説明

生理機能改善用組成物

【課題】 最近になって、フェヌグリーク種子粉末を配合した食物を摂ると、血糖値が減少することが動物実験や人の臨床試験から確かめられ、フェヌグリークガムの糖尿病に対する効果が注目されるようになっている。本発明は、生理機能改善効果を得るための十分な量を飲食品に添加することができるフェヌグリーク分解物及びフェヌグリーク分解物を有効成分ととして含有する生理機能改善用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 各種生理機能改善効果を有するフェヌグリーク種子に含まれる粘質多糖を酸又は1種類または2種類以上の酵素で加水分解し、生ずるフェヌグリーク分解物の平均分子量を調節することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェヌグリークの持つ各種生理効果を向上させ、応用される最終製品に対して、風味、色等を損なわず、また液性が中性でかつ低粘度のため食感にも影響を与えないフェヌグリーク分解物に関するものである。さらに、フェヌグリーク分解物を有効成分として含有する生理機能改善用組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フェヌグリークは、地中海地方を原産地とする1年草のマメ科の植物で、古くから中近東、アフリカ、インドなどで栽培されてきた植物であり、和名では「コロハ」と呼ばれる。フェヌグリークの種子はカレーの香辛料となっていたり、発芽させてモヤシのように食したり、インドの調味料であるチャツネの主原料にもなっている。この他、各種の食用や薬用(民間薬)に用いられており、特に、フェヌグリークの種子からは、粘質多糖が得られ、食品の安定剤,増粘剤としても用いられている。
【0003】
また、フェヌグリークに関しては、その他の水溶性の難消化性食物繊維と同様に、各種の生理機能改善効果が知られている。(例えば、非特許文献1,2,3参照)
【0004】
最近になって、フェヌグリーク種子粉末を配合した食物を摂ると、血糖値が減少することが動物実験や人の臨床試験から確かめられ、フェヌグリークガムの糖尿病に対する効果が注目されるようになっている。
【0005】
更に、フェヌグリーク種子は、血液中のコレステロールや脂質を低下させたり、肝臓でのコレステロールの生合成を抑制する作用があることが解っている。
【0006】
フェヌグリーク種子を糖尿病や高コレステロール血症等の生理効果を期待して使用する場合、多く摂れば摂るほど効果が高まることがわかっているが、フェヌグリーク種子、または粉末物は、味も苦く、独特のにおいを持っており、飲食品の色、食感、その他の物性に影響を及ぼす。また、フェヌグリーク種子の胚乳に含まれる粘質多糖部分を抽出したとしても粘性が非常に高いため飲食品の食感、その他の物性に影響を及ぼすため、生理効果を得るための十分な量を飲食品に添加することは困難であるという問題があった。
【0007】
【非特許文献1】J. Food Sci. Technol. 1996, Vol.33, No.5, 427−430
【非特許文献2】Prostaglandin, Leukotrienes and Essential Fatty acids (1997) 56 (5), 379−384
【非特許文献3】Nutrition Research. Vol.16, No.9, PP1495−1505, 1996
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、生理機能改善効果を得るための十分な量を飲食品に添加することができるフェヌグリーク分解物を提供するものである。さらには、フェヌグリーク分解物を有効成分として含有する生理機能改善用組成物を提供するものである。該生理機能改善効果としては、食品のグリセミック指数低下、血中脂質代謝改善、血糖値上昇抑制、過敏性大腸炎改善効果等の腸内環境改善等が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者はフェヌグリークを、生理機能改善効果を得るための十分な量を飲食品等に添加することができる様にすべく、鋭意研究を重ねた結果、分解物にすることで、水溶性でかつ、これを添加した最終製品に粘度、色、味、食感や他の物性に影響をほとんど及ぼさないフェヌグリーク分解物を得ることを見いだした。
【0010】
更に、フェヌグリーク分解物は、分解をしていないフェヌグリークと比較して、より有効な生理機能改善効果を持つことを見いだし、本発明を完成させた。
【0011】
