説明

画像処理装置及び画像処理プログラム

【課題】オーバーレイ画像を構成する個々の画像データの視認性を向上させる。
【解決手段】本発明の画像処理装置1は、原画像1を入力する画像入力部101と、マスク成分2を入力するマスク成分入力部102と、マスク成分2の膨張形状をなす膨張マスク成分3を生成する膨張マスク成分生成部103と、原画像1上に膨張マスク成分3を配置すると共にこの膨張マスク成分3上にマスク成分2を配置して各々の画像を重ね合わせたオーバーレイ画像4を生成するオーバーレイ画像生成部104と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを処理する画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
保険の申し込み帳票などには、1枚目が申込者記入用用紙(以下「記入用用紙」と記述)、2枚目がデータエントリ用用紙(以下「エントリ用用紙」と記述)などで構成された複数枚つづりのものが存在する。
【0003】
この種の帳票では、用紙にノンカーボン紙やカーボン紙などが用いられ、記入用用紙に書き込まれた書き込み文字が、2枚目以降の用紙に転記されるようになっている。よって書き込み文字の品質は、記入用用紙のものが最も良く、2枚目以降のエントリ用用紙では劣化したものとなる。
【0004】
また、複数枚の帳票レイアウトはほとんど同一であるが、エントリ用用紙には、フィールドを特定する項目番号などの情報が付加されている場合がある。
【0005】
したがって、このような帳票を用いたデータエントリ(データ登録)作業では、書き込み文字の画質がよい記入用用紙と、エントリ用の付加情報が含まれるエントリ用用紙の両方を扱う必要があるため、1帳票ごとに複数枚の画像データを取り扱うことによる画像データ量の増大や、データエントリに必要な情報が複数の用紙に分散していることによるエントリ作業の効率低下の問題があった。
【0006】
このような問題の解決には、複数の画像を1枚の画像として表示・出力するオーバーレイ技術を用いることが考えられる。オーバーレイ技術とは、別々に入力された画像を重ねて1枚の画像として表示・出力する技術で、あらかじめ用意してある画像(背景)上に、透明なシート上に書かれた画像内容(前景)を重ねるような画像処理を用いて画像を表示・出力することが多い。
【0007】
ここで、記入用用紙の画像上に項番情報などの画像を重ね合わせてオーバーレイ画像を生成することを考える。単純に画像を重ねただけでは、個々の画像データの内容を視覚的に見分けることが困難となり、情報の見落としが生じるおそれなどがある。
【0008】
オーバーレイ画像の視覚性を高めるための従来技術としては、オーバーレイ時に背景となる画像と、前景となる画像間のコントラストが高くなるように、少なくとも一方の色濃度を調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−50050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、画像によっては、多様な色が使われているために適切な色の設定が難しかったり、背景の文字と前景の文字が重なって配置されているために視覚性が向上しなかったりという問題が残っていた。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、オーバーレイ画像を構成する個々の画像データの視認性を向上させることができる画像処理装置及び画像処理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、第1の画像を入力する第1の画像入力部と、前記第1の画像のマスク成分となる第2の画像を入力する第2の画像入力部と、前記第1の画像及び/又は前記第2の画像のマスク成分となり、かつ前記第2の画像に視覚的な補正を加えた第3の画像を生成する画像処理部と、前記第1の画像、前記第2の画像及び前記第3の画像のうちから、少なくとも前記第1の画像及び前記第3の画像を含む複数の画像を選択して所定の順序で重ね合わせたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部と、を具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る画像処理プログラムは、第1の画像を入力する第1の画像入力部と、前記第1の画像のマスク成分となる第2の画像を入力する第2の画像入力部と、前記第1の画像及び/又は前記第2の画像のマスク成分となり、かつ前記第2の画像に視覚的な補正を加えた第3の画像を生成する画像処理部と、前記第1の画像、前記第2の画像及び前記第3の画像のうちから、少なくとも前記第1の画像及び前記第3の画像を含む複数の画像を選択して所定の順序で重ね合わせたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、オーバーレイ画像を構成する個々の画像データの視認性を向上させることが可能な画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置100Aを示す機能ブロック図である。また、図2は、複数枚つづりの帳票の1枚目を構成する記入用用紙(申込者記入用用紙)81を示す図であり、図3は、前記帳票の2枚目を構成するエントリ用用紙(データエントリ用用紙)82を示す図である。また、図4は、図3のエントリ用用紙82に記された項目番号82a〜82dに対応するマスク成分2(2a〜2d)を示す図であり、図5は、図3のマスク成分2(2a)の拡大図である。さらに、図6は、図5のマスク成分2を画像処理して得られた膨張マスク成分3の拡大図である。
