説明

画像処理プログラム、記憶媒体、画像処理装置及び電子カメラ

【課題】画像に写り込んだ異物の影を除去する画像処理を行う場合の条件を適切に設定させることができる画像処理プログラム、記憶媒体、画像処理装置及び電子カメラを提供する。
【解決手段】画像処理を実行可能な画像処理装置が備える制御部により実行される画像処理プログラムであって、制御部に、オリジナル画像に写り込んだゴミNSを検出する検出ステップと、画像をモニタに表示された画像処理用画面60のイメージ領域62に表示させるとともに、影画像82を画像処理用画面60の影画像表示領域87に表示させる画像表示ステップと、オリジナル画像に対してゴミNSを除去するための画像処理を施す画像処理ステップと、を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理プログラム、該画像処理プログラムを記憶した記憶媒体、画像処理装置及び該画像処理装置を備えた電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやビデオカメラなどの電子カメラで撮像する場合には、レンズや撮像素子などに付着した異物(塵や埃など)が撮像した画像に写り込んで不要な影を生じてしまうことがある。従来、こうした異物の影を除去するための画像処理を自動的に行う画像処理装置及び画像処理プログラムがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1の画像処理装置においては、画像処理を施した処理画像について、異物の影を除去した箇所を印刷サイズ相当のサイズに拡大して処理画像に合成した合成補正画像を生成し、この合成補正画像を画像処理前の画像と並べて表示するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−306307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような合成補正画像においては、拡大表示した部分が空など一様な部分であると、拡大してもその違いが視認しにくいし、拡大表示した部分が一様でない部分に重なると、重なった部分が視認できないために処理画像の全体像が把握しにくくなってしまう。そのため、ユーザは、画像処理の条件を適切に設定することができないという問題がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、撮像した画像に写り込んだ異物の影を除去する画像処理を行う場合の条件を適切に設定させることができる画像処理プログラム、記憶媒体、画像処理装置及び電子カメラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、本発明の画像処理プログラムは、画像処理を実行可能な画像処理装置が備える制御手段により実行される画像処理プログラムであって、前記制御手段に、画像に写り込んだ異物の影を検出する検出ステップと、前記画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出ステップで検出された前記異物の影を含む領域を前記画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる画像表示ステップと、を実行させることを要旨とする。
【0008】
また、本発明の画像処理プログラムは、操作手段の操作により選択された前記影画像に対応する前記異物の影を除去対象として設定する除去対象設定ステップをさらに含むことが好ましい。
【0009】
また、本発明の画像処理プログラムにおいて、前記画像表示ステップでは、前記画像表示領域に表示された前記画像に写り込んだ前記異物の影と前記影画像表示領域に表示された前記影画像における前記異物の影との対応関係を示す対応マークをそれぞれ前記画像表示領域と前記影画像表示領域とに表示させることが好ましい。
【0010】
また、本発明の画像処理プログラムは、前記異物の影を検出する際の検出レベルを設定する設定ステップをさらに含み、前記画像表示ステップでは、前記検出ステップで検出された前記異物の影に対する検出マーク及び前記検出レベルを上げれば検出される前記異物の影に対する検出候補マークを前記画像表示領域と前記影画像表示領域とに表示させることが好ましい。
【0011】
また、本発明の画像処理プログラムにおいて、前記画像表示ステップでは、前記画像から切り出した複数の前記影画像を前記影画像表示領域に整列させた状態で表示させ、操作手段により選択された前記影画像と対応する前記異物の影を前記画像表示領域において強調表示させる強調表示ステップをさらに含むことが好ましい。
【0012】
また、本発明の画像処理プログラムは、前記影画像の表示倍率を設定する表示倍率設定ステップをさらに含むことが好ましい。
上記問題点を解決するために、本発明の記憶媒体は、上記画像処理プログラムを記憶した制御手段による読み取りが可能な記憶媒体であることを要旨とする。
【0013】
上記問題点を解決するために、本発明の画像処理装置は、画像に写り込んだ異物の影を検出する検出手段と、前記画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出手段により検出された前記異物の影を含む領域を前記画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる表示制御手段と、を備えることを要旨とする。
【0014】
上記問題点を解決するために、本発明の電子カメラは、被写体の画像を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像の画像データを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、前記画像データと対応する画像を表示可能な表示手段と、上記画像処理装置と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、画像に写り込んだ異物の影を除去する画像処理を行う場合の条件を適切に設定させることができる画像処理プログラム、記憶媒体、画像処理装置及び電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明にかかる画像処理装置及び電子カメラを含む画像処理システムを示す斜視図。
【図2】電子カメラの電気的な機能構成を示すブロック図。
【図3】画像処理装置の電気的な機能構成を示すブロック図。
【図4】画像処理用画面を示す模式図。
【図5】画像表示処理ルーチンを示すフローチャート。
【図6】検出処理実行時の画像処理用画面を示す模式図。
【図7】検出処理ルーチンを示すフローチャート。
【図8】検出レベル変更時の画像処理用画面を示す模式図。
【図9】拡大表示処理ルーチンを示すフローチャート。
【図10】ポップアップ画面表示時の画像処理用画面を示す模式図。
【図11】除去対象変更処理ルーチンを示すフローチャート。
【図12】影画像表示処理ルーチンを示すフローチャート。
【図13】影画像表示領域表示時の画像処理用画面を示す模式図。
【図14】除去対象変更時の画像処理用画面を示す模式図。
【図15】画像処理ルーチンを示すフローチャート。
【図16】画像処理実行時の画像処理用画面を示す模式図。
【図17】影画像表示領域表示時に画像処理を実行した場合の画像処理用画面を示す模式図。
【図18】条件設定画面を示す模式図。
【図19】領域設定画面を示す模式図。
【図20】出力処理ルーチンを示すフローチャート。
【図21】出力処理ルーチンを示すフローチャート。
【図22】検出レベルが一つ設定された場合のレイアウト画像を示す模式図。
【図23】複数の検出レベルが設定された場合のレイアウト画像を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、画像処理システム11は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC12」と称する)と、被写体像を撮像可能な電子カメラ13とを構成要素としている。
【0018】
PC12には、表示手段としてのモニタ14と、操作手段としての入力装置15とが接続されている。入力装置15は、例えばキーボード16及びマウス17等よりなる。また、モニタ14には、マウス17によって移動操作が行われるポインタPtが表示される。そして、PC12は、マウス17がクリック操作された際のクリック信号や、ポインタPtの位置座標を示す位置座標信号、さらにキーボード16からの入力内容を受け付ける。
【0019】
PC12には、画像ファイルを記憶した記憶媒体であるメモリカード18を挿脱可能に装着するカードスロット19と、各種プログラムを記憶した記憶媒体としてのCD(Compact Disc)20を載置してPC12内の読み取り部(図示略)に挿入するためのトレイ21とが設けられている。そして、PC12は、CD20を介してインストールされた画像処理プログラムが起動されることによって、その主な構成要素が画像処理を実行する画像処理装置22として機能する。
【0020】
PC12には、出力装置であるプリンタ23が接続されている。プリンタ23は、PC12に取り込まれた画像や画像処理装置22によって画像処理された処理画像を用紙Pa等に印刷出力する。また、プリンタ23の側面には、画像ファイルを記憶したメモリカード18を挿脱可能に装着するカードスロット24と、印刷出力する画像等を表示するためのモニタ25とが設けられている。そして、プリンタ23は、PC12を介さず、電子カメラ13等で撮像された画像の画像ファイルをメモリカード18から直接取り込んで、その画像ファイルの画像データと対応する画像を印刷出力することが可能になっている。
【0021】
電子カメラ13の上面側にはレリーズボタン26が配置されている。また、電子カメラ13の背面側には、矩形状をなす表示手段としての表示モニタ27及び電子カメラ13における各種設定の変更を行う際などにユーザにより操作されるセレクトボタン28が配置されている。さらに、電子カメラ13の前面側には撮像レンズ部29が配置されている。
【0022】
図2に示すように、電子カメラ13は、撮像レンズ部29を通過した被写体光の光量を撮像面となる入射側の受光面30aに結像させる撮像手段としての撮像素子30を有している。なお、撮像レンズ部29には、被写体像を撮像素子30の受光面30aに対して結像させるための撮像光学系が内蔵されている。
【0023】
撮像素子30の出力側には、AFE(Analog Front End)31と画像処理回路32とが直列に接続されている。画像処理回路32は、データバス33を介してMPU(Micro Processing Unit)34と接続されている。
【0024】
MPU34には、電子カメラ13の制御プログラム等を記憶した不揮発性メモリ35、バッファメモリとして機能するRAM36、画像データの圧縮処理と伸張処理を行なう圧縮/伸張処理回路37、カードI/F(Inter Face)38及び表示モニタ27がデータバス33を介して接続されている。また、MPU34には、操作手段としての操作部材39が各々の操作信号(半押し操作信号やモード切替信号など)をデータ通信可能に接続されている。なお、操作部材39とは、例えば図1において示したレリーズボタン26やセレクトボタン28などを指す。
【0025】
撮像素子30は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサからなる。また、撮像素子30は、電子シャッター機能を有するとともに、受光面30aには多数の受光素子(図示略)が二次元的に配列されている。そして、撮像素子30は、受光面30aに結像した被写体像に対応した信号電荷を蓄積し、その蓄積した信号電荷を画像データの元となる画素信号と呼ばれるアナログ信号でAFE31に出力する。
【0026】
AFE31は、撮像素子30から入力したアナログ信号の画素信号を所定のタイミングでサンプリング(相関二重サンプリング)し、例えばISO感度に基づく所定信号レベルとなるように増幅する信号処理部(図示略)と、その増幅後の画素信号をデジタル信号に変換するA/D変換部(図示略)を有している。そして、AFE31は、アナログ信号の画素信号をA/D変換部でデジタル化することにより生成した画像データを画像処理回路32に出力する。
【0027】
画像処理回路32は、AFE31から入力した画像データに対して、MPU34からの制御信号に基づき各種の画像処理(例えばホワイトバランス処理など)を施す。そして、画像処理回路32は、そのように画像処理を施した画像データを、MPU34からの制御信号に基づき、RAM36に一旦記憶させるとともに、表示モニタ27にスルー画像として表示させる。また、レリーズボタン26が全押し操作された場合は、そのときの画像データと対応する画像を表示モニタ27に確認用画像として表示させる。
