説明

画像処理装置及びプログラム

【課題】記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶部の領域不足が発生する可能性を従来よりも低減することができる画像処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】描画出力部36は、印刷対象情報に基づく複数の分割印刷対象情報それぞれについて、順次、分割印刷対象情報に応じた画像を描画して、描画した画像を、ビデオメモリ22に出力する。描画出力部36は、分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、描画の際のビデオメモリ22の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の描画した画像の記憶に要するビデオメモリ22の情報量よりも小さい場合は、既に描画されてビデオメモリ22に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画してビデオメモリ22に上書き出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオメモリなどの記憶部に書き込まれた画像を印刷出力する印刷装置が存在する。特許文献1には、互いに異なる解像度の画像メモリを持ち、ページ記述言語(PDL)データの種類により書き込む対象となる画像メモリを選択する画像処理装置が開示されている。特許文献2には、描画オブジェクトの格納容量または展開時間等を判定して、バンドメモリ領域および描画オブジェクトの格納領域を再配置すると共に、描画オブジェクトの低解像度化あるいは低階調度化を施すことにより、低解像度化あるいは低階調度化した描画オブジェクトを低容量化して再配置されるバンド領域を介してバンドイメージ展開を継続する印刷制御装置が開示されている。特許文献3には、イメージデータ量と内部メモリの容量から階調数を決定し、イメージデータをその階調数に変換してから内部メモリに格納するプリンタ制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−342314号公報
【特許文献2】特開平9−190301号公報
【特許文献3】特開平10−76714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段の領域不足が発生する可能性を従来よりも低減することができる画像処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像処理装置であって、印刷される対象を表す印刷対象情報を取得する印刷対象情報取得手段と、それぞれが前記印刷対象情報に応じた画像が配置される領域を分割した互いに異なる領域に対応付けられる、前記印刷対象情報に基づく複数の分割印刷対象情報それぞれについて、順次、分割印刷対象情報に応じた画像を描画して、当該描画した画像を、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段に出力する描画出力手段と、を含み、前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力することとしたものである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうち当該描画の際の階調数が最も高い画像について再描画して前記記憶手段に上書き出力することとしたものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置であって、前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、2階調で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力することとしたものである。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記描画出力手段は、前記各分割印刷対象情報に応じた画像が前記記憶手段に出力された後に、当該各画像が描画された階調数が異なる場合は、当該各画像が描画された階調数のうち最も小さな階調数で描画された画像以外の、前記分割印刷対象情報に応じた画像について、前記最も小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力することとしたものである。
【0009】
請求項5に記載の発明は、プログラムであって、印刷される対象を表す印刷対象情報を取得する印刷対象情報取得手段、それぞれが前記印刷対象情報に応じた画像が配置される領域を分割した互いに異なる領域に対応付けられる、前記印刷対象情報に基づく複数の分割印刷対象情報それぞれについて、順次、分割印刷対象情報に応じた画像を描画して、当該描画した画像を、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段に出力する描画出力手段、としてコンピュータを機能させ、前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力することとしたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1,5に記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段の領域不足が発生する可能性を低減することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、既に描画されて記憶手段に出力された画像のうち描画の