説明

現象対策支援装置、端末、現象対策支援システム、現象対策支援方法及び現象対策支援プログラム

【課題】 装置は、現象の発生要因特定を要因分析知識に依存して行う。従って、特定結果の信頼性は当該知識に依存し、低い可能性がある。
【解決手段】 複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部と、
現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する格納現象情報の個数を得て、個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定部を備える、現象対策支援装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現象対策支援装置、端末、現象対策支援システム、現象対策支援方法及び現象対策支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車に設けた各種センサ等を使用し、車の操作、運行及び環境の状況の連続的変化を記録する記録装置、および、当該記録装置の資料を読み込んで、知識、ルールに基づき事故の原因を分析する分析装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、結果知識条件、原因知識条件、使用頻度を対応付けて格納する因果辞書候補テーブルを備えたバリアンス発生原因分析支援システムが開示されている。同システムは、バリアンスが発生した患者の実施記録データを入力して、当該データと原因知識条件が一致するレコードを因果辞書候補テーブルから検索し、使用頻度の高いものをバリアンスが発生した原因候補として提示する。
【0004】
特許文献3には、履歴データの尿中塩分量と汁物塩分量の相関値から、電解質の摂取過多原因を特定し、これに基づいて、適切な食事指導支援を行う装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、体温センサを備え、当該センサの値に基づいて、使用者のストレス状態を表示したり、送信したりする携帯電話が開示されている。
【0006】
特許文献5には、携帯用ストレス測定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−64565号公報
【特許文献2】特開2008−171045号公報
【特許文献3】特開2006−300782号公報
【特許文献4】特開2005−296077号公報
【特許文献5】特開2007−275287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の特許文献に開示された装置は、現象の発生要因特定を要因分析知識に依存して行う。従って、特定結果の信頼性は当該知識に依存し、低い可能性がある。
【0009】
特許文献1の分析装置は、分析用の知識・ルールの入力を必要とする。特許文献2のシステムは、原因知識条件の入力を必要とする。これらの知識、ルールの作成、入力は容易でないことが多い。
【0010】
特許文献3の装置は、検査する現象発生要因を尿中塩分量と汁物塩分量の相関値に特化しており、上記課題を解決しない。特許文献4の技術は、要因分析を全く行わず上記課題を解決しない。
【0011】
本発明の目的は、上記課題を解決するための、現象対策支援装置、端末、現象対策支援システム、現象対策支援方法及び現象対策支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態の現象対策支援装置は、複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部と、現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定部を備える。
【0013】
本発明の一実施形態の端末は、操作情報を取得して操作記録部に蓄積し、接続された状況センサの測定値に基づいて状況情報を生成して状況記録部に蓄積する情報取得部と、接続された現象センサの測定値に基づいて現象の発生を検出して、検出直前の前記操作情報または検出直前で第1の所定条件を満たす前記状況情報を前記操作記録部または前記状況記録部から取得して、取得した前記操作情報または状況情報を要因情報として含む現象情報を生成して、前記現象情報に基づいて前記現象の発生要因を特定して現象特定情報を出力する現象対策支援装置に送信する検出部を備える。
【0014】
本発明の一実施形態の現象対策支援プログラムは、複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部を備えたコンピュータに、現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定処理を実行させる。
【0015】
本発明の一実施形態の現象対策支援方法は、複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部を備えたコンピュータが、現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定工程を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる装置は、現象の発生要因を高い信頼度で特定可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の現象対策支援システム30の全体構成を示す。
【図2】図2は現象情報40の構成を示す。
【図3】図3は、操作情報50の構成を示す。
【図4】図4は、状況情報60の構成を示す。
【図5】図5は、エリア表14の構成を示す。
【図6】図6は、履歴表15の構成を示す。
【図7】図7は、対策記憶部16に格納されるデータを示す。
【図8】図8は、エリア特定表記憶部17に格納されるデータを示す。
