説明

物品分離供給装置及びそれを用いた搬送システム。

【課題】 第1コンベア装置上で待機中の物品に接触することなく確実に分離供給する物品分離供給装置を提供すること
【解決手段】 搬送方向の異なる上流側の第1コンベア装置1と下流側の第2コンベア装置2の間に配置され、第1コンベア装置から搬出される物品を受け取るとともに、第2コンベア装置に向けて搬送する搬送方向を変更しる物品分離供給装置3である。物品5の搬送路を構成する底板35と、水平平面内で旋回するエンドレスチェーン33に水平方向外側に向けて突出するように取り付けられた複数の押送フィンガー34とを備え、押送フィンガーは、底板の上方を移動し、その底板上にある物品を押送するものであり、その押送フィンガーの物品への接触面が、エンドレスチェーン側よりも先端の方が前方に位置する傾斜面とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前後に並んだ状態で連続して搬送されてくる物品を前方から所定数分受け取るとともに、その受け取った物品を後続の物品から離反させて次段の搬送ラインに供給する物品分離供給装置及びそれを用いた搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば搬送方向が直交するように上流側の第1コンベア装置の搬出側に第2コンベア装置を配置し、第1コンベア装置上を前後に接触した状態で搬送されてくる物品のうち前方から所定数分の物品を第2コンベア装置上に移し替えることで、当該物品の向きを90度変更するとともに後続の上流側コンベア装置上の物品から離反させる搬送システムがある。この種の搬送システムが開示された特許文献としては、例えば特許文献1がある。
【0003】
第2コンベア装置がフィンガーコンベア装置の場合、物品を受ける搬送面に、押送フィンガーが通過するための帯状の開口部が搬送方向に沿って形成される。そのため、第1コンベア装置の搬出部にフィンガーコンベア装置からなる第2コンベア装置を配置すると、第1コンベア装置から搬出された物品は、一旦、第2コンベア装置の搬送面を横方向(第2コンベア装置の搬送方向と直交する方向)に移動し、物品全体が搬送面の上に至る。そのため、係る横方向に移動している物品の先端側(第2コンベア装置の搬送方向にとっては側面側)が、押送フィンガーの通路である開口部に引っかかり、スムーズな移動ができなかったり、開口部に落ちたりするおそれがある。
【0004】
そのため、第1搬送コンベア装置と第2搬送コンベア装置の間に、水平平面内で旋回するサイドフィンガーコンベアからなる物品分離供給装置を介在させた搬送システムが考えられる。サイドフィンガーコンベアは、水平平面内で旋回するエンドレスチェーンに水平方向外側に向けて突出するように複数の押送フィンガーが取り付けられており、押送フィンガーは、搬送面の上方所定高さの水平平面内で旋回する構成となる。従って、物品を受ける搬送面は平板とすることができ、第1搬送コンベア装置から搬出される所定数の物品をスムーズに当該搬送面上に移し替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−120167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば物品がビスケット・焼き菓子等の食品などで、元々直方体を基本としつつもその製造時に物品の形状が直方体ではなく表面に凹凸があったり、周面が傾斜面となっていたり、いびつな不定形状となるものがある。係る物品の場合、サイドフィンガーコンベアの押送フィンガーが物品の周面に接触し前方に押送しようとすると、搬送される物品の姿勢が定まらず、例えば押送フィンガーで搬送される物品の先端側が第1コンベア装置側にはみ出てしまい、第1コンベア装置上で待機中の物品に接触し、係る第1コンベア装置上の物品の整列を乱してしまったり、サイドフィンガーコンベア上を移動する物品が搬送面から離脱したり、搬送姿勢が大きくずれたりするおそれがある。その結果、下流工程において詰まり等の不具合を生じるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の物品分離供給装置は、(1)搬送方向の異なる上流側の第1コンベア装置と下流側の第2コンベア装置の間に配置され、前記第1コンベア装置から搬出される物品を受け取るとともに、前記第2コンベア装置に向けて搬送する搬送方向を変更しる物品分離供給装置であって、物品の搬送路を構成する底板と、水平平面内で旋回するエンドレスチェーンに水平方向外側に向けて突出するように取り付けられた複数の押送フィンガーとを備え、前記押送フィンガーは、前記底板の上方を移動し、その底板上にある物品を押送するものであり、その押送フィンガーの前記物品への接触面が、前記エンドレスチェーン側よりも先端の方が前方に位置する傾斜面とした。
