説明

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びプロクラム記憶媒体

【課題】ストリームの連続性を維持しつつ滑らかなつなぎ記録を可能にする。
【解決手段】第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報をつなぎ位置検出部107により検出し、ストリーム情報検出部105により上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出し、検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、上記閾値による判断結果に応じて、一方は周期性を維持するように、映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除し、もう一方は、連結ストリーム生成部108により周期性を維持するための連結ストリームを生成し、連結ストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びプロクラム記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル信号処理技術の進歩により、動画像や静止画像、音声等、大量のデジタル情報を高能率符号化し、小型磁気媒体、小型光媒体への記録や通信媒体での伝送を行うことが可能となっている。このような技術を応用し、容易に高品位な映像を撮影して即座に情報媒体へ出力できる撮像装置などの開発が行われている。
【0003】
特に、昨今の動画像の符号化には、MPEG(Moving Picture Expert Group)符号化技術が使われている。MPEG方式では、データ量を圧縮するにあたって、その映像フレームのデータだけで独立して画面内の相関を用いて符号化するフレーム内符号化画像(Iピクチャ)、前方向のフレームの情報を元に符号化するフレーム間順方向予測符号化画像(Pピクチャ)、前方向と後方向のフレームを元に符号化する双方向予測符号化画像(Bピクチャ)という3種類の画像圧縮手法を使って、効率的にデータ量を削減している。MPEG符号化は、大幅に符号レートを削減することができるため、DVDに代表される映像再生装置や、ビデオカメラなどの撮像装置に広く用いられている。
【0004】
ところで、日本や米国などのテレビジョン放送規格では、1秒間に約30フレーム(以下、30フレーム/秒と称する)のフレームレートが用いられているが、映画で用いるフィルム素材の映像は、1秒間に約24フレーム(以下、24フレーム/秒と称する)のフレームレートが一般的である。そのため、24フレーム/秒の映像を30フレーム/秒に2−3プルダウンすることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。そして、フィルム素材映像とテレビ映像の互換性を高めてMPEG符号化するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図10は、上記従来技術を組み合わせて構成されたフィルム素材映像を2−3プルダウンしMPEG符号化する装置の構成を示すブロック図である。図10において、801は映像信号入力端子、802は符号化部、803は記録部、804は記録媒体である。また、符号化部802は、2−3プルダウン部810、逆2−3プルダウン部811、MPEG部812から構成される。
【0006】
映像信号入力端子801から入力される、24フレーム/秒のフレームレートを有する映像信号は、符号化部802に供給される。上記映像信号は、符号化部802で、まず2−3プルダウン部810によって30フレーム(60フィールド)/秒にレート変換される。この変換は2−3プルダウンと一般によばれる方式で、映画などのフィルム素材をテレビ向けの映像に変換される場合に多用されている技術である。
【0007】
図11は2−3プルダウン部810の処理を説明する図である。901〜910は24フレーム/秒の映像のフィールド列である。このフィールド列を30フレーム/秒に変換したフィールド列が911〜922である。フィールド901、902をフィールド911、912に、フィールド903、904をフィールド913、914、915に、というように入力映像2フィールドずつを、出力映像2フィールドと3フィールドの繰り返しになるように変換してゆく。この繰り返しにより入力4フィールド毎に出力5フィールドが生成され、24フレーム/秒から30フレーム/秒への変換を実現する。この時、2フィールドから3フィールドに変換された際の1番目と3番目のフィールドは同一のデータである。例えば、フィールド913とフィールド915はともにフィールド903をもとにしている。同様にフィールド918とフィールド920も同一のデータである。
【0008】
このようにレート変換された映像信号は、2−3プルダウン部810から逆2−3プルダウン部811を経由してMPEG部812に供給される。MPEG部812は、高能率符号化処理によって映像信号を圧縮しストリームを生成し、記録部803に供給する。記録部803は生成されたストリームを記録媒体804に記録する(例えば、非特許文献2参照)。
【0009】
