説明

画像データ送信装置、制御方法、及びプログラム

【課題】設定された宛先へ画像データを送信する前にアーカイブ先への画像データの送信を確実に行うことを可能とした画像データ送信装置、制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像データ送信装置は、CPU101、スキャナ部104、プリンタ部105、回線I/F部108を備える。CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされていない場合で、アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了した場合は、回線I/F部108により画像データをユーザ指定の宛先に送信する。アーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされた場合や、アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了していない場合は、その旨を操作表示部106によりユーザに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを指定の宛先に送信する画像データ送信装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、送信した画像データの情報漏洩や正しくない使用の抑止を目的とし、原稿から読取った画像データをユーザ指定の宛先だけでなくアーカイブ先へも自動的に送信する機能を有する画像データ送信装置(例えば複合機など)が知られている。アーカイブ先とは画像データ送信装置を管理する管理者や管理サーバなどの特定の宛先である。更に、より確実にアーカイブ先へ画像データを送信するために、アーカイブ先を示す宛先について削除をできないようにした画像データ送信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特登録3701523号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の画像データ送信装置では、アーカイブ先を示す宛先への画像データの送信にエラーが発生した場合でも、ユーザ指定の宛先へは画像データを送信することが可能であるという問題がある。そのため、ユーザ指定の宛先に送信した画像データをアーカイブ先で管理したりバックアップしたりすることができないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、設定された宛先へ画像データを送信する前にアーカイブ先への画像データの送信を確実に行うことを可能とした画像データ送信装置、制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、画像データを生成する生成手段と、画像データの管理を行うアーカイブ先を示す宛先を設定する第1の設定手段と、前記生成手段により生成された画像データを前記第1の設定手段により設定されたアーカイブ先に送信する第1の送信手段と、画像データを送信する宛先を設定する第2の設定手段と、前記生成手段により生成された画像データを前記第2の設定手段により設定された宛先に送信する第2の送信手段と、前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信が成功した場合に、前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、アーカイブ先への画像データの送信が成功した場合に、設定された宛先への画像データの送信を行うので、設定された宛先へ画像データを送信する前にアーカイブ先への画像データの送信を確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像データ送信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図3a】本発明の第2の実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図3b】送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図5a】本発明の第4の実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図5b】送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図5c】送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【図6】送信ジョブ/アーカイブ先を示す宛先の送信待ちキュー/ユーザ指定の宛先の送信待ちキュー/画像データの送信順を示す図ある。
【図7】アーカイブ先への画像データ送信の有無/アーカイブ先宛先/アーカイブ先優先の有無を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像データ送信装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、画像データ送信装置100は、例えば複合機として構成されており、CPU101、ROM102、RAM103、スキャナ部104、プリンタ部105、操作表示部106、CODEC107、回線I/F部108を備えている。CPU101は、システム制御部であり、画像データ送信装置100の全体を制御する。また、CPU101は、制御プログラムを実行することで、図2(第1の実施の形態)、図3a・図3b(第2の実施の形態)、図4(第3の実施の形態)、図5a・図5b・図5c(第4の実施の形態)の各フローチャートに示す処理を実行する。
【0012】
ROM102には、制御プログラムが格納されている。制御プログラムは、後述の各フローチャートに示す処理(送信ジョブ指定時の処理)をCPU101に実行させるためのプログラムである。RAM103には、制御プログラム、プログラム制御変数、各種ワーク用バッファ、管理データ、送信待ちキュー(図6参照)、画像データ送信装置100のユーザが登録した設定値(図7参照)、等が記憶される。送信待ちキュー、設定値(アーカイブ先への画像データ送信の有無/アーカイブ先宛先/アーカイブ先優先の有無)の詳細は後述する。
【0013】
スキャナ部104は、原稿載置部、イメージセンサ(CCD、或いはコンタクトイメージセンサなど)、原稿搬送機構(不図示)等から構成されている。スキャナ部104は、原稿載置部にセットされた原稿を原稿搬送機構により読取位置へ搬送し、イメージセンサにより原稿の画像を光学的に読取って電気的な画像データに変換(生成)する。プリンタ部105は、スキャナ部104により原稿から読取った画像データ、或いは画像データ送信装置100が外部装置から受信した画像データ、或いはRAM103に保存されているファイルデータに基づき、記録紙に画像を印刷する。
【0014】
