球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、弾球遊技機
【課題】汚れによる球検出器の異常が検出可能となる球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、弾球遊技機の提供。
【解決手段】遊技球検出デバイス538に設けた二つの遊技球検出センサ541,542のうち、汚れ検出センサ542の光路542eを、遊技球PBの中心をはずれるように設定する。これにより、赤外線発光ダイオード542aの発光面542c及びフォトトランジスタ542bの受光面542dは、遊技球PBの大円部分とは位置がずれ、遊技球PBが汚れていても、その汚れが発光面542c及び受光面542dに付着することがない。この汚れ検出センサ542の遮断信号に基づいて汚れ付着の判定処理を行えば、遊技球検出センサ541による遊技球PBの通過検出を阻害することなく、汚れによる遊技球検出デバイス538の異常を検出することができる。
【解決手段】遊技球検出デバイス538に設けた二つの遊技球検出センサ541,542のうち、汚れ検出センサ542の光路542eを、遊技球PBの中心をはずれるように設定する。これにより、赤外線発光ダイオード542aの発光面542c及びフォトトランジスタ542bの受光面542dは、遊技球PBの大円部分とは位置がずれ、遊技球PBが汚れていても、その汚れが発光面542c及び受光面542dに付着することがない。この汚れ検出センサ542の遮断信号に基づいて汚れ付着の判定処理を行えば、遊技球検出センサ541による遊技球PBの通過検出を阻害することなく、汚れによる遊技球検出デバイス538の異常を検出することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球の数をカウントするための球検出器を備えた弾球遊技機に関し、特に汚れによる誤動作を減少させるようにした球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、前記球検出装置を備えた弾球遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、入賞口を狙って遊技球を発射し、入賞口に遊技球が入ると、遊技球の払い出しが受けられる遊技を行うパチンコ機等の弾球遊技機が利用されている。そして、一般的な弾球遊技機には、遊技者に払い出される遊技球の数を計数するために、賞球計数スイッチとして設けられ、この賞球計数スイッチには、その内部に投入された遊技球の通過を検出する球検出器が設けられている。
このような球検出器は、光を出す発光素子と、この発光素子からの光を受ける受光素子とを備えたものが一般的である。図16には、球検出器200の一例が示されている。図16において、球検出器200の発光素子201及び受光素子202は、遊技球203が通る球通路204の所定箇所に、発光素子201の発光面205と受光素子202の受光面206とが対向するように配置されている。そして、発光素子201と受光素子202との間には、発光素子201から出てきた光の光路207が設けられ、この光路207は、遊技球203の中心を光が通るように設定されている。
【0003】
このような球検出器200によれば、遊技球203の中心を光が通るように光路207が設定されているので、球通路204を進行していく遊技球203は、その大円部分(図16において光路207と重なる部分)が発光素子201と受光素子202との間を通り、当該遊技球203が発光素子201からの光を遮断し始めてから、その直径に相当する距離を移動し終わるまでの間、発光素子201からの光の遮断が継続されるようになり、光の遮断時間が充分確保され、これにより、遊技球203の通過検出が確実に処理できるようになっている。
【特許文献1】特開平11−290506号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような球検出器200を備えた弾球遊技機では、球検出器200の光路207が遊技球203の中心を通るように設定されているので、球通路204に球検出器200が直接臨む形態にあっては、遊技球203は、その表面が発光素子201の発光面205及び受光素子202の受光面206に接触可能となる。このため、遊技球203が発光素子201及び受光素子202の間を通過する際に、遊技球203の汚れが発光素子201の発光面205及び受光素子202の受光面206に付着することがあり、遊技球203の汚れが発光面205及び受光面206に付着すると、当該汚れが発光素子201の光を遮断し、遊技球203が通過しても、遊技球203が適切にカウントされず、遊技球203の計数が正常に行えなくなるおそれがある。
【0005】
ここで、弾球遊技機の外からは、前述の発光面205又は受光面206が汚れているか否かが判別できないので、汚れにより球検出器200に異常が発生しても、速やかに汚れが除去される可能性は少なく、当該異常がそのまま放置される場合が多い、という問題がある。
なお、球検出器200の異常がそのまま放置されると、遊技球203の計数が正確に行えない状態が続き、正常な遊技が行えなくなることから、遊技者と遊技場との間のトラブルにまで発展するおそれがある。
更に、上記形態の球検出器200を賞品球の計数に用いられる検出器として利用した場合には、遊技者に必要以上に多くの遊技球203が払い出されることとなり、特に深刻な問題となる。
【0006】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、弾球遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)であって、当該球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)は、前記球通路(532c)の前記所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行うために設けられたものであり、前記汚れ検出センサ(542)は、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする。
【0008】
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)同士、及び、受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)同士が、それぞれ前記球通路(532c)の互いに対向する内側面に配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置によって行われる異常検出方法であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)に生じた異常を検出する異常検出方法であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサ(542)が遮断信号の出力を終えてから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサ(541)の遮断信号の出力を検知し、この検知結果に基づいて、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方の汚れによる異常を検出することを特徴とする。
【0010】
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置の異常を検出する異常検出装置であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)に生じた異常を検出する異常検出装置(60)であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサ(542)が遮断信号の出力を終えると計時を開始するとともに、計時を開始してから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサ(541)の遮断信号の出力が継続しているか否かを検知し、前記遊技球検出センサ(541)が遮断信号の出力を継続している場合には、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方が汚れていると識別する汚れ識別手段(621)を備えていることを特徴とする。
【0011】
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置を備えた弾球遊技機であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)を備えた弾球遊技機(PM)であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)は、前記球通路(532c)の前記所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行うために設けられたものであり、前記汚れ検出センサ(542)は、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(請求項1の効果)
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、汚れ検出センサの光路が遊技球の中心をはずれるように設定されているので、汚れ検出センサの発光素子の発光面及び受光素子の受光面は、球通路を進行していく遊技球の大円部分とは位置がずれているので、発光面及び受光面の間の光路が、遊技球の通過によって生じる汚れの影響を受けることがない。
このため、汚れ検出センサは、汚れにより発光素子の光が遮断されることがなく、汚れの付着により遮断信号を出力することもない。
【0013】
このような汚れ検出センサの特性を利用し、汚れ検出センサの遮断信号により、遊技球検出センサの遮断信号が汚れの付着により出力されたものでないことを確認すれば、遊技球検出センサの遮断信号については、その継続時間を充分確保することができるので、これにより、遊技球の通過検出処理が確実に行えるようになるうえ、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる。
例えば、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサの両方から遮断信号が出力され、さらに、汚れ検出センサが遮断信号を出力するのを完了してから、発光素子及び受光素子の間を遊技球が通過する通過時間と同程度の所定時間が経過した後、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了したか否かを検知し、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了していれば、当該遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定でき、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了していなければ、当該遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定でき、これにより、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる。
【0014】
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサとなる電子デバイスとして、同一スペックのものを採用しても、遊技球検出センサの発光素子の発した光が汚れ検出センサの受光素子に受光されることがなく、逆に、汚れ検出センサの発光素子の発した光が遊技球検出センサの受光素子に受光されることがなくなるので、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサが互いに干渉しあうことがなく、一つの球検出器に二つの物体検出センサを設けても何ら不具合が発生することがない。
【0015】
(請求項3〜5の効果)
請求項3〜5記載の各発明によれば、上記した請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができる。
すなわち、請求項3〜5記載の各発明によれば、遊技球の中心からはずれるように汚れ検出センサの光路を設定し、汚れた遊技球が発光素子及び受光素子の間を通過しても、その発光素子の発光面及び受光素子の受光面に、遊技球の汚れが付かないようにしたので、遊技球が通過していない場合には、汚れ検出センサが遮断信号を出力することがない。これにより、遊技球検出センサが汚れにより遮断信号を出力し続けている場合には、汚れ検出センサの遮断信号の有無を参照すれば、遊技球検出センサの遮断信号が適正なものか否かが識別でき、その汚れによる動作異常を確実に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための最良の形態である一実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の本実施形態についての説明では、本発明に基づく球検出器を賞品球の計数を行う部位に搭載したものを例示して説明を行う。
図1〜図14は、本実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機を示すガラス扉が開いた状態の正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機を示す背面図、図3は、本実施形態に係るカーブレール及び賞球装置を示す拡大正面図、図4は、図3の矢視線IVから見た一部破断側面図、図5は、本実施形態に係る賞球装置を示す一部破断した拡大斜視図、図6は、図3のVI−VI線における断面図、図7は、図6のVII−VII線における断面図、図8は、図6のVIII−VIII線における断面図、図9は、本実施形態に係る賞球装置を示す拡大断面図、図10は、本実施形態に係る賞球装置の要部を示す拡大斜視図、図11は、本実施形態に係る物体検出センサの要部を示す拡大断面図、図12は、本実施形態における払出動作に係る部位を示すブロック図、図13は、本実施形態に係る制御手段の電気的な概略構成を示すブロック図、図14は、本実施形態における汚れ検出動作に係るタイミングチャートである。
【0017】
(パチンコ機PMの概略構成)