【0028】
MPU34は、不揮発性メモリ35に記憶された制御プログラムに基づき電子カメラ13における各種の処理動作(例えば撮像処理や記憶制御処理など)を統括的に制御する。本実施形態において、不揮発性メモリ35にはPC12にインストールされているものと同様の画像処理プログラムが記憶されている。そして、この画像処理プログラムに基づいてMPU34が電子カメラ13を制御する制御手段として機能することで、電子カメラ13は、PC12と同様に画像処理装置として機能することも可能となる。なお、データバス33は、MPU34の制御に伴う各種データの伝送路として機能する。
【0029】
圧縮/伸張処理回路37は、RAM36に記憶されている画像データに対して、記憶時にはJPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮処理を施してデータ圧縮された画像データを生成する。また、圧縮/伸張処理回路37は、再生時にはデータ圧縮されている画像データに対してJPEG伸張処理を施すことにより元の非圧縮の画像データを生成する。
【0030】
そして、MPU34は、圧縮/伸張処理回路37によりデータ圧縮された画像データにファイル名や撮像日時等の付加情報を付加して画像ファイルを生成する。また、MPU34は、この画像ファイルをカードI/F38を介してメモリカード18に記憶させる記憶制御処理を行うことで、記憶制御手段として機能する。
【0031】
このようにメモリカード18に記憶された画像ファイルは拡張子として「.JPG」が付される。そして、「.JPG」の拡張子が付された画像ファイルは、ヘッダと画像データとを備える。ヘッダには、画像ファイルに関する画像関連情報(付帯情報)と、画像の縮小画像データであるサムネイル画像データとが格納されている。画像関連情報としては、撮像日時(年・日・時・分・秒)、撮像条件(シャッタスピード、露出値、ズーム値、撮像モード、フォーカスポイント、姿勢角等)などの情報が挙げられる。
【0032】
図3に示すように、PC12は、カードスロット19に挿入されたメモリカード18のデータを読み取るためのカードI/F41と、トレイ21を介して挿入されたCD20のデータを読み取るためのI/F42と、プリンタ23に対して印刷データの送信等を行うための通信I/F43とを備えている。また、PC12は、画像処理装置22として機能する構成要素として、制御手段としての制御部44と、画像ファイルや画像処理プログラムなどの各種情報を記憶するための記憶部45と、メモリカード18やCD20などに記憶されたデータを記憶部45に取り込むための通信部46とを備えている。
【0033】
制御部44は、記憶部45等から読み出した画像を表示させるための各種画面や画像を生成する画像生成部47と、生成した画面や画像をモニタ14に表示させる表示制御手段としての表示制御部48とを備えている。
【0034】
また、制御部44は、被写体の画像に写り込んだ異物の影を検出する検出手段としての検出部49と、画像に対して異物の影を除去するための画像処理を施す画像処理部50とを備えている。なお、異物とは、電子カメラ13の撮像レンズ部29や撮像素子30の受光面30aなどに付着した微細な塵や埃などを指す。以下の説明においては、電子カメラ13で撮像された画像に写り込んだ異物の影のことを「ゴミ」と称する。そして、画像処理装置22は、画像に対してゴミを除去するための画像処理を実行可能となっている。
【0035】
また、制御部44は、画像に対する画像処理や画像の出力処理などを行う場合などに各種の判定処理を実行する判定部51と、画像に対して実行される画像処理の処理条件や印刷出力やファイル出力などの出力条件などを設定する条件設定部52とを備えている。なお、検出部49は、ゴミの大きさに応じて設定される複数の検出レベルでゴミを検出することが可能となっている。そして、条件設定部52は、画像に写り込んだゴミを検出する際の検出レベルを設定する検出レベル設定手段として機能する。
【0036】
また、制御部44は、画像処理を施した処理画像等をファイル出力するためのファイル出力部53と、処理画像等を印刷出力するための印刷出力部54とを備えている。なお、ファイル出力部53及び印刷出力部54は、画像処理を施した処理画像等を出力する出力手段を構成する。
【0037】
次に、PC12にインストールされた画像処理プログラムを実行させて、電子カメラ13で撮像した画像に画像処理を施す場合の実行手順について説明する。
ユーザは、入力装置15の操作によってPC12内の制御部44に画像処理プログラムを実行させることにより、画像処理装置22を起動させる。そして、ユーザが入力装置15の操作によって画像処理を施す画像ファイルが格納されたフォルダを指定すると、図4に示す画像処理用画面60がモニタ14に表示される。
【0038】
なお、ユーザが指定するフォルダは、PC12の記憶部45、PC12に接続された電子カメラ13等の外部機器又はUSBメモリ等の外部記憶媒体、あるいはPC12に内蔵又は外付けの読取装置(図示省略)に挿着されたCDやDVDを指定して選択することが可能となっている。本実施形態においては、メモリカード18を介して電子カメラ13から取り出され、PC12の記憶部45に取り込まれた画像に対して画像処理を施す場合を例に挙げて説明する。
【0039】
図4に示すように、画像処理用画面60は、画面内の上側寄りに配置されるツール領域61と、ツール領域61の下方において左側に配置される画像表示領域としてのイメージ領域62と、イメージ領域62の下方に配置されるサムネイル領域63と、イメージ領域62及びサムネイル領域63の右方に配置されるメニュー領域64とに分割されている。
【0040】
ツール領域61の左側部分には、イメージ領域62に表示された画像の印刷出力の実行を指示する「プリント」ボタン65と、印刷出力する出力画像のモニタ14への表示制御の実行を指示する「プレビュー」ボタン66とが並んで表示される。また、ツール領域61の中央部分には、画像処理を施した処理画像を出力する場合の条件を設定するための「出力設定」ボタン67と、画像処理用画面60を閉じて画像処理プログラムを終了させるための「終了」ボタン68とが並んで表示される。また、ツール領域61の右側部分には、イメージ領域62における画像の表示倍率を変更するためのスケールバー69が表示される。
【0041】
メニュー領域64には、画像に写り込んだゴミNSを検出する検出処理の実行を指示する「ゴミを検出」チェックボックス70と、検出レベルを設定するための検出レベル設定部71とが表示される。なお、以下の説明においては、チェックボックスを「C/B」と略して記載することがある。
【0042】
検出レベル設定部71では、ゴミの大きさに応じて設定される検出レベルが、例えば1〜100までの任意の数値に変更可能となっている。そして、変更された検出レベルは記憶部45に記憶される。また、記憶部45には、検出レベルの初期値(本実施形態では、検出レベル=50)が記憶されている。
【0043】
また、メニュー領域64には、ゴミを除去する画像処理の実行を指示するため「ゴミを除去」C/B72と、影画像を一覧表示させるための「ゴミ一覧」ボタン73とが表示される。なお、影画像とは、イメージ領域62に表示される画像などからゴミを含む一部領域を切り出した複製画像のことを指す。
【0044】
さらに、メニュー領域64には、画像処理を施した処理画像の保存処理の実行を指示する「保存」ボタン74と、画像処理等の処理内容をキャンセルするための「キャンセル」ボタン75とが表示される。なお、「保存」ボタン74及び「キャンセル」ボタン75は、「ゴミを除去」C/B72にチェックが入れられた場合に操作可能なアクティブ状態に変化するようになっている。
【0045】
次に、画像処理装置22が起動されて画像処理用画面60が表示された場合に制御部44が実行する画像表示処理ルーチンについて図5を参照しつつ説明する。
まず、ステップS11では、制御部44の表示制御部48が指定されたフォルダ内に保存されている少なくとも一つの画像ファイルを読み出す。すなわち、図4に示す事例では、フォルダへの保存時期が最新の画像ファイルを含む保存順の連続した5つの画像ファイルが読み出され、それぞれの画像ファイルに記録された画像データ及びサムネイル画像データが取得される。
【0046】
そして、次のステップS12において、制御部44の表示制御部48は、取得した5つのサムネイル画像データと対応する5つのサムネイル画像76をサムネイル領域63に直列に整列した状態で一覧表示させる。また、表示制御部48は、サムネイル領域63に表示させたうちの一つのサムネイル画像76(図4では一番右側のサムネイル画像)と対応する画像(以下、これを「オリジナル画像77」と称する場合がある)をイメージ領域62に表示させる。すなわち、このステップS12では、サムネイル領域63に最新の画像ファイルのサムネイル画像データと対応するサムネイル画像76が一番右端となる配列順で複数(この場合、5つ)のサムネイル画像76が横並び状態で一覧表示されるとともに、最新の画像ファイルの画像データと対応する一つのオリジナル画像77がイメージ領域62に表示される。
【0047】
また、このステップS12において、制御部44の表示制御部48は、サムネイル領域63に一覧表示された各サムネイル画像76のうちオリジナル画像77と対応するサムネイル画像76(図4では最新の画像ファイルのサムネイル画像データと対応する一番右側のサムネイル画像)に選択マーク78(例えば、太線の四角枠)を表示させる。なお、この選択マーク78は、ユーザが入力装置15を操作することにより、その表示位置を複数の各サムネイル画像76のうち何れか一つのサムネイル画像76と対応する位置に移動可能である。そして、このステップ12の処理が終了すると、制御部44は、その処理を次のステップ13に移行する。
【0048】
すると、次のステップS13では、制御部44の判定部51がサムネイル領域63において別のサムネイル画像76が選択されたか否か、すなわち、選択マーク78の表示位置が移動したか否かを入力装置15からの入力信号に基づいて判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S13=YES)の場合、すなわち、選択マーク78が移動されて別のサムネイル画像76が選択された場合、制御部44は、その処理を次のステップS14に移行する。
【0049】
すると、次のステップS14(画像表示ステップ)では、制御部44の表示制御部48が、サムネイル領域63において新たに選択されたサムネイル画像76の位置に選択マーク78を表示させるとともに、そのサムネイル画像76に対応するオリジナル画像77をイメージ領域62に表示させる。すなわち、図6に示す事例では、入力装置15を用いてユーザがサムネイル領域63の各サムネイル画像76のうち一番左側のサムネイル画像の位置に選択マーク78を移動させた場合を示しており、このサムネイル画像76と対応したオリジナル画像77がイメージ領域62に切り替え表示される。
【0050】
そして、このステップS14の処理が終了すると、制御部44は、その処理を次のステップS15に移行する。なお、先のステップS13における判定結果が否定判定(S13=NO)の場合、すなわち、選択マーク78が一番右側のサムネイル画像76の位置から移動しなくて別のサムネイル画像76が選択されない場合も、制御部44は、その処理をステップS15に移行する。
【0051】
そして、ステップS15では、制御部44の判定部51が「終了」ボタン68が押下されたか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S15=NO)の場合、すなわち、「終了」ボタン68が押下されていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS13に戻す。その一方、判定結果が肯定判定(S15=YES)の場合、すなわち、「終了」ボタン68が押下されたと判定した場合、制御部44は、図5に示す画像表示処理ルーチンを終了する。
【0052】
以上説明した画像表示処理ルーチンは、画像処理用画面60上の「終了」ボタン68が押下されることにより終了し、本ルーチンの終了に伴いモニタ14での画像処理用画面60の表示も終了する。
【0053】
次に、図6に示すように、ユーザが入力装置15の操作によってメニュー領域64に設けられた「ゴミを検出」C/B70にチェックを入れた場合(「ゴミを検出」C/B70がON状態にされた場合)に制御部44が実行する検出処理ルーチンについて、図7を参照しつつ説明する。