【0015】
また、図7は、図2の記入用用紙81をスキャニングして得られる原画像1、図6の膨張マスク成分3、及び図5のマスク成分2を重ね合わせて得られるオーバーレイ画像4の概念図であり、図8は、そのオーバーレイ画像4を具体的に示す図である。さらに、図9は、図8のオーバーレイ画像4の拡大図であり、図10は、比較例として例示されるオーバーレイ画像94を示す図である。
【0016】
本実施形態の画像処理装置100Aは、複数枚つづりの帳票のデータ管理を軽減するために利用されるものであって、図2、図3に示すように、この帳票の1枚目の記入用用紙81の原画像1全体と2枚目のエントリ用用紙82に記された項目番号82a〜82dの画像イメージ(マスク成分2)とを重ね合わせた図8、図9に示す一つのオーバーレイ画像4を生成する。すなわち、図1に示すように、画像処理装置100Aは、画像入力部(第1の画像入力部)101と、第2の画像入力部としてのマスク成分入力部102と、画像処理部として機能する膨張マスク成分生成部(補正マスク画像生成部)103と、オーバーレイ画像生成部104と、画像出力部105と、を備える。
【0017】
また、画像処理装置100Aは、ハードウェアとしてCPU、メインメモリ、外部記憶装置などを備える。外部記憶装置に格納された例えば画像処理プログラム本体がCPUによりメインメモリ上にロードされることによって、上記した画像入力部101、マスク成分入力部102、膨張マスク成分生成部103、オーバーレイ画像生成部104、画像出力部105などは、例えばソフトウェアにより実現される。また、これらの構成要素は、ソフトウェアに代えて、各種の電子部品を組み合わせて構成したハードウェアにより実現されるものであってもよい。
【0018】
また、画像処理装置100Aには所定のインタフェースを介してキーボードやマウスなど入力装置が接続されている。さらに、画像処理装置100Aの上述した画像出力部105には、CRTや液晶ディスプレイなどの表示装置が接続されている。
【0019】
画像入力部101は、記入用用紙81をスキャニングして得られた第1の画像としての原画像1を入力する。画像入力部101と接続される機器は、例えばイメージスキャナ、デジタル複合機、デジタルカメラ、携帯端末内蔵カメラなどが例示される。また、原画像1が記憶された磁気ディスク、光学ディスク、各種メモリ、ネットワーク上のストレージ、サーバなどを利用することもできる。また、原画像1を構成する画像の形式は、ラスタ形式、ベクタ形式、マスク成分など、あらゆる形式を利用でき、色深度も2値画像、グレースケール、カラー画像など種々のものを適用することができる。
【0020】
マスク成分入力部102は、エントリ用用紙82の項目番号82a〜82dの画像イメージでありかつ上記原画像1の一部をマスクする図4、図5に示す第2の画像としてのマスク成分2(2a〜2d)を入力する。ここで、本実施形態では、このマスク成分2には、マスク色、マスクの透過度、マスクパタンを表わせるラスタ形式の画像が適用されている。また、これに代えて、ベクタ形式でマスクパタン情報を記述したり、テキスト色、テキストフォント、テキスト位置などによってマスク成分を記述することもできる。ここで、マスクパタンは、背景の画像が透過しない状態のマスクがONの画素と、一方、背景の画像を透過させるマスクがOFFの画素との組み合わせで構成される。なお、画像処理装置100Aでは、マスク成分を1つ以上の複数個扱うことも可能である。また、原画像1とマスク成分2とは、解像度が異なっていてもよい。
【0021】
膨張マスク成分生成部103は、マスク成分2に視覚的(可視的)な補正を加えて得られる第3の画像(補正マスク画像)として、図6に示すように、マスク成分2の膨張形状をなす膨張マスク成分(膨張画像)3を生成する。膨張マスク成分3は、原画像1の直接的なマスク成分となる。膨張マスク成分3は、マスク成分2を例えば膨張させる画像処理、つまりマスクONの画素に隣接しているマスクOFFの画素を、マスクONの画素に変更する画像処理(膨張処理)などで得られる。なお、このような膨張処理を繰り返す回数を変更することで、マスク成分2の膨張量を変えることができる。また、これに代えて、マスクONの画素の外形線を外側に所定量オフセットしこのオフセットした外形線の内側の画素を、マスクONの画素とする画像処理などでも上記膨張形状をなす膨張マスク成分3を生成することができる。