逆2−3プルダウン部811は、図10に示すように外部から供給されるパラメータに基づいて処理を行う。ここで、2−3プルダウン映像の冗長性を取り除くため、top_field_first、repeat_first_fieldというパラメータが用いられる。パラメータrepeat_first_fieldが0の場合2フィールド構成を示し、1の場合3フィールド構成を示す。前述のように3フィールド構成の場合、1番目と3番目のフィールドは同一なので、3番目のフィールドについては画像データを生成しない(逆2−3プルダウン処理)。一方、パラメータtop_field_firstは、トップ、ボトムいずれのフィールドが時間的に先であるかを示し、0の場合ボトムフィールドが先、1の場合トップフィールドが先を示している。
【0010】
MPEG部812は、逆2−3プルダウン部811から供給された映像を圧縮し、パラメータ情報を付加したストリームを生成する。
【0011】
図11には、前述の2−3プルダウン処理によって生成されるフィールド列と、パラメータtop_field_first、repeat_first_fieldの関係が示されている。この図11からもわかるように、この2つの2値パラメータの組み合わせは4通り、それが周期的に繰り返される。
【0012】
通常の記録時は、この周期的な繰り返しを崩さないように、パラメータを変えながら符号化を行う。
【0013】
ここで、既に記憶媒体に記憶されているストリーム(2−3プルダウン・符号化後のデータ)に、新たな他のストリームをつないで記録する場合、既存のストリームのパラメータ、及び、接続する新規のストリームのパラメータが決まっているため、つなぎ位置において上記パラメータの位相に不整合が生じてしまう。例えば、図11のように2−3プルダウン後のストリームの末尾のフィールド921、922は2フィールド構成であり、その2ビットのパラメータ「top_field_first、repeat_first_field」は「1、0」である。上記説明からすれば、この後に接続されるストリームの先頭のピクチャの同パラメータは「1、1」であることが望まれるが、必ずしも、そのようになるとは限らないし、むしろ3/4の確率で不整合が発生することになる。
【0014】
かかる問題を解決するためには、既存のストリーム、或いは、新規ストリームを再エンコードし、位相が連続するようにパラメータを与えなおすと正しく整合することであるが、再エンコードには処理時間がかかるという問題があるし、また、再エンコードにより大きく画質が劣化してしまうという問題もある。
【0015】
2−3プルダウン映像を再エンコードすることなしに、2つのストリームを連結する際の各ピクチャの不連続を抑制して、つなぎ記録が可能な技術として、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータ、もしくは上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータを複製したダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入することが提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
【0016】
【特許文献1】特開2000−41244号公報
【特許文献2】特開2005−176330号公報
【非特許文献1】ARIB STD−B20
【非特許文献2】ISO/IEC13818−2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、特許文献2のように、2つのストリームを連結する際に、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータ、もしくは上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータを複製したダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入したので、同じ画像のフレームが最大で4フレーム連続して表示されることとなり、映像が一瞬フリーズしたように見える。特に動きの速いシーンにおいて、同技術でつなぎ記録した動画像の場合は、視聴者が違和感を顕著に覚えることとなる。特に24フレーム/秒のフレームレートは映画制作やコマーシャル制作等の業務用の分野で使用されることが多いので、視聴時に違和感のある画面のフリーズは極力避けるべきである。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の問題点に鑑み、ストリームの連続性を維持しつつ滑らかなつなぎ記録を可能する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、プログラム記憶媒体を提供することにある。
【0019】
本発明の更に他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明では、例えば、24フレーム/秒の動画を2−3プルダウンしたときの2フィールドと3フィールドの位相情報(パラメータ情報)を周期的に持つ24フレーム/秒のMPEG動画像データをつなぎ記録するときに、新たに記録するストリームの先頭のピクチャのパラメータ情報と、既に記録されている圧縮符号化ストリームの後端のピクチャのパラメータ情報を検出し、2つのストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行い、判断結果により、一方は周期性を維持するように、既に記録されているストリームの末尾のフレームを削除して、新たなストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成する。そして、生成されたダミーストリームを既に記録されているストリームの後端位置と新たに記録するストリームの先頭の間に挿入する処理を行う。
