説明

生分解性多層高分子フィルムおよびそれから製造された包装材

ポリ乳酸の第1の層と、ポリビニルアルコールの第2の層と、ポリ乳酸とポリビニルアルコール及び・又はデンプンとの混合物の少なくとも1つの中間層を有する高分子フィルムにおいて、1つ以上の中間層は、ポリ乳酸層と、ポリビニルアルコール層との間の接着性を提供する。このようなフィルムは、環境に優しく、優れた耐衝撃性を有し、これにより、比較的、重い重量のジャガイモ等の新鮮な生産物の包装に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、包装等に使用される高分子フィルムに関し、特に、管理された雰囲気条件等にある新鮮な植物性の素材を包装するための高分子フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、管理された雰囲気条件にある新鮮な植物性の素材を包装することが、広く使用されて、ジャガイモ、キノコ、イチゴ、スイートコーン、ブドウ、バナナ等の様々な新鮮な農産物の保存期限を延ばしてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
生分解性ポリビニルアルコールから手作業で作られた包装容器を、うまく使用して、このような植物性の素材の保存期限を延ばしてきたが、ポリビニルアルコールから作られる包装容器を高速包装作業機で作る際に、問題に突き当たった。
【0004】
高速包装作業機における、この問題を軽減するための提案は、比較的、高い水溶性と、比較的、高い融点を有するポリビニルアルコールを、比較的、低い水溶性と、比較的、低い融点を有するポリビニルアルコールと共に共押出し成型したフィルムを使用することであった。このポリビニルアルコールの内面と外面を形成するポリビニルアルコールの融点の差を適切に選択することにより、このような共押出し成型品によって、このようなフィルムを従来の高速包装作業機で使用することが可能である。しかし、このようなフィルムの内面の低温溶解度により、高湿度に晒されたときの分解、および包装容器に新鮮な農産物を収容したときの包装容器内の湿潤がもたらされるおそれがある。
【0005】
ポリビニルアルコールのみから製造されたフィルムにおける別の問題は、水分バリア性が、ほぼゼロであることである。これは、包装の内容物を乾燥した状態で保存することが重要な場合等、場合によっては都合がよい可能性があると同時に、包装された製品の容認できない重量減少につながる可能性もある。このため、フィルムの種々の最終用途に使用する種々の水蒸気透過速度を有するフィルム、例えば、呼吸速度の高い製品の包装容器用の水蒸気透過速度が高いフィルムや、呼吸速度の低い製品の包装容器用の水蒸気透過速度が低いフィルムの提供を実現することが望まれている。
【0006】
セロハン(または再生セルロース)等の商業的に利用可能で環境に優しいフィルムや、ポリ乳酸から作られたフィルムと違い、ブロー法によるポリビニルアルコール・フィルムは、比較的、丈夫で柔軟性があり、現在、このようなポリビニルアルコール・フィルムは、おそらく、ジャガイモ、タマネギ、パースニップ等の重量の重い製品の包装用の高光沢で透明なフィルムを作るための環境に優しい唯一の選択肢である。このため、新鮮な植物性の素材を包装することに使用するフィルムは、実質的にポリビニルアルコールを含有していることが望ましい。なお、これらは一般にヒートシール可能であることも必要である。
【0007】
ヒートシール可能なポリビニルアルコール・フィルムの提供に関連する問題は、生分解性があり、堆肥化可能で、熱可塑性物質で、食品と接触する用途に適し、融点が低く、このフィルムから作られた包装材の内部で遭遇するような高湿度に耐えうる、商業的に利用可能な材料を使用してシーリングを実施することが望ましいことである。
【0008】
ポリ乳酸は、ポリビニルアルコールとの親和性が一般に比較的、低い点を除き、ポリビニルアルコールに対しヒートシール可能な層として適した特性を有する。このため、結合層を使用して、ポリ乳酸層のポリビニルアルコールの層への接合を改善して、多層包装フィルムを形成することが、従来、提案されていた。しかし、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの間の結合層を形成するのに適したものとして提案されていた材料は、一般に環境に優しいものではない。さらに、このような従来、提案された結合層の使用は、包装フィルムそれ自体の製造過程を複雑にし、例えば、押し出しコーティング技術を使用して、結合層を形成することにより、得られるフィルムのコストの増大が必要になってしまう。加えて、従来のポリオレフィン系の結合層は一般に、高い水蒸気バリア性を示す。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、ポリ乳酸からなる第1の層と、ポリビニルアルコールからなる第2の層と、その間にある少なくとも1つの中間層とからなる高分子フィルムであって、1つ以上の中間層は、ポリビニルアルコール及び・又はデンプンと、ポリ乳酸の混合物からなる高分子フィルムが提供される。