本実施形態に係る遊技機としてのパチンコ機PMは、図1の如く、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠を成す外枠1と、この外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されるとともに、外枠1に開閉可能に搭載される前枠2とを備えている。このうち、前枠2は、外枠1の正面左側上下に配設されたヒンジ部材3a,3bを介して外枠1に横開き開閉および着脱可能に取り付けられている。そして、正面右側に設けられた施錠金具4により、前枠2が外枠1の開口を閉鎖した状態が維持され、この状態で遊技に供される。
【0018】
前枠2の正面側には、当該前枠2の正面形状に応じて形成された方形状のガラス扉5および球皿6がともに横開き開閉及び着脱が可能に組付けられている。
これらのガラス扉5および球皿6は、施錠金具4および図示しないロック機構を利用して前枠2の前面を覆う閉鎖状態で保持されるようになっている。
このうち、球皿6には、払い出された遊技球を貯留して整列させる球皿部6aと、球皿部6aに貯留する遊技球を下方に排出させる球抜きボタン6bと、遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8とが設けられている。
また、図1において、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、所定のゲージ設定で構成された遊技盤20を収納する図示しない収容枠が形成されている。収容枠に嵌め込まれた遊技盤20は、図示しない複数の係合レバーにより着脱交換可能にセット保持されている。
【0019】
このように遊技盤20がセット保持された状態においては、遊技盤20の前面と、閉鎖状態にあるガラス扉5のガラス板とが所定間隔をおいて対向するように構成されており、これにより、遊技盤20の前面と、ガラス扉5のガラス板内面との間に、遊技球が落下移動する遊技領域空間が形成されるようになっている。
収容枠2aの裏側には、図2の如く、球貯留供給機構40や賞球払出機構50等を有する裏セット盤BSPが複数の係合レバー18により着脱可能に装備され、常には、遊技盤20の裏面を覆うように閉鎖保持されるようになっている。
裏セット盤BSPは、遊技盤20の背後に位置し、全体として収容枠2aの背面外郭サイズよりも幾分大きめの縦長方形形状を成したものとなっている。
【0020】
裏セット盤BSPの各部には、当該パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御装置91と、遊技者への遊技球の払出を制御する球払出制御装置92と、効果照明装置及び効果音響装置の作動制御を行うサブ制御基板93と、各装置、基板及び電子部品に所定の電力を供給する電源装置94と、遊技機の作動状態を遊技施設側に出力するための外部端子板96と、後述する特別図柄表示装置28の作動制御を行う図示しない画像処理基板と、遊技者に遊技球の払い出しを行う球払出装置53とが図2の如く配置されている。
このうち、電源装置94の背面には、本発明に基づく物体検出センサにより汚れが検出され、この汚れ検出により強制的に停止される遊技球発射動作の強制停止を解除するためのリセットスイッチRSが設けられている。このリセットスイッチRSによる強制停止解除の動作については後で詳述する。
【0021】
このようなパチンコ機PMは、全体が所要の後傾角度(例えば、1度以内の後傾角)で遊技施設の遊技島に縦向きに保持される。
図1に戻って、パチンコ機PMは、球皿6およびガラス扉5が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球皿部6aに遊技球を貯留させてから、操作ハンドル8を回動操作すると、遊技が開始されるようになっている。
すなわち、球皿部6aに貯留する遊技球が図示省略する球送り装置によって1球ずつ発射レール上の発射位置まで送り出され、遊技球が発射位置についた状態で、操作ハンドル8の操作レバーが回動操作されると、遊技球は、図示しない打球発射装置のハンマーに打ち出されて遊技盤20の外レール22aに案内されて、遊技領域PAに導かれ、これにより、パチンコゲームが展開されるようになっている。
【0022】
このような概要構成を備えたパチンコ機PMについて、以降では各部の構成をもう少し詳しく説明する。
遊技盤20は、所定板厚の積層合板の表面にセルが貼り付けられた化粧板21の前面に、ステンレス鋼板等を利用した帯状の外レール22aおよび内レール22b(これらを合わせて案内レール22と称する)が設けられたものである。遊技盤20の案内レール22に囲まれた内側の領域が遊技領域PAとなっている。この遊技領域PAには、多数本の遊技釘(図示略)、複数の風車23、一般入賞口24、始動入賞口25、大入賞口26、及び、周囲に飾り部を有した特別図柄表示装置28が設けられている。
【0023】
一般入賞口24は、ここに遊技球が入ると、当該遊技球をセーフ球とする処理のみが実行される、換言すると、所定数の遊技球の払い出しのみが実行されるように設定されている入賞口である。一般入賞口24の奥には、ここに入った遊技球を検出する図示しない入賞球検出センサ(具体的には、遊技球の通過を磁気的、光学的または電気的手段等により検出するセンサ)が取り付けられている。この一般入賞口24には、化粧板21を貫通する図示しないセーフ球通路孔が接続されており、一般入賞口24に入った遊技球は、セーフ球通路孔を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
始動入賞口25は、ここに遊技球が入ることにより、当該遊技球をセーフ球とする処理が実行されるだけでなく、図柄変動の契機となるように設定されている入賞口である。この始動入賞口25には、普通電動役物として、左右のチューリップ羽根を開閉させることができる、いわゆる電動チューリップが設けられている。
【0024】
始動入賞口25の奥には、一般入賞口24と同様に、入賞した遊技球を検出する図示しない入賞球検出センサが取り付けられている。また、始動入賞口25には、一般入賞口24と同様に、化粧板21を貫通するセーフ球通路孔(図示略)が接続されており、始動入賞口25に入賞した遊技球は、セーフ球通路孔を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
大入賞口26は、左右に長い方形状の開口であり、当該大入賞口26を開閉するための扉としての球受け部材を備えている。大入賞口26の球受け部材は、通常、閉鎖されており、遊技中において、所定の遊技条件の下で特別遊技状態が成立した、すなわち、特別図柄表示装置28に特定態様の図柄が表示されたときに、前方にほぼ90度倒されて大入賞口が開放されるように設定されている。これにより、大入賞口26は、前方を通過する遊技球をすべて、その内部に取り込むようになっている。
【0025】
大入賞口26の奥には、特定領域及び一般領域の二つの領域が左右に設けられている。特定領域及び一般領域の各々には、入賞球検出センサが取り付けられているとともに、一般入賞口24等と同様に、化粧板21を貫通する図示しないセーフ球通路孔が接続されている。大入賞口26から入ったセーフ球は、特定領域及び一般領域のいずれか一方を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
各入賞口24,25,26に遊技球が入ると、各入賞口に取り付けられた入賞球検出センサによって入賞したことが検出されるようになっている。そして、各入賞口に入った一つ一つの遊技球毎に、その入賞口の種類や遊技状況に応じた所定数の賞球が後述する賞球払出機構50から球皿6に払い出されるようになっている。
【0026】
また、特別図柄表示装置28は、具体的には、液晶パネル10を有する液晶表示装置であり、図1及び図2に示すように、遊技を行う遊技者に面して設けられた液晶パネル10の画面100に様々な画像の表示が可能となっている。特別図柄表示装置28の液晶パネル10は、遊技盤20の裏面側に取り付けられた前述の画像処理基板により制御され、その画面100には、遊技状況に応じて種々の情報が表示されるようになっている。
遊技領域PAの最下部には、入賞口24,25,26に入賞せずに落下した遊技球を集めて排出させるアウト口27が設けられている。アウト口27には、化粧板21を貫通する図示しないアウト球通路孔が接続されている。
【0027】
このアウト口27に集められた遊技球は、アウト球としてアウト球通路孔を通って遊技盤20の裏面に排出されるようになっている。
また、化粧板21の裏側には、前述のセーフ球通路孔およびアウト球通路孔の裏側を覆う図示しない不正防止用の裏カバーが取り付けられている。この裏カバーと、化粧板21の裏面との間には、化粧板21の裏面に沿って下方へ延びる所定の隙間が設けられ、この隙間により、遊技球を排出するための排出空間が形成されている。
裏カバーの下端は、開放されており、セーフ球通路孔およびアウト球通路孔を通って遊技盤20の裏面に排出された遊技済みの遊技球は、前述の排出空間を通って下方に落下するようになっている。
【0028】
(球貯留供給機構40)
球貯留供給機構40は、図2の如く、島側から供給される予備賞球を蓄えるための貯留タンク41と、貯留タンク41内に貯留された予備賞球を整列して流下させるタンクレール42とを有するものとなっている。
このうち、貯留タンク41は、取付姿勢において上面が開放されるとともに図2中左側に向かって下り勾配となっており、その最下位置でタンクレール42と連通している。
タンクレール42は、図2中前後に側壁を有する断面溝形状に形成されるとともに図2中左右に長い樋状部材からなるものである。ここで、タンクレール42は、遊技球を図2中右側の端部へ向かって導くように、その底面が図2中右側に向かって下り勾配とされた状態で裏セット盤BSPにねじ止めされている。
【0029】
タンクレール42の底面には、遊技球の進行方向に向かって左右にタンクレール42の内部を仕切るとともに、当該タンクレール42の長手方向に延びる図示しない仕切壁が立設されている。これにより、タンクレール42には、予備の払い出し用遊技球である予備賞球が通る通路である図示しない二列の予備賞球通路が、予備賞球の進行方向に向かって左右に並列に形成されている。
このようなタンクレール42は、図2及び図3に示すように、その高さレベルが低い方の端部近傍の部分が下方に略直角に折り曲げられるとともに、その下向きの端面に開口が設けられている。これにより、タンクレール42の当該端部近傍の部分は、予備賞球を下方の賞球払出機構50へ送り出す偏向出口部43となっている。
【0030】
この偏向出口部43の上流側には、図2〜図4に示すように、その内部を流下してくる予備賞球を、その場に停止させるための球止め部材420が回動可能に設けられている。必要に応じて、球止め部材420を回動させて、予備賞球通路を球止め部材420で閉鎖することにより、偏向出口部43から、賞球払出機構50への予備賞球の供給を停止させることができるようになっている。
(賞球払出機構50)
賞球払出機構50は、図2〜図4に示すように、裏セット盤BSPに支持されるとともに、S字形状に折れ曲がった部位を有するカーブレール52と、このカーブレール52の下方に配置されるとともに、所定の条件に基づいて予備賞球を払い出すための球払出装置53と、カーブレール52の図3中手前側に配置されて、当該カーブレール52の全体を覆う蓋部材55(図3においては図示略)とを備えたものとなっている。
【0031】
カーブレール52は、偏向出口部43から送り出された所定数の予備賞球PBを受けて待機保持させるための待機通路52a,52bが並列に設けられたものである。これらの待機通路52a,52bは、図4の如く、パチンコ機PMの正面側及び裏面側にそれぞれ配設されている。このうち、裏面側に配置された待機通路52bが蓋部材55に直接覆われている。
球払出装置53は、図4に示すように、カーブレール52からの予備賞球を受ける受容口53a,53bと、図3に示すように、図3中左側に配置された払出球出口53cと、図3中右側に配置された回収球出口53dとを備えたものとなっている。
【0032】
受容口53a,53bは、図4の如く、パチンコ機PMの正面側及び裏面側にそれぞれ配設されるとともに、待機通路52a,52bと連結されて、待機通路52a,52bからの予備賞球が投入可能となった開口である。
払出球出口53cは、遊技者に払い出すための予備賞球を球皿部6aに向かって送り出す開口である。一方、回収球出口53dは、島側に戻すべき予備賞球を図示しない回収樋に向かって送り出すための開口となっている。
このような球払出装置53の内部には、図3〜図9に示すように、それぞれが逆Y字形に分岐した二つの球通路531,532が、当該パチンコ機PMの正面側及び裏面側に並んで形成されている。
【0033】
このうち、球通路531は、当該パチンコ機PMの正面側に配置された受容口53aに接続された進入路531aと、払出球出口53cに接続された払出路531c(図6にのみ示す。)と、回収球出口53dに接続された回収路531d(図6にのみ示す。)とを備えた通路となっている。
一方、球通路532は、当該パチンコ機PMの背面側に配置された受容口53bに接続された進入路532bと、払出球出口53cに接続された払出路532cと、回収球出口53dに接続された回収路532dとを備えた通路となっている。
ここで、球払出装置53には、図3及び図4の如く、球通路531,532の各分岐点において払出球出口53c及び回収球出口53dのいずれか一方に予備賞球PBを選択的に送り込むための二つのインペラ533,534と、これらのインペラ533,534を連結する回転軸535と、この回転軸535を回転駆動するステッピングモータ536と、払出路531c,532cの所定箇所に設けられるとともに、当該所定箇所を通過する予備賞球PBの検出を行う遊技球検出デバイス537,538と、これらを周辺を覆うカバー539とが備えられている。なお、図3においては、ステッピングモータ536及びカバー539は、図示が省略されている。
【0034】
インペラ534は、図5〜図10に示すように、3枚の扇形の羽根部534aを備えたものである。これらの羽根部534aは、それぞれが中心角約60度の扇形に形成され、互いの間に60度の角度間隔をおいて円周方向に配列されたものとなっている。
ここで、インペラ534に設けられた羽根部534aの径方向の寸法は、図7及び図8に示すように、進入路532bの直下に配置されると、進入路532bから予備賞球PBを完全に脱出させることがない大きさとなっている。また、羽根部534a同士の間隔は、遊技球PBの直径より若干大きな寸法となっている。