【0021】
すなわち、本発明は、1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理装置であって、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出する第1の検出手段と、上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出する第2の検出手段と、上記第1、第2の検出手段で検出した第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件に閾値(フレーム数)を設け、閾値による判断を行う判断手段と、上記判断手段における閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成する生成手段を備え、上記生成手段で生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うことを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理方法であって、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出し、上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出し、検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件に閾値(フレーム数)を設け、閾値による判断を行い、上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成し、生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理をコンピュータにより実行する画像処理プログラムであって、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行うステップと、上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成するステップと、生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うステップと有することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明は、1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理をコンピュータにより実行する画像処理プログラムを記憶したプログラム記憶媒体であって、あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行うステップと、上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成するステップと、生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うステップと有する画像処理プログラムをコンピュータにより読み取り実行可能に記憶したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、2つの映像符号化ストリームを連結する際に、それらの間の位相情報の周期性を維持するように、既に記録されているストリームの末尾フレームを削除したり、少ない数のダミーストリームを挿入することで、ストリームの連続性を維持しつつ滑らかなつなぎ記録が可能になる。ダミーストリームを挿入せずに、既に記録されているストリームの末尾フレームを削除する場合は、画像のフリーズは起こらない。また、ダミーストリームが挿入される場合でも、ダミーストリームのフレーム数を制限しているので、つなぎ記録部分での画像のフリーズに対しても改善効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0027】
<第1の実施形態>
本発明は、例えば図1に示すような構成の画像処理装置100に適用される。
【0028】
この画像処理装置100は、映像信号入力端子101を介して映像信号が供給される符号化部102、この符号化部102により映像信号を符号化したストリームまたは連結ストリーム生成部108によりダミーストリームとして生成される連結ストリームが切り替え部114を介して選択的に供給される記録部103、この記録部103によりアクセスされる情報の書き込み可能なディスクや磁気テープ等の記録媒体104、上記符号化部102から映像信号を符号化したストリームが供給されるストリーム情報検出部105、上記記録媒体104をアクセスして記録されたストリームの情報を読み出すつなぎ位置情報検出部106、上記ストリーム情報検出部105及びつなぎ位置情報検出部106が接続されたパラメータ情報判定部107、上記記録部103を制御するつなぎ位置制御部109、上記連結ストリーム生成部108とつなぎ位置制御部109を上記パラメータ情報判定部107に選択的に接続する切り替え部113等からなる。上記符号化部102は、2−3プルダウン部110、逆2−3プルダウン部111、MPEG部112からなる。