【0008】
このように押送フィンガーの物品への接触面をエンドレスチェーン側よりも先端の方が前方に位置する傾斜面としたので、押送フィンガーにて押送され物品は、内側斜め前方に向けて付勢されるため、物品の搬送姿勢も傾斜面の向く方向となる。よって、外側に位置する第1コンベア装置上に待機する後続の物品と接触することなく分離供給して搬送することができる。
【0009】
(2)前記押送フィンガーの進行方向後側の面は、前記エンドチェーン側よりも先端の方が前方に位置するようにするとよい。このようにすると、押送フィンガーの進行方向後側の面の先端側、すなわち、物品の搬入口では第1コンベア装置側の位置が前側に移動し、第1コンベア装置上で待機している物品の前から当該押送フィンガーが無くなり第1コンベア装置空の物品供給が可能になるタイミングが早くなるので、高速処理が可能になるとともに、速度を上げた場合でも第1コンベア装置から搬出されて来る物品が押送フィンガーの先端側に衝突するおそれが可及的に減少する。
【0010】
(3)本発明の搬送システムは、第1コンベア装置と、前記第1コンベア装置の搬出側に配置され、搬送方向が第1コンベアのものと異なる請求項1または2に記載の物品分離供給装置と、前記物品分離供給装置の搬出側に配置される第2コンベア装置とを備えて構成する。第1コンベア装置で搬送される物品を、先頭から所定数ずつ物品分離供給装置に渡し、そこにおいて搬送方向を変更すると共に分離搬送する。このとき、物品分離供給装置上を搬送する物品は、全体的に斜め内側(第1コンベア装置と反対側)に傾斜した姿勢で搬送されるので、第1コンベア装置上で待機している後続の物品に接触することが可及的に抑制され、確実に分離供給することができる。
【0011】
(4)前記第1コンベア装置は、前記物品を前後に接触した状態で搬送し、先頭からn個の物品を後続の物品で押し出して前記物品分離供給装置に供給し、次いで前記後続の物品を後退移動して前記物品分離供給装置上に供給した物品と離反させるように構成するとよい。nは1以上の整数である。このようにすると、第1コンベア装置から物品分離供給装置への供給は、第1コンベア装置上にて搬送される物品の押し出しを利用するので、例えば、別途プッシャー等の押し出し手段など、第1コンベア装置上の物品を物品分離供給装置上に移し替える機構を設ける必要がないので第1コンベア装置を簡単な構成とすることができる。そして、物品の供給後、後続の物品を後退移動させて離反させるので、第1コンベア装置上の物品と、物品分離供給装置上の物品との間には所定の空間が形成される。よって、物品分離供給装置の押送フィンガーの長さが、物品分離供給装置上にある物品のn個分の幅よりも長くその先端が物品の外側に突出するようになっていても、係る押送フィンガーの先端が第1コンベア装置上で待機している後続の物品に接触することが可及的に抑制される。
【発明の効果】
【0012】
物品分離供給装置の押送フィンガーで押送される物品が、第1コンベア装置上で待機中の物品に接触したりすることなく、確実かつスムーズに後続の物品と分離して搬送し、次段の第2コンベア装置に渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る搬送システムの好適な一実施形態を示す平面図である。
【図2】その正面図である。
【図3】要部を示す平面図である。
【図4】要部を示す正面図である。
【図5】要部を示す
【図6】変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1,図2は、本発明に係る搬送システムの好適な実施形態を示しており、図3〜図5はその要部を拡大して示している。本実施形態の搬送システムは、ピロー包装機その他の包装機本体4の前段に配置され、その包装機本体4に対して被包装物となる物品5を、一定の間隔で供給するものである。この搬送システムは、上流側の第1コンベア装置1と、下流側の第2コンベア装置2と、それらの間に配置され、第1コンベア装置1から搬出される物品を受け取ると共に、前記第2コンベア装置に向けて搬送する搬送方向を90度変更する物品分離供給装置3を備えている。