【図9】図9は、端末20の検出部23の動作フローチャートである。
【図10】図10は、現象対策支援装置10の情報受信部11の動作フローチャートである。
【図11】図11は、現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャート(1/2)である。
【図12】図12は、現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャート(2/2)である。
【図13】図13は、本発明の第2の実施形態にかかる現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャートである。
【図14】図14は、本発明に係る現象対策支援装置10の基本構成を示す。
【図15】図15は、本発明に係る端末20の基本構成を示す。
【図16】図16は、第1の実施形態に係る現象対策支援装置システム30の適用事例を示す。
【図17】図17は、本事例に於いて、端末AとBが現象対策支援装置10に送信する現象情報40の構成を示す。
【図18】図18は、本事例に於けるエリア特定表記億部17の内容を示す。
【図19】図19は、情報受信部11が端末Bから現象情報40を受信したときの履歴表15の内容を示す。
【図20】図20は、情報受信部11が端末Bから現象情報40を受信したときのエリア表14の内容を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の現象対策支援システム30の全体構成を示す。現象対策支援システム30は、ネットワークで相互に接続された端末20と現象対策支援装置10から構成される。端末20は例えば携帯電話、携帯情報端末やパソコンである。端末20は複数存在しても良い。
【0019】
端末20は、位置測定部21、情報取得部22、検出部23、通知部26を備える。更に端末20は、操作記録部24、状況記録部25を備える。操作記録部24、状況記録部25は、例えばメモリ、ディスク装置である。
【0020】
位置測定部21は端末20の位置を測定する。位置測定部21は、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いて、位置情報42として緯度経度を出力する。
【0021】
位置測定部21は、接続されたRFIDリーダ35(Radio Frequency IDentification)から近傍に存在するICタグからタグIDを入力して、当該タグIDを位置情報42として出力しても良い。部屋、車輌やエレベータにICタグが設置されている場合、RFIDリーダ35が当該ICタグのタグIDを読むことによって、端末20が当該部屋、車輌やエレベータ内に位置していることが分かる。机や椅子にICタグが設置されている場合は、RFIDリーダ35が当該ICタグのタグIDを読むことによって、端末20が当該机や椅子の周りに位置していることが分かる。
【0022】
情報取得部22は、端末20のキー部31等の入力情報から端末20の操作情報50を抽出して、操作記録部24に履歴として格納する。操作情報50は、通話、メール送受信、Web参照等、使用者による端末20の操作記録である。情報取得部22は、他のユーザインタフェース装置から、操作情報50を抽出しても良い。例えば、情報取得部22は、モーションセンサ等から使用者が端末20を振る、回転させる等の動作を検知して、操作情報50を抽出しても良い。
【0023】
また、情報取得部22は、端末20の状況センサ32の入力情報から定期的に端末20の状況情報60を抽出して、状況記録部25に履歴として格納する。状況情報60は、端末20の周囲の状況(温度、湿度、明るさ、衝撃、加速度、圧力、騒音等)の観測記録である。状況センサ32は、例えば、温度センサ、湿度センサ、明度センサ、赤外線センサ、カメラ、マイクである。状況センサ32は複数存在しても良い。
【0024】
通知部26は、現象対策支援装置10から入力した要因特定情報43、対策指示情報44等の情報、端末20が生成した情報等を表示部34に画面表示等して、端末20の使用者に伝える。通知部26は、合成音声、メール、メッセンジャー、LED等の光の明滅、バイブレーションにより、情報を端末20の使用者に伝えても良い。
【0025】
検出部23は、端末20の使用者のストレス、興奮、疲労、空腹、発汗、血糖値低下、または、その他の現象の発生を監視して、現象の発生を検出すると、現象情報40を生成して現象対策支援装置10に送信する。ことのとき、検出部23は、位置測定部21から得た位置情報42と、端末20の端末識別子41(電話番号など)も併せて送信する。
【0026】
検出部23は、現象の発生を監視、検出する為に現象センサ33を備える。現象センサ33の種類は、監視、検出対象となる現象により異なる。現象がストレスである場合、現象センサ33は、例えば、体温センサ(特許文献4参照)、脈拍センサ、α−アミラーゼ測定装置(特許文献5参照)、血圧計等の生体センサである。現象が発汗である場合、現象センサ33は皮膚抵抗測定装置等である。以降、監視、検出の対象現象は、使用者のストレス発生であると仮定する。
【0027】
位置測定部21、情報取得部22、検出部23、通知部26は、ハードウェアで実現される。位置測定部21、情報取得部22、検出部23、通知部26は、コンピュータ18でもある端末20のプロセッサがメモリ上の端末プログラム29を実行することで実現されても良い。
【0028】
現象対策支援装置10は、情報受信部11、要因特定部12を備える。更に、現象対策支援装置10は、要因記憶部13、対策記憶部16、エリア特定表記億部17を備える。要因記憶部13、対策記憶部16、エリア特定表記億部17は、例えばメモリ、ディスク装置である。要因記憶部13は、エリア表14と履歴表15を格納する。
【0029】