より詳しくは、各種生理効果を有するフェヌグリーク種子又は胚乳に含まれる粘質多糖を酸又は1種類または2種類以上の酵素で加水分解し、生ずるフェヌグリーク分解物の平均分子量を調節することにより、フェヌグリークの持つ各種生理機能改善効果を保ち、かつ添加による最終製品への影響の少ないフェヌグリーク分解物及びフェヌグリーク分解物を有効成分として含有する生理機能改善用組成物を得るに至り、本発明を完成した。該生理機能改善効果としては、グリセミック指数改善、血中コレステロール改善、血糖値上昇抑制、過敏性大腸炎改善効果等の腸内環境改善等が挙げられる。
【0012】
更には、本発明は、平均分子量が、2,000〜1,000,000であり、5℃で5重量%水溶液の粘度がB型粘度計(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて測定した時、50mPa・s以下であることを特徴とするフェヌグリーク分解物及びフェヌグリーク分解物を有効成分として含有する生理機能改善用組成物に関するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のフェヌグリーク分解物及びフェヌグリーク分解物を有効成分として含有する生理機能改善用組成物は、フェヌグリークの持つ各種生理機能改善効果を保ちつつ、応用される最終製品に対して、風味、色等を損なわず、また液性が中性でかつ低粘度のため食感にも影響を与えないものである。
【0014】
しかも、フェヌグリークは古くから食品や薬用として使用されてきたこと、またフェヌグリーク分解物に関する変異原性試験及び反復投与毒性試験の結果からも、本フェヌグリーク分解物の安全性はきわめて高いことから、本発明はヒトの健康増進に貢献するところ大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明においてフェヌグリーク分解物の原料は、特に限定するものではないが、好ましくは、フェヌグリーク種子、種子の胚乳、又はそれらに含まれる粘質多糖であり、より好ましくは、フェヌグリーク種子又は胚乳に含まれる粘質多糖である。
【0016】
本発明において、フェヌグリークを部分的に加水分解する方法としては、特に限定するものではなく、酵素分解法、酸分解法等が挙げられるが、分解物の分子量を揃える目的より酵素分解法が好ましい。
【0017】
フェヌグリーク種子に含まれる粘質多糖はβ−(1,4)−D−マンノピラノシル単位を主鎖に、α−D(1,6)結合でガラクトースが分岐した構造を持っている多糖であることから、使用する酵素は、マンナナーゼが好ましく、マンノース直鎖のみを加水分解することができるアスペリギルス属菌やリゾープス属菌等に由来するβ−マンナナーゼが更に好ましい。
【0018】
酵素の力価はマンナナーゼがローカストビーンガムに40℃で作用するとき、反応初期の1分間に1マイクロモルのマンノースに相当する還元力の増加をもたらす酵素量を1単位(U)とした。
【0019】
また、使用する酵素は、1種類に限定されるものではなく、2種類以上の酵素を併用しても良い。
【0020】
更に、種子又は種子の胚乳を原料とする場合、セルラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ等の酵素を組み合わせて使用することもできる。
【0021】
本発明におけるフェヌグリーク分解物は、酵素の量や反応時間を変えることにより分子量を変化させることができる。フェヌグリーク分解物の平均分子量は、特に限定するものではないが、好ましくは2,000〜1,000,000であり、特に好ましくは8,000〜100,000である。平均分子量がこの値を超えると、粘度が高く飲食品等に加工する場合に不都合が生じる場合がある。逆にこの値を下回ると、生理効果が弱くなる場合がある。
【0022】
フェヌグリーク分解物の平均分子量の測定方法は、特に限定するものではないが、ポリエチレングリコール(分子量;2,000、20,000、200,000)をマーカーにゲル濾過高速液体クロマトグラフ法(カラム;YMC−Pack Diol−120(株)ワイエムシィ)を用いて、分子量分布を測定する方法等を用いることにより求めることができる。
【0023】
本発明におけるフェヌグリーク分解物の5重量%水溶液の粘度は、特に限定するものではないが、B型粘度計を用いて測定した時、5℃で50mPa・s以下であることが望ましい。
【0024】
本発明におけるフェヌグリーク分解物は、必要により、吸着、濾過を行い、異味、異臭、色を取り除くことができる。
【0025】
本発明におけるフェヌグリーク分解物は、乾燥粉末化したもの又は、減圧加熱濃縮機を用いて液状濃縮物としたものとして、飲食品等に用いられるが、保存安定性の面より、乾燥粉末化したものが好ましい。乾燥粉末化の方法としては、特に限定するものではないが、噴霧乾燥、ドラム乾燥、凍結乾燥等の方法が挙げられ、中でも、乾燥時の変性が少ない等の理由により噴霧乾燥が好ましい。