【0010】
ポリ乳酸層すなわち第1の層により、一般に本発明のフィルムの水分バリア性を変化させることができ、特に、ポリ乳酸層の厚さを変化させる等により、本フィルムの水分透過性を変化させることができる。
【0011】
本発明に係るフィルムは、優れた耐衝撃性と高光沢性と透明性とを合わせ持つ環境に優しい、包装材料として使用することができ、比較的、重い重量の新鮮な野菜類生産物の包装に使用することができる。
【0012】
ポリ乳酸を使用して、フィルム内部の中間層としてのポリビニルアルコールの層の存在と組合せて、フィルムの一方の表面を形成することにより、パック内のジャガイモ、ニンジン等の水分の多い生産物や高湿度の影響に耐えるフィルムから作られた包装材の内面の耐性の増大に供することができる。
【0013】
ポリ乳酸の層とポリビニルアルコールの層との間の1つ以上の中間層により、ポリ乳酸の層とポリビニルアルコールの層との間の結合が提供される。この中間層は、ポリ乳酸とポリビニルアルコールの層とは別に形成することができるが、ポリ乳酸とポリビニルアルコールの層と同時に形成することが望ましく、例えば、同時押出しにより形成される。
【0014】
本発明に係るフィルムは、該混合物で作られた1つ以上の中間層と、実質的にポリ乳酸から形成される一方の外層と、実質的にポリビニルアルコールから形成される他方の外層とで構成することができ、該混合物の層は第1の外層と、第2の外層との間の結合層として働く。しかし、ポリビニルアルコールの層は、1つ以上の更なる層を、その上に有することが望ましく、これによって、ポリビニルアルコール層は該フィルムの中間層となる。そして、一般に、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物から形成される1つ以上の中間層は、ポリ乳酸の外層と、ポリビニルアルコールの内層との間の結合層として働く。
【0015】
また、この混合物を、ポリビニルアルコールから作られた第2の層と、該フィルムのポリビニルアルコール層上の更なる層との間の結合層として使用することもできる。
【0016】
本発明のフィルムに使用するポリ乳酸は、シール開始温度が少なくとも800℃であることが望ましい。これにより、ポリ乳酸から作られた外層を、適当な面にヒートシールすることができる。ポリ乳酸を、そのまま使用して、ヒートシール可能な面を生成することができるが、ポリビニルアルコール等の他の高分子材料と混合して、使用することもできる。
【0017】
本発明のフィルムに使用するポリビニルアルコールは、加水分解度が79〜92%が望ましく、80〜88%であることが、より望ましい。また、その粘度は、3〜32mPa・sが望ましく、5〜10mPa・s(DIN53015)であることが、より望ましい。
【0018】
本発明のフィルムのポリビニルアルコール層すなわち第2の層は、ポリ乳酸を含有することができる。ただし、このポリビニルアルコール層は、ポリ乳酸を実質的に含有しないことが望ましい。ポリビニルアルコールとポリ乳酸との混合物を使用する場合、これらの層は、20重量%未満のポリ乳酸を含有することが望ましく、10重量%未満のポリ乳酸を含有することが、より望ましい。ポリビニルアルコール層にポリ乳酸を含有させることで、剥離性を有するような層を提供することができる。ただし、剥離性は、セルロース誘導体とポリ乳酸との混合物から作られた層を含有させることによっても得ることができる。
【0019】
中間層内のポリ乳酸の量は、ポリ乳酸が該第2の層内に含まれる場合、最大90重量%に抑えることが望ましい。
【0020】
本発明に係るフィルムの中間層は、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物、ポリ乳酸とデンプンとの混合物、またはポリ乳酸とポリビニルアルコールとデンプンとの混合物で構成することができる。中間層に用いるポリ乳酸は、上記のように該フィルムの第1の層に使用することが望ましく、ポリビニルアルコールは、上記のように該フィルムの第2の層に使用することが望ましい。該デンプンは、例えば、ジャガイモ、トウモロコシ、タピオカ、またはヒヨコマメに由来するものとすることができる。熱可塑性のペレット化されたデンプンの形態であることが望ましい。