インペラ533は、図6〜図10の如く、インペラ534と同様に、中心角約60度の扇形に形成された3枚の羽根部533aが、互いの間に60度の角度間隔をおいて円周方向に配列されたものとなっている。
【0035】
また、インペラ533に設けられた羽根部533aは、インペラ534と同様に、その径方向の寸法が、進入路531aの直下に配置されると、進入路531aから予備賞球PBを完全に脱出させることがない大きさとされ、且つ、羽根部533a同士の間隔が、遊技球PBの直径より若干大きな寸法となっている。
そして、インペラ533は、インペラ534とは、回転角度位置が互いに60度ずれた位置に配置されている。
以上により、ステッピングモータ536の回転速度を制御しつつ、回転軸535を一定の回転速度で反時計方向に回転駆動すると、所定時間あたり、所定数の予備賞球PBを払出球出口53cから送り出すことが可能となっている。
【0036】
逆に、ステッピングモータ536の回転速度を制御しつつ、回転軸535を一定の回転速度で時計方向に回転駆動すると、所定時間あたり、所定数の予備賞球PBを回収球出口53dから送り出すことが可能となっている。
この際、払出球出口53c又は回収球出口53dから予備賞球PBが送り出されるに際には、待機通路52aに貯留された予備賞球PBと、待機通路52bに貯留された予備賞球PBとが交互に送り出されるようになっている。
(遊技球検出デバイス)
遊技球検出デバイス537,538は、図10(A)に示すように、一つの合成樹脂製パッケージに内蔵されて一体化されたものである。
【0037】
このような遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53に対して着脱可能となっている。すなわち、図9に示すように、球払出装置53の上部を覆うボンネット部材53eを開いた状態にすると、遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53の装着孔53fから容易に抜き取れるようになっている。そして、清掃等の必要なメンテナンスを終えた後に、遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53の装着孔53fに、容易に再装着することができるようになっている。
ここで、遊技球検出デバイス537,538は、遊技球検出デバイス537の検出位置が払出路531cである一方、遊技球検出デバイス538の検出位置が払出路532cである点で相違しているが、それ以外の点、例えば、自体を構成する部品や構造が同一である。このため、以下においては、遊技球検出デバイス538についてのみ説明し、遊技球検出デバイス537の説明は省略する。
【0038】
遊技球検出デバイス538は、図11に示すように二組の遊技球検出センサ541,542を備えたものとなっている。また、遊技球検出デバイス538は、図7〜図11に示すように、予備賞球PBの進行方向両側に配置される一対の柱状部538aを有する門型換言すると、全体形状が逆U字形となったものである。遊技球検出デバイス538の柱状部538aの各々は、払出路532cに向かって突出し、その先端部分が払出路532cの内部に到達している。これにより、一対の柱状部538aの間に予備賞球PBが流通するようになっている。
図11に示すように、遊技球検出センサ541は、赤外光を出す発光素子である赤外線発光ダイオード541aと、赤外光を受ける受光素子であるフォトトランジスタ541bとを備えた光学検出デバイスである。ここで、赤外線発光ダイオード541aとフォトトランジスタ541bとは、異なる柱状部538aの内部に設けられている。これにより、赤外線発光ダイオード541aの発光面541cと、フォトトランジスタ541bの受光面541dとが対向配置され、その間に赤外光の通過する光路541eが設定されている。そして、この光路541eを横切るように遊技球PBが通過すると、赤外光が遮断されて、フォトトランジスタ541bから遮断信号が出力されるようになっている。
【0039】
汚れ検出センサ542は、遊技球検出センサ541と同様に、赤外線発光ダイオード542aと、フォトトランジスタ542bとを備えた光学検出デバイスであり、赤外線発光ダイオード542aとフォトトランジスタ542bとが異なる柱状部538aに内蔵され、それらの発光面542c及び受光面542dが対向配置され、その間に赤外光の通過する光路542eが設定されたものとなっている。そして、遊技球検出センサ541と同様に、汚れ検出センサ542の光路542eを横切るように遊技球PBが通過すると、赤外光が遮断されて、フォトトランジスタ542bから遮断信号が出力されるようになっている。
【0040】
ここで、遊技球検出センサ541は、遊技球PBの中心を通るように光路541eが設定された物体検出センサとなっている。
一方、汚れ検出センサ542は、遊技球PBの中心を外れるように光路542eが設定された物体検出センサとなっている。
具体的には、汚れ検出センサ542は、発光面542cと受光面542dとを結ぶ直線が、払出路532cの両側の壁面における遊技球PBが接触しない領域と交わるように、その発光面542c及び受光面542dが配設されている。また、汚れ検出センサ542の光路542eの位置は、上述した領域と交差する範囲であって、且つ、払出路532cを通過する遊技球PBの中心になるべく近い位置に設定することが好ましい。このようにすることにより、検出幅を長く取ることができ、遊技球検出デバイス538の信頼性を向上することができる。
【0041】
また、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541aは、図11中右側の柱状部538aに設けられ、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bは、図11中左側の柱状部538aに設けられている。一方、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aは、図11中左側の柱状部538aに設けられ、汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bは、図11中右側の柱状部538aに設けられている。
これにより、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542は、その赤外線発光ダイオード541a,542aの発光面541c,542c同士、及び、そのフォトトランジスタ541b,542bの受光面541d、542d同士が、それぞれ対向する柱状部538aの側面、換言すると、払出路532cの互いに対向する内側面に配置されている。
【0042】
次に、遊技球検出デバイス538を利用して、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していないか否か検出する検出動作と、一般的な予備賞球PBの通過検出動作とを行う制御手段について説明する。なお、この制御手段の説明に先立って、まず、一般入賞口24等の入賞口に遊技球が入ってから、球払出装置が遊技者に遊技球を払い出すまでの動作について、簡単に説明しておく。
まず、一般入賞口24等の入賞口に遊技球が入ると、図12に示すように、各入賞口に取り付けられた入賞球検出センサから主制御装置91へ入賞信号が送信される。
主制御装置91は、入賞信号を受信すると、どの入賞口が入賞信号を送信したかを判別し、当該入賞口に入賞したことに対応した遊技球の払出数を示す賞球数信号を球払出制御装置92に送出する。
【0043】
球払出制御装置92は、ステッピングモータ536を駆動させるために、球払出装置53へ払出指令信号を出力する。なお、球払出制御装置92が出力する払出指令信号は、ステッピングモータ536を直接駆動することができる電力パルス信号でもよい。
球払出装置53が予備賞球としての遊技球を払い出すと、遊技球検出デバイス538は、フィードバック信号、具体的には、払い出した遊技球の数に応じたパルス信号を球払出制御装置92に戻し、このフィードバック信号により、球払出制御装置92は、主制御装置91が指示した数の遊技球を確実に遊技者に払い出せるようになっている。
この際、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していると、球払出制御装置92は、払い出した遊技球の数に正確に対応したフィードバック信号を受信できないので、遊技球検出デバイス538は、汚れが付着していないか否かを検出するために、二組の遊技球検出センサ541,542を備えている。
【0044】
次に、遊技球検出デバイス538を利用して、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していないか否か検出する制御手段について説明する。
汚れ付着検出を行う制御手段としては、様々な構成のものが採用できる。例えば、トランジスタ等の素子から構成される電子回路等からなるもの、ROMに焼き付けられた専用プログラムにより動作するワンチップCPUとして形成された専用のマイクロコンピュータからなるもの、あるいは、汚れ付着検出を行うプログラムがインストールされた汎用マイクロコンピュータからなるもの等が採用できる。ここで、汚れ付着検出を行う制御手段として、汎用マイクロコンピュータからなるものを採用すれば、他の装置やデバイスの制御にも当該汎用マイクロコンピュータが利用でき、汚れ付着検出のみを行うハードウエアを専用に設ける必要がなくなる。
【0045】
図13には、制御手段60の電気的な概略構成がブロック図にされて示されている。図13において、制御手段60は、遊技球検出デバイス537,538の異常を検出する異常検出装置でもある。具体的には、制御手段60は、遊技球検出デバイス538に設けられた遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542からの遮断信号を受け、この遮断信号に基づいて、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを検出し、遊技球検出デバイス538が汚れている場合には、遊技球の発射動作を停止させる強制停止信号を打球発射装置へ送るものとなっている。
また、制御手段60には、遊技球検出デバイス538が汚れていることを報知するための報知ランプと、打球発射装置の強制停止を解除するために電源装置94の背面に設けられたリセットスイッチRSとが電気的に接続されている。
【0046】
そして、制御手段60は、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542から遮断信号が入力されたか否かを判定する入力判定部61と、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542からの遮断信号に基づき、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定する比較判定部62と、この比較判定部62の判定に基づき報知ランプを点灯する報知制御部63と、比較判定部62の判定に基づき打球発射装置の強制停止を行う発射制御部64とを有するものとなっている。
このうち、入力判定部61には、遊技球検出センサ541からの遮断信号が遊技球の通過によるものであるか否かについて判定する正常検出入力判定部611と、汚れ検出センサ542からの遮断信号が遊技球の通過によるものであるか否かについて判定する汚れ検出入力判定部612とを備えたものである。
【0047】
正常検出入力判定部611は、遊技球検出センサ541からの遮断信号について、当該遮断信号の信号レベル及び継続時間が規定の範囲にあるか否かを判定し、規定の範囲にある場合には、遊技球検出センサ541からの遮断信号(以下、「第1遮断信号」という。)を波形整形した後に比較判定部62へ送信するものである。
汚れ検出入力判定部612は、汚れ検出センサ542からの遮断信号について、当該遮断信号の信号レベル及び継続時間が規定の範囲にあるか否かを判定し、規定の範囲にある場合には、汚れ検出センサ542からの遮断信号(以下、「第2遮断信号」という。)を波形整形した後に比較判定部62へ送信するものである。ここで、第2遮断信号の継続時間の最大値は、汚れ検出センサ542の光路542eの設定位置により相違し、汚れ検出センサ542の光路542eが、遊技球検出センサ541の光路541eに近づく程大きくなるが、図14においては、第1遮断信号の半分程度に示されている。
【0048】
比較判定部62は、第1遮断信号及び第2遮断信号に基づいて遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定すると、報知制御部63を介して報知ランプを点灯するとともに、発射制御部64を介して打球発射装置を強制的に停止させるものである。また、遊技球検出デバイス538から汚れを取り除いた後に、リセットスイッチRSが操作されると、当該リセットスイッチRSからリセット信号が出力されるようになっている。そして、比較判定部62は、リセットスイッチRSからリセット信号を受信すると、報知ランプを消灯するとともに、打球発射装置の強制停止を解除する機能をも有している。
【0049】
ここで、比較判定部62は、次に説明する汚れ識別手段としての汚れ識別部621により、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定するものとなっている。
汚れ識別部621は、遊技球PBの中心を通るように光路541eが設定された遊技球検出センサ541から出力される第1遮断信号が、遊技球PBの中心を外れるように光路542eが設定された汚れ検出センサ542から出力される第2遮断信号よりも先に出力が開始され、且つ、第2遮断信号よりも後に出力が完了することを利用して、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定するものである。
より具体的に説明すると、汚れ識別部621には、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間を遊技球PBが通過する通過時間と同程度の所定時間である有効時間tが予め登録(記憶)されている。なお、有効時間tは、50msec以上100msec以下の範囲で設定するのが望ましい。
【0050】