情報受信部11は、端末20から、現象情報40、位置情報42、端末識別子41を受信して、現象情報40を要因記憶部13に格納する。要因特定部12は、端末20から入力した現象情報40等から現象の要因を特定して、要因特定情報43、対策指示情報44を端末20に送信する。
【0030】
情報受信部11、要因特定部12は、ハードウェアで実現される。情報受信部11、要因特定部12は、コンピュータ18でもある現象対策支援装置10のプロセッサがメモリ上の現象対策支援プログラム19を実行することで実現されても良い。
【0031】
図2は現象情報40の構成を示す。現象情報40は、1つ又は複数の要因情報45を含む。要因情報45は操作情報50または状況情報60である。操作情報50と状況情報60の区別は、例えば、図示しない区別フラグで行われる。当該区別は、操作種別51と状況種別61に同じ長さの排他的な値を付与することで行われても良い。
【0032】
図3は、操作情報50の構成を示す。操作情報50は、例えば、操作種別51、オペランド52、時刻53を含む。操作情報50は他の情報を含んでも良い。操作種別51は、端末20の使用者が行った操作の種類を示す。オペランド52は操作対象を示す。時刻53は、情報取得部22が操作情報50を取得した時に付加したタイムスタンプである。
【0033】
操作情報50は、例えば、操作種別51が「通話」で、オペランド52が「相手先電話番号」である。この操作情報50は、例えば、使用者が当該相手先電話番号に電話を掛けたときに、情報取得部22がキー部31の入力(テンキーおよび通話キー等押下)から取得したものである。または、この操作情報50は、例えば、使用者が当該相手先電話番号から電話を受けたとき、情報取得部22が図示しない受信番号通知部、および、キー部31の入力(通話キー等押下)から取得したものである。
【0034】
操作情報50は、例えば、操作種別51が「メール送信」で、オペランド52が「相手先メールアドレス」である。この操作情報50は、例えば、使用者が当該相手先メールアドレスにメール送信したときに、情報取得部22が図示しないメールソフト実行部からプロトコル情報の一部を取得したものである。
【0035】
操作情報50は、例えば、操作種別51が「Web閲覧」で、オペランド52が「URL」(Uniform Resource Locator)である。この操作情報50は、例えば、使用者が当該URLのWebページを閲覧したときに、情報取得部22が図示しないWebブラウザ実行部からプロトコル情報の一部を取得したものである。
【0036】
図4は、状況情報60の構成を示す。状況情報60は、状況種別61、絶対値62、変動率63、時刻53を含む。状況情報60は他の情報を含んでも良い。
【0037】
情報取得部22は例えば、IOアドレス(または、識別子)を指定して各状況センサ32から測定値を定期的に読み込む。状況センサ32が、定期的にそのIOアドレスと測定値を、情報取得部22に割り込みなどを使用して通知しても良い。また、情報取得部22は、例えば、各状況センサ32のIOアドレスと当該状況センサ32から取得できる状況種別61との対応情報をシステムパラメータとして記憶している。
【0038】
状況種別61は、状況情報60の種類(温度、湿度、明るさ、衝撃、加速度、圧力、騒音等)である。絶対値62は、状況センサ32の測定から得た測定値である。状況種別61が温度であるとき、絶対値62は例えば「37度」という値である。
【0039】
変動率63は絶対値62の直近の変化率である。状況種別61が温度であって、t1時点の絶対値62が37度、t1の1秒後の絶対値62が38度であれば、変動率63は、1度/秒となる。時刻53は、情報取得部22が状況情報60を取得した時に付加したタイムスタンプである。
【0040】
状況情報60は、情報取得部22が取得して状況記録部25に格納する。しかし、情報取得部22は変動率63を空白のまま出力しても良い。この場合、例えば、検出部23が変動率63を算出・追記して、現象対策支援装置10に送信する。
【0041】
なお、要因特定情報43は、例えば、現象の要因として特定された1つ又は複数の操作情報50、1つ又は複数の状況情報60、または、両者を混在して包含する。但し、現象対策支援装置10は、現象の要因特定が出来ないと判断した場合、例えば、特定の値(ゼロ等)を要因特定情報43として送信する。要因特定情報43は、包含する操作情報50と状況情報60の個数を更に包含していても良い。現象対策支援装置10は、現象の要因特定が出来ないと判断した場合、当該個数をゼロとした要因特定情報43を送信しても良い。
【0042】
図5は、エリア表14の構成を示す。エリア表14は、1つ又は複数のエリアID70を含む。エリア表14は、各々のエリアID70に対応して、1つ又は複数の現象情報40を格納する。
【0043】
図6は、履歴表15の構成を示す。履歴表15は、1つ又は複数の端末識別子41を含む。履歴表15は、各々の端末識別子41に対応して、1つ又は複数の現象情報40を格納する。
【0044】
エリア表14と履歴表15は物理的に分離されていなくても良い。例えば、エリアID70と端末識別子41の組み合わせごとに、現象情報40を対応させて格納させた表を作成し、当該表が、エリア表14と履歴表15を兼ねても良い。
【0045】
図7は、対策記憶部16に格納されるデータを示す。対策記憶部16は、インデックス71と対策指示情報44を対応させて記憶する。インデックス71は、操作種別51、状況種別61、または、それらの組み合わせである。対策指示情報44は、ストレスなどの現象の発生原因が、インデックス71で示される操作種別51の操作情報50、状況種別61の状況情報60、または、それらの組み合わせである場合に、当該現象を解消するために有用な対策を指示する情報である。対策指示情報44は、例えば、画面情報、メール情報、音声情報である。
【0046】
対策指示情報44は、例えば、現象対策支援装置10の管理者が設定登録する。現象対策支援装置10は、対策記憶部16を備えていなくても良い。
【0047】
