するための形態】
【0020】
第1の発明は、コイル状の経路を有する熱交換器と、前記熱交換器を内部に有する貯湯タンクと、を備えた燃料電池用貯湯タンクにおいて、前記熱交換器は、前記熱交換器の出口側の部分である下流部が、前記熱交換器の入口側の部分である上流部より重力方向の下側に配置されており、前記熱交換器の上流部の表面積は、前記熱交換器の下流部の表面積より大きい、燃料電池用貯湯タンクとすることにより、貯湯タンク内上方でコイル状の熱交換器の表面とタンク内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。
【0021】
ここで、熱交換器の上流側の一端を上流端とし、熱交換器の下流側の他端を下流端とし、上流端の高さ及び下流端の高さの高さ方向の中間に位置する点を熱交換器の中間点とする場合に、上流部とは、中間点より上流側の熱交換器の部分であり、下流部とは、中間点より下流側の熱交換器の部分である。
【0022】
第2の発明は、特に、第1の発明の熱交換器を、前記熱交換器の上流部及び下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、前記熱交換器の上流部の外径が、前記熱交換器の下流部の外径より大きい、燃料電池用貯湯タンクとすることにより、貯湯タンク内上方でコイル状の熱交換器の表面とタンク内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。
【0023】
ここで、上流部の外径とは、上流部の内部を流れる流体の進行方向に垂直な断面における経路の外径であり、下流部の外径とは、下流部の内部を流れる流体の進行方向に垂直な断面における経路の外径である。
【0024】
第3の発明は、特に、第1の発明の熱交換器を、前記熱交換器の上流部及び下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、前記熱交換器の上流部の巻き数が、前記熱交換器の下流部の巻き数より多い、燃料電池用貯湯タンクとすることにより、貯湯タンク内上方でコイル状の熱交換器の表面とタンク内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。また、位置によってコイル状の熱交換器の巻き数を変化させているだけであり、熱交換器の途中でコイル径を変化させる必要がなくなることから、製造コストを抑えることもできる。
【0025】
ここで、上流部の巻き数とは、上流部におけるコイル状の経路の巻き数であり、下流部の巻き数とは、下流部におけるコイル状の経路の巻き数である。
【0026】
第4の発明は、特に、第1の発明の熱交換器を、前記熱交換器の上流部及び前記下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、前記熱交換器の上流部の巻き半径が、前記熱交換器の下流部の巻き半径より大きい、燃料電池用貯湯タンクとすることにより、貯湯タンク内上方でコイル状の熱交換器の表面とタンク内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。また、位置によってコイル状の熱交換器の巻き半径を変化させているだけであり、熱交換器の途中でコイル径を変化させる必要がなくなることから、製造コストを抑えることもできる。
【0027】
ここで、上流部の巻き半径とは、上流部におけるコイル状の経路の巻き半径であり、下流部の巻き半径とは、下流部におけるコイル状の経路の巻き半径である。
【0028】
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の燃料電池用貯湯タンクと、原料ガスと凝縮水との改質反応から生成される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行い、電力と熱を供給する燃料電池装置と、前記燃料電池から排出される水分を含んだガスを冷却して凝縮水を発生させる凝縮器と、熱媒体を循環し、前記凝縮器及び前記燃料電池からの熱を回収する熱利用経路と、を備え、前記熱利用経路の一端は、前記熱交換器の上流部に連通し、他端は前記熱交換器の下流部に連通するように構成されている、発電システムとすることにより、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができるので、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素
生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。
【0029】