【0015】
第1コンベア装置1は、プールコンベアであり、略直方体状の物品5を2列縦隊で前後に接触した状態で搬送し、先頭から2つ分、すなわち、2×2の合計4個の物品5からなる物品群の単位で次段の物品分離供給装置3に渡す。図5に示すように、第1コンベア装置1は、プーリ10に掛け渡されたエンドレスベルト11を備え、そのエンドレスベルト11の上方には、上抑えガイド13と横抑えガイド14が配置される。エンドレスベルト11に回転力を与える所定のプーリは、正逆回転する。これにより、エンドレスベルト11は、図5中時計方向に回転(正回転)して物品5を前進移動する工程と、図5中反時計方向に回転(逆回転)して物品5を後退移動する工程をとる。
【0016】
さらに、エンドレスベルト11の搬出側の上方には、分離ローラ12が配置される。この分離ローラ12は、アーム15の先端にフリーに取り付けられる。アーム15の他端は、台座16に正逆回転可能に取り付けられる。そして、このアーム15は、分離ローラ12の自重を受けて先端が下方に移動する(図5中途径方向に回転する)ように付勢され、アーム15に取り付けられたストッパ17(ボルト)により下端位置が規制される。図5は、アーム15,分離ローラ12が係る下端位置にある状態を示している。図に示すように、この下端位置では、分離ローラ12の下端が物品5の上面よりもやや下に位置し、先端の前後2つ分の物品5がエンドレスベルト11上に戻ってくるのを阻止している。
【0017】
これにより、エンドレスベルト11の上に置かれた物品5は、前後に接触した状態でエンドレスベルト11の正回転に伴い前進移動し、逆回転に伴い後退移動する。そして、例えば図5に示す先頭から3番目の物品5のように、分離ローラ12の上流側に位置している物品5は、エンドレスベルト11が正回転して前進移動すると、物品5が分離ローラ12を上方に押し上げながら前進移動する。換言すると、分離ローラ12は、物品5が分離ローラ12の下を通過する場合、物品5の高さに応じて上昇移動して係る通過を許容し、図5に示すように、分離ローラ12の下に物品が存在しない状態では前後に位置する物品5の間に入り込み、第1コンベア装置1から搬出されてエンドレスベルト11からの搬送力が伝わらない物品5の後戻りを抑止する。
【0018】
第2コンベア装置2は、押送フィンガーが垂直平面内で旋回するフィンガーコンベアであり、2×2の4個の物品5からなる物品群を、所定間隔毎に搬送し、次段の包装機本体4に対して係る物品群を所定のタイミングで供給する。図1,図2に示すように、第2コンベア装置1は、スプロケット21に掛け渡されたエンドレスチェーン22を備え、そのエンドレスチェーン22に所定ピッチで押送フィンガー23が取り付けられる。また、搬送面を形成する底板24を備え、その底板24の所定位置に前後方向に伸びる帯状の開口部26を設け、搬送面に沿って移動する押送フィンガー23は、開口部26内を移動する。つまり、押送フィンガー23の上方部位は、開口部26から上方に突出し、底板24上に置かれた物品5の後面に接触し、前方へ付勢する。また、底板24の上方所定位置には、一対のサイドガイド板25が配置される。サイドガイド板25の間隔は、物品5の2個分の幅とほぼ等しくし、搬送途中の物品5が横にずれるのを抑制する。上述した第1コンベア装置1と第2コンベア装置2は、基本的に従来のものと同様の構成をとれる。
【0019】
物品分離供給装置3は、押送フィンガーが水平平面内を旋回するサイドフィンガーコンベアである。図3〜図5に拡大して示すように、前後に所定の間隔をおいて駆動スプロケット31と従動スプロケット32を配置し、それら両スプロケット31,32間にエンドレスチェーン33を掛け渡す。エンドレスチェーン33には、一定間隔ごとに押送フィンガー34が取り付けられる。両スプロケット31,32の回転軸は垂直方向を向き、これにより、エンドスチェーン33ひいてはそれに取り付けられた押送フィンガー34は、水平平面内を旋回する。駆動スプロケット31は、駆動モータに連携され、回転力を受ける。
【0020】