そして、汚れ識別部621は、第1遮断信号及び第2遮断信号の両方が入力判定部61から出力され、さらに、入力判定部61が第2遮断信号の出力を完了してから、有効時間tが経過した後、第1遮断信号の出力が完了しているか否かを検知し、この検知結果に基づいて、遊技球検出デバイス538の汚れの有無を判定するようになっている。
すなわち、汚れ識別部621は、有効時間tが経過する後、第1遮断信号の出力が完了していれば、当該第1遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていないと判定するものとなっている。
一方、汚れ識別部621は、有効時間tが経過する後、第1遮断信号の出力が完了していなければ、当該第1遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定するものとなっている。
【0051】
次に、以上のような汚れ識別部621の動作を、図14に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図14において、汚れ識別部621は、所定周期で第1遮断信号及び第2遮断信号を監視、換言すると、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bの出力電圧及び汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bの出力電圧を所定周期でサンプリングしている。そして、図14中上向きの矢印は、サンプリング・タイミングを示すものである。
時刻T1において、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間に遊技球PBが到達したとすると、同時刻T1において、第1遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行し、次いで、時刻T2において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間に到達するので、同時刻T2において、第2遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。
【0052】
この後、時刻T3において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間から離脱するので、同時刻T3において、第2遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻り、次いで、時刻T4において、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間から遊技球PBが離脱するので、同時刻T4において、第1遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻る。
ここで、第2遮断信号の信号レベルが検知レベルから未検知レベルへ戻ってから、有効時間tが経過した後、第1遮断信号の信号レベルが検知レベルから未検知レベルへ戻っているので、換言すると、第2遮断信号の出力が完了してから有効時間tが経過した時刻T5において、第1遮断信号の出力が完了しているので、汚れ識別部621は、当該第1遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていないと判定する。これにより、汚れエラー報知は行われない。
【0053】
続いて、時刻T6において、遊技球検出センサ541に汚れが付着したとする。すると、同時刻T6において、第1遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。この後、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間に遊技球PBが到達しても、第1遮断信号の信号レベルに変化はなく、時刻T7において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間に到達すると、同時刻T7において、第2遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。
この後、時刻T8において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間から離脱するので、同時刻T8において、第2遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻るが、遊技球検出センサ541に汚れが付着したままなので、第2遮断信号の出力が完了してから有効時間tが経過した時刻T9においても、第1遮断信号が出力されたままとなる。
【0054】
このため、汚れ識別部621は、第1遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定する。これにより、時刻T9の後、リセットスイッチRSの操作が有効になる時刻T11となるまで、汚れエラー報知が行われ、打球発射装置は、強制的に停止される。
時刻T9から時刻T10までの間に、遊技球検出センサ541の汚れが排除され、時刻T10において、リセットスイッチRSが操作され、その後、所定時間が経過し、時刻T11となると、リセットスイッチRSの操作が有効になるので、同時刻T11において、汚れエラー報知が終了し、打球発射装置の強制停止が解除される。
【0055】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、汚れ検出センサ542の光路542eが遊技球PBの中心をはずれるように設定されているので、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aの発光面542c及びフォトトランジスタ542bの受光面542dは、払出路532cを進行していく遊技球PBの大円部分とは位置がずれ、遊技球PBの表面と接触することがなく、遊技球PBが汚れていても、遊技球PBが赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間を通過する際に、遊技球PBの汚れが発光面542c及び受光面542dに付着することを未然に防止することができる。
【0056】
また、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aの赤外光が汚れにより遮断されないようにし、汚れの付着による遮断信号の出力を防止するようにしたので、汚れ検出センサ542の遮断信号に基づいて、遊技球検出センサ541の遮断信号が汚れの付着により出力されたものでないことを確認することができ、汚れによる遊技球検出デバイス538の異常を検出することができる。
しかも、その継続時間を充分確保することができる遊技球検出センサ541の遮断信号に基づいて、遊技球PBの通過検出を行うようにしたので、遊技球PBの通過検出処理を確実に行うことができる。
【0057】
さらに、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード541a,542aの発光面541c,542c同士、及び、そのフォトトランジスタ541b,542bの受光面541d、542d同士を、払出路532cの対向する内側面にそれぞれ配置したので、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541aが発した赤外光を、汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bが受けることがなく、また、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aが発した赤外光を、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bが受けることがなくなり、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542が互いに干渉しあうことがなく、一つの遊技球検出デバイス538に二つの遊技球検出センサ541,542を設けても何ら不具合が発生することがない。
【0058】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、球検出器としては、一対の柱状部を有する逆U字形のものに限らず、図15に示すように、全体が長方形の環状に形成された遊技球検出デバイス538bでもよく、球検出器の具体的な形状は、実施にあたり適宜設定できる。
また、球検出器としては、前記実施形態における球通路に直接臨む球検出器に限らず、球通路を透明な筒状部材で形成し、この筒状部材の外側に設けられことにより、筒状部材の透明な側壁を介して球通路に間接的に臨む球検出器でもよい。
【0059】
さらに、以上の説明では、本発明に基づく球検出器を払出装置の一構成部品として採用した例について説明を行ったが、本発明は、前述の例による球検出器に限らず、各入賞口に設けられる球検出器、並びに、ゲート及び特定領域において遊技球を検出する球検出器等、弾球遊技機の適宜な位置で遊技球を検出する各種の球検出器に適用することができる。
また、本発明は、前述の例によるパチンコ遊技機に限らず、アレンジボールや雀球等、遊技球を利用する各種の弾球遊技機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機を示すガラス扉が開いた状態の正面図である。
【図2】前記実施形態に係る遊技機を示す背面図である。
【図3】前記実施形態に係るカーブレール及び賞球装置を示す拡大正面図である。
【図4】図3の矢視線IVから見た一部破断側面図である。
【図5】前記実施形態に係る賞球装置を示す一部破断した拡大斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線における断面図である。
【図7】図6のVII−VII線における断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線における断面図である。
【図9】前記実施形態に係る賞球装置を示す拡大断面図である。
【図10】前記実施形態に係る賞球装置の要部を示す拡大斜視図である。
【図11】前記実施形態に係る物体検出センサの要部を示す拡大断面図である。
【図12】前記実施形態における払出動作に係る部位(制御手段)を示すブロック図である。
【図13】前記実施形態に係る制御手段の電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図14】前記実施形態における汚れ検出動作に係るタイミングチャートである。
【図15】本発明の変形例を示す図11に相当する図である。
【図16】従来例を示す図11に相当する図である。
【符号の説明】
【0061】
532c 球通路としての払出路
537,538,538b 球検出装置としての遊技球検出デバイス
541 遊技球検出センサ
542 汚れ検出センサ
541a,542a 発光素子としての赤外線発光ダイオード
541b,542b 受光素子としてのフォトトランジスタ
541c,542c 発光面
541d,542d 受光面
541e,542e 光路
60 異常検出装置としての制御手段
621 汚れ識別手段としての汚れ識別部
PM 弾球遊技機としてのパチンコ機
PB 遊技球(予備賞球)
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球の数をカウントするための球検出器を備えた弾球遊技機に関し、特に汚れによる誤動作を減少させるようにした球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、前記球検出装置を備えた弾球遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、入賞口を狙って遊技球を発射し、入賞口に遊技球が入ると、遊技球の払い出しが受けられる遊技を行うパチンコ機等の弾球遊技機が利用されている。そして、一般的な弾球遊技機には、遊技者に払い出される遊技球の数を計数するために、賞球計数スイッチとして設けられ、この賞球計数スイッチには、その内部に投入された遊技球の通過を検出する球検出器が設けられている。
このような球検出器は、光を出す発光素子と、この発光素子からの光を受ける受光素子とを備えたものが一般的である。図16には、球検出器200の一例が示されている。図16において、球検出器200の発光素子201及び受光素子202は、遊技球203が通る球通路204の所定箇所に、発光素子201の発光面205と受光素子202の受光面206とが対向するように配置されている。そして、発光素子201と受光素子202との間には、発光素子201から出てきた光の光路207が設けられ、この光路207は、遊技球203の中心を光が通るように設定されている。
【0003】
このような球検出器200によれば、遊技球203の中心を光が通るように光路207が設定されているので、球通路204を進行していく遊技球203は、その大円部分(図16において光路207と重なる部分)が発光素子201と受光素子202との間を通り、当該遊技球203が発光素子201からの光を遮断し始めてから、その直径に相当する距離を移動し終わるまでの間、発光素子201からの光の遮断が継続されるようになり、光の遮断時間が充分確保され、これにより、遊技球203の通過検出が確実に処理できるようになっている。
【特許文献1】特開平11−290506号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような球検出器200を備えた弾球遊技機では、球検出器200の光路207が遊技球203の中心を通るように設定されているので、球通路204に球検出器200が直接臨む形態にあっては、遊技球203は、その表面が発光素子201の発光面205及び受光素子202の受光面206に接触可能となる。このため、遊技球203が発光素子201及び受光素子202の間を通過する際に、遊技球203の汚れが発光素子201の発光面205及び受光素子202の受光面206に付着することがあり、遊技球203の汚れが発光面205及び受光面206に付着すると、当該汚れが発光素子201の光を遮断し、遊技球203が通過しても、遊技球203が適切にカウントされず、遊技球203の計数が正常に行えなくなるおそれがある。
【0005】
ここで、弾球遊技機の外からは、前述の発光面205又は受光面206が汚れているか否かが判別できないので、汚れにより球検出器200に異常が発生しても、速やかに汚れが除去される可能性は少なく、当該異常がそのまま放置される場合が多い、という問題がある。