また、貯湯タンク内上方で積極的に熱回収を行うことで、熱交換器の上流側と下流側の表面積が一定のものに比べて、短時間で貯湯タンク内の上方に高温層を生成することができるので、燃料電池の発電開始から給湯利用が可能となるまでの時間の短縮も図ることが出来る。さらに、貯湯タンク内の市水と排熱回収水の経路を分けていることで、排熱回収水の勢いによって貯湯タンク内の市水がかき回されることがないため、温度積層構造は安定に保たれることで、給湯時の温度も安定する。
【0030】
第6の発明は、特に、第5の発明の発電システムを、前記熱利用経路上に配置され、前記熱媒体を前記熱交換器の上流部に供給し、前記熱媒体を前記熱交換器の下流部から排出するための熱媒体循環装置を備えたことにより、貯湯タンク内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができるので、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。さらに、熱媒体循環装置により、排熱回収水の流量を調整することで、燃料電池の温度を適温に調整することができるので、燃料電池システムを安定に運転させることが出来る。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1 に係る燃料電池システムの構成図を示すものである。尚、図1において、燃料電池システムを構成する各構成要素の間の実線は配管を示しており、それらの実線上に記される矢印は、配管内に流れる水や改質ガス等の通常時における流動方向を示している。
【0033】
図1に示すように、本実施の形態に係る燃料電池システム100は、水素生成部1を備えている。この水素生成部1は、天然ガス、LPG等の炭化水素系成分、メタノール等のアルコール、或いは、ナフサ成分等に例示される少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料と水蒸気とが用いられる改質反応を主に進行させ、この改質反応により水素を豊富に含む改質ガスを生成する。ここで、この水素生成部1は、図1では特に図示しないが、上述した改質反応を進行させるための改質部と、この改質部から排出される改質ガス中の一酸化炭素を低減するための一酸化炭素変成部(以下、単に変成部という)及び一酸化炭素除去部(以下、単に浄化部という)とを備えている。尚、改質部は、改質反応を進行させるための改質触媒と、改質反応を進行させるために必要な熱を供給するための、原料の一部を燃焼させる、或いは改質ガスの供給先(即ち、燃料電池)から戻されるオフガス(余剰の改質ガス、又はオフ水素ガス)を燃焼させる火炎バーナーと、燃焼空気供給用のシロッコファンとを備えている。又、変成部は、改質部から排出される改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とを反応させるための変成触媒を備えている。又、浄化部は、変成部から排出される改質ガス中の一酸化炭素を酸化或いはメタン化させるためのC O除去触媒を備えている。これらの変成部及び浄化部は、改質ガスに含まれる一酸化炭素を効果的に低減するために、それぞれの化学反応に適した温度条件の下、各々運転される。尚、ここでは、水素生成部1の内部における上述した改質部及び変成部及び浄化部以外
の構成に関する詳細な説明は省略する。
【0034】
又、図1に示すように、この燃料電池システム100は、原料供給部2を備えている。この原料供給部2は、上述した水素生成部1に向けて、水素を生成するために用いる天然ガス等の原料を供給する。本実施の形態では、この原料供給部2を、原料としての天然ガスを天然ガスのインフラストラクチャーから供給する構成としている。尚、本実施の形態では、水素を生成するための原料として天然ガスを用いる形態について説明しているが、この形態に限定されることはなく、上述したように、LPG等の炭化水素系成分、メタノール等のアルコール、或いは、ナフサ成分等に例示される少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料であれば、如何なる原料を用いてもよい。例えば、原料としてLPGが用いられる場合には、原料供給部2 にはLPGタンクが配設される。
【0035】