【0026】
本発明において、酵素を作用させる際のフェヌグリーク溶液の濃度は、後の乾燥あるいは濃縮工程での水分の除去を考えると、酵素反応に支障をきたさない範囲で高濃度であることが好ましいが、特にこれを限定するものではない。
【0027】
本発明において、生理機能改善効果としては、特に限定されるものではなく、整腸効果、食品のグリセミック指数低下、血中脂質代謝改善、血糖値上昇抑制、過敏性大腸炎改善等の腸内環境改善等が挙げられ、特に、食品のグリセミック指数低下、血中脂質代謝改善、血糖値上昇抑制、過敏性大腸炎改善等の腸内環境改善に対して有効である。
【0028】
本発明における生理機能改善用組成物は、フェヌグリーク分解物を有効成分として含有することを特徴とするものであり、フェヌグリーク分解物のみでもよく、他の生理機能改善効果を有する物質を含んでも良い。
【0029】
フェヌグリーク分解物以外に配合できる物質としては、特に限定するものではないが、大豆蛋白質、大豆多糖類、食物繊維、茶抽出物、テアニン、植物抽出物、アミノ酸、ペプチド、ビタミン、補酵素、有機酸等が挙げられる。
【0030】
本発明において、グリセミック指数とは、50gのブドウ糖を摂取した時の血糖値の上下動を100として、それぞれの食品として、それぞれの食品で同量の糖質を摂取した時の血糖値の変動を数値化したものである。グリセミック指数改善とは、糖質を含む食品と同時に本発明の生理機能改善用組成物を摂取することによりグリセミック指数を低下させることをいう。
【0031】
本発明において、血中脂質代謝改善とは、本発明の生理機能改善用組成物を摂取することにより、血中総コレステロール上昇抑制及び/又は血中LDLコレステロール上昇抑制することをいう。
【0032】
本発明において、血糖値上昇抑制とは、本発明の生理機能改善用組成物を単独あるいは血糖値を上昇させる糖質を含む食品と同時に摂取することにより、インスリンの分泌不良改善、インスリン抵抗性の改善、耐糖能改善、α−グルコシダーゼ阻害等により、血糖値上昇を抑制することをいう。
【0033】
本発明において、過敏性大腸炎とは、自律神経のバランスを崩すことで腸の運動や分泌機能が活発になり、下痢や便秘、下痢と便秘を繰り返すなどといった便通異常の症状のことをいう。過敏性大腸炎改善とは、これら便通異常の症状を改善し、便通を正常化することをいう。
【0034】
本発明におけるフェヌグリーク分解物は、各種飲食品、医薬品、医薬部外品に幅広く応用できるが、特に人が手軽に摂食できる飲食品に応用することが好ましい。
【0035】
本発明における飲食品とは、溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等、経口摂取可能な形態であればよく、特に限定するものではない。飲食物の具体例としては、例えば、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類、清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類、パン、パスタ、麺、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品、飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類、ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素等の調味料、加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品、冷凍食品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品等の水産加工品、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品、農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品、栄養食品、錠剤、カプセル等を挙げることができる。
【0036】
本発明において飲食品等に加工する際に、各種栄養成分を強化することができる。強化できる栄養成分としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸)、パントテン酸、葉酸等のビタミン類、リジン、スレオニン、トリプトファン等の必須アミノ酸類や、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラル類、及び、例えば、α−リノレン酸、EPA、DHA、月見草油、オクタコサノール、カゼインホスホペプチド(CPP)、カゼインカルシウムペプチド(CCP)、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、オリゴ糖、カテキン類、ポリフェノール化合物、テアニン等の人の健康に寄与する物質類、その他の食品や食品添加物として認可されている有用物質の1種または2種以上が使用できる。