【0054】
まず、ステップS21(設定ステップ)では、制御部44の条件設定部52が記憶部45から読み出した検出レベルの数値(ここでは、初期値である検出レベル=50)を検出レベルとして設定する。
【0055】
そして、次のステップS22(検出ステップ)では、制御部44の検出部49がステップS21で設定された検出レベルで検出処理を実行する。なお、検出部49は、検出したゴミNSの中心位置座標と大きさを記憶部45に記憶させる。また、条件設定部52は、設定された検出レベルで検出されて除去候補とされるゴミNSに対しては除去設定フラグをONに設定する一方、現状の検出レベルでは検出されないものの現状よりも検出レベルを上げれば検出されて除去候補とされるゴミNSに対しては除去設定フラグをOFFに設定する。
【0056】
次のステップS23では、制御部44の画像生成部47が検出ステップ(ステップS22)で検出されたゴミNSの位置がオリジナル画像上に示された検出結果画像79(図6参照)を生成する。
【0057】
そして、次のステップS24(表示ステップ)では、制御部44の表示制御部48が、検出結果画像79をイメージ領域62に表示させる。具体的には、図6に示すように、検出ステップで検出されたゴミNSのオリジナル画像上における位置を示す検出マーク80A(本実施形態では太線の円)と、検出レベルを上げれば検出されるゴミNSのオリジナル画像上における位置を示す検出候補マーク80B(本実施形態では二重線の円)とを、オリジナル画像上に表示させる。なお、マーク80(80A,80B)は、各ゴミNSの大きさに比例する大きさで表示される。
【0058】
そして、次のステップS25では、制御部44の判定部51が検出レベルが変更されたか否かを入力装置15からの入力信号に基づいて判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S25=YES)の場合、すなわち、ユーザによって検出レベルが変更されたと判定した場合、制御部44は、ステップS21に戻って、以降のステップS22〜ステップS24を繰り返す。
【0059】
すなわち、ステップS25から戻ったステップS21(設定ステップ)では、制御部44の条件設定部52が変更された新しい検出レベルを記憶部45から読み出して、読み出した数値を検出レベルとして設定する。そして、続くステップS22(検出ステップ)では、設定された変更後の検出レベルで制御部44の検出部49が検出処理を実行する。さらに、ステップS23で制御部44の画像生成部47が新たな検出結果に基づく検出結果画像79を生成するとともに、ステップS24で制御部44の表示制御部48が生成された検出結果画像79をイメージ領域62に表示させる。
【0060】
これにより、図8に示すように「ゴミを検出」C/B70にチェックが入れられた状態でユーザが検出レベルを上げると、一部の(図8では右上の)検出候補マーク80Bが検出マーク80Aに変更される。また、「ゴミを検出」C/B70にチェックが入れられた状態で検出レベルを下げると、一部の検出マーク80Aが検出候補マーク80Bに変更される。
【0061】
なお、先のステップS25の判定結果が肯定判定(S25=NO)の場合、すなわち、ステップS25で検出レベルが変更されていないと判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS26に移行する。
【0062】
そして、次のステップS26では、制御部44の判定部51が「ゴミを検出」C/B70がOFFになったか否か、すなわちユーザによって「ゴミを検出」C/B70のチェックが外されたか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S26=NO)の場合、すなわち、「ゴミを検出」C/B70がOFFになっていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS25に戻す。その一方、その判定結果が肯定判定(S26=YES)の場合、すなわち、「ゴミを検出」C/B70がOFFになったと判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS27に移行する。
【0063】
すると、次のステップS27では、制御部44の表示制御部48がイメージ領域62にマーク80が表示されないオリジナル画像を表示させて、処理を終了する。すなわち、ユーザが「ゴミを検出」C/B70にチェックを入れるとマーク80がオリジナル画像上に表示される一方、ユーザが「ゴミを検出」C/B70のチェックを外すと検出結果がキャンセル(リセット)される。
【0064】
次に、「ゴミを検出」C/B70がONになっているときに、イメージ領域62に表示されたマーク80(又はゴミ付近の領域)のクリック操作等によってゴミの選択処理がなされた場合に制御部44が実行する拡大表示処理ルーチンについて図9を参照しつつ説明する。
【0065】
まず、ステップS31では、制御部44の表示制御部48が選択されたゴミに対して、図10に示すようにポップアップ画面81を表示させる。なお、ポップアップ画面81の中央には影画像82を拡大表示するための拡大表示領域83が表示される。また、ポップアップ画面81において拡大表示領域83の上方には「除去」C/B84が表示される一方、ポップアップ画面81において拡大表示領域83の下方には移動ボタン85(85A,85B)が表示される。さらに、ポップアップ画面81の右上隅には、クローズボタン86が表示される。
【0066】
そして、次のステップS32(拡大表示ステップ)では、制御部44の表示制御部48が拡大表示領域83に選択されたゴミNSの影画像82を表示させる。なお、拡大表示領域83に表示される影画像82は、画像生成部47がイメージ領域62に表示された検出結果画像79からゴミNSを含む領域を切り出して生成する。すなわち、ユーザがイメージ領域62において何れかのマーク80をクリック操作すると、選択されたゴミNSがマーク80とともにポップアップ画面81の拡大表示領域83に拡大表示される。
【0067】
そして、次のステップS33では、制御部44の条件設定部52が選択されたゴミNSの除去設定フラグを読み出す。
すると、次のステップS34では、制御部44の判定部51が選択されたゴミNSの除去対象フラグがONであるか否か判定し、その判定結果が肯定判定(S34=YES)の場合、すなわち、除去設定フラグがONであると判定した場合、制御部44は、その処理をステップS35に移行する。
【0068】
そして、ステップS35では、制御部44の表示制御部48がポップアップ画面81の「除去」C/B84をON状態(チェックを表示状態)する。これにより、太線の円で表示される検出マーク80Aが付されたゴミNSが選択された場合には、「除去」C/B84はチェックが入ったON状態で表示される。
【0069】
一方、先のステップS34の判定結果が否定判定(S34=NO)の場合、すなわち、除去設定フラグがOFFであると判定した場合、制御部44は、その処理をステップS36に移行する。そして、ステップS36では、制御部44の表示制御部48がポップアップ画面81の「除去」C/B84をOFF状態(チェックを非表示状態)にする。これにより、二重線の円で表示される検出候補マーク80Bが付されたゴミNSが選択された場合には、「除去」C/B84はチェックが入っていないOFF状態で表示される。
【0070】
そして、次のステップS37では、制御部44の判定部51が移動ボタン85の押下の有無を判定し、その判定結果が肯定判定(S37=YES)の場合、すなわち、新たに移動ボタン85が押下されたと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS32に戻す。なお、このとき、2つある移動ボタン85A,85Bのうち、右矢印を表記した移動ボタン85Bが押下された場合には、その時点で選択されていたゴミNSよりもイメージ領域62内の右側で最も近くに位置するゴミNSが選択対象に変更される。一方、左矢印を表記した移動ボタン85Aが押下された場合には、その時点で選択されていたゴミNSよりもイメージ領域62内の左側で最も近くに位置するゴミNSが選択対象に変更される。
【0071】
したがって、ステップS37から戻ったステップS32では、先に選択されていたゴミNSの右隣又は左隣に位置するゴミNSの影画像82が拡大表示領域83に表示される。また、続くステップS33では、新たに選択されたゴミNSの除去設定フラグが読み出されるとともに、ステップS34〜ステップS36では読み出された除去設定フラグに応じて「除去」C/B84の表示状態が変更される。すなわち、ユーザが移動ボタン85を操作する毎に、拡大表示領域83にゴミNSが順次に切り替わり表示される。これにより、ユーザは各ゴミNSの様子を詳細に確認することができる。
【0072】
一方、先のステップS37の判定結果が否定判定(S37=NO)の場合、すなわち、制御部44の判定部51が新たに移動ボタン85は押下されていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS38に移行する。そして、ステップS38では、制御部44の判定部51がクローズボタン86の押下の有無を判定する。そして、その判定結果が否定判定(S38=NO)の場合、すなわち、クローズボタン86が押下されていない場合、制御部44は、その処理をステップS37に戻す一方、その判定結果が肯定判定(S38=YES)の場合、すなわち、クローズボタン86が押下された場合には、その処理を次のステップS39に移行する。
【0073】
そして、次のステップS39では、制御部44の表示制御部48がポップアップ画面81の表示を終了して、拡大表示処理ルーチンの処理を終了する。以上説明した拡大表示処理ルーチンにより、ユーザは拡大表示された影画像82を参照することで、各ゴミNSの形状等を詳細に視認することができる。
【0074】
次に、ポップアップ画面81が表示されているときに、ポップアップ画面81の「除去」C/B84がクリック操作された場合に制御部44が実行する除去対象変更処理ルーチンについて図11を参照しつつ説明する。
【0075】
まず、ステップS41では、制御部44の判定部51が拡大表示領域83に表示されたゴミNSの除去設定フラグがONであるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S41=YES)の場合、すなわち、除去設定フラグがONであった場合、制御部44は、その処理をステップS42に移行する。
【0076】
そして、ステップS42(非除去対象設定ステップ)では、制御部44の条件設定部52が除去設定フラグをONからOFFに変更する。すなわち、ユーザは「除去」C/B84のチェックを外すことで、除去対象となっていた検出マーク80AのゴミNSを非除去対象として設定することができる。そして、次のステップS43では、制御部44の表示制御部48が「除去」C/B84をOFF状態(チェックを非表示状態)に変更した後、その処理をステップS46に移行する。
【0077】
一方、先のステップS41の判定結果が否定判定(S41=NO)の場合、すなわち、除去設定フラグがOFFであった場合、制御部44は、その処理をステップS44に移行する。そして、ステップS44(除去対象設定ステップ)では、制御部44の条件設定部52が除去設定フラグをOFFからONに変更する。すなわち、ユーザは「除去」C/B84にチェックを入れることで、除去対象となっていなかった検出候補マーク80BのゴミNSを除去対象として設定することができる。
【0078】
そして、次のステップS45では、制御部44の表示制御部48が「除去」C/B84をON状態(チェックを表示状態)に変更した後、その処理をステップS46に移行する。
【0079】
すると、次のステップS46では、制御部44の画像生成部47が設定変更されたゴミNSのマーク80を変更した検出結果画像79を生成する。具体的には、図10に示すように、除去設定フラグがOFFからONに変更されると、そのゴミNSに付されていた検出候補マーク80Bは除去対象マーク80C(本実施形態では点線の円)に変更される。また、除去設定フラグがONからOFFに変更されると、そのゴミNSに付されていた検出マーク80Aは非除去対象マーク80D(本実施形態では細線の円)に変更される。なお、マーク80(80C,80D)は、各ゴミNSの大きさに比例する大きさで表示される。
【0080】