際の階調数が最も高い画像について再描画することで、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段の領域不足を防ぐことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を2階調で描画しても記憶手段の領域不足が発生する際に、既に描画されて記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画することで、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段の領域不足を防ぐことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、分割印刷対象情報の応じた画像の階調数が異なった際に、これらの分割印刷対象情報の応じた画像の階調数のうちの最も小さな階調数に分割印刷対象情報の応じた画像の階調数が揃う。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像処理装置により実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】印刷対象情報に基づく画像が印刷された紙媒体の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像処理装置で行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図5A】各バンド画像の階調数の設定の一例を示す説明図である。
【図5B】各バンド画像の階調数の設定の一例を示す説明図である。
【図5C】各バンド画像の階調数の設定の一例を示す説明図である。
【図6】各バンド画像の階調数の設定の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る画像処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図1に例示するように、本実施形態に係る画像処理装置10は、例えば、制御部12、記憶部14、通信部16、印刷部18、を含んでいる。これらの要素は、バスを介して接続される。
【0017】
制御部12は、例えば、CPUなどのプログラム制御デバイスであり、画像処理装置10にインストールされるプログラムに従って動作する。記憶部14は、例えば、ROMやRAMなどの記憶素子などである。記憶部14には、制御部12によって実行されるプログラムなどが記憶される。また、記憶部14は、制御部12のワークメモリとしても動作する。通信部16は、LANカードなどの通信インタフェースであり、インターネットやLAN等の通信手段を介して接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。印刷部18は、紙媒体等の記録媒体を印刷する。印刷部18は、本実施形態では、例えば、制御部12から入力される情報に基づいて、紙媒体等の記録媒体上に画像を形成する。
【0018】
また、図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置10に含まれる記憶部14には、例えば、スプーラ用メモリ20と、ビデオメモリ22と、が少なくとも含まれている。
【0019】
図2は、本実施形態に係る画像処理装置10により実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像処理装置10は、例えば、印刷対象情報取得部30、中間言語データ生成部32、階調数決定部34、描画出力部36、画像形成部38、を含んでいる。本実施形態では、例えば、印刷対象情報取得部30は、制御部12や通信部16を主として実現される。画像形成部38は、印刷部18を主として実現される。その他の要素は、制御部12を主として実現される。
【0020】
これらの要素は、コンピュータである画像処理装置10にインストールされたプログラムを、画像処理装置10で実行することにより実現されている。このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ可読な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信手段を介して画像処理装置10に供給される。
【0021】
図3は、情報処理装置から受け付ける印刷対象情報に基づく画像が印刷された紙媒体(印刷紙媒体40)の一例を示す図である。図3に例示するように、本実施形態に係る画像処理装置10は、情報処理装置から受け付ける印刷対象情報に基づく画像をページ毎に紙媒体に印刷する。そして、本実施形態では、1ページに相当する印刷対象情報に応じた画像の全体が配置される領域(ページ)を分割した矩形領域(バンド領域R)単位で画像が描画(レンダリング)処理(バンディング処理)される。図3の例では、1ページに10個のバンド領域R(ページの上から、順に、第1バンド領域R(1)〜第10バンド領域R(10))が示されている。そして、以下、バンド領域Rに描画される画像をバンド画像と呼ぶこととする。
【0022】
ここで、本実施形態に係る画像処理装置10で行われる処理の流れの一例を、図4に例示するフロー図を参照しながら説明する。本処理例では、例えば、スプーラ用メモリ20には、階調数(本処理例では、例えば、8)を示す階調数情報が予め記憶されている。また、本処理例では、スプーラ用メモリ20には、本処理例において描画される画像の最小階調数(本処理例では、例えば、2。すなわち、2階調=1ビット。)を示す最小階調数情報も予め記憶されている。また、本処理例では、バンド領域Rの数はnであることとする。