図8は、エリア特定表記憶部17に格納されるデータを示す。エリア特定表記憶部17は、エリア特定情報72とエリアID70を対応させて記憶する。エリア特定情報72は、空間のある領域を特定する情報である。エリアID70は当該領域を識別する一意の値である。
【0048】
当該領域が長方形領域である場合、エリア特定情報72は、例えば、当該長方形の四隅を示す緯度経度の4つの組である。端末20が出力する位置情報42が緯度経度である場合、情報受信部11は、位置情報42が示す地点が属する領域をエリア特定情報72から判断して、対応するエリアID70を取得する。
【0049】
当該領域が、ICタグが設置された近傍領域(部屋、車輌、机近傍など)である場合、エリア特定情報72はタグIDでも良い。端末20が出力する位置情報42がタグIDである場合、情報受信部11は、位置情報42が示すICタグが設けられている領域を、タグIDの一致で判断して、対応するエリアID70を取得する。
【0050】
図9は、端末20の検出部23の動作フローチャートである。検出部23は、現象センサ33から測定値を継続的に入力し(S1)、測定値の変化量等に基づいて、端末20の使用者にストレスが発生していることを検出する(S2でY)。検出部23は、上述の特許文献などに開示された既存技術を用いてストレスの発生を検出する。
【0051】
ストレスを検出した検出部23は、検出直前に格納された操作情報50があれば(S3でY)、当該操作情報50の全てを操作記録部24から取得して作業域等に記憶する(S4)。
【0052】
なお、検出直前とは、検出時点の一定時間前から検出時点迄の間の時間間隔を意味する。当該一定時間は、例えば、現象対策支援システム30の管理者等が予め設定しておく。
【0053】
次に、検出部23は、検出直前に格納された状況情報60があれば(S5でY)、当該状況情報60の1つを状況記録部25から取得して(S6)、変化率を算出して当該状況情報60変動率63に追記する(S7)。
【0054】
検出部23は、取得した当該状況情報60(状況情報A)の状況種別61と同一の状況種別61を持つ最新の状況情報60(状況情報B)を得て、状況情報AとBの両者の絶対値62の差、時刻53の差から変化率を計算する。
【0055】
当該状況情報60の絶対値62または変動率63が所定の閾値を超えていれば(S8でY)、検出部23は当該状況情報60を作業域等に追加する(S9)。なお、閾値は、例えば、状況種別61ごとに絶対値62と変動率63の各々に対して存在しても良い。
【0056】
検出直前に格納された状況情報60であって未処理のものがなくなれば(S5でN)、検出部23は、作業域に格納していた操作情報50および状況情報60から、現象情報40を生成する(SA)。
【0057】
その後検出部23は、位置測定部21から位置情報42を、図示しないROM(Read Only Memory)等から端末識別子41を取得して(SB)、生成した現象情報40と共に現象対策支援装置10に送信する(SC)。
【0058】
検出部23は、要因情報45として、操作情報50または状況情報60の一方だけを出力しても良い。
【0059】
図10は、現象対策支援装置10の情報受信部11の動作フローチャートである。情報受信部11は、端末20から位置情報42、端末識別子41、および、現象情報40を受信する(S11)と、位置情報42に対応するエリアID70を取得する(S12)。情報受信部11は、位置情報42とエリア特定情報72を照合することにより、エリア特定表記憶部17からエリアID70を取得する。
【0060】
次に、情報受信部11は、当該エリアID70と現象情報40を対にしてエリア表14に格納する。だたし、情報受信部11は、エリア表14に同じエリアID70が既に登録されていれば、同じエリアID70対応の領域に現象情報40を追記する(S13)。
【0061】
最後に、情報受信部11は、端末識別子41と現象情報40を対にして履歴表15に格納する。だたし、情報受信部11は、履歴表15に同じ端末識別子41が既に登録されていれば、同じ端末識別子41対応の領域に現象情報40を追記する(S14)。
【0062】
図11は、現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャート(1/2)である。図12は、現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャート(2/2)である。
【0063】
要因特定部12は、先ず、情報受信部11からエリアID70、現象情報40、端末識別子41を受信して(S21)、受信した現象情報40が操作情報50を包含するか検査する(S22)。
【0064】
以降の説明において、格納現象情報とは、要因記憶部13に格納されている現象情報40を指す。かかる表現が使用される理由は、受信した現象情報40との混乱を避けるためである。
【0065】
包含する場合(S22でY)、要因特定部12は、受信したエリアID70に対応付けてエリア表14に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、その全個数(β1)と、全ての操作情報50が受信した操作情報50と一致する格納現象情報の個数(α1)を求める(S23)。
【0066】
α1/β1の値が閾値未満である(S24でN)と、要因特定部12は、受信した端末識別子41に対応付けて履歴表15に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、その全個数(β2)と、全ての操作情報50が受信した操作情報50と一致する格納現象情報の個数(α2)を求める(S25)。
【0067】
α1/β1の値、または、α2/β2の値が閾値以上である(S24でY、または、S26でY)と、要因特定部12は、受信した現象情報40の操作情報50を要因特定情報43として出力する(S27)。対策記憶部16が存在する場合、要因特定部12は、当該操作情報50の操作種別51から特定される対策指示情報44を出力する(S28)。