そして、次のステップS47では、制御部44の表示制御部48がステップS46で生成された検出結果画像79をイメージ領域62に表示し、その後、この除去対象変更処理ルーチンを終了する。なお、ステップS46において、画像生成部47は、拡大表示領域83に表示される影画像82についても、検出結果画像79と同様にゴミNSのマーク80を変更した画像を生成する。そして、ステップS47においては、表示制御部48がマーク80の変更された影画像82を拡大表示領域83に表示させる。そして、以上説明した除去対象変更処理ルーチンにより、ユーザは各ゴミNSを除去すべきか否かを個別に選択することができる。
【0081】
次に、メニュー領域64に設けられた「ゴミ一覧」ボタン73が押下された場合に制御部44が実行する影画像表示処理ルーチンについて図12を参照しつつ説明する。なお、「ゴミ一覧」ボタン73は、押下されると図13に示すような選択状態(ON状態)に表示が変更される。また、選択状態の「ゴミ一覧」ボタン73が押下されると、元の非選択状態(OFF状態)に表示が変更される。
【0082】
まず、ステップS51では、制御部44の表示制御部48が画像処理用画面60の画面構成の一部を変更させる。具体的には、図13に示すように、それまでサムネイル領域63が表示されていた部分に、影画像82を表示するための影画像表示領域87及びツールバー88を表示させる。影画像表示領域87においては、各影画像82に対して「除去」C/B84が表示される。「除去」C/B84は、その直上の影画像82に対応するゴミNSの除去対象フラグがONである場合にはON状態で表示される一方、その直上の影画像82に対応するゴミNSの除去対象フラグがOFFである場合にはOFF状態で表示される。
【0083】
また、ツールバー88には、影画像82の並び順を設定するためのソート用ラジオボタン89(89A,89B)と、影画像82の表示倍率を変更するための表示倍率設定部91とが表示される。なお、以下の説明においては、ラジオボタンを「R/B」と略して記載することがある。
【0084】
ツールバー88に並んで表示された2つのソート用R/B89A,89Bのうち、左側のソート用R/B89Aが選択されると、影画像82の並び順はゴミの検出レベル順(すなわち、ゴミの大きさ順)に設定される。一方、右側のソート用R/B89Bが選択されると、影画像82の並び順はオリジナル画像における位置座標に基づく並び順(配置順)に設定される。
【0085】
また、記憶部45には、表示倍率設定部91の初期値が記憶されているとともに、ユーザが表示倍率設定部91を操作して表示倍率を変更した場合には変更後の表示倍率が記憶部45に記憶される。また、記憶部45には、並び順設定の初期設定として検出レベル順が記憶されている。すなわち、初期状態では並び順を検出レベル順に設定することになるソート用R/B89Aが選択状態とされる。
【0086】
ステップS52(表示倍率設定ステップ)では、制御部44の条件設定部52が記憶部45から読み出した値(ここでは初期値)を影画像82の表示倍率として設定する。
そして、次のステップS53では、制御部44の条件設定部52が記憶部45から読み出した並び順設定(ここでは初期設定)を影画像82の並び順として設定する。
【0087】
次のステップS54(画像表示ステップ)では、制御部44の表示制御部48が影画像82を影画像表示領域87に整列させた状態で表示させる。なお、影画像82は、画像生成部47がイメージ領域62に表示された検出結果画像と対応するオリジナル画像77からゴミNSを含む領域を切り出して生成する。これにより、影画像表示領域87には、ゴミNSを含む領域をオリジナル画像77から切り出した影画像82が、ステップS52で設定された表示倍率及びステップS53で設定された並び順で、直列に整列した状態で一覧表示される。
【0088】
また、ステップS55(強調表示ステップ)では、制御部44の表示制御部48が図13に示す対応マーク92,93をそれぞれイメージ領域62と影画像表示領域87とに表示させる。ここで、括弧形状の対応マーク92は、影画像表示領域87で選択された影画像82と対応するゴミNSをイメージ領域62において強調表示させるための強調マークである。なお、対応マーク92は、各ゴミNSの大きさに比例する大きさで表示される。また、四角枠形状の対応マーク93は、対応マーク92が付されたゴミNSの影画像82を影画像表示領域87において強調表示させるための強調マークである。
【0089】
すなわち、強調表示ステップ(ステップS55)では、イメージ領域62に表示されたゴミNSと影画像表示領域87に表示された影画像82におけるゴミNSとの対応関係を示す対応マーク92,93をそれぞれイメージ領域62及び影画像表示領域87に表示させる。なお、対応マーク92,93は、ユーザが影画像表示領域87の影画像82を選択した場合に初めて表示させるようにしてもよいし、初期状態においては任意の(例えば、一番小さい又は一番大きい)ゴミNSに対して表示させておいてもよい。
【0090】
そして、次のステップS56では、制御部44の判定部51が別の影画像82が選択されたか否かを判定し、その判定結果が肯定判定(S56=YES)の場合、すなわち、別の影画像82が選択されたと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS55に戻す。すなわち、ユーザが入力装置15を用いて影画像表示領域87の別の影画像82を選択すると、対応マーク92がイメージ領域62において別のゴミNSを囲む位置に移動するとともに、対応マーク93が影画像表示領域87において別の影画像82を囲む位置に移動する。
【0091】
一方、ステップS56の判定結果が否定判定(S56=NO)の場合、すなわち、別の影画像82が選択されていない場合、制御部44は、その処理をステップS57に移行する。そして、ステップS57では、制御部44の判定部51が、並び順設定が変更されたか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S57=YES)の場合、すなわち、並び順設定が変更されたと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS53に戻す。すなわち、ユーザが入力装置15を用いてソート用R/B89の選択状態を変更すると、戻ったステップS53で条件設定部52が影画像82の並び順設定を変更する。したがって、続くステップS54においては、変更された並び順に影画像82がソートされる。
【0092】
一方、先のステップS57の判定結果が否定判定(S57=NO)の場合、すなわち、判定部51が並び順設定は変更されていないと判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS58に移行する。そして、ステップS58では、制御部44の判定部51が表示倍率設定部91の表示倍率が変更されたか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S58=YES)の場合、すなわち、表示倍率が変更されたと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS52に戻す。
【0093】
すなわち、ユーザが入力装置15を用いて表示倍率設定部91を操作すると、戻ったステップS52で条件設定部52が影画像82の表示倍率を変更する。したがって、その後のステップS54においては、影画像表示領域87に表示される全ての影画像82の表示倍率が一括で変更される。
【0094】
一方、先のステップS58の判定結果が否定判定(S58=NO)の場合、すなわち、判定部51が表示倍率は変更されていないと判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS59に移行する。そして、ステップS59では、制御部44の判定部51が「ゴミ一覧」ボタン73が押下されたか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S59=NOの場合)、すなわち、「ゴミ一覧」ボタン73は押下されていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS56に戻す。
【0095】
その一方、ステップS59の判定結果が肯定判定(S59=YESの場合)、すなわち、「ゴミ一覧」ボタン73が押下されたと判定した場合、制御部44は、この影画像表示処理ルーチンを終了する。すなわち、それまでON状態の「ゴミ一覧」ボタン73が押下されることによりOFF状態になると、画像処理用画面60の画面構成が元に戻り、それまで影画像表示領域87及びツールバー88が表示されていた部分にサムネイル領域63が表示される。
【0096】
そして、以上説明した影画像表示処理ルーチンにより、ユーザは影画像表示領域87に一覧表示された影画像82を参照することで、各ゴミNSの形状等を詳細に確認することができる。
【0097】
なお、「ゴミ一覧」ボタン73がON状態のときに影画像表示領域87の「除去」C/B84がクリック操作された場合には、制御部44が図11に示す除去対象変更処理ルーチンを実行する。すなわち、影画像表示処理ルーチンの実行時にも、図14に示すようにユーザが「除去」C/B84にチェックを入れると、ステップS44(除去対象設定ステップ)において、除去対象となっていなかった検出候補マーク80BのゴミNSが除去対象に設定される。
【0098】
また、ユーザが「除去」C/B84のチェックを外すと、ステップS42(非除去対象設定ステップ)において、除去対象となっていた検出マーク80AのゴミNSが非除去対象に設定される。そして、ゴミNSが除去対象に設定されて除去設定フラグがOFFからONに変更されると、そのゴミNSに付されていた検出候補マーク80Bは除去対象マーク80Cに変更される。また、ゴミNSが非除去対象に設定されて除去設定フラグがONからOFFに変更されると、そのゴミNSに付されていた検出マーク80Aは非除去対象マーク80Dに変更される。
【0099】
なお、ステップS54(画像表示ステップ)では、図14に示すようにイメージ領域62においてゴミNSを囲むマーク80をオリジナル画像上に表示させる一方、影画像表示領域87において各マーク80にそれぞれ対応するマーク94(検出マーク94A,検出候補マーク94B,除去対象マーク94C,非除去対象マーク94D)を各影画像82に対して表示させる。マーク94は、例えば各マーク80と同様の線種の四角枠で表示することができる。
【0100】
このように、ユーザは「ゴミ一覧」ボタン73を押下することで、影画像表示領域87に一覧表示された影画像82を参照して各ゴミNSの形状等を詳細に確認しつつ、各ゴミNSを除去すべきか否かを個別に選択することができる。
【0101】
次に、メニュー領域64に設けられた「ゴミを除去」C/B72にチェックが入れられた場合に制御部44が実行する画像処理ルーチンについて図15を参照しつつ説明する。なお、「ゴミを除去」C/B72のクリック操作は、図16に示すように影画像表示処理ルーチンの実行されていないときに行われることがある一方、図17に示すように影画像表示処理ルーチンが実行されているときに行われることもある。
【0102】
まず、ステップS61では、制御部44の条件設定部52が記憶部45から各ゴミNSの除去設定フラグを読み出す。
そして、次のステップS62(画像処理ステップ)では、制御部44の画像処理部50が、除去設定フラグがONになっているゴミNSを除去するための画像処理をオリジナル画像に対して施す。また、画像生成部47は、オリジナル画像を複製して、画像処理が施された処理画像を生成する。すなわち、「ゴミを検出」C/B70がON状態のときに「ゴミを除去」C/B72にチェックが入れられると、イメージ領域62において検出マーク80A及び除去対象マーク80Cが付されたゴミNSが除去される。
【0103】
そして、次のステップS63では、制御部44の表示制御部48が画像処理を施した処理画像95(図16及び図17参照)をイメージ領域62に表示する。なお、このときには図16及び図17に示すように「ゴミを検出」C/B70がON状態であるので、処理画像95上には各マーク80が示された状態となる。
【0104】
次のステップS64では、制御部44の判定部51が「キャンセル」ボタン75が押下されたか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S64=YES)の場合、すなわち、「キャンセル」ボタン75が押下された場合、制御部44は、その処理をステップS65に移行する。
【0105】
そして、ステップS65では、制御部44の表示制御部48が元の検出結果画像をイメージ領域62に表示させ、その後、制御部44は、その処理をステップS69に移行する。