【0023】
まず、印刷対象情報取得部30が、例えば、画像処理装置10に接続された情報処理装置から出力される、ページ記述言語(PDL)で記述された印刷対象となる画像や文字等を表す印刷対象情報(本実施形態では、例えば、PDLデータ)を取得して、取得した印刷対象情報をスプーラ用メモリ20に出力する(S101)。本処理例では、印刷対象情報取得部30は、例えば、1ページに相当する印刷対象情報を取得して、取得した印刷対象情報をスプーラ用メモリ20に出力する。
【0024】
そして、中間言語データ生成部32が、スプーラ用メモリ20に記憶されている印刷対象情報を解釈して、中間言語データ(本実施形態では、例えば、ディスプレイリスト)を生成し、生成した中間言語データをビデオメモリ22に出力する(S102)。中間言語データは、例えば、バンディング処理を実行する際の基礎となるデータである。また、中間言語データは、例えば、バンド領域Rに対応付けられる複数の要素から構成されている。また、中間言語データの各要素は、ポインタ等によって連結されることにより、順序付けられている。以下、第mバンド領域R(m)に対応付けられる中間言語データの要素を第m要素と呼ぶこととする。
【0025】
そして、階調数決定部34は、変数mの値を1に設定する(S103)。そして、階調数決定部34は、変数mの値が(n+1)であるか否かを確認する(S104)。(n+1)でない場合は(S104:N)、ビデオメモリ22の空き領域の情報量(サイズ)が、スプーラ用メモリ20に記憶されている階調数情報が示す階調数での、中間言語データの第m要素以降の要素が表すバンド画像の保持に要するビデオメモリ22の情報量(サイズ)以上であるか否かを確認する(S105)。
【0026】
そうである場合は(S105:Y)、描画出力部36は、スプーラ用メモリ20に記憶されている階調数情報が示す階調数で、中間言語データの第m要素が表すバンド画像をビデオメモリ22に描画出力する(S106)。S106に示す処理において、描画出力部36は、具体的には、例えば、スプーラ用メモリ20に記憶されている階調数情報が示す階調数を示すデータ、及び、バンド領域R内の各画素についての、上述の階調数でのRGB値等の階調値を示すデータをビデオメモリ22に出力する。そして、階調数決定部34は、変数mの値を1増加させて(S107)、S104以降の処理を実行する。
【0027】
S105に示す条件を満足しない場合は(S105:N)、階調数決定部34は、スプーラ用メモリ20に記憶されている階調数情報が示す階調数が、スプーラ用メモリ20に記憶されている最小階調数情報が示す最小階調数であるか否かを確認する(S108)。最小階調数でない場合は(S108:N)、階調数決定部34は、スプーラ用メモリ20に記憶されている階調数情報が示す階調数を半分に減少させて(S109)、S105以降に示す処理を再度実行する。
【0028】
最小階調数である場合は(S108:Y)、階調数決定部34は、既に描画済であるバンド画像のうち、最も階調数が高い少なくとも1つのバンド画像を特定する(S110)。そして、ビデオメモリ22に記憶されている、S110に示す処理で特定されたバンド画像を、スプーラ用メモリ20に記憶されている最小階調数情報が示す最小階調数で描画された画像に更新した場合に解放されるビデオメモリ22の空き領域を含む、ビデオメモリ22の空き領域の情報量(サイズ)が、最小階調数での、中間言語データの第m要素以降の要素が表すバンド画像の保持に要するビデオメモリ22の情報量(サイズ)以上であるか否かを確認する(S111)。そうでない場合は(S111:N)、画像処理装置10は、情報処理装置にエラーメッセージを出力して異常終了する。そうである場合は(S111:Y)、描画出力部36は、S110に示す処理で特定されたバンド画像について、対応する中間言語データに基づいて最小階調数で再描画した画像をビデオメモリ22に上書き出力する(ビデオメモリ22に記憶されているバンド画像を、対応する中間言語データに基づいて最小階調数で再描画した画像に更新する)とともに、最小階調数で、中間言語データの第m要素が表すバンド画像をビデオメモリ22に描画出力する(S112)。描画出力部36は、具体的には、例えば、ビデオメモリ22に出力されている階調数を示すデータを、最小階調数を示すデータに更新するとともに、階調値を示すデータを、バンド領域R内の各画素についての、最小階調数でのRGB値等の階調値を示すデータに更新する。そして、階調数決定部34は、変数mの値を1増加させて(S113)、S104以降の処理を実行する。
【0029】
S104に示す処理において、変数mの値が(n+1)である場合は、画像形成部38が、ビデオメモリ22に描画された、1ページ分のバンド画像を取得して、このバンド画像を紙媒体等の記録媒体上に形成する(S114)。このようにして、1ページ分のバンド画像の記録媒体上への形成処理が終了する。
【0030】
なお、上述の処理例において、描画出力部36が、中間言語データの第m要素が表すバンド画像をビデオメモリ22に描画出力した際に、中間言語データの第m要素が占めるビデオメモリ22の領域を解放するようにしてもよい。そして、画像処理装置10は、解放されたビデオメモリ22の領域を、ビデオメモリ22の空き領域の一部として取り扱ってもよい。
【0031】
