説明

用紙搬送装置

【課題】用紙を所定の搬送経路に沿って搬送し得る用紙搬送装置に関し、本体筐体に回動自在に軸支されている用紙トレイの破損・変形を防止可能な用紙搬送装置を提供する。
【解決手段】自動原稿搬送装置1は、排紙トレイ15、カバートレイ30、第2イメージセンサ40、搬送ユニット45、排紙ユニット50を有し、本体筐体10内の原稿搬送路Rに沿って原稿を搬送しつつ、当該原稿から画像を読み取り得る。カバートレイ30は、取付部32、回動軸25を介して、本体筐体10に回動自在に取り付けられ、回動軸25中心に回動させた場合に、板状部20に形成された2つの突出部21と接触して使用位置に位置する。使用位置に位置するカバートレイ30に過剰押圧力Fが作用すると、カバートレイ30及び板状部20は、各突出部21との接触により相互に撓み変形し、過剰押圧力Fに起因する荷重が取付部32近傍に集中することを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙搬送手段により、用紙を所定の搬送経路に沿って搬送し得る用紙搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ機能、スキャナ機能を有する複合機においては、用紙搬送装置が配設されているものが知られている。例えば、特許文献1記載の複合機は、複合機本体上面により構成される原稿台を覆うように配設された原稿カバーと一体に、用紙搬送装置として、自動原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)を有している。特許文献1記載の自動原稿搬送装置は、原稿搬送機構によって、原稿トレイ上にセットされた原稿を、所定の搬送経路に沿って搬送し、原稿排出トレイに排出する。そして、当該特許文献1記載の複合機は、自動原稿搬送装置により原稿を搬送経路に沿って搬送する途中で、当該原稿の画像を読み取るように構成されている。
【0003】
又、特許文献2には、画像読取記録装置に関する発明が記載されている。当該特許文献2記載の画像読取記録装置は、原稿トレイから所定の搬送経路に沿って、用紙(原稿)を搬送するように構成されている。そして、当該装置本体の上部を構成するカバー部材が一端部をもって回動自在に軸支されており、当該カバー部材を回動させ所定位置に位置させると、当該カバー部材を原稿トレイとして使用し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−117382号公報
【特許文献2】特開2001−097560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1記載の自動原稿搬送装置の原稿トレイに対して、特許文献2記載の原稿トレイの構成を適用した場合に、以下の問題点が生じ得る。上述したように、特許文献2では、原稿トレイとして機能するカバー部材は、装置本体上面に形成された回動軸を介して、当該カバー部材の一端部を中心に回動自在に軸支されている。そして、当該カバー部材は、装置本体上部を構成する状態から所定方向に回動すると、回動中心側の端縁部が装置本体と当接することにより回動を停止し、原稿トレイとして使用可能な位置に位置する。
【0006】
このような構成では、原稿トレイとして使用可能な状態のカバー部材に対して、当該カバー部材を更に所定方向に回動させる方向の力が加わる場合がある。例えば、当該構成に係る複合機で作業を行う際に、ユーザが、使用可能な状態のカバー部材に上から手を置くことが想定される。そして、カバー部材を更に回動させる方向に力が加わると、加えられた力に起因する荷重が、カバー部材を軸支する回動軸近傍、及び、カバー部材と装置本体との当接部分にかかる。この結果、当該力に起因して、カバー部材が装置本体から外れてしまう場合がある。又、当該力に起因する荷重により、回動軸近傍の構成が破損・変形してしまう場合も生じ得る。カバー部材が装置本体から外れてしまった場合、当該カバー部材は原稿トレイとして使用される部材であるため、ユーザは、再び、当該カバー部材を装置本体に対して回動自在に取り付けなければならない。又、回動軸近傍の構成が破損・変形してしまった場合、カバー部材や装置本体の交換が必要となるため、ユーザは、当該構成に係る自動原稿搬送装置を利用し得ない状況となってしまう。
【0007】
