説明

現像装置

【課題】 現像ローラにおける現像剤の移動方向下流側端部に、現像剤が滞留することを防止する。
【解決手段】 筐体71内を仕切板72によって第1の部屋と第2の部屋に仕切り、第1の部屋に現像ローラ70と第1の回転搬送体74を設け、第2の部屋に第2の回転搬送体75を設け、現像ローラ70の軸方向の一方側の筐体71の側部に、内部が仕切板79によって仕切られた延伸部73を設け、第1,第2の回転搬送体74,75を回転させることにより、第1の部屋、延伸部73、第2の部屋の順で現像剤を循環させる構成であって、現像ローラ70の軸方向の他方側端部近傍に現像剤供給口77を、現像ローラ70の軸方向の一方側端部近傍に第1の還流口78を、延伸部73に第2の還流口80を設けることにより、第1の部屋と第2の部屋を連通させ、現像ローラ70の軸方向の一方側端部付近の現像剤の一部を、第1の還流口78を介して第2の部屋に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタまたはこれらの装置の機能を備えた複合機等の電子写真装置に適用される現像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現像ローラ表面に現像剤を供給するために2本の回転搬送体を用い、第1の回転搬送体によって現像ローラの軸方向に沿って現像剤を搬送させて現像ローラ表面に現像剤を供給し、第1の回転搬送体によって現像ローラの一端部側に搬送された現像剤を、第2の回転搬送体によって現像ローラの他端部側に戻すことによって現像剤を循環させ、さらに、2本の回転搬送体が、現像剤を搬送する方向において現像ローラの端部よりも下流側まで延伸する現像装置が知られている(特許文献1の図8参照)。
【特許文献1】特開2001−215780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したように2本の回転搬送体を用いて現像剤を循環させる機構を有する現像装置によれば、第1の回転搬送体は、現像ローラの両端部間では現像剤を供給するが、現像ローラの端部より現像剤搬送方向下流側では、現像ローラへ現像剤を供給しない。また、現像ローラの下流側端部は、第1の回転搬送体によって搬送されている現像剤と、現像ローラによって汲み上げられ、作像されて再び第1の回転搬送体に戻ってくる現像剤とが最終的に合流するところである。そのため、現像ローラの下流側端部では現像剤が滞留しやすくなる。
【0004】
本発明は、現像剤を搬送する方向において現像ローラの端部よりも下流側まで延伸する回転搬送体を備えた現像装置において、現像剤の滞留を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、本発明は、現像ローラ、および回転しながら現像剤を前記現像ローラの軸方向に搬送することにより、前記現像ローラ表面に現像剤を供給する第1の回転搬送体を収納する第1の部屋と、回転しながら前記第1の回転搬送体とは逆方向に現像剤を搬送する第2の回転搬送体を収納する第2の部屋とを備え、前記第1の部屋と前記第2の部屋とを連通させて現像剤を循環移動させる現像装置において、前記第1の回転搬送体および前記第2の回転搬送体の長さを、前記現像ローラよりも長いものとし、前記第1および第2の部屋を、前記現像ローラの端部に対して前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向下流側に延伸させた構成とし、前記第1の部屋と第2の部屋とを、前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向の上流側に形成した現像剤供給口と、前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向における前記現像ローラの端部近傍に形成される第1の還流口と、前記第1の回転搬送体が前記現像剤を搬送する方向において前記現像ローラの端部よりも下流側に形成される第2の還流口とを介して各々連通させたことを特徴とする。
【0006】
また本発明は、前記第1の還流口の開口面積を、前記第2の還流口よりも小さくしたことを特徴とする。
【0007】
また本発明は、新規の現像剤を補給するための現像剤補給口を、前記第1の還流口に対して、前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向下流側に形成したことを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記第1および第2の部屋を、前記現像剤供給口、前記第1の還流口および第2の還流口を形成する仕切板によって仕切ったことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1の部屋の循環途中に、第1の還流口を有することにより、滞留分を分岐して戻すことによって、現像ローラにおける第1の回転搬送体による現像剤搬送方向下流側に滞留する現像剤を低減することができる。また、延伸部を有すること、第2の還流口を延伸部に有することによって、装置内の現像剤の容量を大きくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施の形態を有するタンデム型間接転写方式の電子写真装置の内部構成を示す説明図であり、100は複写装置本体、200は複写装置本体100を載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はスキャナ300の上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
【0012】