【0021】
中間層は、2〜90重量%のポリ乳酸と、98〜10重量%のポリビニルアルコール及び・又はデンプンとの混合物で構成することが望ましい。
【0022】
ポリ乳酸層とポリビニルアルコール層との間に、中間層を1つだけ使用する場合、中間層は、少なくとも20重量%、より望ましくは40〜95重量%のポリビニルアルコールまたはデンプンと、少なくとも2重量%、より望ましくは60〜5重量%のポリ乳酸とを含有し、ポリ乳酸の重量は、第2の層がポリ乳酸を含有する場合、最大90重量%に抑えることが望ましい。
【0023】
ポリ乳酸層とポリビニルアルコール層との間に、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物の中間層が2つ以上ある場合、各中間層内のポリ乳酸とポリビニルアルコールとの相対量は、ポリ乳酸の層を始点として、各中間層内のポリ乳酸の量が、その層から隣接する層にかけて減少し、ポリビニルアルコールの量が、その層から隣接する層にかけて増大するように選択することが望ましい。
【0024】
ポリ乳酸層とポリビニルアルコール層との間の種々の中間層内のポリ乳酸とポリビニルアルコールとの量を変化させて使用することにより、カーリング、コックリング、および一般的なフィルムの変形を抑えることに供することができる。
【0025】
ポリ乳酸の前記第1の層と、ポリビニルアルコールの前記第2の層との間に、中間層が3つある場合、ポリビニルアルコール層に最も近い中間層は、ポリビニルアルコールを45〜90%、ポリ乳酸を10〜55%含有することが望ましく、ポリ乳酸層に最も近い層は、ポリ乳酸を90〜45%、ポリビニルアルコールを10〜55%含有することが望ましく、これら2つの中間層の間の中間層は、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの量が、それらの中間となるように含有することが望ましく、例えば、それぞれ約50%とすることが望ましい。
【0026】
本発明に係るフィルムは、1つのポリ乳酸の外層と、任意選択でポリ乳酸を含有し、1つ以上の中間層を伴うポリビニルアルコールの第2外層とを有することができるが、前記外層のどちらかに接して、特に前記第2の層に接して1つ以上の更なる層を含むことが一般に望ましい。このような更なる層を含んで、ポリ乳酸/ポリビニルアルコール結合層と、1つ以上の前記更なる層との間にポリビニルアルコール層を挟むことにより、ポリビニルアルコール層を保護することが望ましい。これは、本発明のフィルムを植物性の素材の包装に使用する場合、有利に利用することができる。
【0027】
この1つ以上の更なる高分子層がある場合、この層を生分解性とし、これにより、ポリ乳酸層とポリビニルアルコール層との存在に起因するフィルム自体の生分解性に寄与することが望ましい。
【0028】
使用できる更なる高分子層の例には、ポリ乳酸、セルロースまたはその誘導体、例えば、セルロース・エステル、望ましくはセルロース・アセテートの層が含まれる。
【0029】
このような1つ以上の更なる層がある場合、この層を、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物により、例えば上記のようにポリ乳酸層とポリビニルアルコール層との間で、ポリビニルアルコール層に結合させることが望ましい。
【0030】
本発明に係るフィルムは、1つ以上の層の中に1つ以上の添加物、例えば、加工助剤、帯電防止剤、スリップ剤、またはブロッキング防止剤を含有することができる。例えば、上記のように中間層に使用されるデンプンを、該フィルムの他の層に含めることができる。さらに、可塑剤を1つ以上の層に含ませて、例えば、フィルムの両面のシーリング温度が異なるようにすることができる。デンプンがある場合、これを1つ以上の中間層に含めることが特に望ましい。
【0031】
本発明に係るフィルムは、種々の厚さとすることができ、例えば、包装フィルムとして使用するのに厚さ合計を15〜250μmとすることができ、または、より厚く、例えば、包装トレイとして使用するのに200〜2000μmの厚さとすることができる。
【0032】