本発明は、用紙搬送手段により、用紙を所定の搬送経路に沿って搬送し得る用紙搬送装置に関し、本体筐体に回動自在に軸支されている用紙トレイの破損・変形を防止可能な用紙搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る用紙搬送装置は、本体筐体と、用紙搬送手段と、用紙トレイを有し、用紙搬送手段により、用紙を搬送経路に沿って搬送する。用紙トレイは、搬送経路の一端部において、前記搬送経路を搬送される用紙の幅方向両端側に位置する回動軸により、一方の端縁側を前記本体筐体に対して開閉自在に軸支されている。当該用紙トレイは、可撓性を有する樹脂により形成されており、本体筐体に対して閉じると、当該本体筐体の上部カバーとして機能する。又、当該用紙搬送装置において、本体筐体は、複数の突出部を有する板状部と、空間を有する。従って、当該用紙搬送装置において、回動軸を中心に、用紙トレイを回動させて本体筐体に対して開くと、当該用紙トレイは、回動軸近傍における板状部に形成された複数の突出部の接触面と接触することによって、用紙を載置可能な使用位置に位置し、用紙トレイとして機能する。ここで、当該用紙搬送装置では、用紙トレイに対して、当該用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、加えられた力は、用紙トレイと接触する複数の突出部を介して、本体筐体の板状部に作用する。当該用紙トレイは、可撓性を有する樹脂により形成されている為、複数の突出部との接触により撓み変形する。又、当該用紙トレイは、用紙の幅方向中央部分における所定位置に形成された複数の突出部と接触するため、加えられた力に起因する荷重を、突出部を介して板状部に分散することができる。これにより、当該荷重が回動軸近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。又、板状部も、可撓性を有する樹脂により形成されており、当該板状部の下方に空間が位置しているため、用紙トレイ及び突出部を介して加えられた力により撓み変形する。この結果、当該用紙搬送装置においては、用紙トレイに対して、当該用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、用紙トレイ及び板状部が共に撓み変形することで、荷重を有効に分散し、回動軸近傍の破損・変形を防止し得る。
【0009】
そして、請求項2記載の用紙搬送装置において、前記突出部は、夫々、前記回動軸が位置する前記板状部の幅方向端部から所定距離離間した位置に形成されている。この結果、当該用紙搬送装置によれば、用紙トレイに対して、当該用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、加えられた力に起因する荷重を、板状部に良好に分散することができ、当該荷重が回動軸近傍に集中し、破損・変形することを確実に防止し得る。
【0010】
又、請求項3記載の用紙搬送装置において、前記用紙トレイは、前記回動軸により軸支された一端部に、前記用紙トレイの回動方向に沿って湾曲した湾曲部を有する。又、突出部の接触面は、前記湾曲部の曲面に沿って湾曲している。従って、用紙トレイが使用位置に位置する場合、用紙トレイの湾曲部は、各突出部の接触面と確実に面接触する。この結果、当該用紙搬送装置によれば、用紙トレイの湾曲部と各突出部の接触面で面接触するため、当該用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、その加えられた力に起因する荷重を、板状部に良好に分散することができ、当該荷重が回動軸近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。
【0011】
そして、請求項4記載の用紙搬送装置において、前記用紙トレイは、所定の厚みをもった板状の部材により構成される。又、本体筐体における板状部は、前記用紙トレイの厚みと同等の厚みを有している。当該用紙搬送装置によれば、使用位置に位置する用紙トレイに対して、当該用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、用紙トレイにおける撓み量と、各突出部を介した板状部の撓み量を略同等にすることができ、加えられた力に起因する荷重を、板状部に良好に分散することができ、当該荷重が回動軸近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。
【0012】
又、請求項5記載の用紙搬送装置は、読取手段によって、搬送経路内に面して配設された読取面をもって、当該搬送経路を搬送される用紙の画像を読み取る。又、前記空間は、用紙が排紙される排紙部を構成する。即ち、当該用紙搬送装置は、用紙トレイから搬送経路に沿って排紙部を構成する空間へ向かって原稿を搬送しつつ、当該原稿を搬送する途中で、読取手段により当該原稿の画像を読み取り得る。このような態様で用いられる用紙トレイにおいても、上述のように、用紙トレイを更に開く方向に力が加わった場合、その加えられた力に起因する荷重が回動軸近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係る自動原稿搬送装置を有する多機能機の外観斜視図である。
【図2】自動原稿搬送装置の構成を示す側断面図である。
【図3】カバートレイが通常位置にある状態における自動原稿搬送装置の構成を示す説明図である。
【図4】カバートレイが使用位置にある状態における自動原稿搬送装置の構成を示す説明図である。