【0037】
本発明における医薬部外品及び医薬品とは、経口投与または非経口投与に適した賦形剤、その他の添加剤を用い、常法に従って経口製剤または非経口剤として調製されたものをいう。好ましい医薬部外品及び医薬品の態様は経口製剤であり、最も好ましいのは経口固形製剤である。経口固形製剤は、容易に服用でき、かつ保存、持ち運びに便利だからである。
【0038】
経口固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、徐放剤等がある。本発明の経口固形製剤は、適宜の薬理学的に許容され得る坦体、賦形剤(例えばデンプン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例えばデンプン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなど)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロース、タルクなど)、などを混合して固形化することにより得られる。
【0039】
また、経口液状製剤とは、製薬学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含むものをいう。本発明の経口液状製剤には、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、香料、防腐剤等をさらに含有していてもよい。
【0040】
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0041】
実施例1
水900gに塩酸を加えてpH4.5に調整した。これにアスペルギルス属由来のβ−マンナナーゼ2,000Uとフェヌグリーク種子の胚乳粉末100gを添加混合して酵素分解した。各種分解度のフェヌグリーク分解物を得るため、酵素分解開始2時間後、4時間後、8時間後、16時間後にサンプリングし24時間後に酵素反応を終了した。サンプリングしたものを90℃、15分間加熱して酵素を失活させた後、濾過により不溶物を除去して得られた透明な溶液を固形分約20%まで減圧濃縮した後、噴霧乾燥し、本発明品のフェヌグリーク分解物粉末を得た。比較に使用した、フェヌグリーク未分解物は、水900gに塩酸を加えてpH4.5に調整した液にフェヌグリーク種子の胚乳粉末100gを添加混合したものを、90℃、15分間加熱した後、濾過により不溶物を除去して得られた透明な溶液を固形分約20%まで減圧濃縮した後、噴霧乾燥し調製した。
【0042】
試験例1
それぞれの平均分子量と粘度及び牛乳に添加したときの状態を調べた。
平均分子量は、ポリエチレングリコール(分子量;2,000、20,000、200,000)をマーカーに高速液体クロマトグラフ法(カラム:YMC−Pack Diol−120(株)ワイエムシィ、検出器:示差屈折計、流速:0.5ml/min、溶媒:水、カラム温度:40℃)を用いて、分子量分布を測定する方法を用いることにより求めた。
粘度は、B型粘度計(東機産業(株))(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて、5℃で5重量%水溶液を測定した。
牛乳に添加した時の状態は、牛乳に5重量%添加、70℃30分間の加熱後、5℃まで冷却した状態での粘度、及び飲んだ時の官能評価を行った。
その結果を表1に示した。
【0043】
【表1】

【0044】
この結果より、本発明品の平均分子量が1,000,000以下であれば粘度的にも、飲用時の不快感などの障害もないことがわかった。また、フェヌグリーク未分解物を添加した牛乳は若干の苦味を有したのに対し、本発明品を添加した牛乳は通常の牛乳と変わらない風味であった。
【0045】
実施例2
水900gに塩酸を加えてpH4.5に調整した。これにアスペルギルス属由来のβ−マンナナーゼ2,000Uとフェヌグリーク種子の胚乳粉末100gを添加混合して40〜45℃で24時間酵素を作用させた。反応後90℃、15分間加熱して酵素を失活させた。濾過分離して、不溶物を除去して得られた透明な溶液を固形分約20%まで減圧濃縮した後、噴霧乾燥し、本発明品の粉末65gを得た。
このものの平均分子量を試験例1と同じ方法で測定した結果、約20,000であった。
このものの5℃で5重量%水溶液の粘度がB型粘度計(東機産業(株))(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて測定した時の粘度が5mPa・sであった。