操作表示部106は、キーボード、タッチパネル、LCD、LED等から構成されており、ユーザによる各種入力操作(画像データを送信する宛先の入力など)、各種表示を行う際に用いる。CODEC(Coder Decoder)107は、JBIG、JPEG等の符号化及び復号化を行うモジュールであり、所定の規格に準拠した画像データの圧縮/伸張処理を実行する。回線インタフェース(I/F)部108は、モデム(変復調装置)、NCU(網制御装置)等から構成されており、公衆網109を介して外部装置との間でファクシミリによる送受信を行う。
【0015】
次に、上記の構成を備える本実施の形態の画像データ送信装置の動作について図2及び図7を参照しながら説明する。
【0016】
図2は、本実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。図7は、アーカイブ先への画像データ送信の有無/アーカイブ先宛先/アーカイブ先優先の有無を示す図である。
【0017】
図2において、画像データ送信装置100のCPU101は、ユーザが操作表示部106から入力したユーザ指定の宛先を画像データ送信先として設定する(ステップS201:第2の設定手段)。次に、CPU101は、原稿載置部にセットされた原稿をスキャナ部104で読取りを行い、読取った画像データをRAM103に保存する(ステップS202)。次に、CPU101は、画像データをアーカイブ先(画像データ送信装置及び画像データの管理を行う管理者向けの特定宛先)に送信するかどうかを判断する(ステップS203)。画像データをアーカイブ先に送信するかどうかの設定(第1の設定手段)は、予めRAM103内の設定値701(図7参照)に保存されており、CPU101は、設定値701を参照し上記判断を行う。
【0018】
画像データをアーカイブ先に送信すると判断した場合は、CPU101は、ステップS202で原稿から読取った画像データをアーカイブ先へ回線I/F部108により送信する(ステップS204:第1の送信手段)。アーカイブ先を示す宛先は、予めRAM103内の設定値702(図7参照)に保存されており、CPU101は、設定値702に保存されたアーカイブ先を示す宛先に上記画像データを送信する。
【0019】
次に、CPU101は、ステップ204のアーカイブ先への画像データ送信が、ユーザによる操作表示部106からの操作によりキャンセルされたかどうかを判断する(ステップS205)。アーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされていないと判断した場合は、CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了(成功)したかどうかを判断する(ステップS206)。アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了したと判断した場合は、CPU101は、ステップS202で原稿から読取った画像データをステップ201で設定されたユーザ指定の宛先に回線I/F部108により送信する(ステップS207:第2の送信手段)。これにより、本処理を終了する。
【0020】
ステップS203で画像データをアーカイブ先に送信しないと判断した場合は、CPU101は、ステップS202で原稿から読取った画像データをステップ201で設定されたユーザ指定の宛先に回線I/F部108により送信する(ステップS207)。これにより、本処理を終了する。
【0021】
ステップS205でアーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされたと判断した場合は、CPU101は、画像データをユーザ指定の宛先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS209)。これにより、本処理を終了する。
【0022】
ステップS206でアーカイブ先への画像データ送信が正常に終了していない(エラーが発生した)と判断した場合(ステップS206でNO)は、CPU101は、画像データをアーカイブ先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS208)。次に、CPU101は、画像データをユーザ指定の宛先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS209)。これにより、本処理を終了する。
【0023】
尚、本実施の形態では、ステップS208における画像データをアーカイブ先に送信できなかったことを示す通知、ステップS209における画像データをユーザ指定の宛先に送信できなかったことを示す通知を、操作表示部106に表示した。本発明は、これに限定されるものではなく、プリンタ部105により通知結果をレポートとして印刷出力してもよい。
【0024】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、アーカイブ先を示す宛先への画像データの送信が成功した場合に限りユーザ指定の宛先に画像データの送信を行う。これにより、ユーザ指定の宛先へ画像データを送信する前に、アーカイブ先を示す宛先への画像データの送信を確実に行うことが可能となる。
【0025】
また、アーカイブ先への送信が正常に完了しなかった場合にはユーザが指定した宛先への送信は行われない。これにより、アーカイブ先で画像データが確実に保存されることが保証されずに宛先に対して画像データが送信されてしまうことを防止することができる。
【0026】
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、図3a、図3bで説明する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上記第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので説明を省略する。
【0027】
図3a、図3bは、本実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【0028】
図3a、図3bにおいて、画像データ送信装置100のCPU101は、画像データをアーカイブ先に送信する設定で且つアーカイブ先がエラー状態であるかどうかを判断する(ステップS301)。画像データをアーカイブ先に送信する設定で且つアーカイブ先がエラー状態であると判断した場合は、CPU101は、画像データ送信装置100における送信ジョブの受付を不可状態に設定し(ステップS309)、本処理を終了する。画像データをアーカイブ先に送信する設定でなく且つアーカイブ先がエラー状態でないと判断した場合は、CPU101は、ユーザが操作表示部106から入力したユーザ指定の宛先を画像データ送信先として設定する(ステップS302)。
【0029】
次に、CPU101は、原稿載置部にセットされた原稿をスキャナ部104で読取りを行い、読取った画像データをRAM103に保存する(ステップS303)。次に、CPU101は、原稿から読取った画像データをアーカイブ先に送信するかどうかを判断する(ステップS304)。画像データをアーカイブ先に送信すると判断した場合は、CPU101は、ステップS202で原稿から読取った画像データを回線I/F部108によりアーカイブ先へ送信する(ステップS305)。
【0030】