【0022】
オーバーレイ画像生成部104は、このようして得られた原画像1、マスク成分2及び膨張マスク成分3を全て取得(選択)し、所定の順序で重ね合わせた図7、図8に示すオーバーレイ画像4を生成する。具体的には、オーバーレイ画像生成部104は、図7に示すように、原画像1上に膨張マスク成分3を配置すると共にこの膨張マスク成分3上にマスク成分2を配置し(かつ所定の基準位置で画像どうしを位置合わせし)、この配置順で各々の画像どうしを重ね合わせたオーバーレイ画像4を生成する。ここで、例えば黒色の画素で構成された原画像1、マスク成分2に対し、これらの間に介在される膨張マスク成分3が例えば白色の画素で構成されているため、図9に示すように、オーバーレイ画像4は、マスク成分2の外縁を縁取りした効果が得られる。
【0023】
これにより、比較例として例示した図10に示すオーバーレイ画像94においては、原画像1とマスク成分2とが重なっている位置では、互いの画像が見づらくなっているのに対し、図9に示すオーバーレイ画像4では、原画像1とマスク成分2とが平面方向において重なっている位置でも、上記の縁取り効果により高い視認性を得ることができる。
【0024】
画像出力部105は、オーバーレイ画像生成部104で生成されたオーバーレイ画像4を上述した表示装置などに出力する。また、この画像出力部105は、接続される機器を選択することで、オーバーレイ画像の保存、送信、印刷などが可能となる。
【0025】
次に、このように構成された画像処理装置100Aの動作を図11に示すフローチャートに基づき説明する。図11に示すように、まず、記入用用紙81上の原画像1が画像入力部101により入力され(S11)、一方、エントリ用用紙82の項目番号82a〜82dに対応するマスク成分2(2a〜2d)がマスク成分入力部102により入力される(S12)。次に、膨張マスク成分生成部103は、マスク成分入力部102により入力されたマスク成分2を基に例えば白色の画素で構成された膨張マスク成分3を生成する(S13)。次いで、オーバーレイ画像生成部104は、図7に示すように、原画像1上に膨張マスク成分3を配置すると共にこの膨張マスク成分3上にマスク成分2を配置し、各々の画像を重ね合わせた図9に示すオーバーレイ画像4を生成する(S14)。この後、このようにして生成されたオーバーレイ画像4は、画像出力部105を通じて表示装置などに表示出力される(S15)。
【0026】
したがって、このように構成された画像処理装置100Aによれば、オーバーレイ画像4を構成する個々の画像データ、すなわち、記入用用紙81上の原画像1のデータと、エントリ用用紙82の項目番号82a〜82dを表す画像データとの視認性を向上させることができる。
【0027】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態を図12〜図16に基づき説明する。ここで、図12は、この実施形態の画像処理装置100Bを示す機能ブロック図である。また、図13は、エントリ用用紙に記された項目番号に対応するマスク成分2の拡大図であり、図14は、図13のマスク成分2を画像処理して得られた縮退マスク成分6の拡大図である。また、図15は、上記図2の記入用用紙をスキャニングして得られる原画像1、図13のマスク成分2、及び図14の縮退マスク成分6を重ね合わせて得られるオーバーレイ画像14の概念図である。また、図16は、画像処理装置100Bの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第1の実施形態で参照した図1〜図11を流用して説明を行うと共に、上記の図12において、図1に示した第1の実施形態の画像処理装置100Aで適用されていたものと同一の構成要素については、同一の符号、名称を付与しその説明を省略する。
【0028】
すなわち、この実施形態の画像処理装置100Bは、第1の実施形態の画像処理装置100Aが備えていた膨張マスク成分生成部103及びオーバーレイ画像生成部104に代えて、図12に示すように、画像処理部として機能する縮退マスク成分生成部106及びオーバーレイ画像生成部114を備えて構成されている。
【0029】
縮退マスク成分生成部106は、マスク成分2に視覚的な補正を加えて得られる補正マスク画像(第3の画像)として、図14に示すように、マスク成分2の縮退形状をなす縮退マスク成分(縮退画像)6を生成する。縮退マスク成分6は、原画像1及びマスク成分2のマスク画像となる。縮退マスク成分6は、マスク成分2を例えば縮退させる画像処理、つまりマスクOFFの画素に隣接しているマスクONの画素を、マスクOFFの画素に変更する画像処理(縮退処理)などで得られる。なお、このような縮退処理を繰り返す回数を変更することで、マスク成分2の縮退量を変えることができる。また、これに代えて、マスクONの画素の外形線を内側に所定量オフセットしこのオフセットした外形線の内側の画素だけを、マスクONの画素とする画像処理などでも上記縮退形状をなす縮退マスク成分6を生成することができる。