【0046】
実施例3
水900gに塩酸を加えてpH3.0に調整した。これにアスペルギルス属由来のβ−マンナナーゼ1,500Uとフェヌグリーク種子の胚乳粉末100gを添加混合して40〜45℃で24時間酵素を作用させた。反応後90℃、15分間加熱して酵素を失活させた。濾過分離して、不溶物を除去して得られた透明な溶液を固形分約20%まで減圧濃縮した後、噴霧乾燥し、本発明品の粉末68gを得た。
このものの平均分子量を試験例1と同じ方法で測定した結果、約25,000であった。
このものの5℃で5重量%水溶液の粘度がB型粘度計(東機産業(株))(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて測定した時の粘度が6mPa・sであった。
【0047】
実施例4
水900gに塩酸を加えてpH4.0に調整した。これにバチルス属由来のβ−マンナナーゼ2,500Uとフェヌグリーク種子の胚乳粉末100gを添加混合して50〜55℃で24時間酵素を作用させた。反応後90℃、15分間加熱して酵素を失活させた。濾過分離して、不溶物を除去して得られた透明な溶液を固形分約20%まで減圧濃縮した後、デキストリンを固形分の1/4量添加溶解し、噴霧乾燥し、本発明品の粉末80gを得た。
デキストリン添加前のフェヌグリーク酵素分解物の平均分子量を試験例1と同じ方法で測定した結果、約15,000であった。
このものの5℃で5重量%水溶液の粘度がB型粘度計(東機産業(株))(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて測定した時の粘度が4mPa・sであった。
【0048】
試験例2
本発明品のフェヌグリーク分解物が難消化性であることを確認する試験を以下の方法で行った。
実施例1で得られた各種分解度のフェヌグリーク分解物を用い、初体重約50gのウィスター系雄性ラット(6匹/1群)に対し、自由摂取による6週間の飼育試験を行い、体重増加を測定した。また、比較のため、実施例1で得られたフェヌグリーク未分解物についても行った。
飼育飼料の配合割合(重量%)を表2に示した。
また、各週毎の体重の測定結果は、表3に示した。
【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【0051】
フェヌグリーク分解物、またはフェヌグリーク未分解物を混入した飼料では重量増加がコントロール食に比べると低く、フェヌグリーク分解物、フェヌグリーク未分解物の難消化吸収性を裏付けるものである。特に、フェヌグリーク分解物の平均分子量が1,000,000以下2,000以上の群においては体重増加がさらに低く、難消化吸収性においてより優れていたことが確認された。
【0052】
なお、期間中の飼料摂取量については、コントロール食、フェヌグリーク未分解物食、およびフェヌグリーク分解物食との間に有意な差は認められなかったが、糞量についてはフェヌグリーク未分解物食、およびフェヌグリーク分解物食においてコントロール食と比較して明らかな増加が認められたことからも、難消化性水溶性食物繊維としての効果を有していることが確認された。
【0053】
試験例3 グリセミック指数
被験者(健康女性20名:平均年齢20歳、平均体重57kg)に、さまざまな食品と実施例1で得られた本発明品を同時に摂取させて、グリセミック指数に対する影響を検討した。試験食としては、ご飯、食パン、うどん、パスタ、オレンジを用いた。一回の摂取量は、炭水化物の量が50gになるように調製した。披験物質としては、各平均分子量のフェヌグリーク分解物の粉末5gのものをそれぞれ調製した。方法は、披験物質を200mLの水溶液に溶解させた後、各食品と共に摂取させた。被実験物質の各食品のグリセミック指数への影響について表4に示した。なお、対照として、フェヌグリーク分解物の代わりに実施例1で得られたフェヌグリーク未分解物を用いた。
【0054】
【表4】

【0055】
以上の結果から、フェヌグリーク分解物、およびフェヌグリーク未分解物にはグリセミック指数低減効果があることがわかった。特に、フェヌグリーク分解物は、フェヌグリーク未分解物と比較して、より有効なグリセミック指数低減効果があることがわかった。
【0056】
試験例4 血中脂質代謝改善
血中総コレステロール値が200〜280mg/dLのヒト各群について10名ずつを対象に試験を行った。通常の食生活をしているコントロールの4週間の期間における最終週に採血を行い、総コレステロール、LDL−コレステロール、HDL−コレステロール、中性脂肪の項目について検査を行った。その後、表5に示した試験用飲料を毎食1本ずつ4週間摂取させ、採血を行い同様の検査を行った。 各人の検査値の平均値についての推移を表6に示した。単位はmg/dLで示した。なお、対照として、フェヌグリーク分解物の代わりに試験例1で得られたフェヌグリーク未分解物を用いた。