【0106】
一方、先のステップS64の判定結果が否定判定(S64=NO)の場合、すなわち、「キャンセル」ボタン75は押下されていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS66に移行する。そして、ステップS66では、制御部44の判定部51が「保存」ボタン74が押下されたか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S66=NO)の場合、すなわち、「保存」ボタン74は押下されていないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS64に戻す。その一方、ステップS66の判定結果が肯定判定(S66=YES)の場合、すなわち、「保存」ボタン74は押下されたと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS67に移行する。
【0107】
そして、ステップS67では、制御部44のファイル出力部53が、画像処理が施されていないオリジナル画像77を別名のファイルとして記憶部45に保存するためにファイル出力する。例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、オリジナル画像の画像データが複製されて「DSC01_ORG.JPG」という別の名前のファイルとして保存(ファイル出力)される。なお、出力された各ファイルは、例えば「DSC01.JPG」が格納されているフォルダ内に保存される。
【0108】
そして、次のステップS68では、制御部44のファイル出力部53が画像処理を施した処理画像を画像に上書きする態様で元の画像ファイルに上書き保存する。すなわち、「保存」ボタン74が押下されると、画像処理が施された処理画像が元の画像ファイル(例えば、「DSC01.JPG」ファイル)に上書き保存される。このステップS68の処理が終了すると、制御部44は、その処理を次のステップS69に移行する。
【0109】
そして、次のステップS69では、制御部44の表示制御部48が「ゴミを除去」C/B72をOFF状態(チェックを非表示状態)にし、この画像処理ルーチンを終了する。すなわち、ユーザが「キャンセル」ボタン75を押下すると、画像処理結果がキャンセル(リセット)される。また、ユーザが「保存」ボタン74を押下すると、設定された検出レベルでの画像処理が実行される。なお、ユーザはこの画像処理に引き続き、検出レベルを上げるなど設定条件の変更を行って、イメージ領域62に表示された処理画像95に対して再度画像処理を施すこともできる。
【0110】
ところで、同じ電子カメラ13で同時期に撮像した複数のオリジナル画像には、同じゴミNSが写り込んでいる可能性が高い。そのため、本実施形態では、「ゴミを検出」C/B70がON状態であるときにサムネイル領域63の別のサムネイル画像76を選択すると、イメージ領域62に表示された別のオリジナル画像に対して新たに検出処理を行わなくても、ゴミNSの位置がマーク80で示されるようになっている。
【0111】
すなわち、「ゴミを検出」C/B70がON状態であるときにサムネイル領域63の別のサムネイル画像76が選択されると、画像生成部47は先の検出結果画像と同じマーク80を別のサムネイル画像76と対応するオリジナル画像上に示した検出結果画像を生成する。また、表示制御部48は画像生成部47が生成した検出結果画像をイメージ領域62に表示させる。
【0112】
したがって、この状態でユーザが「ゴミを除去」C/B72にチェックを入れると、ステップS62(画像処理ステップ)では、ゴミNSの検出を行った先のオリジナル画像とは別のオリジナル画像に対して、ゴミNSを除去するための画像処理が施される。なお、ゴミNSの検出を行ったオリジナル画像に対して画像処理を施すと、ステップS69によって「ゴミを除去」C/B72はOFF状態に戻される。
【0113】
そのため、ユーザは、別のサムネイル画像76を選択する都度、「ゴミを除去」C/B72にチェックを入れることで、複数のオリジナル画像に対して効率よくゴミNSの除去作業を行うことができる。また、別の検出結果画像がイメージ領域62に表示された場合には、拡大表示処理ルーチンや影画像表示処理ルーチン、さらに除去対象変更処理ルーチンを実行させて、除去対象とするゴミNSを個別に変更することも可能である。したがって、オリジナル画像に対するゴミNSの写り込み状態が変化している場合にも、除去対象変更処理ルーチンを実行させることで、除去対象とするゴミNSを適切に選択することができる。
【0114】
次に、処理画像の出力処理について説明する。
画像処理用画面60において、ユーザがツール領域61の「プリント」ボタン65を押下すると、イメージ領域62に表示された画像の印刷データがPC12からプリンタ23に送信され、送信された画像がプリンタ23によって印刷される。このとき、イメージ領域62に処理画像が表示されていれば処理画像が印刷出力される。また、「ゴミを検出」C/B70がON状態のときにユーザが「プリント」ボタン65を押下すると、検出結果画像又はマーク80が付された処理画像が印刷出力される。
【0115】
一方、イメージ領域62に処理画像が表示されているときにユーザが「ゴミを検出」C/B70のチェックを外し、その状態で「プリント」ボタン65を押下すると、マーク80が付されていない状態の処理画像が印刷出力される。なお、「プリント」ボタン65を押下する前にユーザがツール領域61の「プレビュー」ボタン66を押下すると、モニタ14に印刷出力される画像(出力画像)が表示される。
【0116】
さらに、ユーザがツール領域61の「出力設定」ボタン67を押下すると、制御部44の表示制御部48がモニタ14に図18に示す条件設定画面97を表示させる(条件設定画面表示ステップ)。条件設定画面97は、オリジナル画像に写り込んだゴミの検出処理、該検出処理で検出したゴミを除去するための画像処理及び該画像処理を施した処理画像を出力するための出力処理に関する処理条件を設定するための画面である。
【0117】
図18に示すように、条件設定画面97内の上側寄り部分には、ゴミの検出レベル(除去するゴミの大きさレベル)の設定に関連する上下二つのレベル設定用R/B98(98A,98B)が表示される。上側のレベル設定用R/B98Aは任意の検出レベルを一つ設定する場合の選択肢である。そして、レベル設定用R/B98Aの下方にはゴミの検出レベルを一つ設定するための検出レベル設定部100が表示される。検出レベル設定部100は、レベル設定用R/B98Aが選択操作された場合に操作可能なアクティブ状態になる。また、検出レベル設定部100では、ゴミの大きさに基づいて、1〜100までの任意の数値が選択可能となっている。
【0118】
一方、下側のレベル設定用R/B98Bは検出レベルを複数設定する場合の選択肢である。そして、レベル設定用R/B98Bの下方には検出レベルをそれぞれ10、20、50、100に設定するためのレベル設定C/B101〜104が表示されている。レベル設定C/B101〜104はレベル設定用R/B98Bが選択操作された場合に操作可能なアクティブ状態になる。また、レベル設定C/B101〜104は複数選択が可能になっている。すなわち、条件設定画面97上においては、除去するゴミの大きさレベルを複数選択可能となっている。
【0119】
条件設定画面97内の下側寄り部分には、印刷出力等の実行を指示するための「プリント」ボタン105と、出力画像をモニタ14に表示させるための「プレビュー」ボタン106と、設定内容をキャンセルするための「キャンセル」ボタン107とが表示される。すなわち、「キャンセル」ボタン107が押下されると、条件設定画面97上で設定された諸条件がキャンセル(リセット)されるとともに、条件設定画面97の表示が終了する。
【0120】
条件設定画面97内においてレベル設定C/B101〜104の下方には、保存C/B108が表示される。保存C/B108にチェックが入れられた状態で「プリント」ボタン105がクリック操作されると、印刷出力とともにファイル出力が行われる。このファイル出力では、画像処理を施す前のオリジナル画像の画像データが複製されて別の画像ファイルとしてファイル出力されるとともに、処理画像がイメージ領域62に表示されていた画像の画像ファイルに上書き保存される。すなわち、条件設定画面97上においては、処理画像を保存するか否かを選択可能となっている。
【0121】
また、条件設定画面97内において保存C/B108の下方には、ゴミを除去する対象領域を設定するための領域設定C/B109が表示される。領域設定C/B109にチェックが入っていない状態で「プリント」ボタン105がクリック操作されると、オリジナル画像77の領域全体に対してゴミを除去するための画像処理が施される。一方、領域設定C/B109にチェックが入れられると、オリジナル画像において画像処理を施す対象領域を設定するための領域設定画面111(図19参照)がモニタ14に表示される(領域設定画面表示ステップ)。
【0122】
図19に示すように、領域設定画面111には、複数選択が可能な領域設定C/B112〜115が表示される。領域設定C/B112〜115は、ゴミの除去対象領域をそれぞれ「人物の顔」、「青空」、「フォーカスポイント付近」、「画像内の均一な領域」に限定する場合の選択肢である。なお、「青空」とは、被写体像において青白い平坦な領域を指す。また、「画像内の均一な領域」とは、無地の壁や雪原など、色彩を限定しない平坦な領域を指す。すなわち、領域設定画面111上においては、対象領域として、人物の顔、青空、画像撮像時のフォーカスポイント周辺及び画像内の均一な領域のうち、少なくとも一つを選択可能である。
【0123】
また、領域設定画面111には、領域設定画面111を閉じるための「閉じる」ボタン116が表示される。そして、領域設定C/B112〜115の何れかにチェックが入れられた状態で「閉じる」ボタン116が押下されると、除去対象領域の設定が完了する。一方、領域設定C/B112〜115の何れにもチェックが入れられない状態で「閉じる」ボタン116が押下されると、領域設定画面111において領域設定C/B109がON状態からOFF状態に戻される。
【0124】
また、図18に示すように、条件設定画面97内において領域設定C/B109の下方には、出力C/B117が表示される。出力C/B117にチェックが入れられた状態で「プリント」ボタン105がクリック操作されると、処理画像に加えてオリジナル画像及び検出結果画像も印刷出力及びファイル出力される。すなわち、条件設定画面97上においては、検出結果画像を新たな画像ファイルとして保存するか否かを選択可能となっている。
【0125】
また、条件設定画面97内において出力C/B117の下方には、複数の画像を1つの出力画像にレイアウトした状態で印刷出力するインデックスプリントを実行するための「インデックスプリント」C/B118が表示される。「インデックスプリント」C/B118は、レベル設定用R/B98Bが選択されたり、出力C/B117にチェックが入れられたりした場合に操作可能なアクティブ状態になる。
【0126】
そして、条件設定画面97において各種の設定がなされた後に「プレビュー」ボタン106がクリック操作されると、印刷出力される画像(出力画像)がモニタ14に表示される。
【0127】
次に、条件設定画面97において各種の設定がなされた後に「プリント」ボタン105が押下(クリック操作)された場合に制御部44が実行する出力処理ルーチンについて図20及び図21を参照しつつ説明する。
【0128】
図20に示すように、まずステップS71では、制御部44の条件設定部52が検出レベル設定部100又は領域設定C/B112〜115によって入力された数値を検出レベルとして設定する。
【0129】
そして、次のステップS72では、制御部44の検出部49が、ステップS71で設定された検出レベルでゴミNSの検出処理を実行する。このとき、複数の検出レベルが設定されている場合には、各検出レベルで検出処理を実行する。また、検出部49は検出したゴミNSの中心位置座標と大きさを記憶部45に記憶させるとともに、条件設定部52は検出されたゴミNSに対して除去設定フラグをONに設定する。
【0130】
そして、次のステップS73では、制御部44の判定部51がゴミを除去する対象領域が設定されているか否か、すなわち領域設定C/B109がONになっているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S73=YES)の場合、すなわち、対象領域が設定されていると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS74に移行する。