【0030】
また本実施形態では、図13、図14に示すように、マスク成分2の色情報(256階調のRGBの各画素の出力)は、RGB(255,255,255)に設定(白色に設定)され、一方、縮退マスク成分6の色情報(256階調のRGBの各画素の出力)は、RGB(0,0,0)に設定(黒色に設定)されている。
【0031】
オーバーレイ画像生成部114は、原画像1、マスク成分2及び縮退マスク成分6を全て取得(選択)し、所定の順序で重ね合わせた図15に示すオーバーレイ画像14を生成する。具体的には、画像処理装置100B本体が行う図16に示す動作のステップS21〜S25のうちで、オーバーレイ画像生成部114は、図15に示すように、原画像1上にマスク成分2を配置すると共にこのマスク成分2上に(S23で生成した)縮退マスク成分6を配置し(かつ所定の基準位置で画像どうしを位置合わせし)、この配置順で各々の画像どうしを重ね合わせたオーバーレイ画像14を生成する(S24)。ここで、上述したように、黒色の画素で構成された縮退マスク成分6及び原画像1に対し、これらの間に介在されるマスク成分2が例えば白色の画素で構成されているため、上記の図9に例示したように、オーバーレイ画像14は、縮退マスク成分6の外縁を縁取りした効果が得られる。
【0032】
したがって、このように実施形態の画像処理装置100Bにおいても、縮退マスク成分6を縁取りした効果により、オーバーレイ画像14を構成する個々の画像データの視認性を向上させることができる。
【0033】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施形態を図17及び図18に基づき説明する。ここで、図17は、この実施形態の画像処理装置100Cを示す機能ブロック図であり、図18は、画像処理装置100Cの動作を示すフローチャートである。また、図19は、図17の画像処理装置100Cと構成が一部異なる画像処理装置100Dを示す機能ブロック図である。なお、本実施形態では、第1、第2の実施形態で参照した図1〜図16を流用して説明を行うと共に、上記の図17、図19において、図1、図12に示した第1の実施形態の画像処理装置100A、Bで適用されていたものと同一の構成要素については、同一の符号、名称を付与しその説明を省略する。
【0034】
この実施形態の画像処理装置100Cは、図1に示す第1の実施形態の画像処理装置100Aの構成に加え、図17に示すように、図中内容抽出部117、重なり状況検出部として機能する重なり判定部118、及び膨張度決定部119をさらに備えて構成されている。
【0035】
すなわち、図18に示すように、画像処理装置100C本体が行う動作のステップS31〜S37のうちで、図中内容抽出部117は、ステップS33において、画像入力部101により入力された原画像1とマスク成分入力部102により入力されたマスク成分2とを所定の基準位置で仮想的に重ね合わせる。図中内容抽出部117は、仮想的に重ね合わせた画像の内容のレイアウト解析を行い、画像中で内容(文字や枠線)が記述されている領域(以下「図中内容領域」と記述)を抽出する。(図2、図3で示した)帳票の画像では、書き込み文字、プレプリント文字、図、罫線、印鑑領域などが図中内容領域となる。帳票画像から図中の内容領域を抽出するには、例えば画像に対して画素濃度や色で2値化処理を施し、その結果抽出された濃色部を図中内容領域域、その他の領域を図中内容領域以外の領域と判定するなどの手法を適用できる。また、図中内容抽出部117が、さらに濃色部分の近傍も含めて図中の内容領域として特定するものであってもよいし、また、図中内容抽出部117に記憶部を設けておくと共に、この記憶部内に図中内容領域を得るための帳票モデル(プレプリント文字や罫線などの画像情報を持つひな形)を登録しておき、これを参照して図中内容領域を特定するものであってもよい。
【0036】
重なり判定部118は、図中内容抽出部117により抽出された図中内容領域(原画像1)とマスク成分2の重なり状況(重なりの有無)を検出する。膨張度決定部119は、重なり判定部118による判定結果に基づいて、膨張マスク成分生成部103が生成する膨張マスク成分3の膨張形状(マスク成分2の例えば膨張量)を決定する(S34)。膨張マスク成分生成部103は、決定されたこの膨張度(膨張量)で膨張マスク成分3を生成する(S35)。ここで、例えば、マスク成分2の膨張量の変化のさせ方としては、マスク成分2の視認性を重要視するのであれば、マスク成分と図中内容領域との重なりがある領域ではマスク成分の膨張量を多くする。一方、膨張マスク成分3の重ね合わせによる情報の欠落を最小限にとどめたいのであれば、マスク成分2と図中内容領域との重なりがある領域ではマスク成分の膨張量を少なくするなどの調整が例示される。また、例えばマスク成分2と図中内容領域との重なりがない領域ではマスク成分2の膨張量を0とし、また、マスク成分2と図中内容領域との重なりがある領域でのみマスク成分2を膨張させるようにしてもよい。