【0029】
この画像処理装置100において、映像信号入力端子101には、24フレーム/秒のフレームレートを有する映像信号が入力される。
【0030】
映像信号入力端子101を介して符号化部102に供給された映像信号は、この符号化部102において、まず2−3プルダウン部110によって30フレーム(60フィールド)/秒にレート変換される。この変換は、2−3プルダウンと一般によばれる公知の方式である。
【0031】
なお、映像入力部101としては24フレーム/秒の映像を入力するものであれば良く、例えば、24フレーム(48フィールド)/秒で映像を撮像する撮像装置、又は、24フレーム/秒の映画素材のフィルムを順次読取るフィルムスキャナ(各コマを2フィールドの映像データとして読取るものとするが、読取った後に本装置側で2フィールドに変換するようにしてもよい)で良い。また、素材となるデータがネットワーク上に存在するのであればネットワークインタフェースと見ることもできる。
【0032】
レート変換された映像信号は、2−3プルダウン部110から逆2−3プルダウン部111を経由し、MPEG部112に供給される。MPEG部112は、ISO/IEC13818-2に記載の高能率符号化処理によって映像信号を圧縮してストリームを生成し、記録部103およびストリーム情報検出部105に供給する。
【0033】
逆2−3プルダウン部111は、外部から供給されるパラメータに基づいて入力した映像信号の処理を行う。2−3プルダウン映像の冗長性を取り除くため、top_field_first、repeat_first_fieldというパラメータが用いられる。
【0034】
パラメータrepeat_first_fieldが0の場合、該当するピクチャは2フィールド構成を示し、1の場合には3フィールド構成を示す。前述のように3フィールド構成の場合、1番目と3番目のフィールドは同一なので、3番目のフィールドについては画像データを省く。一方、パラメータtop_field_firstは、トップ、ボトムいずれのフィールドが時間的に先であるかを示し、0の場合ボトムフィールドが先、1の場合トップフィールドが先である。この2つの2値パラメータの組み合わせは4つあり、それが周期的に繰り返される。
【0035】
すなわち、このパラメータの組を(top_field_first、repeat_first_field)と表現すると、(1、0)、(1、1)、(0、0)、(0、1)、(1、0)、(1、1)、(0、0)、(0、1)、…、(1、0)、(1、1)、(0、0)、(0、1)、…というように4サイクル単位に繰り返すことになる。
【0036】
通常の記録時は、この周期的な繰り返しを崩さないように、パラメータを変えながら符号化を行い、符号化部102で生成されたストリームは記録部103に供給され、記録媒体104に記録される。
【0037】
ここで、図1に示した画像処理装置100において、記録媒体104に既に記録されているストリームに、他のストリームをつないで記録する場合には、それらは共にパラメータが既に決まっているため、このままでは、つなぎ位置において上記パラメータの位相に不整合が生じてしまう可能性がある。たとえば、図2のようにストリーム210の末尾(211)が2フィールド構成で、それにつなごうとするストリーム220の先頭(221)も2フィールド構成である場合、そのまま接続すると2フィールド、3フィールドの繰り返しが崩れてしまう。
【0038】
そこで、本実施形態では、つなぎ位置情報検出部106により、記録媒体104に既に記録されているストリームのうち、つなぎ記録の対象となるストリーム(第1のストリーム210)の末尾のパラメータ情報を再生して検出し、新たにつなぎ記録しようとしているストリーム(第2のストリーム220)の先頭のパラメータ情報をストリーム情報検出部105で検出する。検出された各パラメータ情報はパラメータ情報判定部107に供給され、2つのストリーム間におけるパラメータの連続性、すなわち位相の整合が判定される。
【0039】
パラメータ情報判定部107による判定の結果、切り替え部113が制御され、連結ストリーム生成部108により、2つのストリーム間におけるパラメータの連続性を維持するための連結ストリームを生成する場合と、後述する理由により、つなぎ位置制御部109で、つなぎ記録の対象となるストリーム(第1のストリーム210)のつなぎ位置を制御して、新たにつなぎ記録しようとしているストリーム(第2のストリーム220)をつなぎ記録する場合とに、制御がわけられる。
【0040】
連結ストリーム230を生成する場合は、生成された連結ストリーム230は切り替え部114を経由し記録部103に供給され、上記2つのストリームの間に挿入するように記録媒体104へ記録される。
【0041】
この実施形態では、パラメータは(1、0)、(1、1)、(0、0)、(0、1)が順に生成することを前提にしているわけであるから、第1のストリームの末尾パラメータと、第2ストリームの先頭パラメータの順序が、この順番になっているか否かで判断すれば良いことになるし、その判断によって、幾つのピクチャデータで構成される連結ストリームを生成する必要があるかも判明する。
【0042】