【0068】
α1/β1の値、および、α2/β2の値がともに閾値未満である(S24、および、S26でN)場合、要因特定部12は、図12の処理を行う。
【0069】
図12に於いて、要因特定部12は、受信したエリアID70に対応付けてエリア表14に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、その全個数(β3)と、全ての状況情報60が受信した状況情報60と一致又は類似する格納現象情報の個数(α3)を求める(S31)。
【0070】
α3/β3の値が閾値未満である(S32でN)と、要因特定部12は、受信した端末識別子41に対応付けて履歴表15に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、その全個数(β4)と、全ての状況情報60が受信した状況情報60と一致又は類似する格納現象情報の個数(α4)を求める(S33)。
【0071】
α3/β3の値、または、α4/β4の値が閾値以上である(S32でY、または、S34でY)と、要因特定部12は、受信した現象情報40の状況情報60を要因特定情報43として出力する(S36)。対策記憶部16が存在する場合、要因特定部12は、当該状況情報60の状況種別61から特定される対策指示情報44を出力する(S37)。
【0072】
α3/β3の値、および、α4/β4の値がともに閾値未満である(S32、および、S34でN)場合、要因特定部12は、要因特定情報43として「要因特定不可」との情報(例えば、ゼロ値)を出力する(S35)。
【0073】
なお、上記の説明に於ける各閾値は、各々異なっていても、同一の値のものが有っても良い。更に、閾値は、割合ではなくて絶対個数であっても良い。
【0074】
なお、要因特定部12は、例えば、受信した現象情報40と格納現象情報の状況情報60が以下の2つの条件を満たすときに、両者の状況情報60は一致又は類似すると判断する。
1)現象情報40内の状況情報60の全ての状況種別61が一致する。
2)各状況種別61についての絶対値62(または変動率63)の組をベクトルとした時に、ベクトルの類似度(ベクトルのなす角の余弦)が閾値以上である。
【0075】
上記2)の条件は、下記の条件に置換されても良い。
2)各状況種別61についての絶対値62(または変動率63)が互いに近い値である。即ち、例えば、絶対値62(または変動率63)が採りうる値を所定の幅で区切ったときに、受信した現象情報40と格納現象情報の状況情報60が同じ区間に属する。
【0076】
本実施形態の現象対策支援システム30は、現象の発生要因を高い信頼度で特定可能である。
【0077】
第1の理由は、現象対策支援装置10が、過去の現象発生時の現象情報40を要因記憶部13に蓄積しておき、その情報に基づいて、新たに検出した当該現象の発生要因を特定するからである。現象対策支援装置10は、要因分析知識を必要としない。
【0078】
第2の理由は、使用者の行動情報(操作情報50)と取り巻く状況(状況情報60)に基づいて、発生要因を特定するからである。
【0079】
第3の理由は、使用者の履歴(履歴表15)と場にいる人(エリア表14)の情報に基づいて発生要因を特定するからである。即ち、現象対策支援装置10は、個人的な発生要因のみならず、使用者が参加するイベントや属する場(会議室や満員電車)に起因するストレス等の現象発生要因の特定が可能である。
【0080】
さらに、本実施形態の現象対策支援システム30は、現象の新たな発生要因を特定可能である。その理由は、上記の第1の理由で述べた理由と同じである。
【0081】
本実施形態の現象対策支援システム30は、インプリメントが容易である。その理由は、上記の第1の理由で述べた理由と同じである。即ち、現象対策支援装置10は、既存の要因分析知識を必要としない。
【0082】
なお、要因記憶部13は、エリア表14または履歴表15の一方だけを包含する構成としても良い。エリア表14を備えないとき、現象対策支援装置10はエリア特定表記憶部17を備えなくても良いし、端末20は位置測定部21を備えなくても良い。
【0083】
図16は、第1の実施形態に係る現象対策支援装置システム30の適用事例を示す。本事例は、簡単の為、現象対策支援装置システム30の一部を省いて記載している。本事例で記載された事項は本発明の内容、範囲を限定するものではない。
【0084】
本事例に於いては、テーブルの近傍に端末20(端末A、端末識別子41=08077771235)を所持する人Aと端末20(端末B、端末識別子41=09011111234)を所持する人Bが立っている。人Aと人Bはテーブルを挟んで議論している。
【0085】
ICタグ(タグID=A)がテーブルに装着されている。端末20のRFIDリーダ35は、テーブルに装着されたICタグのタグIDを受信している。端末20は、状況センサ32としてマイクロフォンを備えており、テーブル近傍の雑音を測定している。
【0086】
ここで、周囲の騒音がうるさく(70デシベル)、議論に集中できない人Aと人Bが共にストレスを感じたものとする。端末20の検出部23に於ける絶対値62報告の閾値(図9、S8)は50デシベルであるとする。端末Aは、ある時刻(例えば、13時40分56秒)に人Aのストレスを検出して、音を要因情報45とする現象情報40を現象対策支援装置10に送信する(図9、SC)。端末Aは、同時に位置情報42(タグID=A)も出力する。続いて(例えば、13時42分00秒)、端末Bが人Bのストレスを検出して、音を要因情報45とする現象情報40を現象対策支援装置10に送信する(図9、SC)。端末Bも、同時に位置情報42(タグID=A)を出力する。
【0087】