本発明に係るフィルムの種々の層は、一般に、種々の厚さとなるものと考えられる。ポリ乳酸から形成される外層は、厚さ3〜50μmであることが望ましく、ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物から作られる層は、厚さ3〜50μmであることが望ましく、本発明に係るフィルム内のポリビニルアルコールの層は、厚さ5〜150μmであることが望ましい。
【0033】
本発明に係るフィルムは、公知の方法を使用して生成することができ、例えば、押し出し法が使用でき、望ましくは、ブロー法、キャスト法、またはシーティング法を含むものである。ポリ乳酸とポリビニルアルコールとの混合物と、デンプンがある場合、このデンプンとを押し出しにより本発明のフィルムの個々の層を形成する前に、それらを調合することが一般に望ましい。
【0034】
本発明に係るフィルムは、ポリ乳酸を含有する外層と食品とが直接、接触する場合に一般に使用することができ、ポリビニルアルコールと直接、接触することによって生じる望ましくないマイグレーションに伴う問題を、結果的に許容限度に抑える、または回避することができる。
【0035】
本発明のフィルムの水蒸気バリア性は、フィルム内にあるポリ乳酸を含有する層の厚さを変えることによって、変化させることができる。以下の表に示す結果は、混合物内のポリビニルアルコールの量を増やすことが、フィルムの外層の中間層への接合の改善に供することを示している。この表は、中間層内のポリビニルアルコールの量を増やすことにより、ポリビニルアルコール層への接合が改善され、中間層のポリビニルアルコール含有量を増やすことにより、ポリ乳酸層への接合が劣化したことも示している。
【0036】
本発明に係る包装材は、従来の形態をとることができ、例えば、フィルムをそれ自体にシーリングすることにより形成された、または他の材料の容器の形態で形成された包装材とすることができ、望ましくは、この他の材料は、それ自体、生分解性にし、さらに本発明のフィルムを、該容器の蓋として、またはシーリング膜として機能させる。
【0037】
本発明に係る包装材を使用して、新鮮な植物性の素材を、例えば、管理された雰囲気で保存することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下の実施例は、例示目的としてのみ与えられるものである。
【0039】
実施例1
ポリ乳酸(以下の表ではPLAと呼ぶ)とポリビニルアルコール(以下の表ではPVOHと呼ぶ)の混合物の押し出しにより、シール開始温度が少なくとも80℃のポリ乳酸から、または水溶解温度が高いか、中くらいか、低いかのポリビニルアルコールから作られたフィルムにヒートシールされた個々のフィルムを形成させた。これらのフィルムの、ポリ乳酸から作られたトレイからの剥離性も、調査した。
【0040】
【表1】

【0041】
実施例2
3層高分子フィルムを、ポリ乳酸の第1外層と、80重量%のポリ乳酸と20重量%のポリビニルアルコールの混合物のコア層と、ポリビニルアルコールの第2外層との共押出しにより製造した。コア層と第2外層とのポリビニルアルコールは、それぞれ5℃以下、10℃以下であった。
【0042】
第1外層は厚さ15μm、コア層は厚さ5μm、第2外層は厚さ15μmであった。
【0043】
実施例3
5層フィルムを、5層ダイスによる押し出しで製造した。第1外層をポリ乳酸とし、第1中間層を80重量%のポリビニルアルコールと20重量%のポリ乳酸の混合物とし、第2中間層すなわち中央層をポリビニルアルコールとし、第3中間層を第1中間層に使用した混合物とし、第2外層を92重量%のポリ乳酸と8重量%の加工助剤として機能する衝撃改質剤とした。
【0044】
第1外層と第2外層は、ともに厚さ10μm、第2中間層すなわち中央層は、厚さ15μm、第1中間層と第3中間層は、ともに厚さ5μm、フィルムの厚さは合計で45μmとした。
【0045】
共押し出しで製造したフィルムは、(ASTM D1003)に基づき、ヘイズが4、光沢度が78で、酸素透過速度は9cm/m/day(ASTM F1927−98)であった。フィルムの熱帯条件下の水蒸気透過速度は、約250g/m/dayであった。
【0046】
このフィルムを使用して、クリンプ加工したヒートシールを使用してフィルムの第2外層をそれ自体にヒートシールするフィルムを縦型に充填シーリングして作ったジャガイモ2.5kgのパックを作成した。パックには20%の上部空間を持たせた。
【0047】
このパックを1mの高さから固い面に落下させる落下試験を行ったところ、パックは十分に耐えた。
【0048】
実施例4