ここで、挿入される連結ストリームのピクチャデータの数が多いと、従来技術で述べたように、つなぎ記録部分において、映像が一瞬フリーズしたように見える。そこで、本実施では、挿入される連結ストリームのピクチャデータの数を制限して、つなぎ記録部分での映像のフリーズを目立たなくする。以下に、挿入される連結ストリームのピクチャデータの数を1つに制限した場合の例を説明する。
【0043】
先の図2の例の場合、第1のストリーム210の末尾と第2のストリーム220の先頭はともに、(top_field_first、repeat_first_field)=(1、0)であり、パラメータ(top_field_first、repeat_first_field)で示される(1、1)、(0、0)、(0、1)の3ピクチャで構成される連結ストリーム230を生成(挿入)しなければならないことが判明する。しかし、この場合、連結ストリームを挿入すると、第1のストリーム210の末尾の画像を含む4フレーム連続した画像が出力されるので、映像が一瞬フリーズしたように見える。そこで、第1のストリーム210の末尾と第2のストリーム220の先頭はともに、パラメータ(1、0)であるので、第1のストリーム210の末尾の1フレームのみを削除して、第2のストリーム220をつなぎ記録することで、2つのストリーム間におけるパラメータの連続性を維持することができる。
【0044】
同様の方法で、例えば図3のように、第1のストリーム210の末尾がパラメータ(1、0)であり、第2のストリーム220の先頭がパラメータ(0、1)であるような場合、すなわち、2ピクチャの連結ストリームが必要であることが判明した場合は、第1のストリーム210の末尾の2フレーム(パラメータ(0、1)、(1、0)のフレーム)を削除して、第2のストリーム220をつなぎ記録することで、2つのストリーム210,220間におけるパラメータの連続性を維持することができる。
【0045】
また、図4の例のように、第1のストリーム210の末尾がパラメータ(1、0)であり、第2のストリーム220の先頭がパラメータ(0、0)であるような場合、すなわち、1ピクチャの連結ストリームを生成しなければならないことが判明した場合は、パラメータ(1、1)の1ピクチャで構成される連結ストリーム230を生成(挿入)する。すなわち、この位相を合わせる連結ストリーム230を生成し、第1のストリーム210の末尾に続けて記録することになる。この連結ストリーム230を挿入する方法は従来技術として公知の方式である。
【0046】
図2や図3の例のように、第1のストリーム210からフレームを削る場合は、第1のストリーム210の符号化条件によってはGOP(Group Of Pictures)内の特定のフレーム情報が失われることにより、映像が乱れることがある。この様な場合は、映像の乱れを防ぐ為に、フレームを削る対象となるGOPについては、削除すべきフレームを除く残りのフレーム部分の再エンコードを行い、新たなGOPを生成する。再エンコードした映像信号の各フレームに対応するパラメータ(top_field_first、repeat_first_field)は元々のパラメータを割り当てる。第1のストリーム210の再エンコードしていない部分のストリームに続けて、上述のように部分的に再エンコードしたGOPストリームをつなぎ記録し、更に続けて第2のストリーム220をつなぎ記録することで、必要最小限の演算でパラメータの整合性を保ちながら、フリーズしないつなぎ記録が可能となる。
【0047】
また、パラメータ(top_field_first、repeat_first_field)は4フレーム周期で繰り返されるので、第1のストリーム210、第2のストリーム220共に1GOPのフレーム数が4の倍数、且つClosed GOPのGOP構造をもつ24フレーム/秒のストリームを扱う場合は、GOPの先頭フレームのパラメータを固定し、GOP単位で記録の開始・終了を行うことで、第1のストリーム210を再エンコードすることなく、パラメータの整合性を保って、つなぎ記録ができるようになる。
【0048】
図5は1GOPのフレーム数が12フレームで、1フレーム目と2フレーム目のBピクチャは3フレーム目のIピクチャのみを参照するClosed GOPとなるGOP構造を持ち、1フレーム目のパラメータ(top_field_first、repeat_first_field)が(1、0)に固定されたストリームを示している。このようなストリームをGOP単位で記録の開始・終了を行う限り、パラメータの整合性を保つことができ、Closed GOPであるからGOP内で参照するピクチャが完結しており、ストリームの連結によって映像が乱れることはなく、再エンコードを必要としない。
【0049】
図5において、Iは、その映像フレームのデータだけで独立して画面内の相関を用いて符号化する、すなわち、予測を行わないIピクチャ (Intra Picture)を示し、Pは、前方向のフレームの情報を元に符号化する、すなわち、前方のIピクチャ、またはPピクチャを参照する前方予測だけ可能なPピクチャ (Predictive Picture)を示し、前方向と後方向のフレームを元に符号化する、すなわち、双方向予測が可能なBピクチャ (Bidirectionally Predictive Picture)を示している。1,2フレームのBピクチャは3フレームのIピクチャを参照した後方予測のみ行う場合は、Closed GOP(GOP内で参照するピクチャが完結)のGOP構造となる。
【0050】
ここで、連結ストリーム生成部108では、処理を示す図6のフローチャートに示す手順にしたがって連結ストリーム230を生成する処理を行う。
