説明

環状シラザン化合物及びその製造方法

【解決手段】下記式(1)


(式中、R1及びR2は炭素数1〜20の非置換又は置換の1価炭化水素基で、R1とR2が結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を成してもよく、各々同一又は異なっていてもよい。また、R1及びR2はヘテロ原子を含んでもよい。R3及びR4は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。a、bは1〜10の整数である。nは0〜2の整数である。)
で示される環状シラザン化合物。
【効果】本発明によれば、3級アミノ基を有する環状シラザン化合物を用いることで、混合、保存時に官能基自身と反応することを防ぐことができ、使用時に加水分解することにより、定量的、効率的に官能基を導入し、高分子材料に高い機械的特性を付与することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料添加剤、接着剤、シランカップリング剤、表面処理剤等として有用な、環状シラザン化合物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミノ基を有した有機ケイ素化合物は、塗料添加剤、接着剤、シランカップリング剤、表面処理剤等として有用であり、高分子材料の機械的特性や耐熱性を向上させる目的で無機材料(例えばガラス繊維、金属、酸化物充填剤)を添加する場合、上記有機ケイ素化合物を用いることで、高分子材料と無機材料との密着性向上や無機材料の分散状態が良くなることが知られており、期待される添加効果がより高くなることが知られている。特に、3級アミノ基と2級アミノ基を有した有機ケイ素化合物、例えば、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランやN−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランといった化合物が有用であることが開示されている(特許文献1:特開平10−017817号公報)。
【0003】
しかし、上記アミノ基を有した有機ケイ素化合物のように窒素原子に結合した活性な水素原子を有する場合、密着性の向上といった添加効果は高いものの、その窒素原子と反応する官能基、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、酸無水物を有する高分子材料と混合又はその組成物を保存する際に反応してしまい、処理した無機材料が十分に分散できなかったり、高分子材料が高架橋化し組成物の粘度が上がったり、硬化するといった問題が生じていた。
【0004】
また、上記のようなアミノ基含有有機ケイ素化合物を含め、アルコキシシラン化合物は使用する際の加水分解プロセス中には、相当量のアルコールが発生することは知られている。近年、地球温暖化や健康問題等に関係の深い環境問題において、揮発性有機化合物の削減が大きなテーマとして挙げられており、アルコキシシラン化合物から発生するアルコール量を削減することで揮発性有機化合物の削減に取り組む開発が行われており、添加効果が高く、かつ、アルコールの発生量が少ない有機ケイ素化合物が切望されている。
【0005】
よって、混合、保存時は安定であり、使用時には揮発性有機化合物の発生を抑制しつつ、十分な接着性、補強性が得られる塗料、接着剤等の添加剤として有用なアミノ基を有する有機ケイ素化合物の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−017817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、活性な水素原子を有さず、塗料や接着剤添加時に、官能基自身が反応してしまうのを防ぐことができ、使用時には任意で活性な水素を発生することで3級アミノ基と2級アミノ基を有する有機ケイ素化合物と同等の効果を示し、かつ、使用時に発生する揮発性有機化合物の低減が可能な有機ケイ素化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、後述する一般式(2)の3級及び2級アミノ基を有する有機化合物を分子内環化することによって得られる一般式(1)の環状シラザン化合物が、混合時や保存時には安定で、使用時に加水分解することで3級アミノ基と2級アミノ基を有する有機ケイ素化合物の効果を発揮し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は下記環状シラザン化合物及びその製造方法を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)
【化1】


(式中、R1及びR2は炭素数1〜20の非置換又は置換の1価炭化水素基で、R1とR2が結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を成してもよく、各々同一又は異なっていてもよい。また、R1及びR2はヘテロ原子を含んでもよい。R3及びR4は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。a、bは1〜10の整数である。nは0〜2の整数である。)
で示される環状シラザン化合物。
請求項2:
上記一般式(1)において、R1、R2がメチル基又はエチル基であり、かつ、aが2、bが3であることを特徴とする請求項1記載の環状シラザン化合物。
請求項3:
下記一般式(2)
【化2】