【図5】カバートレイが通常位置にある状態の回動軸近傍の構成に関する説明図である。
【図6】カバートレイが使用位置にある状態の回動軸近傍の構成に関する説明図である。
【図7】カバートレイが使用位置にある状態におけるカバートレイ及び板状部の状態を示す説明図である。
【図8】過剰押圧力が作用している状態のカバートレイ及び板状部の状態を示す説明図(1)である。
【図9】過剰押圧力が作用している状態のカバートレイ及び板状部の状態を示す説明図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る用紙搬送装置を、多機能機100に配設された自動原稿搬送装置1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
先ず、本実施形態に係る多機能機100の概略構成について、図面を参照しつつ説明する。尚、以下の説明において、多機能機100使用時のユーザの位置を基準にした方向を用いて説明する。即ち、図1における右下側を前側とし、図1における左上側を後側とする。又、多機能機100を前側から見たときを左右の基準とし、図1における左下側を左側とし、右上側を右側とする。
【0016】
図1、図2に示すように、多機能機100は、装置筐体80と、原稿カバー90とを有している。装置筐体80は、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能といった複数の機能を実行するために、制御部、ファクシミリ部、画像形成部、スキャナユニット85等を、装置筐体80の内部に収容している。
【0017】
図2に示すように、装置筐体80は、上面に原稿載置台81を有しており、当該原稿載置台81は、コンタクトガラス82により構成される。コンタクトガラス82は、所謂「プラテンガラス」であり、装置筐体80の左右方向に沿って長辺が位置するA3サイズよりもやや大きな長方形状に形成されている。そして、当該コンタクトガラス82の下方には、スキャナユニット85が配設されている。従って、当該多機能機100は、コンタクトガラス82は、コンタクトガラス82上にセットされた原稿の画像を、スキャナユニット85を構成する第1イメージセンサ86により読み取り得る。
【0018】
具体的には、当該スキャナユニット85は、所謂、密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)により構成される第1イメージセンサ86、スライド軸等を有する。当該スキャナユニット85は、第1イメージセンサ86をスライド軸に沿って移動可能に備え、第1イメージセンサ86をスライド移動させつつ、コンタクトガラス82上にセットされた原稿の画像を読み取る。
【0019】
そして、原稿カバー90は、装置筐体80上面の後端縁を軸に開閉自在に配設されており、閉じた場合に原稿カバー90上面(即ち、原稿載置台81)を覆う。従って、当該原稿カバー90は、コンタクトガラス82上にセットされた原稿をその位置に固定し得る。又、原稿カバー90は、本発明における用紙搬送装置に相当する自動原稿搬送装置1を一体に有している(図1参照)。
【0020】
続いて、本実施形態に係る自動原稿搬送装置1の構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。自動原稿搬送装置1は、本体部5と、本体筐体10と、カバートレイ30と、排紙トレイ15等を有しており、合成樹脂(例えば、アクリロニトリリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等)により形成された本体筐体10によって原稿カバー90と一体に形成されている。そして、当該自動原稿搬送装置1は、カバートレイ30に載置された原稿を連続して一枚ずつ給紙し、本体筐体10内に形成された所定の原稿搬送路Rに沿って搬送した後、排紙トレイ15に排紙する。多機能機100は、自動原稿搬送装置1により原稿を搬送する途中で、スキャナユニット85(第1イメージセンサ86)等により画像を読み取る方式で、原稿の画像を読み取り得る。
【0021】
原稿カバー90の左側部分には、本体部5が、本体筐体10内部に形成されており、当該本体部5は、給紙ユニット35、第2イメージセンサ40、搬送ユニット45、排紙ユニット50等を有している。又、本体部5には、原稿搬送路Rが形成されており、給紙ユニット35等により搬送される用紙(原稿)は、当該原稿搬送路Rに沿って搬送される。即ち、本体部5は、本実施形態に係る自動原稿搬送装置1の主要部を構成する。
【0022】