【0051】
すなわち、ステップS1では、上記つなぎ位置情報検出部106から供給される第1のストリーム210の末尾パラメータを取得する。
【0052】
次のステップS2では、上記ストリーム情報検出部105から供給される第2のストリーム220の先頭パラメータを取得する。
【0053】
次のステップS3では、末尾のパラメータと先頭のパラメータの連続性、すなわち位相の整合を判定する。
【0054】
このステップS3における判定結果がYES、すなわち、2−3プルダウンの位相が整合している場合には、そのまま処理を終了し、また、ステップS3における判定結果がNO、すなわち、2−3プルダウンの位相が整合していない場合には、次のステップS4に進む。
【0055】
ステップS4では、パラメータの整合性を保つために必要なピクチャ数を算出する。
【0056】
次のステップS5では、上記ステップS4で算出したピクチャ数と制限するピクチャ数との関係を判別する。
【0057】
このステップS5における判定結果がYES、すなわち、先に述べたように、挿入する連結ストリームのピクチャ数を1に制限し、挿入する連結ストリームのピクチャ数が2以上必要だと判定した場合は、ステップS6に進み、2つのストリーム間におけるパラメータの連続性を維持するように、第1のストリーム210の末尾のフレームを削除して第2のストリーム220を続けて記録できるように、記録部103を制御する。また、ステップS5における判定結果がNO、すなわち、挿入する連結ストリーム230のピクチャ数が1つ必要だと判定した場合は、ステップS7に進み、パラメータの連続性を保つ連結ストリーム230を生成し、第1のストリーム210の末尾に続けて記録する。
【0058】
以上の説明では挿入する連結ストリーム230のピクチャ数を1に制限し、挿入する連結ストリーム230のピクチャ数が2以上必要だと判定した場合は、2つのストリーム間におけるパラメータの連続性を維持するように、第1のストリーム210の末尾のフレームを削除して第2のストリーム220を連結する方法を述べたが、制限するピクチャ数は0〜2の何れかとすることが望ましい。
【0059】
制限するピクチャ数を0とした場合は、連結ストリーム230は生成しないので、連結ストリーム生成部108および切り替え部113、114が不要となり、より単純な構成に置き換えることができる。
【0060】
これまでの説明からも十分に理解できるように、前後のストリームの位相が整合すると判断されたときには、第1のストリーム210の末尾のフレームを削除や、連結ストリーム230の生成・記録も行われない(図6のフローチャートにおけるステップS3がNOのときに相当する。)。
【0061】
なお、上記画像処理装置100では、上記ストリーム情報検出部105から供給される第2のストリーム220の先頭パラメータと上記つなぎ位置情報検出部106から供給される第1のストリーム210の末尾パラメータの連続性、すなわち2−3プルダウンの位相の整合を判定して、2−3プルダウンの位相が整合していない場合には、パラメータの連続性を保つように上記第1の映像符号化ストリーム210の末尾のフレームを削除、あるいは、パラメータの連続性を保つ連結ストリーム230を上記第1の映像符号化ストリーム210の後端位置と上記第2の映像符号化ストリーム220の先頭の間に挿入する処理を行うようにしたが、図7に示すように、2つの映像符号化ストリームを連結する際に、それらの間の位相情報の周期性を維持するように、後からつなぎ記録するストリームの2−3プルダウンシーケンス情報のみを挿げ替えることで、再エンコードを行うことなく、ストリームの連続性を維持しつつ滑らかなつなぎ記録を行うようにすることもできる。
【0062】
図8は、上述の実施形態における画像処理をパーソナルコンピュータ(PC)等の汎用情報処理装置上で実施する場合の構成を示している。
【0063】
図8において、1は装置全体の制御を司るCPU、2はBIOSやブートプログラムを記憶しているROM、3はワークエリアとして使用するRAMである。4はOS (Operating System)、並びに実施形態における圧縮符号化、並びに、ストリーム連結処理にかかるプログラム、更には、各ストリームを記憶保持する外部記憶装置(ハードディスク等)である。5は映画で用いるフィルム素材を順次読取る映像入力部である。映像入力部5としては24フレーム/秒の映像を入力するものであれば良く、例えば、24フレーム(48フィールド)/秒で映像を撮像する撮像装置(或いは撮像手段)、又は、24フレーム/秒の映画素材のフィルムを順次読取るフィルムスキャナ(各コマを2フィールドの映像データとして読取るものとするが、読取った後に2フィールドに変換するようにしてもよい)で良い。また、素材となるデータがネットワーク上に存在するのであればネットワークインタフェースと見ることもできる。
【0064】
6は2−3プルダウン部であり、7は逆2−3プルダウン部であり、8はMPEG符号化部である。なお、最近のPCでは、処理能力が非常に高くなってきているので、2−3プルダウン部6、逆2−3プルダウン部7、MPEG符号化部8に相当する処理をソフトウェア処理で実現しても良い。9は連結処理等の編集結果を出力する出力部である。出力部9としては、例えばDVDレコーダ装置等を想定できるが、出力先はネットワーク上に存在するのであれば(例えばファイルサーバ等)であれば、この出力部9はネットワークインタフェースとなる。
【0065】
