説明

画像処理装置

【課題】操作パネルを画像処理装置本体の前部及び側部の両方に位置を変えて取り付けることができるとともに、操作パネルを立設状態側部に取り付けることができ、しかも側部に取り付けたときには、水平面内において左右方向に回動可能で、かつ傾斜面内での回動を禁止することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置本体から取り外された操作パネルユニット2に、第3連結部材26を装着するとともに、この第3部材26の軸孔また軸部を、画像処理装置の側部に設けられた軸部15または軸孔に軸支することにより、操作パネル21が画像処理装置本体の側部に取り付けられる。第3連結部材26は、第1連結部材を介しての操作パネル21の回動を許容し、第2連結部材を介しての操作パネル21の回動を禁止する態様で装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばコピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、スキャン機能等を備えた多機能デジタル画像形成装置(以下MFP(Multi Function Peripheral)ともいう)等の画像処理装置に関し、特に装置を操作するための操作パネルの取付位置を変更可能な画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の画像処理装置において、図1に示すように、画像処理装置本体1の前部11に、垂直面内で上下方向に回動可能となされるとともに、水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられる操作パネル21を備えたものが知られている。
【0003】
このような画像処理装置では、図2(b)に示すように、1つの連結部材による回動支点(回動軸)3を中心として操作パネル21が矢印Bで示すように垂直面内で上下方向に回動し、同図(a)に示すように、別の連結部材による回動支点4を中心として操作パネル21が矢印Aで示すように水平面内で左右方向に回動する。
【0004】
ところで、オフィス等において、画像処理装置の設置場所等によっては、操作パネル21が通常取り付けられている画像処理装置本体1の前部11ではなく、図3に示すように、画像処理装置本体1の側部12(左右方向の一端側)に取り付けたい場合がある。
【0005】
また、特許文献1〜3には、操作パネル部を2箇所以上の取付位置において取り付けることができる画像処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特関平5−207209号公報
【特許文献1】特関2002−91104号公報
【特許文献1】特関2004−252031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、操作パネル21を画像処理装置本体1の側部12に取り付けた場合、画像形成装置の手前側からの操作パネル21の操作を、ユーザが視認性良く行えるようにするためには、図3に示すように、操作パネル21をパネル表面が垂直に近い状態となるような立設姿勢に保持する必要がある。
【0008】
しかるに、各連結部材による第1及び第2の回動支点3、4のそれぞれをそのまま利用して、操作パネル21の取付位置のみを画像処理装置本体1の側部12に変更したとしても、第1の回動支点3を中心とする上下方向の回動範囲には限界があることから、操作パネル21を立設姿勢に転換することはできなかった。
【0009】
なお、前記第2の回動支点4を傾斜状に取り付けることで、操作パネル21を立設姿勢に配置することは可能である。しかし、この場合は、前記第2の回動支点4を中心とする回動面が傾斜面となってしまい、ユーザにとって操作パネル21の無意味な回転動作が存在するのみならず、水面内における左右方向への回動操作を行うことができないという問題があった。
【0010】
このような問題に対して、前記特許文献1〜3は何らの解決策を提供しうるものではなかった。
【0011】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、操作パネル21を画像処理装置本体1の前部及び側部の両方に位置を変えて取り付けることができるとともに、操作パネルを立設姿勢にて側部に取り付けることができ、しかも側部に取り付けたときには、水平面内において左右方向に回動可能で、かつ傾斜面内での回動を禁止することができる画像処理装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)画像処理装置本体の前部に、第1連結部材を介して垂直面内で上下方向に回動可能に連結されるとともに、第2連結部材を介して水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられる操作パネルを備え、該操作パネルと前記第1の連結部材及び第2連結部材を含む操作パネルユニットを画像形成装置本体から取