次に、CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされたかどうかを判断する(ステップS306)。アーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされていないと判断した場合は、CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了したかどうかを判断する(ステップS307)。アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了したと判断した場合は、CPU101は、ステップS303で原稿から読取った画像データをステップ302で設定されたユーザ指定の宛先に回線I/F部108により送信する(ステップS308)。これにより、本処理を終了する。
【0031】
ステップS304で画像データをアーカイブ先に送信しないと判断した場合は、CPU101は、ステップ303で原稿から読取った画像データをステップS302で設定されたユーザ指定の宛先に回線I/F部108により送信する(ステップS308)。これにより、本処理を終了する。
【0032】
ステップS306でアーカイブ先への画像データ送信がキャンセルされたと判断した場合は、CPU101は、画像データをユーザ指定の宛先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS312)。これにより、本処理を終了する。
【0033】
ステップS307でアーカイブ先への画像データ送信が正常に終了しなかった判断した場合は、CPU101は、画像データをアーカイブ先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS310)。次に、CPU101は、アーカイブ先がエラー状態である旨をRAM103にセットする(ステップS311:第3の設定手段)。
【0034】
CPU101は、これ以降の送信ジョブについて、ステップS301においてアーカイブ先がエラー状態であると判断することになる。また、CPU101は、ユーザからの操作表示部106による操作の指示を受けてアーカイブ先のエラー状態の解除を行う(ステップS313)。次に、CPU101は、画像データをユーザ指定の宛先に送信できなかったことを操作表示部106によりユーザに通知する(ステップS312)。これにより、本処理を終了する。
【0035】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の効果に加えて、予めアーカイブ先への画像データ送信が不可能な状態であることが分かっている場合、送信ジョブの受付自体を不可とすることが可能となる。
【0036】
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、図4で説明する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上記第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので説明を省略する。
【0037】
図4は、本実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。
【0038】
図4において、画像データ送信装置100のCPU101は、ユーザが操作表示部106から入力したユーザ指定の宛先を画像データ送信先として設定する(ステップS401)。次に、CPU101は、原稿載置部にセットされた原稿をスキャナ部104で読取りを行い、読取った画像データをRAM103に保存する(ステップS402)。次に、CPU101は、画像データをアーカイブ先に送信するかどうかを判断する(ステップS403)。
【0039】
画像データをアーカイブ先に送信すると判断した場合は、CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信を優先するかどうかを判断する(ステップS404)。アーカイブ先への画像データ送信を優先するかどうかの設定(第4の設定手段)は、予めRAM103内の設定値703(図7参照)に保存されており、CPU101は、設定値703を参照し上記判断を行う。アーカイブ先への画像データ送信を優先しないと判断した場合は、CPU101は、画像データをユーザ指定の宛先に送信した後(ステップS405)、画像データをアーカイブ先に送信する(ステップS406)。
【0040】
ステップS403で画像データをアーカイブ先に送信しないと判断した場合は、CPU101は、図2のステップS207へ処理を移行させる。ステップS404でアーカイブ先への画像データ送信を優先すると判断した場合は、CPU101は、図2のステップS204へ処理を移行させる。
【0041】
なお、アーカイブ先への画像データ送信を優先するかどうかの設定は、ユーザではなく、画像データ送信装置100の管理者のみが設定できるようにしてもよい。
【0042】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、ユーザの設定により、ユーザがアーカイブ先への画像データ送信をユーザ指定の宛先への画像データ送信より優先させるかどうかを決定することが可能となる。
【0043】
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、図5a、図5b、図5c、図6で説明する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上記第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので説明を省略する。
【0044】
図5a、図5b、図5cは、本実施の形態に係る送信ジョブ指定時の処理を示すフローチャートである。図6は、送信ジョブ/アーカイブ先を示す宛先の送信待ちキュー/ユーザ指定の宛先の送信待ちキュー/画像データの送信順を示す図ある。
【0045】
図5a、図5b、図5cにおいて、画像データ送信装置100のCPU101は、ユーザにより操作表示部106から送信ジョブの指定があると、アーカイブ先を示す宛先をRAM103内の送信待ちキューの最後に追加する(ステップS501)。例えば図6の601、602、603に示すように、送信ジョブ(1)、送信ジョブ(2)、送信ジョブ(3)の順に複数の送信ジョブが指定されると、図6の604に示すように、アーカイブ先を示す宛先が次の送信宛先として送信待ちキューに追加される。
【0046】
CPU101は、アーカイブ先への画像データ送信が正常に終了すると、アーカイブ先を示す宛先を除いた送信待ちキューの最後に、対応するユーザ指定の宛先を追加する(ステップS502)。例えば図6の605に示すように、アーカイブ先(1)への画像データ送信が正常に終了すると、ユーザ指定(1)の宛先は、他にユーザ指定の宛先が送信待ちキューにないので、送信待ちキューの先頭に追加される。
【0047】
次に、CPU101は、画像データ送信装置100がアーカイブ先と通信中であるかどうかを判断する(ステップS503)。画像データ送信装置100がアーカイブ先と1通信(当該送信ジョブに対応した通信)が終了したと判断した場合、CPU101は、送信待ちキューに未送信の待ち宛先(画像データ送信を待機している宛先)が存在するかどうかを判断する(ステップS504)。
【0048】