かかる構成において、本装置10に電源を投入し、OSがRAM2にロードされ、実施形態におけるアプリケーションをRAM2にロードすることで、先に説明した図6に応じた処理を行い、外部記憶装置4(図1における記録媒体104に相当する)に記憶することになる。そして、ユーザの指示に従い、DVDメディアに書き込むことになる。なお、ハードディスクに一旦保存するのではなく、ダイレクトにDVD等の記憶媒体に保存するようにしても構わない。すなわち、連結されるストリームと連結するストリームと、連結後のストリームはそれぞれ別の記憶媒体であっても構わない。
【0066】
また、図1では、映像信号入力端子101よりフィルム素材の24フレーム/秒の映像ストリームを入力するものとしたが、連結しようとする2つのストリームが、共に外部記憶装置4に記憶されていても構わない。すなわち、既に2−3プルダウン処理され、MPEG符号化された画像同士を連結する限り本実施形態は有効に作用する。
【0067】
また、実施形態における記録媒体104が上記のように、ハードディスク等のランダムアクセス可能な記憶媒体であるとき、そこには複数の符号化済みストリームデータが存在することになる。従って、記録媒体に記録された複数のストリーム中の2つを指定する手段、或いは、外部から入力し符号化されたデータを連結する対象となる1つを指定する手段を備えることになる。また、3つ以上のストリームを連結する場合には、基本的に2つのストリームを連結する処理を繰り返しになるだけであるので、その順序を指定する手段を備えれば十分である。
【0068】
また、記録媒体104が磁気テープのようにシーケンシャルアクセスのものであれば、かかる指定する手段は不要になる。
【0069】
さらにまた、図1の構成をビデオカメラ等の撮像装置に適用する場合、既に記憶されたストリームに新たに撮像して得たストリームをつなげて記録するか、或いは新たなストリームとして独立して記録するかを指示するボタン等の指示手段を有することが望ましい。
【0070】
<第2の実施形態>
続いて第2の実施形態を説明する。図9はそのブロック図である。
【0071】
上記第1の実施形態と異なる点は、図1に示した画像処理装置100における映像信号入力部101および符号化部102の代わりに、ストリーム入力部501を具備する。他のブロックは画像処理装置100と同様であるので、同一番号を付して、その詳細な説明を省略する。すなわち、本構成による画像処理装置200は、符号化部を持たず、既に符号化されたストリームどうしを連結するものである。本構成も上述した手順に従い、つなぎ部のパラメータの繰り返し位相を維持する滑らかなつなぎを実現できる。
【0072】
以上第1及び第2の実施形態を説明したが、先に説明したように、実施形態における機能実現手段は、映像入力手段(撮像手段)を有する撮像装置に限らず、パーソナルコンピュータ等の汎用情報処理装置でもって実現できることは明らかである。すなわち、本発明はコンピュータ用のユーティリティアプリケーションプログラムをもその範疇とする。また、通常、コンピュータプログラムは、CDROM等のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、それをコンピュータにセットし、システムにコピーもしくはインストールすることで実行可能となるわけであるから、かかるコンピュータ可読記憶媒体をもその範疇とするのは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明を適用した画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記画像処理装置におけるつなぎ記録による2−3プルダウンされた出力でのつなぎ位置においてパラメータの位相に不整合が生じてしまう可能性を模式的に示す図である。
【図3】2−3プルダウンされた出力でのつなぎ位置においてパラメータの連続性を維持するようにした例を模式的に示す図である。
【図4】2−3プルダウンされた出力でのつなぎ位置においてパラメータの連続性を維持するようにした他の例を模式的に示す図である。
【図5】GOPのフレーム数が12フレームで、1フレーム目と2フレーム目のBピクチャは3フレーム目のIピクチャのみを参照するClosed GOPとなるGOP構造を持ち、1フレーム目のパラメータ(top_field_first、repeat_first_field)が(1、0)に固定されたストリームを示す図である。
【図6】上記画像処理装置における連結ストリーム生成部で実行される連結ストリームを生成する処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】2つの映像符号化ストリームを連結する際に、それらの間の位相情報の周期性を維持するように、後からつなぎ記録するストリームの2−3プルダウンシーケンス情報のみを挿げ替えることで、ストリームの連続性を維持する例を模式的に示す図である。
【図8】画像処理をパーソナルコンピュータ(PC)等の汎用情報処理装置上で実施する場合の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明を適用した画像処理装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図10】従来技術を組み合わせて構成された2−3プルダウン機能を有する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】上記画像処理装置における2−3プルダウン部の処理を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0074】