【0037】
したがって、画像処理装置100Cによれば、情報の欠落を抑えつつ、オーバーレイ画像を構成する個々の画像データの視認性をより効果的に向上させることができる。ここで、図12に示す第2の実施形態の画像処理装置100Bの構成に、19に示すように、上記の図中内容抽出部117及び重なり判定部118、並びに縮退マスク成分6の縮退形状(マスク成分2の例えば縮退量)を決定する縮退度決定部129を加えた画像処理装置100Dを構成してもよい。この画像処理装置100Dにおいては、マスク成分2の縮退量を適宜設定することで、画像処理装置100Cと同様の効果を得ることができる。
【0038】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施形態を図20〜図22に基づき説明する。ここで、図20は、この実施形態の画像処理装置100Eを示す機能ブロック図であり、図21は、画像処理装置100Eによるマスク成分2(23)の移動について説明するための図である。また、図22は、画像処理装置100Eの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第1〜第3の実施形態の装置構成を流用して説明を行うと共に、上記の図21〜図23において、第1〜第3の実施形態の画像処理装置100A〜Dで適用されていたものと同一の構成要素については、同一の符号、名称を付与しその説明を省略する。
【0039】
この実施形態の画像処理装置100Eは、図17に示す第3の実施形態の画像処理装置100Cが備えていた膨張度決定部119、膨張マスク成分生成部103及びオーバーレイ画像生成部104に代えて、図20に示すように、画像処理部として機能する要素移動マスク生成部131及びオーバーレイ画像生成部124を備えて構成されている。すなわち、図22に示すように、画像処理装置100E本体が行う動作のステップS41〜S47のうちで、要素移動マスク生成部131は、S45において、上述した重なり判定部118による判定結果に基づいて、図21に示すように、マスク成分2における原画像1との重ね合わせの基準位置を変更した(原画像1に対するマスク成分2の相対位置を移動させた)位置変更マスク成分(位置変更画像)23を第3の画像(原画像1のマスク成分となる補正マスク画像)として生成する。
【0040】
ここで、マスク成分2の位置の変化のさせ方としては、第3の実施形態で説明した図中内容領域とマスク成分2との重なりがある領域では、マスク成分2の位置を指定された方向に指定された距離移動するなどの調整が可能である。本来の初期位置からのマスク成分2の移動量をコスト関数D_p、マスク成分2と図中の内容領域との重なり画素数をコスト関数D_mと定義し、それらに重み係数a,bをかけて足し合わせたコスト関数D(D=a*D_p+b*D_m)を最小化するなどの方法で、最適位置を自動的に決定してもよい。
【0041】
オーバーレイ画像生成部124は、S46において、上述したような手法を適用して生成された位置変更マスク成分(要素移動マスク)23を原画像1上に配置した状態で互いを重ね合わせたオーバーレイ画像24を生成する。したがって、本実施形態の画像処理装置100Eによれば、原画像1とマスク成分との重なりを回避した状態でオーバーレイ画像24を構成できるので、オーバーレイ画像24中の画像データの視認性を向上させることができる。
【0042】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施形態を図23〜図25に基づき説明する。ここで、図23は、この実施形態の画像処理装置100Fを示す機能ブロック図であり、図24は、画像処理装置100Fによるオーバーレイ画像34の生成方法を説明するための図である。また、図25は、画像処理装置100Fの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第1の実施形態の画像処理装置100Aの構成を流用して説明を行うと共に、上記の図23〜図25において、図1に示す画像処理装置100Aで適用されていたものと同一の構成要素については、同一の符号、名称を付与しその説明を省略する。
【0043】
この実施形態の画像処理装置100Fは、図1に示す第1の実施形態の画像処理装置100Aが備えていた膨張マスク成分生成部103及びオーバーレイ画像生成部104に代えて、図23に示すように、画像処理部として機能する透過度設定マスク生成部133及びオーバーレイ画像生成部144を備えて構成される。すなわち、図25に示すように、画像処理装置100F本体が行う動作のステップS51〜S55のうちで、透過度設定マスク生成部133は、S53において、マスク成分入力部102に第2の画像として入力(S52)されたマスク成分の透過度を設定(変更)することにより、図24に示すように、原画像31のマスク成分となりかつ原画像31を透過させる透過マスク成分(透過度設定マスク)33を第3の画像(補正マスク画像)として生成する。