(式中、R1、R2、R3、R4、a、b及びnは請求項1の定義と同様である。)
で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物を分子内環化することを特徴とする請求項1又は2記載の環状シラザン化合物の製造方法。
請求項4:
酸性又は塩基性化合物存在下で製造することを特徴とする請求項3記載の環状シラザン化合物の製造方法。
請求項5:
シリル化剤の存在下で製造することを特徴とする請求項3又は4記載の環状シラザン化合物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、3級アミノ基を有する環状シラザン化合物を用いることで、混合、保存時に官能基自身と反応することを防ぐことができ、使用時に加水分解することにより、定量的、効率的に官能基を導入し、高分子材料に高い機械的特性を付与することが可能である。更に、本発明の環状シラザン化合物は、分子内で脱アルコール環化しているため、使用時の加水分解により発生するアルコール量も削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1で得られた化合物の重クロロホルム溶液にて測定した1H−NMRスペクトルである。
【図2】実施例1で得られた化合物のIRスペクトルである。
【図3】実施例4で得られた化合物の重クロロホルム溶液にて測定した1H−NMRスペクトルである。
【図4】実施例4で得られた化合物のIRスペクトルである。
【図5】実施例5で得られた化合物の重クロロホルム溶液にて測定した1H−NMRスペクトルである。
【図6】実施例5で得られた化合物のIRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の環状シラザン化合物は、下記一般式(1)
【化3】


(式中、R1及びR2は炭素数1〜20の非置換又は置換の1価炭化水素基で、R1とR2が結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を成してもよく、各々同一又は異なっていてもよい。また、R1及びR2はヘテロ原子を含んでもよい。R3及びR4は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。a、bは1〜10の整数である。nは0〜2の整数である。)
で示される環状シラザン化合物である。
【0013】
上記一般式(1)中、R1及びR2は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、プロペニル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、n−ヘプチル基、ブテニル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基やアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、メチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネチル基、フェニルベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。また、炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換されていてもよく、該置換基としては、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子からなる基、シアノ基、アミノ基、芳香族炭化水素基、エステル基、エーテル基、アシル基、スルフィド基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基等が挙げられ、これらを組み合わせて用いることもできる。これらの置換基の置換位置は特に限定されず、置換基数も限定されない。また、R1とR2が結合して環を成した場合、R12N−は含窒素複素環となる。また、左記含窒素複素環は置換基を有していてもよく、該置換基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、ヘキシル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子からなる基、シアノ基、アミノ基、芳香族炭化水素基、エステル基、エーテル基、アシル基、チオエーテル基等が挙げられ、これらを組み合わせて用いることもできる。これらの置換基の置換位置は特に限定されず、置換基数も限定されない。このような含窒素複素環としては、具体的には、例えば、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、ピロリドン、ピペリドン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0014】
3及びR4は炭素数1〜10、好ましくは1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ビニル基、アリル基、メタリル基、ブテニル基、フェニル基等が例示され、特に、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基等が好ましい。
【0015】
本発明の上記一般式(1)で示される環状シラザン化合物を具体的に例示すると、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−メトキシ−2−メチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−メトキシ−2−メチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジエトキシ−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−ジプロピルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−エトキシ−2−メチル−1−ピペリジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2−エトキシ−2−メチル−1−メチルピペラジニルエチル−1−アザ−2−シラシクロヘキサン等が挙げられる。
【0016】
また、上記一般式(1)は、下記一般式(2)
【化4】