そして、カバートレイ30は、合成樹脂(例えば、アクリロニトリリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等)により形成された板状部材により構成されている。当該カバートレイ30は、本体部5の右端側上方部分において、本体筐体10と一体に突出形成された回動軸25を中心として回動自在に配設されており、通常位置と使用位置の間を移動可能に構成されている(図2〜図4参照)。図3に示すように、通常位置は、当該カバートレイ30を本体部5に近接する方向(即ち、カバートレイ30を閉じる方向)へ回動させ、本体部5上面と接触させた位置をいう。従って、カバートレイ30は、通常位置にある場合、自動原稿搬送装置1の本体部5における上面カバーとして機能する。図2、図4に示すように、使用位置は、当該カバートレイ30を本体部5から離間する方向(即ち、カバートレイ30を開く方向)へ所定量回動させた位置をいう。従って、カバートレイ30は、使用位置にある場合、画像の読取対象である原稿を、当該カバートレイ30の一面に載置し得る状態となり、所謂、原稿トレイとして機能する。
【0023】
又、原稿カバー90の右側部分には、排紙トレイ15が形成されており、本体部5内の原稿搬送路Rを通過して排紙された原稿を収容する。ここで図2、図4に示すように、カバートレイ30が使用位置にある場合、上段にカバートレイ30、下段に排紙トレイ15が位置し、カバートレイ30及び排紙トレイ15は、上下方向に二段に位置する。
【0024】
上述したように、本体部5には、原稿搬送路Rが形成されており、当該原稿搬送路Rは、カバートレイ30と排紙トレイ15とを接続するように略U字状に形成されており、自動原稿搬送装置1の左右方向に沿っている。つまり、原稿搬送路Rは、自動原稿搬送装置1の前後方向への搬送を許容するものではない。尚、本実施形態においては、カバートレイ30から原稿搬送路Rに沿って排紙トレイ15へ向かう方向を原稿の搬送方向という。原稿の幅方向とは、原稿搬送路Rを搬送される原稿の幅方向(即ち、自動原稿搬送装置1における前後方向)を意味する。
【0025】
当該原稿搬送路Rは、第1搬送路Raと、湾曲搬送路Rbと、第2搬送路Rcとにより構成される。第1搬送路Raは、自動原稿搬送装置1の上部において、カバートレイ30の搬送方向下流側から自動原稿搬送装置1の左端側(後述するメインローラ47の上部)まで伸びる略直線状の搬送路である。当該第1搬送路Raの下面は、アッパーガイド11の上面、後述する分離パッド38、及び第2イメージセンサ40を構成するガラス部材の上面等によって構成される。アッパーガイド11は、カバートレイ30の搬送方向下流側で平面を構成する部材であり、カバートレイ30内の原稿を給紙ユニット35へ案内する。
【0026】
湾曲搬送路Rbは、前記第1搬送路Raの搬送方向下流側端部から下方に向かって半円状の円弧を描くように形成された搬送路である。当該湾曲搬送路Rbは、後述するメインローラ47の外周面に沿って形成され、自動原稿搬送装置1の左端側(後述するメインローラ47の下部)において第2搬送路Rcと接続される(図2参照)。
【0027】
第2搬送路Rcは、湾曲搬送路Rbの下端部から排紙ユニット50及び排紙トレイ15へ延びる略直線状の搬送路であり、第1搬送路Raの下方に位置する。当該第2搬送路Rcは、ロアガイド12とそれに所定の間隔を有して対向する原稿カバー90の本体筐体10における内壁面によって主に構成される。そして、当該第2搬送路Rcは、メインローラ47近傍の原稿カバー90底面に形成され、本体筐体10の前後方向に沿った開口を含んでいる。前記ロアガイド12は、前記開口から排紙トレイ15へ向かって延びており、原稿搬送路Rを搬送される原稿を排紙ユニット50及び排紙トレイ15へ案内する。
【0028】
ここで、原稿カバー90を閉じた場合に、原稿搬送路Rに沿って搬送される原稿は、前記開口を通過する際に、コンタクトガラス82を介して、所定の固定読取位置に位置する第1イメージセンサ86上側を通過し、当該原稿の第2面(表面)を下方に露出する。従って、当該多機能機100は、自動原稿搬送装置1により原稿を原稿搬送路Rに沿って搬送しつつ、第1イメージセンサ86により、当該原稿の第2面(表面)から画像を読み取り得る。又、図2に示すように、公知の第1原稿押さえ部13が、第2搬送路Rcを介して当該開口と対向する位置に配設されている。当該開口を通過する原稿は、よりコンタクトガラス82側を通過することになるため、多機能機100は、より高い精度で、第1イメージセンサ86による画像の読取を行い得る。
【0029】
続いて、自動原稿搬送装置1における給紙ユニット35について、図2を参照しつつ詳細に説明する。給紙ユニット35は、第1搬送路Raにおけるカバートレイ30側端部近傍に配設されており、カバートレイ30にセットされた原稿を一枚ずつに分離しつつ、搬送ユニット45へ対して給紙する。図2に示すように、給紙ユニット35は、吸入ローラ36と、分離ローラ37と、分離パッド38とにより構成されている。
【0030】