図17は、本事例に於いて、端末AとBが現象対策支援装置10に送信する現象情報40の構成を示す。本事例に於ける現象情報40は、例えば、1つの要因情報45を包含する。包含される要因情報45は状況情報60である。この状況情報60の状況種別61は、「音」である。絶対値62は70デシベルである。変動率63は、状況記録部25に記録されている1秒前の音の測定値が71デシベルであるとすると1デシベル/秒となる。時刻53には、上述の時刻が包含される。
【0088】
図18は、本事例に於けるエリア特定表記億部17の内容を示す。端末AとBから位置情報42(タグID=A)を受信した情報受信部11は、ここからエリアID70(=1)を得る(図10、S12)。
【0089】
図19は、情報受信部11が端末Bから現象情報40を受信したときの履歴表15の内容を示す。端末A(端末識別子41=08077771235)に対応する最初(最上段)の現象情報40は、操作情報50である要因情報40を1つ包含する。当該現象情報40は、端末Aの所有者が端末Bと通話したときにストレスが検出されたことを示す。2番目の現象情報40は、状況情報60である要因情報40を1つ包含する。当該現象情報40は、端末Aの所有者が湿度70%のときにストレスが検出されたことを示す。3番目の現象情報40は、状況情報60である要因情報40を2つ包含する。当該現象情報40は、端末Aの所有者が温度28度かつ湿度80%であるときにストレスが検出されたことを示す。4番目の現象情報40は、本事例に於いて送信されたものである。
【0090】
端末B(端末識別子41=09011111234)に対応する5番目の現象情報40は、操作情報50である要因情報40を1つ包含する。当該現象情報40は、端末Bの所有者が所定のWebページを閲覧したときにストレスが検出されたことを示す。情報受信部11は、本事例に於いて端末Bから受信した現象情報40を、6番目に追加する(図10、S14)。
【0091】
図20は、情報受信部11が端末Bから現象情報40を受信したときのエリア表14の内容を示す。エリアID=1に対応して1つの現象情報40が格納されている。当該現象情報40は、本事例に於いて端末Aから送信されたものである。即ち、履歴表15に登録されていた他の現象情報40は、本事例のテーブル近傍以外の場所でストレスが検出され、他のエリアIDに対応して記憶されている。
【0092】
情報受信部11は、本事例に於いて端末Bから受信した現象情報40を、2番目に追加する(図10、S13)。
【0093】
この状態に於いて、端末Bからの現象情報40を受信した要因特定部12は、α3、β3が共に2個であることを求める(図12、S31)。要因特定用の閾値(図12、S32)が70%である場合、要因特定部12は、α3/β3=100%であることから(図12、S32でY)、図17の状況情報60を要因特定情報43として出力する(図12、S36)。
【0094】
なお、履歴表15が図19に示す状態にあるとき、端末Bからの現象情報40を受信した要因特定部12が、α4、β4を求めると(図12、S33)、各々1と6となる。要因特定用の閾値が70%である場合、要因特定部12は、α4/β4=約17%であることから(図12、S34でN)、要因特定情報43として「要因特定不可」を出力する(図12、S35)。
【0095】
図13は、本発明の第2の実施形態にかかる現象対策支援装置10の要因特定部12の動作フローチャートである。第1の実施形態の要因特定部12は、受信した現象情報40と格納現象情報の要因情報45全体の一致または類似を判断したが、本実施形態の要因特定部12は、おのおのの要因情報45の一致または類似を判断する。他の点に於いて、本実施形態の現象対策支援システム30は、第1の実施形態と同じである。
【0096】
要因特定部12は、先ず、情報受信部11からエリアID70、現象情報40、端末識別子41を受信する(S41)。
【0097】
要因特定部12は、受信した現象情報40から1つの要因情報45(特定要因情報)を順次取得する(S42)。
【0098】
取得した特定要因情報が操作情報50である場合(S43でY)、要因特定部12は、受信したエリアID70に対応付けてエリア表14に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、操作情報50の何れかが、取得した操作情報50と一致する格納現象情報の個数(a)を求める(S44)。その後、要因特定部12は、受信した端末識別子41に対応付けて履歴表15に格納されている格納現象情報を走査して、操作情報50の何れかが、取得した操作情報50と一致する格納現象情報の個数(b)を求める(S45)。
【0099】
取得した特定要因情報が状況情報60である場合(S43でN)、要因特定部12は受信したエリアID70に対応付けてエリア表14に格納されている格納現象情報を走査する。そして、同部は、状況情報60の何れかが、取得した状況情報60と一致または類似する格納現象情報の個数(c)を求める(S48)。その後、要因特定部12は、受信した端末識別子41に対応付けて履歴表15に格納されている格納現象情報を走査して、状況情報60の何れかが、取得した状況情報60と一致または類似する格納現象情報の個数(d)を求める(S49)。
【0100】
受信した現象情報40の全ての要因情報45の上記処理が完了する(S46で)と、要因特定部12は、a乃至dのうち最大の値に対応する特定要因情報を、要因特定情報43として出力する(S47)。
【0101】
本実施形態の現象対策支援装置10は、最も可能性の高い現象発生要因1つをピンポイントで特定できる。その理由は、要因特定情報43として、1つの特定要因情報を出力するからである。
【0102】
図14は、本発明に係る現象対策支援装置10の基本構成を示す。現象対策支援装置10は、要因記憶部13と要因特定部12を備える。要因記憶部13は、複数種類の要因情報45の何れかを含む現象情報40を格納する。なお、格納された現象情報40は格納現象情報と略記される。
【0103】