り外し可能な画像処理装置であって、前記画像処理装置本体から取り外された操作パネルユニットに、前記第1連結部材を介しての操作パネルの回動を許容し、前記第2連結部材を介しての操作パネルの回動を禁止する態様で第3連結部材が装着可能となされる一方、前記画像処理装置本体の左右方向の少なくとも一方の側部には、前記操作パネルを取り付けるための軸部または軸孔が配置され、前記第3連結部材には、前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支される軸孔またはが軸部が設けられ、該第3連結部材の軸孔または軸部が前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支されることにより、前記操作パネルはパネル表面が垂直に近い状態の立設姿勢にて、前記画像処理装置本体の軸部または第3連結部材の軸部を中心として、水平面内で左右方向に回動可能となされていることを特徴とする画像処理装置。
(2)前記第3連結部材の軸孔または軸部が、前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支された状態で、前記操作パネルの水平面内での回動範囲を規制する回動範囲規制部が設けられている前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記第1連結部材が前記第2連結部材に水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられることにより、操作パネルが水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられ、前記第3連結部材は前記第1連結部材及び第2連結部材のいずれにも固定された状態で取り付けられることにより、第1連結部材を介しての操作パネルの回動が許容され、第2連結部材を介しての操作パネルの回動が禁止される前項1または2に記載の画像処理装置。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)に記載の発明によれば、画像処理装置本体から取り外された操作パネルユニットに、第3連結部材を装着するとともに、この第3部材の軸孔また軸部を、画像処理装置の側部に配置された軸部または軸孔に軸支することにより操作パネルを画像処理装置本体の側部に取り付けるから、第2連結部材の回動支点を利用して取り付ける場合に較べて、操作パネルをパネル表面が垂直に近い状態の立設姿勢に保持しつつ、画像処理装置本体の軸部または第3連結部材の軸部を中心として、水平面内で左右方向に回動可能に取り付けることができ、ユーザによる操作時の操作パネルの視認性を確保して、使い勝手の良い操作パネルの取付状態を実現できる。
【0014】
しかも、第3連結部材は、第1連結部材を介しての操作パネルの回動を許容し、前記第2連結部材を介しての操作パネルの回動を禁止する態様で装着されるから、操作パネルを画像処理装置本体の側部に取り付けた状態で、第2連結部材の回動支点を中心とする傾斜面内での回動を禁止することができ、ユーザにとっての操作パネルの無駄な動きをなくすことができる。
【0015】
前項(2)に記載の発明によれば、第3連結部材の軸孔または軸部が、前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支された状態で、前記操作パネルの水平面内での回動範囲を規制する回動範囲規制部が設けられているから、操作パネルの水平面内での無制限の回動動作が規制され、不本意な衝撃等により操作パネルの向きが大幅に変わってしまうというような不都合を解消できる。
【0016】
前項(3)に記載の発明によれば、第1連結部材が前記第2連結部材に水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられることにより、操作パネルが水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられ、第3連結部材は前記第1連結部材及び第2連結部材のいずれにも固定された状態で取り付けられることにより、第1連結部材を介しての操作パネルの回動が許容され、第2連結部材を介しての操作パネルの回動が禁止されるから、比較的簡単な構成で、第2連結部材の回動支点を中心とする操作パネルの回動動作を禁止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置を示すもので、操作パネルを画像処理装置本体の前部に取り付けた状態の斜視図である。
【図2】(a)は操作パネルを画像処理装置本体の前部に取り付けた状態の平面図、(b)は同じく側面図である。
【図3】操作パネルを画像処理装置本体の側部に取り付けた状態の斜視図である。
【図4】画像処理装置本体の前部から取り外した操作パネルユニットを裏面から見た斜視図である。
【図5】操作パネルユニットの第1及び第2連結部材のみを示す斜視図である。