【0131】
そして、ステップS74では、制御部44の条件設定部52が、除去設定フラグがONになっているゴミのうち、設定された対象領域以外の領域にあるゴミの除去設定フラグをOFFにする。これにより、ゴミの除去対象領域が設定された領域のみに限定され、設定された対象領域以外の領域にあるゴミの除去は行われない。
【0132】
このステップS74の処理が終了すると、制御部44は、その処理を次のステップS75に移行する。一方、先のステップS73の判定結果が否定判定(S73=NO)の場合、制御部44は、ステップS74を経ることなく、その処理をステップS75に移行する。
【0133】
そして、次のステップS75(画像処理ステップ)では、制御部44の画像処理部50が、除去設定フラグがONになっているゴミを除去するための画像処理をオリジナル画像に対して施す。このとき、複数の検出レベルが設定されている場合には、各検出レベルで検出したゴミを除去する画像処理を実行する。そして、画像生成部47は、検出レベルの設定数に応じた処理画像を生成する。
【0134】
そして、次のステップS76では、制御部44の判定部51が複数の検出レベルが設定されているか否か、すなわちレベル設定用R/B98Bが選択されているか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S76=NO)の場合、すなわち、検出レベルは一つのみ設定されていると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS77に移行する。
【0135】
そして、ステップS77では、制御部44の判定部51がオリジナル画像と検出結果画像を出力するか否か、すなわち出力C/B117にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S77=YES)の場合、すなわち、オリジナル画像と検出結果画像を出力すると判定した場合、制御部44は、その処理をステップS78に移行する。
【0136】
そして、ステップS78では、制御部44の判定部51が印刷出力としてインデックスプリントを行うか否か、すなわち「インデックスプリント」C/B118にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S78=YES)の場合、すなわち、インデックスプリントを行うと判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS79に移行する。
【0137】
すると、ステップS79では、制御部44の画像生成部47がオリジナル画像、検出結果画像及び処理画像を1つの画面に合成して印刷出力するために、オリジナル画像、検出結果画像及び処理画像をレイアウトした出力画像としてのレイアウト画像を作成する。
【0138】
図22に示すように、ステップS79で作成されるレイアウト画像120内の上側寄り部分には、オリジナル画像121と、設定された検出レベルで検出されたゴミを除去した処理画像122(図22では「ゴミ除去結果画像」と表示)が配置される。また、レイアウト画像120内の下側寄り部分には、設定された検出レベルで検出されたゴミの検出結果画像123(図22では「ゴミ検出結果画像」と表示)が配置される。
【0139】
次のステップS80(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54がステップS79で作成されたレイアウト画像を印刷出力する。具体的には、オリジナル画像、処理画像及び検出結果画像を含むレイアウト画像を印刷データに変換してプリンタ23に送信する。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS82に移行する。
【0140】
なお、先のステップS78の判定結果が否定判定(S78=NO)の場合、すなわち、印刷出力としてインデックスプリントは行わないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS81に移行する。そして、ステップS81(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54がオリジナル画像、検出結果画像及び処理画像を個別に印刷出力する。具体的には、オリジナル画像、検出結果画像及び処理画像の各画像データを印刷データに変換してプリンタ23に送信する。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS82に移行する。
【0141】
すると、ステップS82(出力ステップ)では、制御部44のファイル出力部53がオリジナル画像と検出結果画像をそれぞれ新たな画像ファイルとして別名でファイル出力する。ファイル出力は、例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、オリジナル画像の画像データを複製して「DSC01_ORG.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。また、検出結果画像の画像ファイルを「DSC01_DET.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。
【0142】
そして、次のステップS83では、制御部44の判定部51が除去結果を保存するか否か、すなわち保存C/B108にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S83=NO)の場合、すなわち、除去結果を保存しないと判定した場合、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0143】
その一方、ステップS83の判定結果が肯定判定(S83=YES)の場合、すなわち、除去結果を保存すると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS84に移行する。そして、次のステップS84では、制御部44のファイル出力部53が処理画像を元の「DSC01.JPG」ファイルに上書き保存し、その後、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0144】
また、先のステップS77の判定結果が否定判定(S77=NO)の場合、すなわち、オリジナル画像と検出結果画像を出力しないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS85に移行する。そして、ステップS85(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54が処理画像を印刷出力する。具体的には、処理画像の画像データを印刷データに変換してプリンタ23に送信する。
【0145】
そして、次のステップS86では、制御部44の判定部51が除去結果を保存するか否か、すなわち保存C/B108にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S86=NO)の場合、すなわち、除去結果を保存しないと判定した場合、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0146】
その一方、ステップS86の判定結果が肯定判定(S86=YES)の場合、すなわち、除去結果を保存すると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS87に移行する。そして、次のステップS87(出力ステップ)では、制御部44のファイル出力部53がオリジナル画像を別名でファイル出力する。ファイル出力は、例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、オリジナル画像の画像データを複製して「DSC01_ORG.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。
【0147】
そして、このステップS87の処理が終了すると、制御部44は、その処理を前述したステップS84に移行する。そして、ステップS84で制御部44のファイル出力部53が処理画像を元の「DSC01.JPG」ファイルに上書き保存し、その後、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0148】
続いて、先のステップS76での判定結果が肯定判定(S76=YES)の場合、すなわち、複数の検出レベルが設定されていると判定した場合の処理について、図21を参照しつつ説明する。
【0149】
さて、図20に示すステップS76で制御部44の判定部51が複数の検出レベルが設定されていると判定した場合、制御部44は、その処理を図21に示すステップS95に移行する。
【0150】
まず、ステップS95では、制御部44の判定部51がオリジナル画像と検出結果画像を出力するか否か、すなわち出力C/B117にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S95=YES)の場合、すなわち、オリジナル画像と検出結果画像を出力すると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS96に移行する。
【0151】
そして、次のステップS96では、制御部44の判定部51が印刷出力としてインデックスプリントを行うか否か、すなわち「インデックスプリント」C/B118にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S96=YES)の場合、すなわち、インデックスプリントを行うと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS97に移行する。
【0152】
すると、ステップS97では、制御部44の画像生成部47がオリジナル画像、検出結果画像及び処理画像を1つの画面に合成して印刷出力するために、オリジナル画像、検出結果画像及び処理画像をレイアウトした出力画像としてのレイアウト画像を生成する。
【0153】
図23に示すように、ステップS97で生成されるレイアウト画像125内の上側寄り部分には、オリジナル画像121とベスト処理画像126とが配置される。なお、ベスト処理画像126とは、予め最適であると規定された検出レベル(本実施形態では、最適な検出レベル=60に最も近い検出レベル=50)で検出されたゴミを除去した処理画像のことを指す。また、レイアウト画像125内においてオリジナル画像121の下方には、設定された検出レベル(本実施形態では検出レベル=10,50,100)でのゴミの検出結果画像127,128,129が配置される。また、レイアウト画像125内においてベスト処理画像126の下方には、各検出レベルに対応する処理画像130,131,132が配置される。
【0154】
そして、次のステップS98(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54がステップS97で生成したレイアウト画像を印刷出力する。具体的には、設定された複数の検出レベルに対応する処理画像及びベスト処理画像を含むレイアウト画像を印刷データに変換してプリンタ23に送信する。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS100に移行する。
【0155】
なお、先のステップS96の判定結果が否定判定(S96=NO)の場合、すなわち、印刷出力としてインデックスプリントは行わないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS99に移行する。
【0156】
そして、ステップS99(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54がオリジナル画像と、異なる検出レベルに対応する複数の検出結果画像と、異なる検出レベルで画像処理が施された複数の処理画像を個別に印刷出力する。具体的には、オリジナル画像、各検出結果画像及び各処理画像の画像データをそれぞれ印刷データに変換してプリンタ23に送信する。このとき、ベスト処理画像を他の処理画像とともに印刷出力するようにしてもよい。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS100に移行する。
【0157】