なお、球検出器200の異常がそのまま放置されると、遊技球203の計数が正確に行えない状態が続き、正常な遊技が行えなくなることから、遊技者と遊技場との間のトラブルにまで発展するおそれがある。
更に、上記形態の球検出器200を賞品球の計数に用いられる検出器として利用した場合には、遊技者に必要以上に多くの遊技球203が払い出されることとなり、特に深刻な問題となる。
【0006】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる球検出装置、その異常検出方法、及び、その異常検出装置、並びに、弾球遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)であって、当該球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)は、前記球通路(532c)の前記所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行うために設けられたものであり、前記汚れ検出センサ(542)は、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする。
【0008】
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)同士、及び、受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)同士が、それぞれ前記球通路(532c)の互いに対向する内側面に配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置によって行われる異常検出方法であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)に生じた異常を検出する異常検出方法であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサ(542)が遮断信号の出力を終えてから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサ(541)の遮断信号の出力を検知し、この検知結果に基づいて、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方の汚れによる異常を検出することを特徴とする。
【0010】
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置の異常を検出する異常検出装置であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)に生じた異常を検出する異常検出装置(60)であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)及び前記汚れ検出センサ(542)の両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサ(542)が遮断信号の出力を終えると計時を開始するとともに、計時を開始してから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサ(541)の遮断信号の出力が継続しているか否かを検知し、前記遊技球検出センサ(541)が遮断信号の出力を継続している場合には、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方が汚れていると識別する汚れ識別手段(621)を備えていることを特徴とする。
【0011】
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明に係る球検出装置を備えた弾球遊技機であり、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、光を出す発光素子(541a,542a)の発光面(541c,542c)と、前記光を受ける受光素子(541b,542b)の受光面(541d,542d)とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路(541e,542e)が設定され、この光路(541e,542e)を横切るように遊技球(PB)が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子(541b,542b)から遮断信号が出力される物体検出センサ(541,542)を備え、遊技球(PB)が通る球通路(532c)の所定箇所に前記物体検出センサ(541,542)が設けられ、この物体検出センサ(541,542)で当該所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行う球検出装置(537,538)を備えた弾球遊技機(PM)であって、前記球検出装置(537,538)には、二つの物体検出センサ(541,542)が設けられ、一方が遊技球(PB)の中心を通るように光路(541e)が設定された遊技球検出センサ(541)とされ、他方が遊技球(PB)の中心を外れるように光路(542e)が設定された汚れ検出センサ(542)とされ、前記遊技球検出センサ(541)は、前記球通路(532c)の前記所定箇所を通過する遊技球(PB)の検出を行うために設けられたものであり、前記汚れ検出センサ(542)は、前記遊技球検出センサ(541)の発光面(541c)及び受光面(541d)の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(請求項1の効果)
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、汚れ検出センサの光路が遊技球の中心をはずれるように設定されているので、汚れ検出センサの発光素子の発光面及び受光素子の受光面は、球通路を進行していく遊技球の大円部分とは位置がずれているので、発光面及び受光面の間の光路が、遊技球の通過によって生じる汚れの影響を受けることがない。
このため、汚れ検出センサは、汚れにより発光素子の光が遮断されることがなく、汚れの付着により遮断信号を出力することもない。
【0013】
このような汚れ検出センサの特性を利用し、汚れ検出センサの遮断信号により、遊技球検出センサの遮断信号が汚れの付着により出力されたものでないことを確認すれば、遊技球検出センサの遮断信号については、その継続時間を充分確保することができるので、これにより、遊技球の通過検出処理が確実に行えるようになるうえ、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる。
例えば、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサの両方から遮断信号が出力され、さらに、汚れ検出センサが遮断信号を出力するのを完了してから、発光素子及び受光素子の間を遊技球が通過する通過時間と同程度の所定時間が経過した後、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了したか否かを検知し、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了していれば、当該遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定でき、遊技球検出センサが遮断信号を出力するのを完了していなければ、当該遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定でき、これにより、汚れによる球検出器の異常が検出可能となる。
【0014】
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサとなる電子デバイスとして、同一スペックのものを採用しても、遊技球検出センサの発光素子の発した光が汚れ検出センサの受光素子に受光されることがなく、逆に、汚れ検出センサの発光素子の発した光が遊技球検出センサの受光素子に受光されることがなくなるので、遊技球検出センサ及び汚れ検出センサが互いに干渉しあうことがなく、一つの球検出器に二つの物体検出センサを設けても何ら不具合が発生することがない。
【0015】
(請求項3〜5の効果)
請求項3〜5記載の各発明によれば、上記した請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができる。
すなわち、請求項3〜5記載の各発明によれば、遊技球の中心からはずれるように汚れ検出センサの光路を設定し、汚れた遊技球が発光素子及び受光素子の間を通過しても、その発光素子の発光面及び受光素子の受光面に、遊技球の汚れが付かないようにしたので、遊技球が通過していない場合には、汚れ検出センサが遮断信号を出力することがない。これにより、遊技球検出センサが汚れにより遮断信号を出力し続けている場合には、汚れ検出センサの遮断信号の有無を参照すれば、遊技球検出センサの遮断信号が適正なものか否かが識別でき、その汚れによる動作異常を確実に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための最良の形態である一実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の本実施形態についての説明では、本発明に基づく球検出器を賞品球の計数を行う部位に搭載したものを例示して説明を行う。
図1〜図14は、本実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機を示すガラス扉が開いた状態の正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機を示す背面図、図3は、本実施形態に係るカーブレール及び賞球装置を示す拡大正面図、図4は、図3の矢視線IVから見た一部破断側面図、図5は、本実施形態に係る賞球装置を示す一部破断した拡大斜視図、図6は、図3のVI−VI線における断面図、図7は、図6のVII−VII線における断面図、図8は、図6のVIII−VIII線における断面図、図9は、本実施形態に係る賞球装置を示す拡大断面図、図10は、本実施形態に係る賞球装置の要部を示す拡大斜視図、図11は、本実施形態に係る物体検出センサの要部を示す拡大断面図、図12は、本実施形態における払出動作に係る部位を示すブロック図、図13は、本実施形態に係る制御手段の電気的な概略構成を示すブロック図、図14は、本実施形態における汚れ検出動作に係るタイミングチャートである。
【0017】
(パチンコ機PMの概略構成)
本実施形態に係る遊技機としてのパチンコ機PMは、図1の如く、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠を成す外枠1と、この外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されるとともに、外枠1に開閉可能に搭載される前枠2とを備えている。このうち、前枠2は、外枠1の正面左側上下に配設されたヒンジ部材3a,3bを介して外枠1に横開き開閉および着脱可能に取り付けられている。そして、正面右側に設けられた施錠金具4により、前枠2が外枠1の開口を閉鎖した状態が維持され、この状態で遊技に供される。
【0018】
前枠2の正面側には、当該前枠2の正面形状に応じて形成された方形状のガラス扉5および球皿6がともに横開き開閉及び着脱が可能に組付けられている。
これらのガラス扉5および球皿6は、施錠金具4および図示しないロック機構を利用して前枠2の前面を覆う閉鎖状態で保持されるようになっている。
このうち、球皿6には、払い出された遊技球を貯留して整列させる球皿部6aと、球皿部6aに貯留する遊技球を下方に排出させる球抜きボタン6bと、遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8とが設けられている。
また、図1において、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、所定のゲージ設定で構成された遊技盤20を収納する図示しない収容枠が形成されている。収容枠に嵌め込まれた遊技盤20は、図示しない複数の係合レバーにより着脱交換可能にセット保持されている。
【0019】
このように遊技盤20がセット保持された状態においては、遊技盤20の前面と、閉鎖状態にあるガラス扉5のガラス板とが所定間隔をおいて対向するように構成されており、これにより、遊技盤20の前面と、ガラス扉5のガラス板内面との間に、遊技球が落下移動する遊技領域空間が形成されるようになっている。
収容枠2aの裏側には、図2の如く、球貯留供給機構40や賞球払出機構50等を有する裏セット盤BSPが複数の係合レバー18により着脱可能に装備され、常には、遊技盤20の裏面を覆うように閉鎖保持されるようになっている。
裏セット盤BSPは、遊技盤20の背後に位置し、全体として収容枠2aの背面外郭サイズよりも幾分大きめの縦長方形形状を成したものとなっている。
【0020】
裏セット盤BSPの各部には、当該パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御装置91と、遊技者への遊技球の払出を制御する球払出制御装置92と、効果照明装置及び効果音響装置の作動制御を行うサブ制御基板93と、各装置、基板及び電子部品に所定の電力を供給する電源装置94と、遊技機の作動状態を遊技施設側に出力するための外部端子板96と、後述する特別図柄表示装置28の作動制御を行う図示しない画像処理基板と、遊技者に遊技球の払い出しを行う球払出装置53とが図2の如く配置されている。
このうち、電源装置94の背面には、本発明に基づく物体検出センサにより汚れが検出され、この汚れ検出により強制的に停止される遊技球発射動作の強制停止を解除するためのリセットスイッチRSが設けられている。このリセットスイッチRSによる強制停止解除の動作については後で詳述する。
【0021】
このようなパチンコ機PMは、全体が所要の後傾角度(例えば、1度以内の後傾角)で遊技施設の遊技島に縦向きに保持される。
図1に戻って、パチンコ機PMは、球皿6およびガラス扉5が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球皿部6aに遊技球を貯留させてから、操作ハンドル8を回動操作すると、遊技が開始されるようになっている。