要因特定部12は、現象情報40を入力して、当該現象情報40(入力現象情報)の要因情報45と一致又は類似する要因情報45を包含する格納現象情報の個数を得て、当該個数に基づいて要因特定情報43を出力する。
【0104】
図15は、本発明に係る端末20の基本構成を示す。端末20は、情報取得部22と検出部23を備える。情報取得部22は、操作情報50を取得して操作記録部24に蓄積し、接続された状況センサ32の測定値に基づいて状況情報60を生成して状況記録部25に蓄積する。
【0105】
検出部23は、現象センサ33の測定値に基づいて現象の発生を検出し、検出直前の操作情報50または検出直前で所定条件を満たす状況情報60を含む現象情報40を生成して、現象情報40に基づいて現象の発生要因を特定する現象対策支援装置10に送信する。
【符号の説明】
【0106】
10 現象対策支援装置
11 情報受信部
12 要因特定部
13 要因記憶部
14 エリア表
15 履歴表
16 対策記憶部
17 エリア特定表記憶部
18 コンピュータ
19 現象対策支援プログラム
20 端末
21 位置測定部
22 情報取得部
23 検出部
24 操作記録部
25 状況記録部
26 通知部
29 端末プログラム
30 現象対策支援システム
31 キー部
32 状況センサ
33 現象センサ
34 表示部
40 現象情報
41 端末識別子
42 位置情報
43 要因特定情報
44 対策指示情報
45 要因情報
50 操作情報
51 操作種別
52 オペランド
53 時刻
60 状況情報
61 状況種別
62 絶対値
63 変動率
70 エリアID
71 インデックス
72 エリア特定情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部と、
現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定部を備える、現象対策支援装置。
【請求項2】
ストレスを検出して、検出直前の操作情報または検出直前で第1の所定条件を満たす状況情報を前記要因情報として含む前記入力現象情報を送信する端末から、前記入力現象情報を入力して前記要因記憶部に格納する情報受信部を備える、請求項1の現象対策支援装置。
【請求項3】
エリアと前記格納現象情報を対応付けて記憶するエリア表を包含する前記要因記憶部と、
前記端末から、前記端末の位置情報と前記入力現象情報を受信して、前記位置情報から特定されるエリアと前記入力現象情報を対応付けて前記エリア表に格納する前記情報受信部と、
前記エリアに対応付けて前記エリア表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定部を備える、請求項2の現象対策支援装置。
【請求項4】
端末識別子と前記格納現象情報を対応付けて記憶する履歴表を包含する前記要因記憶部と、
前記端末から、前記端末識別子と前記入力現象情報を受信して、前記端末識別子と前記入力現象情報を対応付けて前記履歴表に格納する前記情報受信部と、
前記端末識別子に対応付けて前記履歴表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定部を備える、請求項2または3の現象対策支援装置。
【請求項5】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の全てと一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が第2の所定条件を満たせば、前記入力現象情報の前記複数の要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定部を備える、請求項1乃至4の何れかの現象対策支援装置。
【請求項6】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の各々について当該要因情報(特定要因情報)と一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が最大となる前記特定要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定部を備える、請求項1乃至4の何れかの現象対策支援装置。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れかの現象対策支援装置と、前記端末を包含する現象対策支援システム。
【請求項8】
操作情報を取得して操作記録部に蓄積し、接続された状況センサの測定値に基づいて状況情報を生成して状況記録部に蓄積する情報取得部と、
接続された現象センサの測定値に基づいて現象の発生を検出して、検出直前の前記操作情報または検出直前で第1の所定条件を満たす前記状況情報を前記操作記録部または前記状況記録部から取得して、取得した前記操作情報または状況情報を要因情報として含む現象情報を生成して、前記現象情報に基づいて前記現象の発生要因を特定して現象特定情報を出力する現象対策支援装置に送信する検出部を備える端末。
【請求項9】
現象情報を格納現象情報として格納した要因記憶部と、前記現象情報を前記端末から入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて前記要因特定情報を出力する要因特定部を備える前記現象対策支援装置に、前記入力現象情報を送信する前記検出部を備える、請求項8の端末。
【請求項10】
複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部を備えたコンピュータに、
現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定処理を実行させる、現象対策支援プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