すると、ステップS100(出力ステップ)では、制御部44のファイル出力部53がオリジナル画像と各検出結果画像をそれぞれ新たな画像ファイルとして別名でファイル出力する。ファイル出力は、例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、オリジナル画像の画像データを複製して「DSC01_ORG.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。また、検出レベル=10,50,100での検出結果画像を「DSC01_DET_10.JPG」、「DSC01_DET_50.JPG」、「DSC01_DET_100.JPG」という別の名前のファイルとしてそれぞれ出力する。
【0158】
そして、次のステップS101では、制御部44の判定部51が除去結果を保存するか否か、すなわち保存C/B108にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S101=NO)の場合、すなわち、除去結果を保存しないと判定した場合、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0159】
その一方、ステップS101の判定結果が肯定判定(S101=YES)の場合、すなわち、除去結果を保存すると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS102に移行する。そして、次のステップS102(出力ステップ)では、制御部44のファイル出力部53が各処理画像を別名でファイル出力する。ファイル出力は、例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、検出レベル=10での処理画像を「DSC01_EDIT_10.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。また、同様に、検出レベル=50,100での処理画像を「DSC01_EDIT_50.JPG」、「DSC01_EDIT_100.JPG」という別の名前のファイルとしてそれぞれ出力する。
【0160】
そして、次のステップS103では、制御部44のファイル出力部53がベスト処理画像を元の「DSC01.JPG」ファイルに上書き保存し、その後、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0161】
また、先のステップS95での判定結果が否定判定(S95=NO)の場合、すなわち、オリジナル画像と検出結果画像を出力しないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS104に移行する。
【0162】
そして、ステップS104では、ステップS96の場合と同様に、制御部44の判定部51が印刷出力としてインデックスプリントを行うか否か、すなわち「インデックスプリント」C/B118にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定判定(S104=YES)の場合、すなわち、インデックスプリントを行うと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS105に移行する。
【0163】
すると、ステップS105では、制御部44の画像生成部47が異なる検出レベルで画像処理が施された複数の処理画像を1つの画面に合成して印刷出力するためにレイアウト画像を生成する。なお、このレイアウト画像においては、ベスト処理画像が他の処理画像とともにレイアウトされていてもよい。
【0164】
そして、次のステップS106(出力ステップ)では、ステップS105で生成されたレイアウト画像を印刷出力する。具体的には、生成されたレイアウト画像の画像データを印刷データに変換してプリンタ23に送信する。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS108に移行する。
【0165】
なお、先のステップS104の判定結果が否定判定(S104=NO)の場合、すなわち、印刷出力としてインデックスプリントは行わないと判定した場合、制御部44は、その処理をステップS107に移行する。そして、ステップS107(出力ステップ)では、制御部44の印刷出力部54が異なる検出レベルで画像処理が施された複数の処理画像を個別に印刷出力する。具体的には、各処理画像の画像データをそれぞれ印刷データに変換してプリンタ23に送信する。このとき、ベスト処理画像を他の処理画像とともに印刷出力するようにしてもよい。そして、その送信後、制御部44は、その処理をステップS108に移行する。
【0166】
そして、次のステップS108では、ステップS101の場合と同様に、制御部44の判定部51が除去結果を保存するか否か、すなわち保存C/B108にチェックが入れられているか否かを判定する。そして、その判定結果が否定判定(S108=NO)の場合、すなわち、除去結果を保存しないと判定した場合、制御部44は、この出力処理ルーチンを終了する。
【0167】
その一方、ステップS108の判定結果が肯定判定(S108=YES)の場合、すなわち、除去結果を保存すると判定した場合、制御部44は、その処理を次のステップS109に移行する。そして、次のステップS109(出力ステップ)では、制御部44のファイル出力部53がオリジナル画像を別名でファイル出力する。ファイル出力は、例えば、画像処理の対象となるオリジナル画像の画像ファイルが「DSC01.JPG」というファイル名であった場合には、オリジナル画像の画像データを複製して「DSC01_ORG.JPG」という別の名前のファイルとして出力する。
【0168】
そして、このステップS109の処理が終了すると、制御部44は、その処理を前述したステップS102へ移行し、その後、ステップS103の処理を経て、この出力処理ルーチンを終了する。
【0169】
このように、ユーザが条件設定画面97において検出処理、画像処理及び出力処理に関する条件を選択することで、オリジナル画像に対するゴミの検出処理と、検出したゴミを除去するための画像処理と、画像処理を施した処理画像の出力処理とが自動的に実行される。
【0170】
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)ステップS24(表示ステップ)により、ゴミの位置をオリジナル画像上に示した検出結果画像がイメージ領域62に表示されるので、ユーザはオリジナル画像上におけるゴミの位置や大きさ、数などを視覚的に把握することができる。したがって、画像に写り込んだ異物の影を除去する画像処理を行う場合の条件を適切に設定させることができる。
【0171】
(2)ステップS24(表示ステップ)により、検出されたゴミのオリジナル画像上における位置を示す検出マーク80Aと、検出レベルを上げれば検出されるゴミのオリジナル画像上における位置を示す検出候補マーク80Bとがオリジナル画像上に示される。これにより、ユーザはその検出レベルでは除去されないゴミについても視覚的に把握することができる。したがって、ユーザに検出レベルを変更した検出結果画像を見比べさせることなく、ゴミを除去するための画像処理を実行する際の判断基準を提供することができる。
【0172】
(3)検出レベルはゴミの大きさに応じて設定されるので、大きくて除去の必要性が高いゴミを優先的に除去対象とすることができる。また、ステップS24(表示ステップ)において、各マーク80はゴミの大きさに比例する大きさで表示されるので、ユーザは各ゴミの大きさ(すなわち、除去の必要性)を視覚的に把握することができる。
【0173】
(4)除去対象変更処理ルーチンの実行時には、「除去」C/B84のクリック操作によって検出されたゴミを非除去対象に設定したり、検出レベルを上げれば検出されるゴミを除去対象として設定したりすることができる。したがって、ユーザは各ゴミを個別に視認しつつ、簡易な入力装置15の操作によってゴミを削除するか否かを選択することができる。
【0174】
(5)ステップS32(拡大表示ステップ)により、マーク80のクリック操作によって選択されたゴミを含む領域がポップアップ画面81の拡大表示領域83に拡大表示される。したがって、ユーザは簡易な入力装置15の操作によってゴミを詳細に視認することができる。
【0175】
(6)「ゴミを検出」C/B70がON状態であるときにユーザがサムネイル領域63の別のサムネイル画像76が選択すると、画像生成部47は先の検出結果画像と同じマーク80を別のサムネイル画像76と対応するオリジナル画像上に示した検出結果画像を生成する。また、表示制御部48は、画像生成部47が生成した検出結果画像をイメージ領域62に表示させる。したがって、この状態で「ゴミを除去」C/B72にチェックを入れることで、別のオリジナル画像に対してもゴミを除去するための画像処理を施すことができる。したがって、ユーザは画像毎にゴミの検出処理を行うことなく、複数の画像に対して効率よく画像処理を施すことができる。
【0176】
(7)ステップS54(画像表示ステップ)により、影画像表示領域87に影画像が一覧表示される。これにより、ユーザはオリジナル画像におけるゴミの位置と各ゴミの詳細な形状とを同時に視認しつつ、除去すべきゴミを選択することができる。したがって、画像に写り込んだ異物の影を除去する画像処理を行う場合の条件を適切に設定させることができる。
【0177】
(8)ステップS55(強調表示ステップ)により、対応マーク92がイメージ領域62に表示されるとともに対応マーク93が影画像表示領域87に表示されるので、ユーザは影画像表示領域87で選択した影画像と対応するゴミの位置をイメージ領域62において容易に視認することができる。
【0178】
(9)ステップS54(画像表示ステップ)により、マーク80がイメージ領域62に表示されるとともにマーク94が影画像表示領域87に表示されるので、ユーザは影画像表示領域87に表示された影画像と対応するゴミの位置をイメージ領域62において容易に視認することができる。
【0179】
(10)ステップS55(強調表示ステップ)により、イメージ領域62及び影画像表示領域87において、選択されたゴミが対応マーク92,93によって強調表示される。したがって、ユーザは選択した影画像表示領域87において選択した影画像と対応するゴミの位置を検出結果画像上において容易に視認することができる。
【0180】
(11)ステップS54(画像表示ステップ)により、影画像82はステップS52(表示倍率設定ステップ)で設定された表示倍率で影画像表示領域87に一覧表示される。すなわち、ユーザは表示倍率設定部91を操作することで、容易に影画像82の表示倍率を変更することができる。
【0181】
(12)検出レベルはゴミの大きさに応じて設定されるので、影画像表示処理ルーチンにおいてソート用R/B89Aを選択して影画像82を検出レベル順にソートすることで、ユーザは除去の必要性の高い順にゴミを除去するか否かを判断することができる。
【0182】
(13)条件設定画面97上においては、検出処理、画像処理及び出力処理に関する条件を設定することができるので、オリジナル画像に対するゴミの検出処理及び画像処理並びに処理画像等の出力処理を一括して実行させることができる。したがって、画像に写り込んだゴミを除去する画像処理を行う場合の条件を速やかに設定させることができる。
【0183】
(14)ユーザが条件設定画面97上において保存C/B108にチェックを入れると、処理画像がオリジナル画像の画像ファイルに上書き保存されるとともに、画像処理を施す前のオリジナル画像の画像データが複製されて別の画像ファイルとしてファイル出力される。したがって、ユーザは処理画像を保存した後にもファイル出力されたオリジナル画像を確認することで、どのゴミが除去されたのかを視認することができる。
【0184】
(15)領域設定画面111上においては、ゴミを除去する対象領域を選択することができるので、ユーザは除去すべきゴミを個別に選択することなく、ゴミを除去する必要性の高い領域を容易に設定することができる。
【0185】
(16)領域設定画面111上においては、ゴミが特に目立つ領域である人物の顔、青空、画像撮像時のフォーカスポイント周辺及び画像内の均一な領域のうち、少なくとも一つを選択可能である。したがって、ユーザに除去すべきゴミを個別に選択させることなく、ゴミを除去する必要性の高い領域を容易に設定することができる。
【0186】