又、この燃料電池システム100は、水供給経路3を備えている。この水供給経路3は、上述した水素生成部1に向けて、改質反応に用いられる水蒸気を生成するための水を供給する。ここで、本実施の形態では、この水供給経路3はプランジャーポンプを備えており、このプランジャーポンプの動作により、水素生成部1に向けて水を送出する。又、この送出される水は、水浄化部(図示せず)によって浄化された後、水素生成部1に供給される。ここで、水浄化部は活性炭とイオン交換樹脂とを備えている。尚、水浄化部に用いる不純物除去部材としては、活性炭及びイオン交換樹脂に限定されることはなく、水中のイオンや有機物等の不純物が除去可能な不純物除去部材であれば、ゼオライト、セラミック等の如何なる不純物除去部材を用いても構わない。
【0036】
又、この燃料電池システム100は、その発電部の本体としての燃料電池発電部5を備えている。この燃料電池発電部5は、水素生成部1から排出されて燃料電池発電部5のアノード側(燃料極側)に供給される水素を豊富に含む改質ガスと、後述するブロアー6によって吸入されて燃料電池発電部5のカソード側(空気極側)に供給される空気とを用いて、所定の電力を出力するべく発電を行う。ここで、本実施の形態では、燃料電池発電部5は、固体高分子型の燃料電池を備えている。そして、燃料電池発電部5は、そのカソード側に供給される空気が、燃料電池発電部5の内部で発電のために使用した後の排空気等が有する水分を利用して加湿される構成とされている。更に、この燃料電池発電部5では、そのカソード側に供給される空気の加湿度が不足する場合には、冷却水循環経路7に貯えられている冷却水の一部を燃料電池発電部5の内部で蒸発させることにより、前記加湿度が適切な加湿度になるように調整される。尚、図1に示すように、水素生成部1において生成される改質ガスは、水素供給経路4aを介して燃料電池発電部5のアノード側に供給される。又、燃料電池発電部5から排出される、発電に用いられなかった余剰の改質ガスは、オフ水素ガス経路4bを介して水素生成部1に戻される。このオフ水素ガス経路4bを介して水素生成部1に戻される余剰の改質ガスは、改質部における火炎バーナーに供給され、この火炎バーナーにおいて改質反応を進行させるために燃焼される。又、この燃料電池発電部5の構成は、一般的な燃料電池発電部の構成と同様であるため、ここでは更なる内部構成に関する詳細な説明は省略する。
【0037】
又、この燃料電池システム100は、ブロアー6を備えている。このブロアー6は、大気を吸入することにより、燃料電池発電部5のカソード側に空気を供給する。このブロアー6としては、シロッコファン等が好適に用いられる。
【0038】
又、この燃料電池システム100は、冷却水循環経路7を備えている。この冷却水循環経路7は、本実施の形態では、冷却水を貯えるための小型の貯水タンク(図示せず)と、冷却水を循環させるための給水ポンプ(図示せず)とを備えている。この冷却水の循環により、冷却水循環経路7は、燃料電池発電部5において発電時に発生する熱を回収して、これにより燃料電池発電部5を冷却する。
【0039】
又、この燃料電池システム100は、水回収部8を備えている。この水回収部8は、燃料電池発電部5のカソード側及び水素生成部1から排出される排空気、及び水素生成部1の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器12、排ガス熱交換器11を介して、排熱回収水と熱交換を行い、凝縮によって水分を回収する。この時、排熱回収水の温度が低い方が凝縮水を多く回収することが出来る為、上述した水素生成部1に向けて、改質反応に用いられる水蒸気を生成するための水を安定的に供給することができる。
【0040】
又、この燃料電池システム100は、内部に排熱回収水熱交換器21を有した貯湯タンク20を備えている。燃料電池発電部5において発電時に発生する熱を、冷却水循環経路7に設けた冷却水熱交換器13を介して、排熱回収水経路9内の排熱回収水に回収される。排熱回収水の熱は、貯湯タンク20内の排熱回収水経路9に配置されたコイル状の排熱回収水熱交換器21を経由して貯湯タンク20内の市水に伝達され、冷却された排熱回収水は、排ガス熱交換器11、排空気熱交換器12、冷却水熱交換器13で再び熱を回収する。
【0041】
又、この燃料電池システム100は、燃料電池システム100を構成する各構成要素の動作を適宜制御するための制御部101を備えている。この制御部101は、例えば、図1 では特に図示しないが、記憶部、中央演算処理装置( C P U ) 等を備えている。尚、燃料電池システム100の各構成要素の動作に係るプログラムは予め制御部101の記憶部に記憶されており、この記憶部に記憶されているプログラムに基づいて、制御部101が燃料電池システム100の動作を適宜制御する。
【0042】
次に、本発明の実施の形態1 に係る燃料電池システムの動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0043】