(式中、R1、R2、R3、R4、a、b及びnは上記と同様である。)
で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物を分子内環化することで製造することが可能である。
【0017】
上記一般式(2)中、R1、R2、R3、R4、n、a及びbは上記と同様であり、具体的に式(2)の化合物を例示すると、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルジメチルメトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルトリメトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−(2−ジメチルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルエトキシシラン、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルエトキシシラン、N−(2−ジプロピルアミノエチル)−4−アミノブチルジメチルエトキシシラン、N−ピペリジニルエチル−4−アミノブチルジメチルエトキシシラン、N−メチルピペラジニルエチル−4−アミノブチルジメチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0018】
本発明の製造方法において、圧力は特に制限はないが、アルコールを留去しながら製造する場合は減圧で行うほうが好ましい。圧力としては、10kPa以下、好ましくは5kPa以下である。なお、下限は通常0.01kPa以上である。
【0019】
本発明の製造方法において、反応温度は特に限定されず、室温下又は加熱下で行うことができる。適度な反応速度を得るためには加熱下で反応させることが好ましく、0〜200℃、特に50〜200℃が好ましい。また、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。
【0020】
本発明の製造方法において、触媒等は特に用いなくてもよいが、反応速度を向上するために用いるほうが好ましい。用いられる触媒としては、通常のエステル交換触媒として用いられる酸性又は塩基性化合物が挙げられ、具体的には、酸性化合物としては、硫酸、硫酸アンモニウム、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸といった酸とその誘導体やそのアンモニウム塩、ピリジニウム塩等のイオン性含窒素化合物誘導体又は無機塩等が例示される。一方、塩基性化合物としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液、ナトリウムエトキシド、ナトリウムフェノキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属オルガノオキシド等が例示される。
【0021】
酸性又は塩基性化合物の使用量は特に限定されないが、反応性、生産性の点から一般式(1)で示される化合物1モルに対し、0.01〜10モル、特に0.1〜5モルの範囲が好ましい。
【0022】
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
【0023】
また、本発明の環状シラザン化合物は、上記一般式(2)で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物を分子内環化する際に、R567Si−基(R5、R6及びR7は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。)を有するシリル化剤の存在下で製造することが可能である。
【0024】
上記反応で用いられるシリル化剤としては、トリメチルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、トリメチルヨードシラン、トリエチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン等のR567SiX(R5、R6、R7は上記の通りであり、Xは塩素原子等のハロゲン原子)で表されるトリオルガノハロシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等の(R567Si)2NH(R5、R6、R7は上記の通り)で表されるシラザン化合物、その他のシラザン化合物、ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリエチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド等のCR3C(−OSiR567)=NSiR567(Rは水素原子又はフッ素原子、R5、R6、R7は上記の通り)で表されるシリルアミド化合物、トリメチルシリルメタンスルホナート、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート等のCR3SO3SiR567(Rは水素原子又はフッ素原子、R5、R6、R7は上記の通り)で表されるシリルスルホン酸化合物が例示される。
【0025】
上記一般式(2)で示される化合物と、シリル化剤との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(2)で示される化合物1モルに対し、シリル化剤を、シリル基のモル数で1〜4モル、特に1〜2モルの範囲が好ましい。
【0026】
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜150℃、特に20〜130℃が好ましく、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。
【0027】
上記反応は、無触媒でも進行するが、触媒を用いることもできる。用いられる触媒としては、酸性化合物が挙げられ、硫酸、スルホン酸といった酸とその誘導体やそのアンモニウム塩、ピリジニウム塩又は無機塩等が例示される。
【0028】
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
【0029】
本発明の製造方法によって得られる有機ケイ素化合物は、その目的品質に応じて、蒸留、ろ過、洗浄、カラム分離、固体吸着剤等の各種の精製法によって更に精製して使用することもできる。触媒等微量不純物を取り除き、高純度にするためには、蒸留による精製が好ましい。
【0030】
なお、上記式(2)の化合物を製造する方法としては、例えば下記式
【化5】