複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10が設けられている。中間転写体10は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料によって構成された基層をつくり、この基層上に弾性層を設けることによって構成される。ここで、弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどを用いて作成する。弾性層の表面には、例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層が形成されている。
【0013】
そして、中間転写体10は、図1に示す通り、3つの支持ローラ14,15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
【0014】
この図示例では、3つの中で第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留現像剤を除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。
【0015】
また、3つの支持ローラ14,15,16の中で支持ローラ14と支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上に、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段18を横に並べて配置することにより、タンデム型の画像形成装置20が構成される。このタンデム画像形成装置20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21が設けられる。
【0016】
上述したタンデム画像形成装置20において、個々の画像形成手段18は、ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置、現像装置、1次転写装置62、感光体クリーニング装置、除電装置などが備えられている。
【0017】
一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22が備えられている。図1に示す例によれば、2次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡すことによって構成され、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
【0018】
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルトに加圧ローラを押し当てた構成である。
【0019】
2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能が備えてられている。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよいが、そのような場合は、シート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0020】
なお、図1に示す例では、2次転写装置22および定着装置25の下方には、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置26が備えられている。
【0021】
このように構成されたこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、まず、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じることにより、原稿自動搬送装置400の本体下面によって原稿を押さえる。
【0022】
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0023】
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータによって支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転させることにより、中間転写体10を循環移動させる。同時に、個々の画像形成手段18における感光体40を回転させ、各感光体40上にそれぞれ、露光装置21から画像変調されたレーザ光を照射して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。ここで、図1に示す装置においては、静電潜像を現像するために、キャリアとトナーとからなる二成分現像の現像剤を使用している。
【0024】
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当ててシートの搬送を一時停止させておく。
【0025】
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当ててシートの搬送を一時停止させておく。
【0026】
そして、中間転写体10上の合成カラー画像が移動するタイミングに合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0027】
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪54で切り換えて排出ローラ55で排出し、排紙トレイ56上にスタックする。または、切換爪54で切り換えてシート反転装置26に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ55によって排紙トレイ56上に排出する。
【0028】
一方、画像転写後の中間転写体10上に残留する残留現像剤は、中間転写体クリーニング装置14によって除去され、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備えられる。