すなわち、球皿部6aに貯留する遊技球が図示省略する球送り装置によって1球ずつ発射レール上の発射位置まで送り出され、遊技球が発射位置についた状態で、操作ハンドル8の操作レバーが回動操作されると、遊技球は、図示しない打球発射装置のハンマーに打ち出されて遊技盤20の外レール22aに案内されて、遊技領域PAに導かれ、これにより、パチンコゲームが展開されるようになっている。
【0022】
このような概要構成を備えたパチンコ機PMについて、以降では各部の構成をもう少し詳しく説明する。
遊技盤20は、所定板厚の積層合板の表面にセルが貼り付けられた化粧板21の前面に、ステンレス鋼板等を利用した帯状の外レール22aおよび内レール22b(これらを合わせて案内レール22と称する)が設けられたものである。遊技盤20の案内レール22に囲まれた内側の領域が遊技領域PAとなっている。この遊技領域PAには、多数本の遊技釘(図示略)、複数の風車23、一般入賞口24、始動入賞口25、大入賞口26、及び、周囲に飾り部を有した特別図柄表示装置28が設けられている。
【0023】
一般入賞口24は、ここに遊技球が入ると、当該遊技球をセーフ球とする処理のみが実行される、換言すると、所定数の遊技球の払い出しのみが実行されるように設定されている入賞口である。一般入賞口24の奥には、ここに入った遊技球を検出する図示しない入賞球検出センサ(具体的には、遊技球の通過を磁気的、光学的または電気的手段等により検出するセンサ)が取り付けられている。この一般入賞口24には、化粧板21を貫通する図示しないセーフ球通路孔が接続されており、一般入賞口24に入った遊技球は、セーフ球通路孔を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
始動入賞口25は、ここに遊技球が入ることにより、当該遊技球をセーフ球とする処理が実行されるだけでなく、図柄変動の契機となるように設定されている入賞口である。この始動入賞口25には、普通電動役物として、左右のチューリップ羽根を開閉させることができる、いわゆる電動チューリップが設けられている。
【0024】
始動入賞口25の奥には、一般入賞口24と同様に、入賞した遊技球を検出する図示しない入賞球検出センサが取り付けられている。また、始動入賞口25には、一般入賞口24と同様に、化粧板21を貫通するセーフ球通路孔(図示略)が接続されており、始動入賞口25に入賞した遊技球は、セーフ球通路孔を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
大入賞口26は、左右に長い方形状の開口であり、当該大入賞口26を開閉するための扉としての球受け部材を備えている。大入賞口26の球受け部材は、通常、閉鎖されており、遊技中において、所定の遊技条件の下で特別遊技状態が成立した、すなわち、特別図柄表示装置28に特定態様の図柄が表示されたときに、前方にほぼ90度倒されて大入賞口が開放されるように設定されている。これにより、大入賞口26は、前方を通過する遊技球をすべて、その内部に取り込むようになっている。
【0025】
大入賞口26の奥には、特定領域及び一般領域の二つの領域が左右に設けられている。特定領域及び一般領域の各々には、入賞球検出センサが取り付けられているとともに、一般入賞口24等と同様に、化粧板21を貫通する図示しないセーフ球通路孔が接続されている。大入賞口26から入ったセーフ球は、特定領域及び一般領域のいずれか一方を通って遊技盤20の裏面側に排出されるようになっている。
各入賞口24,25,26に遊技球が入ると、各入賞口に取り付けられた入賞球検出センサによって入賞したことが検出されるようになっている。そして、各入賞口に入った一つ一つの遊技球毎に、その入賞口の種類や遊技状況に応じた所定数の賞球が後述する賞球払出機構50から球皿6に払い出されるようになっている。
【0026】
また、特別図柄表示装置28は、具体的には、液晶パネル10を有する液晶表示装置であり、図1及び図2に示すように、遊技を行う遊技者に面して設けられた液晶パネル10の画面100に様々な画像の表示が可能となっている。特別図柄表示装置28の液晶パネル10は、遊技盤20の裏面側に取り付けられた前述の画像処理基板により制御され、その画面100には、遊技状況に応じて種々の情報が表示されるようになっている。
遊技領域PAの最下部には、入賞口24,25,26に入賞せずに落下した遊技球を集めて排出させるアウト口27が設けられている。アウト口27には、化粧板21を貫通する図示しないアウト球通路孔が接続されている。
【0027】
このアウト口27に集められた遊技球は、アウト球としてアウト球通路孔を通って遊技盤20の裏面に排出されるようになっている。
また、化粧板21の裏側には、前述のセーフ球通路孔およびアウト球通路孔の裏側を覆う図示しない不正防止用の裏カバーが取り付けられている。この裏カバーと、化粧板21の裏面との間には、化粧板21の裏面に沿って下方へ延びる所定の隙間が設けられ、この隙間により、遊技球を排出するための排出空間が形成されている。
裏カバーの下端は、開放されており、セーフ球通路孔およびアウト球通路孔を通って遊技盤20の裏面に排出された遊技済みの遊技球は、前述の排出空間を通って下方に落下するようになっている。
【0028】
(球貯留供給機構40)
球貯留供給機構40は、図2の如く、島側から供給される予備賞球を蓄えるための貯留タンク41と、貯留タンク41内に貯留された予備賞球を整列して流下させるタンクレール42とを有するものとなっている。
このうち、貯留タンク41は、取付姿勢において上面が開放されるとともに図2中左側に向かって下り勾配となっており、その最下位置でタンクレール42と連通している。
タンクレール42は、図2中前後に側壁を有する断面溝形状に形成されるとともに図2中左右に長い樋状部材からなるものである。ここで、タンクレール42は、遊技球を図2中右側の端部へ向かって導くように、その底面が図2中右側に向かって下り勾配とされた状態で裏セット盤BSPにねじ止めされている。
【0029】
タンクレール42の底面には、遊技球の進行方向に向かって左右にタンクレール42の内部を仕切るとともに、当該タンクレール42の長手方向に延びる図示しない仕切壁が立設されている。これにより、タンクレール42には、予備の払い出し用遊技球である予備賞球が通る通路である図示しない二列の予備賞球通路が、予備賞球の進行方向に向かって左右に並列に形成されている。
このようなタンクレール42は、図2及び図3に示すように、その高さレベルが低い方の端部近傍の部分が下方に略直角に折り曲げられるとともに、その下向きの端面に開口が設けられている。これにより、タンクレール42の当該端部近傍の部分は、予備賞球を下方の賞球払出機構50へ送り出す偏向出口部43となっている。
【0030】
この偏向出口部43の上流側には、図2〜図4に示すように、その内部を流下してくる予備賞球を、その場に停止させるための球止め部材420が回動可能に設けられている。必要に応じて、球止め部材420を回動させて、予備賞球通路を球止め部材420で閉鎖することにより、偏向出口部43から、賞球払出機構50への予備賞球の供給を停止させることができるようになっている。
(賞球払出機構50)
賞球払出機構50は、図2〜図4に示すように、裏セット盤BSPに支持されるとともに、S字形状に折れ曲がった部位を有するカーブレール52と、このカーブレール52の下方に配置されるとともに、所定の条件に基づいて予備賞球を払い出すための球払出装置53と、カーブレール52の図3中手前側に配置されて、当該カーブレール52の全体を覆う蓋部材55(図3においては図示略)とを備えたものとなっている。
【0031】
カーブレール52は、偏向出口部43から送り出された所定数の予備賞球PBを受けて待機保持させるための待機通路52a,52bが並列に設けられたものである。これらの待機通路52a,52bは、図4の如く、パチンコ機PMの正面側及び裏面側にそれぞれ配設されている。このうち、裏面側に配置された待機通路52bが蓋部材55に直接覆われている。
球払出装置53は、図4に示すように、カーブレール52からの予備賞球を受ける受容口53a,53bと、図3に示すように、図3中左側に配置された払出球出口53cと、図3中右側に配置された回収球出口53dとを備えたものとなっている。
【0032】
受容口53a,53bは、図4の如く、パチンコ機PMの正面側及び裏面側にそれぞれ配設されるとともに、待機通路52a,52bと連結されて、待機通路52a,52bからの予備賞球が投入可能となった開口である。
払出球出口53cは、遊技者に払い出すための予備賞球を球皿部6aに向かって送り出す開口である。一方、回収球出口53dは、島側に戻すべき予備賞球を図示しない回収樋に向かって送り出すための開口となっている。
このような球払出装置53の内部には、図3〜図9に示すように、それぞれが逆Y字形に分岐した二つの球通路531,532が、当該パチンコ機PMの正面側及び裏面側に並んで形成されている。
【0033】
このうち、球通路531は、当該パチンコ機PMの正面側に配置された受容口53aに接続された進入路531aと、払出球出口53cに接続された払出路531c(図6にのみ示す。)と、回収球出口53dに接続された回収路531d(図6にのみ示す。)とを備えた通路となっている。
一方、球通路532は、当該パチンコ機PMの背面側に配置された受容口53bに接続された進入路532bと、払出球出口53cに接続された払出路532cと、回収球出口53dに接続された回収路532dとを備えた通路となっている。
ここで、球払出装置53には、図3及び図4の如く、球通路531,532の各分岐点において払出球出口53c及び回収球出口53dのいずれか一方に予備賞球PBを選択的に送り込むための二つのインペラ533,534と、これらのインペラ533,534を連結する回転軸535と、この回転軸535を回転駆動するステッピングモータ536と、払出路531c,532cの所定箇所に設けられるとともに、当該所定箇所を通過する予備賞球PBの検出を行う遊技球検出デバイス537,538と、これらを周辺を覆うカバー539とが備えられている。なお、図3においては、ステッピングモータ536及びカバー539は、図示が省略されている。
【0034】
インペラ534は、図5〜図10に示すように、3枚の扇形の羽根部534aを備えたものである。これらの羽根部534aは、それぞれが中心角約60度の扇形に形成され、互いの間に60度の角度間隔をおいて円周方向に配列されたものとなっている。
ここで、インペラ534に設けられた羽根部534aの径方向の寸法は、図7及び図8に示すように、進入路532bの直下に配置されると、進入路532bから予備賞球PBを完全に脱出させることがない大きさとなっている。また、羽根部534a同士の間隔は、遊技球PBの直径より若干大きな寸法となっている。
インペラ533は、図6〜図10の如く、インペラ534と同様に、中心角約60度の扇形に形成された3枚の羽根部533aが、互いの間に60度の角度間隔をおいて円周方向に配列されたものとなっている。
【0035】
また、インペラ533に設けられた羽根部533aは、インペラ534と同様に、その径方向の寸法が、進入路531aの直下に配置されると、進入路531aから予備賞球PBを完全に脱出させることがない大きさとされ、且つ、羽根部533a同士の間隔が、遊技球PBの直径より若干大きな寸法となっている。
そして、インペラ533は、インペラ534とは、回転角度位置が互いに60度ずれた位置に配置されている。
以上により、ステッピングモータ536の回転速度を制御しつつ、回転軸535を一定の回転速度で反時計方向に回転駆動すると、所定時間あたり、所定数の予備賞球PBを払出球出口53cから送り出すことが可能となっている。
【0036】
逆に、ステッピングモータ536の回転速度を制御しつつ、回転軸535を一定の回転速度で時計方向に回転駆動すると、所定時間あたり、所定数の予備賞球PBを回収球出口53dから送り出すことが可能となっている。
この際、払出球出口53c又は回収球出口53dから予備賞球PBが送り出されるに際には、待機通路52aに貯留された予備賞球PBと、待機通路52bに貯留された予備賞球PBとが交互に送り出されるようになっている。
(遊技球検出デバイス)
遊技球検出デバイス537,538は、図10(A)に示すように、一つの合成樹脂製パッケージに内蔵されて一体化されたものである。
【0037】
このような遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53に対して着脱可能となっている。すなわち、図9に示すように、球払出装置53の上部を覆うボンネット部材53eを開いた状態にすると、遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53の装着孔53fから容易に抜き取れるようになっている。そして、清掃等の必要なメンテナンスを終えた後に、遊技球検出デバイス537,538は、球払出装置53の装着孔53fに、容易に再装着することができるようになっている。
ここで、遊技球検出デバイス537,538は、遊技球検出デバイス537の検出位置が払出路531cである一方、遊技球検出デバイス538の検出位置が払出路532cである点で相違しているが、それ以外の点、例えば、自体を構成する部品や構造が同一である。このため、以下においては、遊技球検出デバイス538についてのみ説明し、遊技球検出デバイス537の説明は省略する。
【0038】
遊技球検出デバイス538は、図11に示すように二組の遊技球検出センサ541,542を備えたものとなっている。また、遊技球検出デバイス538は、図7〜図11に示すように、予備賞球PBの進行方向両側に配置される一対の柱状部538aを有する門型換言すると、全体形状が逆U字形となったものである。遊技球検出デバイス538の柱状部538aの各々は、払出路532cに向かって突出し、その先端部分が払出路532cの内部に到達している。これにより、一対の柱状部538aの間に予備賞球PBが流通するようになっている。
図11に示すように、遊技球検出センサ541は、赤外光を出す発光素子である赤外線発光ダイオード541aと、赤外光を受ける受光素子であるフォトトランジスタ541bとを備えた光学検出デバイスである。ここで、赤外線発光ダイオード541aとフォトトランジスタ541bとは、異なる柱状部538aの内部に設けられている。これにより、赤外線発光ダイオード541aの発光面541cと、フォトトランジスタ541bの受光面541dとが対向配置され、その間に赤外光の通過する光路541eが設定されている。そして、この光路541eを横切るように遊技球PBが通過すると、赤外光が遮断されて、フォトトランジスタ541bから遮断信号が出力されるようになっている。