吸入ローラ36は、給紙ユニット35における搬送方向上流側において第1搬送路Raの上面に沿う位置に回転自在に軸支されている。当該吸入ローラ36は、公知の駆動伝達機構によりモータ(図示せず)の駆動力が伝達されることにより、所定方向(図2中、時計回り)に回転駆動する。これにより、吸入ローラ36は、カバートレイ30に載置された原稿を、分離ローラ37方向(即ち、搬送方向下流側)へ搬送し得る。
【0031】
分離ローラ37は、吸入ローラ36よりも搬送方向下流側において、本体筐体10に対して回転自在に軸支されている。当該分離ローラ37は、モータ(図示せず)の駆動に伴って所定方向(図2中、時計回り)に回転駆動する。分離パッド38は、第1搬送路Raの下面側において、前記分離ローラ37と対向する位置に配設されている。当該分離パッド38は、前記分離ローラ37の外周面に向かって付勢されている。従って、分離ローラ37は、分離パッド38と協働することにより、分離ローラ37と接している原稿のみを分離して搬送ユニット45側(即ち、搬送方向下流側)へ搬送し得る。
【0032】
そして、本体部5には、第1搬送路Raに沿った所定位置に、第2イメージセンサ40及び第2原稿押さえ部14が配設されている。第2イメージセンサ40は、所謂、密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)により構成され、給紙ユニット35よりも搬送方向下流側において、第1搬送路Raの下面に沿って配設されている。従って、当該多機能機100は、第2イメージセンサ40によって、第1搬送路Raを搬送される原稿の第1面(裏面)から画像を読み取り得る。又、第2原稿押さえ部14は、第1原稿押さえ部13と同様、公知の構成であり、第1搬送路Raの上面に沿って、第2イメージセンサ40と対向する位置に配設されている。従って、原稿は、より第2イメージセンサ40側を通過することになるため、多機能機100は、より高い精度で、第2イメージセンサ40による画像の読取を行い得る。
【0033】
次に、自動原稿搬送装置1における搬送ユニット45について詳細に説明する。搬送ユニット45は、給紙ユニット35よりも搬送方向下流側に配設されており、給紙ユニット35により給紙された原稿を原稿搬送路Rに沿って排紙ユニット50へ搬送する。当該搬送ユニット45は、搬送ローラ46、メインローラ47、複数のピンチローラを備えている。
【0034】
搬送ローラ46は、給紙ユニット35の搬送方向下流側近傍において、第1搬送路Raの上面に沿う位置に回転自在に軸支されている。当該搬送ローラ46は、モータ(図示せず)の駆動に伴って回転駆動し、第1搬送路Raを介して当該搬送ローラ46と対向する位置に配設されているピンチローラと協働することで、原稿を搬送方向下流側へ搬送する。
【0035】
メインローラ47は、自動原稿搬送装置1における本体部5の左側端部において、本体筐体10に回転自在に軸支されており、モータ(図示せず)の駆動に伴い回転駆動する。上述したように、湾曲搬送路Rbは、当該メインローラ47の外周面に沿って形成されている。即ち、当該メインローラ47外周面は、湾曲搬送路Rbの一部を構成する。
【0036】
ここで、メインローラ47は、前記第1搬送路Raと湾曲搬送路Rbとのほぼ境界にあたるメインローラ47上部に配設されたピンチローラと協働することにより、第1搬送路Raを搬送された原稿を挟持し、前記モータの駆動に伴って回転することで、当該原稿を湾曲搬送路Rbに沿って搬送し得る。
【0037】
更に、メインローラ47は、前記湾曲搬送路Rbと前記第2搬送路Rcとのほぼ境界にあたるメインローラ47下方に配設されたピンチローラと協働することにより、湾曲搬送路Rbを搬送されている原稿を挟持し、前記モータの駆動に伴って回転することで、当該原稿を第2搬送路Rcへ向かって搬送し得る。
【0038】
続いて、自動原稿搬送装置1における排紙ユニット50について詳細に説明する。排紙ユニット50は、原稿搬送路Rを搬送された原稿を排紙トレイ15へ排紙する。当該排紙ユニット50は、排紙ローラ51と、ピンチローラを有している。排紙ローラ51は、第2搬送路Rcの搬送方向下流側端部(即ち、原稿搬送路Rの末端部)近傍において、第2搬送路Rcの上面に沿う位置に回転自在に軸支されている。又、当該排紙ローラ51は、前記モータの回転駆動に伴って回転駆動し、第2搬送路Rcを介して排紙ローラ51と対向する位置に配設されたピンチローラと協働することにより、第2搬送路Rcを搬送された原稿を挟持し、前記モータの駆動に伴って回転することで、当該原稿を排紙トレイ15へ排紙し得る。
【0039】
上述したように、自動原稿搬送装置1には、カバートレイ30が、本体部5に係る本体筐体10に対して、回動軸25を介して回動可能に取り付けられている。ここで、カバートレイ30と、当該カバートレイ30における回動軸25近傍の取付構造について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0040】