【図6】操作パネルユニットの第1及び第2連結部材に第3連結部材を取り付ける前の状態を示す斜視図である。
【図7】操作パネルユニットの第1及び第2連結部材に第3連結部材の基盤部材のみを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図8】操作パネルユニットの第1及び第2連結部材に第3連結部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図9】操作パネルユニットを画像処理装置本体の一側部に取り付ける前の状態を、第3連結部材のみで示す斜視図である。
【図10】操作パネルユニットを画像処理装置本体の一側部に取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1〜図3は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置を示すものであり、この実施形態では画像処理装置が前述したMFPである場合を示している。
【0020】
図1は操作パネル21をMFP本体1の前部11に取り付けた状態の斜視図、図2(a)は同じくMFP本体1の前部11に取り付けた状態の平面図、(b)は側面図、図3は操作パネル21をMFP本体1の一側部12に立設姿勢で取り付けた状態の斜視図である。
【0021】
操作パネル21をMFP本体1の前部11に取り付けた状態では、前記操作パネル21は、図2(b)の矢印で示すように、第1の回動支点3を中心として垂直面内で上下に回動し、同図(a)の矢印で示すように、第2の回動支点4を中心として水平面内で左右に回動するものとなされている。
【0022】
前記操作パネル21は、第1及び第2各連結部材22、23を介してMFP本体1の前部11に取り付けられており、操作パネル21及び第1、第2各連結部材22、23は操作パネルユニット2として、該操作パネルユニットをMFP本体から取り外すことができるものとなされている。
【0023】
図4は、MFP本体1の前部11から取り外した操作パネルユニット2を裏面から見た斜視図、図5は第1連結部材22及び第2連結部材23のみを示す斜視図である。
【0024】
操作パネルユニット2は、操作パネル21と、該操作パネル21に連結された第1連結部材22と、長さ方向の一端が前記第1連結部材22と連結され、他端がMFP本体1に固定される第2連結部材23を備えている。
【0025】
前記操作パネル21は、第1連結部材22に対し第1の回動支点3を中心に垂直面内で上下方向に回動可能に連結されており、操作パネル21の下面にコイルバネ(図5に示す)24を介して設けられたレバー25を、コイルバネ24の付勢力に抗してユーザが手前に引くことで、操作パネル21が第1連結部材22に対して上下回動自在になり、上下回動方向の姿勢を調整後にレバー25から手を離すことにより、レバー25がコイルバネ24の付勢力により退入し、操作パネル21はその姿勢に固定保持されるものとなされている。
【0026】
また、第1連結部材22は第2連結部材23に対して第2の回動支点4を中心として水平面内で左右方向に回動可能に連結されており、第2連結部材23は第1連結部材22とは反対側の端部をMFP本体1に固定されている。
【0027】
このような第1連結部材22及び第2連結部材23を介して、操作パネル21がMFP本体1に装着されていることにより、第1連結部材22が第2連結部材23に対して第2の回動支点4を中心に水平面内で左右方向に回動するから、第1連結部材22に連結された操作パネル21が第1連結部材22と一体で水平面内で左右方向に回動し、かつ操作パネル21が第1連結部材22の第1の回動支点3を中心に回動するから、操作パネル21が垂直面内で上下方向に回動するものとなされている。
【0028】
ところで、図4及び図5のように、MFP本体1の前部11から取り外した操作パネルユニット2を、図3に示すようにMFP本体1の側部12に取り付けるには、図6に示すように、取り外した操作パネルユニット2の第1連結部材22及び第2連結部材23に第3連結部材26を取り付ける。
【0029】
第3連結部材26は、基盤部材261と該基盤部材261に被せられる被覆部材262とからなる。
【0030】
前記基盤部材261は、第1及び第2連結部材22、23の裏面(図6では上面)に重ねられる第1板部261aと該第1板部261aの後方端縁から直角状に曲成されて、第2連結部材23の背面に配置される第2板部261bと、第2板部261bの下端縁から第1板部261aと平行状に突出する第3板部261cを備えたものに板金加工されている。そして、第2連結部材23に突設された複数の係合突起231を、基盤部材261の第3板部261cや第2板部261bの対応する係合孔261dに係合して、第2連結部材23と基盤部材261とをがたつきのないように位置決めし、基盤部材261の第1板部261aを第1及び第2連結部材22、23の上面に重ね合わせ状に配置する。次いで、第1連結部材22の2つの片部をとじ合わせるのに用いられていたねじ221(図4に示す)を外し、そのねじ孔222を利用して基盤部材261の第1板部261aと第1連結部材22とをねじ27によりねじ止め固定する。図7に基盤部材261を第1及び第2連結部材22、23に取り付けた状態を示す。