【0044】
透過度設定マスク生成部133は、記入用用紙からスキャニングされた原画像31との間の相対的な透過度の関係を利用し透過画像としての透過マスク成分33を例えば次のようにして生成する。透過マスク成分33の透過度は、例えば80%に設定されている。すなわち、原画像31の色情報(RGB値)を(Ri,Gi,Bi)、オーバーレイ画像34の色情報を(Ro,Go,Bo)として定義すると、次の関係を満たす色情報(Rm,Gm,Bm)を持つ透過マスク成分33が生成される。
【0045】
Ro=0.8×Rm+0.2×Ri
Go=0.8×Gm+0.2×Gi
Bo=0.8×Bm+0.2×Bi
【0046】
オーバーレイ画像生成部144は、上記の透過度の関係を反映させた原画像31を透過させる透過マスク成分33を、図24に示すように、当該原画像31上に配置した状態で互いを重ね合わせたオーバーレイ画像34を生成する。したがって、本実施形態の画像処理装置100Fによれば、原画像31を透過させる透過マスク成分33を重ね合わせたオーバーレイ画像34を生成できるので、オーバーレイ画像34中の画像データの視認性を高めることができる。
【0047】
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施形態を図26〜図28に基づき説明する。ここで、図26は、この実施形態の画像処理装置100Gを示す機能ブロック図であり、図26は、画像処理装置100Gによるオーバーレイ画像54の生成方法を説明するための図である。また、図28は、画像処理装置100Gの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第3の実施形態の画像処理装置100Cの装置構成を流用して説明を行うと共に、上記の図26〜図28において、図17に示す画像処理装置100Cで適用されていたものと同一の構成要素については、同一の符号、名称を付与しその説明を省略する。
【0048】
この実施形態の画像処理装置100Gは、図17に示す第3の実施形態の画像処理装置100Cが備えていた膨張マスク成分生成部103、重なり判定部118、膨張度決定部119に代えて、図26に示すように、文字認識部155、マスク要素成分抽出部153、マスク成分解析部151、マスク要素成分削除部154及びオーバーレイ画像生成部160を備えて構成される。
【0049】
すなわち、本実施形態では、画像処理装置100G本体が行う図28に示す動作のステップS61〜S67のうち、画像入力部101は、S61において、上述した記入用用紙81上の原画像1とエントリ用用紙82の項目番号82a〜82dに対応するマスク成分2(図27の例では52a〜52c)とを予め画像要素に持つ全体画像52を入力する。また、マスク要素成分抽出部153は、S63において、図27に示すように、全体画像52中のマスク成分要素52a、52b、52cを抽出する。マスク要素成分削除部154は、S64において、全体画像52中から抽出されたマスク成分要素52a、52b、52cを削除する。
【0050】
具体的には、マスク成分解析部151は、図中内容抽出部117がレイアウト解析によってS62で抽出した(第3の実施形態で説明した)図中内容領域を基に、項目番号などのマスク成分要素の解析を行う。マスク要素成分抽出部153は、マスク成分解析部151による解析の結果得られた図27に示すマスク成分画像中でマスク成分要素(52a、52b、52c)ごとに領域を分割する。マスク成分画像中から項目番号などの文字列を抽出するには、マスク成分に対してラベリング処理を行ってさらに文字候補成分の矩形抽出を行い、直線上に近接して並んだ矩形領域を統合して文字列領域として抽出する。また、図中内容抽出部117に記憶部を設けておくと共に、この記憶部内に図中内容領域を得るための帳票モデル(プレプリント文字や罫線などの画像情報を持つひな形)を登録しておき、これを参照してマスク成分要素(52a、52b、52c)を抽出してもよい。
【0051】
また、マスク要素成分削除部154は、図中内容抽出部117で抽出された画像要素とマスク要素成分抽出部153で抽出された画像要素のマッチングを行い、各要素の類似度が高ければ全体画像52からその領域内の画像の消去を行う。マッチングの方法としては各要素の画素値を用いたパターンマッチングなどが利用できる。マスク成分要素の内容が例えばテキスト情報として上記帳票モデルに登録されている場合は、パターンマッチングを行う代わりに、文字認識部155で全体画像52の中の所定の注目領域に対して文字認識処理を行い、帳票モデル中のテキストデータと文字認識結果が一致する場合のみ全体画像52に対して領域内容の消去処理を行ってもよい。なお、マスク成分要素の内容が上記の帳票モデルに登録されていない場合でも、抽出されたマスク成分要素に対して文字認識処理を行うことで文字認識技術を利用した処理を実現することが可能である。
【0052】