燃料電池システム100は、制御部101の制御によって以下の動作を行う。ここで、本明細書において、燃料電池システム100の発電運転とは、発電運転の開始動作(起動モード)と、これに続く定常的な発電運転(発電モード)と、これに続く発電運転の終了動作(停止モード)とを含む動作をいう。そして、発電運転の開始動作(起動モード)とは、燃料電池システム100を発電運転のために安定して立ち上げるための動作をいう。又、発電運転の終了動作とは、燃料電池システム100を発電運転から安定して停止させるための動作をいう。
【0044】
先ず、図1に示す燃料電池システム100の発電運転を開始する際には、燃料電池発電部5の発電運転に必要となる水素を豊富に含む改質ガスを生成するために、水素生成部1を作動させる。具体的には、水素を生成するための原料となる天然ガスを、原料供給部2から水素生成部1の改質部に供給する。又、改質反応を進行させるための水蒸気を生成するために、水供給経路3を作動させて、水素生成部1の改質部に水を供給する。この水は、水供給経路3の動作により水浄化部を通過した後、供給量が制御されながら、水素生成部1の改質部に供給される。又、この際、改質反応を進行させるために、改質部に設けられている改質触媒を、火炎バーナーにおいてオフ水素ガスを燃焼させて発生する熱により加熱する。又、このオフ水素ガスの燃焼のために、燃焼空気供給用のシロッコファンから火炎バーナーに空気を供給する。これにより、水素生成部1の改質部は、水蒸気改質反応によって水素を豊富に含む改質ガスを生成する。尚、この水素生成部1の改質部で生成される改質ガスは、その後、変成部及び浄化部に供給される。そして、この変成部及び浄化部において、改質ガスに含まれる一酸化炭素が効果的に低減及び除去される。そして、変成部及び浄化部において一酸化炭素が効果的に低減及び除去された改質ガスは、燃料電池発電部5が有する燃料電池のアノード側に供給される。
【0045】
水素生成部1から燃料電池発電部5の燃料電池のアノード側に水素を豊富に含む改質ガスが供給されると共に、ブロアー6からそのカソード側に空気が供給されると、燃料電池発電部5では、そのアノード側及びカソード側に供給される改質ガス及び空気が用いられて、所定の電力を出力するべく発電が行われる。尚、発電に用いられなかった余剰の改質ガスは、燃料電池のアノード側から排出された後、水素生成部1に戻される。そして、この水素生成部1が有する火炎バーナーに供給され、この火炎バーナーにおいて改質反応を進行させるために燃焼される。又、後述するように、燃料電池のカソード側から排出される排空気は、その水分を回収するために排空気熱交換器12を介して凝縮され水回収部8に供給される。
【0046】
この発電運転の際、燃料電池発電部5は、発電のための電気化学反応によって燃料電池が発熱するため、発電に伴って発熱する。この燃料電池発電部5で発生する熱は、冷却水循環経路7に設けた冷却水熱交換器13を介して排熱回収水に回収される。排熱回収水の熱は、貯湯タンク20内の排熱回収水経路9に配置されたコイル状の排熱回収水熱交換器21を経由して貯湯タンク20内の市水に伝達され、冷却された排熱回収水は、排ガス熱交換器11、排空気熱交換器12、冷却水熱交換器13で再び熱を回収する。この時、熱交換器によって温められた貯湯タンク20内の市水は、貯湯タンク20内部に充填された低温の貯湯水との温度差により生じる密度差によって、低密度の高温貯湯水は上方に移動する。この構成では、貯湯タンク20内の市水と排熱回収水の経路を分けることで、排熱回収水の勢いによって貯湯タンク20内の市水がかき回されることがないため、温度積層構造は安定に保たれるため、給湯時の温度も安定する。貯湯タンク20には、その底面側に設けられた補給口より市水が供給され、上面側に設けられた給湯口より給湯器や暖房等の外部給湯負荷に湯水が供給される。
【0047】
又、この発電運転の際、燃料電池発電部5からは、発電に伴って生成した水を含む排空気が排出される。又、水素生成部1からは、水分を含む燃焼排ガスが排出される。これらの排空気及び燃焼排ガスは、それぞれ排空気熱交換器12、排ガス熱交換器11を介して、排熱回収水と熱交換を行い、この水回収部8においてその水分が回収される。つまり、水回収部8は、排空気及び燃焼排ガスに含まれる水を凝縮することにより回収する。そして、この水回収部8は、排空気及び燃焼排ガスから回収した水を、水素生成部1の改質部に供給する。
【0048】