【0031】
この状態では、第1連結部材22、第2連結部材23及び第3連結部材26の基盤部材261が相互に不動状態に固定され、従って、第1連結部材22と第2連結部材23の第2の回動支点4を中心とする相互回動が不能となる。つまり、第2連結部材23を介しての操作パネル21の水平面内での左右方向の回動は禁止される。
【0032】
一方、操作パネル21と第1連結部材22との連結は、基盤部材261によって影響を受けないから、第1連結部材22を介しての操作パネル21の垂直面内での上下方向の回動は許容される。
【0033】
前記被覆部材262は、下向き開口の箱形をなし、四周壁のうちの対向側壁部262a、262aを基盤部材261の周縁に上向きあるいは横向きに立設された取付片261eに嵌め込んで、前記側壁部262aの下端周縁を前記取付片261eに合致させ、被覆部材262及び基盤部材261の板厚方向の外方から、複数個のねじ281を取付片261eのねじ孔282に差し込んで、被覆部材262と基盤部材261を固定する。図8に、基盤部材261及び被覆部材262からなる第3連結部材26を、第1連結部材22及び第2連結部材23に装着した状態を示す。なお、基盤部材261を第1連結部材22及び第2連結部材23に取り付けた後、被覆部材262を基盤部材1に取り付けることにより、第3連結部材26を第1連結部材22及び第2連結部材23に装着した場合を説明したが、基盤部材261と被覆部材262を予め取り付けて第3連結部材26を完成させておき、この第3連結部材26を第1連結部材22及び第2連結部材23に連結させても良い。
【0034】
前記第3連結部材26は、その上面が、第1連結部材22と第2連結部材23の上方が高位で第2連結部材23の背後が低位の側面視テーパ状に形成されている。そして、第3連結部材26の4周壁のうち傾斜方向の前壁部262bと後壁部262cに、図6に示すようにそれぞれ同軸の軸穴263、263が形成されている。この軸穴263は、後述するようにMFP本体1の側部12の操作パネル取付支柱14に突設された垂直状の軸部15に挿通されることにより、該軸部15を中心として第3連結部材26ひいては第3連結部材26に第1,第2連結部材22、23を介して連結されている操作パネル21を、水平面内で左右方向に回動させるためのものである。また、前記軸穴263をMFP本体1の軸部15に挿通したときに、操作パネル21をそのパネル表面が垂直に近い状態の立設姿勢を保持できるように、軸穴263、263の方向は、前記第2連結部材23による第2の回動支点4の軸方向に対して、平行ではなく傾斜した位置関係となっている。
【0035】
さらに、前記第3連結部材26の前壁部262bには、第3連結部材26の斜め後方側に突出する回動規制用突片264が形成されるとともに、この回動規制用突片264には円弧状のスリット265が形成されている。このスリット265は、操作パネルユニット2が、MFP本体1の側部12の操作パネル取付支柱14の上面に上向きに突設された短尺の回動規制ピン16に嵌合されることにより、スリット265の長さ範囲内で操作パネル21を回動させるためのものである。
【0036】
一方、図3に示すように、MFP本体1の左右方向の一側部12には支持台13が設けられ、該支持台13の上に操作パネル取付支柱14が立設されるとともに、図9及び図10に示すように、操作パネル取付支柱14の上面には更に軸部15が垂直状態で立設されている。また、操作パネル取付支柱14の上面には、軸部15の後方位置において、前記第3連結部材26の回動規制用突片264の円弧状スリット265と嵌合する垂直状の回動規制ピン16が突設されている。
【0037】
上記のような操作パネルユニット2を、MFP本体1の側部12に取り付けるには、図9(図9では操作パネルユニットは第3連結部材のみを示している)及び図10に示すように、前記第3連結部材26をその前壁部262bが下側に後壁部262cが上側になる向きに配置して、前壁部262b及び後壁部262cの同軸状の軸孔263をMFP本体1の軸部15に挿通し、前壁部262bの回動規制用突片264のスリット265を、MFP本体1の回動規制ピン16に嵌合させた状態とする。なお、嵌合状態で、スリットから突出した回動規制ピン16の先端部の外周面またはない周面に、抜け落ち防止用のストッパ部材をねじ止めしても良い。
【0038】