つまり、図中内容抽出部117、マスク成分解析部151及び文字認識部155と協働しつつ画像処理部として機能するマスク要素成分削除部154及びマスク要素成分抽出部153は、図27に示すように、全体画像52中から第2の画像に対応する画像要素(マスク成分要素52a、52b、52c)を削除して上記の原画像1(第1の画像)に対応する要素削除画像53を生成し、かつ全体画像52中から削除した上記のマスク成分要素52a、52b、52cを基に得た要素抽出画像(補正マスク画像)であるマスク成分62a、62b、62cを第3の画像として生成する。
【0053】
さらに、オーバーレイ画像生成部160は、図28に示すS66において、図27に示すように全体画像52中からマスク成分要素52a、52b、52cの削除された要素削除画像53上に、S65で、要素抽出画像(補正マスク画像)として新たに入力されたマスク成分62a、62b、62cを配置し、これを互いに重ね合わせたオーバーレイ画像54を生成する。したがって、本実施形態の画像処理装置100Gによれば、スキャンニグなどで得られたマスク画像ではなく、例えばテキストデータなどを基に得られた比較的鮮明なマスク成分(マスク画像)62a、62b、62cを重ね合わせたオーバーレイ画像54を生成できるので、オーバーレイ画像54中の各画像データの視認性を高めることができる。
【0054】
以上、本発明を各実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図2】複数枚つづりの帳票の1枚目を構成する記入用用紙を示す図。
【図3】複数枚つづりの帳票の2枚目を構成するエントリ用用紙を示す図。
【図4】図3のエントリ用用紙に記された項目番号に対応するマスク成分を示す図。
【図5】図3のマスク成分の拡大図。
【図6】図5のマスク成分を画像処理して得られた膨張マスク成分の拡大図。
【図7】図2の記入用用紙をスキャニングして得られる原画像、図4の膨張マスク成分、図5のマスク成分を重ね合わせて得られるオーバーレイ画像の概念図。
【図8】図7のオーバーレイ画像を具体的に示す図。
【図9】図8のオーバーレイ画像の拡大図。
【図10】比較例として例示されるオーバーレイ画像を示す図。
【図11】図1の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図13】第2の実施形態におけるエントリ用用紙に記された項目番号に対応するマスク成分の拡大図。
【図14】図13のマスク成分を画像処理して得られた縮退マスク成分の拡大図。
【図15】図2の記入用用紙をスキャニングして得られる原画像、図13のマスク成分、及び図14の縮退マスク成分を重ね合わせて得られるオーバーレイ画像の概念図。
【図16】図12の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【図17】本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図18】図17の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【図19】図17の画像処理装置と構成の異なる他の画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図21】図20の画像処理装置によるマスク成分の移動について説明するための図。
【図22】図20の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【図23】本発明の第5の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図24】図23の画像処理装置によるオーバーレイ画像の生成方法を説明するための図。
【図25】図23の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【図26】本発明の第6の実施形態に係る画像処理装置を示す機能ブロック図。
【図27】図26の画像処理装置によるオーバーレイ画像の生成方法を説明するための図。
【図28】図26の画像処理装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0056】
1,31…原画像、2…マスク成分、3…膨張マスク成分、4,14,24,34,54…オーバーレイ画像、6…縮退マスク成分、33…透過マスク成分、52…全体画像、53…要素削除画像、100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G…画像処理装置、101…画像入力部、102…マスク成分入力部、103…膨張マスク成分生成部、101…画像入力部、102…マスク成分入力部、103…膨張マスク成分生成部、104,114,124,144,160…オーバーレイ画像生成部、106…縮退マスク生成部、118…重なり判定部、119…膨張度決定部、129…縮退度決定部、131…要素移動マスク生成部、133…透過度設定マスク生成部、151…マスク成分解析部、153…マスク要素成分抽出部、154…マスク要素成分削除部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像を入力する第1の画像入力部と、