図2等に示すように、当該カバートレイ30は、所定の厚み(以下、トレイ厚Da)の板状部材により構成されており、湾曲部31、取付部32を有している。取付部32は、当該カバートレイ30の回動軸25側の端部において、幅方向(本体筐体10の前後方向)の両端に形成されている。各取付部32は、カバートレイ30の本体部分(原稿の載置面)に対して、垂直に立設されており(図7参照)、夫々挿通孔を有している。図5、図6に示すように、当該挿通孔には、本体筐体10に形成された回動軸25が挿通される。従って、当該カバートレイ30は、本体筐体10の回動軸25を取付部32の挿通孔に挿通することで、本体筐体10に対して回動自在に取り付けられる。
【0041】
そして、湾曲部31は、鉛直断面において、取付部32近傍におけるカバートレイ30の本体部分が湾曲形状となるように形成された部分である。当該湾曲部31は、カバートレイ30が通常位置にある場合に、鉛直断面視、本体筐体10外側(即ち、通常位置から使用位置への回動方向)に向かって突出するように湾曲している。
【0042】
一方、本体筐体10は、板状部20を、回動軸25よりも下方に有している。当該板状部は、回動軸25よりも本体部5外側(図2中、右側)に向かって、アッパーガイド11を延出して形成される。そして、板状部20は、本体筐体10と同様に、合成樹脂(例えば、アクリロニトリリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等)によって、所定の厚み(以下、板状部厚Db)を有する板状に形成される。
【0043】
そして、板状部20には、当該板状部20の端縁部分(排紙トレイ15側)に、2つの突出部21を有している(図2〜図7参照)。当該突出部21は、板状部20における幅方向(本体筐体10の前後方向)の中央部分に、板状部20上面から上方に向かって突出して形成されている。具体的には、図7に示すように、各突出部21は、板状部20の端縁部分において、当該板状部20の幅方向両端部分(即ち、回動軸25の下方)から所定距離L離間した位置に形成されている。そして、各突出部21は、当該突出部21の上面に接触面21Aを有している。図5に示すように、当該接触面21Aは、カバートレイ30の湾曲部31に対応する凹形状に湾曲している。
【0044】
又、当該板状部20の下方には、排紙空間Eが、排紙ユニット50よりも搬送方向下流側に形成される(図2〜図7参照)。排紙空間Eは、原稿搬送路Rを搬送され、排紙ユニット50により排紙された原稿を排紙トレイ15に収容する際に、当該原稿が通過する空間である。
【0045】
図3、図4に示すように、本実施形態に係る自動原稿搬送装置1では、カバートレイ30は、取付部32及び回動軸25により、当該回動軸25を中心として回動自在に取り付けられており、通常位置と使用位置の間を移動し得る。ここで、カバートレイ30を通常位置(図3参照)から回動軸を中心として所定量回動させると、カバートレイ30の湾曲部31表面は、板状部20上に突出形成された各突出部21の接触面21Aと接触する。従って、カバートレイ30は、各突出部21との接触により、アッパーガイド11表面に対して所定の角度で傾斜した状態で静止し、当該カバートレイ30に原稿を載置可能な状態となる。つまり、当該カバートレイ30は、各突出部21との接触により使用位置(図4参照)に位置することとなり、当該自動原稿搬送装置1は、使用位置に載置された原稿を給紙ユニット35等により原稿搬送路Rに沿って搬送し得る。
【0046】
ここで、当該自動原稿搬送装置1において、カバートレイ30が使用位置にある場合、カバートレイ30を下方に押し下げる方向に、カバートレイ30に対して過剰な力が加えられる場合がある。具体例としては、ユーザが多機能機100及び自動原稿搬送装置1を使用する際に、その準備の過程で、使用位置に位置するカバートレイ30の上面に手を置き、体重をかけた場合を挙げることができる。本実施形態においては、このようにしてカバートレイ30に対して加えられた過剰な力を「過剰押圧力F」という。又、押圧力の「過剰」とは、カバートレイ30における原稿の最大積載量に基づく荷重を大きく超えることを意味する。
【0047】
上述したように、カバートレイ30は、本体部5側の端縁近傍において、取付部32及び回動軸25により本体筐体10に対して回動自在に軸支されており、使用位置に位置する場合、当該カバートレイ30の湾曲部31表面は、板状部20に形成された各突出部21と接触している(図4参照)。
【0048】
そして、使用位置に位置するカバートレイ30に過剰押圧力Fが加わった場合、カバートレイ30は、過剰押圧力Fに基づいて、板状部20及び突出部21に対して、排紙空間E方向へ押し下げる方向への荷重を作用させる。ここで、当該カバートレイ30は、一定の可撓性を有する合成樹脂(例えば、アクリロニトリリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等)により形成され、トレイ厚Daの厚みを有する板状に形成されている。従って、使用位置に位置するカバートレイ30に過剰押圧力Fが加わった場合、カバートレイ30は、過剰押圧力Fに基づいて、突出部21との接触部分を支点として、搬送方向に沿った断面視、上方に向かって突出するように湾曲変形する(図8参照)。