5層フィルムを、5層ダイスによる押し出しで製造した。第1外層をポリ乳酸とし、第1中間層を55重量%のポリビニルアルコールと45重量%のポリ乳酸の混合物とし、第2中間層を65重量%のポリ乳酸と35重量%のポリビニルアルコールの混合物とし、第3中間層をポリビニルアルコールとし、第2外層を再生セルロースとした。
【0049】
第1外層と第2外層は、ともに厚さ10μm、第2中間層は、厚さ15μm、第1中間層と第3中間層は、ともに厚さ5μm、フィルムの厚さは合計で45μmとした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリ乳酸からなる第1の層と、ポリビニルアルコールからなる第2の層と、その間にある少なくとも1つの中間層からなる高分子フィルムであって、1つ以上の前記中間層は、ポリビニルアルコール及び・又はデンプンと、ポリ乳酸との混合物からなる高分子フィルム。
【請求項2】
前記第1の層と、前記第2の層との間に、中間層を1つだけ有する、請求項1に記載の高分子フィルム。
【請求項3】
前記第1の層と、前記第2の層との間に、少なくとも2つの中間層を有する、請求項1に記載の高分子フィルム。
【請求項4】
前記中間層内のポリビニルアルコール及び・又はデンプンに対するポリ乳酸の相対量は、層によって異なる、請求項3に記載の高分子フィルム。
【請求項5】
1つ以上の前記混合物は、それぞれ98〜10重量%のポリビニルアルコール及び・又はデンプンと、2〜90重量%のポリ乳酸とからなる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項6】
1つ以上の前記混合物は、それぞれ80〜20重量%のポリビニルアルコール及び・又はデンプンと、20%〜80重量%のポリ乳酸とからなる、請求項5に記載の高分子フィルム。
【請求項7】
前記ポリビニルアルコールは、加水分解度が79〜96%である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項8】
前記ポリビニルアルコールの層は、粘度が3〜32mPa・s(DIN53015)である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項9】
前記第1の層は、ポリビニルアルコールを含有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項10】
前記第1の層の前記ポリ乳酸は、2〜15重量%のポリビニルアルコールを含有する、請求項9に記載の高分子フィルム。
【請求項11】
前記第1の層は、前記フィルムの外面を形成する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項12】
前記第1の層と前記第2の層とは、ともに前記フィルムの外面を形成する、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項13】
前記第2の層に接して、少なくとも1つの更なる層を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の高分子フィルム。
【請求項14】
前記第2の層に接する前記少なくとも1つの更なる層は、ポリ乳酸からなる、請求項12に記載の高分子フィルム。
【請求項15】
前記第2の層に接する前記少なくとも1つの更なる層は、セルロース誘導体からなる、請求項12に記載の高分子フィルム。
【請求項16】
前記更なる層は、セルロース誘導体とポリ乳酸との混合物からなる、請求項14に記載の高分子フィルム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のフィルム内に包装された物品からなる包装材。
【請求項18】
前記包装された物品は、新鮮な植物性の素材からなる、請求項17に記載の包装材。
【請求項19】
前記物品は、管理された雰囲気内に包装されている、請求項17または18に記載の包装材。

【公表番号】特表2010−525962(P2010−525962A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504848(P2010−504848)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001516
【国際公開番号】WO2008/132488
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(509294379)エバプ エンバイロンメンタルズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】