押送フィンガー34は、取付板部36を介してエンドレスチェーン33に取り付けられる。押送フィンガー34と取付板部36は、ここでは適宜形状の金属プレートを折曲して一体に形成されている。取付板部36は、第1ピン37にてエンドレスチェーン33に対して正逆回転可能に連結される。また、取付板部36は、その第1ピン37の取付位置を中心とした円弧状のスリット36aを備える。そのスリット36aにエンドレスチェーン33に取り付けた第2ピン38を挿入配置する。これにより、取付板部36ひいてはそれと一体になった押送フィンガー34は、第1ピン37を中心に正逆回転可能となり、回転は第2ピン38とスリット36aとの連携により安定して行われる。また、回転の角度範囲はスリット36aの中心角により規定される。所定のガイド機構により、少なくとも押送フィンガー34が物品5を搬送する区間では、押送フィンガー34がエンドレスチェーン33の外側に突出する形態をとり、駆動スプロケット31に沿って旋回する際に押送フィンガー34が倒れてエンドレスチェーン33に近づく形態をとる。このように押送フィンガー34が起立したり倒れたりするのは、従来公知の機構であるため、詳細な説明を省略する。
【0021】
押送フィンガー34が物品を搬送する区間には、搬送面を構成する底板35が配置される。押送フィンガー34は、底板35の上方所定位置を水平方向に移動する。よって、底板35は、第2コンベア装置2のように搬送方向に沿った開口部を設けていない。また、底板35の上面所定位置には、搬送方向と平行にサイドガイド39を設けている。サイドガイド39は、エンドレスチェーン33側(内側)の横サイドを規制し、物品5がそれ以上エンドレスチェーン側に近づかないようにしている。
【0022】
底板35の上流側、すなわち、第1コンベア装置1の搬出側に対向する搬入口部35a付近の横幅W′は、他の通常の搬送路を構成する部分の横幅Wに比べて狭くしている。ここでは、物品5の横幅dの2倍(物品2個分)とほぼ等しくしている。これにより、第1コンベア装置1のエンドレスベルト11の先端位置を、搬入口部35aの側縁近傍に配置することで、エンドレスベルト11を正回転させて後続(3番目以降)の物品にて1番目,2番目の物品を奥まで押し出し、先頭(1番目)の物品5がサイドガイド39に突き当たるか、接近する状態まで移動させることができる。このとき、先頭から3番目以降の物品5はエンドレスベルト11の上に乗ったままとなるので、エンドレスベルト11を逆回転させることで係る3番目以降の物品を後退移動させて、1,2番目の物品と離反させることができる。
【0023】
また、搬入口部35aから搬入され、底板35上に移し替えられた4つの物品5は、押送フィンガー34にて押送されて底板35上を第2コンベア装置2に向けて搬送される。つまり、物品5の搬送方向が90度変換される。
【0024】
物品分離供給装置3の搬送路は、第2コンベア装置2の搬送路とほぼ一直線上に位置しており、物品分離供給装置3の底板35の下流側端部と、第2コンベア装置2の底板24の上流側端部を近接配置している。さらに、物品分離供給装置3の搬送路は、第2コンベア装置2の搬送路と一部重複している。すなわち、押送フィンガー34にて押送される物品5は、当初底板35の上を移動していくが、その後第2コンベア装置2の底板24上に移動する。そして、一定区間押送フィンガー34で押送されると、押送フィンガー34は倒れて物品5に対する搬送力が無くなるが、その押送フィンガー34から遅れて移動してきた第2コンベア装置2の押送フィンガー23が物品5の後面に接触し継続して押送する。以後、物品5は、押送フィンガー23のフィンガーピッチで搬送される。
【0025】
また、物品分離供給装置3の押送フィンガー34で物品を押送する区間の所定位置に、物品5を横方向中央による(外側に移動する)ことを案内するガイド部を設けている(図示省略)。これにより、図3に示すように、物品分離供給装置3で物品を受けた際は、サイドガイド39に接触する内側よりの位置で前進移動するが、物品分離供給装置3の搬出側では、物品5は中央よりの位置で前進移動する。
【0026】
押送フィンガー34の物品5に接触する面を先端側が前方に位置する傾斜面としている。本実施形態では、押送フィンガー34をバー状としているので全体的に傾斜配置している。これにより、物品5は、押送フィンガー34の上記傾斜面に沿って押されるため、物品5は斜め前方でサイドガイド39側(内側)に向けて付勢される。従って、物品5は、全体的に内側(サイドガイド39側)に向いた姿勢となり、外側で待機している第1コンベア装置1上の物品5に接触することなく物品分離供給装置3上を搬送し、分離供給できる。仮に、物品5の形状が表面に凹凸があったり、周面が傾斜面となっていたり、いびつな不定形状となっていたとしても、上記のように各物品が全体的に斜め内側に向く姿勢を取ることから、外側に突出することが可及的に抑制され、仮に突出したとしてもその量は僅かとなり、第1コンベア装置1上の物品5に接触するおそれが無くなる。