1 CPU、2 ROM、3 RAM、4 外部記憶装置、5 映像入力部、6 2−3プルダウン部、7 逆2−3プルダウン部、8 MPEG符号化部、9 出力部、10 画像処理装置、100 画像処理装置、101 映像信号入力端子、102 符号化部、103 記録部、104 記録媒体、105 ストリーム情報検出部、106 位置情報検出部、107 パラメータ情報判定部、108 連結ストリーム生成部、109 つなぎ位置制御部、110 2−3プルダウン部、111 逆2−3プルダウン部、112 MPEG部、113 切り替え部、114 切り替え部、200 画像処理装置、210 第1のストリーム、220 第2のストリーム、230 連結ストリーム、501 ストリーム入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理装置であって、
あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出する第1の検出手段と、
上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出する第2の検出手段と、
上記第1、第2の検出手段で検出した第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行う判断手段と、
上記判断手段における閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成する生成手段を備え、
上記生成手段で生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理方法であって、
あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出し、
上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出し、
検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行い、
上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成し、
生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
【請求項3】
1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理をコンピュータにより実行する画像処理プログラムであって、
あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、
上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、
検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行うステップと、
上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成するステップと、
生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うステップと有することを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項4】
1秒当たり所定フレームの動画像データの各フレームから、2フィールドと3フィールドの位相情報を周期的に生成し、付加して圧縮符号化した映像符号化ストリームデータを処理する画像処理をコンピュータにより実行する画像処理プログラムを記憶したプログラム記憶媒体であって、
あらかじめ記録された第1の映像符号化ストリームの後端のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、
上記第1の映像符号化ストリームにつなげて記録すべき第2の映像符号化ストリームの先頭のピクチャデータの位相情報を検出するステップと、
検出した上記第1、第2の映像符号化ストリーム間の位相情報の整合性を判断し、整合していない場合、整合性を保つ為の条件にフレーム数で与えられる閾値を設け、閾値による判断を行うステップと、
上記閾値による判断結果により、一方は周期性を維持するように、上記第1の映像符号化ストリームの末尾のフレームを削除して、上記第2の映像符号化ストリームをつなぎ記録する処理を行い、もう一方は、周期性を維持するためのダミーストリームを生成するステップと、
生成されたダミーストリームを上記第1の映像符号化ストリームの後端位置と上記第2の映像符号化ストリームの先頭の間に挿入する処理を行うステップと有する画像処理プログラムをコンピュータにより読み取り実行可能に記憶したことを特徴とするプログラム記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−189347(P2007−189347A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4003(P2006−4003)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】