送信待ちキューに未送信の待ち宛先がないと判断した場合、CPU101は、次の送信宛先なしと判断し(ステップS507)、本処理を終了する。送信待ちキューに未送信の待ち宛先があると判断した場合、CPU101は、送信待ちキューの先頭から送信宛先を取り出し(ステップS505)、取り出した送信宛先を次の送信宛先としてRAM103にセットし(ステップS506)、本処理を終了する。このことにより、図6の606に示すように、アーカイブ先(1)、ユーザ指定(1)、アーカイブ先(2)、ユーザ指定(2)、アーカイブ先(3)、ユーザ指定(3)、という順に画像データ送信が行われることになる。
【0049】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、複数の送信ジョブが指定された(画像データ送信の宛先の設定が複数行われた)場合でも、先に投入された送信ジョブに関わるユーザ指定の宛先への画像データ送信を優先して実行することが可能となる。
【0050】
〔他の実施の形態〕
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0051】
100 画像データ送信装置
101 CPU
103 RAM
104 スキャナ部
105 プリンタ部
106 操作表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを生成する生成手段と、
画像データの管理を行うアーカイブ先を示す宛先を設定する第1の設定手段と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第1の設定手段により設定されたアーカイブ先に送信する第1の送信手段と、
画像データを送信する宛先を設定する第2の設定手段と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第2の設定手段により設定された宛先に送信する第2の送信手段と、
前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信が成功した場合に、前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする画像データ送信装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信がキャンセルされた場合、或いは前記アーカイブ先への画像データの送信にエラーが発生した場合は、前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を行わないことを特徴とする請求項1記載の画像データ送信装置。
【請求項3】
前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を行わなかった場合に、前記第2の設定手段により前記宛先を設定したユーザに前記宛先への画像データの送信を行わなかった旨を通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項2記載の画像データ送信装置。
【請求項4】
前記アーカイブ先がエラー状態であることを設定する第3の設定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第3の設定手段により前記アーカイブ先がエラー状態であると設定されている場合は、前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信を行わないことを特徴とする請求項1記載の画像データ送信装置。
【請求項5】
前記第3の設定手段は、前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信にエラーが発生した場合に、前記アーカイブ先がエラー状態であることを設定することを特徴とする請求項4記載の画像データ送信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第2の設定手段により画像データ送信の宛先の設定が複数行われた場合は、前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信よりも前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を優先させることを特徴とする請求項1記載の画像データ送信装置。
【請求項7】
前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信を優先するかどうかを設定する第4の設定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第4の設定手段により前記アーカイブ先への画像データの送信を優先しないと設定されている場合、前記第2の送信手段による前記宛先への画像データの送信を行った後に前記第1の送信手段による前記アーカイブ先への画像データの送信を行うことを特徴とする請求項1記載の画像データ送信装置。
【請求項8】
画像データを生成する生成手段を備える画像データ送信装置の制御方法であって、
画像データの管理を行うアーカイブ先を示す宛先を設定する第1の設定工程と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第1の設定工程により設定されたアーカイブ先に送信する第1の送信工程と、
画像データを送信する宛先を設定する第2の設定工程と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第2の設定工程により設定された宛先に送信する第2の送信工程と、
前記第1の送信工程による前記アーカイブ先への画像データの送信が成功した場合に、前記第2の送信工程による前記宛先への画像データの送信を行う制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
画像データを生成する生成手段を備える画像データ送信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータで読取り可能なプログラムであって、前記制御方法は、
画像データの管理を行うアーカイブ先を示す宛先を設定する第1の設定工程と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第1の設定工程により設定されたアーカイブ先に送信する第1の送信工程と、
画像データを送信する宛先を設定する第2の設定工程と、
前記生成手段により生成された画像データを前記第2の設定工程により設定された宛先に送信する第2の送信工程と、
前記第1の送信工程による前記アーカイブ先への画像データの送信が成功した場合に、前記第2の送信工程による前記宛先への画像データの送信を行う制御工程と、
を有することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−139272(P2011−139272A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297682(P2009−297682)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】