【0057】
【表5】

【0058】
【表6】

【0059】
以上の結果から、フェヌグリーク分解物群では、対照群と比較して血中総コレステロール値及び血中LDL−コレステロール値の低下が認められ、フェヌグリーク分解物に血中コレステロール改善作用が確認された。
【0060】
試験例5 血糖値上昇抑制
フェヌグリーク分解物の糖吸収抑制効果についてラットを用いた耐糖性試験の方法を用いて調べた。同時に比較群として、従来糖吸収抑制効果があるといわれているギムネマ(比較群1)、およびフェヌグリーク未分解物(比較群2)と比較評価した。10週令のWistar系雄ラット64匹を1週間次の表7に示した基本飼料で予備飼育し試験に用いた。予備飼育終了後24時間絶食し、8匹ずつ8群に組分け、20%グルコース溶液を糖液とした。次の表8の各投与液を1.25mL/100g体重で経口投与し、0、15、30、60、120分後に尾静脈より採血し、10,000rpm、5分間遠心分離し血清を取りだし、グルコースオキシダーゼ法で血清グルコース濃度(以下「血糖値」という)を分析した。また、血糖値の経時変化から0から120分までの全血糖値上昇量を示す血糖値上昇面積を算出した。
なお、血糖値上昇面積とは血糖値の経時変化をグラフにした場合の血糖値変化の折れ線と、試験開始時の血糖値を示す点を通り時間軸と平行な直線との間の面積を指す。これは試験時間中の血糖値上昇の総和を意味する(単位はmg/dL/120min)。
これと全く同様の試験を20%スクロース溶液を糖液とした表8の各投与液についても行った。これらの結果については、20%グルコース溶液を糖液とした場合の血糖値の経時変化および血糖値上昇面積を表9に、20%スクロース溶液を糖液とした場合の血糖値の経時変化および血糖値上昇面積を表10に示した。
【0061】
【表7】

【0062】
【表8】

【0063】
【表9】

【0064】
【表10】

【0065】
以上に示したとおり、フェヌグリーク分解物、およびフェヌグリーク未分解物の投与によりグルコースの吸収は明らかに抑制され、フェヌグリーク分解物添加糖液群、および比較群2の血糖値は、15分目以降対照群のものよりも低い値を維持した。これに対し従来糖吸収抑制効果のあるといわれている比較群1の血糖値は15分目に対照群よりも低い値を示したが、その後60分目、120分目には対照群のものより高い値となった。表9の血糖値上昇面積に示すとおり、フェヌグリーク分解物添加糖液群、および比較群2は対照群1よりも低い値を取った。
【0066】
また表10に示すとおりこの現象は20%スクロースを糖液とした場合にも同様の傾向が確認された。これらの結果より、フェヌグリーク分解物、およびフェヌグリーク未分解物が糖吸収を抑制すること、従来効果があるといわれているギムネマの効果が糖吸収を遅延させるものであるのに対し、フェヌグリーク分解物、およびフェヌグリーク未分解物の効果は糖の吸収量を減らすものであることが判った。更にフェヌグリーク分解物はフェヌグリーク未分解物より糖吸収を抑制する効果が高いことがわかった。
【0067】
試験例6 糖負荷試験
28人の男性(20〜30才)を被験者とし、耐糖性試験を行った。被験者らは試験前日夕食より飲水のみを許し一夜絶食させた。4人づつの7つのグループに組分け、500mL、16%グルコース溶液(80gグルコースに相当する。以下基準糖液という)、500mLの基準糖液に各平均分子量のフェヌグリーク分解物1%をそれぞれ添加したもの(80gグルコースに5gフェヌグリーク分解物を加えたものに相当する。以下フェヌグリーク分解物添加糖液という)、または500mLの基準糖液にフェヌグリーク未分解物1%を添加したもの(80gグルコースに5gフェヌグリーク未分解物を加えたものに相当する。以下フェヌグリーク未分解物添加糖液という)をそれぞれのグループの被験者に経口摂取させ、摂取後0、30、60、90、120、150および180分に上肢正中皮静脈から採血して遠沈管に移し、直ちに3000rpm、10分間遠心分離し、血清を取り出し、グルコースオキシダーゼ法で血糖値を測定した。この結果については、表11に血糖値の経時変化を示した。
【0068】
【表11】

【0069】
以上に示した通り、フェヌグリーク分解物、およびフェヌグリーク未分解物の添加により糖液投与による血糖値の上昇が抑えられ、30分目より試験終了までフェヌグリーク分解物添加糖液群、およびフェヌグリーク未分解物添加糖液群の血糖値は基準糖液群のものより低い血糖値を維持した。また、フェヌグリーク分解物添加糖液群はフェヌグリーク未分解物添加糖液群よりも有効な作用がみられた。この結果より、ヒトにおいてもフェヌグリーク分解物は糖吸収が有効に抑制されることが明らかになった。