前記第1の画像のマスク成分となる第2の画像を入力する第2の画像入力部と、
前記第1の画像及び/又は前記第2の画像のマスク成分となり、かつ前記第2の画像に視覚的な補正を加えた第3の画像を生成する画像処理部と、
前記第1の画像、前記第2の画像及び前記第3の画像のうちから、少なくとも前記第1の画像及び前記第3の画像を含む複数の画像を選択して所定の順序で重ね合わせたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部と、
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像処理部は、前記第2の画像の膨張形状をなしかつ前記第1の画像のマスク成分となる膨張画像を前記第3の画像として生成し、
前記オーバーレイ画像生成部は、前記第1の画像上に前記膨張画像を配置すると共に当該膨張画像上に前記第2の画像を配置し、この配置順で各々の画像を重ね合わせた前記オーバーレイ画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、前記第2の画像の縮退形状をなしかつ前記第1の画像及び前記第2の画像のマスク成分となる縮退画像を前記第3の画像として生成し、
前記オーバーレイ画像生成部は、前記第1の画像上に前記第2の画像を配置すると共に当該第2の画像上に前記縮退画像を配置し、この配置順で各々の画像を重ね合わせた前記オーバーレイ画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の画像と前記第2の画像とを仮想的に重ね合わせて画像どうしの重なり状況を検出する重なり状況検出部をさらに備え、
前記画像処理部は、前記重なり状況検出部による検出結果に基づいて、前記第3の画像として生成される前記膨張画像の膨張形状又は前記縮退画像の縮退形状に変更を加える、
ことを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1の画像と前記第2の画像とを仮想的に重ね合わせて画像どうしの重なり状況を検出する重なり状況検出部をさらに備え、
前記画像処理部は、前記重なり状況検出部による検出結果に基づいて、前記第2の画像における前記第1の画像との重ね合わせの基準位置を変更した、前記第1の画像のマスク成分となる位置変更画像を前記第3の画像として生成し、
前記オーバーレイ画像生成部は、前記第1の画像上に前記位置変更画像を配置した状態で互いを重ね合わせた前記オーバーレイ画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理部は、前記第2の画像に視覚的な補正を加え、前記第1の画像のマスク成分となりかつ前記第1の画像を透過させる透過画像を前記第3の画像として生成し、
前記オーバーレイ画像生成部は、前記第1の画像上に前記透過画像を配置した状態で互いを重ね合わせた前記オーバーレイ画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の画像入力部は、前記第1の画像と前記第2の画像とを予め画像要素に持つ全体画像を入力し、
前記画像処理部は、前記全体画像中から前記第2の画像に対応する画像要素を削除して前記第1の画像に対応する要素削除画像を生成し、かつ前記全体画像中から削除した前記第2の画像に対応する画像要素を基に得た要素抽出画像を前記第3の画像として生成し、
前記オーバーレイ画像生成部は、前記要素削除画像上に前記要素抽出画像を配置した状態で、互いを重ね合わせた前記オーバーレイ画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
第1の画像を入力する第1の画像入力部と、
前記第1の画像のマスク成分となる第2の画像を入力する第2の画像入力部と、
前記第1の画像及び/又は前記第2の画像のマスク成分となり、かつ前記第2の画像に視覚的な補正を加えた第3の画像を生成する画像処理部と、
前記第1の画像、前記第2の画像及び前記第3の画像のうちから、少なくとも前記第1の画像及び前記第3の画像を含む複数の画像を選択して所定の順序で重ね合わせたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部、
としてコンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−199245(P2008−199245A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−31572(P2007−31572)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】