【0039】
汚れ検出センサ542は、遊技球検出センサ541と同様に、赤外線発光ダイオード542aと、フォトトランジスタ542bとを備えた光学検出デバイスであり、赤外線発光ダイオード542aとフォトトランジスタ542bとが異なる柱状部538aに内蔵され、それらの発光面542c及び受光面542dが対向配置され、その間に赤外光の通過する光路542eが設定されたものとなっている。そして、遊技球検出センサ541と同様に、汚れ検出センサ542の光路542eを横切るように遊技球PBが通過すると、赤外光が遮断されて、フォトトランジスタ542bから遮断信号が出力されるようになっている。
【0040】
ここで、遊技球検出センサ541は、遊技球PBの中心を通るように光路541eが設定された物体検出センサとなっている。
一方、汚れ検出センサ542は、遊技球PBの中心を外れるように光路542eが設定された物体検出センサとなっている。
具体的には、汚れ検出センサ542は、発光面542cと受光面542dとを結ぶ直線が、払出路532cの両側の壁面における遊技球PBが接触しない領域と交わるように、その発光面542c及び受光面542dが配設されている。また、汚れ検出センサ542の光路542eの位置は、上述した領域と交差する範囲であって、且つ、払出路532cを通過する遊技球PBの中心になるべく近い位置に設定することが好ましい。このようにすることにより、検出幅を長く取ることができ、遊技球検出デバイス538の信頼性を向上することができる。
【0041】
また、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541aは、図11中右側の柱状部538aに設けられ、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bは、図11中左側の柱状部538aに設けられている。一方、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aは、図11中左側の柱状部538aに設けられ、汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bは、図11中右側の柱状部538aに設けられている。
これにより、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542は、その赤外線発光ダイオード541a,542aの発光面541c,542c同士、及び、そのフォトトランジスタ541b,542bの受光面541d、542d同士が、それぞれ対向する柱状部538aの側面、換言すると、払出路532cの互いに対向する内側面に配置されている。
【0042】
次に、遊技球検出デバイス538を利用して、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していないか否か検出する検出動作と、一般的な予備賞球PBの通過検出動作とを行う制御手段について説明する。なお、この制御手段の説明に先立って、まず、一般入賞口24等の入賞口に遊技球が入ってから、球払出装置が遊技者に遊技球を払い出すまでの動作について、簡単に説明しておく。
まず、一般入賞口24等の入賞口に遊技球が入ると、図12に示すように、各入賞口に取り付けられた入賞球検出センサから主制御装置91へ入賞信号が送信される。
主制御装置91は、入賞信号を受信すると、どの入賞口が入賞信号を送信したかを判別し、当該入賞口に入賞したことに対応した遊技球の払出数を示す賞球数信号を球払出制御装置92に送出する。
【0043】
球払出制御装置92は、ステッピングモータ536を駆動させるために、球払出装置53へ払出指令信号を出力する。なお、球払出制御装置92が出力する払出指令信号は、ステッピングモータ536を直接駆動することができる電力パルス信号でもよい。
球払出装置53が予備賞球としての遊技球を払い出すと、遊技球検出デバイス538は、フィードバック信号、具体的には、払い出した遊技球の数に応じたパルス信号を球払出制御装置92に戻し、このフィードバック信号により、球払出制御装置92は、主制御装置91が指示した数の遊技球を確実に遊技者に払い出せるようになっている。
この際、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していると、球払出制御装置92は、払い出した遊技球の数に正確に対応したフィードバック信号を受信できないので、遊技球検出デバイス538は、汚れが付着していないか否かを検出するために、二組の遊技球検出センサ541,542を備えている。
【0044】
次に、遊技球検出デバイス538を利用して、遊技球検出デバイス538自身に汚れが付着していないか否か検出する制御手段について説明する。
汚れ付着検出を行う制御手段としては、様々な構成のものが採用できる。例えば、トランジスタ等の素子から構成される電子回路等からなるもの、ROMに焼き付けられた専用プログラムにより動作するワンチップCPUとして形成された専用のマイクロコンピュータからなるもの、あるいは、汚れ付着検出を行うプログラムがインストールされた汎用マイクロコンピュータからなるもの等が採用できる。ここで、汚れ付着検出を行う制御手段として、汎用マイクロコンピュータからなるものを採用すれば、他の装置やデバイスの制御にも当該汎用マイクロコンピュータが利用でき、汚れ付着検出のみを行うハードウエアを専用に設ける必要がなくなる。
【0045】
図13には、制御手段60の電気的な概略構成がブロック図にされて示されている。図13において、制御手段60は、遊技球検出デバイス537,538の異常を検出する異常検出装置でもある。具体的には、制御手段60は、遊技球検出デバイス538に設けられた遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542からの遮断信号を受け、この遮断信号に基づいて、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを検出し、遊技球検出デバイス538が汚れている場合には、遊技球の発射動作を停止させる強制停止信号を打球発射装置へ送るものとなっている。
また、制御手段60には、遊技球検出デバイス538が汚れていることを報知するための報知ランプと、打球発射装置の強制停止を解除するために電源装置94の背面に設けられたリセットスイッチRSとが電気的に接続されている。
【0046】
そして、制御手段60は、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542から遮断信号が入力されたか否かを判定する入力判定部61と、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542からの遮断信号に基づき、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定する比較判定部62と、この比較判定部62の判定に基づき報知ランプを点灯する報知制御部63と、比較判定部62の判定に基づき打球発射装置の強制停止を行う発射制御部64とを有するものとなっている。
このうち、入力判定部61には、遊技球検出センサ541からの遮断信号が遊技球の通過によるものであるか否かについて判定する正常検出入力判定部611と、汚れ検出センサ542からの遮断信号が遊技球の通過によるものであるか否かについて判定する汚れ検出入力判定部612とを備えたものである。
【0047】
正常検出入力判定部611は、遊技球検出センサ541からの遮断信号について、当該遮断信号の信号レベル及び継続時間が規定の範囲にあるか否かを判定し、規定の範囲にある場合には、遊技球検出センサ541からの遮断信号(以下、「第1遮断信号」という。)を波形整形した後に比較判定部62へ送信するものである。
汚れ検出入力判定部612は、汚れ検出センサ542からの遮断信号について、当該遮断信号の信号レベル及び継続時間が規定の範囲にあるか否かを判定し、規定の範囲にある場合には、汚れ検出センサ542からの遮断信号(以下、「第2遮断信号」という。)を波形整形した後に比較判定部62へ送信するものである。ここで、第2遮断信号の継続時間の最大値は、汚れ検出センサ542の光路542eの設定位置により相違し、汚れ検出センサ542の光路542eが、遊技球検出センサ541の光路541eに近づく程大きくなるが、図14においては、第1遮断信号の半分程度に示されている。
【0048】
比較判定部62は、第1遮断信号及び第2遮断信号に基づいて遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定すると、報知制御部63を介して報知ランプを点灯するとともに、発射制御部64を介して打球発射装置を強制的に停止させるものである。また、遊技球検出デバイス538から汚れを取り除いた後に、リセットスイッチRSが操作されると、当該リセットスイッチRSからリセット信号が出力されるようになっている。そして、比較判定部62は、リセットスイッチRSからリセット信号を受信すると、報知ランプを消灯するとともに、打球発射装置の強制停止を解除する機能をも有している。
【0049】
ここで、比較判定部62は、次に説明する汚れ識別手段としての汚れ識別部621により、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定するものとなっている。
汚れ識別部621は、遊技球PBの中心を通るように光路541eが設定された遊技球検出センサ541から出力される第1遮断信号が、遊技球PBの中心を外れるように光路542eが設定された汚れ検出センサ542から出力される第2遮断信号よりも先に出力が開始され、且つ、第2遮断信号よりも後に出力が完了することを利用して、遊技球検出デバイス538が汚れているか否かを判定するものである。
より具体的に説明すると、汚れ識別部621には、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間を遊技球PBが通過する通過時間と同程度の所定時間である有効時間tが予め登録(記憶)されている。なお、有効時間tは、50msec以上100msec以下の範囲で設定するのが望ましい。
【0050】
そして、汚れ識別部621は、第1遮断信号及び第2遮断信号の両方が入力判定部61から出力され、さらに、入力判定部61が第2遮断信号の出力を完了してから、有効時間tが経過した後、第1遮断信号の出力が完了しているか否かを検知し、この検知結果に基づいて、遊技球検出デバイス538の汚れの有無を判定するようになっている。
すなわち、汚れ識別部621は、有効時間tが経過する後、第1遮断信号の出力が完了していれば、当該第1遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていないと判定するものとなっている。
一方、汚れ識別部621は、有効時間tが経過する後、第1遮断信号の出力が完了していなければ、当該第1遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定するものとなっている。
【0051】
次に、以上のような汚れ識別部621の動作を、図14に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図14において、汚れ識別部621は、所定周期で第1遮断信号及び第2遮断信号を監視、換言すると、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bの出力電圧及び汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bの出力電圧を所定周期でサンプリングしている。そして、図14中上向きの矢印は、サンプリング・タイミングを示すものである。
時刻T1において、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間に遊技球PBが到達したとすると、同時刻T1において、第1遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行し、次いで、時刻T2において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間に到達するので、同時刻T2において、第2遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。
【0052】
この後、時刻T3において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間から離脱するので、同時刻T3において、第2遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻り、次いで、時刻T4において、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間から遊技球PBが離脱するので、同時刻T4において、第1遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻る。
ここで、第2遮断信号の信号レベルが検知レベルから未検知レベルへ戻ってから、有効時間tが経過した後、第1遮断信号の信号レベルが検知レベルから未検知レベルへ戻っているので、換言すると、第2遮断信号の出力が完了してから有効時間tが経過した時刻T5において、第1遮断信号の出力が完了しているので、汚れ識別部621は、当該第1遮断信号が遊技球の通過により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていないと判定する。これにより、汚れエラー報知は行われない。
【0053】
続いて、時刻T6において、遊技球検出センサ541に汚れが付着したとする。すると、同時刻T6において、第1遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。この後、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541a及びフォトトランジスタ541bの間に遊技球PBが到達しても、第1遮断信号の信号レベルに変化はなく、時刻T7において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間に到達すると、同時刻T7において、第2遮断信号の信号レベルが、未検知レベルから検知レベルへ移行する。