図5A、図5B、及び、図5Cは、本実施形態に係る画像処理装置10で行われる処理による、各バンド画像の階調数の設定の一例を示す説明図である。この例では、まず、第1バンド領域R(1)、第2バンド領域R(2)について、階調数8でバンド画像が描画される。そして、第3バンド領域R(3)、第4バンド領域R(4)、第5バンド領域R(5)、第6バンド領域R(6)について、階調数4でバンド画像が描画される。そして、第7バンド領域R(7)、第8バンド領域R(8)について、階調数2でバンド画像が描画される(以上、図5A参照)。そして、第9バンド領域(9)のバンド画像の描画にあたって、空き領域不足となり、第1バンド領域R(1)、第2バンド領域R(2)のバンド画像が、階調数2のバンド画像に更新された上で(図5B参照)、第9バンド領域R(9)、第10バンド領域R(10)について、階調数2でバンド画像が描画される(図5C参照)。
【0032】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0033】
例えば、上述のS111に示す処理において、階調数決定部34が、ビデオメモリ22に記憶されている、S110に示す処理で特定されたバンド画像を、その半分の階調数で描画された画像に更新した場合に解放されるビデオメモリ22の空き領域を含む、ビデオメモリ22の空き領域の情報量(サイズ)が、最小階調数での、中間言語データの第m要素以降の要素が表すバンド画像の保持に要するビデオメモリ22の情報量(サイズ)以上であるか否かを確認するという処理を、この条件を満足するまで繰り返し実行するようにしてもよい。そして、条件を満足した際に、その階調数で、S110に示す処理で特定されたバンド画像について、ビデオメモリ22に記憶されているバンド画像を、対応する中間言語データに基づいて再描画した画像に更新するようにしてもよい。
【0034】
また、例えば、上述のS114に示す処理の前に、階調数決定部34が、上述のS113に示す処理により、階調数が変更されたバンド画像が存在するか否かを確認するようにしてもよい。そして、存在する場合に、バンド画像の階調数のうちの最も低い階調数(最低階調数)で描画されていないバンド画像について、ビデオメモリ22に記憶されているバンド画像を、対応する中間言語データに基づいて上述の最低階調数で再描画した画像に更新するようにしてもよい。図6は、図5Cに示すように各バンド画像の階調数が設定されている状況で、上述の最低階調数での再描画処理が実行された後の、各バンド画像の階調数の設定の一例を示す図である。図6の例では、全バンド画像について、最低階調数である階調数2で、バンド画像が描画されている。
【0035】
また、例えば、記憶部14が、ハードディスクドライブを含んでいてもよい。なお、上述の具体的な数値や文字列は例示であり、これらの数値や文字列には限定されない。
【符号の説明】
【0036】
10 画像処理装置、12 制御部、14 記憶部、16 通信部、18 印刷部、20 スプーラ用メモリ、22 ビデオメモリ、30 印刷対象情報取得部、32 中間言語データ生成部、34 階調数決定部、36 描画出力部、38 画像形成部、40 印刷紙媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷される対象を表す印刷対象情報を取得する印刷対象情報取得手段と、
それぞれが前記印刷対象情報に応じた画像が配置される領域を分割した互いに異なる領域に対応付けられる、前記印刷対象情報に基づく複数の分割印刷対象情報それぞれについて、順次、分割印刷対象情報に応じた画像を描画して、当該描画した画像を、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段に出力する描画出力手段と、を含み、
前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力する、
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうち当該描画の際の階調数が最も高い画像について再描画して前記記憶手段に上書き出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、2階調で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記描画出力手段は、前記各分割印刷対象情報に応じた画像が前記記憶手段に出力された後に、当該各画像が描画された階調数が異なる場合は、当該各画像が描画された階調数のうち最も小さな階調数で描画された画像以外の、前記分割印刷対象情報に応じた画像について、前記最も小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
印刷される対象を表す印刷対象情報を取得する印刷対象情報取得手段、
それぞれが前記印刷対象情報に応じた画像が配置される領域を分割した互いに異なる領域に対応付けられる、前記印刷対象情報に基づく複数の分割印刷対象情報それぞれについて、順次、分割印刷対象情報に応じた画像を描画して、当該描画した画像を、記録媒体上に形成される画像が記憶される記憶手段に出力する描画出力手段、としてコンピュータを機能させ、
前記描画出力手段は、前記分割印刷対象情報に応じた画像を描画する際に、当該描画の際の前記記憶手段の空き領域の情報量が、予め定められた階調数で未描画の分割印刷対象情報に応じた画像を描画した場合の当該描画した画像の記憶に要する前記記憶手段の情報量よりも小さい場合は、既に描画されて前記記憶手段に出力された画像のうちの少なくとも1つについて、当該描画の際の階調数よりも小さな階調数で再描画して前記記憶手段に上書き出力する、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−120009(P2012−120009A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269017(P2010−269017)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】