(17)レイアウト画像120,125内には、オリジナル画像と、処理画像と、検出結果画像とが配置される。したがって、オリジナル画像と処理画像とを比較することで、ユーザはどのゴミが除去されたのか、あるいはオリジナル画像がどのように画像処理されたのかを容易に視認することができる。また、出力をやり直す場合にも、検出結果画像と処理画像とを比較することで、次に設定する条件を検討するための判断基準とすることができる。
【0187】
(18)ユーザが条件設定画面97上において出力C/B117にチェックを入れると、処理画像に加えてオリジナル画像及び検出結果画像も印刷出力及びファイル出力される。したがって、ユーザはファイル出力されたオリジナル画像や検出結果画像を確認することで、どのゴミが除去されたのかを容易に視認することができる。また、出力をやり直す場合にも、検出結果画像を確認することで、次に設定する条件を検討するための判断基準とすることができる。
【0188】
(19)レイアウト画像125内にはベスト処理画像が配置されるので、ユーザは自らが選択した検出レベルでの処理画像とベスト処理画像とを容易に比較することができる。したがって、例えばユーザがベスト処理画像が最も好ましいと判断した場合には、次のオリジナル画像については予めベスト処理画像と同様の条件を条件設定画面97上において設定することで、容易に最適な処理画像を得ることができる。
【0189】
上記実施形態は、以下の態様に変更することもできる。
・画像処理用画面60上において、オリジナル画像に対して明度の変更や輪郭強調など、ゴミ除去以外の画像処理が可能な構成とすることもできる。この構成によれば、明度の変更や輪郭強調などの画像処理によってゴミを視認しやすくしたり、ゴミを目立たなくしたりすることができる。
【0190】
・検出レベルを設定するために、数値を入力させるようにしてもよい。
・マーク80は円に限らず、四角や矢印など、任意の形状に変更することができる。
・ゴミの大きさに応じて、マーク80の線の太さ、あるいはマーク80の色や濃度を変化させるようにしてもよい。また、ゴミの濃度によってマーク80の大きさや色などを変化させるようにしてもよい。例えば、撮像素子30に異物が付着した場合には、撮像レンズ部29に異物が付着した場合よりもゴミの色が濃くなることがある。したがって、ゴミの濃度によってマーク80の表示を変化させることで、ゴミが付着した位置を推定することができる。
【0191】
・ステップS54(画像表示ステップ)においては、表示制御部48がオリジナル画像をイメージ領域62に表示させるとともに、影画像表示領域87に影画像を一覧表示させるようにしてもよい。
【0192】
・「ゴミを検出」C/B70にチェックが入れられた場合に、検出候補マーク80Bを表示させず、検出マーク80Aのみを表示させるようにしてもよい。
・マーク80付近に、そのゴミが検出される検出レベルの数値を表示させるようにしてもよい。この構成によれば、各ゴミが検出される検出レベルを一つの検出結果画像で視認させることができる。
【0193】
・マーク80はイメージ領域62のオリジナル画像上のみに表示するようにしてもよいし、イメージ領域62のオリジナル画像上とサムネイル領域63のサムネイル画像上の両方に表示するようにしてもよい。
【0194】
・拡大表示処理ルーチンにおいては、ポップアップ画面81ではなく、例えば画像処理用画面60に予め配置された別の拡大表示領域に影画像を表示するようにしてもよい。
・拡大表示処理ルーチンにおいて、移動ボタン85が押下された場合に、次に大きい(又は小さい)ゴミの影画像を拡大表示領域83に表示させるようにしてもよい。
【0195】
・ステップS54(画像表示ステップ)において、ステップS32(拡大表示ステップ)と同様に、マーク80の付された影画像82を影画像表示領域87に表示させるようにしてもよい。この場合には、影画像表示領域87にマーク94を表示させなくてもよい。
【0196】
・ゴミを強調表示させるために、対応マーク92に換えて、そのゴミを囲むマーク80を点滅表示させたり、反転表示させたりするようにしてもよい。
・複数のサムネイル画像を選択した状態で「ゴミを除去」C/B72にチェックが入れられた場合に、各サムネイル画像と対応する複数のオリジナル画像に対して、同様の画像処理が施されるようにしてもよい。この構成によれば、検出結果画像を個別にイメージ領域62に表示させることなく、複数のオリジナル画像に対して画像処理を施すことができる。
【0197】
・「ゴミを除去」C/B72にチェックが入れられた場合に、除去対象となるゴミの影画像82を影画像表示領域87から削除してもよい。
・条件設定画面97上においてレベル設定用R/B98Bの下方に配置される検出レベルの候補数や各検出レベルの数値は任意に変更することができる。
【0198】
・検出レベルが一つ設定された場合のレイアウト画像120にベスト処理画像をレイアウトしてもよいし、複数の検出レベルが設定された場合のレイアウト画像125にベスト処理画像をレイアウトしなくてもよい。
【0199】
・ベスト処理画像の検出レベルは、被写体によって変化させるようにしてもよい。また、この場合には、検出レベルに加えてゴミを除去する対象領域が設定されたものをベスト処理画像としてもよい。
【0200】
・レイアウト画像において、オリジナル画像、処理画像及び検出結果画像のうち何れか2つのみを配置するようにしてもよい。
・複数のファイル出力を行う場合には、マルチピクチャフォーマットで1つのファイルとして保存してもよい。
【0201】
・出力処理ルーチンにおいて、印刷出力又はファイル出力の一方のみが実行されるようにしてもよい。
・処理画像の出力方法として、例えば、Webへのアップロードやメール添付送信、ファイル変換、スライドショー等を採用してもよい。
【0202】
・画像処理を施すオリジナル画像の画像ファイルは、拡張子として「.JPG」が付されたものに限らず、任意のファイル形式の画像ファイルを対象とすることができる。
・画像処理は、電子カメラ13に設けられた画像処理装置で行うようにしてもよい。
【0203】
・印刷出力を行うプリンタ23が画像処理装置を備えるようにしてもよい。
・表示手段はモニタ14に限らず、例えばプロジェクタによって壁面やスクリーンに画像や画面を投影するようにしてもよい。
【0204】
・画像処理プログラムを記憶する記憶媒体はCDに限らず、FD(Flexible Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)等の記憶媒体であってもよい。
【0205】
さらに、上記実施形態及び各変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(イ)画像処理を実行可能な画像処理装置が備える制御手段により実行される画像処理プログラムであって、
前記制御手段に、
画像に写り込んだ異物の影を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された前記異物の影の位置が前記画像上に示された検出結果画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出ステップで検出された前記異物の影を含む領域を前記画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる画像表示ステップと、
を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【0206】
(ロ)画像処理を実行可能な画像処理装置が備える制御手段により実行される画像処理プログラムであって、
前記制御手段に、
画像に写り込んだ異物の影を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された前記異物の影の位置が前記画像上に示された検出結果画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出ステップで検出された前記異物の影を含む領域を前記検出結果画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる画像表示ステップと、
を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【符号の説明】
【0207】
13…電子カメラ、14…表示手段としてのモニタ、15…操作手段としての入力装置、18…メモリとしてのメモリカード、20…記憶媒体としてのCD、22…画像処理装置、27…表示手段としての表示モニタ、30…撮像手段としての撮像素子、34…制御手段としてのMPU、39…操作手段としての操作部材、44…制御手段としての制御部、49…検出手段としての検出部、48…表示制御手段としての表示制御部、61…画像表示領域としてのイメージ領域、77…画像としてのオリジナル画像、80A…検出マーク、80B…検出候補マーク、82…影画像、87…影画像表示領域、92,93…対応マーク、NS…異物の影としてのゴミ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理を実行可能な画像処理装置が備える制御手段により実行される画像処理プログラムであって、
前記制御手段に、
画像に写り込んだ異物の影を検出する検出ステップと、
前記画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出ステップで検出された前記異物の影を含む領域を前記画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる画像表示ステップと、
を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項2】
操作手段の操作により選択された前記影画像に対応する前記異物の影を除去対象として設定する除去対象設定ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理プログラム。
【請求項3】
前記画像表示ステップでは、前記画像表示領域に表示された前記画像に写り込んだ前記異物の影と前記影画像表示領域に表示された前記影画像における前記異物の影との対応関係を示す対応マークをそれぞれ前記画像表示領域と前記影画像表示領域とに表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理プログラム。
【請求項4】
前記異物の影を検出する際の検出レベルを設定する設定ステップをさらに含み、
前記画像表示ステップでは、前記検出ステップで検出された前記異物の影に対する検出マーク及び前記検出レベルを上げれば検出される前記異物の影に対する検出候補マークを前記画像表示領域と前記影画像表示領域とに表示させることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の画像処理プログラム。
【請求項5】
前記画像表示ステップでは、前記画像から切り出した複数の前記影画像を前記影画像表示領域に整列させた状態で表示させ、
操作手段により選択された前記影画像と対応する前記異物の影を前記画像表示領域において強調表示させる強調表示ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の画像処理プログラム。
【請求項6】
前記影画像の表示倍率を設定する表示倍率設定ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の画像処理プログラム。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の画像処理プログラムを記憶した制御手段による読み取りが可能な記憶媒体。
【請求項8】
画像に写り込んだ異物の影を検出する検出手段と、
前記画像を表示手段の画像表示領域に表示させるとともに、前記検出手段により検出された前記異物の影を含む領域を前記画像から切り出した影画像を前記表示手段の前記画像表示領域とは異なる影画像表示領域に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
被写体の画像を撮像する撮像手段と、
該撮像手段により撮像された画像の画像データを記憶媒体に記憶させる記憶制御手段と、
前記画像データと対応する画像を表示可能な表示手段と、
請求項8に記載の画像処理装置と、
を備えることを特徴とする電子カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−156595(P2012−156595A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11273(P2011−11273)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】