この操作パネルユニット2の取付状態では、第3連結部材26がMFP本体1の軸部15を回動支点として水平面内で左右方向に回動可能となされ、従って第3連結部材26に第1連結部材22及び第2連結部材23を介して連結されている操作パネル21が水平面内で左右方向に回動可能となされている。また、操作パネル21の第1連結部材22に対する回動動作は第3連結部材26によって規制されていないから、操作パネル21をMFP本体1の前部11に取り付けた場合と同様に、操作パネル21を垂直面内で上下方向に回動することができ、上下方向の向きを調整することができる。しかも、水平面内での左右方向の回動支点が、MFP本体1の前部11に取り付けた場合と、側部12に取り付けた場合とで変更されているから、ユーザがレバー25を操作して操作パネル21を垂直面内で上下方向に回動させた場合に、操作パネル21をパネル表面が垂直に近い状態の立設姿勢に保持することができる。従って、ユーザによる操作パネル21の操作時の視認性を確保して、使い勝手の良い操作パネル21の取付状態を実現できる。
【0039】
一方、操作パネル21を左右方向に回動させると、MFP本体1の回動規制ピン16が回動規制用突片264のスリット265の両端縁に当接し、それ以上の回動が阻止される。つまり、スリット265の長さによって回動範囲が規制される。これにより、操作パネル21の水平面内での無制限の回動動作が規制され、不本意な衝撃等により操作パネル21の向きが大幅に変わってしまうというような不都合を解消できる。
【0040】
また、第3連結部材26は第1連結部材22及び第2連結部材23と固定されているから、第2連結部材23の第2の回動支点4を中心とする傾斜面内での回動を禁止することができ、ユーザにとっての操作パネル21の無駄な動きをなくすことができる。
【0041】
以上、本発明の一実施形態を示したが、この発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0042】
例えば、第3連結部材26に軸孔263を、MFP本体1側に軸部15をそれぞれ設けた場合を示したが、第3連結部材26に軸部を、MFP本体1側に軸孔を設けた構成としても良い。
【0043】
また、画像処理装置がMFPである場合を示したが、複写機、プリンタその他の画像処理装置であっても良い。
【符号の説明】
【0044】
1 MFP本体
2 操作パネルユニット
3 第1の回転支点
4 第2の回転支点
11 前部
12 側部
14 操作パネル取付支柱
15 軸部
16 回動規制ピン
21 操作パネル
22 第1連結部材
23 第2連結部材
26 第3連結部材
27 ねじ
263 軸孔
264 回動規制用突片
265 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置本体の前部に、第1連結部材を介して垂直面内で上下方向に回動可能に連結されるとともに、第2連結部材を介して水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられる操作パネルを備え、該操作パネルと前記第1の連結部材及び第2連結部材を含む操作パネルユニットを画像形成装置本体から取り外し可能な画像処理装置であって、
前記画像処理装置本体から取り外された操作パネルユニットに、前記第1連結部材を介しての操作パネルの回動を許容し、前記第2連結部材を介しての操作パネルの回動を禁止する態様で第3連結部材が装着可能となされる一方、
前記画像処理装置本体の左右方向の少なくとも一方の側部には、前記操作パネルを取り付けるための軸部または軸孔が配置され、
前記第3連結部材には、前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支される軸孔またはが軸部が設けられ、該第3連結部材の軸孔または軸部が前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支されることにより、前記操作パネルはパネル表面が垂直に近い状態の立設姿勢にて、前記画像処理装置本体の軸部または第3連結部材の軸部を中心として、水平面内で左右方向に回動可能となされていることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第3連結部材の軸孔または軸部が、前記画像処理装置本体の軸部または軸孔に軸支された状態で、前記操作パネルの水平面内での回動範囲を規制する回動範囲規制部が設けられている請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1連結部材が前記第2連結部材に水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられることにより、操作パネルが水平面内で左右方向に回動可能に取り付けられ、
前記第3連結部材は前記第1連結部材及び第2連結部材のいずれにも固定された状態で取り付けられることにより、第1連結部材を介しての操作パネルの回動が許容され、第2連結部材を介しての操作パネルの回動が禁止される請求項1または2に記載の画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−11397(P2011−11397A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−156256(P2009−156256)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】