水回収部8から送出された水は、水供給経路3の動作によって水浄化部に供給される。そして、水浄化部の活性炭及びイオン交換樹脂が有する浄水機能によって、水中の不純物が除去される。不純物が除去された水は、その後、供給量が制御され、水素生成部1に供給される。このように、本実施の形態に係る燃料電池システム100では、上述した水回収部8によって回収した水を水素生成部1に供給することにより、外部から水を補充することなく、連続して発電動作が行われる。
【0049】
上述したように、本実施の形態に係る燃料電池システム100の基本的な発電動作は、従来の燃料電池システムの発電動作と同様である。即ち、従来の燃料電池システムの場合と同様にして、本実施の形態に示す燃料電池システム100においても、その内部で回収した水を利用する水の自立供給形態において発電運転が行われる。
【0050】
この時、燃料電池発電部5で発生する熱の回収に使用される貯湯タンク20において、貯湯タンク20内のコイル状の排熱回収水熱交換器21の上流部の単位高さ当たりの表面積が、下流部の単位高さ当たりの表面積より大きくすることにより、貯湯タンク20内の上方で排熱回収水熱交換器21の表面と貯湯タンク20内の市水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク20内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク20
下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。これによって、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。また、貯湯タンク内上方で積極的に熱回収を行うことで、熱交換器の上流側と下流側で単位高さ当たりの表面積が一定のものに比べて、短時間で貯湯タンク内の上方に高温層を生成することができるので、燃料電池の発電開始から給湯利用が可能となるまでの時間の短縮も図ることが出来る。
【0051】
尚、熱交換器の出口側の部分である下流部が、熱交換器の入口側の部分である上流部より重力方向の下側に配置されており、前記上流部の表面積が、前記下流部の表面積より大きい構成であれば、排熱回収水熱交換器21は、貯湯タンク20内の重力方向に対してほぼ全域にわたって配置されている必要はなく、例えば貯湯タンク20内の中央より下方に配置されていても良い。さらに、燃料電池発電部以外の熱(例えばボイラ等)を回収する別系統の熱交換器が貯湯タンク20内に複数存在しても良い。別系統の熱交換器は、排熱回収水熱交換器と重力方向に上下に並べて配置したり、排熱回収水熱交換器と同心円状に巻き半径を変えて配置しても良い。その際、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くするためには、貯湯タンク20内に存在する別系統の熱交換器に対して、排熱回収水熱交換器21の下流側は重力方向の下側に配置されていることが望ましい。
【0052】
(実施の形態2)
図2は本発明の第2の実施の形態における燃料電池システムの構成図を示すものである。貯湯タンク20内に配置されたコイル状の排熱回収水熱交換器21は、排熱回収水熱交換器21の上流部の単位高さ当たりの経路の巻き数が、下流部の単位高さ当たりの経路の巻き数より多くすることにより、貯湯タンク20内上方でコイル状の熱交換器と貯湯タンク20内の水とが接触する面積が大きくなるので、貯湯タンク20内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク20下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。これによって、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。
【0053】
(実施の形態3)
図3は本発明の第3の実施の形態における燃料電池システムの構成図を示すものである。貯湯タンク20内に配置されたコイル状の排熱回収水熱交換器21は、上流部の経路の巻き半径が、下流部の半径より大きくすることにより、貯湯タンク20内上方でコイル状の熱交換器と貯湯タンク20内の水とが接触する面積が貯湯タンク20下方に比べて大きくなるので、貯湯タンク20内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク20下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。これによって、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。
【0054】
(実施の形態4)