【0049】
この時、カバートレイ30は取付部32及び回動軸25により軸支されているため、自動原稿搬送装置1の前後方向に沿った断面においては、カバートレイ30は、2箇所の突出部21と接触しつつ、幅方向中央部分が下方に突出するように湾曲変形する(図9参照)。そして、カバートレイ30の幅方向中央部分は、図7に示す過剰押圧力Fが加えられていない状態よりも下方(即ち、板状部20及び排紙空間E側)に位置する。
【0050】
又、カバートレイ30に過剰押圧力Fが加えられた場合、当該過剰押圧力Fに基づく荷重は、カバートレイ30と各突出部21の接触に伴い、板状部20に対しても作用する。ここで、板状部20は、カバートレイ30と同様に、一定の可撓性を有する合成樹脂(例えば、アクリロニトリリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等)により形成され、トレイ厚Daと同一の厚さである板状部厚Dbの厚みを有する板状に形成されている。従って、板状部20は、各突出部21を介して加えられた荷重に基づいて湾曲変形する。具体的には、自動原稿搬送装置1の前後方向に沿った断面において、板状部20は、各突出部21の形成部分が最も下方(即ち、排紙空間E側)に突出するように湾曲変形する。そして、板状部20の各突出部21の形成部分は、図7に示す過剰押圧力Fが加えられていない状態よりも下方(即ち、排紙空間E側)に位置する(図8、図9参照)。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係る自動原稿搬送装置1においては、カバートレイ30に過剰押圧力Fが加えられた場合であっても、カバートレイ30の湾曲部31付近が排紙空間E方向に撓んで湾曲変形することにより、当該過剰押圧力Fが各取付部32に及ぼす影響(つまり、過剰押圧力Fに基づく取付部32の変形量)を小さくし得る。この結果、当該自動原稿搬送装置1によれば、カバートレイ30における取付部32や回動軸25の破損を防止することができ、回動軸25から取付部32が脱落することにより、カバートレイ30が本体筐体10から外れてしまうことも防止し得る。
【0052】
又、カバートレイ30と各突出部21の接触に伴って、板状部20も、各突出部21近傍も排紙空間E方向に撓み、湾曲変形する。この結果、当該自動原稿搬送装置1においては、カバートレイ30及び板状部20が相互に撓み変形するため、カバートレイ30の各取付部32近傍に、過剰押圧力Fに基づく荷重が集中することを防止できる。つまり、当該自動原稿搬送装置1は、カバートレイ30に過剰押圧力Fが加えられた場合であっても、カバートレイ30及び板状部20が相互に撓み変形するので、より確実に、カバートレイ30における取付部32や回動軸25の破損を防止し得る。又、トレイ厚Da及び板状部厚Dbが同一であるため、当該自動原稿搬送装置1は、カバートレイ30に過剰押圧力Fが加えられた場合であっても、カバートレイ30及び板状部20における撓み変形を略均等にすることができ、過剰押圧力Fに基づく荷重を分散し得る。
【0053】
そして、板状部20において、各突出部21は、夫々、前記取付部32及び回動軸25が位置する前記板状部20の幅方向端部から所定距離L離間した位置に形成されている。この結果、当該自動原稿搬送装置1によれば、カバートレイ30に過剰押圧力Fが加わった場合、過剰押圧力Fに起因する荷重を、回動軸25近傍に集中させることなく、カバートレイ30を介して板状部20に分散することができ、当該荷重が回動軸25近傍に集中し、破損・変形することを確実に防止し得る。
【0054】
又、当該自動原稿搬送装置1においては、カバートレイ30は、取付部32側の端部近傍に湾曲部31を有しており、板状部20に形成された各突出部21には、その上面に接触面21Aを有している。当該接触面21Aは、湾曲部31と同様の曲面を有している。従って、カバートレイ30が使用位置に位置する場合、各突出部21は、接触面21Aを介して、カバートレイ30の湾曲部31と面接触する。従って、使用位置に位置するカバートレイ30に過剰押圧力Fが加えられた場合であっても、自動原稿搬送装置1によれば、湾曲部31と突出部21とが点接触する場合と比較して、過剰押圧力Fに起因する荷重を、カバートレイ30を介して板状部20に良好に分散することができ、当該荷重が回動軸25近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。
【0055】