【0027】
上述した実施形態では、押送フィンガー34を全体的に傾けた形状としたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば図6中二点鎖線で示すように、進行方向後方側は従来通り搬送方向と直交する面とし、進行方向前側の物品5に接触する面を傾斜面とした全体的に片台形状の平面形状とするものでも良い。
【0028】
但し、上述した実施形態のようにバー状のフィンガーを斜めに傾斜することで、図6の二点鎖線で囲まれる領域に押送フィンガーの部材がないので、第1コンベア装置1上で待機中の次の物品の搬送開始を早くすることができる。すなわち、実施形態で示す装置では、図6中の実線で示す部分が第1コンベア装置1上で待機する物品5の前を通過すれば供給開始できるが、図6の二点鎖線で示す形状の場合、二点鎖線で示す部分まで通過するのを待つ必要があり、係る幅の分だけ第1コンベア装置1の搬送開始が遅れる。
【0029】
上述した実施形態では、第1コンベア装置1上を2列縦隊で搬送されてくる物品5を前方から2個分ずつ、合計4個の物品の単位で物品分離供給装置3が受け取り、物品分離供給装置3は、搬送方向を90度変更するとともに後続の物品と分離して搬送し、第2コンベア装置2に供給するようにしたが、分離する物品の単位は2×2の4個に限るものではなく、任意の数とすることができる。1列縦隊のものでも良いし、3列以上に並んで搬送されてくるものでも良い。また、先頭から受け取る個数も2個に限ることはなく1個或いは3個以上でも良い。換言すると、一度に受け取る物品は、m×n個であり、mとnは1以上の整数で同じ値をとることを妨げない。また、mは列、nは行(先頭からの数)である。よって、最小個数は両方とも1の1個となる。
また、搬送方向は90度変更するようにしたが、90度以外の角度でももちろん良い。物品の形状も任意である。
【符号の説明】
【0030】
1 第1コンベア装置
2 第2コンベア装置
3 物品分離供給装置
4 包装機本体
5 物品
31 駆動スプロケット
32 従動スプロケット
33 エンドレスチェーン
34 押送フィンガー
35 底板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向の異なる上流側の第1コンベア装置と下流側の第2コンベア装置の間に配置され、前記第1コンベア装置から搬出される物品を受け取るとともに、前記第2コンベア装置に向けて搬送する搬送方向を変更しる物品分離供給装置であって、
物品の搬送路を構成する底板と、
水平平面内で旋回するエンドレスチェーンに水平方向外側に向けて突出するように取り付けられた複数の押送フィンガーとを備え、
前記押送フィンガーは、前記底板の上方を移動し、その底板上にある物品を押送するものであり、
その押送フィンガーの前記物品への接触面が、前記エンドレスチェーン側よりも先端の方が前方に位置する傾斜面としたことを特徴とする物品分離供給装置。
【請求項2】
前記押送フィンガーの進行方向後側の面は、前記エンドチェーン側よりも先端の方が前方に位置するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の物品分離供給装置。
【請求項3】
第1コンベア装置と、
前記第1コンベア装置の搬出側に配置され、搬送方向が第1コンベアのものと異なる請求項1または2に記載の物品分離供給装置と、
前記物品分離供給装置の搬出側に配置される第2コンベア装置とを備えたことを特徴とする搬送システム。
【請求項4】
前記第1コンベア装置は、前記物品を前後に接触した状態で搬送し、先頭からn個の物品を後続の物品で押し出して前記物品分離供給装置に供給し、次いで前記後続の物品を後退移動して前記物品分離供給装置上に供給した物品と離反させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−246078(P2012−246078A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117237(P2011−117237)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】