【0029】
なお、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
【0030】
図2は本発明の一実施形態の現像装置の構成を示す斜視図、図3は図2の現像装置の延伸部の上部を切断した内部構成を示す斜視図であり、70は現像ローラ、71は筐体、72は筐体71内に設けられた仕切板、73は筐体71の一方の側面部71aから長手方向に延伸する延伸部、74は回転軸にスクリュー体を設けてなる第1の回転搬送体、75は回転軸にスクリュー体を設けてなる第2の回転搬送体、76は延伸部73に形成された現像剤補給口、77は筐体71内の側面部71b側に形成された現像剤供給口、78は仕切板72における側面部71b側に形成された第1の還流口、79は延伸部73の内部に設けられた仕切板、80は延伸部73における第2の還流口を示す。
【0031】
図4は図3の筐体の構成を示す斜視図であり、筐体1の底面部に仕切板72が立設しており、この仕切板72によって筐体71内部が長手方向に仕切られる。また、仕切板79は仕切板72と同一直線上に立設しており、この仕切板79によって延伸部73の内部が長手方向に仕切られる。そして、現像剤供給口77は側面部71bと仕切板72との間に形成した空間からなり、第2の還流口80は、仕切板79の側部と、延伸部73における側面部71aに対向する側面部との間に形成した空間からなるものである。本実施形態においては、第1の還流口78が、第2の還流口80よりも開口面積が小さく設定されている。さらに、筐体71の側面部71aにおける仕切板72,79の両側部には貫通孔81,82(図5参照)が形成されている。
【0032】
そして、図2,図3に示すように、第1の回転搬送体74、第2の回転搬送体75は、筐体71内において仕切板72を挟むように両側に配置され、貫通孔81,82を通して、側面部71bに設けた軸受(図示せず)、および延伸部73における側面部71aに対向する側面部に設けた軸受(図示せず)によって軸支される。なお、本実施形態においては筐体71の内部側に第1の回転搬送体74、外部側に第2の回転搬送体75が配置されたものとする。
【0033】
第1の回転搬送体74の斜方上部に現像ローラ70が配置されており、側面部71a,71bに設けた軸受(図示せず)によって軸支されている。また、図示しないが、現像ローラ70の下方に現像剤を攪拌する補助ローラが設けられており、側面部71bの側方において、現像ローラ70、第1の回転搬送体74、第2の回転搬送体75および補助ローラに取り付けられたギヤが互いに歯合しており、連動して回転する構成となっている。
【0034】
図5は現像剤の流れを示す説明図である。なお、筐体71内において、仕切板72,79によって仕切られた2つの現像剤収納領域を第1,第2の部屋と称することにする。特に、第1の部屋に、現像ローラ70および現像ローラ70表面に現像剤を供給する第1の回転搬送体74が収納され、第2の部屋に第2の回転搬送体75が収納されているものとする。
【0035】
第1の回転搬送体74が回転すると、第1の部屋内の現像剤は現像ローラ70の軸方向でかつ側面部71a側に搬送される。また、第2の回転搬送体75が回転すると、第2の部屋内の現像剤は現像ローラ70の軸方向でかつ側面部71b側に搬送される。したがって、現像装置41内の現像剤は、第1の部屋から貫通孔81を通過して、延伸部73内に移動し、さらに延伸部73内において還流口80を通過して第2の回転搬送体75側に移動し、また第2の回転搬送体75によって貫通孔82を通過して、第2の部屋内に移動し、現像剤供給口77から第1の部屋に移動する。すなわち、第1の部屋から一部の現像剤が第1の還流口78から第2の部屋に移動し、第2の回転搬送体75によって現像剤供給口77から第1の部屋に搬送され、現像装置41内の現像剤は循環移動するようになる。
【0036】
また、現像剤補給口76から供給される現像剤は、現像装置内41のキャリアおよび残存トナーと混合され、第2の回転搬送体75および第1の回転搬送体74によって搬送されて、現像ローラ70に供給される。その後、現像ローラ70からキャリアおよび残存トナーが回収され、現像装置41内で循環するようになる。
【0037】
このように、本実施形態によれば、現像ローラ70における第1の回転搬送体74による現像剤搬送方向下流側の端部(以下、この端部を現像ローラ70の下流側端部と略称する。また、反対側の端部を現像ローラ70の上流側端部と略称する。)の近傍に第1の還流口78が設けられており、また前記現像ローラ70の下流側端部よりもさらに下流側である第1の回転搬送体74の端部近傍に第2の還流口80が設けられている。これらを介して第1の部屋と第2の部屋が各々連通しているため、現像ローラ70の下流側端部付近に滞留する現像剤は第1の還流口78を介して第2の部屋に移動するため、現像ローラ70の下流側端部付近に滞留する現像剤を低減させることが可能になる。
【0038】
その結果、現像剤を循環させる経路において現像剤が滞留しやすい部位減少するため、現像剤を円滑に循環させることが可能になり、現像ローラ70に安定して現像剤を供給することが可能になるため、濃度ムラとして画像上に現れることを防止することができる。
【0039】
また、筐体71に延伸部73を有し、この延伸部73に第2の還流口80を有することによって、現像装置41内の現像剤の容量を大きくすることができる。また、現像剤の容量を大きくすることにより、現像剤の寿命を長くすることが可能になるので、結果として装置のメンテナンスの期間も長くすることが可能となり、コスト面でも有効である。
【0040】