更に、当該自動原稿搬送装置1は、カバートレイ30から排紙トレイ15を結ぶ原稿搬送路Rに沿った位置に、第1イメージセンサ86、第2イメージセンサ40を有している。従って、当該自動原稿搬送装置1は、給紙ユニット35等により原稿を原稿搬送路Rに沿って搬送する途中で、原稿から画像を読み取り得る。このような態様で用いられるカバートレイ30においても、上述したように、カバートレイ30を更に開く方向に力が加わった場合、その加えられた力に起因する荷重が、回動軸25近傍に集中し、破損・変形することを防止し得る。
【0056】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、本実施形態においては、自動原稿搬送装置1を、スキャナ機能、コピー機能等を有する多機能機100に配設した場合を、例として挙げていたが、この態様に限定するものではない。例えば、自動原稿搬送装置1を、スキャナ機能を有する原稿読取装置に適用することも可能である。
【0057】
又、本実施形態においては、板状部20に突出部21を形成する構成であったが、板状部20を平板状に構成し、カバートレイ30の湾曲部31に突出部を形成する構成であってもよい。又、板状部20及び、カバートレイ30の湾曲部31の両者に、夫々、突出部21を形成する構成であってもよい。
【0058】
更に、本実施形態においては、板状部20には、突出部21を2箇所に形成していたが、この態様に限定されるものではなく、当該2箇所を含んでいれば、他の箇所にも突出部21を形成してもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 自動原稿搬送装置
5 本体部
10 本体筐体
15 排紙トレイ
20 板状部
21 突出部
21A 接触面
25 回動軸
30 カバートレイ
31 湾曲部
32 取付部
35 給紙ユニット
40 第2イメージセンサ
45 搬送ユニット
50 排紙ユニット
100 多機能機
E 排紙空間
R 原稿搬送路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙が搬送される所定の搬送経路を有する本体筐体と、
前記用紙を搬送経路に沿って搬送する用紙搬送手段と、
前記搬送経路の一端部において、前記搬送経路を搬送される用紙の幅方向両端側に位置する回動軸により、一方の端縁側を前記本体筐体に対して開閉自在に軸支された用紙トレイと、を有する用紙搬送装置であって、
前記用紙トレイは、
可撓性を有する樹脂により形成され、
前記本体筐体に対して閉じた場合に、前記本体筐体の上面を構成し、
前記本体筐体に対して開いた場合に、当該用紙トレイ上に用紙を載置可能な使用位置に位置し、
前記本体筐体は、
前記回動軸近傍において、前記用紙トレイの下方に位置し、可撓性を有する樹脂により形成された板状部と、
前記板状部の下方であって、前記搬送経路の他端部と連通すると共に、前記用紙搬送手段により搬送される用紙が通過可能な空間を有し、
前記板状部は、
前記搬送経路を搬送される用紙の幅方向中央部分における所定位置に、当該板状部から上方に向かって突出形成され、前記用紙トレイが前記使用位置に位置する場合に、当該用紙トレイと接触する接触面を上端部に有する複数の突出部と、を備える
ことを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の用紙搬送装置であって、
前記突出部は、夫々、前記回動軸が位置する前記板状部の幅方向端部から所定距離離間した位置に形成されている
ことを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置であって、
前記用紙トレイは、前記回動軸により軸支された一端部に、前記用紙トレイの回動方向に沿って湾曲した湾曲部を有し、
前記突出部の接触面は、前記湾曲部の曲面に沿って湾曲している
ことを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の用紙搬送装置であって、
前記用紙トレイは、所定の厚みをもった板状の部材により構成され、
前記本体筐体における板状部は、前記用紙トレイの厚みと同等の厚みを有している
ことを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の用紙搬送装置であって、
前記搬送経路内に面して配設された読取面を有し、当該搬送経路を搬送される用紙の画像を読み取る読取手段を有し、
前記空間は、前記用紙搬送手段によって搬送経路を搬送される途中において、前記読取手段によって画像が読み取られた用紙が排紙される排紙部を構成する
ことを特徴とする用紙搬送装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−159553(P2012−159553A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17496(P2011−17496)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】