この後、時刻T8において、同遊技球PBが汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間から離脱するので、同時刻T8において、第2遮断信号の信号レベルが、検知レベルから未検知レベルへ戻るが、遊技球検出センサ541に汚れが付着したままなので、第2遮断信号の出力が完了してから有効時間tが経過した時刻T9においても、第1遮断信号が出力されたままとなる。
【0054】
このため、汚れ識別部621は、第1遮断信号が汚れの付着により発信されたものと認定し、遊技球検出デバイス538が汚れていると判定する。これにより、時刻T9の後、リセットスイッチRSの操作が有効になる時刻T11となるまで、汚れエラー報知が行われ、打球発射装置は、強制的に停止される。
時刻T9から時刻T10までの間に、遊技球検出センサ541の汚れが排除され、時刻T10において、リセットスイッチRSが操作され、その後、所定時間が経過し、時刻T11となると、リセットスイッチRSの操作が有効になるので、同時刻T11において、汚れエラー報知が終了し、打球発射装置の強制停止が解除される。
【0055】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、汚れ検出センサ542の光路542eが遊技球PBの中心をはずれるように設定されているので、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aの発光面542c及びフォトトランジスタ542bの受光面542dは、払出路532cを進行していく遊技球PBの大円部分とは位置がずれ、遊技球PBの表面と接触することがなく、遊技球PBが汚れていても、遊技球PBが赤外線発光ダイオード542a及びフォトトランジスタ542bの間を通過する際に、遊技球PBの汚れが発光面542c及び受光面542dに付着することを未然に防止することができる。
【0056】
また、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aの赤外光が汚れにより遮断されないようにし、汚れの付着による遮断信号の出力を防止するようにしたので、汚れ検出センサ542の遮断信号に基づいて、遊技球検出センサ541の遮断信号が汚れの付着により出力されたものでないことを確認することができ、汚れによる遊技球検出デバイス538の異常を検出することができる。
しかも、その継続時間を充分確保することができる遊技球検出センサ541の遮断信号に基づいて、遊技球PBの通過検出を行うようにしたので、遊技球PBの通過検出処理を確実に行うことができる。
【0057】
さらに、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード541a,542aの発光面541c,542c同士、及び、そのフォトトランジスタ541b,542bの受光面541d、542d同士を、払出路532cの対向する内側面にそれぞれ配置したので、遊技球検出センサ541の赤外線発光ダイオード541aが発した赤外光を、汚れ検出センサ542のフォトトランジスタ542bが受けることがなく、また、汚れ検出センサ542の赤外線発光ダイオード542aが発した赤外光を、遊技球検出センサ541のフォトトランジスタ541bが受けることがなくなり、遊技球検出センサ541及び汚れ検出センサ542が互いに干渉しあうことがなく、一つの遊技球検出デバイス538に二つの遊技球検出センサ541,542を設けても何ら不具合が発生することがない。
【0058】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、球検出器としては、一対の柱状部を有する逆U字形のものに限らず、図15に示すように、全体が長方形の環状に形成された遊技球検出デバイス538bでもよく、球検出器の具体的な形状は、実施にあたり適宜設定できる。
また、球検出器としては、前記実施形態における球通路に直接臨む球検出器に限らず、球通路を透明な筒状部材で形成し、この筒状部材の外側に設けられことにより、筒状部材の透明な側壁を介して球通路に間接的に臨む球検出器でもよい。
【0059】
さらに、以上の説明では、本発明に基づく球検出器を払出装置の一構成部品として採用した例について説明を行ったが、本発明は、前述の例による球検出器に限らず、各入賞口に設けられる球検出器、並びに、ゲート及び特定領域において遊技球を検出する球検出器等、弾球遊技機の適宜な位置で遊技球を検出する各種の球検出器に適用することができる。
また、本発明は、前述の例によるパチンコ遊技機に限らず、アレンジボールや雀球等、遊技球を利用する各種の弾球遊技機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機を示すガラス扉が開いた状態の正面図である。
【図2】前記実施形態に係る遊技機を示す背面図である。
【図3】前記実施形態に係るカーブレール及び賞球装置を示す拡大正面図である。
【図4】図3の矢視線IVから見た一部破断側面図である。
【図5】前記実施形態に係る賞球装置を示す一部破断した拡大斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線における断面図である。
【図7】図6のVII−VII線における断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線における断面図である。
【図9】前記実施形態に係る賞球装置を示す拡大断面図である。
【図10】前記実施形態に係る賞球装置の要部を示す拡大斜視図である。
【図11】前記実施形態に係る物体検出センサの要部を示す拡大断面図である。
【図12】前記実施形態における払出動作に係る部位(制御手段)を示すブロック図である。
【図13】前記実施形態に係る制御手段の電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図14】前記実施形態における汚れ検出動作に係るタイミングチャートである。
【図15】本発明の変形例を示す図11に相当する図である。
【図16】従来例を示す図11に相当する図である。
【符号の説明】
【0061】
532c 球通路としての払出路
537,538,538b 球検出装置としての遊技球検出デバイス
541 遊技球検出センサ
542 汚れ検出センサ
541a,542a 発光素子としての赤外線発光ダイオード
541b,542b 受光素子としてのフォトトランジスタ
541c,542c 発光面
541d,542d 受光面
541e,542e 光路
60 異常検出装置としての制御手段
621 汚れ識別手段としての汚れ識別部
PM 弾球遊技機としてのパチンコ機
PB 遊技球(予備賞球)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置であって、
当該球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサは、前記球通路の前記所定箇所を通過する遊技球の検出を行うために設けられたものであり、
前記汚れ検出センサは、前記物体検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする球検出装置。
【請求項2】
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサは、その発光素子の発光面同士、及び、その受光素子の受光面同士が、それぞれ前記球通路の互いに対向する内側面に配置されていることを特徴とする請求項1記載の球検出装置。
【請求項3】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置に生じた異常を検出する異常検出方法であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサの両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサが遮断信号の出力を終えてから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサの遮断信号の出力を検知し、この検知結果に基づいて、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方の汚れによる異常を検出することを特徴とする球検出装置の異常検出方法。
【請求項4】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置に生じた異常を検出する異常検出装置であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサの両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサが遮断信号の出力を終えると計時を開始するとともに、計時を開始してから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサの遮断信号の出力が継続しているか否かを検知し、前記遊技球検出センサが遮断信号の出力を継続している場合には、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方が汚れていると識別する汚れ識別手段を備えていることを特徴とする異常検出装置。
【請求項5】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを有し、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置を備えた弾球遊技機であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサは、前記球通路の前記所定箇所を通過する遊技球の検出を行うために設けられたものとなっており、
前記汚れ検出センサは、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものとなっていることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項1】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置であって、
当該球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサは、前記球通路の前記所定箇所を通過する遊技球の検出を行うために設けられたものであり、
前記汚れ検出センサは、前記物体検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものであることを特徴とする球検出装置。
【請求項2】
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサは、その発光素子の発光面同士、及び、その受光素子の受光面同士が、それぞれ前記球通路の互いに対向する内側面に配置されていることを特徴とする請求項1記載の球検出装置。
【請求項3】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置に生じた異常を検出する異常検出方法であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサの両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサが遮断信号の出力を終えてから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサの遮断信号の出力を検知し、この検知結果に基づいて、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方の汚れによる異常を検出することを特徴とする球検出装置の異常検出方法。
【請求項4】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを備え、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置に生じた異常を検出する異常検出装置であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサ及び前記汚れ検出センサの両方が遮断信号を出力する状態となった後、前記汚れ検出センサが遮断信号の出力を終えると計時を開始するとともに、計時を開始してから所定の時間が経過した時点で、前記遊技球検出センサの遮断信号の出力が継続しているか否かを検知し、前記遊技球検出センサが遮断信号の出力を継続している場合には、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方が汚れていると識別する汚れ識別手段を備えていることを特徴とする異常検出装置。
【請求項5】
光を出す発光素子の発光面と、前記光を受ける受光素子の受光面とが対向配置され、その間に前記光の通過する光路が設定され、この光路を横切るように遊技球が通過すると、前記光が遮断されて前記受光素子から遮断信号が出力される物体検出センサを有し、遊技球が通る球通路の所定箇所に前記物体検出センサが設けられ、この物体検出センサで当該所定箇所を通過する遊技球の検出を行う球検出装置を備えた弾球遊技機であって、
前記球検出装置には、二つの物体検出センサが設けられ、一方が遊技球の中心を通るように光路が設定された遊技球検出センサとされ、他方が遊技球の中心を外れるように光路が設定された汚れ検出センサとされ、
前記遊技球検出センサは、前記球通路の前記所定箇所を通過する遊技球の検出を行うために設けられたものとなっており、
前記汚れ検出センサは、前記遊技球検出センサの発光面及び受光面の少なくとも一方に汚れが付着したか否かを検出するために設けられたものとなっていることを特徴とする弾球遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−26159(P2006−26159A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210420(P2004−210420)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
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