また、本実施形態は、第1の還流口78が第2の還流口80よりも開口面積が小さく設定されている。ここで、第1の還流口78が、第2の還流口80よりも開口面積が大きい場合、延伸部73にある現像剤補給口76から補給された現像剤は、第1の部屋と、第2の部屋を還流していた現像剤との混合が十分されていないうちに第1の還流口78から現像ローラ70側に流出してしまい、現像ローラ70上に濃度ムラを発生させるおそれがある。また、循環経路の途中に設けた第1の還流口78の開口面積が大きい場合、もともとの現像剤供給口77と第2の還流口80とで行っていた現像剤循環のバランスが崩れ、現像剤の逆流が発生することによって、濃度ムラなどの不具合が発生するおそれがある。
【0041】
そこで、本実施形態の現像装置では、第1の還流口78の開口面積を第2の還流口80の開口面積よりも小さくし、主として現像剤を第2の還流口80を搬送するともに、第1の部屋で余分になった現像剤を第1の還流口78にて分岐して第2の部屋に戻すことによって、安定した循環が可能となる。
【0042】
また、現像装置41内の現像剤と新規現像剤が十分混合された状態で現像剤供給口77から現像ローラ70に供給されないと、現像ローラ70上に現像剤の濃度差が均一に統一されていない現像剤が汲み上がってくるので、濃度ムラとして画像上に現れるおそれがある。そこで、本実施形態によれば、第1の還流口78よりも下流に現像剤補給口76を設けることによって、現像剤補給口76と、第1の回転搬送体74による現像剤搬送方向上流側に形成される現像剤供給口77との距離が、現像装置41の中で構成上の最長距離となるので、第1,第2の部屋を還流している現像剤と、現像剤補給口76から補給された現像剤との混合が考えられる範囲で十分促進された状態で、現像剤供給口77から現像ローラ70へと供給することが可能になる。その結果、現像ローラ70上に濃度差が均一となった現像剤を供給することが可能になる。
【0043】
また、第1,第2の部屋を連通する現像剤供給口77、第1,第2の還流口78,80を仕切板72,79によって仕切ることによって、第1,第2の部屋にある現像剤が他の部屋に流出しないようになり、それによって、第1,第2の部屋を還流している現像剤は一方向に還流するようになる。
【0044】
よって、現像剤補給口76から補給された新しい現像剤は、既に現像装置41内にあった現像剤と混合し、必ず現像剤供給口77から供給されるようになるので、現像ローラ70上には常に狙いの現像剤濃度に制御された現像剤が汲み上げるようになる。
【0045】
なお、上述した実施形態によれば、二成分の現像剤を用いているが、トナーのみの一成分の現像剤を用いる画像形成装置における現像装置にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置の分野に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施の形態を有するタンデム型間接転写方式の電子写真装置の内部構成を示す説明図
【図2】本発明の一実施形態の現像装置の構成を示す斜視図
【図3】図2の現像装置の延伸部の上部を切断した内部構成を示す斜視図
【図4】図3の筐体の構成を示す斜視図
【図5】現像剤の流れを示す説明図
【符号の説明】
【0048】
70 現像ローラ
71 筐体
72 仕切板
73 延伸部
74 第1の回転搬送体
75 第2の回転搬送体
76 現像剤補給口
77 現像剤供給口
78 第1の還流口
79 仕切板
80 第2の還流口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像ローラ、および回転しながら現像剤を前記現像ローラの軸方向に搬送することにより前記現像ローラ表面に現像剤を供給する第1の回転搬送体を収納する第1の部屋と、回転しながら前記第1の回転搬送体とは逆方向に現像剤を搬送する第2の回転搬送体を収納する第2の部屋とを備え、前記第1の部屋と前記第2の部屋とを連通させて現像剤を循環移動させる現像装置において、
前記第1の回転搬送体および前記第2の回転搬送体の長さを、前記現像ローラよりも長いものとし、前記第1および第2の部屋を、前記現像ローラの端部に対して前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向下流側に延伸させた構成とし、
前記第1の部屋と第2の部屋とを、
前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向の上流側に形成した現像剤供給口と、
前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向における前記現像ローラの端部近傍に形成される第1の還流口と、
前記第1の回転搬送体が前記現像剤を搬送する方向において前記現像ローラの端部よりも下流側に形成される第2の還流口とを介して各々連通させたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記第1の還流口の開口面積を、前記第2の還流口よりも小さくしたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
新規の現像剤を補給するための現像剤補給口を、前記第1の還流口に対して、前記第1の回転搬送体による前記現像剤の搬送方向下流側に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
【請求項4】
前記第1および第2の部屋を、前記現像剤供給口、前記第1の還流口および第2の還流口を形成する仕切板によって仕切ったことを特徴とする請求項1,2または3記載の現像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−3524(P2006−3524A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178308(P2004−178308)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】