で示されるアミンと、下記式
X−(CH2b−SiR3n(OR43-n
(上記式中、R1、R2、R3、R4、a、b、nは上記の通り。Xはハロゲン原子を示す。)
で示される化合物を後者1モルに対し前者1〜10モル、特に2〜5モルの割合で反応させる方法が挙げられる。
【0031】
本発明の有機ケイ素化合物の用途は特に限定されるものではないが、具体的には、無機充填剤の表面処理、液状封止剤、鋳物用鋳型、樹脂の表面改質、高分子変性剤及び水系塗料の添加剤等を挙げることができる。この場合、本発明の有機ケイ素化合物に加え、本発明の効果を損なわない範囲であれば、顔料、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、pH調節剤、フィルム形成剤、帯電防止剤、抗菌剤、界面活性剤、染料等から選択される他の添加剤の1種以上を含有するものであってもよい。
【実施例】
【0032】
以下、合成例及び実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0033】
[合成例1]N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、ジエチルエチレンジアミン230g(2.0モル)を仕込み、3−クロロプロピルトリメトキシシラン100g(0.50モル)を120±5℃で3時間かけて滴下し、その温度で2時間撹拌した。塩を除去後、得られた反応液を蒸留することで、沸点108〜110℃/0.4kPaの無色透明の留分118gを得た。
【0034】
[実施例1]2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの合成
温度計、コンデンサー、ディーンスターク、充填塔(内径20mm、長さ150mm、充填物:マクマホンパッキン)を備えたフラスコに、合成例1で得られたN−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン56g(0.20モル)とナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.38g(1モル%)を仕込み、3.0kPaで5時間還流し、引き続き留出することで、沸点137〜138℃/3.0kPaの無色透明の留分39gを得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)、IRスペクトルを測定した。質量スペクトルの結果を下記に示す。また、図1には1H−NMRスペクトルのチャート、図2にはIRスペクトルのチャートを示した。
質量スペクトル
m/z 246,231,160,130,86
以上の結果より、得られた化合物は2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンであることが確認された。
【0035】
[実施例2]シリル化剤及び酸性化合物を用いた2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、合成例1で得られたN−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン56g(0.20モル)とピリジニウムトリフルオロメタンスルホナート2.3g(5モル%)を仕込み、ヘキサメチルジシラザン38g(0.24モル)を65±5℃で3時間かけて滴下し、生成したトリメチルメトキシシランの還流下6時間撹拌した。得られた反応液を蒸留することで、沸点137〜138℃/3.0kPaの無色透明の留分34gを得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)、IRスペクトルを測定した結果、得られた化合物は2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンであることが確認された。
【0036】
[実施例3]酸性化合物を用いた2,2−ジメトキシ−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの合成
温度計、コンデンサー、ディーンスターク、充填塔(内径20mm、長さ150mm、充填物:マクマホンパッキン)を備えたフラスコに、合成例1で得られたN−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン56g(0.20モル)とピリジニウムトリフルオロメタンスルホナート0.48g(2モル%)を仕込み、3.0kPaにて加熱し、メタノールを深冷トラップにて捕集しながら5時間還流し、引き続き蒸留することで、沸点137〜138℃/3.0kPaの無色透明の2,2−ジメトキシ−1−(β−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンを36g得た。
【0037】
[合成例2]N−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温計を備えたフラスコに、ジエチルエチレンジアミン230g(2.0モル)を仕込み、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン92g(0.50モル)を120±5℃で3時間かけて滴下し、その温度で2時間撹拌した。塩を除去後、得られた反応液を蒸留することで、沸点114〜115℃/0.4kPaの無色透明の留分108gを得た。
【0038】
[実施例4]シリル化剤を用いた2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温計を備えたフラスコに、合成例2で得られたN−(2−ジエチルアミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン52g(0.20モル)とトリエチルアミン24g(0.24モル)を仕込み、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル49g(0.22モル)を25〜45℃で2時間かけて滴下し、そのまま2時間撹拌した。塩を除去した後、得られた反応液を蒸留することで、沸点128〜129℃/3.0kPaの無色透明の留分30gを得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)、IRスペクトルを測定した。質量スペクトルの結果を下記に示す。また、図3には1H−NMRスペクトルのチャート、図4にはIRスペクトルのチャートを示した。
質量スペクトル
m/z 230,215,144,114,86
以上の結果より、得られた化合物は2−メトキシ−2−メチル−1−(2−ジエチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンであることが確認された。
【0039】
[合成例3]N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温計を備えたフラスコに、ジメチルエチレンジアミン176g(2.0モル)を仕込み、3−クロロプロピルトリエトキシシラン120g(0.50モル)を120±5℃で3時間かけて滴下し、その温度で3時間撹拌した。塩を除去後、得られた反応液を蒸留することで、沸点107〜108℃/0.2kPaの無色透明の留分117gを得た。
【0040】
[実施例5]シリル化剤を用いた2,2−ジエトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの合成
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温計を備えたフラスコに、合成例3で得られたN−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン52g(0.20モル)とトリエチルアミン24g(0.24モル)を仕込み、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル49g(0.22モル)を25〜45℃で2時間かけて滴下し、85±5℃で20時間撹拌した。塩を除去した後、得られた反応液を蒸留することで、沸点105〜106℃/1.0kPaの無色透明の留分28gを得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)、IRスペクトルを測定した。質量スペクトルの結果を下記に示す。また、図5には1H−NMRスペクトルのチャート、図6にはIRスペクトルのチャートを示した。
質量スペクトル
m/z 246,231,188,144,116,58
以上の結果より、得られた化合物は2,2−ジエトキシ−1−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンであることが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】


(式中、R1及びR2は炭素数1〜20の非置換又は置換の1価炭化水素基で、R1とR2が結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を成してもよく、各々同一又は異なっていてもよい。また、R1及びR2はヘテロ原子を含んでもよい。R3及びR4は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。a、bは1〜10の整数である。nは0〜2の整数である。)
で示される環状シラザン化合物。
【請求項2】
上記一般式(1)において、R1、R2がメチル基又はエチル基であり、かつ、aが2、bが3であることを特徴とする請求項1記載の環状シラザン化合物。
【請求項3】
下記一般式(2)
【化2】


(式中、R1、R2、R3、R4、a、b及びnは請求項1の定義と同様である。)
で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物を分子内環化することを特徴とする請求項1又は2記載の環状シラザン化合物の製造方法。
【請求項4】
酸性又は塩基性化合物存在下で製造することを特徴とする請求項3記載の環状シラザン化合物の製造方法。
【請求項5】
シリル化剤の存在下で製造することを特徴とする請求項3又は4記載の環状シラザン化合物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−162497(P2011−162497A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28638(P2010−28638)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】