ストレスを検出して、検出直前の操作情報または検出直前で第1の所定条件を満たす状況情報を前記要因情報として含む前記入力現象情報を送信する端末から、前記入力現象情報を入力して前記要因記憶部に格納する情報受信処理を実行させる、請求項10の現象対策支援プログラム。
【請求項12】
エリアと前記格納現象情報を対応付けて記憶するエリア表を包含する前記要因記憶部を備える前記コンピュータに、
前記端末から、前記端末の位置情報と前記入力現象情報を受信して、前記位置情報から特定されるエリアと前記入力現象情報を対応付けて前記エリア表に格納する前記情報受信処理と、
前記エリアに対応付けて前記エリア表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定処理を実行させる、請求項11の現象対策支援プログラム。
【請求項13】
端末識別子と前記格納現象情報を対応付けて記憶する履歴表を包含する前記要因記憶部を備える前記コンピュータに、
前記端末から、前記端末識別子と前記入力現象情報を受信して、前記端末識別子と前記入力現象情報を対応付けて前記履歴表に格納する前記情報受信処理と、
前記端末識別子に対応付けて前記履歴表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定処理を実行させる、請求項11または12の現象対策支援プログラム。
【請求項14】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、前記コンピュータに、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の全てと一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が第2の所定条件を満たせば、前記入力現象情報の前記複数の要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定処理を実行させる、請求項10乃至13の何れかの現象対策支援プログラム。
【請求項15】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、前記コンピュータに、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の各々について当該要因情報(特定要因情報)と一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が最大となる前記特定要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定処理を実行させる、請求項10乃至13の何れかの現象対策支援プログラム。
【請求項16】
複数種類の要因情報の何れかを含む現象情報を格納現象情報として格納する要因記憶部を備えたコンピュータが、
現象情報を入力して、当該現象情報(入力現象情報)の要因情報と一致又は類似する要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数に基づいて要因特定情報を出力する要因特定工程を有する、現象対策支援方法。
【請求項17】
前記コンピュータが、
ストレスを検出して、検出直前の操作情報または検出直前で第1の所定条件を満たす状況情報を前記要因情報として含む前記入力現象情報を送信する端末から、前記入力現象情報を入力して前記要因記憶部に格納する情報受信工程を有する、請求項16の現象対策支援方法。
【請求項18】
エリアと前記格納現象情報を対応付けて記憶するエリア表を包含する前記要因記憶部を備える前記コンピュータが、
前記端末から、前記端末の位置情報と前記入力現象情報を受信して、前記位置情報から特定されるエリアと前記入力現象情報を対応付けて前記エリア表に格納する前記情報受信工程と、
前記エリアに対応付けて前記エリア表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定工程を有する、請求項17の現象対策支援方法。
【請求項19】
端末識別子と前記格納現象情報を対応付けて記憶する履歴表を包含する前記要因記憶部を備える前記コンピュータが、
前記端末から、前記端末識別子と前記入力現象情報を受信して、前記端末識別子と前記入力現象情報を対応付けて前記履歴表に格納する前記情報受信工程と、
前記端末識別子に対応付けて前記履歴表に格納されている前記格納現象情報を対象に、前記個数を得る前記要因特定工程を有する、請求項17または18の現象対策支援方法。
【請求項20】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、前記コンピュータが、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の全てと一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が第2の所定条件を満たせば、前記入力現象情報の前記複数の要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定工程を有する、請求項16乃至19の何れかの現象対策支援方法。
【請求項21】
前記現象情報は複数の前記要因情報を含み、前記コンピュータが、
前記入力現象情報の前記複数の要因情報の各々について当該要因情報(特定要因情報)と一致又は類似する前記要因情報を包含する前記格納現象情報の個数を得て、前記個数が最大となる前記特定要因情報を前記要因特定情報として出力する前記要因特定工程を有する、請求項16乃至19の何れかの現象対策支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−191689(P2010−191689A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35420(P2009−35420)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】