図4は本発明の第4の実施の形態における燃料電池システムの構成図を示すものである。排熱回収水経路9上に、排熱回収水熱交換器21の上流部に排熱回収水を供給し、排熱回収水を排熱回収水熱交換器21の下流部から排出するための排熱回収水循環ポンプ22を備えたことにより、排熱回収水の流量を調整することで、貯湯タンク20内上方で効率良く熱回収を行うことができ、貯湯タンク20下方では十分に冷えた水となるので、燃料電池システムに供給される排熱回収水の温度を低くすることができる。これによって、燃料電池発電部のカソード側から排出される排空気と、水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスの各々から、それぞれ排空気熱交換器、排ガス熱交換器を介して、排熱回収水と熱交換を行い、水素生成装置で水素を生成するために必要な水分を、凝縮によって回収することができるので、燃料電池システム内の水の自立が可能となり、長時間運転を継続させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上のように、本発明の燃料電池用貯湯タンクは、コイル状の熱交換器を介して効率的に熱回収を行い、燃料電池システムに供給される排熱回収水の水温を低くすることで、燃料電池発電部の排空気と水素生成部の内部の改質加熱部における燃焼排ガスから凝縮によって水分を回収し、燃料電池システム内の水の自立を可能にすることで、長時間運転を継続させることができる為、様々な形態の燃料電池システムに適用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 水素生成部
2 原料供給部
3 水供給経路
4a 水素供給経路
4b オフ水素ガス経路
5 燃料電池発電部
6 ブロアー
7 冷却水循環経路
8 水回収部
9 排熱回収水経路
11 排ガス熱交換器
12 排空気熱交換器
13 冷却水熱交換器
20 貯湯タンク
21 排熱回収水熱交換器
22 排熱回収水循環ポンプ
100 燃料電池システム
101 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル状の経路を有する熱交換器と、前記熱交換器を内部に有する貯湯タンクと、を備えた燃料電池用貯湯タンクにおいて、
前記熱交換器は、前記熱交換器の出口側の部分である下流部が、前記熱交換器の入口側の部分である上流部より重力方向の下側に配置されており、前記熱交換器の上流部の表面積は、前記熱交換器の下流部の表面積より大きい、燃料電池用貯湯タンク。
【請求項2】
前記熱交換器は、前記熱交換器の上流部及び下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、
前記熱交換器の上流部の外径が、前記熱交換器の下流部の外径より大きい、請求項1に記載の燃料電池用貯湯タンク。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記熱交換器の上流部及び下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、
前記熱交換器の上流部の巻き数が、前記熱交換器の下流部の巻き数より多い、請求項1に記載の燃料電池用貯湯タンク。
【請求項4】
前記熱交換器は、前記熱交換器の上流部及び下流部がコイル状に巻かれた経路を有しており、
前記熱交換器の上流部の巻き半径が、前記熱交換器の下流部の巻き半径より大きい、請求項1に記載の燃料電池用貯湯タンク。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用貯湯タンクと、原料ガスと凝縮水との改質反応から生成される燃料ガスと、酸化剤ガスとを用いて発電を行い、電力と熱を供給する燃料電池装置と、
前記燃料電池から排出される水分を含んだガスを冷却して凝縮水を発生させる凝縮器と、
熱媒体を循環し、前記凝縮器及び前記燃料電池からの熱を回収する熱利用経路と、を備え、
前記熱利用経路の一端は、前記熱交換器の上流部に連通し、他端は前記熱交換器の下流部に連通するように構成されている、発電システム。
【請求項6】
前記熱利用経路上に配置され、前記熱媒体を前記熱交換器の上流部に供給し、前記熱媒体を前記熱交換器の下流部から排出するための熱媒体循環装置を備えた、請求項5に記載の発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−233609(P2012−233609A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101083(P2011−101083)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】