【0070】
試験例7 過敏性大腸炎
過敏性大腸炎の各症状(下痢型:下痢が主で便秘が少ない、便秘型:便秘が主で下痢が少ない、交代型:下痢症状と便秘が交代で現れる、予備軍・下腹部痛が頻繁に起こる)を持つ患者それぞれ10名ずつに対して、各分子量のフェヌグリーク分解物を10g/日、連続12週間経口摂取した。摂取後の過敏性大腸炎症状(下痢、便秘、腹部の痛み)について調査し改善率を求めた。対照群としてフェヌグリーク未分解物10g/日を用いた。
その結果を表12に示した。
【0071】
【表12】

【0072】
以上の結果より、フェヌグリーク分解物摂取により過敏性大腸炎(下痢型)の改善が認められた。
フェヌグリーク分解物摂取群では過敏性大腸炎(下痢型)症状の改善率が対照群に比べると高く、フェヌグリーク分解物には過敏性大腸炎(下痢型)の改善作用を裏付けるものである。
【0073】
実施例8
表13の各成分をミキサーに入れて混合撹拌し、ホモゲナイザー(条件:300kg/cm)で均質化し、レトルトパウチに充填し、殺菌(条件:120℃、10〜30分)することにより流動食品を得た。このものの5℃で5重量%水溶液の粘度がB型粘度計(東機産業(株))(ロータNo:No.1、回転数:60rpm、時間:30秒)を用いて測定した時の粘度は、12mPa・sであった。
【0074】
【表13】

【0075】
実施例9
強力粉642g、砂糖35g、スキムミルク13g、食塩11g、無塩バター33g、パン酵母10g及び実施例2で得られた本発明品50gに水445gを添加し、自動製パン機(象印(株))にて製パンし、パンを得た。
【0076】
実施例10
準強力粉1000gに対し、実施例2で得られた本発明品30g、粉末かんすい10g、食塩10g、水330g、99%エタノール20gを配合し、ミキサーで15分間混捏し、常法により圧延、切出し(最終麺帯厚1.4mm、切刃#20角)を行って得られた中華麺120gをポリ袋で密封し、20℃で24時間麺線熟成を行い、生中華麺を得た。
【0077】
実施例11
デュラム小麦粉1000gに実施例2で得られた本発明品30g及び水300gを加え、常法に従って、水分13%のスパゲティの乾燥麺を得た
【0078】
実施例12
実施例2で得られた本発明品25gを加熱殺菌後、賦形剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース475gおよび滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム10gを加え打錠し錠剤を得た。
【0079】
実施例13
実施例2で得られた発明品50gを加熱殺菌後、日本薬局カプセル(#1)に1カプセル当り0.4g充填し、カプセル剤を得た。
【0080】
実施例14
ガムベース20.0g、砂糖57.0g、結晶ブドウ糖19.0g、香料1.0g、実施例2で得られた発明品3.0gからなるチューインガムを常法により得た。
【0081】
実施例15
アラビアガム6.0g、ブドウ糖69.3g、モノフルオロリン酸ナトリウム0.7g、ゼラチン1.0g、乳糖19.0g、香料1.0g、実施例2で調製した発明品3.0g、ステアリン酸マグネシウム適量を混合し、常法によりトローチを得た。
【0082】
実施例16
脱脂粉乳32.1g、小麦粉29.9g、パン粉7.0g、大豆粕5.0g、魚粉5.0g、砂糖4.0g、ブドウ糖9.0g、油脂4.5g、ビタミン・ミネラル類3.0g、実施例2で調製した本発明0.5gを混合し、常法により養豚用飼料を得た。
【0083】
実施例17
トウモロコシ5.8kg、大豆粕1.59kg、ふすま0.5kg、魚粉0.7kg、アルファルファ0.3kg、炭酸カルシウム0.7kg、リン酸カルシウム0.16kg、食塩40g、ビタミン・ミネラル類10g、大豆油0.15kg、実施例2で調製した本発明50gを混合し、常法によりブロイラー用飼料を得た。
【0084】
実施例18
魚粉6.4kg、小麦グルテン1.0kg、デキストリン0.8kg、ビタミン・ミネラル類0.5kg、セルロース0.3kg、タラ肝油0.5kg、実施例2で調製した本発明0.5kgを混合し、湿式造粒後、乾燥し養殖魚用飼料10.0kgを得た。
【0085】
実施例19
果糖ぶどう糖液糖15.0g、クエン酸0.2g、香料、着色料、水適量、実施例2で調製した本発明3.0gを混合し、常法により飲料を得た。
【0086】
実施例20
冷凍ヘイクすり身1kgに実施例2で調製した本発明30gを混合し、空ずりした後、食塩30gを加え塩ずりし、澱粉30g及び水100gを加えてねり上げ、成型して90℃、30分間加熱し、冷却してかまぼこを得た。
【0087】
実施例21
冷凍スケソウダラすり身150g、マグロ挽肉62.9g、バレイショ澱粉35g、食塩20g、砂糖5g、亜硝酸ナトリウム0.2g、リン酸ナトリウム3g、香辛料を適量加え、サイレントカッターで2分間混合した。これに実施例2で調製した本発明15gを加え、さらに3分間混合した。得られた混合物をフィルムケーシングに充填し、85℃、60分間の加熱を行い、魚肉ソーセージを得た。
【0088】
実施例22
コーンサラダ油72.0g、全卵液15.0g、リンゴ酢5.0g、水2.3g、食塩2.0g、辛子粉0.5g、キサンタンガム0.2g、実施例2で調製した本発明3.0gの配合割合で常法により、水中油型のドレッシングを得た。
【0089】
実施例23
牛乳14.3gに砂糖13g、乳糖40gを加え、溶解させた後、乳酸菌スターターYC−280(クリスチャンハン社製)を0.6g添加し、40℃にて5時間発酵させた。この乳酸発酵液に水24g、脱脂粉乳5g、実施例2で調製した本発明3gを加えてよく混合した。100kg/cm2の圧力下に均質化後、冷却してヨーグルトを得た。
【0090】
実施例24
牛乳95g、脱脂粉乳5gを混合し、殺菌(90℃、15分)を行い、冷却(30〜45℃)した後、乳酸菌スターターYC−280(クリスチャンハン社製)を1gを添加した。これをpH4.3まで発酵させた後、冷却し、これをヨーグルトベースとした。一方、砂糖16g、ペクチン1.2g、水82.8gを混合後、殺菌(95℃、5分)を行い、これをシロップ液とした。上記ヨーグルトベースとシロップ液を1:1にて混合したところに、実施例2で調製した本発明を6g添加し、無菌状態にてホモミキサー及びホモジナイザー(150kg/cm)にて均質化した。これを半透明プラスチック容器(120ml)に充填し、ヨーグルト飲料を得た。
【0091】
実施例25
乳、砂糖、果糖ブドウ糖液糖、モモ果肉、乳製品、ゲル化剤(ペクチン)および香料を原材料として、これらを溶解混合し、乳酸菌を摂取して発酵乳を調製し、その混合の際、実施例2で調製した本発明を3.0%となる量で添加して、発酵乳を得た。
【0092】
実施例26
熱間充填(ホットパック)法に従って、砂糖、果糖ブドウ糖液糖、リンゴ果汁、乳酸カルシウム、増粘多糖類、酸味料および香料を原料とするゼリー飲料を調製し、その調合の際、実施例2で調製した本発明を3.0%となる量で添加して、発酵乳を得た。
【0093】
実施例27
精白米800g及び実施例2で調製した本発明30gに水1200gを添加し、電気式炊飯器(サンヨー電気(株)製)で炊飯し、白米を得た。
【0094】
実施例5〜27において得られた飲食品は別途調製した本発明品を無添加の飲食物と比して風味、食感において問題ないものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェヌグリーク種子を部分的に加水分解して得られたフェヌグリーク分解物。
【請求項2】
平均分子量が、2,000〜1,000,000であることを特徴とする請求項1記載のフェヌグリーク分解物。
【請求項3】
5℃で5重量%水溶液の粘度が、50mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜2いずれか記載のフェヌグリーク分解物。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか記載のフェヌグリーク分解物を含有することを特徴とする飲食品。
【請求項5】
請求項1〜3いずれか記載のフェヌグリーク分解物を含有することを特徴とする飼料。
【請求項6】
請求項1〜3いずれか記載のフェヌグリーク分解物を含有することを特徴とする医薬品。
【請求項7】
請求項1〜3いずれか記載のフェヌグリーク分解物を含有することを特徴とする医薬部外品。
【請求項8】
請求項1〜3いずれか記載のフェヌグリーク分解物を含有することを特徴とする生理機能改善用組成物。
【請求項9】
生理機能改善が食品のグリセミック指数低下である請求項1〜7いずれか記載の生理機能改善用組成物。
【請求項10】
生理機能改善が血中脂質代謝改善である請求項1〜7いずれか記載の生理機能改善用組成物。
【請求項11】
生理機能改善が血糖値上昇抑制である請求項1〜7いずれか記載の生理機能改善用組成物。
【請求項12】
生理機能改善が過敏性大腸炎改善である請求項1〜7いずれか記載の生理機能改善用組成物。

【公開番号】特開2007−269685(P2007−269685A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−96786(P2006−96786)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000204181)太陽化学株式会社 (244)
【Fターム(参考)】